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【発明の名称】 脱穀機の選別装置
【発明者】 【氏名】土居原 純二
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】釘宮 啓
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】泉 浩二
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】二神 伸
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【要約】 【課題】揺動選別装置上を移送される脱穀処理物等の流量が低流量時の時には、三番飛散粒が増加したり、又、グレンシーブの網目合は、左右が同じであることにより、脱穀処理物等が低流量時、又は、枕扱ぎ時、倒伏のひどい穀稈を脱穀機へ供給するときは、供給姿勢が悪くなり、このために、選別済み穀粒内へ藁屑、及び稈切等の混入が増加することがあった。

【解決手段】揺動選別装置の移送始端部側の移送棚の上側には、移送方向を変更する調節板と、この調節板と連動する仕切板とを設けて、移送棚上の通路を左・右通路に二分割し、又、左通路側には吸引ファンを設けた構成である。各チャフシーブの下側のグレンシーブの網目合は、右通路側より左通路側を大きくして設け、移送棚上の右通路側には、移送流量を検出する移送量検出手段を設け、検出流量が所定量以下の検出により、右通路側のみ使用すべく制御する制御装置を設けた構成である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 穀稈を脱穀する扱胴4aを回転自在に内装した脱穀室4と、脱穀処理物を受けて、後方へ移送しながら揺動選別する揺動選別装置5等を設けた脱穀機において、該揺動選別装置5の移送始端部側の移送棚6aの上側には、脱穀処理物の移送方向を調節可能に調節板8と、該調節板8の後方部には、この調節板8と連動する仕切板9とを設けて、移送棚6a上の移送通路を左通路10aと、右通路10bとに二分割すべく設け、又、左通路10a側には、吸引ファン12を設けると共に、脱穀する穀稈が少量のときには、右通路10b側を脱穀処理物を移送すべく設けたことを特徴とする脱穀機の選別装置。
【請求項2】 前記移送棚6の後側の複数のチャフシーブ6bの下側に設けたグレンシーブ7aの網目合は、右通路10b側より、左通路10a側を大きくして設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀機の選別装置。
【請求項3】 前記移送棚6a上の右通路10b側を移送される脱穀処理物量を検出する移送量検出手段11を設け、該移送量検出手段11が検出した脱穀処理物量が所定量以下の検出に基づいて、右通路10b側のみを使用すべく制御する制御装置13を設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の脱穀機の選別装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、脱穀室で脱穀処理した脱穀処理物を受けて、後方へ移送しながら揺動選別する揺動選別装置の移送始端部側の移送棚の上側には、移送方向を調節する調節板と、この調節板の後方部には、この調節板と連動する仕切板とを設けて、移送棚上の移送通路を左通路と、右通路とに二分割すべく設け、又、左通路側には、吸引ファンを設けた技術であり、脱穀機の選別装置として利用できる。
【0002】
【従来の技術】脱穀機を載置したコンバインで立毛穀稈の収穫作業は、このコンバインを走行させて、走行車台の前方部に設けた刈取機で立毛穀稈は刈取りされ、この刈取り穀稈は、この刈取機で後方上部へ移送され、走行車台の上側へ載置した脱穀機のフィードチェンと、挟持杆とへ供給されて引継ぎされ、これらフィードチェンと、挟持杆とで挟持され、脱穀機の脱穀室内を挟持移送されて、この脱穀室内で回転駆動する扱胴で脱穀される。
