| 【発明の名称】 |
高設栽培装置の排水設備 |
| 【発明者】 |
【氏名】鹿 嶋 英一郎 【住所又は居所】山口県防府市新築地町6番地の1 株式会社サンポリ内
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| 【要約】 |
【課題】高設栽培装置の栽培槽から排出される余剰の水分や栽培養液を回収するために設置した排水樋が夏期の高温による熱膨張で曲がりや捻じれを生ずることを確実に防止する。
【解決手段】傾斜した排水樋3が、樋受8により各々長さ方向に伸縮自在に支持された複数の樋ユニット7、7…を連ねて形成され、それら樋ユニット7、7…が、上流側の樋ユニット7をこれと隣接する下流側の樋ユニット7の上に一部重ね合わせ、その重なり合う下流側の樋ユニット7と上流側の樋ユニット7との間に隙間を生じさせた状態で樋受8に支持される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】植物の培地を形成する栽培槽と、該栽培槽を一方向に連ねて地面より高位置に設置する架台とで成る高設栽培装置の排水設備において、前記栽培槽(1)から排出される余剰の水分や栽培養液が滴下する位置に沿って、その水分や栽培養液を受け止めて片端の上流側から他端の下流側へと流下させる傾斜した排水樋(3)が設置され、該排水樋(3)が、樋受(8)により各々長さ方向に伸縮自在に支持された複数の樋ユニット(7)を連ねて形成されると共に、それら樋ユニット(7)が、上流側の樋ユニット(7)をこれと隣接する下流側の樋ユニット(7)の上に一部重ね合わせて、その重なり合う下流側の樋ユニット(7)と上流側の樋ユニット(7)との間に隙間を生じさせた状態で樋受(8)に支持されていることを特徴とする高設栽培装置の排水設備。 【請求項2】上流側の樋ユニット(7)を重ね合わせる下流側の樋ユニット(7)の端部に、水止め用の樋エンド(11)が設けられている請求項1記載の排水設備。 【請求項3】前記樋エンド(11)が、下流側の樋ユニット(7)の上に重ね合わせる上流側の樋ユニット(7)を受け止めて、両樋ユニット(7、7)間に3〜10mm程度の隙間を生じさせる形状及び大きさに成形されている請求項2記載の排水設備。 【請求項4】前記樋ユニット(7)が、半丸樋(12)を樋継手(13)で二本継ぎ合わせて成る請求項1、2又は3記載の排水設備。 【請求項5】前記樋受(8)が、前記樋継手(13)を固定して支持し、これより細めの前記半丸樋(12)を長さ方向にスライド自在に支持する形状及び大きさに成形されている請求項4記載の排水設備。 【請求項6】前記樋エンド(11)が、前記樋ユニット(7)を形成する半丸樋の端部に嵌着される円弧形キャップで成る請求項1、2、3、4又は5記載の排水設備。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、地面より高位置に設置した栽培槽でイチゴなどの植物を栽培する高設栽培装置の排水設備に関する。 【0002】 【従来の技術】例えばイチゴの高設栽培装置は、イチゴの苗を植え付けるための培地を形成する栽培槽と、該栽培槽を一方向に連ねて地面より高位置に設置する架台とで形成されている。 【0003】栽培槽は、少なくとも数m〜十数m以上、長いものは30〜40mも連ねて設置され、その栽培槽の培地の上に沿って、一定の間隔で設けた点滴孔から培地に水分や栽培養液を供給する給液チューブが配設されるのが一般的である。 【0004】また、栽培槽は、培地を透過した余剰の水分や栽培養液を底部に溜め置くタイプのものもあるが、その量が増えると根腐れなどを生ずるおそれがあるため、本出願人らは、栽培槽から余剰の水分や栽培養液を排出させ、それを栽培槽の下方に沿って配設した排水樋に滴下させて回収する排水設備を設けることとした(特開2000−342057号公報参照)。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本出願人が、硬質プラスチックで成形した長さ3000mm程度の半丸樋を樋継手で継ぎ合わせて、栽培槽の設置長さに相当する長大な排水樋を試作し、これを架台に取り付けた樋受で固定支持したところ、その排水樋が、気温の高い夏期に熱膨張により伸長して全体的に曲がりや捻じれを生ずるように変形し、それによって栽培槽から排出される余剰の水分や栽培養液を受け止めることができなくなったり、受け止めた水分や栽培養液が捻じれた部分から零れ落ちるなどして回収不能になるという不具合を生じた。 