| 【発明の名称】 |
ロールベーラ |
| 【発明者】 |
【氏名】神明 利幸 【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
【氏名】加藤 英一 【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
【氏名】鹿倉 寛通 【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】掻込リールからロールベーラ装置までの搬送経路において、ホールクロップ用作物が詰まるとなく、また、ロールベーラ装置によって形成されるロールベールがその左右に亘って均質となるようにするためのロールベーラの構造を提案する。
【解決手段】ロールベーラ80において、刈取・搬送装置81の後端に略連続して拡散装置82を配設し、ロールベール装置84の搬入口に切断装置83を配設し、前記刈取・搬送装置81の後端からロールベール装置84前端に亘って後方へ下る傾斜を有する搬送板18を設け、該搬送板18の前端の左右幅を拡散装置82の作用幅W2と、同じく後端をロールベール装置84の作用幅W1と略等しく構成し、搬送板18の前後中途部に左右幅移行部55aを設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ホールクロップ作物を刈り取り、後方に搬送する刈取・搬送装置と、搬送物を左右方向に拡散させる拡散装置と、搬送物を切る切断装置と、搬送物をロールベールに成形するロールベーラ装置とを前部から後部に向けて順に配設したロールベーラにおいて、刈取・搬送装置の後端に略連続して拡散装置を配設したことを特徴とするロールベーラ。 【請求項2】 請求項1に記載のロールベーラにおいて、前記刈取・搬送装置の後端からロールベール装置前端に亘って後方へ下る傾斜を有する搬送板を設け、該搬送板より上方に拡散装置を配設したことを特徴とするロールベーラ。 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のロールベーラにおいて、前記拡散装置を拡散羽根を具備する回転体としたことを特徴とするロールベーラ。 【請求項4】 請求項1又は請求項3に記載のロールベーラにおいて、前記拡散装置の後部にロールベーラ装置へ搬出して切断する切断装置を設け、拡散装置よりも切断装置の搬送速度を速くしたことを特徴とするロールベーラ。 【請求項5】 ホールクロップ作物を刈り取り、後方に搬送する刈取・搬送装置と、搬送物を左右方向に拡散させる拡散装置と、搬送物を切る切断装置と、搬送物をロールベールに成形するロールベーラ装置とを前部から後部に向けて順に配設したロールベーラにおいて、搬送装置を左右一側に、運転席を左右他側に配置し、搬送装置後部に設けた前記拡散装置の運転席側下方から、切断装置の前端部に徐々に幅を拡げる左右幅移行部を形成したことを特徴とするロールベーラ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、圃場のホールクロップ用作物を刈り取って、そのままロールベールに梱包成形可能なロールベーラに関するものである。詳しくは、左右幅に亘って均一なロールベールを形成するための技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、圃場に植栽されているホールクロップ用作物を、刈り取ると同時にロールに成形するロールベーラがある。例えば、特開2001−148935号公報に掲載されているロールベーラは、圃場のホールクロップ用作物を株元で刈り取って、そのクロップ茎桿を機体の幅方向の左より中央部に集めて連続して、機体の後上方へ搬送するための刈取・搬送置と、該刈取・搬送装置により機体の斜後上方に搬送された前記クロップ茎桿を、平面視で機体の斜右後方に向けて継続搬送して終端から連続して落下させ、拡散させ、その後前記クロップ茎桿を短く切断するための茎桿切断装置と、送込み装置によりロールベール成形室内に送り込まれるクロップ茎桿の切断片を短円柱状(ロール状)のロールベールに成形するためのロールベーラ装置とを備えたものである。 