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【発明の名称】 電照装置および電照制御方法
【発明者】 【氏名】森山 厳與
【住所又は居所】東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝ライテック株式会社内

【要約】 【課題】植物の促成栽培と花品質を適切に制御する電照装置を提供する。

【解決手段】長日植物の定植から花房形成の栄養成長期には波長600〜700nmより波長700〜800nmの光量子束が大きい光を放射する。花房形成から開花までの開花期には波長700〜800nmより波長600〜700nmの光量子束が大きい光を放射する。栄養成長期には十分な時間をかけて草丈を成長させることにより節間を長くして、開花期には速やかに開花させて花重量を増加させて花品質が向上した長日植物の栽培が可能になる。栄養成長期には波長700〜800nmより波長600〜700nmの光量子束が大きい光を放射する。開花期には波長600〜700nmより波長700〜800nmの光量子束が大きい光を放射する。栄養成長期には節間を短くして短期間に葉数を増加させ、開花期には適切に開花させて短期間に栽培が可能になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値が波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より大きく長日植物に照射する第1の照射手段と;波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値が波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より大きく長日植物に照射する第2の照射手段と;第1の照射手段および第2の照射手段のいずれかの照射量が多くなるように切り換える切換手段と;を具備したことを特徴とする電照装置。
【請求項2】 切換手段は、定植から花房形成の栄養成長期には第2の照射手段に切り換え、花房形成から開花までの開花期には第1の照射手段に切り換え、および、定植から花房形成の栄養成長期には第1の照射手段に切り換え、花房形成から開花までの開花期には第2の照射手段に切り換えが可能で、この切換手段をいずれか一方を選択的に設定する設定手段を具備したことを特徴とする請求項1記載の電照装置。
【請求項3】 栄養成長期と開花期とを計時により設定するタイマ手段を具備し、切換手段は、タイマ手段の計時に基づいて切り換えることを特徴とする請求項2記載の電照装置。
【請求項4】 長日植物の高さを検出する検出手段を備え、この検出手段で検出された高さに基づいて切り換えることを特徴とする請求項2または3記載の電照装置。
【請求項5】 切換手段は、栄養成長期より開花期の光量子束を大きくすることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の電照装置。
【請求項6】 第2の照射手段は、波長400nmないし波長700nmの光量子束も放射することを特徴とする請求項1ないし5いずれか一記載の電照装置。
【請求項7】 長日植物の定植から花房形成の栄養成長期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させ、花房形成から開花までの開花期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させることを特徴とする電照制御方法。
【請求項8】 長日植物の定植から花房形成の栄養成長期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させ、花房形成から開花までの開花期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させることを特徴とする電照制御方法。
【請求項9】 予め栄養成長期の時間を設定しておき、設定した時間の経過後に開花期とすることを特徴とする請求項7または8記載の電照制御方法。
【請求項10】 栄養成長期より開花期の光量子束を大きくすることを特徴とする請求項7ないし9いずれか一記載の電照制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物の光形態形成を制御する電照装置および電照制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電照装置としてはたとえば特開平10−178899号公報に記載の構成が知られている。この特開平10−178899号公報には、波長400nmないし波長500nmの青色の内の波長450nmの光量子束を0%ないし50%、波長600nmないし波長700nmの赤色の内の波長660nmの光量子束を40%ないし100%、波長700nmないし波長800nmの遠赤色の内の波長730nmの光量子束を0%ないし10%で、合計100%とした光を発光する発光ダイオードを有している。
【0003】そして、定植から花房形成の栄養成長期および花房形成から開花までの開花期まで一定の光質で照射し、長日植物の開花促進効果および徒長促進効果を図り、栽培期間を短くしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の特開平10−178899号公報に記載の電照装置の場合、定植から花房形成の栄養成長期および花房形成から開花までの開花期まで一定の光質で照射しているため、花卉の場合には草丈の促成栽培は可能であるが、花の重量を得ることができず、切花にした際の切花の草丈の長さに対する切花の重量で表される花品質が、太陽光のもとで栽培した花卉より低くなることがある。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、植物の促成栽培と花品質を適切に制御する電照装置および電照制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電照装置は、波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値が波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より大きく長日植物に照射する第1の照射手段と;波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値が波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より大きく長日植物に照射する第2の照射手段と;第1の照射手段および第2の照射手段のいずれかの照射量が多くなるように切り換える切換手段とを具備したもので、長日植物の定植から花房形成の栄養成長期および花房形成から開花までの開花期で切換手段により第1の照射手段および第2の照射手段のいずれか一方に切り換えることにより、促成栽培および花品質の向上を制御できる。