【0003】前記脱穀室で脱穀室内で脱穀処理された脱穀処理物は、この脱穀室の下側に設けて後方へ移送しながら揺動選別する揺動選別装置上へ落下供給され、この揺動選別装置の移送始端部の移送棚から左右方向で前後方向に所定隙間を有して、開閉自在に複数個設けて、所定隙間に調節した各チャフシーブから、前後方向で左右方向に所定隙間を有して、複数個設けたストローラック上を移送中に、穀粒と、藁屑、及び稈切等とに揺動選別され、穀粒と、藁屑の一部とは、各チャフシーブの下側に設けたグレンシーブの網目から落下する。この落下中に揺動選別装置の前方下部に設けた送風機からの起風が送風され、この送風により、風選別され、選別済み穀粒は、脱穀機から穀粒貯留タンク内へ供給され、一時貯留される。
【0004】又、前記揺動選別装置の各チャフシーブ、及び各ストローラックで選別された穀粒以外の藁屑、及び稈切等は、各ストローラックの移送終端部まで移送され、揺動選別装置の後方左上部に設けた吸引ファンで吸引されて機外へ排出される。更に、前記揺動選別装置の各チャフシーブ、各ストローラック、及びグレンシーブ等から揺動選別されて、落下した未脱穀物である二番処理物は、二番処理室へ還元供給され、再脱穀処理される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】脱穀する穀稈が少量のときには、揺動選別装置の移送終端部の左側上部に吸引ファンが設けられていることにより、この揺動選別装置上を脱穀処理物が均等に移送されると、三番飛散が多くなることがあったり、又、各チャフシーブの下側に設けたグレンシーブの網目合は、左右が同じ目合であることにより、揺動選別装置上を移送される脱穀処理物が低流量時、又は、枕扱ぎ時、倒伏がひどい穀稈を脱穀作業時などは、穀稈を脱穀機へ供給する供給姿勢が悪くなり、このために、選別済み穀粒内へ藁屑の混入が多くなること等が発生することがあったが、この発明により、これらの問題点を解決しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、穀稈を脱穀する扱胴4aを回転自在に内装した脱穀室4と、脱穀処理物を受けて、後方へ移送しながら揺動選別する揺動選別装置5等を設けた脱穀機において、該揺動選別装置5の移送始端部側の移送棚6aの上側には、脱穀処理物の移送方向を調節可能に調節板8と、該調節板8の後方部には、この調節板8と連動する仕切板9とを設けて、移送棚6a上の移送通路を左通路10aと、右通路10bとに二分割すべく設け、又、左通路10a側には、吸引ファン12を設けると共に、脱穀する穀稈が少量のときには、右通路10b側を脱穀処理物を移送すべく設けたことを特徴とする脱穀機の選別装置としたものである。
【0007】脱穀機を載置したコンバインで立毛穀稈の収穫作業は、このコンバインを走行させて、走行車台の前部に設けた刈取機で立毛穀稈は刈取りされ、この刈取り穀稈は、この刈取機で後方上部へ移送され、走行車台の上側へ載置した脱穀機のフィードチェンと、挟持杆とへ供給されて引継ぎされ、これらフィードチェンと、挟持杆とで挟持されて、脱穀機の脱穀室4内を挟持移送されて、この脱穀室4内で回転駆動する扱胴4aで脱穀される。
【0008】前記脱穀室で脱穀するときに、例えば、脱穀する穀稈が少量のとき、又は、枕扱ぎするとき、又は、倒伏がひどいと立毛穀稈の刈取りで、走行速度を超低速にして、穀稈を刈取り、脱穀するとき等は、揺動選別装置5の移送始端部の移送棚6a上設けた調節可能な調節板8と、この調節板8の後方部で、この調節板8と連動する仕切板9とを調節操作して、脱穀処理物の移送方向を左通路10aと、右通路10bとに二分割操作して、右通路10b側を脱穀処理物が移送される状態にする。
