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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】正野 潤一
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】コンケーブと扱胴との間に排藁等の詰まりが生じた場合には、一旦、扱胴の回動を停止させ、その後に、昇降支持機構部によりコンケーブを扱胴の周面から離隔する方向に下降移動させることにより、同コンケーブと扱胴との間隔を拡張させた状態となし、同状態にて再度扱胴を回動させることにより詰まりを生じていた排藁等を排出すること。

【解決手段】扱胴の直下方位置に、同扱胴の周面に沿わせてコンケーブを張設し、同コンケーブと扱胴との間で穀桿を移送させながら脱穀するようにしたコンバインにおいて、コンケーブを昇降支持機構部により支持して、同コンケーブを扱胴の周面から離隔する方向に下降移動可能となした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扱胴の直下方位置に、同扱胴の周面に沿わせてコンケーブを張設し、同コンケーブと扱胴との間で穀桿を移送させながら脱穀するようにしたコンバインにおいて、コンケーブを昇降支持機構部により支持して、同コンケーブを扱胴の周面から離隔する方向に下降移動可能となしたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】 昇降支持機構部は、コンケーブを下方より支持する支持レール体と、同支持レール体を昇降自在に支持する昇降リンク機構と、同昇降リンク機構を昇降操作するための昇降操作体とを具備することを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】 昇降リンク機構は、固定機枠に上下位置調節自在となして、同昇降リンク機構に支持レール体を介して支持されるコンケーブと扱胴との間隔調節を可能としたことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンバインの一形態として、穀稈を刈り取る刈取部と、同刈取部により刈り取った穀桿を脱穀する脱穀部と、同脱穀部により脱穀した穀粒を選別する選別部と、同選別部により選別した穀粒を貯留する穀粒貯留部と、脱穀部より排出される排藁を切断処理して機外に排出する排藁処理部とを具備するものがある。
【0003】そして、脱穀部には、扱胴を設け、同扱胴の直下方位置に、同扱胴の周面に沿わせてコンケーブを張設し、同コンケーブと扱胴との間で穀桿を移送させながら脱穀するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したコンバインでは、コンケーブと扱胴との間が一定に固定されているために、コンケーブと扱胴との間で詰まりが生じた場合には、同コンケーブを取り外さなければならないことがあるが、同コンケーブを取り外す作業は手間を要する上に煩雑な作業となっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、扱胴の直下方位置に、同扱胴の周面に沿わせてコンケーブを張設し、同コンケーブと扱胴との間で穀桿を移送させながら脱穀するようにしたコンバインにおいて、コンケーブを昇降支持機構部により支持して、同コンケーブを扱胴の周面から離隔する方向に下降移動可能となしたことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【0006】また、本発明は、次の構成にも特徴を有する。
【0007】■昇降支持機構部は、コンケーブを下方より支持する支持レール体と、同支持レール体を昇降自在に支持する昇降リンク機構と、同昇降リンク機構を昇降操作するための昇降操作体とを具備すること。
【0008】■昇降リンク機構は、固定機枠に上下位置調節自在となして、同昇降リンク機構に支持レール体を介して支持されるコンケーブと扱胴との間隔調節を可能としたこと。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】すなわち、本発明に係るコンバインは、基本的構造として、扱胴の直下方位置に、同扱胴の周面に沿わせてコンケーブを張設し、同コンケーブと扱胴との間で穀桿を移送させながら脱穀するようにしている。
【0011】そして、特徴的構造として、コンケーブを昇降支持機構部により支持して、同コンケーブを扱胴の周面から離隔する方向に下降移動可能となしている。