【0007】請求項2記載の電照装置は、請求項1記載の電照装置において、切換手段は、定植から花房形成の栄養成長期には第2の照射手段に切り換え、花房形成から開花までの開花期には第1の照射手段に切り換え、および、定植から花房形成の栄養成長期には第1の照射手段に切り換え、花房形成から開花までの開花期には第2の照射手段に切り換えが可能で、この切換手段をいずれか一方を選択的に設定する設定手段を具備したもので、栄養成長期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値が波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より大きくし、十分な時間をかけて草丈を成長させることにより節間を長くして、開花期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値が波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より大きくし、速やかに開花させて花重量を増加させて花品質が向上した長日植物の栽培を可能にしたり、栄養成長期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値が波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より大きくし、節間を短くして短期間に葉数を増加させ、開花期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値が波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より大きくし、適切に開花させて短期間に栽培が可能になる。
【0008】請求項3記載の電照装置は、請求項2記載の電照装置において、栄養成長期と開花期とを計時により設定するタイマ手段を具備し、切換手段は、タイマ手段の計時に基づいて切り換えるもので、栄養成長期の時間を予めタイマ手段により設定することにより、栄養成長期から開花期への切り換えを容易にする。
【0009】請求項4記載の電照装置は、請求項2または3記載の電照装置において、長日植物の高さを検出する検出手段を備え、この検出手段で検出された高さに基づいて切り換えるもので、長日植物の高さを検出手段で検出して、この高さに基づき栄養成長期から開花期に切り換えることにより、適切な草丈で開花できる。
【0010】請求項5記載の電照装置は、請求項1ないし4いずれか一記載の電照装置において、切換手段は、栄養成長期より開花期の光量子束を大きくするもので、光量子束をより多く必要とする開花期に光量子束を大きくすることにより、開花期の光量子束を大きくすることにより、効率良く開花しエネルギー効率が向上する。
【0011】請求項6記載の電照装置は、請求項1ないし5いずれか一記載の電照装置において、第2の照射手段は、波長400nmないし波長700nmの光量子束も放射するもので、波長700nmないし波長800nmの光量子束は目視できないが、波長400nmないし波長700nmの光量子束を放射することにより、波長400nmないし波長700nmの光量子束は可視領域で目視可能なため、この波長400nmないし波長700nmの光量子束を目視することにより、第2の照射手段の点灯を目視確認できる。
【0012】請求項7記載の電照制御方法は、長日植物の定植から花房形成の栄養成長期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させ、花房形成から開花までの開花期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させるもので、栄養成長期には十分な時間をかけて草丈を成長させることにより節間を長くして、開花期には速やかに開花させて花重量を増加させて花品質が向上した長日植物の栽培が可能になる。
【0013】請求項8記載の電照制御方法は、長日植物の定植から花房形成の栄養成長期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させ、花房形成から開花までの開花期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させるもので、栄養成長期には節間を短くして短期間に葉数を増加させ、開花期には適切に開花させて短期間に栽培が可能になる。
【0014】請求項9記載の電照制御方法は、請求項7または8記載の電照制御方法において、予め栄養成長期の時間を設定しておき、設定した時間の経過後に開花期とするもので、栄養成長期の時間を予め設定することにより、栄養成長期から開花期への切り換えを容易にする。
【0015】請求項10記載の電照制御方法は、請求項7ないし9いずれか一記載の電照制御方法において、栄養成長期より開花期の光量子束を大きくするもので、光量子束を多く必要とする開花期に光量子束を大きくすることにより、効率良く栽培可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電照装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】図1は一実施の形態の電照装置を示す側面図、図2は電照装置を示す断面図で、これら図1および図2に示すように、1は電照装置で、この電照装置1は透光性を有するガラスまたはプラスティックの筒状の管体2を有し、この管体2の両端には口金3が取り付けられ、これら口金3,3にはそれぞれ接続手段としての一対のピン4,4,5,5が取り付けられている。