【0009】例えば、倒伏のひどい穀稈を刈取り作業のときであると、前記脱穀室4内で脱穀された脱穀処理物は、この脱穀室4の下側に設けて後方へ移送しながら、揺動選別する揺動選別装置5上へ落下供給され、この揺動選別装置5の移送始端部の移送棚6a上の調節板8と、仕切板9とを操作して、形成した右通路10b側へ供給され、移送棚6aから左右方向で前後方向に所定隙間を有して、開閉自在に複数個設けて、所定隙間に調節した各チャフシーブ6bから、前後方向で左右方向に所定隙間を有して、複数個設けたストローラック上を移送中に、穀粒と、藁屑、及び稈切等とに揺動選別され、穀粒と、一部の藁屑とは、各チャフシーブ6aの下側に設けたグレンシーブ7aの網目から落下する。この落下中に揺動選別装置5の前方下部に設けた送風機からの起風が送風され、この送風により、穀粒と、藁屑とに風選別され、選別済み穀粒は、脱穀機から穀粒貯留タンク内へ供給され、一時貯留される。
【0010】又、前記揺動選別装置5の各チャフシーブ6a、及び各ストローラックで選別された穀粒以外の藁屑、及び稈切等は、各ストローラックの移送終端部まで移送され、揺動選別装置5の後方左上部に設けた吸引ファン12で吸引されて機外へ排出される。
【0011】更に、前記揺動選別装置5の各チャフシーブ6a、各ストローラック、及びグレンシーブ7a等で揺動選別されて、落下した未脱穀物である二番処理物は、二番処理室へ還元供給され、再脱穀処理される。通常の穀稈の刈取り作業のときには、左・右通路10a,10bを形成せず、揺動選別装置5全巾で揺動選別される。
【0012】請求項2に記載の発明においては、前記移送棚6の後側の複数のチャフシーブ6bの下側に設けたグレンシーブ7aの網目合は、右通路10b側より、左通路10a側を大きくして設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀機の選別装置としたものである。
【0013】例えば、倒伏のひどい穀稈を刈取りして、脱穀作業のときであると、前記揺動選別装置5の移送棚6の上側に調節可能に設けた調節板8と、仕切板9とを調節操作して、形成した左・右通路10a,10bの右通路10b側を移送される脱穀処理物の揺動選別された穀粒、及び一部の藁屑とは、各チャフシーブ6bの下側に設けた右通路10b側のグレンシーブ7aの網目の小さい側から落下する。この落下中に揺動選別装置5の前方下部に設けた送風機からの起風が送風され、この送風により、穀粒と、藁屑とに風選別され、選別済み穀粒は、脱穀機から穀粒貯留タンク内へ供給され、一時貯留される。
【0014】請求項3に記載の発明においては、前記移送棚6a上の右通路10b側を移送される脱穀処理物量を検出する移送量検出手段11を設け、該移送量検出手段11が検出した脱穀処理物量が所定量以下の検出に基づいて、右通路10b側のみを使用すべく制御する制御装置13を設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の脱穀機の選別装置としたものである。
【0015】前記揺動選別装置5の移送棚6aの上側へ調節可能に設けた調節板8と、仕切板9との調節操作により、形成される左・右通路10a,10bのこの右通路10b側を移送される脱穀処理物量を検出する右通路10b側に設けた移送量検出手段11で、右通路10b側を移送される脱穀処理物量が検出され、この検出された脱穀処理物の移送量が所定量以下であると検出されると、右通路10b側のみを使用すべく、調節板8と、仕切板9とは、制御装置13により、自動調節制御され、右通路10b側のみへ脱穀処理物は、移送されて揺動選別される。
【0016】
【発明の効果】請求項1に記載の発明においては、脱穀処理物を受けて、前方へ揺動移送しながら揺動選別する揺動選別装置5の移送始端部の移送棚6aの上側には、調節可能に調節板8と、この調節板8に連動する仕切板9とを設けて、移送通路を左・右通路10a,10bに二分割して設けると共に、左通路10a側で揺動選別装置5の移送終端部の上側には、吸引ファン12を設け、脱穀する穀稈量が少量のときは、右通路10b側で脱穀処理物を移送して、揺動を選別することにより、少量時は、吸引ファン13から遠い右通路10b側を脱穀処理物が、揺動移送されることにより、三番飛散粒を防止することができる。
