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【発明の名称】 集水型単木用マルチング材
【発明者】 【氏名】藤原 辰也

【氏名】有村 恒夫

【氏名】大内 千秋

【氏名】柏木 秀公

【氏名】牧 隆

【要約】 【課題】本願出願人が先に特許出願(2000−92585)をした単木用マルチング材は全体が一枚のシート体となっており、このシート体に切れ目とこれに外部から連通する切り込みを設け、この切り込みを覆う当て片を沿設したものである。この発明は雑草の生育を全般的に阻止する点や、切り込みをすり抜けて雑草が生育するのを防ぐ点では好ましいが、雨水の土壌中への誘引については何ら考慮されていない。

【解決手段】本発明に係る集水型単木用マルチング材は、少なくとも一面が遮光性色となった各別のシート状の集水部(1)と導水部(2)を有している。該集水部(1)と該導水部(2)は通水用部(3)で一体化されてシート体(4)を形成している。 該導水部(2)は苗木(T)を通す切れ目(5)を備え、かつ外周から該切れ目(5)に切込み(6)が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも一面が遮光性色となった各別のシート状の集水部(1)と導水部(2)を有し、該集水部(1)と該導水部(2)は通水用部(3)で一体化されてシート体(4)を形成しており、該導水部(2)は苗木(T)を通す切れ目(5)を備え、かつ外周から該切れ目(5)に切込み(6)が設けられていることを特徴とする集水型単木用マルチング材。
【請求項2】 該通水用部(3)は、該集水部(1)と該導水部(2)の各一端縁部(10,11)の縫合部(12)となっている請求項1に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項3】 該通水用部(3)は、該集水部(1)と該導水部(2)の各一端縁部(10,11)のヒートシール部(13)となっている請求項1に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項4】 該通水用部(3)は該切れ目(5)のある位置から該集水部(1)の各側縁部(14,15)まで、他端縁(16)側へ上り勾配となって、続いている請求項1、2又は3に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項5】 該切れ目(5)は該通水用部(3)に設けられ、該集水部(1)にも該切れ目(5)と協働する補助切れ目(17)が形成されている請求項1、2、3又は4に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項6】 該切れ目(5)は該シート体(4)の中心から該導水部(2)の該集水部(1)と反対方向の端縁側へ偏った位置に設けられている請求項1から5の何れか一つの項に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項7】 該切れ目(5)は、該切込み(6)の内端から該切込み(6)の延長線(6')と角度(θ)をなして直線状に連続する長辺部(19)と、該長辺部(19)の中点(20)で該長辺部(19)と直角に延びる短辺部(21)を有し、該長辺部(19)と該短辺部(21)でT形となっている請求項1から6の何れか一つの項に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項8】 該切込み(6)の一側縁部(7)に該切込み(6)を越えて他側縁部(8)に延びる当て片(9)が沿設されている請求項1に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項9】 該当て片(9)は該切れ目(5)及び該補助切れ目(17)と協働する補助切れ目(18)が設けられ、該当て片(9)の該補助切れ目(18)は自由側縁(22)から該中点(20)と対向する対向点(23)を通って内側に入り込んだ頭辺部(24)と、該対向点(23)で該頭辺部(24)と直角に延びる脚辺部(25)を有している請求項5又は6に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項10】 該切れ目(5)は該導水部(2)の該補助切れ目(17)に対し、該中点(20)を中心に反時計方向へ45°位相がずれている請求項5、6又は7に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項11】 該シート体(4)が方形で、各隅角部(26)は折り返されて一体化された重合部(27)となっている請求項1又は6に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項12】 該当て片(9)の該一側縁部(7)に対する沿設が縫合及びヒートシールの少なくとも一方でなされている請求項8に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項13】 該シート体(4)は生分解性を有している請求項1又は11に記載の集水型単木用マルチング材。
