| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】宮本 宗徳 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
【氏名】広瀬 知義 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
【氏名】村山 昌章 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】排稈が機内で詰まることなくスムーズに機外に排出されるコンバインを提供すること。
【解決手段】こぎ胴、リアビータ、スプレッダの順で配設され、こぎ胴での脱穀後リアビータから排出された排稈を、スプレッダにガイドする上ガイド及び下ガイドを備えたコンバインにおいて、上ガイドを、リアビータの上側近傍で一端部を回動中心として、他端部を上下に回動可能とし、下ガイドを、スプレッダの下側近傍で一端部を回動中心として、他端部を上下に回動可能とし、上ガイドの他端部の下側への回動と、下ガイドの他端部の上側への回動とを連動させ、上ガイドと下ガイドとを略連接自在に構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 こぎ胴、リアビータ、スプレッダの順で配設され、こぎ胴での脱穀後リアビータから排出された排稈を、スプレッダにガイドする上ガイド及び下ガイドを備えたコンバインであって、上ガイドは、リアビータの上側近傍で一端部を回動中心として、他端部が上下に回動可能であり、下ガイドは、スプレッダの下側近傍で一端部を回動中心として、他端部が上下に回動可能であり、上ガイドの他端部の下側への回動と、下ガイドの他端部の上側への回動とが連動し、上ガイドと下ガイドとが略連接自在であることを特徴とするコンバイン。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に穀稈を刈取って脱穀するコンバインに関する。 【0002】 【従来の技術】水田営農での稲、麦、大豆等の収穫作業等において、生産性の向上、作期競合回避、作業の快適化等を可能にする機械農具としてコンバインがある。コンバインは、もみがついた穂先の部分だけを脱穀する自脱型コンバインと作物全体を脱穀部に投入し、脱穀する普通型コンバインとに大別される。自脱型コンバインは稲、麦以外の作物に対する適応性が低いが、普通型コンバインの部類である汎用コンバインは、稲、麦、大豆等多くの作物に利用できる。 【0003】汎用コンバインは、例えば、図11に示すように、ヘッダ部(75)、搬送部(76)、脱穀部(77)、走行部(78)、エンジン(79)等から構成されている。稲、麦、大豆等の作物はリール(80)で掻き込まれ、刈刃(往復動刃)で刈取られた後、コンベア(チェーンエレベータ)(81)を経て脱穀部(77)に供給される。脱穀部(77)に入った作物は、こぎ胴(ロータ)(82)(83)外周面に取付けたスクリュー(84)(85)の作用でこぎ胴(82)(83)の軸線方向(機体左右方向)に移動する間にスクリュー(84)(85)とこぎ歯の作用によって脱穀される。次に、受網から漏下した穀物等は揺動選別装置、風選装置等によって選別され、穀物はグレンタンク(86)あるいは穀粒袋に回収される。 【0004】また、ロータ(83)から排出された排稈は、リアビータ(87)によって排出され、本体後上板(88)とスプレッダ樋(89)によりガイドされてスプレッダ(90)に供給され、スプレッダ(90)により機外に飛散される。 【0005】しかしながら、前記従来のコンバインでは、リアビータから排出された排稈は上側に配設された本体後上板と下側に配設されたスプレッダ樋でガイドされていたので、前記排稈が前記スプレッダ樋の下部の隙間に詰まり、排稈の機外への拡散が停滞することがあるという問題点があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、前記従来の問題点を解決するために、排稈が機内で詰まることなくスムーズに機外に排出されるコンバインを提供することを課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明のコンバインは、こぎ胴、リアビータ、スプレッダの順で配設され、こぎ胴での脱穀後リアビータから排出された排稈を、スプレッダにガイドする上ガイド及び下ガイドを備えたコンバインであって、上ガイドは、リアビータの上側近傍で一端部を回動中心として、他端部が上下に回動可能であり、下ガイドは、スプレッダの下側近傍で一端部を回動中心として、他端部が上下に回動可能であり、上ガイドの前記他端部の下側への回動と、下ガイドの前記他端部の上側への回動とが連動し、上ガイドと下ガイドとを略連接自在とすることを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明によるコンバインの実施形態について説明する。