【0017】請求項2に記載の発明においては、前記揺動選別装置5の移送始端部に設けた移送棚6aの後側の複数のチャフシーブ6bの下側に設けたグレンシーブ7aの網目は、右通路10b側より、左通路10a側を大きくして設けたことにより、低流量時は、又は、枕扱ぎ時、又は、倒伏がひどい穀稈を刈取り脱穀作業のときには、脱穀機へ穀稈の供給姿勢が悪くなることがあり、このために、藁屑の発生が多くなることがあるが、多くなった藁屑は、漏下面積を小さくしたことにより、藁屑の漏下が悪くなり、このために、一番穀粒内へ混入する藁屑、及び稈切等を防止することができる。
【0018】請求項3に記載の発明においては、揺動選別装置5の右通路10b側を移送される脱穀処理物を、この右通路10b側に設けた移送量検出手段11で検出されて、検出した脱穀処理物量が、所定量以下であると検出されると、この検出に基づいて、右通路10b側のみを使用すべく、調節板8と、仕切板9とは、制御装置13により、自動調節制御されて、右通路10b側のみへ脱穀処理物は供給され、移送されながら、揺動選別されることにより、移送通路が自動で切換されることにより、作業効率が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。コンバイン1の走行車台2の上側に載置した脱穀機3内には、穀稈を脱穀する扱胴4aを内装した脱穀室4、及び脱穀された脱穀処理物を後方へ移送しながら揺動選別する揺動選別装置5を設け、この揺動選別装置5の移送始端部には、移送棚6aを設け、この移送棚6aの後側には、複数個のチャフシーブ6bを設け、このチャフシーブ6bの後側には、複数個のストローラック6cを設けると共に、各チャフシーブ6bの下側には、グレンシーブ7aを設け、移送棚6aの上側には、脱穀処理物の移送方向を変更する調節可能に調節板8と、この調節板8の後方部で、この調節板8と連動する仕切板9とを設け、これら調節板8と、仕切板9との調節により、穀粒を移送する移送通路を左・右通路10a,10bに二分割して設けると共に、揺動選別移送装置5の移送終端部で、左側上部には、選別済み藁屑、及び稈切等を吸引して、機外へ排出する吸引ファン12を設けた構成である。揺動選別装置5を主に図示して説明する【0020】前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図5で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行クローラ14aを張設した走行装置14を配設し、走行車台2の上側には、脱穀機3を載置した構成である。走行車台2の前側の刈取機15で立毛穀稈を刈取りし、この刈取り穀稈は、この刈取機15で後方上部へ移送され、脱穀機3のフィードチェン16aと、挟持杆16bとで引継ぎされて、挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済み穀粒は、脱穀機3の右横側に配設した穀粒貯留タンク17内へ一時貯留される【0021】前記走行車台2の前側には、図5で示す如く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド18a、及び分草体18bと、立毛穀稈を引起す引起装置18cと、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置19の掻込装置19aと、掻込された穀稈を刈取りする刈刃装置18dと、刈取りされた穀稈を挟持移送して脱穀機3のフィードチェン16aと、挟持杆16bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置19の根元・穂先移送装置19b,19c等からなる刈取機15を設けている。該刈取機15は、油圧駆動による伸縮シリンダ20により、土壌面に対して昇降自在に移動する構成である。
【0022】前記刈取機15の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆21aの上端部には、左右方向の支持パイプ杆21bを設け、この支持パイプ杆21bを走行車台2の上側面に設けた支持装置21cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ20の作動により、刈取機15は支持パイプ杆21bを回動中心として、上下に回動する構成である。
