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【発明の名称】 バナジウム含有キノコ類およびそれを利用した機能性食品ならびにそれらの製造方法
【発明者】 【氏名】染谷 秀男

【氏名】鎌田 正純

【氏名】今田 勝美

【要約】 【課題】バナジウム含有キノコ及びその有用素材、機能性食品類を提供する。

【解決手段】バナジウムおよび/またはコーラルサンド成分を含有する培地を用いてキノコ菌糸体を培養する、または、その子実体を栽培する。殊に、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケなどを使用し、得られたバナジウム含有キノコを乾燥粉砕などしてバナジウム含有機能性食品を得る。また、これらのバナジウム含有機能性食品または成分濃縮・抽出のバナジウム含有機能性食品に他の機能性化合物を混合または包括させてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キノコ菌糸体培養またはキノコ子実体栽培用のバナジウム成分含有培地。
【請求項2】 バナジウム成分を含有する培地を用いてキノコ類を栽培または培養することを特徴とする、バナジウム含有キノコ類の菌糸体および子実体の製造方法。
【請求項3】 前記キノコは、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケであることを特徴とする、請求項2に記載のバナジウム含有キノコ類の製造方法。
【請求項4】 前記培地は、培地成分とバナジウム源からなり、前記培地成分約2〜80重量部に対して、バナジウム成分を含有するバナジウム源1〜80重量部を混合して形成することを特徴とする、請求項1〜3に記載のバナジウム含有キノコ類の製造方法。
【請求項5】 前記培地は、液体および/または固体培地よりなることを特徴とする、請求項1〜4に記載のバナジウム含有キノコ類の製造方法。
【請求項6】 前記請求項2〜5に記載の製造方法より得られるバナジウム含有キノコを乾燥粉砕などの操作により得られるバナジウム含有キノコの成分を濃縮または抽出してなることを特徴とする、粉体、粒状、液体のバナジウム含有機能性食品の製造方法。
【請求項7】 前記請求項2〜6に記載の製造方法より得られるバナジウム含有機能性食品または前記成分濃縮または抽出バナジウム含有機能性食品に他の機能性化合物を混合または包括させることを特徴とする、バナジウム含有機能性食品の製造方法。
【請求項8】 キノコ生育用培地成分と無機バナジウム化合物および/またはコーラルサンドなどのバナジウム成分からなるバナジウム源を添加後、滅菌処理をし、当該培地に、菌駒を培地表面に接種し、一定温度に管理された無菌室内で一定時間静置後、菌掻き実施し、更に一定温度、一定湿度の管理室内において、点灯下に一定時間、静置してなることを特徴とするバナジウム含有キノコ類の製造方法。
【請求項9】 乾燥オガクズ、米糠、綿実粕、豆皮、水道水の内の1種以上からなる培地成分に、酸化硫酸バナジウムおよび/またはコーラルサンドをバナジウム源として添加後、オートクレーブなどでの高圧蒸気により、滅菌処理をし、当該培地に、菌駒を培地表面に接種し、15℃〜30℃に管理された無菌室内で15日〜30日間静置後、菌掻き実施し、更に温度10℃〜20℃、湿度70〜99%の管理室内において、点灯下に5日〜15日間、静置してなることを特徴とするバナジウム含有ヒラタケの製造方法。
【請求項10】 ポテトスターチ、デキストロース、蒸留水などよりなる培地成分に酸化硫酸バナジウムなどよりなるバナジウム源を所定濃度により添加後滅菌処理し、当該培地に菌糸体培養液を接種した後、所定温度による回転振とう法などにより行うことを特徴とする、キノコ菌糸体の培養方法。
【請求項11】 ポテトスターチ、デキストロース、蒸留水よりなる培地成分にバナジウム源として酸化硫酸バナジウムを5.0〜15.0ppm濃度により添加後、オートクレーブなどでの高圧蒸気により、滅菌処理をし、当該培地にヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケ菌糸体培養液を接種した後、10〜30℃による回転振とう法などにより15日〜30日間生育させることを特徴とする、キノコ菌糸体の培養方法。
【請求項12】 前記請求項2〜11に記載の方法によって製造されることを特徴とする、バナジウム含有キノコ類。
【請求項13】 前記請求項3に記載の方法によって製造されることを特徴とする、バナジウム含有ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケ。
【請求項14】 前記請求項6に記載の方法によって製造されることを特徴とする、前記バナジウム含有キノコよりなるバナジウム含有機能性食品。
【請求項15】 前記請求項6に記載の方法によって製造されることを特徴とする、前記バナジウム含有キノコの抽出および濃縮成分を利用した粉体、粒状、液体のバナジウム含有機能性食品。