【0012】しかも、昇降支持機構部は、コンケーブを下方より支持する支持レール体と、同支持レール体を昇降自在に支持する昇降リンク機構と、同昇降リンク機構を昇降操作するための昇降操作体とを具備しており、昇降リンク機構は、固定機枠に上下位置調節自在となして、同昇降リンク機構に支持レール体を介して支持されるコンケーブと扱胴との間隔調節を可能としている。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0014】図1及び図2は、本発明に係るコンバイン1としての汎用コンバインを示しており、同コンバイン1は、機体フレーム2の下部に左右一対のクローラ式の走行部3,3を配設すると共に、機体フレーム2の前端部に刈取部4を搬送部5を介して昇降自在に取り付け、同搬送部5の直後方位置に脱穀部6を配設し、同脱穀部6の直下方位置に揺動選別部7を配設する一方、同揺動選別部7の後方上部であって、脱穀部6の直後方位置に排藁処理部8を配設している。
【0015】また、コンバイン1は、機体フレーム2の前部であって、搬送部5の直上方位置に運転部9を配設し、同運転部9の直後方位置であって、脱穀部6の直上方位置に穀粒貯留部10を配設し、更には、同穀粒貯留部10の直後方位置に原動機部11を配設している。
【0016】以下に、コンバイン1の各部の構造について説明する。
【0017】〔走行部〕走行部3は、図1に示すように、機体フレーム2の下部に走行フレーム12を取付け、同走行フレーム12の前端部に駆動輪14を連動連結する一方、走行フレーム12の後端部に遊動輪15を回転自在に軸支し、これら駆動輪14と遊動輪15との間に履帯16を巻回しており、同駆動輪14には、機体フレーム2の前部に配置して原動機部11に連動連結したミッション13に連動連結している。図中、17は転動輪である。
【0018】〔刈取部〕刈取部4は、図1に示すように、搬送部5の先端部にプラットホーム18を連設し、同プラットホーム18内に左右方向に軸線を向けた横送りオーガ19を回動可能に横架し、同横送りオーガ19の直前方位置に刈刃装置20を横架し、同刈刃装置20の直前方位置にディバイダー21を配置し、同ディバイダー21の上方位置に掻き込みリール22を昇降機構23を介して配置している。
【0019】このようにして、圃場に植立した穀桿を掻き込みリール22により掻き込むと共に、刈刃装置20により穀桿の根元部分を刈り取り、その後、横送りオーガ19により同横送りオーガ19の略中央部に刈り取った穀桿を寄せ集めて、後方の搬送部5へ受け渡すようにしている。
【0020】〔搬送部〕搬送部5は、図1に示すように、機体フレーム2の前端部に前後方向に伸延するフィーダハウス24を上下回動自在に取り付け、同フィーダハウス24の内部に搬送コンベア25を配設する一方、機体フレーム2の前端上部に前部搬送ビータ26を回動可能に横架している。図中、27は、フィーダハウス24を昇降させる昇降用油圧シリンダーである。
【0021】このようにして、刈取部4の横送りオーガ19により寄せ集められた穀桿を搬送コンベア25と前部搬送ビータ26とで後方の脱穀部6へ搬送するようにしている。
【0022】〔脱穀部〕脱穀部6は、図1に示すように、搬送部5の直後方位置に扱室42を形成し、同扱室42の内部に略同一外径を有する円筒状の第1扱胴28と第2扱胴29とを回動軸線を左右幅方向に向けた状態で前後に間隔を開けて配設し、図5にも示すように、第1扱胴28の直下方位置に三個一組の第1コンケーブ30,30,30を第1扱胴28の下半部周面に沿わせて周方向に連続的に張設すると共に、第2扱胴29の直下方位置に三個一組の第2コンケーブ31,31,31を第2扱胴29の下半部周面に沿わせて周方向に連続的に張設している。
【0023】そして、第1・第2コンケーブ30,31は、図5に示すように、それぞれ平面視四角形網状のコンケーブ本体34,35と、各コンケーブ本体34,35の下面周縁部に取り付けた平面視四角形枠状の補強用枠体36,37とから形成すると共に、側面視にて各扱胴28,29の下半部周面に沿うように湾曲させて形成している。
【0024】このようにして、搬送部5によって搬送された穀桿は、第1扱胴28と第1コンケーブ30との間に形成される脱穀空間S内において、同第1扱胴28の作用によって第1扱胴28の左側端部から右側端部へ移送されながら脱穀処理され、その後、第2扱胴29と第2コンケーブ31との間に形成される脱穀空間S内において、同第2扱胴29の作用によって第2扱胴29の右側端部から左側端部へ移送されながら脱穀処理されて、穀粒は自重により各コンケーブ30,31を通過して下方の揺動選別部7へ落下する一方、排藁は後方の排藁処理部8へ移送されるようにしている。