【請求項14】 該シート体(4)は不透水性を有している請求項1又は11に記載の集水型単木用マルチング材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植栽工に際して苗木の根を囲む土壌の乾燥を防ぎ、雨水の取り込みを図り、苗木の周りでの雑草の繁茂を阻止して、苗木の生育を助ける、集水型単木用マルチング材に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチング材は苗木の周りの地面を覆うもので、中央に苗木の透孔を穿ち、必要な場合は外周からこの透孔に切り込みを入れたものとなっている。本願出願人は先に単木用マルチング材の発明につき特許出願(2000−92585)をしている。この場合の単木用マルチング材は全体が一枚のシート体となっており、このシート体に切れ目とこれに外部から連通する切り込みを設け、この切り込みを覆う当て片を沿設したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の発明は雑草の生育を全般的に阻止する点や、切り込みをすり抜けて雑草が生育するのを防ぐ点では好ましいが、雨水の土壌中への誘引については何ら考慮されていない。そのため、植栽面が水平面の場合はシート体の外周縁から土壌面に流れ出るので、降水量が多ければ苗木の周りを潤せるが、のり面のように傾斜面となっていると、折角降った雨もシート体表面を流れてしまい、苗木の根鉢部分を潤すことができない。また、シート体を透水性とすると、防草効果は得られるが、乾燥防止効果が低くなる。そこで、シート体を不透水性とすることで、表面からの蒸発をなくし乾燥防止効果が高くなる。ところが、不透水性にすると、いざホース等で人力潅水しようとした場合、根鉢の近くに潅水できないので、潅水効率がよくない。その上、降雨時にマルチングの周囲から苗木の根鉢へ水が入り込むのに時間がかかる。本発明は、潅水する場合、マルチング面に水をかければ、集中的に苗木根鉢部に水が集められて潅水効率が良く、小降雨時にも、苗木根鉢部に雨水を効率的に集められる集水型単木用マルチング材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる集水型単木用マルチング材は、少なくとも一面が遮光性色となった各別のシート状の集水部と導水部を有する。該集水部と該導水部は通水用部で一体化されてシート体を形成している。そして、該導水部は苗木を通す切れ目を備え、かつ外周から該切れ目に切込みが設けられている。
【0005】この集水型単木用マルチング材は、通水用部で導水部が上側になり、集水部が下側になるようにして、通常のように切込みを拡げ、苗木を切れ目に通し、この集水型単木用マルチング材の周りの部分を釘等で地面に固定する。地面が傾斜面の場合は、集水部を傾斜面の上方へ向け、導水部を傾斜面の下方へ向ける。集水型単木用マルチング材の一面は遮光性色となっているので、雑草の発芽や生育を阻害できる。導水部面上に降った雨は導水部の下縁から土壌面に流れ出る。また、集水部面上に降った雨は量の多少に影響されず通水用部を通って土壌面に流れ込み、苗木根鉢部近辺を潤す。従って、土壌中への誘水が効果的となる。設置面が水平面の場合、シート体上に降った雨はシート体の外周縁から土壌面に流れ出し、降雨量が多いとその一部が通水用部を通って土壌面に流れ込む。
【0006】該通水用部は、該集水部と該導水部の各一端縁部の縫合部となっていてもよい。この場合、縫合部を該集水部と該導水部の一体化と、雨水の通路に共用できる。
【0007】該通水用部は、該集水部と該導水部の各一端縁部の断続的なヒートシール部となっていてもよい。この場合、該集水部と該導水部の一体化をヒートシールで行うので、作業が容易で、ヒートシールの行われていない部分を雨水の通路に供せる。
【0008】該通水用部は該切れ目のある位置から該集水部の各側縁部まで、他端縁側へ上り勾配となって、続いていてもよい。この場合、マルチング材を傾斜面に設置すると、集水部上を流れて通水用部に入り込んだ雨水は、勾配に沿って流れ、切れ目のある位置から苗木の根鉢部分に集中的に流れ込むので、潅水が効果的になされる。
