| 【発明の名称】 |
人工土壌延焼防止方法及びその構造物 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉田 寛 【住所又は居所】東京都港区三田3丁目11番36号 東興建設株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】人工土壌の延焼防止方法及び延焼防止構造物を提供する。
【解決手段】人工土壌延焼防止方法は、連続面として延在する人工土壌下地及び該人工土壌下地の表面から突出する隔絶部を設置し、前記隔絶部により形成される区画内に人工土壌最上層を造成する。人工土壌延焼防止構造物は、連続面として延在する人工土壌下地と、前記人工土壌下地の表面から突出する隔絶部と、前記隔絶部により形成される区画内に造成された人工土壌最上層とを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 連続面として延在する人工土壌下地及び該人工土壌下地の表面から突出する隔絶部を設置し、前記隔絶部により形成される区画内に人工土壌最上層を造成することを特徴とする人工土壌延焼防止方法。 【請求項2】 連続面として延在する人工土壌下地と、前記人工土壌下地の表面から突出する隔絶部と、前記隔絶部により形成される区画内に造成された人工土壌最上層とを有することを特徴とする人工土壌延焼防止構造物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、人工土壌を用いた緑化工法等、種々の工法で造成される人工土壌の延焼を防止する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年では、都市のヒートアイランド現象の緩和対策としてビル等の建造物の屋上緑化が盛んに行われている。屋上緑化においては、建造物への荷重負担を軽減すべく造成する生育基盤の重量を極力軽量にする必要があることから、人工土壌が多用されている。かかる人工土壌としては、法面や斜面等の緑化工において一般的に用いられているような各種有機質材料が好適であるとして盛んに利用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、人工土壌として多用されている有機質材料は可燃性であることから、強い乾燥条件下に置かれるとタバコの投げ捨てや花火の火等が原因で着火することがある。多くの場合、着火しても炎上することはなく、着火した人工土壌は燻るように延焼が進んでいくため、気付かれ難い。このような延焼状態を放置すれば、建造物自体の火災にまで進行するおそれがある。実際に、法面緑化においては有機質材料を用いた生育基盤の火災の事例がある。都市の建造物の屋上緑化に用いた人工土壌により火災が発生した場合、建造物全体の火災や周辺区域への類焼のみならず、人命に関わる事態も予想され、その影響は法面における場合より遙かに重大であることは明らかである。 【0004】ところが、現状では、火災の発生頻度がさほど多くないことから、人工土壌に起因する火災防止対策は、ほとんど講じられていないのが実状である。 【0005】かかる現状に鑑み本発明は、建造物の屋上等に造成された人工土壌における着火延焼が発生した場合に、その延焼範囲を最低限に抑制し、被害拡大を防止する人工土壌の延焼防止方法及び延焼防止構造物を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】(1)本発明による人工土壌延焼防止方法は、連続面として延在する人工土壌下地及び該人工土壌下地の表面から突出する隔絶部を設置し、前記隔絶部により形成される区画内に人工土壌最上層を造成するものである。 (2)本発明による人工土壌延焼防止構造物は、連続面として延在する人工土壌下地と、前記人工土壌下地の表面から突出する隔絶部と、前記隔絶部により形成される区画内に造成された人工土壌最上層とを有する。 【0007】上記(1)の人工土壌延焼防止方法及び(2)の人工土壌延焼防止構造物において、隔絶部は、人工土壌下地の表面上の任意の位置に設置され、板状、壁状、シート状のいずれの形状でもよい。また、隔絶部が人工土壌下地と一体的に設けられてもよく、また、別部材を人工土壌下地に接続することにより設けてもよい。この隔絶部により形成される区画内に造成された人工土壌最上層において着火延焼が発生した場合、隔絶部において延焼の拡大が防止される。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の人工土壌延焼防止方法を適用してビル等の建造物の屋上を緑化する場合の概略構成図である。図1(A)は、屋上部分の部分的な側断面図であり、図1(B)は、図1(A)に相当する部分の平面図である。本発明による人工土壌延焼防止方法は、先ず、連続的な面として延在する人工土壌下地11と、この人工土壌下地11の表面上から突出する壁状の隔絶部13とを設置した後、隔絶部13により形成される区画内に人工土壌最上層12を造成するものである。少なくとも人工土壌最上層12は、緑化工で一般的に用いられる有機質材料を含み、可燃性である。隔絶部13は、本例では人工土壌下地11と一体的に設けられている。