| 【発明の名称】 |
スピニングリールのリール本体 |
| 【発明者】 |
【氏名】北島 啓吾
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| 【要約】 |
【課題】カバー部と取付脚部とを一体化した蓋体部を有するスピニングリールのリール本体において、蓋体部を低コストで精度や比強度を維持して軽量化する。
【解決手段】スピニングリールのリール本体2は、筐体部2aと、蓋体部2bとを備えている。筐体部は、側部に形成された開口25、内部に形成された機構収納空間26、及びロータ3の凹陥部3a内に配置されるように形成されロータの回転軸(ピニオンギア12)を支持する回転支持部27を有している。蓋体部は、筐体部に着脱自在に固定され筐体部の開口を覆いかつ内部に空間が形成され得るようにロータ装着側に壁部としての第2フランジ部分24bが一体形成されたカバー部35、及びカバー部から延び先端に釣り竿を取付可能な取付脚部36を有している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】釣り竿に装着されハンドルの回転に連動して回転するロータによりスプールに釣り糸を巻き付けるスピニングリールのリール本体であって、側部に形成された開口、内部に形成された機構収納空間、及び前記ロータの前記リール本体側に形成された円形の凹陥部内に配置されるように形成され前記ロータの回転軸を支持する回転支持部を有する筐体部と、前記筐体部に着脱自在に固定され前記筐体部の前記開口を覆いかつ内部に空間が形成され得るように前記ロータ装着側に壁部が一体形成されたカバー部、及び前記カバー部から延び先端に前記釣り竿を取付可能な取付脚部を有する蓋体部と、を備えたスピニングリールのリール本体。 【請求項2】前記凹陥部の端面と略同一面に配置され前記筐体部に設けられた第1フランジ部分と、前記第1フランジ部分とで前記凹陥部を塞ぐように前記壁部に設けられた第2フランジ部分とを有する円形のフランジ部をさらに備える、請求項1に記載のスピニングリールのリール本体。 【請求項3】前記第2フランジ部分は前記壁部と一体形成されている、請求項2に記載のスピニングリールのリール本体。 【請求項4】前記第2フランジ部分は前記壁部と別体で設けられている、請求項2に記載のスピニングリールのリール本体。 【請求項5】前記第1フランジ部分は前記筐体部と一体形成されている、請求項2から4のいずれかに記載のスピニングリールのリール本体。 【請求項6】前記第1フランジ部分は前記筐体部と別体で設けられている、請求項2から4のいずれかに記載のスピニングリールのリール本体。 【請求項7】前記筐体部及び蓋体部は合成樹脂製である、請求項1から6のいずれかに記載のスピニングリールのリール本体。 【請求項8】前記カバー部には、前記第2フランジ部に連続して前記開口に対向する周囲に縁取り部が形成されている、請求項1から7のいずれかに記載のスピニングリールのリール本体。 【請求項9】前記蓋体部及び前記筐体部には、前記ハンドルを支持するためのハンドル支持部がそれぞれ設けられている、請求項1から8のいずれかに記載のスピニングリールのリール本体。 【請求項10】前記筐体部にのみ、前記ハンドルを支持するためのハンドル支持部が設けられている、請求項1から9のいずれかに記載のスピニングリールのリール本体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、リール本体、特に、釣り竿に装着されハンドルの回転に連動して回転するロータによりスプールに釣り糸を巻き付けるスピニングリールのリール本体に関する。 【0002】 【従来の技術】一般にスピニングリールは、リール本体と、リール本体に回転自在に支持されたロータと、ロータの前方に配置されロータにより外周に釣り糸が巻き付けられるスプールとを有している。リール本体には、ロータを回転させるためのハンドルが設けられている。 【0003】リール本体は、一般に、射出成形された樹脂やアルミニウムダイキャストで一体的に形成された筐体部及び取付脚部と、カバー部とを有している。筐体部には駆動部分が配置されており、駆動部分を装着するための開口が形成されている。取付脚部は、筐体部から上方に延びる脚部と、脚部の先端から両側に延びる釣り竿の取付部とを有している。カバー部は、筐体部の開口を塞ぐために設けられている。ロータは筐体部に回転自在に支持され、そこに設けられた駆動機構により回転駆動される。スプールは筐体部に前後移動自在に支持され、そこに設けられたオシレーティング機構により前後移動する。一方、ハンドルの回転軸は、筐体部とカバー部とに回転自在に支持されている。 【0004】この種のスピニングリールは、軽量化・高精度化を図ることが求められている。