【0006】そこで本発明は、排水樋の熱膨張による変形を防止して、栽培槽から排出される余剰の水分や栽培養液を確実に回収できるようにすることを技術的課題としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明は、植物の培地を形成する栽培槽と、該栽培槽を一方向に連ねて地面より高位置に設置する架台とで成る高設栽培装置の排水設備において、前記栽培槽から排出される余剰の水分や栽培養液が滴下する位置に沿って、その水分や栽培養液を受け止めて片端の上流側から他端の下流側へと流下させる傾斜した排水樋が設置され、該排水樋が、樋受により各々長さ方向に伸縮自在に支持された複数の樋ユニットを連ねて形成されると共に、それら樋ユニットが、上流側の樋ユニットをこれと隣接する下流側の樋ユニットの上に一部重ね合わせて、その重なり合う下流側の樋ユニットと上流側の樋ユニットとの間に隙間を生じさせた状態で樋受に支持されていることを特徴とする。 【0008】本発明によれば、排水樋を形成する樋ユニットが、熱膨張により伸長すると、互いに重なり合う上流側の樋ユニットと下流側の樋ユニットが、その重なり合う部分で相対する長さ方向に円滑にスライドして熱膨張が吸収され、排水樋が全体的に曲がったり捻じれるように変形することが防止される。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面によって具体的に説明する。図1は本発明に係る排水設備の一例を示す斜視図、図2は上流側の樋ユニットと下流側の樋ユニットとの重ね合わせ部分を拡大して示す斜視図、図3は樋ユニットを形成する半丸樋を樋継手で二本継ぎ合わせた部分を拡大して示す斜視図である。 【0010】本例の排水設備は、高設栽培装置の架台2に設置した栽培槽1から排出される余剰の水分や栽培養液が滴下する位置に沿って、その水分や栽培養液を受け止めて片端の上流側から他端の下流側へと流下させる傾斜した排水樋3が設置されている。 【0011】架台2は、長さ1500mmの栽培槽1を一方向に連ねるように継ぎ合わせる桁材4と、該桁材4を地面から一定の高さに支持する支柱5とで形成され、桁材4は、栽培槽1から排出される余剰の水分や栽培養液を集水孔6に集めてその集水孔6から排水樋3に落とし込む桝樋形状に成形されている。 【0012】排水樋3は、複数の樋ユニット7、7…を連ねて形成され、これら樋ユニット7、7…は、架台2の支柱5に取り付けた樋受8により各々長さ方向に伸縮自在に支持されると同時に、上流側の樋ユニット7をこれと隣接する下流側の樋ユニット7の上に一部重ね合わせて、その重なり合う下流側の樋ユニット7の内面9と上流側の樋ユニット7の外面10との間に隙間を生じさせた状態で樋受8に支持されている。 【0013】また、上流側の樋ユニット7を重ね合わせる下流側の樋ユニット7の端部には、排水樋3を流れる水が逆流して漏れ落ちることを防止する水止め用の樋エンド11が設けられている。 【0014】樋ユニット7は、硬質プラスチックもしくは金属で成形された長さ3050mmの半丸樋12を樋継手13で二本継ぎ合わせて全長6100mmに形成され、各々その中間部分と、中間部分から前後方向に1500mmの距離に位置する部分の計三箇所が、架台2の支柱5に取り付けた樋受8に支持されて、隣接する上流側の樋ユニット7と下流側の樋ユニット7とが、互いに約100mm程度重なり合うようになっている。 【0015】樋受8は、樋ユニット7の中間部分を成す樋継手13を摺り動かないように固定して支持し、該樋継手13で継ぎ合わされるそれより細めの半丸樋12を長さ方向にスライド自在に支持する形状及び大きさに成形されると共に、該樋受8を架台2の支柱5に対して高さ調節可能に固定する止めネジ14が設けられている。 【0016】また、樋エンド11は、下流側の樋ユニット7の上に重ね合わせる上流側の樋ユニット7を受け止めて、両樋ユニット7、7間に3〜10mm程度の隙間を生じさせる形状及び大きさに成形され、具体例としては、図2の如く、樋ユニット7の半丸樋12の端部に嵌着されるプラスチック製もしくは金属製の円弧形キャップで形成されている。 【0017】なお、架台2の桁材4は、栽培槽1を二列平行に設置できるように栽培槽1の継ぎ合わせ個所を上方から嵌め込んで保持固定する左右一対の切欠部15、15が形成されている。 【0018】しかして、栽培槽1から排出される余剰の水分や栽培養液は、その栽培槽1を設置する架台2の桁材4に設けた集水孔6から排水樋3に落とし込まれて、該排水樋3の上流側から下流側へと流下し、その下流端に設置した例えばドレン配管16や、タンク、バケツなどに自動的に回収されることとなる。 