【0023】前記刈取機15の穀稈掻込移送装置19によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機3へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ15aを設けた構成である。前記脱穀機3側の前部には、図5で示す如くコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う操作装置22aと、これらの操作を行う作業者が搭乗する操縦席22bとを設け、この操縦席22bの下側で、走行車台2の上側面には、エンジン20aを載置すると共に、後方部には、穀粒貯留タンク17を配設する。これら走行装置14と、刈取機15と、脱穀機3と、エンジン20a等により、コンバイン1の機体1aを形成した構成である。
【0024】前記走行車台2の前端部に装架された走行用のミッションケース23内の伝動機構23aの伝動経路中には、その出力回転に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ23bを設けた構成である。前記脱穀機3は、図1〜図4で示す如く左・右側板3a,3b、及び前・後側板3c,3dと、前・後中側板3e,3fで箱体に形成し、この脱穀機3の左側板3c側には、刈取機15で刈取りされ、この刈取機15で後方上部へ挟持移送される刈取り穀稈を引継ぎして、挟持移送するフィードチェン16aと、挟持杆16bとを設けた構成である。
【0025】前記フィードチェン16aと、挟持杆16bとにより脱穀機3の脱穀室4内を挟持移送中の刈取り穀稈は、この脱穀室4内の多種類で、多数本の扱歯4cを植設した扱胴4aを、前側板3cと、後中側板3fとにより、回転自在に軸支して設け、この扱胴4aの回転駆動により、脱穀する構成である。又、この扱胴4aの扱歯4cの回転外周下側には、脱穀した脱穀処理物が漏下する脱穀室網4bを張設した構成である。脱穀室4の移送終端部には、未脱穀処理の排塵物を、後述する排塵処理室24内へ供給する前・後中側板3e,3f間には、脱穀排出口25aを設けた構成である。
【0026】前記脱穀室4の横側後部には、この脱穀室4の脱穀排出口25aから排出される排塵物の供給を受けて、後方へ移送しながら再脱穀処理する複数個の各排塵処理爪24bと、排出爪24c等を外周部へ装着した排塵処理胴24aを回転自在に軸支内装した排塵処理室24を設けた構成である。この排塵処理胴24aの排塵処理爪24bの回転外周の下側には、再脱穀排塵物が漏下する漏下具24dを張設した構成である。排塵処理室24の移送終端部には、再脱穀排塵物の漏下しなかった一部の穀粒と、藁屑、及び稈切等とを排出する排塵排出口25bを設けた構成である。
【0027】前記排塵処理室24の前側には、二番物の供給を受けて、前方へ移送しながら再脱穀処理する複数個の二番処理爪26bを外周部に装着した二番処理胴26aを回転自在に軸支内装した二番処理室26を設けた構成である。二番処理胴26aの二番処理爪26bの回転外周の下側には、再脱穀処理した二番物が漏下する二番処理室網26cを張設した構成である。二番処理室26の移送終端部には、再脱穀処理した二番物の漏下しなかった一部の穀粒と、藁屑、及び稈切等とを排出する二番排出口25cを設けた構成である。二番処理胴26aと、排塵処理胴24aとは、同時上に軸支した構成である。
【0028】前記脱穀室4の下側には、選別室27を設け、この選別室27内には、脱穀室網4b、漏下具24d、及び二番処理網26cから漏下する脱穀物処理物と、再脱穀排塵物と、再脱穀二番物と、漏下しなかった排塵排出口25bから排出される再脱穀排塵物と、二番排出口25cから排出される再脱穀二番物との供給を受けて、穀粒と、藁屑、及び稈切等とに、揺動移送しながら揺動選別する揺動選別装置5を揺動自在に吊り下げ状態に設けた構成である。
