| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】中川 修一 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマーディーゼル株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】エンジン室のヒートバランスを悪化させることなく、機外におけるエンジン音の騒音を低下でき、冷却風量の低下を防止してエンジンを効率的に冷却でき、湿った穀物等の選別不良が起こらないコンバインを提供する。
【解決手段】エンジン室の近傍に、脱穀した穀物と藁屑類とを風力により選別分離するための唐箕ファンを備えた選別部を有するコンバインにおいて、唐箕ファンの軸のエンジン室側に軸流ファンを設ける。エンジン室を、ラジエータの冷却風がそのエンジン室内を通過するための導入口及び導出口が設けられた略閉塞空間とし、その導出口から唐箕ファンの外気取入口まで冷却風が輸送される中空路を設けてもよい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジン室の近傍に、脱穀した穀物と藁屑類とを風力により選別分離するための唐箕ファンを備えた選別部を有するコンバインにおいて、唐箕ファンの軸のエンジン室側に軸流ファンを設けたことを特徴とするコンバイン。 【請求項2】 エンジン室が、ラジエータの冷却風がそのエンジン室内を通過するための導入口及び導出口が設けられた略閉塞空間であり、その導出口から唐箕ファンの外気取入口まで冷却風が輸送される中空路が設けられた請求項1に記載のコンバイン。 【請求項3】 ラジエータの前方に防塵部材を設けると共に、ラジエータの冷却風がそのエンジン室内を通過するための導入口の近傍からダクトを繋ぐバイパスを設け、圧力センサまたは流量センサでモニターして、防塵部材の目詰まりを検知する請求項1または2に記載のコンバイン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に穀稈を刈り取って脱穀するコンバインに関する。 【0002】 【従来の技術】水田営農での稲、麦、大豆等の収穫作業等において、生産性の向上、作期競合回避、作業の快適化等を可能にする機械農具としてコンバインがある。コンバインは、もみがついた穂先の部分だけを脱穀する自脱型コンバインと作物全体を脱穀部に投入し、脱穀する普通型コンバインとに大別される。自脱型コンバインは稲、麦以外の作物に対する適応性が低いが、普通型コンバインの部類である汎用コンバインは、稲、麦、大豆等多くの作物に利用できる。 【0003】汎用コンバインは、例えば、図16に示すように、ヘッダ部(119)、搬送部(120)、脱穀部(121)、走行部(122)、エンジン(図示せず)等から構成されている。稲、麦、大豆等の作物はリール(123)で掻き込まれ、刈刃(往復動刃)で刈り取られた後、チェンエレベータ(124)を経て脱穀部(121)に供給される。脱穀部(121)に入った作物は、こぎ胴(ロータ)(125)外周面に取付けたスクリュー(126)の作用で、こぎ胴の軸線方向(機体後方)に移動する間に、スクリューとこぎ歯の作用によって脱穀される。次に、受け網から漏下した穀物等は揺動選別装置、風選装置等によって選別され、穀物はグレンタンク(127)あるいは穀粒袋に回収される。 【0004】また、図17に示すように、エンジン(128)が配設されているエンジン室(129)において、冷却ファン(130)により取り込まれてラジエータ(131)を通過した加熱された冷却風(132)は、前記風選装置における唐箕ファン(133)による穀物等の選別のための選別風として利用される。なお、エンジンは、作業者が座乗する運転席の近くに配設されているものが多い。 【0005】しかしながら、前記従来のコンバインでは、前記冷却ファンにより取り込まれたラジエータ冷却用の冷却風が、ラジエータを通過することにより加熱され、その加熱された冷却風がエンジン室から効率的に排風されずに再び冷却ファンへ吸い込まれることがある。また、ラジエータ(104)の前部に藁屑等の粉塵類が目詰まりして、冷却風量が低下することがある。