| 【発明の名称】 |
海藻等の養殖基盤および養殖方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】西本 安志 【住所又は居所】兵庫県明石市魚住町中尾1058番地 シバタ工業株式会社内
【氏名】野々村 治 【住所又は居所】兵庫県明石市魚住町中尾1058番地 シバタ工業株式会社内
【氏名】生駒 信康 【住所又は居所】兵庫県明石市魚住町中尾1058番地 シバタ工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】藻場の設置はコンクリートブロックや天然石の投入は、それらが重量物であるため、広域な藻場も設置するには大きな労力が要求されて非常に多大な費用がかかり、しかもうまく着生しないという問題がある。また、ロープ等の場合は、着生基盤が軽量で安定せず生育に支障をきたし、重錘によって海底に設置すると、洗掘や沈下によって海底にもぐってしまうという問題がある。さらに、一般に、藻場造成は、自然着生であるためにその周辺海域にある藻しか生育しないという問題がある。
【解決手段】海洋植物等の胞子や種を付着させることができる藻床を可撓性材製のシート基盤に取り付け、その藻床に胞子や種を付着させて海藻等の養殖基盤とする。さらに、そのような海藻等の養殖基盤の藻床に胞子や種を付着させた後に藻場となる海底に沈下敷設させることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 海洋植物等の胞子や種を付着させることができる藻床を可撓性材製のシート基盤に取り付け、その藻床に胞子や種を付着させたことを特徴とする海藻等の養殖基盤。 【請求項2】 請求項1において、可撓性材製のシート基盤をゴムや合成樹脂の弾性材製とし、その中に金属粉を混合して比重を調整したことを特徴とする海藻等の養殖基盤。 【請求項3】 請求項1において、藻床を天然繊維製や合成繊維盤による織布や不織布による布状体で構成したことを特徴とする海藻等の養殖基盤。 【請求項4】 請求項1において、藻床を天然繊維製や合成繊維盤による紐状体で構成したことを特徴とする海藻等の養殖基盤。 【請求項5】 請求項1において、藻床を天然繊維製や合成繊維盤による網状体で構成したことを特徴とする海藻等の養殖基盤。 【請求項6】 請求項1において、藻床を多孔質あるいは連続気泡からなるスポンジ状に加工した弾性体で形成したことを特徴とする海藻等の養殖基盤。 【請求項7】 シート基盤に直接藻床に胞子や種を付着させたことを特徴とする海藻等の養殖基盤。 【請求項8】 請求項1もしくは請求項7において、シート基盤に孔をあけたことを特徴とする海藻等の養殖基盤。 【請求項9】 海洋植物等の胞子や種を付着させることができる藻床を可撓性材製のシート基盤に取り付け、その藻床に胞子や種を付着させた後に藻場となる海底に沈下敷設させることを特徴とする海藻等の養殖方法。 【請求項10】 請求項9において、胞子や種と共に魚の忌避物質を付着させたことを特徴とする海藻等の養殖方法。 【請求項11】 請求項9において、魚の忌避物質を養殖基盤の近傍に配置したことを特徴とする海藻等の養殖方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、海水や淡水中における海藻等の海洋・水中植物の養殖基盤およびその養殖方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、漁業資源の枯渇が問題であり、その要因の一つに近海での藻類の減少が挙げられている。そこで、藻場の造成に多種多様な方法が採用されており、一般にはコンクリートブロックや天然石の投入によって藻類の着生基盤をつくって自然繁殖の場所を提供するものあるいは、ロープ等を藻類の着生基盤として海中に設置する方法等がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術によると、コンクリートブロックや天然石の投入は、それらが重量物であるため、広域な藻場も設置するには大きな労力が要求されて非常に多大な費用がかかり、しかもうまく着生しないという問題がある。さらに、着生しなかった場合には、それらコンクリートブロックや天然石は漁網の展張や収容作業の支障となり、漁業に多大な影響を与えるという二次的な問題を引き起こすことがある。 【0004】また、ロープ等の場合は、着生基盤が軽量で安定せず生育に支障をきたし、重錘によって海底に設置すると、洗掘や沈下によって海底にもぐってしまうという問題がある。一般に、藻場造成は、自然着生であるためにその周辺海域にある藻しか生育しないという問題がある。 【0005】さらに、これまでの藻場造成技術は、周辺海域の環境改善が主目的として提供される場合が多く、これを漁業としてとらえ、地域産業に有用な新たな漁獲手段としていないという問題があった。 【0006】 【課題を解決するための手段】そこで本発明は、海洋植物等の胞子や種を付着させることができる藻床を可撓性材製のシート基盤に取り付け、その藻床に胞子や種を付着させて海藻等の養殖基盤とする。さらに、そのような海藻等の養殖基盤の藻床に胞子や種を付着させた後に藻場となる海底に沈下敷設させることを特徴とする。 【0007】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態例を図面を用いて説明する。 第1実施の形態例図1は説明図であり、図において、1はシート基盤であり、ゴムや合成樹脂等の可撓性材製のシートであり、必要に応じて金属粉等を混在させることによって比重を調整する。このシート基盤1の厚さ、大きさおよびや形状は自由であり、現場の状態に適合するように設計すればよい。 【0008】2は藻床であり、天然繊維、合成繊維等による織布や不織布による布状体であり、海藻の胞子や海洋植物の種を混入させることができるものであればよく、多孔質あるいは連続気泡からなるスポンジ状に加工した弾性体で形成した布状体でもよい。