筐体部は、薄肉化して成形時のひけを減少させることで軽量化・高精度を図ることができる。しかし、取付脚部は、比強度を維持するために厚肉にせざるを得ない。しかしながら、前記従来の構成では筐体部と取付脚部とが一体的に形成されているため、軽量化・高精度化を図ろうとして筐体部を薄肉化すると、成形時に、厚肉の取付脚部により筐体部が引っ張られて薄肉の筐体部で偏肉が生じる。このため、精度が必要な筐体部で成形歪みが生じたり収縮が一様にならず、精度を高く維持するのが困難である。これを避けるために取付脚部を薄肉化すると、取付脚部での比強度が低下し取付脚部が損傷するおそれがある。また、取付脚部を筐体部と別体にすると、取付脚部と筐体部との接合部分での強度が必要になり、接合部分での構造が複雑になる。 【0005】そこで、カバー部と取付脚部とを一体化した蓋体部を有するスピニングリールのリール本体が特開平10−004836号公報に開示されている。このように筐体部を単独で設けることにより、筐体部を薄肉化して精度を高く維持できる。また、精度をあまり必要としないカバー部に取付脚部を一体化することにより、取付脚部を厚肉にでき、取付脚部での比強度も高く維持できる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、取付脚部と一体化された蓋体部を比強度が高い金属製にして精度や比強度を高く維持している。蓋体部を金属製にすると、精度や比強度を維持して軽量化を図ろうとするとチタンなどの高価な金属を使用しなければならず、製造コストが高くなる。 【0007】本発明の課題は、カバー部と取付脚部とを一体化した蓋体部を有するスピニングリールのリール本体において、精度や比強度を維持して蓋体部の軽量化を低コストで図れるようにすることにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニングリールのリール本体は、釣り竿に装着されハンドルの回転に連動して回転するロータによりスプールに釣り糸を巻き付けるスピニングリールのリール本体であって、筐体部と、蓋体部とを備えている。筐体部は、側部に形成された開口、内部に形成された機構収納空間、及びロータのリール本体側に形成された円形の凹陥部内に配置されるように形成されロータの回転軸を支持する回転支持部を有している。蓋体部は、筐体部に着脱自在に固定され筐体部の開口を覆いかつ内部に空間が形成され得るようにロータ装着側に壁部が一体形成されたカバー部、及びカバー部から延び先端に釣り竿を取付可能な取付脚部を有している。 【0009】このリール本体は、カバー部と釣り竿が装着される取付脚部とが一体形成され、さらに開口を覆うように形成されたカバー部のロータ装着側に壁部が形成されている。このため、カバー部において、開口を覆う部分に加えてロータ装着側に壁部が一体形成されているので、カバー部全体が周囲が囲まれた箱状の形状になり、応力が分散してカバー部の比強度が高くなる。しかも、応力の分散により成形時に変形しにくくなり、精度も高く維持できる。したがって、カバー部を含む蓋体部を合成樹脂やアルミニウム合金などの比強度が低いもので製作しても精度や比強度を高く維持できる。また、カバー部を含む蓋体部をアルミニウム合金や合成樹脂製にすれば、低コストで蓋体部の軽量化を図れるようになる。 【0010】発明2に係るスピニングリールのリール本体は、発明1に記載のリール本体において、凹陥部の端面と略同一面に配置され筐体部に設けられた第1フランジ部分と、第1フランジ部分とで凹陥部を塞ぐように壁部に設けられた第2フランジ部分とを有する円形のフランジ部をさらに備える。この場合には、フランジ部により凹陥部への水分や液体などの異物の侵入を防止できる。 【0011】発明3に係るスピニングリールのリール本体は、発明2に記載のリール本体において、第2フランジ部分は壁部と一体形成されている。この場合には、第2フランジ部分と壁部とが一体形成されているので、第2フランジ部分を設けてカバー部の比強度を高くすることができる。発明4に係るスピニングリールのリール本体は、発明2に記載のリール本体において、第2フランジ部分は壁部と別体で設けられている。この場合には、ロータの凹陥部内の洗浄や注油の際等に第2フランジ部分を外すだけで簡単に行うことができる。 【0012】発明5に係るスピニングリールのリール本体は、発明2から4のいずれかに記載のリール本体において、第1フランジ部分は筐体部と一体形成されている。この場合には、筐体部と第1フランジ部分とが一体形成されているので、筐体部の比強度が高くなる。発明6に係るスピニングリールのリール本体は、発明2から4のいずれかに記載のリール本体において第1フランジ部分は筐体部と別体で設けられている。