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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】宮本 宗徳
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】村田 茂樹
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】チャフフィンへの穀粒や藁くずの付着を防ぐと共に、付着した場合にも効果的に剥離し、安定した流量を維持できる揺動選別部を備えたコンバインを提供すること。

【解決手段】チャフフィン26の下端部26bを揺動本体に枢支する一方、上端部26a近傍にリンク機構262を回動自在に連設し、該リンク機構262の後端部262aに係合部263を設ける。そして、該係合部263が揺動本体外のガイド溝264に沿って移動することにより、揺動上死点Bにおいてはチャフフィン上端部26aが立直する向きに回動するようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脱穀部の下方に揺動選別部を配置したコンバインにおいて、揺動選別部の揺動本体に複数のチャフフィンを配設したチャフシーブを固設する一方、該チャフフィンを該揺動本体の揺動運動に連動動作させることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】 前記チャフフィンの連動動作において、揺動本体の揺動上死点近傍では該チャフフィンを通常時よりも立直する向きに回動させると共に、揺動下死点においては該チャフフィンの上端部近傍を通常時の向きに戻すことにより、揺動本体の揺動運動と連動した反復運動を行わせる請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】 前記チャフフィンにおいて、該チャフフィンの上端部又は下端部近傍に係合部を備え、該係合部又は該係合部と連設したリンク機構上の係合部が、揺動本体外に配設されたガイド溝に係合し、揺動本体の揺動運動と連動してチャフフィンの向きを変化させる請求項1又は2に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に穀稈を刈取って脱穀するコンバインに関するものであり、特に、脱穀後の穀粒等を選別する揺動選別部のチャフフィンに特徴を有するコンバインに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンバインの一形態として、穀桿を刈り取る刈取部と、同刈取部により刈り取った穀桿を脱穀する脱穀部と、同脱穀部により脱穀した穀粒を揺動選別する揺動選別部と、上記脱穀部より排出された排藁を処理する排藁処理部とを装備したものがある。
【0003】そして、揺動選別部は、脱穀部の直下方位置にフィードパンとチャフフィンを複数配設したチャフシーブとグレンシーブとストローラックとを具備する揺動体を揺動自在に配設し、チャフシーブの直下方位置に一番穀粒を受ける一番穀粒受樋と二番穀粒を受ける二番穀粒受樋とを前後方向に間隔を開けて配置し、同一番穀粒受樋の前方位置に唐箕を配置して、同唐箕より後上方に位置するチャフシーブの上面や、下面とグレンシーブとの間に向けて唐箕風を圧送し、穀粒と藁くずとを風選別するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の脱穀部の下方に揺動選別部を配置したコンバインにおいて、揺動選別部の揺動本体の前途中部より後方に複数のチャフフィンを左右方向に配設したチャフシーブを設けたとき、該チャフフィンは揺動本体に固設されており、湿潤した穀粒や藁くずが該チャフフィンに付着してしまう場合があった。そして、これが原因でチャフシーブの目詰まりを発生させ、三番ロスを増やし、生産効率の低下を招く問題があった。そこで、本発明ではチャフフィンへの穀粒や藁くずの付着を防ぐと共に、付着した場合にも効果的に剥離し、安定した流量を維持できる揺動選別部を備えたコンバインを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決を図るため、本発明では次のようなコンバインを提供する。すなわち、脱穀部の下方に揺動選別部を配置したコンバインにおいて、揺動選別部の揺動本体に複数のチャフフィンを配設したチャフシーブを固設する一方、該チャフフィンを該揺動本体の揺動運動に連動動作させることにより、チャフフィンへの穀粒や藁くずの付着を防止すると共に、仮に付着しても引き離すことができる。これにより、目詰まりを防止して揺動選別部における処理流量を確保することで、高い生産効率を維持するコンバインを提供する。
