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【発明の名称】 釣用バッグ
【発明者】 【氏名】細見 康雄

【要約】 【課題】軽量であってしかも磯の上に安定して載置することができる釣用バッグを提供する【解決手段】底面13に水膜形成阻止部材としての不織布14を設けた。不織布は、底面13に着脱可能に設けた。

【解決手段】底面13に水膜形成阻止部材としての不織布14を設けた。不織布は、底面13に着脱可能に設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 釣り場上に当接される底面を有し、容器状に形成された釣用バッグであって、上記底面に、当該底面と釣り場との間に水膜の形成を阻止する水膜形成阻止部材を設けたことを特徴とする釣用バッグ。
【請求項2】 請求項1記載の釣用バッグにおいて、上記水膜形成阻止部材は、不織布を備えて構成されていることを特徴とする釣用バッグ。
【請求項3】 請求項1記載の釣用バッグにおいて、上記水膜形成阻止部材は、表面が粗面に形成された発泡樹脂部材を備えて構成されていることを特徴とする釣用バッグ。
【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の釣用バッグにおいて、上記水膜形成阻止部材は、上記底面に着脱可能に設けられていることを特徴とする釣用バッグ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は、釣りの際に使用するバッグに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】図2は、従来の一般的な釣用バッグの正面図である。釣用バッグ1は、通常合成樹脂等で形成され、容器状に形成された本体2と一対の把手3が設けられている。これにより、釣用バッグ1は、軽量で持ち運びに便利なように構成されている。釣用バッグ1はさまざまな用途に使用されるが、たとえば磯釣りでは、一般に撒き餌入れとして使用され、磯の上に直接載置される。
【0003】釣用バッグ1に撒き餌が大量に収容されているときは、その自重により磯4の上に安定して載置することができるのであるが、撒き餌が残り少なくなった場合は、特に磯4にコケやノリ等が付着しているときには磯4との間で滑りが生じ、安定して載置することができない。そのため、従来の釣用バッグ1では、底部分5にゴム等を貼り付けて磯との滑りを防止しようとしたものがあるが、効果的な滑り止めにはならない。
【0004】そこで、本発明の目的は、軽量であってしかも磯の上に安定して載置することができる釣用バッグを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1) 撒き餌を収容した釣用バッグの自重が軽くなった場合に磯との間で滑りが生じる原因は、単に磯表面と釣用バッグの底面との間の摩擦係数のみに依存するわけではなく、完全に解明されていない。しかし、本願発明者は、釣用バッグの底面と磯表面との間に水の膜(以下、「水膜」という。)が形成されたときに滑りやすく、また、この水膜が切れた場合には滑りにくくなる傾向にあるという知見を得た。
【0006】(2) そこで、本願に係る釣用バッグは、釣り場上に当接される底面を有し、容器状に形成された釣用バッグであって、上記底面に、当該底面と釣り場との間に水膜の形成を阻止する水膜形成阻止部材を設けたことを特徴とするものである。
【0007】この構成によれば、釣用バッグは、その底面を釣り場上に当接させて当該釣り場上に載置されるが、この底面には水膜形成阻止部材が設けられているから、当該底面と釣り場との間に水膜が形成されるのを防止することができる。
【0008】(3) 上記水膜形成阻止部材は、不織布を備えて構成することができる。不織布を採用することにより、上記底面と釣り場との間に水が介在しても、水は、その表面張力によって不織布の内部に侵入し、水膜が切れる。したがって、当該底面と釣り場との間に水膜が形成されるのを防止することができる。
【0009】また、上記水膜形成阻止部材は、表面が粗面に形成された発泡樹脂部材を備えて構成することができる。この場合も同様に、上記底面と釣り場との間に水が介在しても、発泡樹脂部材の表面が粗面に形成されているから、水は、その表面張力によって当該表面に沿って侵入し、水膜が切れる。したがって、当該底面と釣り場との間に水膜が形成されるのを防止することができる。
【0010】(4) 上記水膜形成阻止部材は、上記底面に着脱可能に設けることができる。このようにすれば、特に釣用バッグが滑りやすい場合にのみ水膜形成阻止部材を装着することができるので、取り外したときの釣用バッグの自重を軽くすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施形態に係る釣用バッグを底面側から見た斜視図である。
【0013】この釣用バッグ10は、たとえば魚釣りに携行することができ、魚釣りの道具やエサ等さまざまなものを収容することができる。釣用バッグ10は、本体11と、本体11に設けられた把手12とを有し、本体11の底面13に不織布14(水膜形成阻止部材)が取り付けられている。