図1は本発明によるコンバインの実施形態を示す全体側面図一部断面図、図2は図1のコンバインの平面図、図3は図1のコンバインの正面断面図、図4は図1のコンバインの脱穀部の側面図、図5は図4の脱穀部の平面断面図、図6は図1のコンバインのグレンタンクの配置の他の実施形態を示すコンバインの全体側面図、図7は図1のコンバインの駆動構成を示す側面図である。 【0009】まず、本発明によるコンバインの実施形態について説明する。図1に示すように、本発明の実施形態のコンバイン(1)は、クローラー式走行装置(1a)上に脱穀部(18)が搭載され、脱穀部(18)より前方に刈取装置(8)及び搬送装置(9)が突出されている。刈取装置(8)はプラットホーム(2)内に横送りオーガ(3)を左右方向に収納して、回転駆動することによって穀稈を略中央に集めるようにしている。プラットホーム(2)前端には刈刃(4)が横設され、刈刃(4)の前方上には掻込リール(5)が配設されている。プラットホーム(2)の両側の後部上に昇降リンク(6)の後部が枢支され、昇降リンク(6)の前端に掻込リール(5)が回転自在に支持され、油圧モーター等によって掻込リール(5)が回転駆動される。また、プラットホーム(2)の両側前端には分草板(7)が配設されている。 【0010】プラットホーム(2)の後部左右中心よりやや左側寄りには横送りオーガ(3)のスクリュー刃根の送り終端位置に合わせてフィーダハウス(10)が連通され、フィーダハウス(10)内にコンベア(11)が収納され、フィーダハウス(10)の後端は脱穀入口(12)に連通されて、フィーダハウス(10)の後部が機体フレーム(13)に昇降回動自在に支持されている。そして、フィーダハウス(10)の下面と脱穀部(18)の機体フレーム(13)との間には油圧シリンダー(14)を介装して、刈取装置(8)を昇降可能としている。フィーダハウス(10)の上方には運転席(15)や操向ハンドル(16)等を収納したキャビン(17)を配置し、キャビン(17)は機体左右中央前方の上方位置に配置して視界を良好とし、刈取位置の確認も容易にできて操縦操作性を向上している。 【0011】図4、図5に示すように、脱穀部(18)は複数のこぎ胴であるロータ(第一ロータ(21)と第2ロータ(22))と受網(20)等からなり、第一ロータ(21)と第二ロータ(22)は筒の外周にスクリュー羽根(21a)(22a)を設けたスクリュー型に構成されて、軸心は左右水平方向に向けられて、前後平行に配置され、第一ロータ(21)の径は第二ロータ(22)の径よりも大径としている。但し、本実施形態では二つのロータを配置しているが3本以上配置して脱穀処理の距離を長くすることもできる。そして、本実施形態では、機体の進行方向に向かって左側寄りにフィーダハウス(10)及び脱穀入口(12)が設けられて、脱穀入口(12)は第一ロータ(21)の左前部に配置して、穀稈を第一ロータ(21)の回動によって右方へ搬送するようにしている。第一ロータ(21)と第二ロータ(22)の間には仕切り板(23)が設けられ、第二ロータ(22)の後部には左右方向に後板(24)が設けられ、仕切り板(23)の右側には連通孔(23a)が開口され、後板(24)の左側には排出孔(24a)が開口されている。 【0012】排出口(24a)の後部にはリアビータ(63)及びリアビータ樋(64)が配設され、リアビータ(63)により排出された排稈は、上ガイドである本体後上板(65)と、下ガイドであるスプレッダ樋(66)によりガイドされてスプレッダ(67)に送られ、機外に拡散される。これと協働して排稈を更に効率良く排出するために、セカンドファン(74a)が設けられている。 【0013】このような構成において、フィーダーハウス(10)から脱穀入口(12)へ刈取穀稈が送られると、第一ロータ(21)の回転によって、刈取穀稈は右方へ搬送されながら脱粒される。そして、第一ロータ(21)の右端に至ると連通孔(23a)から第二ロータ(22)の脱穀空間に送られ、第二ロータ(22)の回転によって左方へ搬送されながら脱粒され、第二ロータ(22)の左端に送られると、排出孔(24a)より選別装置(19)後部上に排稈が落下されて圃上へ放出される。 