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【発明の名称】 舗装材張付け式ツリーキーパー
【要約】 【課題】周辺の舗装環境とマッチして良好な景観を保つことができ、かつ強度的にも優れ、高い耐久性が得られる舗装材張付け式ツリーキーパーを提供する。

【解決手段】敷地1に植栽される樹木4の幹の周囲を囲んでその敷地の地面を覆うツリーキーパーにおいて、敷地1に設置される断面コ字状の受枠10と、この受枠10の内側の領域に架設される架台22と、前記受枠10の内側に前記樹木4の幹の周囲を囲んでその敷地の地面を覆うように組み合わされて収納される複数の蓋板14a〜14dとを具備し、前記複数の蓋板14a〜14dは、前記断面コ字状の受枠10の水平壁と、受枠10の内側の領域に架設された前記架台22の上面とで支持し、これら蓋板14a〜14dの上には、前記敷地上の舗装材3と同じ舗装材3を張付け設置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】敷地に植栽される樹木の幹の周囲を囲んでその敷地の地面を覆うツリーキーパーにおいて、敷地に設置される断面コ字状の受枠と、この受枠の内側の領域に架設される架台と、前記受枠の内側に前記樹木の幹の周囲を囲んでその敷地の地面を覆うように組み合わされて収納される複数の蓋板とを具備し、前記複数の蓋板は、前記断面コ字状の受枠の水平壁と、受枠の内側の領域に架設された前記架台の上面とで支持し、これら蓋板の上には、前記敷地上の舗装材と同じ舗装材を張付け設置することを特徴とする舗装材張付け式ツリーキーパー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、街路や公園あるいはコミュニティー広場等の敷地に植栽される樹木の根元部分の幹を囲むようにその敷地面に設置される舗装材張付け式ツリーキーパーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、街路や公園あるいはコミュニティー広場等の敷地においては、景観を高めるために化粧仕上げされた舗装材が敷き詰められ、またその敷地の適所に周囲の景観とマッチする樹木が植栽されることが多い。
【0003】この場合の施工の手順について説明すると、まず樹木を植栽する部分を除いて敷地の上に舗装材を敷き詰め、樹木の植栽部分を地面が露出する開口部として開放させておき、この舗装材の施工後において、樹木を搬入し、前記開口部を通して地面に樹木の根鉢を植え付ける。そしてこの後、前記開口部に樹木の根元部分の幹の周囲を囲んでその敷地の地面を覆うツリーキーパーを設置する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種のツリーキーパーは、樹木を保護し、かつ地面の露出を少なくして景観を高めるために設けられるものであるが、従来のツリーキーパーは鋳物製の格子状部材からなり、このため景観がそれほどよくなく、特に樹木の周辺がカラフルなタイル調の舗装材やいわゆる石張りと呼ばれる光沢のある薄板石板からなる舗装材を用いて舗装されているようなときには、周囲の景観とマッチせず、その改善が望まれている。
【0005】この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、周辺の舗装環境とマッチして良好な景観を保つことができ、かつ強度的にも優れ、高い耐久性が得られる舗装材張付け式ツリーキーパーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明はこのような目的を達成するために、敷地に植栽される樹木の幹の周囲を囲んでその敷地の地面を覆うツリーキーパーにおいて、敷地に設置される断面コ字状の受枠と、この受枠の内側の領域に架設される架台と、前記受枠の内側に前記樹木の幹の周囲を囲んでその敷地の地面を覆うように組み合わされて収納される複数の蓋板とを具備し、前記複数の蓋板は、前記断面コ字状の受枠の水平壁と、受枠の内側の領域に架設された前記架台の上面とで支持し、これら蓋板の上に前記敷地上の舗装材と同じ舗装材を張付け設置するようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1にはこの発明の第1の実施形態に係るツリーキーパーの設置状態の平面図を、図2には同じく断面図を示してある。
【0008】敷地1の上にはアスファルトやコンクリート等の下地層2を介して例えば化粧仕上げされた薄板石材からなる多数の舗装材3が、樹木4の植栽部5を除いて敷き詰められている。
【0009】植栽部5の周縁部にはツリーキーパーの受枠10が設けられ、この受枠10は例えば平面視が正方形をなし、モルタル11に埋め込まれた複数のアンカー12を介して水平に支持されている。
