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【発明の名称】 乗用型茶園管理機用の茶園および、その茶園の管理方法
【発明者】 【氏名】岡村 靖

【氏名】岡村 洋邦

【要約】 【課題】機体の方向転換をさせる為の枕地を設けないで、乗用型茶園管理機で管理出来る茶園の作り方と管理作業のやり方を提供すること。

【解決手段】茶畝を斜めに横切って、乗用型茶園管理機の走行装置が通ることの出来る切欠道を設け、1つの茶畝の管理作業を終えると、この切欠道を通って隣の茶畝に移るという手段で、機体の180°方向転換をなくし、枕地を不要とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右2本の走行装置を門型枠でつないだ乗用型茶園管理機が、茶畝を跨いで走行出来る巾で、帯状に長く植栽された多数の茶畝を、一定間隔で列状に並べて形成された茶園において、茶畝の中心線に対して、30°〜60°の角度で茶畝を斜めに突っ切る30〜40cm巾の切欠道を、乗用型茶園管理機の走行装置の間隔に合わせて2本並べ、茶園の一端から一直線に複数の茶畝列を横切って設けたことを特徴とした乗用型茶園管理機用の茶園。
【請求項2】 左右2本の走行装置を門型枠でつないだ乗用型茶園管理機が、茶畝を跨いで走行出来る巾で、帯状に長く植栽された多数の茶畝を、一定間隔で列状に並べて形成された茶園において、帯状に長く伸びた茶畝の中心線に対して、30°〜60°の角度で茶畝を斜めに横切る巾30〜40cmの切欠道を各茶畝に1本づつ作り、隣接する茶畝の切欠道を、乗用型茶園管理機の左右の走行装置の間隔に合わせた位置に設けたことを特徴とした乗用型茶園管理機用の茶園。
【請求項3】 請求項1記載の茶園において、茶畝を斜めに突っ切る切欠道を通って、複数の茶畝を一度に横切って、乗用型茶園管理機を、管理作業を開始する茶畝に移動し、1本の茶畝の作業が終了すると、同じ切欠道を利用して、隣接する茶畝に移動して、順次、各茶畝の管理作業を行なうことを特徴とした乗用型茶園管理機用の茶園の管理方法。
【請求項4】 請求項2記載の茶園において、1本の茶畝の作業が終了すると、茶畝を斜めに突っ切る切欠道を通って、隣接する茶畝に移動して、順次、各茶畝の管理作業を行なうことを特徴とした乗用型茶園管理機用の茶園の管理方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、帯状の茶畝を一定間隔で列状に多数並べた茶園において、茶畝を跨いだ形で左右に設けた走行装置を門型枠でつないだ乗用型茶園管理機によって、摘採・剪枝・施肥・防除などの管理作業を行なう為の茶園の作り方、及び、茶園の管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗用型茶園管理機を用いて、管理作業を行なう茶園は、茶畝に沿って機体を移動させながら管理作業を行ない、1本の茶畝が終了すると、機体を方向転換させて、隣接する茶畝に移動して、次の茶畝の作業をするという方法を繰り返している。この為、茶畝の両端を約3mづつ短くして、枕地と呼ぶ空地を設け、機体の方向転換を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】茶畝の前後に枕地と呼ぶ約3m巾の空地を設けることは、それだけ茶畝の長さが短くなり、栽培面積を減らすこととなる。当然収量が減ることとなる。100mの長さ茶畝を持つ茶園で前後に3mの枕地を設けると、茶畝の長さが6m/100mX100=6%減ることとなる。50mの長さ茶畝では、6m/50mX100=12%減ることになる。南九州以外では、茶園の規模が比較的小さく、茶畝の長さも30m以下が多い。長さ30mの茶畝で、前後に3mの枕地を設ければ、6m/30mX100=20%減ることになる。これでは乗用型茶園管理機を導入し、省力化しても、収量が大幅に減少することになり、実行は不可能となる。