【請求項16】 前記請求項7に記載の方法によって製造されるバナジウム含有機能性食品または前記成分抽出および濃縮のバナジウム含有機能性食品に他の機能性化合物を混合または包括させることを特徴とする、バナジウム含有機能性食品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バナジウム含有菌糸体、キノコ類およびそれを利用した機能性食品ならびにそれらの製造方法、殊にバナジウム含有ヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケおよびその有用素材利用に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決すべき課題】ヒラタケを含むキノコ類は、肥満や糖尿病などの生活習慣病を防止または改善する物質(または成分)が含まれており、今日抗糖尿病食品やダイエット食品を始め、様々な商品が提案されている。また、一般に、キノコ類にはそれ自身でその有効成分による、抗肥満、便秘改善、高血圧・糖尿病と疲労体質の改善、コレステロ−ル値降下作用、慢性疲労症候群の改善、生活習慣病の改善、免疫力を強化することによる腫瘍抑制作用など広く人体に有効であることが知られてきている。
【0003】このように、今日キノコ一般がそのままの食用、機能性食品用、薬理的利用など幅広く利用され、重宝されている。このため、より嵩高のキノコ類、より短時間の育成が好まれ、その有用素材を高機能化するなど、更なる利用やその高機能化のためのより生育促進可能・有用な作用を生じ増加させる培地を含む生産技術の開発が求められている。本発明者らはこの見地に鑑み、鋭意検討・試験を重ねた結果、培地への微量バナジウムおよびバナジウム含有成分の添加がキノコの生育およびキノコの高機能化に好作用、好結果が見いだすことを知見し、本発明、すなわち、特殊培地、それによるキノコの菌糸体および子実体の育成に関する発明の完成に至ったものである。
【0004】かつては微量元素欠乏症といえば鉄欠乏性貧血が唯一のものと知られていたが、現在では亜鉛、銅、クロム、ヨウ素、コバルト、セレン、マンガン、モリブデン、フッ素、ニッケル、ケイ素、スズ、バナジウムなど多くの微量元素について欠乏症が知られるようになってきた。また、最近では、微量元素と生活習慣病との関連性も指摘されるようになってきた。
【0005】このうち特にバナジウムは、その欠乏により成長・生殖不全、インシュリン非依存性糖尿病の原因になることが分かってきており(桜井 弘; 「バナジウムとインスリン様作用」; 化学評論社; 内分泌・糖尿病科 第6巻 第2号別冊 1998年2月発行)注目を集めている。このため、インシュリン非依存性糖尿病の予防、治療効果のための商品開発が求められていた。
【0006】これまで、米国においてはバナジルサルフェイト・(VOSO4 )(商品名:ULTIMATE NUTRITION: 製造発売元: ULTIMATENUTRITION Products, Inc.)がその目的で機能性食品として販売されている。
【0007】現在、バナジウムが含まれている食品としては、ハーブ、ホヤ、ひじきなどが知られているが、その食材種は非常に少ない。また、ひじき以外は、そのバナジウム含有量は少ない。このため、日常生活におけるバナジウムの自然摂取は極めて困難である。そして、生活習慣病予防、改善の点からもこの微量金属の有効摂取のための新しい開発が求められている。一方、バナジウム強化食品を生産するために、バナジウムを一般土壌用の肥料などへ混入させることや、水域への散布は、環境汚染などの問題が懸念され、その解決が明確とならない限り採用し得ないものである。
【0008】また、キノコにはミネラル濃縮機能があることが知られている。例えばヒラタケ、コウタケ、ホウキタケ、サクラシメジなどにはカドミニウム含有が多く、特にハラタケにはカドミニウムが驚異的に吸収濃縮されている。また、マンネンタケにはゲルマニムが濃縮されており、更にコウタケにはセレンが濃縮されており、なおまたシイタケにおいても亜鉛、カドミニウム、鉄、マンガン、ニッケルなどが濃縮されていることが判明している(山下衛、古川久彦;「キノコ中毒」共立出版(株)P58〜59)。しかしながら、日本においては一般的に食されているキノコにバナジウム含有例は判明していない。唯一、バナジウム(バナジウム4価錯体)が自然に含有されているキノコとして、ベニテングダケ(文献名:J.Inorganic Biochem.80(2000)17−20; C.D.Garner他)があることが分かっているが、その食材としての利用性には不具合があった。すなわち、ベニテングダケは乾燥させ、半年以上保存し、加熱して初めて無毒になり、または水または塩水にさらし、皮を除去して初めて無毒にすることができ、更にはベニテングダケは菌根菌であり、菌糸の培養、子実体形成が困難であり、このため恒常的な供給が困難であった。
【0009】従来のキノコ類の栽培用培地は、一般にオガクズ、米糠、フスマなどの栄養剤および適量の水を加えて混合し、これを袋などに入れて、加圧成形するステップを経てから高圧滅菌し、これを菌床とし植菌して一定の温度、一定の湿度下に約1ケ月程度培養し、その後数カ月程度保留し、培地を熟成させてキノコ子実体を栽培する栽培室にて育成させている。従って、キノコ類は、閉鎖環境で栽培が容易な食材となり得る。
【0010】上述のように食用ならびに機能性食品用のキノコ類の需要の甚大化に鑑み、より生育促進が見られ且つ嵩高なキノコ類の人工栽培が望まれている。