【0010】受枠10の各断面は、図3に示すように、起立壁10aと水平壁10bとからなるL字形をなし、この受枠10の内側に例えば4つに分割された蓋板14a,14b,14c,14dが脱着可能に収納設置されている。これら4つの蓋板14a,14b,14c,14dはそれぞれ平面視がL字形をなし、その両端縁が互いに接触するように正方形に組み合わされて受枠10の内側に収納され、これら蓋板14a,14b,14c,14dの内側縁により樹木4の幹を通す正方形の開口15が構成されている。
【0011】各蓋板14a,14b,14c,14dの外側縁部の下面には、複数の支持駒18が分散して溶接等により取り付けられ、これら支持駒18の下面にゴム等の弾性体からなるクッション材19が貼り付けられている。そして各支持駒18がクッション材19を介して受枠10の水平壁10bの上に載置されている。
【0012】各支持駒18の一端側の端部は、蓋板14a,14b,14c,14dの外側縁から一定の寸法だけ突出し、その突出分により受枠10の起立壁10aと蓋板14a,14b,14c,14dの側縁の起立壁20との間に一定の例えば9mm程度の隙間H1が確保されている。また各蓋板14a,14b,14c,14dの下面と受枠10の水平壁10bとの間に前記隙間H1に通じる例えば12mm程度の隙間H2が前記支持駒18により確保されている。
【0013】受枠10の内側の領域には蓋板14a,14b,14c,14dの下側に位置して架台22が架設されている。この架台22は、平行に並ぶ一対の縦内枠23と、これら縦内枠23間に架設された一対の横内枠24とで梯子状に構成されている。
【0014】縦内枠23および横内枠24はそれぞれ断面コ字状の鋼材からなり、縦内枠23の両端部においては、図4および図5に示すように、その起立壁23aおよび下部壁23bが切欠され、その切欠部の内側に断面L字形の支持片25が溶接等により取り付けられている。
【0015】支持片25の上部の水平壁25aは縦内枠23の上部壁23cと一定の間隔をあけて対向し、この支持片25の水平壁25aと縦内枠23の上部壁23cとの間隔が前記隙間H2とほぼ同じ大きさとなっている。
【0016】そして各縦内枠23の両端部における各支持片25の水平壁25aが受枠10の水平壁10bの上に載置され、これにより架台22の全体が受枠10の内側に水平に支持されている。
【0017】受枠10の水平壁10bの上面には、互いに対向する一対のずれ止め片27が溶接等により取り付けられており、これらずれ止め片27の相互間に図6に示すように支持片25の水平壁25aが挿入され、これにより架台22の全体が受枠10に対する所定の位置に位置決めされている。
【0018】横内枠24の両端の端面には、図7および図8に示すように端板28が溶接等により取り付けられ、この端板28が縦内枠23の起立壁23aの外面に突き当てられ、複数のボルト29および袋ナット30を介してその起立壁23aに締結固定されている。
【0019】縦内枠23の上面と横内枠24の上面は面一に保たれ、これらの上面つまり架台22の全体の上面にクッション材32が貼り付けられている。
【0020】架台22を支持した支持片25の水平壁25aは、縦内枠23の上部壁23cとの間に前記支持駒18の高さに相当する間隔があけられており、したがって架台22の上面は、支持駒18の高さのレベルの位置に保持され、これにより蓋板14a,14b,14c,14dが受枠10の内側に収納されたときに、その下面が架台22の上面にクッション材32を介して接触して支持されるようになっている。
【0021】すなわち、各蓋板14a,14b,14c,14dは支持駒18を介して受枠10の水平壁10bの上に支持されているとともに、架台22の上面にクッション材32を介して水平に支持されている。
【0022】そして架台22は、各縦内枠23が蓋板14a,14b,14c,14dにより形成される開口15の互いに対応する一方の側縁の内側に沿って延び、各横内枠24が開口15の互いに対応する他方の側縁の内側に沿って延びるように位置決めされて受枠10の内側の領域に架設されている。
【0023】各蓋板14a,14b,14c,14dの下面にはリブ状の補強板33が溶接等により取り付けられ、また上面にはチャンネル状の補強材34が溶接等により取り付けられている。そして各蓋板14a,14b,14c,14dの上には、敷地1に敷き詰められた舗装材3と同じ舗装材3がモルタル35を介して張付け固定されている。各蓋板14a,14b,14c,14dの上に張付けられた舗装材3は、敷地1に敷き詰められた舗装材3と面一を保つように施工されている。
【0024】受枠10の周辺に沿って敷き詰められた各舗装材3の側縁下部、および各蓋板14a,14b,14c,14dの上に張付けられた各舗装材3の側縁下部には、図3に示すように段差状の切欠部3aが形成されている。そして受枠10の起立壁10aおよび各蓋板14a,14b,14c,14dの起立壁20が舗装材3の切欠部3aの内側に配置され、これにより受枠10の起立壁10aおよび各蓋板14a,14b,14c,14dの起立壁20のそれぞれの上端面の目地が舗装材3で覆い隠されて舗装面上に露出しない目地なし構造となっている。
