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【発明の名称】 脱穀装置のシーブケース構造
【発明者】 【氏名】近藤 博幸
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】川畑 豊和
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】有本 敬
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】土井 久
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】堤 幸二
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】森 周一
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】収穫する作物の種類や濡れ具合などに対するより適したチャフシーブの最小開度及び開度調節バネのバネ荷重の設定変更を簡単に行えるようにして、より一層の選別精度や選別効率の向上を図れるようにする。

【解決手段】シーブケース6に装備されるチャフシーブ17のチャフリップ板17A群を、それらの各後部上端に設定した横向きの揺動支点P3周りに連動揺動可能に連結してチャフシーブ17を開度調節可能に構成するとともに、その開度がチャフシーブ17上の処理物重量に応じて自動調節されるようにチャフリップ板17A群を閉じ側に引き上げ付勢する開度調節バネ31を設けてある脱穀装置のシーブケース構造において、開度調節バネ31のバネ荷重の設定変更を可能にする第1操作レバー32と、チャフシーブ17の最小開度の設定変更を可能にする第2操作レバー33とを装備した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シーブケースに装備されるチャフシーブのチャフリップ板群を、それらの各後部上端に設定した横向きの揺動支点周りに連動揺動可能に連結して前記チャフシーブを開度調節可能に構成するとともに、その開度が前記チャフシーブ上の処理物重量に応じて自動調節されるように前記チャフリップ板群を閉じ側に引き上げ付勢する開度調節バネを設けてある脱穀装置のシーブケース構造であって、前記開度調節バネのバネ荷重の設定変更を可能にする第1操作レバーと、前記チャフシーブの最小開度の設定変更を可能にする第2操作レバーとを装備してある脱穀装置のシーブケース構造。
【請求項2】 前記第1操作レバーを、前記チャフシーブの最小開度の設定変更が可能となるように構成してある請求項1記載の脱穀装置のシーブケース構造。
【請求項3】 前記第2操作レバーに、前記チャフシーブの開度調節を不能にするチャフ固定部を備えてある請求項1又は2記載の脱穀装置のシーブケース構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シーブケースに装備されるチャフシーブのチャフリップ板群を、それらの各後部上端に設定した横向きの揺動支点周りに連動揺動可能に連結して前記チャフシーブを開度調節可能に構成するとともに、その開度が前記チャフシーブ上の処理物重量に応じて自動調節されるように前記チャフリップ板群を閉じ側に引き上げ付勢する開度調節バネを設けてある脱穀装置のシーブケース構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような脱穀装置のシーブケース構造においては、例えば特開2000−245525号公報で開示されているように、チャフシーブの最小開度の設定変更を可能にする操作レバーを装備し、その操作レバーと所定のチャフリップ板とにわたって開度調節バネを架設することで、チャフシーブを、その開度がチャフシーブ上の処理物重量に応じて自動調節される重量感知式に構成するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、その構造上、操作レバーの操作でチャフシーブの最小開度を設定変更する際には、その最小開度の設定変更にかかわらず、チャフシーブの最小開度状態での開度調節バネのバネ荷重は一定であり、これによって、チャフシーブの最小開度を大きくしてチャフシーブからの処理物の漏下を促進させるほど、チャフシーブの開度と開度調節バネのバネ荷重との関係が、チャフシーブの開度に対して開度調節バネのバネ荷重が小さくなるチャフシーブの開き易い状態になることから、チャフシーブからの処理物の漏下が更に促進されるようになり、逆に、チャフシーブの最小開度を小さくしてチャフシーブからの処理物の漏下を抑制するほど、チャフシーブの開度と開度調節バネのバネ荷重との関係が、チャフシーブの開度に対して開度調節バネのバネ荷重が大きくなるチャフシーブの開き難い状態になることから、チャフシーブからの処理物の漏下が更に抑制されるようになる。