【0025】〔揺動選別部〕揺動選別部7は、図1に示すように、第1扱胴28と第2扱胴29の直下方位置に揺動体32を揺動機構33を介して上下方向に揺動可能に配設している。39は、左右方向に伸延して一番穀粒を受ける一番穀粒受樋、40は、左右方向に伸延して二番穀粒を受ける二番穀粒受樋、41は唐箕である。
【0026】また、一番穀粒受樋39内には左右方向に伸延する一番穀粒搬送コンベア43を配置し、同一番穀粒搬送コンベア43の左側端部に上下方向に伸延する揚穀コンベア44の下端部を連設する一方、同揚穀コンベア44の上端部を前記した穀粒貯留部10に連設して、一番穀粒受樋39内の一番穀粒を一番穀粒搬送コンベア43→揚穀コンベア44→穀粒貯留部10へ搬送するようにしている。
【0027】そして、二番穀粒受樋40内には左右方向に伸延する二番搬送コンベア45を配置し、同二番搬送コンベア45の左側端部に前後方向に伸延する還元コンベア(図示せず)の後端部を連設する一方、同還元コンベアの前端部を前記した扱室42に連設して、二番穀粒受樋40内の二番穀粒を扱室42に還元して、再度脱穀するようにしている。
【0028】〔排藁処理部〕排藁処理部8は、図1に示すように、脱穀部6の第2扱胴29の直後方位置に後部搬送ビータ47を配設し、同後部搬送ビータ47の後方位置に排藁カッター48を配設している。
【0029】そして、脱穀部6で脱穀処理された後の排藁を後部搬送ビータ47の搬送作用によって排藁カッター48へ搬送し、同排藁カッター48により排藁を細断した後に、機体の外部へ排出するようにしている。
【0030】〔運転部〕運転部9は、機体フレーム2の前端中央上部に略矩形箱型状のキャビン50を配設し、同キャビン50内の平面視中央後部に座席51を配設し、同座席51の前方位置にフロントコラム52を配設し、同フロントコラム52の上端部にステアリングホイール53と変速レバー54とを設けている。
【0031】〔穀粒貯留部〕穀粒貯留部10は、前記した脱穀部6に設けた第1扱胴28と第2扱胴29の直上方位置にグレンタンク55を配設し、同グレンタンク55に前記した揺動選別部7に設けた一番穀粒受樋39を揚穀コンベア44を介して連通連結すると共に、グレンタンク55内の右側下部に横搬出用スクリュウコンベア56を前後方向に軸線を向けて横架し、同横搬出用スクリュウコンベア56の後端部に下端部を連通連結した縦搬出用スクリュウコンベア57を原動機部11の右側方位置にて上下方向に軸線を向けて配置し、同縦搬送用スクリュウコンベア57の上端部に後端部を連通連結した排出オーガ58を前方へ向けて伸延させ、かつ、後端部を中心に旋回及び上下回動自在としている。58aは、排出オーガ58の排出口である。
【0032】このようにして、揺動選別部7によって選別された一番穀粒を揚穀コンベア44を介してグレンタンク55内に搬送して、同グレンタンク55内に貯留可能とする一方、同グレンタンク55内に貯留している一番穀粒は、横搬出用スクリュウコンベア56→縦搬出用スクリュウコンベア57→排出オーガ58を通して排出口58aより機体の外部に排出可能としている。
【0033】〔原動機部〕原動機部11は、機体の上側後部にエンジンEを配設し、同エンジンEを刈刃装置20やミッション13等の各動力機構部に伝動機構(図示省略)を介して連動連結している。
【0034】そして、エンジンEを駆動させることによって、各動力機構部が連動して作動するようにしている。
【0035】〔機体フレーム〕機体フレーム2は、図3に示すように、選別部としての揺動選別部7を支持する機体フレーム下部形成体60と、脱穀部6を支持する機体フレーム上部形成体61とに二分割形成している。
【0036】機体フレーム下部形成体60は、前後方向に伸延する左右一対の前後伸延フレーム形成片62,63間に、左右方向に伸延する前後一対の左右伸延フレーム形成片64,65を架設し、前後伸延フレーム形成片62,63の前部間に正面視四角形枠状の運転部等支持枠片66を上方に立ち上げて形成し、同運転部等支持枠片66の左・右側枠片67,68の下部後端縁より左・右側選別部支持枠片69,70を前後伸延フレーム形成片62,63上にて後方へ向けて伸延させて形成し、各左右伸延フレーム形成片64,65の左・右側端部64a,64b,65a,65bを前後伸延フレーム形成片62,63よりも外方に張り出し状に延設して、前後に対向する各側端部64a,64b,65a,65b間に前後方向に伸延する走行フレーム12,12を架設して一体的に枠組形成している。71,72は第1・第2左右方向伸延連結片、73は、左側枠片67の上端後部に形成した嵌合連結用凹部である。
