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【発明の名称】 養殖帆立貝の掛け止め具
【発明者】 【氏名】松浦 芳定

【要約】 【課題】極めて多数個の掛止具を連続して成形することを可能とし、極めて多数個の掛止具を容易に、省スペースでストック可能とし、掛止具の帆立貝、ロープへの自動装填を容易化可能とした養殖帆立貝の掛止具を提供したい。

【解決手段】樹脂等で形成された棒状の軸部14の端部に挿入部12を備え、軸部に抜け止め部13を備える養殖帆立貝の掛止具11で、掛止具の単体を、その軸部が平行するように多数並列させ、各掛止具の単体相互を可撓性連結線15で帯状に連結して帯状体10を形成し、帯状体を巻き取り部材50に巻き回し、き取り部材に巻き付け、保持Aした養殖帆立貝の掛止具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹脂等で形成された棒状の軸部の端部に挿入部を備え、かつ軸部に抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具において、前記掛止具の単体を、その軸部が平行するように多数並列させ、各掛止具の単体相互を可撓性連結線で帯状に連結して帯状体を形成し、前記帯状体を巻き取り部材に巻き回し、該巻き取り部材に巻き付け、保持した、ことを特徴とする養殖帆立貝の掛止具。
【請求項2】 前記巻き取り部材は、平枠状体/板状体/立体形状体/支軸で支持された立体形状体であることを特徴とする請求項1に記載の養殖帆立貝の掛止具。
【請求項3】前記支軸で支持された巻き取り部材は、支軸を中心として回転自在であることを特徴とする請求項2に記載の養殖帆立貝の掛止具。
【請求項4】 前記掛止具の単体相互は、各軸部の中間部の少なくとも2カ所で可撓性連結線で連結したことを特徴とする請求項1に記載の養殖帆立貝の掛止具。
【請求項5】 前記掛止具の単体相互は、各軸部先部及び後部の少なくとも2カ所で可撓性連結線で連結したことを特徴とする請求項1に記載の養殖帆立貝の掛止具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、養殖帆立貝をロープに掛け止めする掛止具に関する。
【0002】
【従来の技術】帆立貝の養殖は、図22に示したように水中に垂らしたロープ200に、該ロープ200の軸線と直角方向に樹脂製の掛止具201(掛止具単体)を貫通させて掛け止めし、掛止具201の先端部には、先端が先鋭な挿入部202と前部抜け止め部203とを備え、後部には後部抜け止め部204を備える。ロープ200と前部抜け止め部203との間、ロープ200と後部抜け止め部204との間の軸部205に、帆立貝210の耳部211に設けた孔を通し、帆立貝210,201を掛止具201を介してロープ200に掛け止めする。
【0003】従来の掛止具の一例を図23で示した。図で示したように、多数の掛止具201…(…は複数を表す。以下同じ。掛止具単体)を並設し、各掛止具201…の先鋭な先端部202a及び後部抜け止め部204の後端部204aを、上下に平行の設けた剛性のある長い枠状部材206,207で連結し、多数の掛止具を並設した梯子状部材208を形成する。梯子状部材208から掛止具(掛止具単体)201…を得るには、連続して並設されて各掛止具201…を、先端部202a及び後端部204aにおいて枠状部材206,207から切り離して取り外し、掛止具単体201を得、爾後、帆立貝、ロープに掛止具を通し、図のように、帆立貝をロープに掛け止めする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来の掛止具201は、上記したように梯子状部材208として成形されている。一方、掛止具201は、極めて多数消費することを前提として、樹脂成形の段階では、多数個取りとするため梯子状部材208として成形されており、梯子状部材208ストックするには、多数個の梯子状部材を上下に積層してストックする必要があり、積層する梯子状部材208…相互を性格に積み重ねる必要があり、作業が面倒、煩雑であること、ストックに大きなスペースを必要とすること、上下に多数個積層した場合には安定性を欠くこと、省力化のため、掛止具をロープに自動装填するように自動機械化した場合、掛止具を含む梯子状部材の送り機構が複雑化する等の虞がある。