【0004】つまり、チャフシーブの最小開度を設定変更すると、チャフシーブの開度と開度調節バネのバネ荷重との関係も変更されるようになることから、収穫する作物の種類や濡れ具合などによっては、チャフシーブからの処理物の漏下が過剰に促進あるいは抑制される不具合を招くようになっていた。
【0005】本発明の目的は、収穫する作物の種類や濡れ具合などに対するより適したチャフシーブの最小開度及び開度調節バネのバネ荷重の設定変更を簡単に行えるようにして、より一層の選別精度や選別効率の向上を図れるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、シーブケースに装備されるチャフシーブのチャフリップ板群を、それらの各後部上端に設定した横向きの揺動支点周りに連動揺動可能に連結して前記チャフシーブを開度調節可能に構成するとともに、その開度が前記チャフシーブ上の処理物重量に応じて自動調節されるように前記チャフリップ板群を閉じ側に引き上げ付勢する開度調節バネを設けてある脱穀装置のシーブケース構造において、前記開度調節バネのバネ荷重の設定変更を可能にする第1操作レバーと、前記チャフシーブの最小開度の設定変更を可能にする第2操作レバーとを装備した。
【0007】〔作用〕上記請求項1記載の発明によると、第1操作レバーの操作によって、開度調節バネのバネ荷重の設定変更を、チャフシーブの最小開度に関係なく独立して設定変更することができ、又、第2操作レバーの操作によって、チャフシーブの最小開度の設定変更を、開度調節バネのバネ荷重に関係なく独立して設定変更することができ、結果、収穫する作物の種類や濡れ具合などに対するより適したチャフシーブの最小開度と開度調節バネのバネ荷重との組み合わせ状態を簡単に現出することができるようになる。
【0008】〔効果〕従って、収穫する作物の種類や濡れ具合などに応じて、チャフシーブの最小開度と開度調節バネのバネ荷重とを簡単かつ的確に設定変更することができ、これによって、チャフシーブからの処理物の漏下が過剰に促進あるいは抑制される不具合の発生を回避できることから、より一層の選別精度や選別効率の向上を図れるようになった。
【0009】〔構成〕本発明のうちの請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明において、前記第1操作レバーを、前記チャフシーブの最小開度の設定変更が可能となるように構成した。
【0010】〔作用〕上記請求項2記載の発明によると、第1操作レバーの操作によって、チャフシーブの最小開度状態での開度調節バネのバネ荷重を一定としながら、チャフシーブの最小開度を設定変更することができ、又、第2操作レバーの操作によって、第1操作レバーの操作で設定されたチャフシーブの開度と開度調節バネのバネ荷重との関係を維持しながら、チャフシーブの最小開度を設定変更することができ、結果、収穫する作物の種類や濡れ具合などに対するより適したチャフシーブの最小開度と開度調節バネのバネ荷重との組み合わせ状態を簡単に現出することができるようになる。
【0011】〔効果〕従って、収穫する作物の種類や濡れ具合などに応じて、チャフシーブの最小開度と開度調節バネのバネ荷重とを簡単かつ的確に設定変更することができ、これによって、チャフシーブからの処理物の漏下が過剰に促進あるいは抑制される不具合の発生を回避できることから、より一層の選別精度や選別効率の向上を図れるようになった。
【0012】〔構成〕本発明のうちの請求項3記載の発明では、上記請求項1又は2記載の発明において、前記第2操作レバーに、前記チャフシーブの開度調節を不能にするチャフ固定部を備えた。
【0013】〔作用〕上記請求項3記載の発明によると、チャフシーブの開度調節を不能にするための専用部材を設けなくても、第2操作レバーの組み付け状態を変更することで、チャフシーブを、その開度がチャフシーブ上の処理物重量に応じて自動調節される重量感知仕様と、チャフシーブの開度がチャフシーブ上の処理物重量にかかわらず一定になる開度固定仕様とに簡単に仕様変更することができるようになる。