【0011】本発明者らは、これらの見地に鑑み、キノコが栽培し易く、バナジウム含有食材に適していること、またバナジウム含有キノコの製造が、閉鎖環境で栽培可能な食材として好適であることを知見し、本発明の完成に至ったものである。本発明者らは、上記の課題を解決すべく、バナジウムを含有するヒラタケを含むキノコ類の人工栽培方法およびその製造物を提供することをその目的とし、その栽培用培地に創意工夫を加え、特定の培地材を鋭意検討した結果、上記目的を達成することができたものである。また、本発明においてはヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギタケなどのキノコ類にバナジウムを含む菌糸体の採取・子実体の収穫を図るため、その栽培用培地およびその製造方法ならびに製造物の提供を目的とする。特に、本発明においては収穫量の向上がみられる上記ヒラタケなどのキノコ類の栽培用培地およびその製造方法ならびに製造物の提供を目的とする。またさらに、本発明においては子実体の傘色の調整を可能とした上記ヒラタケなどのキノコ類の栽培用培地およびその製造方法ならびに製造物の提供を目的とする。なおまた、本発明は、バナジウム含有ヒラタケなどのキノコ類を人工栽培することにより、抗肥満・抗糖尿作用のある機能性食品などを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、キノコ菌糸体培養またはキノコ子実体栽培用のバナジウム成分含有培地である。この発明においては、従来の培地材、例えばふすま、コ−ンスタ−チ、オガクズなどに、抗肥満・抗糖尿作用のあるバナジウム化合物またはバナジウム含有物を添加し、キノコ栽培用培地とするものである。
【0013】また、上記目的を達成するため、請求項2に記載の発明は、バナジウム成分を含有する培地を用いてキノコ類を栽培または培養することを特徴とするバナジウム含有キノコ類の菌糸体および子実体の製造方法である。この発明においては、従来の培地材、例えばふすま、コ−ンスタ−チ、オガクズなどに、抗肥満・抗糖尿作用のあるバナジウム化合物またはバナジウム含有物を、キノコ栽培用培地に混合し、これらの作用が効果的に機能するバナジウム含有キノコの菌糸体および子実体を製造するものである。
【0014】また、上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明は、前記キノコは、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケであることを特徴とする、請求項2に記載のバナジウム含有キノコ類の製造方法である。この発明においては、ポット栽培が可能であり、一般的な食用キノコとしては、最も栽培期間が短いことが知られ、収穫されたバナジウム含有キノコから、バナジウム含有食品を製造または成分を抽出する場合、最も生産効率が優れているている、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケに特定し、その作用を確実にしたこれらのキノコ類を得るものである。
【0015】また、上記目的を達成するため、請求項4に記載の発明は、前記培地は、培地成分とバナジウム源からなり、前記培地成分約2〜80重量部に対して、バナジウム成分を含有するバナジウム源1〜80重量部を混合して形成することを特徴とする、請求項2〜3に記載のバナジウム含有キノコ類の製造方法である。この発明においては、培地成分とバナジウム含有バナジウム源の比率を特定し、その作用を適切なものとしようとするものである。
【0016】また、上記目的を達成するため、請求項5に記載の発明は、前記培地は、液体および/または固体培地よりなることを特徴とする、請求項2〜4に記載のバナジウム含有キノコ類の製造方法である。この発明においては、培地を液体または固体とに種分け使用し、その目的に沿った培地により、所期の目的を達成するように、その作用を適切なものとしようとするものである。
【0017】また、上記目的を達成するため、請求項6は、前記請求項2〜5に記載の製造方法より得られるバナジウム含有キノコを乾燥粉砕などの操作により、バナジウム含有キノコの成分を濃縮または抽出してなることを特徴とする、粉体、粒状、液体のバナジウム含有機能性食品の製造方法である。この発明においては、バナジウム含有キノコから、乾燥などの操作によりバナジウム含有率を高めた機能性食品としてバナジウム含有様粉状、粒状、液体の商品とするものである。
【0018】また、上記目的を達成するため、請求項7に記載の発明は、前記請求項2〜6に記載の製造方法より得られるバナジウム含有機能性食品または前記成分濃縮または抽出のバナジウム含有機能性食品に他の機能性化合物を混合または包括させることを特徴とする、バナジウム含有機能性食品の製造方法である。この発明においては、上記バナジウム含有機能性食品に他の機能性物を混合または包括させることにより、より良好または多用な作用を機能させるものである。
【0019】また、上記目的を達成するため、請求項8に記載の発明は、キノコ生育用培地成分と無機バナジウム化合物および/またはコーラルサンドなどからなるバナジウム成分からなるバナジウム源を添加後、滅菌処理をし、当該培地に、菌駒を培地表面に接種し、一定温度に管理された無菌室内で一定時間静置後、菌掻き実施し、更に一定温度、一定湿度の管理室内において、点灯下に一定時間、静置してなることを特徴とするバナジウム含有キノコ類の製造方法である。この発明においては、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウム含有キノコの製造方法に関し、その培地や育成の各条件を特定することにより、これらの作用効果が見られるバナジウム含有キノコを得ることが可能となる。