そのため、前記ラジエータが効率的に冷却されずに、エンジンの冷却が不良になることがあるという問題点があった。 【0006】また、エンジン室は略閉塞されていないものが多く、このような場合、機外において、エンジン室から漏れるエンジンの騒音が大きいという問題点があった。 【0007】更に、エンジン室が略閉塞されていない場合には、前記ラジエータを通過した加熱された冷却風が、前記選別風として効率的に利用されないために、湿った穀物等の選別が不良となるという問題点があった。 【0008】また、前記エンジン室が略閉塞されていない場合の問題点の解決方法として、エンジン室を略閉塞すると、エンジン室におけるヒートバランスが悪化して、エンジンの冷却が効率的に行われないという問題点があった。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、前記従来の問題点を解決するためになされたもので、エンジン室のヒートバランスを悪化させることなく、機外におけるエンジン音の騒音を低下でき、冷却風量の低下を防止してエンジンを効率的に冷却でき、湿った穀物等の選別不良が起こらないコンバインを提供することである。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、エンジン室の近傍に、脱穀した穀物と藁屑類とを風力により選別分離するための唐箕ファンを備えた選別部を有するコンバインにおいて、前記唐箕ファンの軸の前記エンジン室側に軸流ファンを設けたものである。 【0011】前記エンジン室は、ラジエータの冷却風がそのエンジン室内を通過するための導入口及び導出口が設けられた略閉塞空間であり、前記導出口から前記唐箕ファンの外気取入口まで前記冷却風が輸送される中空路を設けてもよい。 【0012】また、ラジエータの前方に防塵部材を設けると共に、ラジエータの冷却風がそのエンジン室内を通過するための導入口の近傍からダクトを繋ぐバイパスを設け、圧力センサまたは流量センサでモニターして、防塵部材の目詰まりを検知するようにしてもよい。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1及び2は、本発明によるコンバインの第1実施形態を示す側面図及び平面図である。図3は、図1に示したコンバインの脱穀部の側面図である。 【0014】まず、本発明の第1実施形態のコンバインにおけるエンジン近傍の構造に関して説明すると、図8に示すように、エンジン室(81)は、ラジエータ(84)の冷却風がエンジン室(81)内を通過するための導入口(88)及び導出口(90)が設けられた筐体(80)により形成された略閉塞空間であり、導出口(90)から唐箕ファン(32)の外気取入口(92)まで前記冷却風が輸送される中空路であるダクト(93)が設けられているものである。 【0015】次に、図1と図2を用いて本発明の実施形態のコンバイン(1)の概略構成を説明する。図中の符号(2a)は走行クローラ(2b)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(2a)に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀機である脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送装置(10)などを備える刈り取部、(11)は刈り取フレーム(12)を介して刈り取部(8)を昇降させる油圧シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(18)は運転操作ハンドル(19)及び運転席(20)を備える運転キャビン、(21)は運転キャビン(18)下方に設けられたエンジンであり、連続的に穀稈を刈り取って脱穀するように構成している。 