【0029】前記揺動選別装置5は、図1〜図4で示す如く左右両側の左・右側板5a,5b間には、前部より、順次供給を受けた脱穀処理物等を、移送始端部から後方の移送終端部へ向けて移送しながら、穀粒と、藁屑、及び稈切等とに揺動選別する側面視山形状の移送棚6aを前後方向に所定長さに形成して設けている。この移送棚6aの後側である下手側には、左右方向で前後方向に所定間隔で開閉自在に板材等よりなる複数枚のチャフシーブ6bを軸支して設け、この各チャフシーブ6bの後側である下手側には、前後方向で左右方向に所定間隔を設けてストローラック6cを設けた構成である。
【0030】前記各チャフシーブ6bの下側には、網材等よりなり、小網目合(イ)のグレンシーブ7aを右側へ張設すると共に、大網目合(ロ)のグレンシーブ7aを左側へ張設した構成である。又、各ストローラック6cの下側には、前方下部へ傾斜する流下棚7bを設けた構成である。
【0031】前記揺動選別装置5の前方下側には、揺動カム装置28aを設けると共に、後方下部には、ローラ装置28bを設けた構成であり、揺動カム装置28aのカムローラ28cの回転駆動により、ローラ装置28等を介して、揺動選別装置5は揺動駆動する構成である。
【0032】前記揺動選別装置5は、図1〜図4で示す如く移送棚6aから各チャフシーブ6b、各ストローラック6cを経て揺動移送中に、供給を受けた脱穀処理物等を穀粒と、藁屑、及び稈切等とに揺動選別すると共に、各チャフシーブ6b間から漏下した漏下物をグレンシーブ7aで受け、更に穀粒と、藁屑、及び稈切等とに再揺動選別する構成である。
【0033】前記揺動選別装置5の移送棚6aの上側には、図1〜図4で示す如く移送棚6a上を移送される脱穀処理物等の移送方向を調節可能に設けて、移送通路を左通路10aと、右通路10bとに、二分割する調節板8を回動自在に設けた構成である。この調節板8は、揺動選別装置5の移送棚6aの左側下部に設けて、正逆回転する調節モータ29の移送棚6aへ突出するモータ軸29aへ固着した構成であり、調節モータ29を正回転操作すると、調節板8の後端部は、平面視右外側へ傾斜状態に回動移動されて、移送通路は左・右通路10a,10bに二分割され、右通路10b側を脱穀処理物等は移送されながら、揺動選別される構成である。又、調節モータ29を逆回転操作すると、調節板8は左側部へ略直線上に移動制御され、移送棚6a上の全部を脱穀処理物等は、移送されながら揺動選別される構成である。
【0034】前記移送棚5aの後端部で、グレンシーブ7aの前側には、仕切板9を左右方向へ摺動移動自在に設けた構成である。この仕切板9の下端には、支持軸9aを固着して設けた構成である。又、正逆回転する仕切モータ30は、左側板5aへ装着した補助板5cへ設け、この仕切モータ30には、外周部に螺旋ネジを有する移送軸30aを設け、この移送軸30aには、移動ボス30bを螺挿入した構成である。又、移送軸30aの先端部は、移送棚6aの下側面へ固着した支持板30cで軸支した構成である。
【0035】前記仕切板9に設けた支持軸9aは、底板7cに設けた長孔7d部へ挿入すると共に、移送軸30aへ螺挿入した移動ボス30bへ装着した構成である。前記仕切モータ30の正回転、又は逆回転により、移動軸30aは、正回転駆動、又は逆回転駆動されて、この移動軸30aへ螺挿入した移動ボス30b、支持軸9aを介して、仕切板9は左右方向へ摺動移動する構成である。この仕切板9は、平面視調節板8の右外側へ傾斜回動移動の後端部、又は左外側へ直線移動の後端部と略同じ位置まで連動して、右側へ回動移動、又は左側へ直線状態に回動移動制御される構成である。
【0036】前記揺動選別装置5の移送終端部の左上部には、この揺動選別装置5で揺動選別された藁屑、及び稈切等を吸引して機外へ排出する後述する吸引羽根12aを回転自在に内装した吸引ファン12を設けた構成である。脱穀処理物等の供給を受けて、後方へ揺動移送しながら、揺動選別する揺動選別装置5の移送始端部の移送棚6aの上側には、調節可能に調節板8と、この調節板8に連動する仕切板9とを設けて、移送通路を左・右通路10a,10bに二分割して設けると共に、左通路10a側で揺動選別装置5の移送終端部の上側には、吸引ファン12を設け、脱穀する穀稈量が少量のときには、右通路10b側で脱穀処理物等を移送して、揺動選別することにより、少量のときには、吸引ファン12から遠い右通路10b側を脱穀処理物等が、揺動移送されることにより、三番飛散粒を防止することができる。