【0020】また、上記目的を達成するため、請求項9に記載の発明は、乾燥オガクズ、米糠、綿実粕、豆皮、水道水の内の1種以上よりなる培地成分に、酸化硫酸バナジウムおよび/またはコーラルサンドをバナジウムとして添加後、オートクレーブなどでの高圧蒸気により、滅菌処理をし、当該培地に、菌駒を培地表面に接種し、15℃〜30℃に管理された無菌室内で15日〜30日間静置後、菌掻き実施し、更に温度10℃〜20℃、湿度70〜99%の管理室内において、点灯下に5日〜15日間、静置してなることを特徴とするバナジウム含有キノコ類の製造方法である。この発明においては、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウム含有キノコの製造方法に関し、その培地や育成の各条件を具体的に特定することにより、これらの作用効果が見られるバナジウム含有キノコを得ることが可能となる。この発明においては、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウム含有キノコの子実体の栽培方法に関し、その培地や育成の各条件を特定することにより、これらの作用効果が見られるバナジウム含有キノコの子実体を得ることが可能となる。
【0021】また、上記目的を達成するため、請求項10に記載の発明は、ポテトスターチ、デキストロース、蒸留水などよりなる培地成分に酸化硫酸バナジウムなどよりなるバナジウム源を所定濃度により添加後滅菌処理し、当該培地に菌糸体培養液を接種した後、所定温度による回転振とう法などにより行うことを特徴とする、キノコ菌糸体の培養方法である。この発明においては、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウム含有キノコの菌糸体の培養方法に関し、その培地や育成の各条件を特定することにより、これらの作用効果が見られるバナジウム含有キノコの菌糸体を得ることが可能となる。
【0022】また、上記目的を達成するため、請求項11に記載の発明は、ポテトスターチ、デキストロース、蒸留水よりなる培地成分にバナジウム源として酸化硫酸バナジウムを5.0〜15.0ppm濃度により添加後、オートクレーブなどでの高圧蒸気により、滅菌処理をし、当該培地にヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケ菌糸体培養液を接種した後、10〜30℃による回転振とう法などにより15日〜30日間生育させることを特徴とする、キノコ菌糸体の培養方法である。この発明においては、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウム含有キノコの菌糸体の培養方法に関し、その培地や育成の各条件を具体的に特定することにより、これらの作用効果が見られるバナジウム含有キノコの菌糸体を得ることが可能となる。
【0023】また、上記目的を達成するため、請求項12に記載の発明は、前記請求項2〜11に記載の方法によって製造されることを特徴とする、バナジウム含有キノコ類である。この発明においては、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウムをキノコ栽培用培地に混合し、これらの作用が見られるキノコを得るものである。
【0024】また、上記目的を達成するため、請求項13に記載の発明は、前記請求項3に記載の方法によって製造されることを特徴とする、バナジウム含有ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケである。この発明においては、ポット栽培が可能であり、一般的な食用キノコとしては、最も栽培期間が短いことが知られ、収穫されたバナジウム含有キノコから、バナジウム含有食品を製造または成分を抽出する場合、最も生産効率が優れている、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケに特定し、その作用を確実にしたこれらのキノコ類を得んとするものである。
【0025】また、上記目的を達成するため、請求項14に記載の発明は、前記請求項6に記載の方法によって製造されることを特徴とする、前記バナジウム含有キノコよりなるバナジウム含有機能性食品である。この発明においては、バナジウム含有キノコをバナジウム含有機能性食品として幅広く得るものである。
【0026】また、上記目的を達成するため、請求項15に記載の発明は、前記請求項6に記載の方法によって製造されることを特徴とする、前記バナジウム含有キノコの抽出および濃縮成分を利用した粉体、粒状、液体のバナジウム含有機能性食品である。この発明においては、バナジウム含有キノコの抽出および濃縮成分を機能性食品としてさらにバナジウム含有粉状、粒状、液体の商品を得るものである。
【0027】また、上記目的を達成するため、請求項16に記載の発明は、前記請求項7に記載の方法によって製造されるバナジウム含有機能性食品または前記成分抽出および濃縮のバナジウム含有機能性食品に他の機能性化合物を混合または包括させることを特徴とする、バナジウム含有機能性食品である。この発明においては、上記バナジウム含有機能性食品に他の機能性化合物を混合または包括させることにより、より良好な作用を機能させることのできる商品を得るものである。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明のバナジウム含有キノコ栽培用培地は、栽培・培養するキノコの種類により異なるが、ふすま、コ−ンスタ−チ、オガクズ、米糠、綿実粕、豆皮などの内少なくとも一種以上を必須成分として含む従来例の培地に、無機バナジウム化合物やコーラルサンドなどのバナジウム含有成分を添加して成るものである。この内、ふすま、コ−ンスタ−チ、オガクズは従来例にも見られたものであるが、無機バナジウム化合物やコーラルサンドなどのバナジウム含有成分を加えた点に特徴がある。これらの何れかの一種以上を培地とする。本発明に使用するバナジウムの形態としては、酸化硫酸バナジウム(VOSO4 、五酸化二バナジウム(V2 5 )、メタバナジン酸ナトリウム(Na VO3)などの精製物、カルノー石・褐鉛鉱などのバナジウム含有鉱石、海泥・サンゴ砂などのバナジウム含有海底堆積物、海水・井戸水、湧き水などのバナジウム含有水などが挙げられ、複数の素材(バナジウム)を組み合わせて使用することも可能である。