この発明は、枕地を設けないで、乗用型茶園管理機を導入可能とする茶園の作り方と、その管理方法を提供し、小規模の茶園でも、乗用型茶園管理機が使用出来るようにすることを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為に、請求項1記載の発明では、「左右2本の走行装置を門型枠でつないだ乗用型茶園管理機が、茶畝を跨いで走行出来る巾で、帯状に長く植栽された多数の茶畝を、一定間隔で列状に並べて形成された茶園において、茶畝の中心線に対して、30°〜60°の角度で茶畝を斜めに突っ切る30〜40cm巾の切欠道を、乗用型茶園管理機の走行装置の間隔に合わせて2本並べ、茶園の一端から一直線に複数の茶畝列を横切って設ける」という手段をとる。乗用型茶園管理機は、茶畝を跨いだ2本のクローラを門型枠でつないだ構造をしており、巾300〜400mmの畝間にクローラを走らせて作業を行なっている。1本の茶畝の作業が終了し、隣の茶畝に移る場合、一度茶畝の外へ出て、方向転換をし、隣へ移る方法では、茶畝の端へ約3mの枕地を必要とするが、途中で茶畝を横切って隣の茶畝へ移る方法をとれば、クローラが茶畝を横切る為の巾300〜400mmの切欠道が設けるだけで可能である。畝間を走行している機体が茶畝を横切って、隣の茶畝に移る為には、機体の進行方向を左右に変える必要がある。クローラは1.5m〜2.5mの長さがあるので、進行方向を一度に大きく変えると、この長いクローラを振り回す為の広い空間が必要になる。この発明のように、30°〜60°の角度で斜めに切欠道を設けておき、この角度で方向を変えれば、スムーズに隣の茶畝に移動することが出来る。また、このように左右のクローラの巾に合わせた2本の切欠道を複数の茶畝を横切って、斜めに一直線に設けておけば、一度に複数の茶畝を横切って目的とする茶畝に移動することが出来る。
【0005】請求項2記載の発明では、「左右2本の走行装置を門型枠でつないだ乗用型茶園管理機が、茶畝を跨いで走行出来る巾で、帯状に長く植栽された多数の茶畝を、一定間隔で列状に並べて形成された茶園において、帯状に長く伸びた茶畝の中心線に対して、30°〜60°の角度で茶畝を斜めに横切る巾30〜40cmの切欠道を各茶畝に1本づつ作り、隣接する茶畝の切欠道を、乗用型茶園管理機の左右の走行装置の間隔に合わせた位置に設ける」という手段をとる。請求項1記載の発明では、クローラが茶畝を横切る為の切欠道が1本の茶畝に対して2本必要である。しかし、クローラは茶畝を跨いで左右の畝間を走行している。機体の右側の茶畝に移動する場合、左側のクローラは自分が跨いでいる茶畝を横切るが、右側のクローラは右隣の茶畝を横切ることになる。従って、1本の茶畝に1本の切欠道が設けてあれば、茶畝を横切ることは可能である。1本の茶畝に必ずしも2本の切欠道が必要ではない。しかし、左右2本のクローラは門型枠でつないであるので、各茶畝に1本づつ設けた切欠道は、この発明のように、隣接する茶畝の切欠道を、左右のクローラの間隔に合わせた関係位置に設ける必要がある。
【0006】請求項3記載の発明では、「請求項1記載の茶園において、茶畝を斜めに突っ切る切欠道を通って、複数の茶畝を一度に横切って、乗用型茶園管理機を、管理作業を開始する茶畝に移動し、1本の茶畝の作業が終了すると、同じ切欠道を利用して、隣接する茶畝に移動して、順次、各茶畝の管理作業を行なう。」という手段をとる。請求項1記載の茶園は、複数の茶畝を横切って斜めの切欠道を2本設けてあることに特徴がある。この斜めの切欠道は茶畝の端に設けた枕地と同じように乗用型茶園管理機が茶畝を横切って、どこからでも作業を始めることを可能とし、この切欠道を使って、次々と隣の茶畝へ移ることも可能としている。
【0007】請求項4記載の発明では、「請求項2記載の茶園において、1本の茶畝の作業が終了すると、茶畝を斜めに突っ切る切欠道を通って、隣接する茶畝に移動して、順次、各茶畝の管理作業を行なう。」という手段をとる。この方法では、請求項1記載の茶園のように、機体の方向転換をせずに、一度に複数の茶畝を横切ることは出来ないが、切欠道の数を減らして、出来るだけ茶畝の減少をしたくない小規模の茶園で乗用型茶園管理機を使用する方法を示している。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1記載の茶園と請求項3記載の方法の実施の形態を図1の茶園Jに基づいて説明する。実施例では、茶園Jの周りにまったく枕地が設けてなく、乗用型茶園管理機の搬入出路Mは一個所しかない。搬入出路Mの手前側の茶畝Hから反対の奥側の茶畝Aに向かって、斜めに2本の切欠道Nが設けてある。2本の切欠道Nの間隔Wは、乗用型茶園管理機51のクローラの巾に合わせてある。