【0006】チャフフィンの連動動作において、揺動本体の揺動上死点近傍では該チャフフィンを通常時よりも立直する向きに回動させると共に、揺動下死点においては該チャフフィンの上端部近傍を通常時の向きに戻すことにより、揺動本体の揺動運動と連動した反復運動を行わせる構成でもよい。
【0007】さらに、上記チャフフィンにおいて、チャフフィンの上端部又は下端部近傍に係合部を備え、該係合部又は該係合部と連設したリンク機構上の係合部が、揺動本体外に配設されたガイド溝に係合し、揺動本体の揺動運動と連動してチャフフィンの向きを変化させる構成でもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明によるコンバインの実施形態を示す全体側面図一部断面図、図2は図1のコンバインの平面図、図3は図1のコンバインの正面断面図、図4は図1のコンバインの脱穀部の側面図、図5は図4の脱穀部の平面断面図である。
【0009】先ず、本発明によるコンバインの実施形態について説明する。図1に示すように、本発明の実施形態のコンバイン(1)は、クローラー式走行装置(1a)上に脱穀部(18)が搭載され、脱穀部(18)より前方に刈取装置(8)及び搬送装置(9)が突出されている。刈取装置(8)はプラットホーム(2)内に横送りオーガ(3)を左右方向に収納して、回転駆動することによって穀稈を略中央に集めるようにしている。プラットホーム(2)前端には刈刃(4)が横設され、刈刃(4)の前方上には掻込リール(5)が配設されている。プラットホーム(2)の両側の後部上に昇降リンク(6)の後部が枢支され、昇降リンク(6)の前端に掻込リール(5)が回転自在に支持され、油圧モーター等によって掻込リール(5)が回転駆動される。また、プラットホーム(2)の両側前端には分草板(7)が配設されている。
【0010】プラットホーム(2)の後部左右中心よりやや左側寄りには横送りオーガ(3)のスクリュー刃根の送り終端位置に合わせてフィーダハウス(10)が連通され、フィーダハウス(10)内にコンベア(11)が収納され、フィーダハウス(10)の後端にフロントビータ(11a)が備えられ、その後端は脱穀入口(12)に連通されて、フィーダハウス(10)の後部及びフロントビータ(11a)が機体フレーム(13)に昇降回動自在に支持されている。そして、フィーダハウス(10)の下面と脱穀部(18)の機体フレーム(13)との間には油圧シリンダー(14)を介装して、刈取装置(8)を昇降可能としている。フィーダハウス(10)の上方には運転席(15)や操向ハンドル(16)等を収納したキャビン(17)を配置し、キャビン(17)は機体左右中央前方の上方位置に配置して視界を良好とし、刈取位置の確認も容易にできて操縦操作性を向上している。
【0011】図4、図5に示すように、脱穀部(18)は複数のこぎ胴であるロータ(第一ロータ(21)と第2ロータ(22))と受網(20)等からなり、第一ロータ(21)と第二ロータ(22)は筒の外周にスクリュー羽根(21a)(22a)を設けたスクリュー型に構成されて、軸心は左右水平方向に向けられて、前後平行に配置され、第一ロータ(21)の径は第二ロータ(22)の径よりも大径としている。但し、本実施形態では二つのロータを配置しているが3本以上配置して脱穀処理の距離を長くすることもできる。そして、本実施形態では、機体の進行方向に向かって左側寄りにフィーダーハウス(10)、フロンとビータ(11a)及び脱穀入口(12)が設けられて、脱穀入口(12)は第一ロータ(21)の左前部に配置して、穀稈を第一ロータ(21)の回動によって右方へ搬送するようにしている。第一ロータ(21)と第二ロータ(22)の間には仕切り板(23)が設けられ、第二ロータ(22)の後部には左右方向に後板(24)が設けられ、仕切り板(23)の右側には連通孔(23a)が開口され、後板(24)の左側には排出孔(24a)が開口されている。
【0012】このような構成において、フィーダーハウス(10)から脱穀入口(12)へ刈取穀稈が送られると、第一ロータ(21)の回転によって、刈取穀稈は右方へ搬送されながら脱粒される。そして、第一ロータ(21)の右端に至ると連通孔(23a)から第二ロータ(22)の脱穀空間に送られ、第二ロータ(22)の回転によって左方へ搬送されながら脱粒され、第二ロータ(22)の左端に送られると、排出孔(24a)より選別装置(19)後部上に排稈が落下されて圃上へ放出される。