【0037】そして、運転部等支持枠片66により前記したキャビン50の後部を一部形成すると共に、前部搬送ビータ26を支持するようにしており、また、左・右側選別部支持枠片69,70間にて揺動選別部7の構成部材を支持するようにしている。
【0038】機体フレーム上部形成体61は、左・右側選別部支持枠片69,70上に載置すると共に連結すべく前後方向に伸延させて形成した左・右側脱穀部等支持枠片80,81を形成し、両左・右側脱穀部等支持枠片80,81の前部と中途部と後部にそれぞれ前部連結枠片82と中途部連結枠片83と後部連結枠片84とを架設して一体的に枠組形成しており、前部連結枠片82と後部連結枠片84の右側上部にはそれぞれ外側方に張り出し状の外側方張り出し片82a,84aを形成して、両外側方張り出し片82a,84a間に前後方向に伸延する扱胴支持片85を架設している。
【0039】そして、左・右側脱穀部等支持枠片80,81の後部にはそれぞれ段付き凹部86,87を形成し、これら段付き凹部86,87より前方に位置する左・右側脱穀部等支持枠片80,81間にて脱穀部6の構成部材を支持するようにし、また、これら段付き凹部86,87の直下方に位置する左・右側脱穀部等支持枠片80,81間にて排藁処理部8の一部の構成部材を支持するようにし、また、これら段付き凹部86,87上にて原動機部11を支持するようにしている。
【0040】上記のような構成において、本発明の要旨は、図4〜図6に示すように、前記した第1・第2コンケーブ30,30,30,31,3131を昇降支持機構部90,90,90,90により支持して、各コンケーブ30,30,30,31,3131を各扱胴28,29の周面から離隔する方向に下降移動可能となしたことにある。28a,29aはスパイラ、28b,29bは扱歯である。
【0041】ここで、本実施例では、図4及び図5に示すように、前後一対の昇降支持機構部90,90により第1コンケーブ30,30,30を下方より支持し、また、別の前後一対の昇降支持機構部90,90により第2コンケーブ31,31,31を下方より支持しており、各昇降支持機構部90は構成が同一であることより、以下に最前部に配置した昇降支持機構部90について説明する。
【0042】すなわち、最前部の昇降支持機構部90は、図4〜図6に示すように、第1コンケーブ30を下方より支持する支持レール体91と、同支持レール体91を昇降自在に支持する昇降リンク機構92と、同昇降リンク機構92を昇降操作するための昇降操作体93とを具備している。
【0043】そして、支持レール体91は、前後方向に隣接する第1コンケーブ30,30の補強用枠体36,36の端部間に配置して、両補強用枠体36,36を一体的に支持すべく断面逆T字状に形成しており、同支持レール体91に沿って第1コンケーブ30を右側外方から抜き差し自在に摺動させて張設することができるようにしている。
【0044】ここで、補強用枠体36は、図6に示すように、上下一対の上・下面片36a,36bと、両上・下面片36a,36bの外側端縁部間に形成した側面片36cとから断面コ字状に形成して、上面片36aにコンケーブ本体34の側縁部を取り付けている。
【0045】さらには、前後方向に伸延する左右一対の側面片36c,36cの端部には、それぞれ上下方向に伸延する係合用長孔96,96を形成している。
【0046】また、図6の正面断面図に示すように、前記した左側脱穀部等支持枠片80と、前記した右側脱穀部等支持枠片81に枢支体97を介して開閉自在に取り付けた開閉式右側支持枠片98とに、係合ピン99,100を対向状態に突設して、これら係合ピン99,100をそれぞれ前記した補強用枠体36の左右一対の側面片36c,36cにそれぞれ形成した係合用長孔96,96中に挿通させて係合するようにしている。95は係止受片、98aは係止片である。
【0047】このようにして、補強用枠体36の左右一対の側面片36c,36cに形成した係合用長孔96,96中に、各支持枠片80,81に突設した係合ピン99,100を挿通させることにより、同補強用枠体36に支持されたコンケーブ本体34を、係合用長孔96,96の上下幅Wの範囲内で上下方向に摺動自在に支持すると共に、周方向の動きを規制することができるようにしている。
【0048】この際、開閉式右側支持枠片98は、略垂直に起立させた状態の閉塞姿勢にて係合ピン100が係合用長孔96中に挿通されて係合すると共に、外側方へ傾倒させた状態の開放姿勢にて係合ピン100が係合用長孔96より引き抜かれて係合解除されるようにしており、同開閉式右側支持枠片98を開放姿勢となすことにより、第1コンケーブ30を支持レール体91に沿わせて右側外方へ引き出すことができるようにしている。