【0014】そして、図1にも示したように、脱穀部(18)の下方に選別装置(揺動選別装置)(19)が配置されている。選別装置(19)は、第一ロータ(21)と第二ロータ(22)の長さに合わせた幅として、受網(20)下方に流穀板(25)やグレンシーブ(26)等よりなる揺動選別装置や唐箕(27)等から構成されている。そして、一番物は一番コンベア(28)より揚穀コンベア(29)を介してグレンタンク(30)に貯留され、二番物は二番コンベア(31)より還元コンベア(32)を介して選別装置(19)の前部へ還元される。 【0015】グレンタンク(30)は脱穀部(18)の上方に配置されて、脱穀部(18)の幅と略同じまたは、脱穀部(18)よりも幅広くしており、グレンタンク(30)は側面視逆三角形状に構成されて、グレンタンク(30)の下部は第二ロータ(22)の後部に位置させて、グレンタンク(30)の下部内に排出コンベア(33)を左右方向に収納し、排出コンベア(33)の一端はグレンタンク(30)の側面(本実施形態では右側)より突出して、排出オーガ(34)の基部と連通している。排出オーガ(34)は前上方に突出されて、上下左右に回動可能としている。排出オーガ(34)の先端を任意位置に移動可能として、グレンタンク(30)内の籾をトラックの荷台等へ排出できるようにしている。 【0016】但し、グレンタンク(30)は図6に示すように、脱穀部(18)の上方であって、下端を第一ロータ(21)と第二ロータ(22)の間に配置するように構成することもできる。こうして、グレンタンク(30)を機体の前後方向において、略中央に位置し、機体の前幅に合わせた長さに構成することで、グレンタンク(30)内に籾が貯留されても、作業開始時といっぱいになった時とにおいても、重心の位置は殆ど変わらず、重量バランスが崩れることなく安定して刈取作業ができるのである。 【0017】そして、グレンタンク(30)の後部にエンジン(E)が配置され、エンジン(E)の下方に図1に示すようにミッションケースが配置され、ミッションケース(35)より側方に車軸(36)を突出し、車軸(36)に駆動スプロケットを固設して、クローラー式走行装置(1a)を駆動して走行できるようにしている。また、ミッションケース(35)は図7に示すように運転席(15)下方のクローラー式走行装置(1a)の前部位置に配置することもできる。 【0018】次に、前記エンジン(E)からの動力伝達機構について図7より説明する。エンジン(E)より出力軸(37)が一側(本実施形態では左側)に突出され、出力軸(37)上に多連のプーリー(39)よりベルト(40)、プレート(41)、ベルト(42)を介してミッションケース(35)の入力軸(43)上のプーリーに動力を伝える構成としている。但し、図1においては、プーリー(39)よりベルト(40)を介してミッションケース(35)の入力軸(43)上のプーリーに動力を伝える。 【0019】また、プーリー(39)よりベルト(44)を介してグレンタンク(30)の排出コンベア(33)の駆動軸上に固設したプーリー(45)に動力を伝え、排出コンベア(33)及び排出オーガ(34)に動力を伝えるようにし、また、プーリー(39)よりベルト(46)を介して第二ロータ(22)の駆動軸(47)上に固設したプーリー(48)に動力を伝えて第二ロータ(22)を駆動している。更に、プーリー(48)よりベルト(49)を介して第一ロータ(21)の駆動軸(50)上に固設したプーリー(54)に動力を伝えて第一ロータ(21)を第二ロータ(22)と同方向に回動駆動して脱穀部(18)を駆動するようにしている。 【0020】プーリー(54)よりベルト(51)を介してフィーダハウス(10)内のコンベア(11)の駆動軸(52)上に固設したプーリー(53)に動力を伝えてコンベア(11)を駆動し、更に、図示しないベルトやプーリー等を介して横送りオーガ(3)や刈刃(4)や掻込リール(5)等の刈取装置を駆動するように動力を伝達している。また、プーリー(48)よりベルト(55)を介してプーリー(56)(57)(58)に動力を伝えて、一番コンベア(28)及び二番コンベア(31)を駆動し、更に、一番コンベア(28)より揚穀コンベア(29)を駆動し、二番コンベア(31)より還元コンベア(32)を駆動する構成としている。更に、プーリー(58)よりベルト(59)を介して唐箕(27)の駆動軸上のプーリー(60)に動力を伝えて唐箕(27)を駆動している。