【0009】該切れ目は該通水用部に設けられ、該集水部にも該切れ目と協働する補助切れ目が形成されていてもよい。この場合、苗木は導水部の切れ目と集水部の補助切れ目を直線的に通って土壌中にスムーズに挿入される。
【0010】該切れ目5は該シート体4の中心から該導水部1の該集水部2と反対方向の端縁側へ偏った位置に設けられていてもよい。この偏りを中心から導水部端縁までを1とし、中心から集水部端縁までを2の割合とすると好ましい結果がえられる。この場合、集水面積を大きくとれ、また、集水部2上縁外の雑草は伸びると斜面に沿って垂れ下がる傾向があるが、集水部上に垂れ下がるだけで、苗木に対する被圧が軽減される。
【0011】該切れ目は、該切込みの内端から該切込みの延長線と角度をなして直線状に連続する長辺部と、該長辺部の中点で該長辺部と直角にのびる短辺部を有し、該長辺部と該短辺部でT形となっていてもよい。この場合、苗木の生長に伴って短辺側の両隅角部がめくれ上がって行くが、長辺側はめくれ上がらず、従って、雑草の発芽やその後の生長を抑止できる。十字形やY形では、苗木の生長に伴って切れ目の周囲が全面的にまくれ上がるので、このような作用が期待できない。また、Y型の場合、切込みが切れ目の中心線上に位置するのに対し、本発明の場合は左右何れか一方に偏る。従って、同じ大きさの当て片の場合、切込みと当て片との重合寸法を大にとれて雑草の発生が少なくでき、重合寸法を同じにすれば、当て片の寸法を小さくでき、経済的となる。
【0012】該切込みの一側縁部に該切込みを越えて他側縁部に延びる当て片が沿設されてもよい。この場合、地面が切込みを通って直接外面に露出することがなく、種子が仮に発芽しても、切込みの部分から外部への生長ができないので、苗木の生育を阻害する程に被圧や土壌の栄養を奪取することはない。
【0013】該当て片は該切れ目及び該補助切れ目と協働する補助切れ目が設けられ、該当て片の該補助切れ目は自由側縁から該中点と対向する対向点を通って内側に入り込んだ頭辺部と、該対向点で該頭辺部と直角に延びる脚辺部を有していてもよい。この場合、頭辺部を挟んで脚辺部側は苗木の生育に伴って自由にめくり上がることができるので幹にくびれを生じることはなく、脚辺部と反対側はめくり上がらないので、雑草の発芽や生育を防げる。
【0014】該切れ目は、該導水部の該補助切れ目に対し、該中点を中心に反時計方向へ45°位相がずれていてもよい。この場合、隙間の発生量が少なく、雑草の発芽や生育を防げ、幹の生長には何ら支障がない。
【0015】該シート体が正方形又は長方形等の方形であって、各隅角部は折り返されて一体化された重合部となっていてもよい。この場合、各隅角部が重合部を形成するので補強され、強風時にシート体が破れることがなく、見栄えがよく、取り扱い易くなる。一体化された重合部の形成には縫合又はヒートシール等の手段が採用される。
【0016】該当て片の該一側縁部に対する沿設が縫合及びヒートシールの少なくとも一方でなされていてもよい。この場合、当て片の沿設が容易に行われる。
【0017】該シート体は生分解性を有していてもよい。この場合、シート体は経時変化を示して消滅するので、苗木の生育に支障を来さず、環境保護の点からも好ましい。
【0018】該シート体は不透水性となっていてもよい。この場合、乾燥防止機能がすぐれ、干ばつ時に苗木を枯らすことが少なくなる。
【0019】
【発明実施の形態】1は集水部、2は導水部で、それぞれ少なくとも一面が遮光性色となったシート材である。これらの集水部1と導水部2は通水用部3で一体化されてシート体4を形成している。導水部2は苗木Tを通す切れ目5を備えており、その外周からこの切れ目5に切込み6が設けられる。
【0020】この集水型単木用マルチング材は、通水用部3で集水部1を下に、導水部2を上にして、苗木Tを植えた地面Gに配置される。地面Gはのり面のように傾斜面の場合が好ましいが、水平面に使用してもよい。切込み6を拡げ、切れ目5に苗木Tを通し切込み6を閉じる。シート体4の外周部分の適所でM型ピンPを地面Gに打ち込み、シート体4を地面Gに固定する。地面Gが傾斜面の場合は、傾斜面の上方に集水部1が位置し、下方に導水部2が位置するようにする。
【0021】シート体4は一面が遮光性色となっているので、雑草の種子の発芽が抑えられる。また、一部の種子が仮に発芽しても、シート体1の外面に出られず、切込み6を通って外部へ生長して行くこともほとんどない。従って、苗木Tの生育を阻害する程の雑草による被圧や栄養の奪取は起こらない。更に、飛来種子が単木用マルチング材の表面に載っても、発根がシート体1を突き抜けることができず生育に至らない。
