トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 両棲動物も観られる観賞魚用水槽
【発明者】 【氏名】小田 正則

【要約】 【課題】両棲動物の出入り口を設けた∩型の容器を、天井板が塞がった状態でそのまま水中に沈めることによって、水中に陸上となる空間を有することができ、水位を下げることなく陸上をも必要とする幾多の両棲動物を観賞魚と同一の水槽で飼育観賞することを容易に可能とする。

【解決手段】水槽1の中に、両棲動物の出入り口3を形成させた透明な∩型の容器2をそのまま沈めることによって、水槽の水位を下げることなく容器内に陸上となる空間を形成すると共に、∩型の容器2内には外部から空気が供給されることを特徴とし、さらに、水槽1に沈めた∩型の容器2内の水面下に設置したエアーチューブから放出された気泡を受け、水面で弾けるその飛沫を抑えるためのスポンジ6を先端に備えた筒状5の構造体を配置してあることを特徴とする両棲動物も観られる観賞魚用水槽。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水槽1の中に、両棲動物の出入り口3を形成させた透明な∩型の容器2をそのまま沈めることによって、水槽の水位を下げることなく容器内に陸上となる空間を形成すると共に、∩型の容器2内には外部から空気が供給されることを特徴とする両棲動物も観られる観賞魚用水槽。
【請求項2】 水槽1に沈めた∩型の容器2内の水面下に設置したエアーチューブから放出された気泡を受け、水面で弾けるその飛沫を押えるためのスポンジ6を先端に備えた筒状5の構造体を配置してあることを特徴とする請求項1記載の両棲動物も観られる観賞魚用水槽。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は観賞魚用水槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のものは円形や長方形など、その形や大きさは多岐にわたっている。しかし従来のこの種のもので、例えばカニや亀など、陸上をも必要とする両棲動物を観賞魚と同一の水槽で飼育する場合、水槽内に砂利や流木を盛り上げ、さらに水位を下げて水面上に陸上となる部分を確保する必要があった。
【0003】ところで現在、陸上の空間も楽しむことができる観賞魚用水槽として、図7に示すような水槽や、図8に示すような水槽が市販され、さらに、特開平09−172904号公報に記載されている、水面上での安定性が良く、かつ水位の変化にも自動的に対応できることを目的とする観賞魚用水槽用浮島などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上の従来の観賞魚用水槽には次のような問題があった。図7に示す水槽は、ガラス及びアクリルなどで構成されている側面部素材を、後部上端から前方中央部分に向け、斜めにカットした水槽を用いて水と陸上の世界を楽しむものであるが、陸上の空間をつくるためには、やはり水槽内に砂利や流木を盛り上げ、さらに、水量を減らして水位を下げ、その水面上に陸地となる空間を確保しなければならない。このため、飼育観賞する魚や陸上をも必要とする両棲動物は下げられた水位、つまり多くの場合、水槽の中層部から低層部を泳ぎ廻ることになり、さらに、減らされた水量での遊泳スペースを確保するために、飼育観賞される個体は必然的に小型種に限定され、魚や両棲動物を鑑賞するという醍醐味に欠ける場合があった。
【0005】また、一般的な形の水槽を用いて水量を増しても、やはり砂利や流木などを盛り上げ、その水面上に陸地となる空間を確保する構造に変りはなく、水槽内レイアウトを施す場合、既成の概念を越えることはできなかった。
【0006】図8に示す観賞魚用水槽はアクアリウムトレインという名称で市販されており、水中にみえる空間には両棲動物以外のものをディスプレーするためのものであって、これは、あらかじめ水槽の台となるテーブル上に目的とするレイアウトを施し、水槽の底面をそのレイアウトの形状に合わせ凸形に形成し覆い被せたもので、いうならば現在市販されている様々な形状の水槽のひとつと考えられる。