【0018】また、管体2内には、管体2の長手方向に沿って長手方向を有する細長矩形状の回路基板6が収納されている。そして、この回路基板6には、長手方向の一端側に沿ってIII−V族化合物半導体であるGa、AlおよびAs、同様にIII−V族化合物半導体であるGa、AlおよびP、または、同様にIII−V族化合物In、Ga、AlおよびPを含み波長600nmないし波長700nmの赤色で光量子束にピークを有する第1の照射手段としての第1の発光ダイオード7が等間隔で直線状に配設され、他端側に沿ってGaおよびPを含み波長700nmないし波長800nmの遠赤外線で光量子束にピークを有する第2の照射手段としての第2の発光ダイオード8が第1の発光ダイオード7の位置する部分の間に対応して第1の発光ダイオード7と平行に等間隔で直線状に配設されている。また、第2の発光ダイオード8と並んで50個以上の光量子を有する1以上の波長400nmないし700nmの可視光を照射する第2の照射手段としての第2の発光ダイオード9が配設されている。なお、第1の発光ダイオード7または第2の発光ダイオード8のいずれかに、Nを含む窒化物を用いてもよい。また、第1の発光ダイオード7としては、GaAlAs/GaP系、GaAsP:N/GaP系、および、In(GaAl)P/GaAs系などがあり、第2の発光ダイオード8としては、GaP:ZnO/GaP系などがある。
【0019】さらに、回路基板6の背面側には、ピン4,5から電力の供給を受け、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8を発光させる点灯回路10が取り付けられている。
【0020】図3は点灯回路を示す回路図で、この点灯回路10は商用交流電源eに切換手段としての点灯モジュール11の交流入力端子を接続し、この点灯モジュール11の直流出力端子に、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9をそれぞれ交互に直列に接続しそれぞれ独立して出力調整可能に並列に接続したものである。また、点灯モジュール11には、波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値が波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より大きくさせたり、波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値が波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より大きくさせたり設定する設定手段12が接続されている。なお、いずれの場合にも第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8のいずれか一方のみ点灯させて所定の光量子束にしてもよく、また第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8の双方を調光点灯させて所定の光量子束に調整してもよい。
【0021】そして、たとえば植物が植えられている長手方向に沿って、電照装置1の長手方向を合わせて第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9を発光させることにより、効率良く植物に第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9の光を照射できる。
【0022】また、設定手段12により点灯モジュール11を制御して、第1の照射手段による点灯状態とし、図4に示すように、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8の光量子束と合わせた波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値を0.4μmol/m・sより大きくし、波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値を0.4μmol/m・sより小さくするとともに、波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値と波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値との比を1.0より大きくする。
【0023】さらに、同様に設定手段12により点灯モジュール11を制御して、第2の照射手段による点灯状態とし、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8を発光させることにより、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8の光量子束と合わせた電照装置1の全体の放射光は波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値を0.1μmol/m・sより小さくし、波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値を0.1μmol/m・sより大きくし、波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値と波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値との比を1.0より小さくする。
【0024】
【表1】

【0025】そして、表1に示すように、たとえば定植から花房形成の栄養成長期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させ、開花して欲しい時期に設定手段12により点灯モジュール11を切り換え、花房形成から開花までの開花期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させ、図5(a)に示すように、太陽光で育成した場合に比べて育成時間は長くかかるものの、栄養成長期には十分な時間をかけて草丈を成長させることにより節間を長くして、開花期には速やかに開花させて花重量を増加させて花品質が向上した長日植物の栽培が可能になる。また、栄養育成期から開花期に変化させることにより開花期を任意に制御できるため、開花時期を任意に設定可能である。
【0026】また、定植から花房形成の栄養成長期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させ、開花して欲しい時期に設定手段12により点灯モジュール11を切り換え、花房形成から開花までの開花期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値の方が大きい光を放射させ、図5(b)に示すように、栄養成長期には節間を短くして短期間に葉数を増加させ、開花期には適切に開花させて太陽光で栽培した場合に比べて短期間に栽培が可能になる。