【0049】昇降リンク機構92は、左右一対のリンク支持体101,102と、各リンク支持体101,102と支持レール体91の左右側部との間に介設した左右一対のリンク103,104とを具備して、支持レール体91を両リンク103,104を略垂直に起立させた上昇位置と、両リンク103,104を右側方へ傾倒させた下降位置との間で昇降させることができるようにしている。105,106,107,108はリンク連結片、109,110,111,112は連結ピンである。
【0050】このようにして、支持レール体91を上昇位置に配置することにより、第1コンケーブ30を脱穀使用位置に支持することができる一方、支持レール体91を下降位置に配置することにより、第1コンケーブ30を係合用長孔96の上下幅Wの分だけ下降(第1扱胴28から離隔)させることができて、前記した脱穀空間Sを拡張させることができるようにしている。
【0051】従って、脱穀作業中に脱穀空間S内に排藁等の詰まりが生じた際には、一旦、第1扱胴28の回動を停止させ、その後に、上記したように脱穀空間Sを拡張させた状態となし、同状態にて第1扱胴28を再度回動させることにより、排藁等を脱穀空間S内から排出することができて、簡単かつ確実に排藁等の詰まりの解消を図ることができる。
【0052】ここで、昇降リンク機構92は、固定機枠としての左・右側脱穀部等支持枠片80,81にリンク支持体101,102をそれぞれ上下位置調節自在に取り付けて、同昇降リンク機構92に支持レール体91を介して支持される第1コンケーブ30と第1扱胴28との間に形成される脱穀空間Sの間隔調節を行うことができるようにしている。
【0053】すなわち、リンク支持体101,102にそれぞれ上下縦長の調節用長孔113,114を形成し、各調節用長孔113,114を介して左・右側脱穀部等支持枠片80,81に各リンク支持体101,102をガイドピン115,116により上下摺動自在に取り付けると共に、各リンク支持体101,102を各左・右側脱穀部等支持枠片80,81にボルト支持片117,118を介して取り付けた調節用ボルト119,120により上下位置調節することができるようにしている。
【0054】このようにして、脱穀する穀粒の種類や粒径等に応じて適宜リンク支持体101,102を上下位置調節することにより、同リンク支持体101,102に昇降リンク機構92や支持レール体91を介して支持されている第1コンケーブ30と第1扱胴28との間隔、すなわち、脱穀空間Sの間隔を適正に調整して、効率良く脱穀作業を行うことができると共に、排藁等の詰まりを減少させることができる。
【0055】上記した昇降リンク機構92を昇降操作するための昇降操作体93は、上下方向に伸延するレバー状に形成して、左側のリンク支持体101に突設した枢支・連結片121に前後方向に軸線を向けた支軸122を介して上端部を枢支・連結し、同昇降操作体93の上部に操作用連結片123の一側端部を連結し、同操作用連結片123の他側端部に、前記した左側のリンク103にボス部124を介して一体的に連設した回動作動アーム125の先端部を連結している。126,127は連結ピンである。
【0056】このようにして、昇降操作体93を支軸122を中心に上方へ回動操作することにより、操作用連結片123と回動作動アーム125とを介して昇降リンク機構92を下降位置まで下降させることができると共に、昇降操作体93を支軸122を中心に下方へ回動操作することにより、操作用連結片123と回動作動アーム125とを介して昇降リンク機構92を上昇位置まで上昇させることができるようにしている。
【0057】従って、かかる昇降操作体93を上方へ回動操作することにより、ワンタッチにて第1コンケーブ30を第1扱胴28から離隔させて、脱穀空間Sを拡張させることができ、その結果、脱穀空間S内の詰まりを楽に解消することができる。
【0058】なお、第2コンケーブ31についても同様に、同第2コンケーブ31に連動連結した昇降支持機構部90により昇降させて、第2扱胴29との間に形成される脱穀空間Sを拡張したり、第2扱胴29との間隔を調整したりすることができる。
【0059】図7は、他の実施例としてのコンバイン1を示しており、同コンバイン1は、前記したコンバイン1と基本的構造を同じくしているが、排出オーガ58を設けることなく、グレンタンク55を積み卸しするためのグレンタンク積み卸し装置130を装備した点で異なる。