【0016】また、図3に示すように、(22)は機体の前後方向に軸架する軸流型の扱胴(6)を内設させる扱室、(23)は前記扱室(22)に穀稈を挿入する扱口、(24)は前記扱室(22)下方に張架させるクリンプ網、(25)は前記クリンプ網(24)の下方に前端を臨ませて前後方向に揺動自在に支持する揺動選別盤、(26)、(27)は前記クリンプ網(24)下方に上下2段に配設する選別盤(25)の前後フィードパン、(28)は前フィードパン(26)の後端側に上下揺動自在に設ける選別篩い線、(29)は後フィードパン(27)の後端後方に連設するチャフシーブ、(30)はチャフシーブ(29)下方に配設するグレンシーブ、(31)は前後フィードパン(26)、(27)の上下間に選別風を送給するプレファンである送塵ファン、(32)はチャフシーブ(29)とグレンシーブ(30)間及びグレンシーブ(30)下方に選別風を送給するメインの送風装置である唐箕ファン、(33)は揚穀筒(16)に連通させて穀物タンク(15)に穀粒を取出す一番コンベア、(34)は二番物を二番還元装置である二番還元コンベア(35)を介し前記選別盤(25)の篩い線(28)上方に還元する二番コンベア、(36)は前記選別盤(25)を前後及び上下動させる揺動駆動軸、(37)は前記選別盤(25)の後端上方に配設する吸排塵ファン、(38)はそのファン(37)上方を遮蔽して排藁を排出案内する四番樋であり、前記扱胴(6)及び処理胴(7)により脱穀された穀粒を揺動選別盤(25)で選別し整粒のみを前記穀物タンク(15)に取出し、前記選別盤(25)後端の三番口(39)から藁屑を機外に排出させると共に、排藁を排藁チェン(14)を介し排藁処理部(13)に送り込んで排藁カッタ(13a)により切断して機外に排出させるように構成している。また、前記扱室(22)後部の排塵口(40)を介して扱胴(6)後部の脱穀物を処理胴(7)に送給し、扱胴(6)の脱穀物を処理胴(7)によって再処理して揺動選別盤(25)上に落下させ、処理胴(7)からの穀粒を二番コンベア(34)に収集し、かつ藁屑をファン(37)または三番口(39)から機外に排出させるように構成している。 【0017】更に、図4ないし6に示すように、前記エンジン(21)の動力をカウンタケース(41)に伝える自在継手付ドライブシャフト(42)を設けると共に、脱穀出力軸(43)、選別出力軸(44)、刈り取出力軸(45)、走行出力軸(46)をカウンタケース(41)に設ける。前記脱穀出力軸(43)に設ける脱穀プーリ(47)を介して扱胴(6)及び処理胴(7)を駆動すると共に、送塵ファン(31)、唐箕(32)、一番コンベア(33)、二番コンベア(34)、揺動駆動軸(36)、吸排塵ファン(37)、排藁カッタ(13a)を、選別出力軸(44)の選別プーリ(48)を介して駆動する。 【0018】また、前記ドライブシャフト(42)を連結させるカウンタケース(41)の入力軸(49)上に作業油圧ポンプ(50)を設け、入力軸(49)を介してポンプ(50)を駆動し、油タンクを兼用するカウンタケース(41)内の作動油を前記油圧シリンダ(11)などに送給して作動させると共に、前記走行出力軸(46)及び作業軸(51)にギヤ(52)を介して入力軸(49)を常時連結させ、刈り取低速ギヤ(53)及び刈り取高速ギヤ(54)を連結軸支させた選別出力軸(44)に、油圧シリンダ(55)によってオンにする脱穀クラッチ(56)を介して作業軸(51)を連結させ、選別出力軸(44)にベベルギヤ(57)を介して脱穀出力軸(43)を連結させ、脱穀クラッチ(56)を介して各プーリ(47)、(48)を駆動し、脱穀部(4)各部に動力を伝えるように構成している。 【0019】また、油圧シリンダ(58)、(59)によってオンにする刈り取低速クラッチ(60)及び刈り取高速クラッチ(61)を設け、選別出力軸(44)の各ギヤ(53)、(54)を刈り取出力軸(45)に各クラッチ(60)、(61)を介して連結させると共に、刈り取出力軸(45)に一方向クラッチ(62)を介して刈り取プーリ(63)を軸支させ、各ギヤ(53)、(54)の低速及び高速出力によって刈り取プーリ(63)を回転させる一方、刈り取出力軸(45)の回転よりも高速回転で刈り取プーリ(63)が空転するように構成している。そして、刈り取部(8)の各部を駆動する刈り取入力1軸(64)の入力プーリ(65)に刈り取プーリ(63)をベルト連結させ、前記1軸(64)を介してフィードチェン(5)を駆動すると共に、前記1軸(64)に手動クラッチ(66)を介して刈り取2軸(67)を連結させ、刈り取部(8)を各部に動力を伝えるように構成している。 