【0014】〔効果〕従って、部品管理の容易化や製造コストの削減を図りながら、チャフシーブの重量感知仕様と開度固定仕様との仕様変更を簡単に行えるようになった。
【0015】
【発明の実施の形態】図1にはコンバインに搭載される脱穀装置の縦断側面が示されており、この脱穀装置は、その左側部に配備されたフィードチェーン1により横向き姿勢で挾持搬送される刈取穀稈の穂先側に対して脱穀処理を施す脱穀部A、脱穀部Aからの処理物に対して選別処理を施す選別部B、及び、選別部Bにて選別された処理物のうちの1番物と2番物とを回収する回収部C、などによって構成されている。
【0016】脱穀部Aは、前後向きの軸芯P1を中心にして正面視右回りに回転駆動される扱胴2、扱胴2の下部側に配備された受網3、及び、受網3の後方に形成された送塵口4、などによって構成されており、扱胴2がフィードチェーン1により挾持搬送される刈取穀稈から穀粒を分離して単粒化し、その単粒化した穀粒や切れワラなどを受網3から選別部Bに向けて漏下させるとともに、受網3から漏下しなかった穀粒や切れワラなどを送塵口4から選別部Bに排出するようになっている。
【0017】選別部Bは、前側の左右両側部が左右向きの軸芯P2周りに前後揺動可能な支持アーム5に吊り下げ支持された状態で受網3の下方に配設されたシーブケース6、及び、シーブケース6の前下方に配設された唐箕7、などによって構成されており、シーブケース6が、その後部に配設された偏心式駆動機構8の作動で揺動駆動されることによって、脱穀部Aからの処理物に対して篩い選別を施すようになり、唐箕7が、シーブケース6に向けて選別風を供給することによって、シーブケース6により篩い選別される処理物に対して風力選別を付加するようになっている。そして、これらの選別作動によって、脱穀部Aからの処理物を、1番物としての穀粒と、2番物としての穀粒と切れワラなどとの混在物と、3番物としての切れワラなどとに選別するようになっている。
【0018】回収部Cは、シーブケース6の前部下方に形成された1番物回収部9、及び、シーブケース6の後部下方に形成された2番物回収部10、などによって構成されている。1番物回収部9は、選別部Bにて選別処理された処理物のうちの1番物を回収するとともに、その回収した1番物を、その底部に左右向きに配備された1番スクリュー11によって、その右端に連通接続された図外の揚送スクリューに向けて搬送するように構成されている。2番物回収部10は、選別部Bにて選別処理された処理物のうちの2番物を回収するとともに、その回収した2番物を、その底部に左右向きに配備された2番スクリュー13によって、その右端に連通接続された2番還元スクリュー14に向けて搬送するように構成されている。
【0019】揚送スクリューは、1番スクリュー11により搬送された1番物を揚送して脱穀装置の右側方に並設された図外の穀粒タンクに供給し、2番還元スクリュー14は、2番スクリュー13により搬送された2番物を揚送してシーブケース6に還元するようになっている。
【0020】図1及び図2に示すように、シーブケース6は、シーブケース6の上部前端に配備された第1グレンパン15、第1グレンパン15の後端に連なる状態で後方に向けて延設された複数の第1篩線16、第1篩線16の下方から後方に向けて延出する状態で配設された第1チャフシーブ(請求項に記載のチャフシーブ)17、第1チャフシーブ17の後半部上方に配設された第2グレンパン18、第2グレンパン18から後方に向けて延設された第1ストローラック19と複数の第2篩線20、第1チャフシーブ17の後端に連なる状態で配設された第2チャフシーブ21、第2チャフシーブ21の後端に連なる状態で配備された第2ストローラック22、第1チャフシーブ16の前部下方に配備された第3グレンパン23、及び、第3グレンパン23の後端に連なる状態で配設されたグレンシーブ24、などによって構成されるとともに、第1チャフシーブ17の前方箇所に、第1風路25を介して供給される唐箕7からの選別風を第1篩線16に向けて流動させる第1開口6Aと、第2風路26を介して供給される唐箕7からの選別風を第1チャフシーブ17に向けて流動させる第2開口6Bとが形成されている。