【0003】また、特開2000−83441号公報のように、ロールベーラを構成する刈取・搬送装置で、株元で刈り取られたクロップ茎桿の株元部(又は穂先部)の位置を一定方向に向けたままの姿勢で搬送し、その後に茎桿切断装置により短く切断して、切断装置とロールベーラ装置との間に配設されたオーガ装置によって、搬送途中の茎桿切断片を、機体の幅方向に適宜移送させて、クロップ茎桿の各部分の切断片を適宜に混合させ、そのまま後方のロールベーラ装置まで搬送し、短円柱状のロールベールに梱包成形する構成も公知となっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ロールベーラを自走式とした場合、運転席を刈取部の後部の左右一側に設け、他側に刈取稈の搬送経路を設けなければならないため、搬送装置後部からそのまま後方へ搬送してロールベーラ装置によりベールを形成すると、左右一側の径が大きく他方の径が小さくなり、円筒状に構成することができず、その後の搬送や梱包や格納等の作業がしづらくなっていた。 【0005】そこで、本発明では、刈取装置からロールベーラ装置までの搬送経路において、左右に亘って均一となるようにするためのロールベーラの構造を提案する。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 【0007】即ち、請求項1においては、ホールクロップ作物を刈り取り、後方に搬送する刈取・搬送装置と、搬送物を左右方向に拡散させる拡散装置と、搬送物を切る切断装置と、搬送物をロールベールに成形するロールベーラ装置とを前部から後部に向けて順に配設したロールベーラにおいて、刈取・搬送装置の後端に略連続して拡散装置を配設したものである。 【0008】請求項2においては、請求項1に記載のロールベーラにおいて、前記刈取・搬送装置の後端からロールベール装置前端に亘って後方へ下る傾斜を有する搬送板を設け、該搬送板より上方に拡散装置を配設したものである。 【0009】請求項3においては、請求項1又は請求項2に記載のロールベーラにおいて、前記拡散装置を拡散羽根を具備する回転体としたものである。 【0010】請求項4においては、請求項1又は請求項3に記載のロールベーラにおいて、前記拡散装置の後部にロールベーラ装置へ搬出して切断する切断装置を設け、拡散装置よりも切断装置の搬送速度を速くしたものである。 【0011】請求項5においては、ホールクロップ作物を刈り取り、後方に搬送する刈取・搬送装置と、搬送物を左右方向に拡散させる拡散装置と、搬送物を切る切断装置と、搬送物をロールベールに成形するロールベーラ装置とを前部から後部に向けて順に配設したロールベーラにおいて、搬送装置を左右一側に、運転席を左右他側に配置し、搬送装置後部に設けた前記拡散装置の運転席側下方から、切断装置の前端部に徐々に幅を拡げる左右幅移行部を形成したものである。 【0012】 【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係るロールベーラの全体的な構造を示した側面図、図2は同じく平面図である。図3はロールベーラの構造を示す平面図、図4は同じく拡大平面図、図5は同じく拡大側面図である。図6は拡散オーガの螺旋羽根の別実施例を示す平面図、図7は拡散オーガの別実施例を示す平面図である。 【0013】最初に、ロールベーラ80の全体構成について簡単に説明する。図1乃至図3に示す如く、本実施例のロールベーラ80は、機体前方に配置した刈取・搬送装置81により、圃場の稲等のホールクロップ用作物(飼料作物)を機体前部上に配置した掻込リール1により掻込んで、プラットホームの下部に左右方向に配置した刈刃2で前記作物を株元で切断し、その後部のプラットホームオーガ3により刈り取ったクロップ茎桿Rをロールベーラ80の左右一側(本実施例では進行方向左側)寄りの中央に搬送して、爪付きの搬送コンベア5により斜後上方に搬送する。該刈取・搬送装置81の後部に拡散装置82が配置されて拡散ケース50まで搬送されたクロップ茎桿Rを幅方向に拡散させる。