【0020】更に、前記走行出力軸(46)に走行プーリ(68)を軸支させると共に、左右一対の走行クローラ(2b)、(2b)を駆動する走行変速ケース(69)を設け、油圧ポンプ及び油圧モータを内蔵する油圧無断変速機(70)を走行変速ケース(69)に取付け、走行出力軸(46)の走行プーリ(68)に変速機(70)の変速入力軸(71)をベルト連結させ、エンジン(21)の動力によって変速入力軸(71)を常時回転させるもので、変速機(70)の変速出力により変速ケース内の変速ギヤを介して左右の走行クローラ(2b)、(2b)を駆動する。また、変速入力軸(71)上にチャージポンプ(72)を取付けて入力軸(71)によってポンプ(72)を駆動し、油タンクを兼用するカウンタケース(41)内の作動油をチャージポンプ(72)によって変速機(70)に補給するもので、チャージポンプ(72)を常時駆動するから、前記作業油圧ポンプ(50)の代わりにチャージポンプ(72)を用いて作業油圧を供給できる。 【0021】また、前記走行変速ケース(69)に車速同調出力軸(73)を設け、走行クローラ(2b)の前進走行速度に比例させて出力軸(73)を増減速回転させると共に、出力軸(73)に一方向クラッチ(74)を介して軸支させる車速同調プーリ(75)と、前記刈り取入力1軸(64)の入力プーリ(76)を、刈り取りテンションクラッチ(77)を介してベルト連結させる。そして、テンションクラッチ(77)が切のとき、刈り取出力軸(45)の低高速出力軸により1軸(64)を駆動すると共に、テンションクラッチ(77)が入のとき、低速走行状態で車速同調出力軸(73)回転数が刈り取出力軸(45)回転数よりも低いと、刈り取出力軸(45)によって1軸(64)が駆動される一方、高速走行状態で車速同調出力軸(73)回転数が刈り取出力軸(45)回転数よりも高いと、車速同調出力軸(73)によって1軸(64)が駆動され、走行速度に比例した速度で刈り取部(8)及びフィードチェン(5)が駆動される。 【0022】また、図5において、(78)は前記エンジン(21)に冷却風を供給する空冷ファン、(79)は運転キャビン(18)の冷房用コンプレッサであり、前記変速入力軸(71)に空冷ファン(78)及びコンプレッサ(79)を連結させて駆動する。また、図6において、図中(70a)はチャージポンプ(72)に接続させる給油管(70b)のストレーナ、(70c)はポンプ(72)の戻り油管である。 【0023】上記から明らかなように、エンジン(21)の動力をドライブシャフト(42)によりカウンタケース(41)に入力させると共に、脱穀部(4)、刈り取部(8)、走行変速ケース(69)にカウンタケース(41)から動力を分配し、従来のベルト横引荷重によってエンジン(21)が一方向に引っ張られる不具合をなくすことができ、エンジン(21)の設置構造の簡略化並びに耐久性向上などを図ると共に、刈り取部(8)駆動機能の向上並びに油圧配管の省略などを図るもので、カウンタケース(41)から一定回転(低速、高速)用の動力を刈り取出力軸(45)を介して刈り取部(8)に分配でき、作業者が任意に高速回転で刈り取部(8)を駆動でき、作業の効率を向上させると共に、油圧タンクを兼ねるカウンタケース(41)に作業油圧ポンプ(50)を取付けるから、エンジン(21)に油圧ポンプを設ける必要がなく、油圧ポンプ(50)のタンク側配管を省ける。 【0024】更に、エンジン(21)の動力をカウンタケース(41)に入力させ、脱穀部(4)、刈り取部(8)、走行変速ケース(69)にエンジン(21)駆動力を分配すると共に、刈り取低速及び高速クラッチ(60)、(61)をカウンタケース(41)に内設させ、従来のベルトテンションクラッチを不要にしてベルト調整など保守作業の簡略化を行えると共に、エンジン(21)周辺構造の簡略化並びに防振防音などを図れる。