【0007】また、水中に存在するかのように見える陸上の空間は、水槽の底面を凸形に形成し、レイアウトに覆い被せたものであるから、仮に両棲動物を水槽内で飼育しても、水槽内の両棲動物は水中とその陸上となる空間を行き来することはできず、さらに、水槽本体として構成されている底面を、水槽の側面を構成する素材と接着固定するために、その目的以外の使い方が困難であるという欠点がある。
【0008】特開平09−172904号公報に記載されている観賞魚用水槽用浮島は、浮島という構成上常に水面に浮いているために、泳ぐことのできないカニ等は浮島に辿り着くことができず、飼育できる両棲動物の種類が限定されるという欠点がある。
【0009】本発明は以上の従来の技術における問題に鑑みてなされたものであって、陸上をも必要とする幾多の両棲動物を観賞魚と同一の水槽で飼育観賞することを容易とし、しかも構造が簡単で、アクアリウムインテリアとしてのこれまでの概念を越えるレイアウトの多様性に富む観賞魚用水槽を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するために、本発明の両棲動物も観られる観賞魚用水槽は、陸上をも必要とする両棲動物の出入り口を設けた∩型の容器を、天井板が塞がった状態でそのまま水中に沈めることによって、水中に陸上となる空間を有することができるよう構成したものである。
【0011】すなわち、水槽1の中に、両棲動物の出入り口3を形成させた透明な∩型の容器2をそのまま沈めることによって、水槽の水位を下げることなく容器内に陸上となる空間を形成すると共に、∩型の容器2内には外部から空気が供給されることを特徴とし、さらに、水槽1に沈めた∩型の容器2内の水面下に設置したエアーチューブから放出された気泡を受け、水面で弾けるその飛沫を抑えるためのスポンジ6を先端に備えた筒状5の構造体を配置してあることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本願発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の両棲動物も観られる観賞魚用水槽の全体斜視図であり、図2は、本実施の形態の全体側面図である。また、図3は、本実施の形態の部分拡大図である。
【0013】図1、図2に示されているように、水槽1には陸上をも必要とする両棲動物の出入り口3が設けられた∪字型の容器を天地逆さにして∩型の容器2を形成し、天井板が塞がった状態でそのまま水中に沈めると、∩型の容器2内には両棲動物の出入り口3の上辺まで空気が満たされているためにそれ以上に水は浸入しない。本願の両棲動物も観られる観賞魚用水層はこの作用を応用し、外部から空気を供給し水中に空気で満たされた陸上となる空間を形成するものである。これは、いままでの水位を下げ、さらに、砂利や流木を積み上げて水面上に陸上となる空間を作っていた既存の水槽レイアウトでは成しえなかった構成であり、アクアリウムインテリアとしての幅を大きく広げるものである。
【0014】また、∩型の容器2を水中に沈める場合、∩型の容器2が所定の重量をもっていなければ∩型の容器2は∩型の容器2内の空気の浮力により浮いてしまうが、その場合は図3に示されているように、水槽1の底面部に固定されたフック4を配置し、さらに、∩型の容器2にフック4を構成し水槽1と接続するとよい。この場合、水槽1と∩型の容器2のフック4の位置と形、大きさが適合すれば、水槽1と∩型の容器2の形は特に限定されるものではないので、さまざまな形の組み合わせを可能とし、さらに、着脱が容易なのでメンテナンス性に優れる。
【0015】図4は、本実施の形態の使用状態を示す全体斜視図である。
【0016】本実施の形態において、∩型の容器2内には、外部設置によるエアーポンプにより常に空気が供給されるものとし、しかも∩型の容器2内の過剰な空気は両棲動物の出入り口3以外からは排出されないので、エアーポンプが停止しても∩型の容器2内が水で満たされることはない。また、水槽1と∩型の容器2に用いられる材料は、特に限定されるものではないが、一般的にはアクリル系などの合成樹脂素材で構成すれば、製造上のまたはコストの面で好ましく、なおかつ軽量で耐久性があり、容易にデザインの多様性を可能とする。