【0029】本発明のバナジウム含有キノコ栽培用培地は、乾燥オガクズ、米糠、綿実粕、豆皮、水道水よりなる培地成分に、酸化硫酸バナジウムおよび/またはコーラルサンドをバナジウム源として添加後、オートクレーブなどでの高圧蒸気により、滅菌処理をし、当該培地に、菌駒を培地表面に接種し、15℃〜30℃に管理された無菌室内で15日〜30日間静置後、菌掻きを実施する。更に温度10℃〜20℃、湿度70〜99%の管理室内において、点灯下に5日〜15日間、静置することで、バナジウム含有キノコが形成される。なお、バナジウム成分の添加濃度は、1ppmから50000ppmの範囲が可能で、好ましくは10ppmから2500ppmである。
【0030】さらに、本発明のキノコ栽培用培地においては、上述のように従来例で知られている培地に加え、バナジウムやコーラルサンドを培地材に加えることにより、キノコの生育速度および傘色を変えることができる。ヒラタケでは、適量のバナジウム添加により成長促進がみられる。また、菌糸体成長においても、バナジウムの添加により、ヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケで成長促進が見られる。さらに、コーラルサンドを添加した培地でヒラタケの子実体を形成させた場合、傘色が白くなる傾向が示された。
【0031】バナジウム含有キノコの栽培用培地において、乾燥オガクズ、米糠、綿実粕、豆皮、水道水はいわゆる培地成分として培床を形成し、無機バナジウム化合物やコーラルサンドはいわゆるバナジウム源として培床を形成している。この内、培地成分は、栽培・培養するバナジウム含有キノコの種類により、変えることが可能であり、従来から使用されている培地成分も使用することができる。また、栽培方法(温度・湿度・期間)も従来技術によるもので構わない。従って、本発明においてバナジウム含有キノコ栽培・培養に適しているキノコとしては、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケに限られず、例えば、マイタケ、シメジ、エノキタケ、シイタケ、ナメコ、キクラゲ、マンネンタケ、マッシュル−ム、コウタケ、ホウキタケ、サクラシメジ、ハラタケ、エリンギなどが挙げられる。
【0032】上記培地は、培地成分約2〜80重量部に対して、バナジウム源1〜80重量部を混合して形成することが好ましいがこれに限られない。
【0033】また、栽培容器としては、従来例のものを使用し得る。すなわち、子実体形成には、栽培用ポット、加圧成形した袋が使用可能であり、菌糸体の培養では、静置式、振とう式などが適用可能である。
【0034】上記の内、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケの3種のキノコはポット栽培が可能であり、一般的な食用キノコとしては、最も栽培期間が短いことが知られている。従って、収穫されたバナジウム含有キノコから、バナジウム含有食品を製造または成分を抽出、濃縮する場合、最も生産効率が優れている。なおまた、上記キノコとりわけヒラタケは、他の2種よりも収穫後の品質保持に優れていることから、好適であることが判明した。
【0035】本発明は、バナジウム含有キノコ類およびその製造方法に限って説明したが、バナジウム以外の微量有用元素、即ち例えばマンガン、クロム、セレン、銅などについても同様な作用効果が期待できることは、当業者にとっては自明であり容易に類推できるところである。
【0036】
【実施例】

上記の培地成分に、上記の濃度で各バナジウム源を添加した。このポットに蓋をした後に、オートクレーブで高圧蒸気により、滅菌処理した。滅菌処理が終了した培地の表面に、ヒラタケの菌駒を接種した。菌糸育成は、21℃に管理された無菌状態の室内(湿度コントロールせず)で21日間、または27日間、静置することにより行った。菌糸の生育終了後、子実体形成のために、栽培ポットの表面の培地を削り取り(菌掻き)を実施した。その後、子実体形成のために、温度15℃、湿度99%に管理された室内において、蛍光灯点灯下に9日間、または8日間、静置した。上記の方法により生育した子実体は、定法に従い採取した。そして、採取した子実体は、凍結乾燥機により水分を除去した。乾燥した子実体を1g分取し、硝酸40mLを加え、加熱乾固させた。その後、新たに硝酸10mLを加え、加熱し、乾固した資料を再び溶解させ、この溶液をエバポレータで濃縮した。濃縮した試料に水酸化ナトリウム水溶液を加え、この濃縮液をアルカリ性とし、全量を1 〜2mLとした。このアルカリ性溶液をバナジウム定量用試料とした。この200 μL のアルカリ溶液に、400 μL の2N酢酸と400 μL の2.5%オキシンを含む6%酢酸溶液を加えた。この溶液に生成したオキシン−バナジウム化合物を1mL のクロロホルムで3 回抽出を行った。回収した3mL のクロロホルム溶液の吸光度(490nm )を分光光度計で測定した。バナジウム源を加えずに基本成分のみで上記の栽培条件で生育させたヒラタケとバナジウム源を1000ppm 加えて栽培したヒラタケで、490nm における吸光度を比較した。その結果、バナジウム源として(1)を加えた場合、吸光度は基本成分のみの場合よりも42%増加し、(2)を加えた場合、吸光度は基本成分のみの場合よりも22%増加した。これらの結果から、ヒラタケ栽培の基本成分に、バナジウム源として、酸化硫酸バナジウムやコーラルサンドを添加することにより、ヒラタケにバナジウムが吸収されたことが確認できた。