斜めの切欠道Nは、茶畝に対して、角度α(30°〜60°)で交叉するようにする。この角度が小さい程、機体を振らなくてもよいので、クローラは茶樹に当らずに曲がることが出来るが、茶畝を横切る距離が長くなる。次に、この茶園Jの管理作業を摘採作業を例として説明する。最初に、乗用型茶園管理機51が搬入出路Mから手前側の茶畝Hに乗り入れる。次に、手前側の茶畝Hから奥側の茶畝Aに向かって、複数の茶畝を斜めに横切って、切欠道Nを移動し、茶畝Aまで進む。次に、茶畝Aを手前側まで後退する。次に、茶畝Aを前進し、茶畝の先端まで摘採作業を行なう。次に、そのまま後退して、切欠道Nを移動し、茶畝Bに入り、茶畝Bを手前側まで後退する。摘採用の刈刃は前進方向を向いて取付けてあるので、機体が前進するときだけ摘採作業を行ない、後退時は摘採作業を行なわない。茶畝Bの端まで後退したら摘採した茶葉の入った茶袋を降ろす補助作業を行なった後、再び、茶畝Bを前進し、摘採作業を行なう。以上の作業を繰り返して、摘採作業をAからHまでの茶畝の全部を終了したら、搬入出路Mから茶園の外へ出る。
【0009】請求項2記載の茶園と請求項4記載の管理方法の実施の形態を、図2の茶園J"によって説明する。実施例では茶畝が道路P"と直角方向に伸びていて、茶園J"の左右と奥側に枕地がなく、道路P"側には石垣T"等で段差があり、乗用型茶園管理機51が乗り入れるところがない。茶園J"には図2のように、一本の茶畝に対して巾300mm〜400mmの一本の切欠道N"を逆斜めに設ける。各茶畝に設けた切欠道N"は隣接する茶畝の切欠道N"との間に、乗用型茶園管理機51のクローラ巾に合わせた一定の間隔W"を設ける。切欠道N"は茶畝に対して、角度α(30°〜60°)で交叉するようにする。この茶園J"の管理作業方法について説明する。まず、道路P"に止めてあるトラックから茶園J"へ直接ブリッジを掛けて、乗用型茶園管理機51を手前側の茶畝A"に入れる。次に、茶畝A"を前進走行し、摘採・剪枝・施肥・防除などの茶園管理作業を行なう。茶畝A"の奥側まで行ったら、後退して、途中の逆斜めの切欠道N"を移動し、茶畝B"に入り、茶畝B"を手前側まで後退する。摘採作業の場合は摘採した茶葉の入った茶袋をここで降ろす補助作業を行なう。再び、茶畝B"を前進し、茶園管理作業を行なう。以上の作業を繰り返して、茶畝H"まで終了したら、道路P"に止めてあるトラックへ直接ブリッジを掛けて、乗用型茶園管理機51を乗せる。
【0010】図4は、乗用型茶園管理機51のうち、摘採作業を行なう乗用型摘採機の側面図であり、図5は正面図である。茶畝50を跨いで設けた左右のクローラ53を門型枠54でつないだ構造となっている。門型枠54の下に摘採装置55を取付けてあり、茶畝に沿って走行しながら摘採作業を行なう。上記のように乗用型茶園管理機51は、摘採・剪枝・施肥・防除などの茶園管理作業を行う為の各管理機体を門型枠54の下部に設けてある。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、乗用型茶園管理機が方向転換する為の枕地を新たに作る必要がない為、茶園面積を大きく減らさなくても乗用型茶園管理機で茶園を管理することが可能となる。
【0012】乗用型茶園管理機に乗って、茶畝に斜めに設けた切欠道の移動と、茶畝の畝間に沿った移動とを、繰り返しながら作業を行うことで、特に、都市近郊の茶園で周りに枕地の取れない茶園、茶畝の長さが短い茶園などにおいて、搬入出路が一個所さえあれば、乗用型茶園管理機を乗り入れ、茶葉の摘採・剪枝・施肥・防除などの茶園管理作業を、効率良く行なうことが出来る。この発明による茶園作りをすれば、枕地で機体を180°旋回させる必要がなくなる。特に傾斜面で旋回動作を行なうのは、高度の技術を必要とし困難であるが、機体を少し横に振るだけで隣の茶畝への移動が出来るので、傾斜地での乗用型茶園管理機用の茶園作りに特に有利である。
【出願人】 【識別番号】000145116
【氏名又は名称】株式会社寺田製作所
【出願日】 平成14年2月21日(2002.2.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−235340(P2003−235340A)
【公開日】 平成15年8月26日(2003.8.26)
【出願番号】 特願2002−45316(P2002−45316)