【0021】第1グレンパン15は、受網3の前半部から漏下した処理物を受け止めて比重差選別しながら後方に向けて移送するようになっている。複数の第1篩線16は、受網3の前後中間部から漏下した処理物と第1グレンパン15により移送された処理物の中から比重の重い穀粒などを粗選別して漏下させながら、残りの処理物を後方に向けて移送するようになっている。第1チャフシーブ17は、受網3の後部から漏下した処理物と複数の第1篩線16を経由した処理物の中から穀粒などを粗選別して漏下させながら、残りの処理物を後方に向けて移送するようになっている。第1ストローラック19は、送塵口4から排出された処理物の中から穀粒などを篩い選別して漏下させるとともに、残りの処理物を後方に向けて移送するようになっている。第2グレンパン18は、第1ストローラック19を漏下した処理物を比重差選別しながら後方に向けて移送するようになっている。複数の第2篩線20は、第2グレンパン18により移送された処理物と第1ストローラック19を経由した処理物の中から穀粒などを粗選別して漏下させながら、残りの処理物を後上方に向けて移送するようになっている。第2チャフシーブ21は、第1チャフシーブ17により移送された処理物と複数の第2篩線20から漏下した処理物の中から穀粒などを粗選別して2番物回収部10に漏下させるとともに、残りの処理物を後方に向けて移送するようになっている。第2ストローラック22は、複数の第2篩線20及び第2チャフシーブ21により移送された処理物の中から穀粒などを篩い選別して2番物回収部10に漏下させるとともに、残りの比重の軽い切れワラなどを後方に向けて移送して機外に排出するようになっている。第3グレンパン23は、第1チャフシーブ17の前部から漏下した処理物を比重差選別しながら後方に向けて移送するようになっている。グレンシーブ24は、第3グレンパン23により移送された処理物と第1チャフシーブ17の後部側から漏下した処理物の中から穀粒を精選別して1番物回収部9に漏下させるとともに、残りの処理物を後方に向けて移送して2番物回収部10に供給するようになっている。
【0022】尚、図1及び図2に示す符号27は、複数の第2篩線20から漏下した処理物の第1開口6Aからの流出を防止する流出防止板であり、符号28は、第1チャフシーブ17に向けての選別風の流動を許容しながら第1チャフシーブ17の前端部から漏下した処理物の第2開口6Bからの流出を防止する多孔板である。
【0023】図2〜7に示すように、第1チャフシーブ17は、前後方向に所定間隔を隔てて並設されるチャフリップ板17A群を、それらの各後部上端に設定された左右向きの揺動支点P3周りに連動揺動可能となるように、第1連結部材29を介してシーブケース6の左右両側壁6Cに枢支連結するとともに、それらの下端同士を第2連結部材30により連動連結することによって、開度調節可能に構成されている。又、第1チャフシーブ17には、チャフリップ板17A群を閉じ側に引き上げ付勢する引っ張りバネ31が備えられており、これによって、第1チャフシーブ17上に堆積する処理物量が多くなることや収穫する作物が濡れ気味であることによって第1チャフシーブ17に作用する処理物重量が重くなるほど、その重量で、チャフリップ板17A群が引っ張りバネ31の付勢に抗して開き側に下降揺動するようになることから、第1チャフシーブ17の開度を、第1チャフシーブ17上の処理物重量に略比例する状態で大きくすることができ、逆に、第1チャフシーブ17上に堆積する処理物量が少なくなることや収穫する作物が乾き気味であることによって第1チャフシーブ17に作用する処理物重量が軽くなるほど、チャフリップ板17A群が引っ張りバネ31の付勢で閉じ側に上昇揺動するようになることから、第1チャフシーブ17の開度を、第1チャフシーブ17上の処理物重量に略比例する状態で小さくすることができるようになっている。
【0024】つまり、引っ張りバネ31は、第1チャフシーブ17を、その開度が第1チャフシーブ17上の処理物重量に応じて変化する重量感知式に構成するための開度調節バネであり、開度調節可能な第1チャフシーブ17に開度調節バネ31を設けるだけの簡単な構成で、第1チャフシーブ17上に堆積する処理物量が多くなることや処理物が濡れ気味であることに起因して第1チャフシーブ17から処理物が漏下し難くなる場合には、それに伴う処理物重量の増加で第1チャフシーブ17の開度を大きくすることができて、処理物のうちの比重の重い穀粒の第1チャフシーブ17から第3グレンパン23やグレンシーブ24に向けての漏下を促進させることができ、逆に、第1チャフシーブ17上に堆積する処理物量が少なくなることや処理物が乾き気味であることに起因して第1チャフシーブ17から処理物が漏下し易くなる場合には、それに伴う処理物重量の減少で第1チャフシーブ17の開度を小さくすることができて、処理物のうちの比重の軽い切れワラなどの第1チャフシーブ17から第3グレンパン23やグレンシーブ24に向けての漏下を抑制することができ、もって、構成の簡素化並びに製造コストの低減化を図りながらも選別効率並びに選別精度の向上を図れるようになっている。