【0037】
実施例2:バナジウム含有ヒラタケに含まれるバナジウム成分の濃縮 培地成分 乾燥おがくず 92g 米糠 80g 綿実粕 10g 豆皮 10g 水道水 358 gバナジウム源 酸化硫酸バナジウム 500ppm コーラルサンド 1000ppm上記の培地成分に、上記の濃度でバナジウム源を添加した。このポットに蓋をした後に、オートクレーブで高圧蒸気により、滅菌処理した。滅菌処理が終了した培地の表面に、ヒラタケの菌駒を接種した。菌糸育成は、21℃に管理された無菌状態の室内(湿度コントロールせず)で21日間、静置することにより行った。菌糸の生育終了後、子実体形成のために、栽培ポットの表面の培地を削り取り(菌掻き)を実施した。その後、子実体形成のために、温度15℃、湿度99%に管理された室内において、蛍光灯点灯下に9日間、静置した。上記の方法により生育した子実体は、定法に従い採取した。そして、採取した子実体は、凍結乾燥機により水分を除去し、乳鉢で粉砕することにより、微粉末を作成した。この微粉末を1g分取し、硝酸40mLを加え、加熱乾固させた。その後、新たに硝酸10mLを加え、加熱し、乾固した資料を再び溶解させ、この溶液をエバポレータで濃縮した。濃縮した試料に水酸化ナトリウム水溶液を加え、この濃縮液をアルカリ性とし、全量を1 〜2mL とした。このアルカリ性溶液をバナジウム定量用試料とした。この200 μL のアルカリ溶液に、400 μL の2N酢酸と400 μL の2.5%オキシンを含む6%酢酸溶液を加えた。この溶液に生成したオキシン−バナジウム化合物を1mL のクロロホルムで3 回抽出を行った。回収した3mL のクロロホルム溶液の吸光度(490nm )を分光光度計で測定した。この微粉末に含まれるバナジウム量は標準物質を用いて予め作成した検量線より算出した。その結果、この微粉末1g中には、バナジウムが酸化硫酸バナジウム換算で500ppm以上含まれており、この微粉末が、高濃度にバナジウム化合物を含む機能性食品素材として活用できることが判明した。
【0038】

上記の培地成分に、上記の濃度で各バナジウム源を添加した。このポットに蓋をした後に、オートクレーブで高圧蒸気により、滅菌処理した。滅菌処理が終了した培地の表面に、ヒラタケの菌駒を接種した。菌糸育成は、21℃に管理された無菌状態の室内(湿度コントロールせず)で27日間、静置することにより行った。菌糸の生育終了後、子実体形成のために、栽培ポットの表面の培地を削り取り(菌掻き)を実施した。その後、子実体形成のために、温度15℃、湿度99%に管理された室内において、蛍光灯点灯下に8日間、静置した。なお、比較のために、バナジウム源を添加しない無添加群も同時に栽培した。このようにして生育させたヒラタケを定法に従い採取し、その重量を測定した。なお、栽培数は、バナジウム添加した菌床は各6 本、無添加の菌床は12本とした。酸化硫酸バナジウムを添加して栽培させたヒラタケと基本成分のみで栽培したヒラタケについて、採取時の重量を比較した。その結果、バナジウムを添加しない菌床で栽培した場合、採取されたヒラタケ12本の平均重量は76.1g ±7.8 gであった。一方、10ppm バナジウムを添加した菌床を用いた場合、収穫されたヒラタケ6 本の平均重量±標準偏差は89.3g ±5.5 gであった。50ppm バナジウムを添加した菌床を用いた場合、収穫されたヒラタケ6 本の平均重量は91.5g ±8.1gであった。バナジウム添加群と実添加群において、t検定を行った結果、バナジウム添加群は、いずれも無添加群に比較して、危険率0.5 %以下で有意に差があり、バナジウムに子実体生育促進効果があることが確認された。
【0039】

上記の培地成分に、上記の濃度で各バナジウム源を添加した。このポットに蓋をした後に、オートクレーブで高圧蒸気により、滅菌処理した。滅菌処理が終了した培地の表面に、ヒラタケの菌駒を接種した。菌糸育成は、21℃に管理された無菌状態の室内(湿度コントロールせず)で21日間、静置することにより行った。菌糸の生育終了後、子実体形成のために、栽培ポットの表面の培地を削り取り(菌掻き)を実施した。その後、子実体形成のために、温度15℃、湿度99%に管理された室内において、蛍光灯点灯下に9日間、静置した。栽培期間が終了した後、生育した子実体の傘色を観察した。上記の栽培条件(バナジウム源)のうち、(2)と(3)を除くすべての栽培条件において、子実体の傘色は、酸化硫酸バナジウムやコーラルを添加しなかった栽培条件に比較して、傘色は白色化する傾向を示した。一方、栽培条件(2)と(3)では、形成された子実体の傘色は、無添加栽培と同等または、無添加栽培以上に黒色化する傾向を示した。
【0040】

上記の培地成分に、上記の濃度でバナジウム源を添加した。この溶液19mLをシリコ栓をした試験管に入れ、オートクレーブで高圧蒸気により、滅菌処理した。滅菌処理が終了した培地に、予め培養したヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケの菌糸体培養液1mL を接種した。また、比較のため、バナジウム源を添加しない培地においても同様に、ヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケの菌糸体培養液1mL を接種した。菌糸体の培養は、20℃で回転振とう法により、菌糸体の生育が充分に確認される(25日間)まで行った。培養の終了後、培養液は濾紙を用いた濾過により、菌糸体と培養上清に分離した。菌糸体を回収した濾紙は、充分に蒸留水で洗浄された後、60℃のオーブンで乾燥させた。