【0005】本発明は、以上の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的とする処は、極めて多数個の掛止具を連続して成形することを可能とし、かつ、極めて多数個の掛止具を容易に、省スペースでストック可能とし、更に掛止具の帆立貝、ロープへの自動装填を容易化可能とした養殖帆立貝の掛止具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、樹脂等で形成された棒状の軸部の端部に挿入部を備え、かつ軸部に抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具において、掛止具の単体を、その軸部が平行するように多数並列させ、各掛止具の単体相互を可撓性連結線で帯状に連結して帯状体を形成し、帯状体を巻き取り部材に巻き回し、該巻き取り部材に巻き付け、保持したことを特徴とする。
【0007】請求項1では、多数の掛止具の単体は、軸部が平行するように並列させて相互を可撓性連結線で帯状に連結して帯状体を形成したので、極めて多数の掛止具を容易に成形することができ、また帯状体を巻き取り部材に巻き回し、該巻き取り部材に巻き付け、保持したので、小さなスペースで極めて多量の掛止具をストックすることができる。
【0008】請求項2は、請求項1において、巻き取り部材は、平枠状体/板状体/立体形状体/支軸で支持された立体形状体であることを特徴とする。
【0009】請求項2では、極めて多数の掛止具を並設し、連結した帯状体を巻き取る際、平枠状体/板状体/立体形状体/支軸支持された立体形状体で巻き取るので、巻き取り作業が容易である。
【0010】請求項3は、請求項2において、支軸で支持された巻き取り部材は、支軸を中心として回転自在であることを特徴とする。
【0011】請求項3では、帯状体の掛止具を巻き取り部材に巻き取って保持した状態で、巻き取り部材が支軸を介して回転自在なので、自動装填装置等にセットし、回転させることで帯状体は解れ、帯状体を繰り出して掛止具を切断して自動装填装置にセットし、帆立貝の係止と、ロープへの係止を自動化する上で有利である。
【0012】請求項4は、請求項1において、掛止具の単体相互は、各軸部の中間部の少なくとも2カ所で可撓性連結線で連結したことを特徴とする。
【0013】請求項4では、掛止具単体を平行に並列させた帯状体を形成する際、掛止具単体の軸部の中間部の間を可撓性連結線で連結するので、掛止具単体の先端の挿入部、後端部の抜け止め部を切り離し時に傷めることがない。また軸部中間部で可撓性連結線が曲がるので、曲げて巻き取ることが容易である。
【0014】請求項5は、請求項1において、掛止具の単体相互は、各軸部先部及び後部の少なくとも2カ所で可撓性連結線で連結したことを特徴とする。
【0015】請求項5では、掛止具単体を平行に並列させた帯状体を形成する際、掛止具単体の軸部の両端部の間を可撓性連結線で連結するので、掛止具単体の先端の挿入部、後端部の抜け止め部を切り離し時に傷めることがない。また軸部の両端部で可撓性連結線が曲がるので、曲げて巻き取ることが容易である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は、巻き取り部材に掛止具の帯状体を巻き取った状態を示す説明的斜視図、図2は帯状体10の一部を示す拡大平面図である。これらの図面に従って、本発明の基本構成を説明する。
【0017】図2において11…は掛止具(掛止具単体)を示し、掛止具11は小径の軸状体で、硬質の合成樹脂で各部一体に成型されている。断面が円形の細長い軸部14の両端部には先鋭な挿入部12.12が対称的に形成されており、各挿入部12,12の手前には図では上方に跳ね上がった略1/4円弧状の抜け止め部13,13が一方が図の右側に向かい、他方が図の左側に向かって対称的に湾曲して上方に突出して形成されている。挿入部12,12及びこれの軸部14側に設けた抜け止め部13,13により、両端部は銛状となる。
【0018】軸部14の両端寄り部は、前記した抜け止め部13,13を形成することで細い首部14a,14aが対称的に形成されており、以上の各部を備える多数の掛止具11…をその各軸部14…が互いに平行するように近接して並べ、各軸部14…の軸方向の中間部の軸方向に離間した2カ所を可撓性の連結線15.15…で連結する。連結線15.15…は細い線状をなし、容易に撓曲し易く、しかも掛止具1…相互を強固に、確実に連結するようにし、連結線15,15…で極めて多数の掛止具11…(実際には掛止具を数千本〜1万本レベルで連結する)を給弾ベルト状に連結し、帯状体10を形成する。
【0019】帯状体10は、掛止具11…の各構成部分が同一の樹脂で、その径や厚さを加減して一体に形成するので、掛止具11…相互を連結する連結線15.15…の同一素材の線状部材とし、掛止具11…及びこれを連結する連結線15,15…を一体に成形する。これにより、多数の掛止具11…を帯状に連結した帯状体を容易に整形することができ、極めて多数本の掛止具11…を容易に成形することができる。