また、脱穀クラッチ(56)をカウンタケース(41)に内設させ、脱穀クラッチ(56)の動力伝達下手側に刈り取低速及び高速クラッチ(60)、(61)を配設させ、脱穀部(4)を駆動しているときにだけ刈り取部(8)を駆動でき、脱穀部(4)を停止させた状態で刈り取部(8)が駆動される不具合をなくすことができると共に、カウンタケース(41)からの刈り取り駆動力と、走行変速ケース(69)からの車速同調刈り取り駆動力を、刈り取部(8)の刈り取入力軸である刈り取入力1軸(64)に伝達させるように構成し、カウンタケース(41)からの刈り取り駆動力によって刈り取部(8)の最低駆動速度を維持しながら、走行変速ケース(69)からの車速同調刈り取り駆動力によって車速に比例した速度で刈り取部(8)を駆動させる。 【0025】更に、図7ないし9に示すように、筐体(80)によって形成される四角形略閉塞空間のエンジン室(81)にエンジン(21)を内設させ、筐体(80)の左側面開口(82)を介してドライブシャフト(83)を取付けると共に、筐体(80)外側前方にエンジン(21)水冷用ラジエータ(84)を右向きに設置させ、ラジエータ(84)の背面機内側に前記空冷ファン(78)を配設させる。また、前記筐体(80)右側及びラジエータ(84)正面側に風洞カバー(85)を取付け、回転させて吸込み面の塵を除去させるロータリースクリーン(86)を風洞カバー(85)内部の冷却風路(87)に設け、前記スクリーン(86)、風路(87)及びラジエータ(84)を介して空冷ファン(78)に外部空気を取込み、ラジエータ(84)を冷却する。 【0026】また、前記筐体(80)前面に導入口(88)を形成し、前記空冷ファン(78)の背面後半分からの排風を導入口(88)からエンジン室(81)に流入させる導入ガイド板(89)を設け、ラジエータ(84)を冷却したファン(78)の冷却風の一部をエンジン室(81)に導入させると共に、前記筐体(80)後面に導出口(90)を形成し、脱穀部(4)に設ける送塵ファン(31)及び唐箕ファン(32)の外気取入口(91)、(92)にダクト(93)を介して導出口(90)を連通させ、エンジン室(81)内の暖気を導出口(90)から各取入口(91)、(92)を介して送塵ファン(31)及び唐箕ファン(32)に供給させ、エンジン(21)からの暖気を選別風として揺動選別盤(25)及びコンベア(33)、(34)などを乾燥させながら選別作業を行わせるもので、揺動選別盤(25)上の湿材を乾燥させて穀粒の収集効率を高めたり、塵を乾燥させて選別風による飛散排出を容易にして塵の堆積を防ぐものである。なお、ダクト(93)は、導出口(90)の少なくとも一部が外気取入口(92)のみと連通するように設けられてもよい。あるいは、送塵ファン(31)が無く、唐箕ファン(32)のみが備えられた形態でもよい。 【0027】上記から明らかなように、作業者が座乗する運転席(20)の近くにエンジン(21)を配設させるコンバインにおいて、エンジン(21)を内設させる略閉塞空間であるエンジン室(81)に隣接させてラジエータ(84)を配設させ、エンジン(21)とラジエータ(84)の間を筐体(80)によって遮蔽させ、エンジン(21)設置場所を略閉塞して低騒音化を容易に行うことができると共に、エンジン(21)からラジエータ(84)を分離させることによってラジエータ(84)の冷却効率を容易に向上させることができる。また、エンジン(21)を内設させる略閉塞空間であるエンジン室(81)にラジエータ(84)の冷却風の一部を導入させ、脱穀選別風供給部である外気取入口(91)、(92)に導出させ、ラジエータ(84)の冷却風を利用してエンジン(21)の冷却を行い、かつ脱穀選別風供給部(91)、(92)に温風を送給でき、エンジン(21)騒音低下並びにエンジン(21)冷却並びにエンジン(21)排熱利用を図ると共に、ラジエータ(84)を冷却する空冷ファン(78)にエンジン(21)以外の常時回転軸である変速入力軸(71)を連結させ、空冷ファン(78)をエンジン(21)出力軸に連結させる必要がない構造とし、空冷ファン(78)及びエンジン(21)の設置を互いに制限されることなく行えるように構成している。 