【0013】そして、図1に示すように、脱穀部(18)下方に選別装置(揺動選別装置)(19)が配置されており、選別装置(19)は第一ロータ(21)と第二ロータ(22)の長さに合わせた幅として、受網(20)下方に周知の流穀板(25)やチャフシーブ(26)等よりなる揺動選別装置や唐箕(27)等から選別装置(19)が構成されている。そして、一番物は一番コンベア(28)より揚穀コンベア(29)を介してグレンタンク(30)に貯留され、二番物は二番コンベア(31)より還元コンベア(32)を介して選別装置(19)の前部へ還元される。
【0014】グレンタンク(30)は脱穀部(18)の上方に配置されて、脱穀部(18)の幅と略同じまたは、脱穀部(18)よりも幅広くしており、グレンタンク(30)は側面視逆三角形状に構成されて、グレンタンク(30)の下部は第二ロータ(22)の後部に位置させて、グレンタンク(30)の下部内に排出コンベア(33)を左右方向に収納し、排出コンベア(33)の一端はグレンタンク(30)の側面(本実施形態では右側)より突出して、排出オーガ(34)の基部と連通している。排出オーガ(34)は前上方に突出されて、上下左右に回動可能としている。排出オーガ(34)の先端を任意位置に移動可能として、グレンタンク(30)内の籾をトラックの荷台等へ排出できるようにしている。
【0015】次に、前記選別装置(19)内の構成について説明する。図6に示すように、該選別装置(19)には揺動選別装置による比重選別と唐箕(27)による風選別により一番物と二番物と藁くず等に選別を行うものである。揺動選別装置の揺動本体(40)の前端部を扱胴(41)の前端下方に配置し、揺動本体(40)の後端を送塵口処理胴(42)の後部下方まで延出している。前記揺動本体(40)は略前後方向に揺動自在に支持され、揺動本体(40)の前下部に枢支軸(43)を設けて後部をクランク軸(44)に枢支して、クランク軸(44)の回動により揺動するように構成されている。
【0016】前記揺動本体(40)の前端部より、扱胴(41)中央部下方にかけてフィードパン(45)を配置し、その後方にチャフシーブを設け、該チャフシーブは左右方向に複数のチャフフィン(26)(26)・・・を前後平行に横架し、揺動本体(40)前部に設けた開口より唐箕(27)から選別風を導入し、チャフシーブ上に落下される籾を風で選別する。
【0017】ここで、本発明において、チャフフィン(26)(26)・・・について従来と異なる構成をとっている。従来は、チャフフィンはその両側側部を揺動本体の側板に固定し、チャフフィンが揺動本体と相対的に可動する構成ではなかったため、チャフフィンに特に湿潤した穀粒や藁くずが付着し、目詰まりを発生させることがあった。また、チャフフィンの両側上部を揺動本体の側板に枢支し、両側下部を揺動可能に支持され、脱粒される穀粒の量に合わせて傾斜角度を変更できる構成もあったが、揺動動作時にチャフフィンが駆動する構成ではないため、目詰まりを起こす問題を解決するものではなかった。
【0018】図7には従来のチャフフィンの揺動本体揺動時の動作軌跡(a)と、本発明によるチャフフィン(26)(26)・・・の動作軌跡(b)を示す。図示に明らかなように、従来の構成ではチャフフィン(26’)(26’)は揺動に従って平行に動作するのみであり、穀粒等が付着することを十分に防げなかった。これに対し、本発明ではチャフフィン(26)(26)の上部(26a)(26a)が揺動方向と略垂直に変位し、チャフフィン自体が立直する方向に回動するため、湿潤した穀粒等が付着しにくくなるだけでなく、仮に付着しても穀粒等を引き離す方向にチャフフィン(26)(26)が動くため、目詰まりを発生しにくくすることができる。
【0019】続いて、図7のようにチャフフィンが動作する構造の一例を図8に示す。図8において、Aは揺動本体(40)が下死点にあるときのチャフフィン(26)の位置、Bは揺動本体(40)が上死点にあるときの位置をそれぞれ示している。従来の構成では、チャフフィン(26)は揺動に従って平行に移動するため、上死点で図中B’の向きであった。
【0020】そこで、チャフフィン(26)の上端部(26a)をチャフフィンが立直する向きに回動させるため、チャフフィン(26)の両側下部を揺動本体(40)の側板に枢支する枢支部(261)を設けると共に、同両側上部をリンク機構(262)と回転自在に接続し、さらに該リンク機構(262)の後端部(262a)近傍に配設した係合部(263)を、揺動本体(40)外の選別装置(19)本体に固設したガイド溝(264)に係合させる。該ガイド溝(264)は下方においては揺動本体(40)の揺動方向と平行に配設される一方、上端部(264a)近傍で屈曲し、略垂直に溝が切られている。