また、一番コンベア(28)及び二番コンベア(31)の駆動軸上に固設したスプロケットよりチェーン(61)を介して偏心軸(62)上のスプロケットに動力を伝え、偏心軸(62)の回動によって揺動選別装置(19)を駆動する構成としている。 【0021】上記のように、エンジン(E)の出力軸(37)から、同じ側(本実施例では左側)に配置した動力伝達機構を介して、刈取装置(8)や搬送装置(9)や脱穀部(18)や選別装置(19)が籾排出装置や走行駆動系の動力を伝達しており、ベベルギアを用いて駆動や伝達方向を変更することなく、駆動構成が簡単となり、駆動ロスも低減するように構成しているのである。 【0022】次に、図4に示したリアビータ(63)から、排稈を排稈の流れ方向(68)に沿って直接機外に排出する場合について説明する。本体後上板(65)は、リアビータ(63)の上側近傍で一端部を回動中心(69)として、他端部が上下に回動可能であり、スプレッダ樋(66)は、スプレッダ(67)の下側近傍で一端部を回動中心(70)として、他端部が上下に回動可能である。リアビータ(63)から排稈を直接機外に排出するときは、本体後上板(65)の前記他端部を下側へ回動し、スプレッダ樋(66)の前記他端部を上側へ回動する。尚、前記両回動は連動して行われ、回動後本体後上板(65a)と回動後スプレッダ樋(66a)とが略連接する。 【0023】回動後本体後上板(65a)と回動後スプレッダ樋(66a)を略連接した後、リアビータ(63)から排稈を排出すると、前記排稈は回動後本体後上板(65a)及び回動後にスプレッダ樋(66a)に当たり、そしてそれらに沿って機外に排出される。尚、回動後本体後上板(65a)の前記他端部よりも、回動後スプレッダ樋(66a)の前記他端部の方が上になることが好ましい。このように構成することにより、排稈が回動後スプレッダ樋(66a)の上側の隙間に入り難く、排稈が詰まることを防止できる。尚、セカンドファン(74a)は排稈を更に効率良く排出するめに設けられているが、必ずしも無くてもよい。 【0024】以上示したように、本体後上板(65)とスプレッダ樋(66)が連動して回動して排稈路を形成するので、機内に余分な空間である隙間等をつくらず、停滞、詰まりなく排稈できる。 【0025】尚、図8に示すように、第二ロータ(22)の軸に対して、リアビータ(63)の軸(63a)が斜めになるようにリアビータ(63)を配置してもよい。このようにすることにより、第一ロータ(21)に供給された穀稈は、穀稈の流れ方向(71a)(71b)に移動して脱穀され、排稈は、第二ロータ(22)及びリアビータ(63)より、排稈の流れ方向(72)に沿って排出される。従って、排稈が機体の片側に片寄らなく、またスプレッダでの拡散が容易にできる。 【0026】また、図9に示すように、リアビータ樋(63)に収納可能な刃(73)及びリアビータドラム(63b)に固定刃(63c)を設けてもよい。刃(73)を出しておくと、第二ロータ(22)から排出された排稈をリアビータ(63)にて切断することができ、刃(73)を収納すると、排稈は切断されない。尚、刃(73)のリアビータ樋(64)における配置箇所、固定刃(63c)の数、サイズ等は適宜選択する。 【0027】また、図10に示すように、リアビータ樋(63)の下側に受網(74)を設けてもよい。これにより、第二ロータ(22)から排出され不完全に脱穀された状態の穀稈を、リアビータ(64)部分にて更に脱穀することができ、脱穀のロスを低減することができる。尚、セカンドファン(74a)により、排稈を更に効率良く排出できるが、必ずしも無くてよい。 【0028】 【発明の効果】本発明によれば、本体後上板とスプレッダ樋が連動して排稈路を形成するため、機内に余分な空間である隙間等をつくらず、停滞、詰まりなく排稈できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
|
| 【出願日】 |
平成14年2月28日(2002.2.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090893 【弁理士】 【氏名又は名称】渡邊 敏
|
| 【公開番号】 |
特開2003−250327(P2003−250327A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月9日(2003.9.9) |
| 【出願番号】 |
特願2002−52796(P2002−52796) |
|