【0028】更に、図10に示すように、前記無断変速機(70)及びチャージポンプ(72)に動力を伝える変速入力軸(71)の端部に、前記冷却ファン(78)などに動力をベルト伝動するPTOプーリ(94)と、前記変速機(70)を空気冷却するHSTファン(95)を取付けると共に、前記ファン(95)を内設させるファンカバー(96)を変速機(70)外面にステー(97)を介してボルト止め固定させる。また、前記ファン(95)の吸気側に配設させる防塵網(98)にフック(99)を設け、そのフック(99)をファンカバー(96)縁に係止させ、かつファンカバー(96)にパッチン錠(100)により防塵網(98)を連結させ、防塵網(98)をファンカバー(96)に着脱自在に取付け、工具を用いることなく前記網(98)だけを取り外して掃除を行い、面倒なファンカバー(96)の脱着操作を不要にしている。 【0029】更に、図11は、図8の変形例を示すもので、図8のロータリースクリーン(86)に代えて防塵網(101)を固定させ、電動モータ(102)によって回転させる防塵ファン(103)を前記網(101)の内側に取付け、図6の脱穀クラッチ(56)をオンにして脱穀作業を開始したときに一定時間毎に一定時間だけモータ(102)をオンにしたり、コンバインのキースイッチ(図示省略)をオフにしたときに一定時間だけモータ(102)をオンにし、前記網(101)の外側に付着した塵藁を、冷却風吸気と逆方向のファン(103)の風力によって飛散させて防塵することも行える。また、エンジン(21)が停止したとき、前記ファン(103)により防塵を行うと、エンジン室(81)の暖気がファン(103)によって機外に放出され、作業終了時にエンジン(21)を速やかに冷却できる。 【0030】また、図12に示すように、ラジエータ(104)がエンジン(21)前方のエンジン室(105)の導入口(106)に配設され、エンジン(21)の軸に取り付けられた空冷ファン(107)により、筐体(108)により形成された略閉塞空間のエンジン室(105)外から取り入れた冷却風(109)によりラジエータ(104)を冷却する形態でもよい。この場合でも、前記同様の効果が得られる。なお、ラジエータ(104)を通過した冷却風(109)は、エンジン室(105)の導出口(110)からダクト(93)内を介して、外気取入口(91)、(92)から送塵ファン(31)と唐箕ファン(32)に供給される。また、前記と同様に、ダクト(93)は、導出口(110)の一部を外気取入口(92)のみに連通される形態でもよい。更に、送塵ファン(31)が無く、唐箕ファン(32)のみが備えられた形態でもよい。 【0031】なお、前記実施形態では、エンジン室(81)とダクト(93)及びその他の構成は、適宜選択されるものである。 【0032】以上示したように、エンジン室(81)、(105)を略閉塞空間にし、エンジン室(81)、(105)の導出口(90)、(110)を中空路であるダクト(93)により唐箕ファン(32)の外気取入口(92)に連通させたので、機外においてエンジンの騒音が低減され、ラジエータ(84)を通過した冷却風(109)の排風効率が向上する。更に、加熱された冷却風(109)を選別風として利用することで、湿材に対する選別精度が向上する。 【0033】また、前記実施形態において、導出口(90)と外気取入口(91)、(92)または外気取入口(92)を繋ぐダクト(93)がなく、略閉塞空間を形成する筐体(81)がある形態でもよく、あるいは筐体(81)がなく、ダクト(93)がある形態でもよい。前者では、エンジンの騒音が低減し、後者では、加熱された冷却風(109)の排風効率が向上する。 【0034】次に、本発明の第2実施形態のコンバインにおけるエンジン近傍の構造について説明する。図13に示すように、本発明の第2実施形態のコンバインにおいては、図12に示すエンジン(21)近傍において、唐箕ファン(32)の軸(111)のエンジン室(105)側に軸流ファン(112)を備えたものである。これにより前記第1実施形態におけるよりも、さらにラジエータ(104)を通過した冷却風の排風効率が向上し、湿材の乾燥効率も向上する。なお、略閉塞空間のエンジン室(105)を形成する筐体(108)、導出口(110)と外気取入口(91)、(92)を繋ぐ中空路であるダクト(93)他の構成は図13に示すものと同じである。