【0025】しかも、第1チャフシーブ17の開度調節を第1チャフシーブ17上の処理物重量で直接的に行うことによって、第1チャフシーブ17の開度調節を、そのときの第1チャフシーブ17上の処理物の状態に応じて俊敏に行うことができるので、第1チャフシーブ17の実開度と第1チャフシーブ17上の処理物の状態に応じた第1チャフシーブ17の最適開度との誤差を極僅かなものにすることができるようになっている。
【0026】第2連結部材30において、所定のチャフリップ板17Aの遊端左側部に連結されるピン30Aには、その左端部側が第2連結部材30から左外側方に向けて延出する長尺のものが採用されている。一方、シーブケース6の左側壁6Cには、第1チャフシーブ17の開閉動作に伴うピン30Aの移動を許容する長孔6aが形成されている。長孔6aは、長尺のピン30Aが連結されたチャフリップ板17Aの揺動支点P3を中心とした円弧状に形成されており、その上縁にピン30Aが接当する状態では第1チャフシーブ17の開度が限界最小開度(略全閉状態)になり、又、その下縁にピン30Aが接当する状態では第1チャフシーブ17の開度が限界最大開度(全開状態)になるように、第1チャフシーブ17の開閉動作に伴うピン30Aの移動を規制するようになっている。
【0027】シーブケース6における左側壁6Cの横外側には、第1チャフシーブ17の最小開度及び最大開度の設定変更、並びに、開度調節バネ31のバネ荷重の設定変更を可能にする第1操作レバー32と、第1チャフシーブ17の最小開度及び最大開度の設定変更を可能にする第2操作レバー33とが配備されている。第1操作レバー32及び第2操作レバー33は左右方向に弾性変形可能に構成されている。
【0028】シーブケース6の左側壁6Cにおいて、所定のチャフリップ板17Aを揺動支点P3周りに揺動可能に支持する第1連結部材29の支軸29Aと長孔6aとの間の所定位置には、第1操作レバー32及び第2操作レバー33を横軸芯P4周りに揺動操作可能に支持する支点ピン6bが突設されている。第1操作レバー32及び第2操作レバー33には、第1チャフシーブ17の開閉動作に伴うピン30Aの移動を許容する開口32a,33aが形成されている。そして、第1操作レバー32の揺動支点側上部に屈曲形成された支持片32Aと、所定のチャフリップ板17Aに連結されたピン30Aとにわたって開度調節バネ31が掛け渡されている。シーブケース6の左側壁6Cには、第1操作レバー32及び第2操作レバー33の遊端に形成された係合孔32b,33bとの係合で第1操作レバー32及び第2操作レバー33を所望の操作位置に固定保持する6つの係合突起a〜fが所定ピッチで突設されている。
【0029】第1チャフシーブ17は、第1操作レバー32の係合孔32bを上から4番目の第4係合突起dに係合し、第2操作レバー33の係合孔33bを最上位の第1係合突起aに係合した図2及び図3に示す状態が標準状態であり、この標準状態では、第1チャフシーブ17の最小開度が、所定のチャフリップ板17Aに連結されたピン30Aの移動がシーブケース6の長孔6aの上縁、及び、第1操作レバー32の開口32aの上縁によって規制される限界最小開度となるように構成されており、例えば、この標準状態において、第1操作レバー32を第4係合突起dから下方の操作領域(第1操作レバー32の係合孔32bを第4係合突起d〜第6係合突起fに係合することが可能な操作領域)で操作すると、第1操作レバー32の操作位置が第4係合突起dからの距離が大きい第6係合突起f側であるほど、第1チャフシーブ17の最小開度での開度調節バネ31のバネ荷重を設定変更せずに、第1チャフシーブ17の最小開度を大きい開度に設定変更することができて、第1チャフシーブ17からの処理物の漏下を促進させることができ、逆に、第1操作レバー32を第4係合突起dから上方の操作領域(第1操作レバー32の係合孔32bを第1係合突起a〜第4係合突起dに係合することが可能な操作領域)で操作すれば、第1操作レバー32の操作位置が第4係合突起dからの距離が大きい第1係合突起a側であるほど、第1チャフシーブ17の最小開度を設定変更せずに、第1チャフシーブ17の最小開度での開度調節バネ31のバネ荷重を大きくすることができて、第1チャフシーブ17からの処理物の漏下を抑制することができるようになっている。