乾燥後、デシケータで室温まで充分に冷却し、回収された菌糸体の重量を測定した。一方、培養上清は一部を分取し、オキシンを用いた吸光度法により、バナジウム残存量の測定を行った。回収された乾燥した菌糸体は、淡黄色または白色の粉末であった。酸化硫酸バナジウムを9.9ppm含むポテト−デキストロース液体培地と、ポテト−デキストロース液体培地のみで培養されたヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケの菌糸体乾燥重量を比較した。その結果、酸化硫酸バナジウムを添加した場合、ヒラタケ:4%、タモギタケ:24%、ヤマブシタケ:18%乾燥重量が増加し、バナジウムうによる菌糸体の生育促進が確認された。一方、培養終了後の培養上清を用いて、その中に存在するバナジウム残存量を測定した。その結果、培養上清中のバナジウム量は、ヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケの菌糸体を培養する前のバナジウム量に対し、ヒラタケ: 30 %、タモギタケ:89%、ヤマブシタケ:59%に減少した。この結果から、液体培地に添加したバナジウムが、淡黄色の粉末として回収されたヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケの菌糸体に取り込まれたことが確認され、バナジウムを含む機能性食品素材として活用できることが判明した。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、バナジウム添加によりキノコ培地材を改善したので、従来例のものに比し、バナジウムをはじめとするミネラルリッチなキノコ類の栽培ができる。また、本発明によれば、菌糸体成長ならびに子実体成長が促進され、キノコ類の栽培および培養期間の短縮が可能であり、コスト削減がなし得る効果がある。特に、本発明によればヒラタケなどのキノコ類にバナジウムを含む子実体および菌糸体の収穫が図れるという効果がある。また、本発明によれば収穫量の向上がみられるヒラタケなどのキノコ類の栽培が可能であるという効果がある。またさらに、本発明によれば収穫子実体の傘色の調整を可能としたヒラタケなどのキノコ類の栽培が可能であるという効果がある。
【0042】また、請求項1の発明によれば、キノコ菌糸体培養またはキノコ子実体栽培用のバナジウム成分含有培地であるので、従来の培地材、例えばふすま、コ−ンスタ−チ、オガクズなどに、抗肥満・抗糖尿作用のあるバナジウムをキノコ栽培用培地に混合し、これらの作用が見られるバナジウム含有キノコを製造することが出来るという効果がある。
【0043】また、請求項2の発明によれば、バナジウム成分を含有する培地を用いてキノコ類を栽培または培養することを特徴とするバナジウム含有キノコ類の菌糸体および子実体の製造方法であるので、従来の培地材、例えばふすま、コ−ンスタ−チ、オガクズなどに、抗肥満・抗糖尿作用のあるバナジウム化合物またはバナジウム含有物を、キノコ栽培用培地に混合し、これらの作用が効果的に機能するバナジウム含有キノコの菌糸体および子実体を製造することが出来るという効果がある。
【0044】また、請求項3の発明によれば、前記キノコは、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケであることを特徴とする、請求項2に記載のバナジウム含有キノコ類の製造方法であり、ポット栽培が可能であり、一般的な食用キノコとしては、最も栽培期間が短いことが知られ、収穫されたバナジウム含有キノコから、バナジウム含有食品を製造または成分を抽出する場合、最も生産効率が優れているている、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケに特定したので、その作用を確実にしたこれらのキノコ類を得ることが出来るという効果がある。
【0045】また、請求項4の発明によれば、前記培地は、培地成分とバナジウム源からなり、前記培地成分約2〜80重量部に対して、バナジウム成分を含有するバナジウム源1〜80重量部を混合して形成してなるので、培地成分とバナジウム含有バナジウム源の比率を特定し、その作用を適切なものとし得る効果がある。
【0046】また、請求項5の発明によれば、前記培地は、液体および/または固体培地よりなることを特徴としたので、培地を液体または固体とに種分け使用し、その目的に沿った培地により、所期の目的を達成するように、その作用を適切なものとすることができるという効果がある。
【0047】また、請求項6の発明によれば、前記請求項2〜5に記載の製造方法より得られるバナジウム含有キノコを乾燥粉砕などの操作により、バナジウム含有キノコの成分を濃縮または抽出してなることを特徴とし、粉体、粒状、液体のバナジウム含有機能性食品の製造方法であるので、バナジウム含有キノコから、乾燥などの操作によりバナジウム含有率を高めた機能性食品としてバナジウム含有様粉状、粒状、液体の商品を得ることができるという効果がある。
【0048】また、請求項7の発明によれば、前記請求項2〜6に記載の製造方法より得られるバナジウム含有機能性食品または前記成分濃縮または抽出のバナジウム含有機能性食品に他の機能性化合物を混合または包括させるので、より良好または多用な作用を機能させることができるという効果がある。