【0014】本体11は、容器状に形成されている。具体的には、本体11は全体として直方体状に形成されており、図示していないが、内部に釣用の餌等を収容するための収容室が設けられている。本体11は、たとえばEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等の合成樹脂により構成することができる。
【0015】把手12は、本体11の両側面に一対設けられている。把手12は、本体11と同様に合成樹脂等により構成することができる。同図では、説明を簡略化するために一方の把手12のみを図示し、その一部の図示を省略している。本体11には、把手12を取り付けるためのブラケット15が設けられており、このブラケット15に把手12の端部が固着されている。
【0016】上記不織布14は、たとえばフェルトを採用することができるが、これに限定されることはなく、繊維を縮絨して布状に形成したものであれば他の材料を採用することもできる。
【0017】本実施形態では、不織布14は本体11の底面13と同様の形状に形成され、底面13にぴったりと合致するように取り付けれている。不織布14の取り付けは、たとえば接着剤等を採用することができる。また、この不織布14は、5mm〜15mm程度の厚みに形成することができる。なお、不織布14をフェルトにより構成した場合は、厚みを15mm程度に設定しても釣用バッグ10の重量が大幅に増加することがないという利点がある。
【0018】本実施形態に係る釣用バッグ10によれば、底面13を釣り場(たとえば濡れた磯)の上に当接させて載置したとしても、不織布14によって、当該底面13と磯との間に水膜の形成が阻止される。すなわち、この不織布14により、底面13と磯との間に水が介在しても、水はその表面張力によって不織布14の内部に侵入するので、当該水膜が切れ、底面13と磯との間に水膜が形成されるのを防止することができる。
【0019】その結果、たとえば釣用バッグ10を餌入れとして使用した場合であって、餌の残りが少なくなって重量が軽くなったとしても、上記底面13と磯との間で滑りが生じるのを防止することができる。しかも、特に不織布14を採用することによって、水膜形成を阻止するための部材をきわめて安価に製造することができ、釣用バッグ10の製造コストが大幅に上昇することがない。
【0020】また、本実施形態では、不織布14としてフェルトを使用し、その厚みを5mm〜15mm程度にすることにより、フェルト繊維が磯に引っ掛かり、確実に釣用バッグ10の滑り止めを行うことができる。
【0021】本実施形態では、不織布14を本体11の底面13全体を覆う形状としたが、これに限られるものではなく、不織布14をたとえば短冊状に形成し、これを底面13に整列させるようにしてもよい。また底面13の隅部にのみ不織布14を取り付けるようにしてもよい。
【0022】さらに、本実施形態では不織布14を接着剤等で固着しているが、これを着脱可能に取り付けることができる。その場合、たとえばマジックテープ(登録商標)を用いて不織布14を底面13に取り付けることができる。このように、不織布14を着脱可能とすることによって、特に釣用バッグ10が滑りやすい場合にのみ不織布14を装着することができるので、不織布14を取り外したときの釣用バッグ10の自重を軽くすることができる。
【0023】加えて、上記不織布14に代えて、発泡樹脂からなる水膜形成阻止部材を採用することができる。そのような部材として、たとえばポリウレタン、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂)等を発泡させて板状部材を形成し、かつその表面を粗面に形成したものを採用することができる。
【0024】水膜形成阻止部材としてかかる発泡樹脂部材を採用することにより、その表面が粗面に形成されているから、底面13と磯との間に水が介在しても、水はその表面張力によって発泡樹脂部材の表面に沿って侵入し、水膜が切れる。したがって、底面13と磯との間に水膜が形成されるのを防止することができ、釣用バッグ10を磯の上に載置した場合であっても、効果的な滑り止めを行うことができる。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、釣用バッグを釣り場に直接載置した場合であっても、釣用バッグの底面と釣り場との間に水膜の形成を阻止することができるので、釣用バッグの滑りを効果的に防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
【出願日】 平成14年1月17日(2002.1.17)
【代理人】 【識別番号】100107940
【弁理士】
【氏名又は名称】岡 憲吾 (外7名)
【公開番号】 特開2003−204744(P2003−204744A)
【公開日】 平成15年7月22日(2003.7.22)
【出願番号】 特願2002−8246(P2002−8246)