【0020】以上の帯状体10を巻き取り部材50に巻き回した状態を図1に示した。帯状体10は、上記したように連結線15,15…が細い線状をなし、容易に撓曲し、しかも掛止具1…相互を強固に、確実に連結しており、巻き取り部材50に容易に巻き取ることができる。巻き取り部材50に掛止具11…を極めて多数個連結して形成した帯状体10は、巻取り部材50を心材として巻取り、この巻取り体Aの状態でストックしておくことができる。そして図1においては、巻取り体Aの先端部A1を解きつつある状態を示し、図示しない自動装填装置等にセットし、巻取り体Aを解いて個々の掛止具11を連結線15,15の部分から切断して切り離し、掛止具11を得る。
【0021】図3は、図1及び図2に示した帯状体10から掛止具11単体を切り離し、帆立貝210,210を掛け止めし、ロープ200に掛止具11を係止した状態を示した斜視図である。掛止具11は、ロープ200に穿孔した係合孔200aの一方の挿入部12を介して貫通するように挿通し、掛止具11の両端の挿入部12を帆立貝210の耳片211に穿孔した係止孔212に通し、帆立貝210を掛止具11の一端部側に掛け止めする。
【0022】掛止具11の挿入部12の軸部4側に設けられ、湾曲し、径方向外方に突出する抜け止め部13が、帆立貝210の係止孔212周辺部の外側方に当接し、帆立貝210は掛止具11の両端部からの抜けを阻止する。軸部14の中間部がロープ200の係合孔200aに臨み、図で示した15a,15aは、連結線15,15の切断した後の痕跡部である。図では、図の左側を帆立貝210を掛け止めした状態を示し、右側をこの側の帆立貝210が挿入直前の状態を示して理解に便ならしめた。
【0023】図4は、巻取り部材の一例を示す斜視図で、図示したように、巻取り部材50は、左右部材51,51、この間に架設されたクロスメンバー52…からなり、図示例では、梯子状の構造をなす。図5は、前記した帯状体10を巻き付ける初期の状態を示す斜視図で、矢印で示したように左右部材51,51間のクロスメンバー52…の前後の部材間に帯状体10を巻き付け、順次重なるように巻き回し、図1に示すように積層状に幾層にも巻き回した巻付け体Aを得る。
【0024】図6は、回転式の巻取り部材60の帯状体10を巻付けた実施の形態を示す斜視図である。巻取り部材60は立体枠状で多角形、例えば六角形の枠状体で、中心部を支軸61で支持し、該支軸61を中心として回転可能か、或いは該支軸61を回転可能に支持し、回転可能に構成する。巻取り部材60に幾層にもわたって層状に巻き回することで、六角形の立体枠状の巻取り体Bを形成する。
【0025】このように巻取り体Bの状態でストックしておくことができる。図6においては、巻取り体Bの先端部B1を解きつつある状態を示し、図示しない自動装填装置等にセットし、支軸61を中心として巻取り体Bを回転させ、巻取り体Bを解いて個々の掛止具11を連結線15,15の部分から切断して切り離し、掛止具11を得る。以上においては、支軸61で回転可能に支持されているので、帯状体10の解き作業は極めて円滑、且つ容易になされ、掛止具の自動装填上極めて有利である。
【0026】図7〜図21は、帯状体の他の実施の形態及び各掛止具単体による帆立貝の掛け止め状態を示す図である。図7は、他の実施の形態の第1の例の帯状体の一部を示す拡大平面図である。本実施の形態は、基本構造として前記図1及び図2で示したものと同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0027】掛止具11の軸部14の中間部に、径方向の一方側で、該軸部14の抜け止め部13,13、連結線15,15を突出させた側に、「ハ」字形のロープ抜け止め片16,16を一体に設ける。軸方向に離間し、「ハ」字形に拡がった抜け止め片16,16の間隔は、先端部がロープ外周に係止する程度の間隔とする。帯状体10の巻取り部材への巻取り状態における巻取り体としての構成は、前記と同様である。
【0028】図8は、図7の掛止具単体による帆立貝のロープへの掛け止め状態を示す斜視図である。基本構成は前記した図3と同様なので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。本実施の形態では、掛止具11をロープ200の係止孔200aに通した状態で、軸部14の中間部に設けた抜け止め片16,16の先端部がロープ200の外周に食い込んで係合し、帆立貝210,210を両端部に掛け止めした掛止具11のロープ200からの抜け止めを行う。