【0022】通水用部3は、集水部1と導水部2の各一端縁部10と11の縫合部12となっている。図1の例では、縫合部12が導水部2の右半分に描かれ、左半分は次の段落番号[0023]で示すヒートシール部13となっているが、これは二つの一体化例を便宜的に一つの図に示したもので、本来的には左半分も縫合部となる。この説明は次の段落番号[0023]の記載にも当てはまる。こうすると、縫合部12を集水部1と導水部2の一体化と、雨水の通路に共用できる。
【0023】通水用部3は、集水部1と導水部2の各一端縁部10と11のヒートシール部13となっている。こうすると、集水部1と導水部2の一体化をヒートシールで行うので、作業が容易で、ヒートシールの行われていない部分を雨水の通路に供せる。
【0024】通水用部3は切れ目5のある位置から集水部1の各側縁部14及び15まで、他端縁16側へ上り勾配となって、続いている。こうすると、マルチング材を傾斜面に設置した場合、集水部1上を流れて通水用部3に入り込んだ雨水は、勾配に沿って流れ、切れ目5のある位置から苗木Tのある部分に集中的に流れ込むので、潅水が効果的になされる。
【0025】切れ目5は通水用部3に設けられ、集水部1にも切れ目5と協働する補助切れ目17が形成されている。こうすると、苗木Tは導水部2の切れ目5と集水部1の補助切れ目17を直線的に通って土壌中にスムーズに挿入される。
【0026】切れ目5は該シート体4の中心から導水部2の集水部1と反対方向の端縁側へ偏った位置に設けられていてもよい。この偏りを中心から導水部端縁までを1とし、中心から集水部端縁までを2の割合とすると好ましい結果がえられる。この場合、集水面積を大きくとれ、また、集水部1の上縁外の雑草は伸びると斜面に沿って垂れ下がる傾向があるが、集水部1上に垂れ下がるだけで、苗木に対する被圧が軽減される。
【0027】切れ目5は、切込み6の内端からこの切込み6の延長線6’と角度θをなして直線状に連続する長辺部19と、この長辺部19の中点20でこの長辺部19と直角にのびる短辺部21を有している。そして、長辺部19と短辺部21でT形となっている。こうすると、苗木Tの生長に伴って短辺部21側の両隅角部がめくれ上がって行くが、長辺部19側はめくれ上がらず、従って、雑草の発芽やその後の生長を抑止できる。十字形やY形では、苗木の生長に伴って切れ目の周囲が全面的にまくれ上がるので、このような作用が期待できない。また、Y型の場合、切込みが切れ目の中心線上に位置するのに対し、本発明の場合は左右何れか一方に偏る。従って、同じ大きさの当て片の場合、切込みと当て片との重合寸法を大にとれて雑草の発生が少なくでき、重合寸法を同じにすれば、当て片の寸法を小さくでき、経済的となる。
【0028】角度θは適当でよいが、45°とするのが好ましい。長辺部19と切込み6が連続しているので、苗木Tが生長して幹が太くなっても、短辺部21と反対側がめくり上がり、幹にくびれを発生することがないからである。
【0029】切込み6の一側縁部7にこの切込み6を越えて他側縁部8に延びる当て片9が沿設されている。こうすると、地面が切込み6を通って直接外面に露出することがなく、種子が仮に発芽しても、切込み6の部分から外部への生長ができないので、苗木の生育を阻害する程に被圧や土壌の栄養を奪取することはない。
【0030】当て片9は切れ目5及び補助切れ目17と協働する補助切れ目18が設けられ、この補助切れ目18は自由側縁22から中点20と対向する対向点23を通って内側に入り込んだ頭辺部24と、対向点23で頭辺部24と直角に延びる脚辺部25を有している。こうすると、頭辺部24を挟んで脚辺部25側は苗木Tの生育に伴って自由にめくり上がることができるので幹にくびれを生じることはなく、脚辺部25と反対側はめくり上がらないので、雑草の発芽や生育を防げる。
【0031】切れ目5は当て片9の補助切れ目18に対し、中点20を中心に反時計方向へ45°位相がずれている。こうすると、隙間の発生量が少なく、雑草の発芽や生育を防げ、幹の生長には何ら支障がない。
【0032】シート体4が方形で、各隅角部26は折り返されて一体化された重合部27となっている。こうすると、各隅角部26が重合部27を形成するので補強され、強風時にシート体4が破れることがなく、見栄えがよく、取り扱い易くなる。一体化された重合部27の形成には縫合又はヒートシール等の手段が採用される。
【0033】当て片9の一側縁部7に対する沿設が縫合及びヒートシールの少なくとも一方でなされている。こうすると、当て片9の沿設が容易に行われる。
【0034】シート体4は生分解性を有している。こうすると、シート体4は経時変化を示して消滅するので、苗木Tの生育に支障を来さず、環境保護の点からも好ましい。