【0027】なお、設定手段12で設定するものに代えて、予め栄養成長期の時間を設定しておき、所定の時間が経過した後には、成長期から開花期に自動的に切り換えるようにしてもよい。このように設定すれば、開花時期を予め設定することができ、計画的に栽培できる。
【0028】また、長日植物の草丈を検出する検出手段を設け、この検出手段で予め設定されている高さに草丈が達したことを検出すると、成長期から開花期に自動的に切り換えるようにしてもよい。このように設定すれば、長日植物の草丈をそろえることができ品質の一定化を図りやすい。
【0029】さらに、栄養成長期に比べ開花期の光量子束を大きくしてもよい。光量子束をより多く必要とする開花期に光量子束を大きくすることにより、常に大きな光量子束が必要なくなり、開花期のみ光量子束を大きくして効率良く開花し電照のための電気代を節約できるとともにエネルギー効率が向上する。
【0030】また、第2の発光ダイオード8に加え第2の発光ダイオード9を点灯させ、第2の発光ダイオード8のみでは目視できないため第2の発光ダイオード9を点灯させて可視光を照射して第2の発光ダイオード8の点灯を擬似的に確認しているが、第2の発光ダイオード9をつけなくても花卉の栽培には影響はない。
【0031】なお、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9は、それぞれ直線状で回路基板6に配設しているが、マトリクス状あるいはランダムに配設してもよい。
【0032】また、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9を保護するために、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9のそれぞれに対して、保護用のコンデンサあるいは保護用のコンデンサおよび抵抗の直列回路を並列に接続したり、保護用のダイオードあるいは保護用のダイオードおよび抵抗の直列回路を逆並列に接続することにより、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9を静電破壊から保護するようにしてもよい。
【0033】さらに、電照装置1に光ファイバあるいはアクリル導光板などの導光手段を設け、このような導光手段により所望の場所に第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9からの光を導光して照射するようにしてもよい。
【0034】また、点灯モジュール11により第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8を50Hz以上で点灯させ、第2の発光ダイオード9を50個以上の光量子で5Hzないし20Hz程度で点灯させるようにしてもよい。このように第2の発光ダイオード9を5Hzないし20Hz程度で点滅させることにより、人間がフリッカを感じやすく、第2の発光ダイオード8を目視することができなくても、第2の発光ダイオード8の点灯を知ることができる。
【0035】図6は他の実施の形態の電照装置を示す断面図で、図2に示す電照装置1において、回路基板6の幅方向の中央を長手方向に沿って第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9がそれぞれの別個の面に位置するように突出して折り曲げたものである。
【0036】図7はまた他の実施の形態の電照装置を示す断面図で、図2に示す電照装置1において、回路基板6を管体2より径小の円筒状とし管体2内に管体2と同軸に配設されている。また、回路基板6の外周面には第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9が周方向に交互にそれぞれ軸方向に沿って直線状に配設され、回路基板6の内方に点灯回路10が収納されている。
【0037】図8はさらに他の実施の形態の電照装置を示す断面図で、図7に示す電照装置1において、回路基板6を長手方向を軸として湾曲させたもので、回路基板6の長手方向両側を管体2に当接させたものである。そして、回路基板6の表面に第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9が周方向に交互にそれぞれ軸方向に沿って直線状に配設され、回路基板6の背面に点灯回路10が収納されている。
【0038】図9はまた他の実施の形態の電照装置を示す斜視図で、親水性を有する高分子材料または表面にたとえば酸化チタンにシリコーン系材料を組み合わせた親水性を有する金属酸化膜を備えた高分子材料のカバー体16を有し、このカバー体16の基端側にはたとえばシリコーン系樹脂、フッ素樹脂、フッ素シリコーン樹脂の少なくともいずれかを含む図示しない撥水層を介してエジソンベースの口金17が嵌合されて装着されている。また、カバー体16の先端側には同様にたとえばシリコーン系樹脂、フッ素樹脂、フッ素シリコーン樹脂の少なくともいずれかを含む図示しない撥水層を介して親水性を有するたとえば酸化チタンにシリコーン系材料を組み合わせた金属酸化膜を備えた透光性高分子材料の保持体18が接合されて取り付けられ、カバー体16および保持体18でほぼ電球形状になっている。また、カバー体16および保持体18内には回路基板6が収納され、この回路基板6は装着されている第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9なども含めて透光性撥水性樹脂によりモールドされ、この回路基板6の背面側には点灯回路10が取り付けられ、この点灯回路10はリード線19にて口金17に電気的に接続されている。
【0039】このように、カバー体16および保持体18の接合部分、カバー体16および口金17の嵌合部分に撥水層を設けることで、内部への水の浸入を防止する。
【0040】また、カバー体16および保持体18の表面を親水性とすることにより、付着した水を重力により落下させ散水などによる水滴の付着を防ぐとともに、表面に付着した汚れも雨水により洗い流すことができる。