この場合には、ロータの凹陥部内の洗浄や注油の際等に第1フランジ部分を外すだけで簡単に行うことができる発明7に係るスピニングリールのリール本体は、発明1から6のいずれかに記載のリール本体において、筐体部及び蓋体部は合成樹脂製である。この場合には、蓋体部を精度や強度を維持して低コストで軽量化を図れるとともに、筐体部も合成樹脂製であるので筐体部も低コスト化を図れる。 【0013】発明8に係るスピニングリールのリール本体は、発明1から7のいずれかに記載のリール本体において、カバー部には、第2フランジ部に連続して開口に対向する周囲に縁取り部が形成されている。この場合には、縁取り部により比強度がさらに高く維持される。発明9に係るスピニングリールのリール本体は、発明1から8のいずれかに記載のリール本体において、蓋体部及び筐体部には、ハンドルを支持するためのハンドル支持部がそれぞれ設けられている。この場合には、強度が必要な取付脚部と一方のハンドル支持部とが一体化されているので、残る筐体部の軽量化・薄肉化を図りかつ高精度化を図ることができる。また、蓋体部と筐体部とでハンドルを支持するので、リール本体の左右いずれからもハンドルを装着可能になる。 【0014】発明10に係るスピニングリールのリール本体は、発明1から9のいずれかに記載のリール本体において、筐体部にのみ、ハンドルを支持するためのハンドル支持部が設けられている。この場合には、カバー部が単なるカバーの機能だけを果たせばよいので、カバー部に軸支のための突起を設ける必要がなくなる。このため、カバー部の肉厚変化が少なくなり、蓋体部を容易に製造できる。 【0015】 【発明の実施の形態】〔実施形態1〕図1及び図2において、本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、ハンドル1を回転自在に支持され釣り竿に装着されるリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、スプール4に釣り糸を巻き付けるものであり、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、外周面に釣り糸を巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。なお、ハンドル1は、図1に示すリール本体2の左側と、図2に示すリール本体2の右側とのいずれにも装着可能である。 【0016】リール本体2は、図1〜図5に示すように、ロータ3やスプール4を支持する筐体部2aと、筐体部2aに着脱自在にねじ止めされた蓋体部2bと、筐体部2a及び蓋体部2bにそれぞれ一体形成された第1及び第2フランジ部分24a,24bを有する円形のフランジ部2cとを主に有している。筐体部2aはたとえばガラス繊維で強化されたポリアミド系合成樹脂製であり、射出成形法により製造された部材である。筐体部2aは、図3〜図5に示すように、側部に形成された開口25と、内部に形成された機構収納空間26と、ロータ3のリール本体2側に形成された円形の凹陥部3a内に配置されるように形成されロータ3の回転軸(後述するピニオンギア12)を回転自在に支持する回転支持部27と、ハンドル1の回転軸であるハンドル軸10の一端を支持するためのボス部からなる第1ハンドル支持部28aとを有している。筐体部2aは、上部(釣り竿装着側)ではリール本体2の略半分の厚みであるが、下部では、それより蓋体部2b側に突出しており、上部より厚い厚みに形成されている。 【0017】開口25は、機構収納空間26に各種の機構を装着するために前部を除く上下及び後部の三方に設けられており、中間部分より下方に筐体部2aの厚みの変化に伴って段差が形成されている。機構収納空間26には、図2に示すように、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機構5と、スプール4を前後移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。回転支持部27は、機構収納空間26の前部に一体形成された略半円形の第1フランジ部分24aにさらに略円柱状に一体形成されており、中心にピニオンギア12が貫通する貫通孔27a(図2)が形成されている。この回転支持部27の前面には、後述する逆転防止機構50のワンウェイクラッチ51がねじ止め固定されている。 【0018】筐体部2aの後部には、図2及び図5に示すように、逆転防止機構50の操作機構52の操作軸54を支持するための揺動支持部28cが形成されている。揺動支持部28cは、半円形に蓋体部2bに向けて突出して形成されている。揺動支持部28cの操作軸54方向の長さは従来のものより短く形成されている。