【0021】本構成によって、係合部(263)は揺動下死点側においては揺動方向に係合しながら移動し、揺動上死点付近で略垂直に移動し、これに伴ってリンク機構(262)を前方に押圧してチャフフィン(26)を立直させる向きに回動させる。そして再び下死点側に進むときには、屈曲部からチャフフィン(26)を下死点における向きと同方向に向けるので、結局、揺動本体(40)の揺動に連動して、チャフフィンの上端部(26a)は図中AとBの向きの間で周期的な回動を行う。
【0022】以上は、本発明におけるチャフフィンが揺動運動と連動して動作する構成の一例であって、その形態は任意に変更することができる。例えば、リンク機構を用いずにチャフフィン上端部(26a)近傍に係合部を設け、該係合部が直接ガイド溝と係合する構成でもよい。また、係合部を配設するのがチャフフィンの下端部(26b)近傍であって、上端部を揺動本体(40)に枢支して下端部が周期運動を行う構成でもよい。
【0023】このように、チャフフィン(26)を揺動本体(40)と連動して動作するよにすると、チャフフィンの動作に別個の機構を設けなくともすむため、低コスト化を図りつつ、湿潤した穀粒や藁くずが素早いチャフフィンの周期運動によってチャフフィンから剥離し、目詰まりを生じないチャフシーブを実現できる。そして、目詰まりが抑制されて穀粒等の流量が安定して作業を行えるため、作業効率の向上、三番ロスの削減にも寄与することができる。
【0024】本発明は以上の構成を備えるが、ここで揺動装置(19)における揺動本体(40)の揺動機構について、次のような構成をとってもよい。図9には揺動本体(40)と共に、本体を指示する揺動前アーム(410)と揺動後アーム(420)を示す。ここで、従来は上記実施例でも示すように、前揺動アームの支点は固定されており、揺動後アームの働きによって揺動本体を揺動させていた。しかし、従来の構成では揺動は常に一定の動きをするため、穀粒等の流量が多いときに送り量を増やすなど、処理能力の調整を行うことが困難であった。
【0025】そこで、ここでは揺動前アーム(410)の支点位置(411)を可動にし、例えばアクチュエータによって図中矢印(412)のように可動させる。さらに、揺動後アーム(420)においても、支点位置(421)をアクチュエータなどで矢印(422)のように可動する構成とする。
【0026】本構成において、次のように各アームを動作させることで送り量を調整することができる。図9のAとBには揺動前アーム(410)の支点位置(411)をアクチュエータによって移動し、その向きを変えた時の状態を示す。すなわち、Aの状態では揺動前アーム(410)がたち、送り量が多くなる一方、投出高さは低くなる。また、Bの状態では、揺動前アーム(410)が寝た状態になり、それに伴って送り量が少なくなり、投出高さは高くなる。
【0027】このような状態変化は揺動後アーム(420)についても支点位置(421)の移動に従って起こるため、前記と同様の効果を得ることができる。また、本構成では、揺動アームが前後独立して支点位置を動かすことができるので、多様な揺動軌跡を実現することができる。これにより、ストロークや投出方向を制御し、処理流量に応じた最適な揺動軌跡を実現することができる。ここで、各支点位置(411)(421)の変動方法は任意に変更可能であり、アクチュエータに限らず他の作動部材を用いても良い。
【0028】次に、選別装置(19)への動力伝達構成について説明する。図10に示すように、前記選別装置(19)前方に選別駆動ケース(70)を設け、該選別駆動ケース(70)に選別駆動軸(71)を横架し、前記運転席(15)下方に配置したエンジンからの動力がケース(70)内に伝達され、選別駆動軸(71)を駆動している。該選別駆動軸(71)の左側(フィードチェーン側)端部にプーリー(73)を固設し、ベルト(74)を巻回している。
【0029】前記ベルト(74)は、選別装置(19)前部に配した唐箕(27)の駆動軸(27a)端部に固定したプーリー(75)と、その後方の一番コンベア(28)のコンベア軸(28a)に固定したプーリー(76)とに巻回され、動力を伝達するようにしている。更に、前記コンベア軸(28a)には、プーリー(76)とは別に第二プーリー(77)を固定しており、該第二プーリー(77)にベルト(78)を巻回している。該ベルト(78)は、二番コンベア(31)のコンベア軸(31a)端部に固定したプーリー(79)と、その後方に揺動本体(40)へ動力を伝えるプーリー(80)と、脱穀部後部の排出用の排風ファン(68)の駆動軸(68a)端部に固定したプーリー(81)とに巻回され、それぞれに動力を伝達している。