【0060】そして、グレンタンク積み卸し装置130は、機体フレーム2の左側前部にアーム支持台131を設け、同アーム支持台131に積み卸しアーム132の下端部を枢支・連結し、同積み卸しアーム132の上端部にグレンタンク55を着脱自在に連結するための連結体133を設けている。
【0061】また、積み卸しアーム132は、上下方向に伸延する左右一対のアーム形成片134,134を平行状態となして、両アーム形成片134,134の下端部をアーム支持台131に枢軸135,135を介して枢支・連結する一方、両アーム形成片134,134の上端部間に枢支・連結ピン136,136を介して連結体133を枢支・連結することにより平行リンクを形成しており、両アーム形成片134,134間にはアーム作動用シリンダ137を介設している。
【0062】このようにして、機体よりグレンタンク55を卸す際には、グレンタンク55の天井部に突設した連結片138に、積み卸しアーム132の上端部に設けた連結体133を連結ピン139を介して連結し、同状態にてアーム作動用シリンダ137を伸長作動させることにより、グレンタンク55を持ち上げると共に機体の外側方位置に停車させている搬送車両Bの荷台140上に載置することができるようにしている。
【0063】そして、グレンタンク55を荷台140上に載置した後は、グレンタンク55の連結片138より積み卸しアーム132の連結体133を連結解除する。
【0064】また、機体にグレンタンク55を積む際には、グレンタンク55の天井部に突設した連結片138に、積み卸しアーム132の上端部に設けた連結体133を連結ピン139を介して連結し、同状態にてアーム作動用シリンダ137を短縮作動させることにより、グレンタンク55を持ち上げると共に機体上のグレンタンク載置位置に載置することができるようにしている。
【0065】従って、かかるコンバイン1では、排出オーガ58を設けることなく、グレンタンク積み卸し装置130によりグレンタンク55を積み降ろすことにより、満杯状態のグレンタンク55と空状態のグレンタンク55とを簡単に交換することができる。
【0066】その結果、グレンタンク55より排出オーガを介して袋取りする手間を解消することができて、グレンタンク55を積み卸し・交換するだけで速やかに収穫作業を継続させることができる。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0068】■請求項1記載の本発明では、扱胴の直下方位置に、同扱胴の周面に沿わせてコンケーブを張設し、同コンケーブと扱胴との間で穀桿を移送させながら脱穀するようにしたコンバインにおいて、コンケーブを昇降支持機構部により支持して、同コンケーブを扱胴の周面から離隔する方向に下降移動可能となしている。
【0069】このようにして、コンケーブと扱胴との間に排藁等の詰まりが生じた場合には、一旦、扱胴の回動を停止させ、その後に、昇降支持機構部によりコンケーブを扱胴の周面から離隔する方向に下降移動させることにより、同コンケーブと扱胴との間隔を拡張させた状態となし、同状態にて再度扱胴を回動させることにより詰まりを生じていた排藁等を排出することができて、簡単かつ確実に詰まりの解消を図ることができる。
【0070】■請求項2記載の本発明では、昇降支持機構部は、コンケーブを下方より支持する支持レール体と、同支持レール体を昇降自在に支持する昇降リンク機構と、同昇降リンク機構を昇降操作するための昇降操作体とを具備している。
【0071】このようにして、昇降操作体を操作することにより、昇降リンク機構と支持レール体とを介してコンケーブを簡単に昇降操作することができて、排藁等の詰まりの解消作業を速やかに行うことができる。その結果、穀物の収穫作業能率を良好に確保することができる。
【0072】■請求項3記載の本発明では、昇降リンク機構は、固定機枠に上下位置調節自在となして、同昇降リンク機構に支持レール体を介して支持されるコンケーブと扱胴との間隔調節を可能としている。
【0073】このようにして、脱穀する穀粒の種類や粒径等に応じてコンケーブと扱胴との間隔を適正に調節することにより、精度良く脱穀作業を行うことができると共に、排藁等の詰まりを減少させることができる。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成13年12月17日(2001.12.17)
【代理人】 【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
【公開番号】 特開2003−180136(P2003−180136A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2001−383608(P2001−383608)