【0035】シート体4は不透水性を有している。こうすると、乾燥防止機能がすぐれ、干ばつ時に苗木Tを枯らすことが少なくなる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、マルチング材の一面が遮光性色となっているので、雑草の発芽や生育を阻害できる。また、設置面が水平面の場合、シート体上に降った雨はシート体の外周縁から土壌面に流れ出し、降雨量が多いとその一部が通水用部を通って土壌面に流れ込むので、雨水を無駄にすることが少ない。更に、設置面が傾斜面の場合、導水部面上に降った雨は導水部の下縁から土壌面に流れ出すが、集水部面上に降った雨は量の多少に影響されず通水用部を通って土壌面に流れ込むので、土壌中への誘水が効果的となる。
【0037】請求項2によれば、通水用部は、集水部と導水部の各一端縁部の縫合部となっているので、縫合部を集水部と導水部の一体化と、雨水の通路に共用できる。
【0038】請求項3によれば、通水用部は、集水部と導水部の各一端縁部のヒートシール部となっているので、集水部と導水部の一体化作業が容易で、ヒートシールの行われていない部分を雨水の通路に供せる。
【0039】請求項4によれば、通水用部は切れ目のある位置から集水部の各側縁部まで、他端縁側へ上り勾配となって、続いているので、マルチング材を傾斜面に設置した場合、集水部上を流れて通水用部に入り込んだ雨水は、勾配に沿って流れ、切れ目のある位置から苗木のある部分に集中的に流れ込むので、潅水が効果的になされる。
【0040】請求項5によれば、切れ目は通水用部に設けられ、集水部にも切れ目と協働する補助切れ目が形成されているので、苗木を導水部の切れ目と集水部の補助切れ目を直線的に通って土壌中にスムーズに挿入できる。
【0041】請求項6によれば、該切れ目は該シート体の中心から該導水部の該集水部と反対方向の端縁側へ偏った位置に設けられているので、集水面積を大きくとれ、また、集水部上手縁外の雑草は伸びると斜面に沿って垂れ下がる傾向があるが、集水部上に垂れ下がるだけで、苗木に対する被圧が軽減される。
【0042】請求項7によれば、切れ目は、切込みの内端からこの切込みの延長線と角度をなして直線状に連続する長辺部と、この長辺部の中点でこの長辺部と直角にのびる短辺部を有し、長辺部と短辺部でT形となっているので、苗木の生長に伴って短辺部側の両隅角部がめくれ上がって行くが、長辺部側はめくれ上がらず、従って、十字形やY形では期待できない雑草の発芽やその後の生長を抑止できる。
【0043】請求項8によれば、該切込みの一側縁部に該切込みを越えて他側縁部に延びる当て片が沿設されているので、地面が切込みを通って直接外面に露出することがなく、種子が仮に発芽しても、切込みの部分から外部への生長ができないので、苗木の生育を阻害する程に被圧や土壌の栄養を奪取することはない。
【0044】請求項9によれば、当て片は該切れ目及び該補助切れ目と協働する補助切れ目が設けられ、該当て片の補助切れ目は自由側縁から中点と対向する対向点を通って内側に入り込んだ頭辺部と、対向点で頭辺部と直角に延びる脚辺部を有しているので、頭辺部を挟んで脚辺部側は苗木の生育に伴って自由にめくり上がることができ、従って幹にくびれを生じることはなく、脚辺部と反対側はめくり上がらないので、雑草の発芽や生育を防げる。
【0045】請求項10によれば、該切れ目は該導水部の補助切れ目に対し、中点を中心に反時計方向へ45°位相がずれているので、隙間の発生量が少なく、雑草の発芽や生育を防げ、幹の生長には何ら支障がない。
【0046】請求項11によれば、シート体が方形で、各隅角部は折り返されて一体化された重合部となっているので、各隅角部が重合部で補強され、強風時にシート体が破れることがなく、見栄えがよく、取り扱い易くなる。
【0047】請求項12によれば、当て片の一側縁部に対する沿設が縫合及びヒートシールの少なくとも一方でなされているので、当て片の沿設が容易に行われる。
【0048】請求項13によれば、シート体は生分解性を有しているので、経時変化を示して消滅し、苗木の生育に支障を来さず、環境保護の点にも適合できる。
【0049】請求項14によれば、シート体は不透水性を有しているので、乾燥防止機能がすぐれ、干ばつ時に苗木を枯らすことが少なくできる。
【出願人】 【識別番号】591135082
【氏名又は名称】日本道路公団
【識別番号】300013258
【氏名又は名称】大島造園土木株式会社
【識別番号】500146484
【氏名又は名称】ダイトウテクノグリーン株式会社
【出願日】 平成14年4月2日(2002.4.2)
【代理人】 【識別番号】100067688
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 公達
【公開番号】 特開2003−289729(P2003−289729A)
【公開日】 平成15年10月14日(2003.10.14)
【出願番号】 特願2002−99953(P2002−99953)