【0037】前記揺動選別装置5の各チャフシーブ6bの下側に設けたグレンシーブ7aは、調節板8と、仕切板9との調節操作により、脱穀処理物等を移送する移送通路を二分割した右通路10b側のグレンシーブ7aの網目合は小目合(イ)とし、又、左通路10a側のグレンシーブ7aの網目合は大目合(ロ)とした構成である。
【0038】前記グレンシーブ7aの右通路10b側の網目合は小目合(イ)とし、左通路10a側の網目合は大目合(ロ)としたことにより、揺動選別装置5上を移送される脱穀処理物等の移送量が低流量時、又は枕扱ぎ時、又は倒伏がひどい穀稈の刈取り時には、脱穀機3へ穀稈の供給姿勢が悪くなることがあり、このために、藁屑の発生が多くなることがあり、多くなった藁屑は、漏下面積の小さい小目合(イ)より、漏下が減少して、一番穀粒内へ混入する藁屑量を減少させることができる。
【0039】前記揺動選別装置5の調節板8と、仕切板9との調節操作により、脱穀処理物等の移送方向を二分割に変更する左・右通路10a,10bの、この右通路10b側には、移送される脱穀処理物等の移送量を検出する移送量検出手段11を設けた構成である。この移送量検出手段11は、移送される脱穀処理物等が所定量以上で回動するアクチュエータ11aと、このアクチュエータ11aの回動でONするON−OFF方式の検出スイッチ11bとよりなる構成である。
【0040】前記移送検出手段11の検出スイッチ11bが刈取り作業中に、OFF状態のままであり、このOFF状態が操作装置22aへ内装して設けた制御装置13へ入力されると、この入力により、この制御装置13により、調節モータ29が正回転制御されると共に、この正回転制御に連動されて、仕切モータ30も正回転制御され、調節板8は、平面視右外側の所定位置へ後端部が傾斜状態に回動移動制御されると共に、仕切板9は、平面視調節板8の先端部位置と、略同じ位置の右側へ摺動移動制御される構成である。
【0041】前記揺動選別装置5の右通路10b側に設けて移送される脱穀処理物等は、移送量検出手段11で検出されて、検出した脱穀処理物等の移送量は、制御装置13へ入力され、この入力された脱穀処理物等の移送量が、所定量以下であると、この制御装置13で判定されると、この判定に基づいて、右通路10b側のみを使用すべく、調節板8と、仕切板9とは、制御装置13により、自動調節制御される構成である。
【0042】前記揺動選別装置5の脱穀処理物等が移送される右通路10b側に設けた移送検出手段11で検出した脱穀処理物等の移送量は、所定量以下であると、制御装置13で判定されると、この判定に基づいて、右通路10b側のみを使用すべく、調節板8と、仕切板9とは、制御装置13により、自動調節制御されることにより、移送通路が自動で切換されることにより、作業効率が向上する。
【0043】前記揺動選別装置5の下側前部には、送風羽根31aを回転自在に内装した送風機31を設け、この送風機31の送風羽根31aから発生する起風を送風して、揺動選別装置5から落下する落下物の穀粒と、藁屑、塵埃、及び稈切等とに風選別する構成である。
【0044】前記揺動選別装置5で揺動選別され、送風機31で風選別され、一番選別棚32bを流下して、一番受樋32内へ供給された選別済み穀粒は、一番受樋32内の一番螺旋32aで右横側へ移送され、一番揚穀筒33へ内装した一番揚穀螺旋33aで引継ぎ揚送され、一番投出筒33bから穀粒貯留タンク17内へ供給され、一時貯留される構成である。
【0045】前記一番受樋32の後側には、二番螺旋34aを回転自在に軸支した二番受樋34を設け、この二番受樋34の前側上部と、一番選別棚32bの上方部とは接続して設けると共に、後側上端部は、揺動選別装置5の流下棚7bの下方部の下側へ重合させた構成である。