【0041】さらに、回路基板6を第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9などとともに透光性撥水性樹脂によりモールドすることにより、回路基板6を水の付着による短絡を防止するとともに、回路基板6の温度の低下を図れる。
【0042】なお、高い防水性が不要の場合には、カバー体16を通常のガラスあるいはプラスティックで形成し、保持体18をフロストあるいは透明な透光性を有するガラスあるいは透光性プラスティックで形成してもよい。
【0043】また、回路基板6は、いずれの場合にも平板状または湾曲したものに限らず、球面状あるいは非球面状など任意の形態でそれぞれ同様の効果を得ることができる。
【0044】図10は電照装置の一部を切り欠いて示す平面図、図11は電照装置の一部を切り欠いて示す正面図、図12は電照装置の一部を切り欠いて示す側面図である。図10ないし図12に示すように、電照装置1は防湿型で、上面に照射開口21を有する箱状の基体22を有しており、この基体22には回路基板6がねじ23により取り付けられている。また、基体22の照射開口21には照射開口21を閉塞するカバー体24が取り付けられており、照射開口21とカバー体24とが接続される部分にはたとえば酸化チタンを含有する親水性被膜が形成されて水および水蒸気の浸入を防止し、この親水性被膜の表面の部分にはたとえばシリコーン系樹脂あるいはフッ素系樹脂の少なくともいずれかを含む撥水性被膜が形成されて防水および防湿になっている。
【0045】上記実施の形態では、発光ダイオードを用いて説明したが、第1の発光ダイオード7および第2の発光ダイオード8,9に代えて、直管形あるいは電球形蛍光ランプを用いても同様の効果を得ることができる。
【0046】この場合、発光スペクトルが波長700nmないし波長800nmで発光ピークを有するクロム付活酸化ガリウムガドリニウム(GdGa12:Cr)蛍光体、発光スペクトルが波長600nmないし波長620nmで発光ピークを有するユーロピウム付活酸希土類蛍光体であるユーロピウム付活アルミン酸化イットリウム(YAl12:Eu)蛍光体、および、波長660nmないし波長670nmで発光ピークを有するマンガン付活フロロゲルマン酸マグネシウム蛍光体などを用いればよい。また、YGa12:Cr蛍光体を用いてもよい。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の電照装置によれば、長日植物の定植から花房形成の栄養成長期および花房形成から開花までの開花期で切換手段により第1の照射手段および第2の照射手段のいずれか一方に切り換えることにより、促成栽培および花品質の向上を制御できる。
【0048】請求項2記載の電照装置によれば、請求項1記載の電照装置に加え、栄養成長期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値が波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より大きくし、十分な時間をかけて草丈を成長させることにより節間を長くして、開花期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値が波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より大きくし、速やかに開花させて花重量を増加させて花品質が向上した長日植物の栽培を可能にしたり、栄養成長期には波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値が波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値より大きくし、節間を短くして短期間に葉数を増加させ、開花期には波長700nmないし波長800nmの光量子束の積分値が波長600nmないし波長700nmの光量子束の積分値より大きくし、適切に開花させて短期間に栽培を可能にできる。
【0049】請求項3記載の電照装置によれば、請求項2記載の電照装置に加え、栄養成長期の時間を予めタイマ手段により設定することにより、栄養成長期から開花期への切り換えを容易にできる。
【0050】請求項4記載の電照装置によれば、請求項2または3記載の電照装置に加え、長日植物の高さを検出手段で検出して、この高さに基づき栄養成長期から開花期に切り換えることにより、適切な草丈で開花できる。
【0051】請求項5記載の電照装置によれば、請求項1ないし4いずれか一記載の電照装置に加え、光量子束をより多く必要とする開花期の光量子束を大きくすることにより、効率良く開花しエネルギー効率を向上できる。
【0052】請求項6記載の電照装置によれば、請求項1ないし5いずれか一記載の電照装置に加え、波長700nmないし波長800nmの光量子束は目視できないが、波長400nmないし波長700nmの光量子束を放射することにより、波長400nmないし波長700nmの光量子束は可視領域で目視可能なため、この波長400nmないし波長700nmの光量子束を目視することにより、第2の照射手段の点灯を目視確認できる。
【0053】請求項7記載の電照制御方法によれば、栄養成長期には十分な時間をかけて草丈を成長させることにより節間を長くして、開花期には速やかに開花させて花重量を増加させて花品質が向上した長日植物の栽培が可能にできる。
【0054】請求項8記載の電照制御方法によれば、栄養成長期には節間を短くして短期間に葉数を増加させ、開花期には適切に開花させて短期間に栽培が可能にできる。
【0055】請求項9記載の電照制御方法によれば、請求項7または8記載の電照制御方法に加え、栄養成長期の時間を予め設定することにより、栄養成長期から開花期への切り換えを容易にできる。
【0056】請求項10記載の電照制御方法によれば、請求項7ないし9いずれか一記載の電照制御方法に加え、光量子束を多く必要とする開花期に光量子束を大きくすることにより、効率良く栽培可能にできる。
【出願人】 【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
【住所又は居所】東京都品川区東品川四丁目3番1号
【出願日】 平成13年11月28日(2001.11.28)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄 (外2名)
【公開番号】 特開2003−158922(P2003−158922A)
【公開日】 平成15年6月3日(2003.6.3)
【出願番号】 特願2001−363153(P2001−363153)