例えば、屋上面にコンクリートを打設して人工土壌下地11を設置する場合、同時に隔絶部13も当該コンクリートにより構築する。図1(B)に示す通り、本例の隔絶部13は壁状であり区画を形成する。これらの区画は、必ずしもその全周囲を隔絶部13で囲まれているわけではないが、1つの区画内の人工土壌最上層12は、隣接する区画内の人工土壌最上層12と隔絶部13により隔てられており、直接接触しない。これにより、1区画内の人工土壌最上層12が着火延焼したとしても、隣接区画へ延焼が拡大することが防止される。 【0009】尚、本明細書中では、「人工土壌下地」は、隔絶部13とその区画内に造成される人工土壌最上層12よりも下層に設けられる構成要素を全てを含む。例えば、ビルの屋上面自体を下地としてその上に隔絶部13と人工土壌最上層12を設ける場合は、屋上のコンクリート等の層が「人工土壌下地」である。また、屋上面上に複数の人工土壌層を造成し、その上に隔絶部13と人工土壌最上層12を設ける場合は、屋上のコンクリート等の層と複数の人工土壌層が「人工土壌下地」である。またさらに、屋上面上に排水層やネット等を設け、その上に隔絶部13と人工土壌最上層12を設ける場合は、屋上のコンクリート等の層と排水層やネット等が「人工土壌下地」である。このように、隔絶部13により形成される区画に造成される人工土壌最上層12以外の人工土壌からなる層がある場合、それらの人工土壌層は「人工土壌下地」に含めるものとする。このように定義するのは、本発明は、人工土壌最上層12の延焼拡大を防止することを目的とする方法だからである。尚、人工土壌下地は、基本的に不燃性とする。 【0010】図2は、本発明の人工土壌延焼防止方法を適用した別の実施例を示す概略構成図であり、図1(A)と同様の屋上部分の部分的な側断面図である。本例では、隔絶部23が、人工土壌下地21とは別部材から形成され、適宜の接続具24を用いて人工土壌下地21の表面上へ密着固定されている。このように人工土壌下地21へ密着固定された隔絶部23の機能及び作用効果は、図1で説明した隔絶部13と同様である。 【0011】図3は、本発明の人工土壌延焼防止方法を、建造物の屋上等の緑化ではなく、法面緑化へ利用した実施例を示す概略構成図である。従って、通常の切土面、盛土法面、自然斜面等をはじめ、モルタル吹付面、コンクリート護岸面等の法面緑化に利用できる。図3では、切土法面の人工土壌下地31に対して隔絶部33を埋め込むようにして設置することにより、隔絶部33と人工土壌下地31とを密着させている。そして、隔絶部33により形成される区画内に人工土壌最上層32を造成している。尚、図3において、人工土壌下地31がモルタル面又はコンクリート面である場合は、上述した図1又は図2の方法で隔絶部33を設けることができる。 【0012】尚、法面緑化工の一手法である吹付枠工のように、法面上に本発明と同様の人工土壌を造成する区画を構築する工法があるが、このような工法では初めから造成区画を構築することが前提であるので、本発明の適用対象とはならない。本発明による人工土壌延焼防止方法は、従来、連続的な面として人工土壌を造成していた緑化工に対して適用される技術である。 【0013】また、隔絶部のレイアウトや各隔絶部で区画する面積は、人工土壌下地の形状や、火災発生の可能性、延焼防止を期待する最小設定面積等に応じて自由に設定することができる。隔絶部は、孔を有しない板状、壁状、あるいはシート状等の不燃性の素材であれば、特に材料を限定しない。 【0014】 【発明の効果】以上述べた通り、本発明による人工土壌延焼防止方法及びその構造物は、人工土壌下地上に隔絶部を構築した上で人工土壌最上層を造成することにより、人工土壌最上層に火災が発生した場合の延焼を、隔絶部で区画された範囲内のみに止めることができる。 【0015】従って、法面、斜面、屋上等の緑化に用いた人工土壌が、タバコの火や花火の火等の不始末により延焼して大きな火災につながることを防止することができるので、本発明は、防災の観点から極めて有用性の高いものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】392012261 【氏名又は名称】東興建設株式会社 【住所又は居所】東京都港区三田3丁目11番36号
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| 【出願日】 |
平成14年2月8日(2002.2.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095267 【弁理士】 【氏名又は名称】小島 高城郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−235344(P2003−235344A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月26日(2003.8.26) |
| 【出願番号】 |
特願2002−32886(P2002−32886) |
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