【0030】また、図に示すように、前記ベルト(78)に張力を与えるテンションローラー(100)もベアリングを介して回転自在に支持されている。即ち、アーム(110)の一端が回動自在に側板に枢支され、該アーム(110)他端にステー(111)が固設され、該ステー(111)にコイルスプリング(112)の一端が係止され、該コイルスプリング(112)の他端は動力伝達ケース側に配したネジロッド(図示しない)に係止され、アーム(110)後部側が上方に回動するように付勢している。該アーム(110)後部に支軸を固設し、該支軸にベアリングを介してテンションローラー(100)を回動自在に外嵌し、前記コイルスプリング(112)による付勢力によってベルト(78)にテンションを与えている。
【0031】本実施例では、以下、上記排風ファン(68)の駆動を司るプーリー(81)へのベルト(78)の巻回については説明の便宜のために省略し、第2プーリー(77)と、プーリー(79)、プーリー(80)、テンションローラー(100)を中心に説述する。なお、プーリー(80)は揺動本体(40)の揺動を司るが、この回転はプーリー(79)とプーリー(77)の回転に依存するため、プーリー(79)の回転と同視することができるので、プーリー(80)についても省略する。
【0032】まず、これらのプーリー(77)(79)の軸心を偏心させる構成を創出する。図11の(a)はプーリー(77)の軸心を偏心させる構成を示し、(b)はプーリー(79)の軸心を偏心させる構成を示す。従来の揺動を司るプーリー(以下、揺動プーリーと呼ぶ。)の回転数は一定であり、選別性能の向上のためにその回転速度の調整を行えなかった。そこで、本発明では、いずれかのプーリー(77)(79)を偏心させることで、1回転(1周期)内の速度分布を変化させ、揺動振動の低減と選別性能の向上を図る。すなわち、衝撃力を緩和するために加速度のピークを抑えて振動を抑制できると共に、早戻し又は早送りによって、最低な速度分布を得ることができる。ここで、本構成は上記のような動力伝達に限らず、プーリー(79)を駆動側として揺動動作をさせ、プーリー(77)を従動側としてベルトを巻回する場合に用いることができ、この場合、他のプーリを同時に配置してもよい。
【0033】また、上記揺動プーリーの回転数を変化させる構成は以下のようであってもよい。該構成を図12に示す。すなわち第2プーリー(77)とプーリー(79)とテンションローラー(100)とにベルト(78)を巻回する。そして、テンションローラー(100)をリニアアクチュエータ(120)によって移動させ、プーリー(79)の回転数を変動可能とする。そして、選別装置(19)における流量に応じて回転数を制御し、低流量時における籾の飛散防止と、高流量時のチャフの分散促進を両立させる。
【0034】さらに、揺動プーリーの回転数の制御には以下の構成をとることもできる。図13にはさらに別の実施例を示す。すなわち、1番コンベア(28)の回転を司る第2プーリー(77)を割プーリーとして変速を可能にすると共に、別にプーリー(130)を配設し、該プーリー(130)を動かすことによって、第1コンベア(28)の回転数を変更する。これによって、コンベアの回転を流量に応じて可変にすることができるので、流量が小さい場合には回転を遅くし、逆に流量が大きい場合には回転を早くする。そして、搬送物に対する衝撃を抑えると同時に、スパイラに入り込むチャンスをふやして、スパイラにはじかれるのを防止する。
【0035】
【発明の効果】本発明によるコンバインは以上の構成を備えるので、次の効果を奏する。請求項1ないし3に記載のコンバインによれば、従来の構成と異なりチャフフィンが揺動運動に連動して動作するため、湿潤時の穀粒や藁くずなどもチャフフィンに付着しにくく、また付着した場合にも容易に剥離して目詰まりを防止することができる。これによって、作業効率の向上に寄与し、同時に三番ロスの抑制を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成13年12月19日(2001.12.19)
【代理人】 【識別番号】100090893
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏
【公開番号】 特開2003−180140(P2003−180140A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2001−386655(P2001−386655)