該拡散装置82によりロールベーラ80の幅方向に拡散されたクロップ茎桿Rは後述のロールベール成形室85に送り込む直前に切断装置83により短く切断して茎桿切断片R’にされ、該切断装置83によりロールベール成形室85に送り込まれた茎桿切断片R’をロールベーラ装置84により短円柱状のロールベールVに梱包成形する。 【0014】そして、刈取・搬送装置81、拡散装置82、切断装置83及びロールベーラ装置84の順に前方より配設され、これらの装置81・82・83・84を走行機体4に搭載し、該走行機体4に備えられた左右一対のクローラ式走行装置6・6によって、走行機体4は、前進及び後退、並びに旋回を行う。 【0015】これより、前記ロールベーラ80に具備される刈取・搬送装置81、拡散装置82、切断装置83及びロールベーラ装置84の各装置81・82・83・84について個々に説明する。まず、刈取・搬送装置81について説明する。 【0016】前記刈取・搬送装置81は、ロールベーラ80の前部に配設され、左右一対のデバイダ12・12と、該デバイダ12・12間に横設された掻込リール1と、該掻込リール1によって寄せ集められたホールクロップ用作物を、その株元の部分で切断するための刈刃2と、該刈刃2で株元を切断されたクロップ茎桿Rをロールベーラ80の略左半分に寄せ集めて、後上方に送り込むためのプラットホームオーガ3と、該プラットホームオーガ3によってロールベーラ80の前部において斜後上方に送り込まれたクロップ茎桿Rを、拡散ケース50まで搬送するための爪付きの搬送コンベア5とを備えている。 【0017】前記掻込リール1は、側面視において多角形状をしていて、各コーナー部には、ホールクロップ用作物を掻込み易くするためのタイン13・13・・・がそれぞれ取付けられている。また、掻込リール1は、その全体がリール昇降シリンダ14により搬送コンベア5を内装するコンベアケース51に対して昇降可能に取付けられている。また、プラットホームオーガ3を内装するオーガケース52の下部には刈刃2が配設され、該オーガケース52の前部両端にデバイダ12・12が設けられている。同じくオーガケース52の左側後部にはコンベアケース51が連結され、該コンベアケース51の後端部は、前記拡散オーガ54を内装する拡散ケース50の前部に上下回動可能に支承されている。なお、前記刈取・搬送装置81は、走行機体4とコンベアケース51の下部に架設された回動シリンダ10の作用によって、その全体が支点軸30a(側面視において搬送コンベア5の上部プーリの軸心と一致している)を中心にして垂直面内において回動可能としている。 【0018】また、図2及び図3に示す如く、前記プラットホームオーガ3の右半分の部分と左端部とには、これらの部分に寄せられたホールクロップ用作物を両側から搬送させて、コンベアケース51との連結部に寄せ集めるための螺旋羽根15a・15bが取付けられている。さらに、図1に示されるように、前記オーガ3における螺旋羽根15a・15bが設けられていない部分の外周面には、該オーガ3の軸心に対して偏心回転する偏心軸16に取付けられた多数本の掻寄せ爪17が出入りする構成となっている。 【0019】これにより、掻込リール1によりロールベーラ80に寄せられた圃場のホールクロップ用作物は、刈刃2により株元で切断されて倒されて、クロップ茎桿Rとなった後に、該クロップ茎桿Rは、プラットホームオーガ3の各螺旋羽根15a・15bにより左右両側から、該オーガ3における螺旋羽根15a・15bが取付けられていない部分(オーガ3の左半分の一部)に集められた後に、該オーガ3の略左半分の部分に出入自在に設けられている多数本の掻寄せ爪17によりロールベーラ80の斜後上方に送り込まれ、引き続いて、爪付きの搬送コンベア5により更に同方向に搬送される。 【0020】上記した各作用によって、圃場のホールクロップ用作物が株元で切断されて、ロールベーラ80の斜後上方に向けて搬送される際には、そのクロップ茎桿Rの株元、或いは穂先の位置はバラバラになっている。即ち、ロールベーラ80の斜後上方に向けてのクロップ茎桿Rの搬送姿勢は、全く不規則となっている。 【0021】次に、拡散装置82について説明する。 【0022】図4及び図5に示す如く、前記刈取・搬送装置81を構成する搬送コンベア5とロールベーラ装置84との間には拡散ケース50が配設され、該拡散ケース50には拡散装置82としての拡散オーガ54が内装されている。