この揺動支持部28cは、蓋体部2bの縁取り部39より内側に形成された空間35cに配置される。したがって、蓋体部2b側には、揺動支持部28cではなく操作軸54を直接収納するための半円形の小さな切欠き35dを設ければよくなり、蓋体部2bの切欠き部分の比強度が高く維持される。また、筐体部2aの後部には、操作レバー53に接触する1/4円の突出したボス部28dが形成されている。なお、蓋体部2bにも同様な形状のボス部35eが形成されており、2つのボス部28d,35eで略半円形のボス部となる。 【0019】蓋体部2bはたとえばガラス繊維で強化されたポリアミド系合成樹脂製であり、射出成形法により製造された部材である。蓋体部2bは、図3,図4,図6,図7に示すように、筐体部2aの開口25を覆いかつ内部に空間が形成され得るようにロータ装着側に壁部としての第2フランジ部分24bが一体形成された薄肉のカバー部35と、カバー部35から上方に延びる取付脚部36とを有している。カバー部35は、上部は、リール本体2の厚みの略半分の厚みで形成されており、下部では筐体部2aの突出に伴ってそれより厚みが薄くなっている。カバー部35の前部を除く上部及び後部には開口25に対向して縁取り部39が形成されている。この縁取り部39には開口25に密着するように段差が形成されている。カバー部35の前部に、フランジ部2cの略半円形の第2フランジ部分24bが形成されている。第2フランジ部分24bの内方に突出する内側部分がカバー部35を補強する壁部として機能している。また、カバー部35の側部には、ハンドル軸10の他端を支持するためのボス部からなる第2ハンドル支持部28bが形成されている。カバー部35の縁取り部39の上側部分から第2ハンドル支持部28bに向けて図6及び図7に矢印で示す肉厚変化部分35aは、取付脚部36から肉厚が急変しないようにするために、たとえば半径6mm程度で面取りされたアール面となっている。これにより、局部的な応力集中を緩和できるとともに、樹脂成形時の湯流れを良好にし、成形不良を防止できる。さらに、第2ハンドル支持部28bの内側面には放射状に補強用のリブ35bが形成されている。 【0020】取付脚部36は中実の厚肉部材であり、その先端は前後両側に延びており釣り竿取付部36aとなっている。取付脚部36からカバー部35にかけて境界部分は、略半分の厚みに切り欠かれており、その切欠き部分に外側面が滑らかに連続するように筐体部2aの上部がはめ込まれている。この切欠き部分36bでも、縁取り部39との接続部分36c(図7)は、応力集中を防ぐためにたとえば半径3mm程度で面取りされたアール面となっている。 【0021】フランジ部2cは、円板状に形成されており、ロータ3の後部に形成された円形の凹陥部3aを塞ぐように凹陥部3aの端面と略同一面に配置されている。フランジ部2cは、前述したように筐体部2aに一体形成された略半円形の第1フランジ部分24aと、蓋体部2bのカバー部35に一体形成され第1フランジ部分24aとで円形となるような半円形の第2フランジ部分24bとを有している。このような各フランジ部分24a,24bを筐体部2aやカバー部35と一体形成することにより、筐体部2aやカバー部35の比強度を高く維持できるとともに、成形時の変形を防いで精度を高く維持することができる。 【0022】リール本体2の取付脚部36の背面部分には、銘板37が固定されている。また、リール本体の背面下部には、保護カバー38が装着されている。銘板37は、合成樹脂製の部材であり、取付脚部36に形成された長溝36d(図2)に装着されている。銘板37は、取付脚部36の背面に沿って配置される本体部37aと、本体部37aと一体形成され長溝36dに装着される3つの突起部37bと、本体部37aの下端に形成され、筐体部2aの上部に係止される係止爪37cとを有している。係止爪37cは、筐体部2aとカバー部35とに挟まれており、これにより銘板37の脱落を確実に防止できる。 【0023】保護カバー38は、たとえばABS樹脂などの合成樹脂にめっき処理したりステンレス合金を用いたりして傷つきにくくしたものであり、リール本体2の最も傷つきやすい部分を保護するものである。ロータ駆動機構5は、図2に示すように、ハンドル1が固定されたハンドル軸10とともに回転するフェースギアからなるマスターギア11と、このマスターギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ロータ3の回転軸であるピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部12aはロータ3の中心部を貫通しており、ナット13によりロータ3と固定されている。ピニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ回転支持部27に装着された軸受14aと、それより後方に配置された軸受14bとを介してリール本体2に回転自在に支持されている。 【0024】オシレーティング機構6は、スプール4の中心部にドラグ機構60を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有している。スライダ22にはスプール軸15の後端が回転不能に固定されている。中間ギア23は、図示しない減速機構を介してピニオンギア12に噛み合っている。このため、オシレーティング機構6の前後移動速度が遅くなり、釣り糸をスプール4に緻密に巻き付ける密巻を実現できる。 【0025】第1及び第2ハンドル支持部28a,28bは筐体部2aに設けられた筒状の部分であり、内部に図示しない軸受が装着されている。ロータ3は、図2に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とを有している。円筒部30と両ロータアーム31,32とは一体成形されている。 【0026】円筒部30の前部には前壁33が形成されており、前壁33の中央部にはボス33aが形成されている。このボス33aの貫通孔をピニオンギア12の前部12a及びスプール軸15が貫通している。前壁33の前方側にはナット13が配置されており、このナット13がピニオンギア12の先端のネジ部に螺合している。円筒部30の前壁33より後方が凹陥部3aとなっており、この凹陥部3aの後端面と面一にフランジ部2cが筐体部2a及び蓋体部2bにそれぞれ一体形成されている。 【0027】第1ロータアーム31の先端の外周側には第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためにラインローラ41が装着されている。また、第2ロータアーム32の先端の外周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端のラインローラ41と第2ベール支持部材42との間にはベール43が設けられている。これらのベール支持部材40,42、ラインローラ41及びベール43によりベールアーム44が構成される。 【0028】ロータ3の円筒部30の内部にはロータ3の逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構50は、ローラ型のワンウェイクラッチ51と、ワンウェイクラッチ51を作動状態及び非作動状態に切り換える操作機構52とを有している。ワンウェイクラッチ51は、外輪が回転支持部27に固定され、内輪がピニオンギア12に回転不能に係止されている。操作機構52は、筐体部2aと蓋体部2bとの間に配置された操作レバー53と、操作レバー53が後端に装着され筐体部2aに揺動自在に装着された操作軸54とを有しており、操作レバー53を揺動させることで操作軸54の先端のカム突起(図示せず)が揺動してワンウェイクラッチ51を作動状態及び非作動状態とに切り換られる。このワンウェイクラッチ51が作動状態のときにロータ3が逆転不能になり、非作動状態のときロータ3が逆転可能になる。 【0029】スプール4は、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機構60を介して装着されている。スプール4は、外周に釣り糸が巻き付けられる糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後部に一体で形成されたスカート部4bと、糸巻胴部4aの前部に固定された前フランジ部4cとを有している。 【0030】このような構成のスピニングリールでは、厚肉の取付脚部36をカバー部35と一体で形成した蓋体部2bと、各駆動部分を収納する薄肉の筐体部2aとを別体にしたので、筐体部2aの精度を高く維持でき、かつ取付脚部36の強度も高く維持できる。また、取付脚部36をカバー部35と一体にしたので、別体にする場合に比べて簡素な構造で比強度を維持できる。しかも、カバー部35に壁部としての第2フランジ部分24bを一体形成したので、カバー部全体が周囲が囲まれた箱状の形状になり、応力が分散してカバー部の比強度が高くなる。しかも、応力の分散により成形時に変形しにくくなり、精度も高く維持できる。したがって、カバー部35を含む蓋体部2bを合成樹脂などの比強度が低いもので製作しても精度や比強度を高く維持できる。また、カバー部35を含む蓋体部2bを合成樹脂製にしたので、低コストで軽量化を図れるようになる。 