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【発明の名称】 バラの栽培方法
【発明者】 【氏名】藤原 誠

【氏名】大仲 弘紀

【氏名】藤原 憲之

【氏名】藪木 孝昭

【氏名】大西 修

【氏名】森井 利昇

【氏名】大仲 正人

【氏名】野中 穂積

【氏名】山川 康寿

【要約】 【課題】品質のよい切花を数多く収穫でき、それほど技術もいらず時間、労力も少なくて済むバラの剪定方法の開発を課題とする。

【解決手段】バラを剪定するにあたり、1株の中の1本又は2本の枝を剪定せずに残し、他の枝を株元から一定の高さに揃えて剪定することにより、上記課題が解決できることを見出した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バラを剪定するにあたり、1株の中の1本又は2本の枝を剪定せずに残し、他の枝を株元から一定の高さに揃えて剪定することを特徴とするバラの剪定方法。
【請求項2】 1株の中でより多くの葉をつけ、中位の太さの枝を剪定せずに残すことを特徴とする請求項1記載のバラの剪定方法。
【請求項3】 株元に可能な限り近づけて剪定することを特徴とする請求項1又は2記載のバラの剪定方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業効率が良く病虫害の防除が容易なバラの剪定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バラの剪定は、大別して夏季剪定と冬季剪定とがあるが、夏季剪定としては強制休眠法、漸次切り戻し法等があるが、前者は剪定後枯死株が多発し、生育不良となり、また後者は熟練と時間を要することから、実用性のないものとなっている。そこで、現在は一部剪定折り曲げ法及びその改良法が広く普及している。また図1のようなアーチング栽培法も知られている(特公平6−18492号公報、特公平8−8818号公報、特公平7−99979号公報)。
【0003】この方法は、2週間前後かん水を打ち切り、床土の含水量を下げて、樹勢をやや落としたうえで、1株のうち太くてしっかりした主枝を2〜3本、50〜60cmで切断し、残りの比較的細い枝を折り曲げる方法である。この剪定方法でやると、地下部への影響が少なく、新根の発生量が多いと言う利点がある。
【0004】しかしながら、比較的細い枝を折り曲げることは、枝が折れ易いため技術が要ると同時に、大変な時間と労力を必要とする。すなわち、折り曲げる際に折れないように細心の注意をする必要があり、高い枝の場合は先ず先端を切り詰めてから折り曲げることが要求されるし、折り曲げた枝を邪魔にならないように置くことを配慮することも求められる。
【0005】さらに、この方法では病虫害剤を散布しても折り曲げた枝が邪魔をして十分に葉裏に散布できないという欠点もある。従って、誰がやっても短時間で容易にバラの剪定が行え、効果的な病虫害剤散布もできる方法が求められているところである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】品質のよい切花を数多く収穫でき、それほど技術もいらず時間、労力も少なくて済むバラの剪定方法の開発を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意努力した結果、「1本残し剪定」が有効であることを見出した。すなわち、本発明は(1)バラを剪定するにあたり、1株の中の1本又は2本の枝を剪定せずに残し、他の枝を株元から一定の高さに揃えて剪定することを特徴とするバラの剪定方法、(2)1株の中でより多くの葉をつけ、中位の太さの枝を剪定せずに残すことを特徴とする(1)記載のバラの剪定方法、(3)株元に可能な限り近づけて剪定することを特徴とする(1)又は(2)記載のバラの剪定方法に関する。
【0008】「1本残し剪定」とは、特許請求の範囲にも記載したように、バラを剪定するにあたり、1株の中の1本又は2本の枝を同化専用枝(以下、「力枝」という。)として剪定せずに残し、その他の枝を株元から一定の高さで切り揃えて剪定する方法のことである。
【0009】この剪定方法では、株を維持するために必要最小限の枝1本(葉数が少ない等1本では不十分と考えられる時は、2本)だけ残す。そのため上記したような従来の折り曲げ剪定に比べて、剪定作業自体や剪定後の芽の整理、病虫害の防除が容易になり、また剪定による枯れ込みが少なく、剪定後の生育も旺盛になるといった利点がある。
【0010】この剪定方法の手順を説明すると、1)剪定前の管理剪定までに樹勢を整え、生育を旺盛、健全にしておく。また、葉数確保のために採花を調整しておく。
2)剪定時期通常は6月中に終了することが望ましい。切り口が速やかに乾燥するように、剪定は晴天時に行う。
3)「力枝」の条件1株の中でより多くの葉をつけている、中位の太さの枝を「力枝」として残す。その年の春に出たシュートは樹勢が強いので、「力枝」に合致しても残さない。
4)剪定位置株元に近ければ近いほど、ベーサルシュートの発生率が高いので好ましい。ベーサルシュートとは、地際部から発生する勢のあるシュートを一般に「ベーサルシュート」と呼ぶ。バラ切花栽培ではベーサルシュートを数回ピンチ(摘心)して葉数を確保すると同時に、分枝を増やして採花母枝とする。従って、単位面積当たりの切花本数はベーサルシュートの発生数によって大きく左右される。
5)剪定後の管理仕立て方法は、ソフトピンチ、又はディシューティングとする。
6)「力枝」の管理剪定後に「力枝」から発生した芽は、早めにすべて除去する。
7)「力枝」の処理採花母枝の葉がしっかりとした頃、その採花位置に合わせて切る。目安として早い蕾が小豆大になった頃が望ましい。蕾が大きくなってから「力枝」を切ると、採花との日数間隔が短くなり株に負担がかかる。
【0011】以上の手順をソフトピンチを例として図示したものが、図2〜図7である。このような方法を採用することにより、簡単で短時間に剪定でき、病虫害防除が容易で、生育旺盛、枯れ込みが少ない等の優れた利点を発揮することができる。本発明を具体的に説明するために、以下に実施例を示すが本発明はこれに限定されるものではない。
【0012】
【発明の実施の形態】[実施例]2001年6月1日に1人で300坪のバラ園のバラ5400株(18株/坪)の剪定を開始し、「力枝」を残して他の枝を剪定し終えたのは、6月7日であった。これは従来の「アーチング栽培法」で剪定を行った場合と比較すると、1/3の労力で同じ作業を実施できたことになる。
【0013】また、剪定後病虫害防除のため農薬を散布したが、「力枝」以外は剪定されているため、散布すべき葉数が少なく、しかも株元には折り曲げた枝がないため極めて散布しやすく、効率的に散布することができた。これは、従来の病虫害剤散布に比し1/5の労力で済んだ。しかも、剪定後採花できるまでの期間が短縮できるため、従来法より1割以上の増収となった。
【0014】
【発明の効果】本発明により、作業効率が良く病虫害の防除が容易で増収が望めるバラの剪定方法を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】502136676
【氏名又は名称】藤原 誠
【識別番号】502136218
【氏名又は名称】藤原 憲之
【識別番号】502136469
【氏名又は名称】藪木 孝昭
【識別番号】502136861
【氏名又は名称】大仲 弘紀
【識別番号】502136872
【氏名又は名称】大澤 憲一
【出願日】 平成14年4月16日(2002.4.16)
【代理人】 【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔 (外2名)
【公開番号】 特開2003−304738(P2003−304738A)
【公開日】 平成15年10月28日(2003.10.28)
【出願番号】 特願2002−112919(P2002−112919)