このようにした藻床2を上記シート基盤1に接着材によって一体にするか鋲等の係止具によって所定間隔に係止して一体にして養殖基盤3を構成する。 【0009】なお、シート基盤1の大きさや形状は運搬や沈降作業時の重量や作業性を考慮して決めればよいものであり、例えば円形や四角形またはロールにした長尺物等どのような大きさや形状でもよい。このようにした養殖基盤3の藻床2に、海藻の胞子や海洋植物の種を付着・混入させて海水に浸し、それが乾燥しないうちに藻場となる海底に沈降設置する。なお、胞子を付着させた後に沈降設置するまでに時間がある場合には乾燥しないように海水の補給を行う。 【0010】藻場を形成する個所に所望範囲にわたって沈降された養殖基盤3は、図2に示すごとく、それを構成する藻床2およびシート基盤1がフレキシブルであるために、沈降した海底の地形に沿って設置され、そこになじむことになる。なお、藻類の種類によっては、砂層に根をはらないと生育しない種類のものがあるが、その場合は、シート基盤1に孔をあけておくことによってその孔から砂層に根をはらせて生育させることができる。 【0011】また、このようにして生育する海藻は、幼草のときには魚類、貝類およびヒトデ等の生物の餌になることが多いが、そのような海藻に有害となる生物に対し、それら生物が嫌がる忌避物質を生育した海藻が発生することが知られており、その物質を胞子と共に付着させておくと生育に都合がよい。さらには、そのような物質だけを含浸させたものをバリア材として藻場周囲や養殖基盤3の近傍に配置しておくことにより有害生物の害を減少させることも可能となる。 【0012】このようにして生育した海藻により藻場が形成され、さらにその藻場を好む魚類も集まって漁場を形成することができ、海藻の養殖と魚の漁獲を行うことができるものである。生育した海藻は、養殖基盤3と一体のまま引き上げて収獲することが可能であり、その後は、上記の如く海藻の胞子を付着させた新しい藻床をシート基盤1に再度取り付けて使用することが可能である。なお、海藻を収穫した後の藻床が使用可能であればそのまま繰り返しての使用が可能である。 【0013】なお、シート基盤1に直接海藻の胞子や海洋植物の種を付着させてもよく、その場合には、シート基盤1全体もしくは表面を胞子や種が付着し易いように加工しておくとよい。このようにすると藻床が不要となる。 第2実施の形態例上記第1実施の形態例では布状体を藻床としたが、必ずしも布状体である必要はなく、天然繊維や合成繊維による紐状体や上記スポンジ状による紐状体によって藻床2を構成してもよく、そのシート基盤1への取り付け状態は、図2に示す如く、適当な間隔をあけて巻き付けたり、図3に示す如く、格子状に取り付けたりしてもよい。取り付け方法は上記と同様に接着や係止具によって所定間隔に係止して一体にする。 【0014】また、図4に示す如く、シート基盤1をより軟質な材料で厚さの厚い形状にすることもでき、軟質にしておくことにより、厚くても海底の凹凸形状に追従してへこんで地形になじむことができる。以上の構成によっても、上記第1実施の形態例と同様に用いることができる。 第3実施の形態例さらには、網状体によって藻床2を構成してもよく、このような網状体による藻床2をシート基盤1に上記第1実施の形態例と同様に取り付けてもよいが、図5に示す如く、網状体の藻床2の一部にシート基盤1を配置した構造としてもよい。 【0015】その取り付け状態は、シート基盤1の上面に上記各実施の形態例と同様に接着や係止具によって取り付けてもよく、また、シート基盤1の上面には取り付けないでシート基盤1の周囲に網状体の網目を係止具によって係止するようにしてもよい。要するに、シート基盤1と藻床2が容易に外れないように一体になる構造であればどのような取り付方法でもよい。 【0016】以上の構成によっても、上記第1実施の形態例と同様に用いることができる。 【0017】 【発明の効果】以上詳細に説明した本発明によると、海洋植物等の胞子や種を付着させることができる藻床を可撓性材製のシート基盤に取り付け、海洋植物の胞子や種を付着させた後に藻場となる海底に沈下敷設させることにより、所望の個所に広大な面積の藻場を形成することができる効果を有する。 【0018】さらに、シート基盤が可撓性材製でしかも所望の重量に設定してあるために、長期間にわたって養殖基盤を海底に安定した状態で敷設させることができる効果を有する。また、生育した海藻を養殖基盤ごと引き上げることが可能であり、収獲作業が容易となる効果を有し、養殖基盤の沈降敷設も非常に容易であり、作業性にすぐれる効果を有する。 【0019】さらに、引き上げられた養殖基盤は再使用することが可能となり、廃棄処理を必要としない効果を有する。また、構造が偏平であるために漁網の展張や収容作業の支障となることがなく、漁業に影響を与えることがないという効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000106955 【氏名又は名称】シバタ工業株式会社 【住所又は居所】兵庫県明石市魚住町中尾1058番地
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| 【出願日】 |
平成13年11月26日(2001.11.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100069615 【弁理士】 【氏名又は名称】金倉 喬二
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| 【公開番号】 |
特開2003−158928(P2003−158928A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月3日(2003.6.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−360025(P2001−360025) |
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