【0029】ところで、抜け止め片16,16は軸方向に傾斜して突設されており、傾斜順方向からロープ200の係止孔200aに挿入することで容易に撓み、係止孔200aへの挿入を円滑に、容易に行うことができる。係止孔200aを通った後は、撓んだ抜け止め片16が立ち上がり、他方の抜け止め片は抜け止め方向なので、抜け止め機能は確実なものが得られる。
【0030】図9は、他の実施の形態の第2の例の帯状体の一部を示す拡大平面図、図10は図9の掛止具単体による帆立貝のロープへの掛け止め状態を示す斜視図である。本実施の形態は、基本構造として前記図7及び図8で示したものと同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0031】掛止具11の軸部14の中間部に、一方が径方向の一方向側で、他方が径方向の他方側に突出し、軸方向の方向が対称方向(向かい合う方向)に軸部14を挟んで略平行するように突出したロープ抜け止め片16,16を設ける。従って、抜け止め片16,16は、軸部14周において、軸方向に離間し、軸部を含んで上下対称的に「∠」状に設置されることとなる。
【0032】また軸部の両端部の挿入部12,12であるが、図の左側の挿入部12の軸部の軸方向内方に設けられる抜け止部13は図の上方に突出し、図の右側の挿入部12の軸部の軸方向内方に設けられる抜け止め部13は図の下方に突出させて形成した。従って、抜け止め部13,13を含む両端部の挿入部であるが、各端部で上下に対称的に突出した略々「∠」状に設置されることとなる。抜け止め片16,16の間隔は、前記と同様に、先端部がロープ外周に係止する程度の間隔とする。帯状体10の巻取り部材への巻取り状態における巻取り体としての構成は、前記と同様である。
【0033】図11は、他の実施の形態の第3の例の帯状体の一部を示す拡大平面図、図12は図11の掛止具単体による帆立貝のロープへの掛け止め状態を示す斜視図である。本実施の形態は、基本構造として前記図4及び図5で示したものと同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0034】本実施の形態においても、挿入部12,12及び径方向の同方向に突出した抜け止め部13,13を軸部14の両端部に備え、軸部14の中間部に設けた連結線を図のようにした。即ち、軸部14の外周の同方向に「ハ」字形の連結部15−1,15−1を突出するように設け、連結部15−1,15−1は、軸部14に近い部分15−1aが大径で、隣接し、平行し連結する相手側の掛止具11の軸部に連結する先部15−1bが撓曲しやすいように小径の線状に形成されている。
【0035】ところで、連結部15,15の先部15−1b,15−1b間の間隔は、前記抜け止め片16,16間の間隔と同様に、先端部がロープ外周に係止する程度の間隔とする。従って、本実施の形態では、連結部15−1,15−1が連結線の機能とロープ抜け止め片の機能を一つの構成要素で兼用するものである。
【0036】図12は、図11の掛止具単体による帆立貝のロープへの掛け止め状態を示す斜視図であるが、一部の構造を除いて他の構成要素は同じなので、前記した実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。本実施の形態では、掛止具11をロープ200の係止孔200aに通した状態で、軸部14の中間部に上下対称的に設けた「ハ」の字状のロープ抜け止め部を構成する連結部15−1,15−1の先部15−1b,15−1bの先端部がロープ200の外周に食い込んで係合し、帆立貝210,210を両端部に掛け止めした掛止具11のロープ200からの抜け止めを行う。帯状体10の巻取り部材への巻取り状態における巻取り体としての構成は、前記と同様である。
【0037】図13は、他の実施の形態の第4の例の帯状体の一部を示す拡大平面図、図14は図13の要部拡大斜視図、図15は図13、図14に係るの掛止具単体による帆立貝のロープへの掛け止め状態を示す斜視図である。本実施の形態における掛止具単体111は、前記した図7の掛止具単体と同構造である。
【0038】軸部114の両端部には先鋭な挿入部112,112を備え、それぞれの軸方向内側には対称的に湾曲した抜け止め片113,113を備えて銛状の形状をなし、軸部114の昼間部には「ハ」の形のロープ抜け止め片116,116を備える。重要なことは、各軸部114…を相互に平行するように並べた掛止具111…の両端部の挿入部112,112の各先端部間を、撓曲性に富む連結線115,115で連結し、帯状体110を形成する。図14で要部を拡大して示した。