【0030】ちなみに、図2及び図3に示す第1チャフシーブ17の標準状態では、第1チャフシーブ17の最大開度は、所定のチャフリップ板17Aに連結されたピン30Aの移動が第2操作レバー33の開口33aの下縁によって規制される所定の最大開度に設定され、この標準状態において、第1操作レバー32を第4係合突起dから下方の操作領域で操作する場合には、第1操作レバー32の操作位置にかかわらず、所定のチャフリップ板17Aに連結されたピン30Aの移動が第2操作レバー33の開口33aの下縁によって規制される所定の最大開度に維持されるようになり、逆に、第1操作レバー32を第4係合突起dから上方の操作領域で操作する場合には、第1操作レバー32の操作位置に応じて設定変更されるようになっている。
【0031】つまり、第1操作レバー32を操作することによって、収穫する作物の種類や濡れ具合などに応じて、第1チャフシーブ17の開度と開度調節バネ31のバネ荷重との関係を変更しながら、第1チャフシーブ17の最小開度や最大開度を設定変更することができるようになっている。
【0032】図2、図3、図6及び図7に示すように、例えば第1チャフシーブ17の標準状態において、第2操作レバー33を、その係合孔33bを第1係合突起aに係合させた状態から第2係合突起bに係合させる状態に操作すれば、第1チャフシーブ17の最大開度を、所定のチャフリップ板17Aに連結されたピン30Aの移動を第2操作レバー33の開口33aの下縁によって規制する所定の最大開度から、第1操作レバー32の開口32aの下縁によって規制する所定の最大開度に大きくすることができ、又、第2操作レバー33を、その係合孔33bを第3係合突起c〜第6係合突起fのいずれかに係合させる状態に操作すれば、第2操作レバー33の操作位置が第6係合突起f側であるほど、第1操作レバー32の操作で設定された第1チャフシーブ17の開度と開度調節バネ31のバネ荷重との関係を維持しながら、第1チャフシーブ17の最小開度を大きい開度に設定変更することができて、第1チャフシーブ17からの処理物の漏下を促進させることができるようになっている。
【0033】つまり、第2操作レバー33を操作することによって、収穫する作物の種類や濡れ具合などに応じて、第1操作レバー32の操作で設定された第1チャフシーブ17の開度と開度調節バネ31のバネ荷重との関係を変更せずに、第1チャフシーブ17の最小開度や最大開度を設定変更することができるようになっている。
【0034】要するに、収穫する作物の種類や濡れ具合などに応じて、第1チャフシーブ17の開度と開度調節バネ31のバネ荷重との関係を変更しながら、第1チャフシーブ17の最小開度や最大開度を設定変更する状態と、第1操作レバー32の操作で設定された第1チャフシーブ17の開度と開度調節バネ31のバネ荷重との関係を変更せずに、第1チャフシーブ17の最小開度や最大開度を設定変更する状態とを選択することができ、これによって、収穫する作物の種類や濡れ具合などに対するより適した第1チャフシーブ17の最小開度や最大開度あるいは開度調節バネ31のバネ荷重の設定を行えることから、選別精度や選別効率の向上を効果的に図れるようになっている。
【0035】図2〜4に示すように、シーブケース6の左外側には、所定のチャフリップ板17Aにピン30Aを介して連結されるとともに、シーブケース6の支点ピン6bに横軸芯P4周りに揺動可能に支持されることで、所定のチャフリップ板17Aの延出方向と逆方向に延出する状態となって、シーブケース6の揺動に伴うチャフリップ板17A群の自重揺動を効果的に抑制するカウンタウェイト34が配設されている。
【0036】図2に示すように、第1操作レバー32、第2操作レバー33、及び各係合突起a〜fは、脱穀装置の左側壁に形成された点検口35に臨むようになっており、この点検口35から、第1操作レバー32及び第2操作レバー33の各係合突起a〜fに対する係合位置の変更操作を容易に行えるようになっている。