【0049】また、請求項8の発明によれば、キノコ生育用培地成分と無機バナジウム化合物および/またはコーラルサンドなどからなるバナジウム成分からなるバナジウム源を添加後、滅菌処理をし、当該培地に、菌駒を培地表面に接種し、一定温度に管理された無菌室内で一定時間静置後、菌掻き実施し、更に一定温度、一定湿度の管理室内において、点灯下に一定時間、静置してなり、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウム含有キノコの製造方法に関し、その培地や育成の各条件を特定したので、これらの作用効果が見られるバナジウム含有キノコを得ることができるという効果がある。
【0050】また、請求項9の発明によれば、乾燥オガクズ、米糠、綿実粕、豆皮、水道水の内の1種以上よりなる培地成分に、酸化硫酸バナジウムおよび/またはコーラルサンドをバナジウムとして添加後、オートクレーブなどでの高圧蒸気により、滅菌処理をし、当該培地に、菌駒を培地表面に接種し、15℃〜30℃に管理された無菌室内で15日〜30日間静置後、菌掻き実施し、更に温度10℃〜20℃、湿度70〜99%の管理室内において、点灯下に5日〜15日間、静置してなることを特徴とするバナジウム含有キノコ類の製造方法であり、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウム含有キノコの製造方法に関し、その培地や育成の各条件を具体的に特定したので、これらの作用効果が見られるバナジウム含有キノコを得ることができるという効果がある。
【0051】また、請求項10の発明によれば、ポテトスターチ、デキストロース、蒸留水などの1以上よりなる培地成分に酸化硫酸バナジウムなどよりなるバナジウム源を所定濃度により添加後滅菌処理し、当該培地に菌糸体培養液を接種した後、所定温度による回転振とう法などにより行うことを特徴とするキノコ菌糸体の培養方法であり、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウム含有キノコの菌糸体の培養方法に関し、その培地や育成の各条件を特定したので、これらの作用効果が見られるバナジウム含有キノコの菌糸体を得ることができるという効果がある。
【0052】また、請求項11の発明によれば、ポテトスターチ、デキストロース、蒸留水よりなる培地成分にバナジウム源として酸化硫酸バナジウムを5.0〜15.0ppm濃度により添加後、オートクレーブなどでの高圧蒸気により、滅菌処理をし、当該培地にヒラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケ菌糸体培養液を接種した後、10〜30℃による回転振とう法などにより15日〜30日間生育させることを特徴とする、キノコ菌糸体の培養方法であり、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウム含有キノコの菌糸体の培養方法に関し、その培地や育成の各条件を具体的に特定したので、これらの作用効果が見られるバナジウム含有キノコの菌糸体を得ることができるという効果がある。
【0053】また、請求項12の発明によれば、前記請求項2〜11に記載の方法によって製造されることを特徴とする、バナジウム含有キノコ類であるので、抗肥満・抗糖尿作用があるバナジウムをキノコ栽培用培地に混合し、これらの作用が見られるキノコを得ることができるという効果がある。
【0054】また、請求項13の発明によれば、前記請求項3に記載の方法によって製造されることを特徴とする、バナジウム含有ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケであるので、ポット栽培が可能であり、一般的な食用キノコとしては、最も栽培期間が短いことが知られ、収穫されたバナジウム含有キノコから、バナジウム含有食品を製造または成分を抽出する場合、最も生産効率が優れている、ヒラタケ、ヤマブシタケ、タモギダケに特定したので、その作用を確実にしたこれらのキノコ類を得ることができるという効果がある。
【0055】また、請求項14の発明によれば、前記請求項6に記載の方法によって製造されることを特徴とする、前記バナジウム含有キノコよりなるバナジウム含有機能性食品であるので、バナジウム含有キノコをバナジウム含有機能性食品として幅広く得ることができるという効果がある。
【0056】また、請求項15の発明によれば、前記請求項6に記載の方法によって製造されることを特徴とする、前記バナジウム含有キノコの抽出および濃縮成分を利用した粉体、粒状、液体のバナジウム含有機能性食品であるので、バナジウム含有キノコの抽出および濃縮成分を機能性食品としてさらにバナジウム含有粉状、粒状、液体の商品を得ることができるという効果がある。
【0057】また、請求項16の発明によれば、前記請求項7に記載の方法によって製造されるバナジウム含有機能性食品または前記成分抽出および濃縮のバナジウム含有機能性食品に他の機能性化合物を混合または包括させることを特徴とする、バナジウム含有機能性食品であるので、上記バナジウム含有機能性食品に他の機能性化合物を混合または包括させることにより、より良好な作用を機能させることのできる商品を得ることができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】591096613
【氏名又は名称】マリーンバイオ株式会社
【識別番号】501459402
【氏名又は名称】染谷 秀男
【出願日】 平成13年11月28日(2001.11.28)
【代理人】 【識別番号】100079094
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 輝緒
【公開番号】 特開2003−158920(P2003−158920A)
【公開日】 平成15年6月3日(2003.6.3)
【出願番号】 特願2001−361944(P2001−361944)