【0019】そして、排水樋3を形成する樋ユニット7、7…は、その中間部を成す樋継手13の部分が、図3の如く樋受8により定位置に固定して支持され、その樋継手13で継ぎ合わされた前後二本の半丸樋12、12が夫々樋受8によって長さ方向にスライド自在に支持されることにより、各々長さ方向に伸縮自在に支持されると共に、上流側の樋ユニット7がこれと隣接する下流側の樋ユニット7の上に一部重ね合わされて、両樋ユニット7、7がその重なり合う部分で相対する長さ方向にスライド可能になっているので、各樋ユニット7の熱膨張による伸びが吸収されて、排水樋3に曲がりや捻れなどの変形を生ずることが防止される。 【0020】殊に、上流側の樋ユニット7を重ね合わす下流側の樋ユニット7の端部に水止め用の樋エンド11を設け、該樋エンド11で上流側の樋ユニット7を受け止めて、該樋ユニット7の外面10と下流側の樋ユニット7の内面9との間に隙間を生じさせるようにすれば、両樋ユニット7、7が互いに重なり合う部分における摩擦抵抗が著しく低減されるので、樋ユニット7の熱膨張による伸びを円滑に吸収して、排水樋3に曲がりや捻じれ等の変形が生ずることを確実に防止することができる。 【0021】また、樋受8が、樋ユニット7の中間部を成す樋継手13の部分だけを固定した状態に支持し、半丸樋12の部分をその長さ方向にスライド可能に支持する形状に成形されていれば、該樋受8で樋ユニット7を複数箇所支持しても、樋ユニット7に熱膨張による変形を生ずるおそれはないので、各樋ユニット7を夫々複数の樋受8で確りと支持することができる。 【0022】また、樋エンド11は、下流側の樋ユニット7の上に上流側の樋ユニット7を載せるだけで、両樋ユニット7、7間に一定の隙間を生じさせることができるので、多数の樋ユニット7、7…を連ねて長大な排水樋3を設置する際に、互いに隣接する上流側の樋ユニット7と下流側の樋ユニット7とを隙間をあけて重ね合わせるように樋受8で支持する作業が極めて容易であり、その作業能率が非常に良い。 【0023】なお、樋エンド11は、樋ユニット7を形成する半丸樋12の端部に円弧形キャップを嵌着して成るものであるが、これに限らず、半丸樋12を製造する際にその端部に一体成形されたものであってもよい。 【0024】また、下流側の樋ユニット7の上に重ね合わす上流側の樋ユニット7を樋エンド11で受け止めて両樋ユニット7、7間に隙間を生じさせる場合に限らず、例えば、図2の如く下流側の樋ユニット7の半丸樋12を長さ方向にスライド自在に支持する樋受8が、その上端部によって上流側の樋ユニット7の半丸樋12を受け止めることができるような形状に成形されている場合でもよい。 【0025】また、樋ユニット7は、二本の半丸樋12とこれを継ぎ合わせる樋継手13とで形成されているが、本発明に係る樋ユニットは、これに限らず、一本の半丸樋で成るものであってもよく、また、半丸樋で成るものに限らず、角樋で成るものであってもよい。 【0026】 【発明の効果】本発明によれば、高設栽培装置の栽培槽から排出される余剰の水分や栽培養液を回収する排水樋が熱膨張によって曲がりや捻じれ等の変形を生ずることを確実に防止することができるという優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593030783 【氏名又は名称】株式会社サンポリ 【住所又は居所】山口県防府市新築地町6番地の1
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| 【出願日】 |
平成14年1月15日(2002.1.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084984 【弁理士】 【氏名又は名称】澤野 勝文 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−204715(P2003−204715A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月22日(2003.7.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−6749(P2002−6749) |
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