【0017】図5は、∩型の容器2内水面下に設置されたエアーチューブから放出された気泡を受け、水面で弾けるその飛沫を抑えるためのスポンジ6を先端に備えた筒状5の構造体をもつことを特徴とする両棲動物も観られる観賞魚用水槽の全体斜視図である。図6は、図5に示した両棲動物も観られる観賞魚用水槽の部分拡大図である。
【0018】図5に示すように、飛沫を抑えるためのスポンジ6を先端に備えた筒状5の構造体の上部先端が、∩型の容器2内の水面、すなわち、両棲動物の出入り口3の上辺よりも上に位置するように設置する。
【0019】これによると、外部から空気を供給するためのエアーチューブの先端を∩型の容器2内の水面より上に設置すると、エアーポンプから送られた空気は陸上の空間、すなわち、空気中で放出されるので飛沫は立たないが、何らかの原因でエアーポンプが停止した場合、気圧により∩型の容器2内の水面の位置が上昇してしまう。しかし、エアーチューブの先端を∩型の容器2内の水面下に設置すると、エアーポンプが停止しても∩型の容器2内の水面の位置は上昇しないが、エアーポンプの稼働中はエアーチューブから放出された気泡が水面で泡となり弾け、∩型の容器2の内面は飛沫による水滴が付着し、∩型の容器2内が観賞しづらくなる。
【0020】そこで、本願の両棲動物も観られる観賞魚用水槽によると、エアーチューブから放出された気泡をスポンジ6を上部先端に設けた筒状5の構造体で受け、さらに、スポンジ6の上面部分が∩型の容器2内の水面より上に配置することによって、飛沫はそのスポンジ6で受け止められ、∩型の容器2の内面に水滴は付着せず、∩型の容器2内の観賞が容易にできる。この場合、筒状5の構造体は、∩型の容器2と接着固定、若しくは筒状5の構造体が浮力で浮かないように所定の重量をもたせ、∩型の容器2内の任意の場所に設置できるよう独立したものであってもよい。
【0021】また、筒状5の構造体の中でスポンジ6が上下に移動しないように、筒状5の構造体の先端内側とそれよりも下の任意の箇所を凸構造に構成し、スポンジ6をその凸部分で挟み込むように構成するとよい。
【0022】また本実施の形態において、筒状の構造体5に用いられる材料は、特に限定されるものではないが、一般的にはアクリル系などの合成樹脂素材で構成すれば、製造上のまたはコストの面で好ましく、加工が容易である。
【0023】
【発明の効果】本発明は、水槽1の中に、両棲動物の出入り口3を形成させた、透明な∩型の容器2をそのまま沈めることによって、水槽の水位を下げることなく水中に陸上となる空間を有すると共に、∩型の容器2内には外部から空気が供給されることを特徴とし、さらに、水槽1に沈めた∩型の容器2内の水面下に設置したエアーチューブから放出された気泡を受け、水面で弾けるその飛沫を抑えるためのスポンジ6を先端に備えた筒状5の構造体を配置してあることを特徴としているので、以下に示すような効果が期待できる。
【0024】■ 水槽の水位を下げることなく両棲動物を観賞魚と同一の水槽で容易に飼育観賞が可能である。
■ 水中に陸上となる空間が存在することで、意外性という付加価値を与え、既存の観賞魚用水槽では不可能であった水槽内レイアウトを構成することができる。
■ ∩型の容器内には、両棲動物はもとより、他にミニ観葉植物やアクセサリーなどをディスプレーすることも可能であり、新しいタイプのアクアリウムインテリアとしての幅を大きく広げるものである。
■ 構造が簡単で、メンテナンス性に優れる。
■ ∩型の容器、及び水槽の形やサイズそのものは限定されないので、インテリアとしてさまざまな形の組み合わせを可能とし、デザインの多様性を生む。
■ 水槽と∩型の容器を互いにフックで固定する構成を形成しても、フックにより固定されているために浮き上がりが防止できると共に、着脱可能な構造であるから、∩型の容器を取り外せば既存の水槽と何ら変わりなく使用することもできる。
【出願人】 【識別番号】501256616
【氏名又は名称】小田 正則
【出願日】 平成14年10月25日(2002.10.25)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−164236(P2003−164236A)
【公開日】 平成15年6月10日(2003.6.10)
【出願番号】 特願2002−349145(P2002−349145)