トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 廃棄プラスチックを用いた土壌材の製造方法
【発明者】 【氏名】中山 茂
【住所又は居所】大阪府大阪市北区梅田3丁目3番5号 大和ハウス工業株式会社内

【氏名】片山 功
【住所又は居所】大阪府大阪市北区梅田3丁目3番5号 大和ハウス工業株式会社内

【氏名】井上 繁人
【住所又は居所】大阪府大阪市北区梅田3丁目3番5号 大和ハウス工業株式会社内

【要約】 【課題】廃棄プラスチックを発酵分解させて土壌材にすることができ、しかも、廃棄プラスチックの発酵分解の速度を高めて短期間でその土壌材を製造することができる廃棄プラスチックを用いた土壌材の製造方法を提供する。

【解決手段】廃棄プラスチックの細片と、おが粉などのプラスチック担持材とを高温高圧下で撹拌しながら蒸煮処理したのち、この処理物を発酵させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 廃棄プラスチックの細片と、おが粉などのプラスチック担持材とを高温高圧下で撹拌しながら蒸煮処理したのち、この処理物を発酵させることを特徴とする土壌材の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄プラスチックを用いた土壌材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】廃棄プラスチックは、産業廃棄物のなかでも特にその処理に苦慮しているというのが実情であり、本発明は、かかる背景のなかで、廃棄プラスチックを有効的に処理、活用することができる方法を提供することを課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、廃棄プラスチックの細片と、おが粉などのプラスチック担持材とを高温高圧下で撹拌しながら蒸煮処理したのち、この処理物を発酵させることを特徴とする土壌材の製造方法によって解決される。
【0004】この方法におけるように、廃棄プラスチックの細片と、おが粉などのプラスチック担持材とを高温高圧下で撹拌しながら蒸煮処理をすると、廃棄プラスチックの細片が溶融し、高分子の加水分解が進んで、発酵を起こしやすい状態に処理される。そして、この状態のものがプラスチック担持材の表面部に付着することで塊状とならず、空気との接触面積が広く確保される。従って、このように蒸煮処理された処理物を発酵処理すれば、上記の廃棄プラスチックは短期間で発酵を終えて土壌化され、各種土壌材として有効活用していくことができる。
【0005】なお、蒸煮処理は、例えば、圧力を15〜25kg/cm2の範囲、蒸気温度を150〜250°Cの範囲にして行えばよい。
【0006】
【実施例1】フィルム状の薄い廃棄プラスチックを10mm角以下のサイズの細片に粉砕処理したものと、プラスチック担持材としてのおが粉を、体積比1:1の割合で、同じ圧力容器の中に入れ、204°C、20atmの飽和水蒸気のもとで撹拌しながら1時間蒸煮処理したのち、得られた処理物を放置して自然発酵させたところ、1〜2週間程度で土壌材を得ることができた。そして、得られた土壌材について、各種試験を実施した結果、土壌材としてなんら遜色がなく、溶出試験において、有害物質としての基準を下回る結果を得ることができ、また、こまつなの栽培試験において、有害物によると考えられる植物の生育上の異常症状を起こすこともなかった。もちろん、上記の蒸煮処理で生じる木酢についても溶出試験において有害物質としての基準を下回る結果を得ることができた。
【0007】
【実施例2】上記と同様のフィルム状プラスチック細片と、プラスチック担持材としての紙管粉砕処理物とを、重量比で1:2割合で、同じ圧力容器の中に入れ、204°C、20atmの飽和水蒸気のもとで撹拌しながら1時間蒸煮処理したのち、得られた処理物を放置して自然発酵させたところ、同じく、1〜2週間程度で土壌材を得ることができた。そして、得られた土壌材について、同様に各種試験を実施した結果、土壌材としてなんら遜色がなく、溶出試験において、有害物質としての基準を下回る結果を得ることができ、また、こまつなの栽培試験において、有害物によると考えられる植物の生育上の異常症状を起こすこともなかった。
【0008】
【実施例3】上記と同様のフィルム状プラスチック細片と、プラスチック担持材としての紙管等の紙類の粉砕処理物と、おが粉とを、重量比で1:1:1割合で、同じ圧力容器の中に入れ、更に布類も少量いれ、204°C、20atmの飽和水蒸気のもとで撹拌しながら1時間蒸煮処理したのち、得られた処理物を放置して自然発酵させたところ、同じく、1〜2週間程度で土壌材を得ることができた。そして、得られた土壌材について、同様に各種試験を実施した結果、土壌材としてなんら遜色がなく、溶出試験において、有害物質としての基準を下回る結果を得ることができ、また、こまつなの栽培試験において、有害物によると考えられる植物の生育上の異常症状を起こすこともなかった。
【0009】なお、本発明方法によって得られる土壌材は、骨材を混ぜることなどで土壌改良材として使用することも可能であるし、堆肥を混ぜることなどで園芸用土として使用することもできるし、その用途は無限である。
【0010】また、プラスチック担持材は、要は、蒸煮処理において、廃棄プラスチックの細片が溶融し、高分子の加水分解が進んで、発酵を起こしやすい状態に処理された状態で、これを表面部に付着させることで空気との接触面積を広く確保しうるようなものであればよく、上記した以外の物、例えばバークチップなど各種のものが用いられてよい。また、プラスチックの細片はフィルム状のものに限らず、どのような形態をしていてもよいが、溶融しやすい形態のものであるとよい。
【0011】
【発明の効果】本発明は、以上のとおりのものであるから、廃棄プラスチックを発酵分解させて土壌材にすることができ、しかも、廃棄プラスチックの発酵分解の速度を高めて短期間でその土壌材を製造することができる。
【出願人】 【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区梅田3丁目3番5号
【出願日】 平成14年3月13日(2002.3.13)
【代理人】 【識別番号】100104525
【弁理士】
【氏名又は名称】播磨 祐之
【公開番号】 特開2003−265040(P2003−265040A)
【公開日】 平成15年9月24日(2003.9.24)
【出願番号】 特願2002−68638(P2002−68638)