【0025】なお、このツリーキーパーを構成する各部材は、クッション材19,32を除いてすべてがステンレス材となっている。
【0026】このようなツリーキーパーにおいては、樹木4の幹の周囲が、敷地1の舗装材3と同じ舗装材3を備える蓋板14a,14b,14c,14dにより囲まれ、また受枠10および各蓋板14a,14b,14c,14dの目地も外部に露出せず、したがって敷地1の舗装環境とツリーキーパーが外観的にマッチして良好な景観が得られる。
【0027】そして、ツリーキーパーの各蓋板14a,14b,14c,14dは、受枠10の水平壁10bと、この受枠10の内側の領域に架設された架台22とで支持され、さらに各蓋板14a,14b,14c,14dの下面および上面に補強材33,34が設けられており、このため蓋板14a,14b,14c,14dの支持構造が強固で、蓋板14a,14b,14c,14dの上に工事用車両等の高重量物が乗り込むようなことがあっても、その重量に充分に耐え、長期に亘って良好な耐久性を維持することができる。
【0028】また、受枠10の起立壁10aと各蓋板14a,14b,14c,14dの外側縁との間にH1の隙間が確保され、受枠10の水平壁10bと各蓋板14a,14b,14c,14dの下面との間にはそのH1の隙間に通じるH2の隙間が確保されており、このため舗装面上に降った雨水がその隙間H1,H2を通して敷地1の地中に円滑に流れ込み、舗装面上の排水状態を良好に保つことができる。
【0029】施工に際しては、まず受枠10の内側に架台22を架設し、ついで各蓋板14a,14b,14c,14dを受枠10の内側に順次収納し、各蓋板14a,14b,14c,14dの支持駒18を受枠10の水平壁10bに当て、また各蓋板14a,14b,14c,14dの下面を架台22の上面に当てて支持する。
【0030】支持駒18の下面および架台22の上面にはそれぞれクッション材19,32が設けられており、このため蓋板14a,14b,14c,14dを受枠10内に設置する際の衝撃がそのクッション材19,32で吸収され、したがって蓋板14a,14b,14c,14dの損傷や舗装材3の割れ等を防止することができる。
【0031】また、各蓋板14a,14b,14c,14dの設置後において、各蓋板14a,14b,14c,14dに高重量の荷重が加わった際にも、その荷重がクッション材19,32により吸収され、したがって蓋板14a,14b,14c,14dの損傷や舗装材3の割れ等を防止することができる。
【0032】前記実施形態においては、舗装材3の側縁下部に段差状の切欠部3aを形成して受枠10の起立壁10aの目地および各蓋板14a,14b,14c,14dの起立壁20の目地を隠すようにしたが、図7に第2の実施形態として示すように、舗装材3に切欠部を形成せずに、受枠10の起立壁10aの上端および各蓋板14a,14b,14c,14dの起立壁20の上端より高いレベルの位置に舗装材3を設けてその各起立壁10a,20の目地を隠すようにしてもよい。
【0033】この場合、蓋板14a,14b,14c,14dの上に張付けられた舗装材3については、そのずれ動きを抑えるために舗装材3とその下層のモルタル35との間にダボ部材37を設けるようにすることが好ましい。
【0034】なお、以上の説明では、それぞれL字形をなす4つの蓋板の組み合わせで樹木の周囲を囲んで敷地の地面を覆う覆い体を構成したが、L字形の4つの蓋板による場合に限らず、例えばL字形の複数の蓋板と矩形の複数の蓋板との組み合わせ、あるいは矩形の複数の蓋板のみの組み合わせ等により覆い体を構成するような場合であってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、敷地に設置した受枠の内側に架台を架設し、受枠の内側に複数の蓋板を組み合わせて収納し、これら蓋板の上に敷地上の舗装材と同じ舗装材を張付け設置するようにしたから、ツリーキーパーを周辺の舗装環境とマッチさせて良好な景観を保つことができ、また各蓋板が受枠とその内側に架設された架台とで強固に支持され、したがって強度的にも優れ、高い耐久性が得られる。
【出願人】 【識別番号】000208651
【氏名又は名称】第一機材株式会社
【住所又は居所】東京都北区赤羽1丁目64番11号
【出願日】 平成14年1月16日(2002.1.16)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
【公開番号】 特開2003−204727(P2003−204727A)
【公開日】 平成15年7月22日(2003.7.22)
【出願番号】 特願2002−7646(P2002−7646)