【0046】前記二番受樋34内へ供給された二番物は、二番受樋34内の二番螺旋34aで右横側へ移送され、二番還元筒35へ内装した二番還元螺旋34aで引継ぎ揚送され、二番投出筒35bから二番処理室26内へ還元され、二番物を再脱穀処理する構成である。
【0047】前記揺動選別装置5の移送終端部で、左側板3aの上部には、この揺動選別装置5で揺動選別、及び送風機31で風選別した藁屑、塵埃、及び稈切等を吸引して機外へ排出する吸引ファン羽根12aを内装した吸引ファン12の吸引ファンケース12bの左外側面を、左側板3aより、所定量外側へ突出させて設けた構成である。
【0048】前記穀粒貯留タンク17内に貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク17の後側には、縦移送螺旋36aを内装した排出支持筒36を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この排出支持筒36の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋37aを伸縮自在に内装した排出オーガ37を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
【0049】前記揺動選別装置5の移送棚6aの上側に設けた調節板8を、平面視脱穀処理物等が移送される移送通路を二分割する調節板8を右側後部へ最大限調節すると共に、この調節板8の調節に基づいて、後端部位置へ連動調節される仕切板9と、調節板8とによって形成される左・右通路10a,10bの、この右通路10b側に位置するグレンシーブ7aの網目合は、小目合(イ)とすると、共に左通路10a側に位置するグレンシーブ7aの網目合は、大目合(ロ)とした構成である。
【0050】これにより、脱穀処理物等の流量により、移送棚6aの棚巾を変えることができ、移送される脱穀処理物等の層厚を一定にできるので、常に安定した選別性能を得ることができる。枕扱ぎ、又は倒伏作業時など、供給姿勢が悪く低流量のときは、特に選別(シコウ不着粒)が悪くなるが、目合を小目合(イ)としたことにより、安定した選別性能にすることができる。
【0051】前記揺動選別装置5の移送棚6aの上側には、調節板8を回動自在に設けると共に、この調節板8の回動調節に連動する仕切板9をグレンシーブ7aの上側へ摺動移動自在に設け、これら調節板8と、仕切板9とにより、移送棚6a上を移送される移送通路を二分割して、左・右通路10a,10bを形成する構成において、左側通路10aの下側のグレンシーブ7aの下側には、図4で示す如くスクリーン38を巻き取り状態に設け、仕切板9aの摺動移動に基づいて、スクリーン38も同時に、巻き取りが伸びて摺動移動する構成であり、このスクリーン38の端部は、移送軸30aへ螺挿入した移動ボス30bへ装着した構成である。送風機31の送風羽根31aの回転駆動により、発生する起風は、スクリーン38によって、遮られ、左通路10a側のグレンシーブ7aの大目合(ロ)部には、通風されずに、右通路10b側のグレンシーブ7aの小目合(イ)部を通風する構成である。
【0052】これにより、揺動選別装置5の調節板8の調節に基づいて、仕切板9と、スクリーン38とが調節されて、左・右通路10a,10bに二分割され、右通路10b側のみを、脱穀処理物等が移送されて揺動選別されると共に、右通路10b側のグレンシーブ7aの小目合(イ)のみを、送風機31の送風羽根31aで発生する起風が通風されることにより、選別性能が向上する。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
【出願日】 平成14年4月26日(2002.4.26)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−310037(P2003−310037A)
【公開日】 平成15年11月5日(2003.11.5)
【出願番号】 特願2002−126469(P2002−126469)