また、送塵ファン(31)が無い形態あるいは導出口(110)の少なくとも一部をダクト(93)により外気取入口(92)に連通させる形態でもよい。更に、ラジエータ、空冷ファンが図8に示すような配置のエンジン室近傍の構成であるものでもよい。 【0035】なお、図14に示すように、ラジエータ(104)の前方に防塵フィルター(113)を備え、エンジン室(105)内への藁屑等の流入を防止したり、導入口(106)近傍からダクト(93)を繋ぐバイパス(114)を設け、圧力センサまたは流量センサ(115)でモニターしながら、防塵フィルター(113)が藁屑等で目詰まりして冷却風がエンジン室(105)側へ流れなくなった時、バイパス(114)内に設けたシャッター、例えば、電気式または機械式で開閉するバタフライ弁(116)を開にして、空気が唐箕ファン(32)側へ流れるようにしたりしてもよい。 【0036】なお、エンジン室が略閉塞空間であり、エンジン室から唐箕ファンの外気取入口までがダクトのような中空路ではない構成、あるいはエンジン室が開放状態であり、エンジン室から唐箕ファンの外気取入口までが中空路であるダクトの構成でもよい。その場合、前記同様の効果が得られる。 【0037】次に、本発明の第3実施形態のコンバインにおけるエンジン室近傍の構造について説明する。図15に示すように、本発明の第3実施形態のコンバインにおいては、図13に示すようなエンジン室近傍の構成であるが、エンジン室(105)は、略閉塞空間を形成する筐体がない、例えば、遮蔽(117)が備えられただけの開放状態であり、更に、導出口(110)から外気取入口(91)、(92)へはダクトがなく、例えば、前記冷却風の流路を形成する遮蔽(118)が備えられたものであり、唐箕ファン(32)の軸(111)のエンジン室(105)側に軸流ファン(112)が備えられたものである。 【0038】以上示したように、エンジン室(105)を略閉塞空間ではない開放状態にし、エンジン室(105)の導出口(110)を唐箕ファン(32)の外気取入口(92)に連通させるダクトを用いずに遮蔽(118)を設け、外気取入口(92)において、唐箕ファン(32)の軸(111)のエンジン室(105)側に軸流ファン(112)を備えたので、機外においてエンジンの騒音は低減されないが、ラジエータ(84)を通過した冷却風の排風効率が向上する。更に、加熱された冷却風を選別風として利用することで、湿材に対する選別精度が向上する。 【0039】 【発明の効果】本発明によれば、設置した軸流ファンの吸引作用により、ラジエータを通過した冷却風を効率的に選別部内へ排風することが可能になる。また、エンジン室を略閉塞空間とすることで、エンジンの騒音を低減でき、かつ、更にラジエータを通過した冷却風の排風効率が向上する。従って、前記冷却風はラジエータにより加熱されているので、選別風として利用することで湿材に対する選別精度が向上する。また、ラジエータの防塵部材の目詰まりを検知するので、冷却風量の低下を未然に防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 【識別番号】000006781 【氏名又は名称】ヤンマー株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
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| 【出願日】 |
平成13年12月20日(2001.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090893 【弁理士】 【氏名又は名称】渡邊 敏
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| 【公開番号】 |
特開2003−180143(P2003−180143A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−387896(P2001−387896) |
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