【0031】〔実施形態2〕前記実施形態1では、ハンドル軸10が筐体部2a及び蓋体部2bでそれぞれ支持されていたが、図8及び図9に示すように、筐体部102aだけでハンドル軸110を支持するようにしてもよい。図8及び図9において、スピニングリールは、ハンドル101が回転自在に装着されたリール本体102と、ロータ103と、スプール104とを主に備えている。 【0032】リール本体102は、ロータ103やスプール104を支持する筐体部102aと、筐体部102aに着脱自在にねじ止めされた蓋体部102b、筐体部102a及び蓋体部102bにそれぞれ一体形成された第1及び第2フランジ部分124a,124bを有する円形のフランジ部102cとを主に有している。筐体部2aはたとえばアルミニウム合金製製の薄肉の部材である。筐体部2aは、側部に形成された開口125と、内部に形成された機構収納空間126と、ロータ103のリール本体102側に形成された円形の凹陥部103a内に配置されるように形成されロータ103の回転軸(ピニオンギア112)を回転自在に支持する回転支持部127と、ハンドル101の回転軸であるハンドル軸110を支持するためのボス部からなるハンドル支持部128とを有している。ハンドル支持部128には、間隔を隔てて2つの軸受138a,138bが装着されており、筐体部102aだけでハンドル軸110を支持している。 【0033】蓋体部102bはたとえばアルミニウム合金製の部材である。蓋体部102bは、筐体部102aの開口125を覆う薄肉のカバー部135と、カバー部135から上方に延びる取付脚部136とを有している。カバー部135の前部には、フランジ部102cの第2フランジ部分124bが一体形成されている。スプール104がスプール軸115に回転不能に装着されている構成を除いてスピニングリールの他の構成は、実施形態1と実質的に同様であるので説明を省略する。 【0034】このような構成のリール本体102でも、カバー部135において、開口125を覆う部分に加えて第2フランジ部分124bが一体形成されているので、カバー部135全体が周囲が囲まれた箱状の形状になり、応力が分散してカバー部135の比強度が高くなる。しかも、応力の分散により成形時に変形しにくくなり、精度も高く維持できる。したがって、カバー部135を含む蓋体部102bをアルミニウム合金などの比強度が低いもので製作しても精度や比強度を高く維持できる。また、カバー部135を含む蓋体部102bをアルミニウム合金製にしたので、低コストで軽量化を図れるようになる。 【0035】〔他の実施形態〕 (a)スピニングリールの形態は前記実施形態に限定されるものではなく、ドラグ機構を有するものや、逆転防止機構に代えてブレーキレーバを有する制動機構を装着したものにも本発明を適用できる。 (b)取付脚部やカバー部等の形状は本実施形態に限定されるものではない。 【0036】(c)前記実施形態では、第1フランジ部分24aや第2フランジ部分24bを筐体部2aやカバー部35と一体形成したが、第2フランジ部分24bの内側に突出する内側部分である壁部だけがカバー部35と一体形成されていれば、他の部分は別体にしてもよい。 【0037】 【発明の効果】本発明によれば、カバー部において、開口を覆う部分に加えてロータ装着側に壁部が一体形成されているので、カバー部全体が周囲が囲まれた箱状の形状になり、応力が分散してカバー部の比強度が高くなる。しかも、応力の分散により成形時に変形しにくくなり、精度も高く維持できる。したがって、カバー部を含む蓋体部を合成樹脂やアルミニウム合金などの比強度が低いもので製作しても精度や比強度を高く維持できる。また、カバー部を含む蓋体部をアルミニウム合金や合成樹脂製にすれば、低コストで軽量化を図れるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002439 【氏名又は名称】株式会社シマノ
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| 【出願日】 |
平成14年2月5日(2002.2.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094145 【弁理士】 【氏名又は名称】小野 由己男 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−225039(P2003−225039A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月12日(2003.8.12) |
| 【出願番号】 |
特願2002−28219(P2002−28219) |
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