【0039】図15は、図13,図14の掛止具単体111による帆立貝のロープへの掛け止め状態を示す斜視図である。本実施の形態では、図8で説明したと同様に、掛止具111をロープ200の係止孔200aに通した状態で、軸部114の中間部に設けた抜け止め片116,116の先端部がロープ200の外周に食い込んで係合し、帆立貝210,210を両端部に掛け止めした掛止具111のロープ200からの抜け止めを行う。
【0040】図16は、巻き取り部材50に掛止具111…を極めて多数個連結して形成した図13に示した帯状体110に、巻取り部材50を心材として巻取った状態を示す斜視図である。図のように、この巻取り体Cの状態でストックしておくことができる。そして図16においては、巻取り体Cの先端部C1を解きつつある状態を示し、図示しない自動装填装置等にセットし、巻取り体Cを解いて個々の掛止具111を連結線115,115の部分から切断して切り離し、掛止具111を得ることは、前記と同様である。
【0041】図17は、他の実施の形態の第5の例の帯状体の一部を示す拡大平面図、図18は図17の掛止具単体による帆立貝のロープへの掛け止め状態を示す斜視図である。本実施の形態では、図の上下方向に各軸部124…を近接、平行して並設し掛止具単体121…の挿入部を構成する先端部122には、図の上下方向に延びる湾曲した「八」の字形で、帆立貝の抜け止め部分を兼用する髭状の連結片125…を一体に設け、各連結片125…で掛止具単体121…の先端部122…間を一体に連結する。
【0042】掛止具121の軸部124の後端部には、該軸部214よりも十分に大径の抜け止め部127を一体に設け、該抜け止め部127…の外周の一部の間を連結線128…で相互に連結する。以上の連結片125…及び連結線127…は撓曲性に富むように構成し、帯状体120を形成する。
【0043】掛止具単体による帆立貝のロープへの掛け止め状態を示す斜視図である図18に従って説明すると、前記した軸部124後端部の連結線128を切断することで、軸部124よりも大径の後部抜け止め部127が形成される。一方、先端部の挿入部122の軸方向内側部分には、髭状の連結片125が設けられており、これの隣接する掛止具との間の中間部で切断することで、図14に示すように「八」の字形の髭状の抜け止め部123,123が径方向の対称方向に突設されることとなる。
【0044】掛止具121先端部の挿入部122を、一方の帆立貝210の耳片211に穿孔した係止孔212に挿入し、軸部124を滑らせて後部の抜け止め部127で帆立貝210の抜け止めは阻止される。爾後、ロープ200の係止孔200aに先端部の挿入部122を挿入して貫通させ、続いて他方の帆立貝210を耳片211の係止孔212を介して掛け止めし、「八」の字髭状の抜け止め部123,123で帆立貝121は抜け止めされつつ掛止具121の先部に掛け止め、保持される。
【0045】図19は、巻き取り部材50に掛止具121…を極めて多数個連結して形成した図17に示した帯状体120に、巻取り部材50を心材として巻取った状態を示す斜視図である。図のように、この巻取り体Dの状態でストックしておくことができる。そして図19においては、巻取り体Dの先端部D1を解きつつある状態を示し、図示しない自動装填装置等にセットし、巻取り体Dを解いて個々の掛止具211を連結線125,128の部分から切断して切り離し、掛止具121を得ることは、前記と同様である。
【0046】図20は、他の実施の形態の第6の例の帯状体の一部を示す拡大平面図である。図20に示したように、掛止具111の両端部112,112の軸方向の内側に設けた抜け止め部の形状は、前記した「∠」状に替えて先端部112,112の各内側の部分から上下に対称的に髭が突出した「V」形の形状113a,113aとしたものであって、軸部114の中間部にはロープ抜け止め片116,116が前記と同様に設けられている。平行に近接して並置した掛止具111…の両端部121,121の各先端部間を、撓曲性に富む連結線115,115で連結し、帯状体110を形成する。帯状体110の巻取り部材への巻取り状態における巻取り体としての構成は、前記と同様である。
【0047】図21は、他の実施の形態の第7の例の帯状体の一部を示す拡大平面図である。図21の実施の形態は、掛止具141…の軸部144の先端部142の内側にのみ「V」形状の抜け止め片143を設ける。軸部144の後端部側には、平面視矩形の板状をなすロープ抜け止め片147を設けた。図示例では、軸部144の中間部に抜け止め部を備えない例を示しているが、前記と同様に「ハ」字状等の抜け止め部を設けても良い。