【0037】図8に示すように、複数の第1篩線16は、シーブケース6の左半部側に配設される第1篩線16Aが、シーブケース6の右半部側に配設される第1篩線16Bよりも大きいピッチで配設されており、これによって、扱胴2の回転方向や2番還元スクリュー14の排出方向に起因して、第1グレンパン15や複数の第1篩線16の右半部側に片寄って供給される処理物の、複数の第1篩線16の左半部側からの漏下を促進させることができて、処理物の第1チャフシーブ17上での左右分布の均衡化を図れるようになり、その結果、第1チャフシーブ17の右半部側に処理物が片寄って供給されることに起因した選別能力の低下を抑制することができて、ワラ屑や塵埃などととも穀粒が機外に排出される3番ロスの発生を抑制できるようになっている。
【0038】図1及び図8に示すように、複数の第1篩線16のうち、右半部側に配設される第1篩線16Bは、その後端が後上がりに傾斜する状態に屈曲形成されており、これによって、複数の第1篩線16の右半部側に片寄って供給される処理物に対して効果的な解し作用を施すことができて、複数の第1篩線16の右半部側から第1チャフシーブ17の前部側への穀粒の漏下を促進させることができ、その結果、第1チャフシーブ17からの穀粒の漏下を促進させることができて、穀粒回収効率の向上を図れるようになっている。
【0039】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態を列記する。
【0040】(1)図9及び図10に示すように、第2操作レバー33に、第1チャフシーブ17上の処理物重量による第1チャフシーブ17の自動開度調節を不能にするチャフ固定部36を備えて、第2操作レバー33の組み付け状態の変更で、第1チャフシーブ17を、その開度が第1チャフシーブ17上の処理物重量に応じて自動調節される重量感知仕様と、その開度が第1チャフシーブ17上の処理物重量にかかわらず一定になる開度固定仕様とに簡単に仕様変更できるように構成してもよい。
【0041】ちなみに、図9及び図10においては、チャフ固定部36を、第2操作レバー33の係合孔33bからの距離L1が、その係合孔33bと第2操作レバー33の揺動支点となる支点ピン6bとの距離L2と同じになる位置に形成された支点ピン6b挿通用の第1貫通孔36aと、第1貫通孔36aと係合孔33bとを結ぶ線上で、第1貫通孔36aと係合孔33bとを利用して、第2操作レバー33を、支点ピン6bから各係合突起a〜fのいずれにわたって掛け渡した場合であっても、所定のチャフリップ板17Aに連結されたピン30Aの挿通を許容する長孔に形成された第2貫通孔36bとから構成したものが例示されており、このようにチャフ固定部36を構成すれば、係合孔33bの係合箇所を変更することで、固定する第1チャフシーブ17の開度を調節することができるようになる。
【0042】尚、チャフ固定部36の構成としては種々の変更が可能であり、例えば、第1貫通孔36aと係合孔33bとを結ぶ線上から外れた位置に第2貫通孔36bを形成するようにしてもよい。
【0043】(2)第1操作レバー32にチャフ固定部36を備えて、第1操作レバー32の組み付け状態の変更で、第1チャフシーブ17を、重量感知仕様と開度固定仕様とに仕様変更できるように構成してもよい。
【0044】(3)第1操作レバー32としては、開度調節バネ31のバネ荷重の設定変更と第1チャフシーブ17の最小開度の設定変更とが可能となるように構成されたものであってもよく、又、開度調節バネ31のバネ荷重の設定変更のみが可能となるように構成されたものであってもよい。
【0045】(4)第2操作レバー33としては、第1チャフシーブ17の最小開度の設定変更のみが可能となるように構成されたものであってもよい。
【0046】(5)第2操作レバー33を第1操作レバー32の外側に配備するようにしてもよい。
【0047】(6)第2チャフシーブ21を、第1チャフシーブ17と同様に重量感知式又は重量感知仕様と開度固定仕様とに仕様変更可能に構成してもよい。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成14年2月19日(2002.2.19)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2003−235336(P2003−235336A)
【公開日】 平成15年8月26日(2003.8.26)
【出願番号】 特願2002−41349(P2002−41349)