【0048】平行に近接して並置した掛け止め具141…は、前端部142…間を前記と同様に連結線145で連結し、後端部側に設けた前記のロープ抜け止め片147の後端部の細い部分147a相互をこの側の連結線145で連結し、帯状体140を形成する。帯状体140の巻取り部材への巻取り状態における巻取り体としての構成は、前記と同様である。
【0049】以上実施の形態を説明したが、掛止具の連結線の連結箇所は上記に限られず任意であり、また連結線の数も任意である。また挿入部、帆立貝の抜け止め構造、ロープの抜け止め構造等については、上記した図示構造に限られず、任意である。
【0050】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1は、樹脂等で形成された棒状の軸部の端部に挿入部を備え、かつ軸部に抜け止め部を備える養殖帆立貝の掛止具において、掛止具の単体を、その軸部が平行するように多数並列させ、各掛止具の単体相互を可撓性連結線で帯状に連結して帯状体を形成し、帯状体を巻き取り部材に巻き回し、該巻き取り部材に巻き付け、保持した。
【0051】請求項1では、多数の掛止具の単体は、軸部が平行するように並列させて相互を可撓性連結線で帯状に連結して帯状体を形成したので、極めて多数の掛止具を容易に成形することができ、また帯状体を巻き取り部材に巻き回し、該巻き取り部材に巻き付け、保持したので、小さなスペースで極めて多量の掛止具をストックすることができる。
【0052】また本発明では、多数の掛止具の単体を軸部が平行するように並列させて相互間を可撓性連結線で帯状に連結して帯状体を形成し、帯状体を巻き取り部材に巻き回し、該巻き取り部材に巻き付け、保持したので、帯状体の端部を自動装填装置にセットし、巻き付けをほどきつつ連続的に給送することができ、自動装填の容易化、自動装填装置の送り機構の簡素化を図ることができ、掛止具への帆立貝のセット、ロープへの掛止具のセットの自動化、容易化を図ることができる。
【0053】請求項2は、巻き取り部材を、平枠状体/板状体/立体形状体/支軸支持された立体形状体とした。
【0054】請求項2では、極めて多数の掛止具を並設し、連結した帯状体を巻き取る際、平枠状体/板状体/立体形状体/支軸で支持された立体形状体で巻き取るので、巻き取り作業が容易であり、また支軸で支持された立体形状体で巻き取る場合には、巻き取り部材が回転するので、帯状体の巻き取り作業が一層容易化する。また支軸で支持された立体形状体に掛止具の帯状体を巻き付け、これをほどいて掛止具単体を切り離して帆立貝、ロープにセットする際、これを自動化するに際し、巻き回した帯状体を巻き取り部材を逆回転させることで容易に解け、給送することができる。従って、掛止具の切り離し、掛止具への帆立貝の掛け止め、ロープへの係止等の装着作業の自動化を行う上で有利である。
【0055】請求項3は、請求項2において、支軸で支持された巻き取り部材を、支軸を中心として回転自在とした。
【0056】請求項3では、帯状体の掛止具を巻き取り部材に巻き取って保持した状態で、巻き取り部材が支軸を介して回転自在なので、上記したように自動装填装置等にセットし、回転させることで帯状体は容易に解れ、帯状体を繰り出して給送して掛止具を切断し、自動装填装置にセットし、帆立貝の係止と、ロープへの係止を自動化する上で極めて有利である。
【0057】請求項4は、請求項1において、掛止具の単体相互を、各軸部の中間部の少なくとも2カ所で可撓性連結線で連結した。
【0058】請求項4では、掛止具単体を平行に並列させた帯状体を形成する際、掛止具単体の軸部の中間部の間を可撓性連結線で連結するので、掛止具単体の先端の挿入部、後端部の抜け止め部を切り離し時に傷めることがない。また軸部中間部で可撓性連結線が曲がるので、曲げて巻き取ることが容易である。
【0059】請求項5は、請求項1において、掛止具の単体相互は、各軸部先部及び後部の少なくとも2カ所で可撓性連結線で連結した。
【0060】請求項5では、掛止具単体を平行に並列させた帯状体を形成する際、掛止具単体の軸部の両端部の間を可撓性連結線で連結するので、掛止具単体の先端の挿入部、後端部の抜け止め部を切り離し時に傷めることがない。また軸部の両端部で可撓性連結線が曲がるので、曲げて巻き取ることが容易である。
【出願人】 【識別番号】592155522
【氏名又は名称】株式会社東北総合研究社
【出願日】 平成14年4月4日(2002.4.4)
【代理人】 【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
【公開番号】 特開2003−289743(P2003−289743A)
【公開日】 平成15年10月14日(2003.10.14)
【出願番号】 特願2002−102636(P2002−102636)