前記刈取・搬送装置81の後部に位置するコンベアケース51の後部は拡散ケース50内に挿入されて、搬送コンベア5の上部ローラ30の軸30aが該拡散ケース50の前部に内装されている。そして、拡散ケース50内において、前記上部ローラ30の後方に拡散オーガ54が横設され、前記拡散オーガ54の下方には前記搬送コンベア5後端からベールチャンバー34の前端部まで連続する第一搬送板55が設けられている。 【0023】前記拡散オーガ54は、その全長に亘って一方向の螺旋羽根19を備えたものであって、搬送コンベア5から該搬送コンベア5より幅広のロールベーラ装置84にクロップ茎桿Rが搬送されることに対応して、搬送中のクロップ茎桿Rを移送・拡散させて、その幅を広くするための装置である。即ち、搬送コンベア5の左端と、ロールベーラ装置84の左端は略同一位置に合わせているが、その右端の位置は搬送コンベア5は右側に運転席が配設されているために狭く、ロールベーラ装置84は機体幅に均等に配置されるように幅が広く構成され、ベールも大きくできるようにしている。よって、前記拡散オーガ54によって、搬送中のクロップ茎桿Rをロールベーラ80機体の右方向にも拡散させて、全体的に略同量後方へ搬送されるようにしてロールの径が左右で略同じとなるようにしている。 【0024】上述の如く、本実施例に係るロールベーラ80では、刈取・搬送装置81のコンベアケース51と、ロールベーラ装置84を内装するベールチャンバー34との間に、拡散装置82の拡散用回転体として拡散オーガ54を設け、クロップ茎桿Rを切断しないままでロールベーラ装置84近傍まで搬送している。こうして、クロップ茎桿Rをロールベーラ装置84近傍まで切断しない状態で搬送する。該ロールベーラ装置84の前部には切断ロータ21を配置して、掻き込みと切断ができるようにし、搬送経路におけるホールクロップ用作物のロスを削減して効率よくロールベールVを形成することができるようにしている。 【0025】なお、図6に示す如く、拡散装置82の拡散用回転体である拡散オーガ54の螺旋羽根19の先端には、クロップ茎桿Rの掻き込み性能を向上させるための突起19a・19a・・・を所定間隔をあけて設けることもできる。なお、突起の形状は限定するものではない。また、本実施例において拡散装置82の拡散用回転体として拡散オーガ54を採用しているが、図7に示す如く、拡散装置82の拡散用回転体として円錐台状に構成したコーン式回転体54’を採用することもできる。このとき、コーン式回転体54’の左側径が右側径より大きくなるようにして、クロップ茎桿Rが右方向に多く搬送されるようにし、コーン式回転体54’によってクロップ茎桿Rが右方向に拡散されるようにしている。なお、コーン式回転体54’に直板状または螺旋状の羽根を設けることもできる。 【0026】続いて、切断装置83について説明する。 【0027】前記拡散ケース50の後部にはベールチャンバー34が配設され、該ベールチャンバー34には前記切断装置83及びロールベーラ装置84が内装されている。切断装置83は、主に、切断ロータ21・21・・・と、クロップ茎桿Rを切断するため該切断ロータ21・21・・・の下方に配設されたナイフ23・23・・・とで構成されている。前記切断ロータ21・21・・・は、前記拡散装置82により機体幅方向に拡散され、拡散ケース50に内装された第一搬送板55及びロールベーラ80室前部に内装された第二搬送板56によって搬送されたクロップ茎桿Rを、掻き込み、さらに、ロールベーラ装置84へ搬出している。 【0028】図3及び図4において、二枚一組となった多数組の切断ロータ21・21・・・は、回転中におけるロータ軸22の負荷を均等にすべく、その回転方向に沿って位相を順次ずらして前記ロータ軸22に取付けられていて、各組の切断ロータ21・21・・・の間に、それぞれナイフ23・23・・・が退避可能となって入り込んでいる。なお、ナイフ23・23・・・は、切断ロータ21・21・・・のロータ軸22よりも下方に配置されて、その基端部がナイフ回動軸24に回動可能に支持されると共に、各ナイフ23・23・・・に備えられたナイフ安全装置25・25・・・によって、切断位置から退避可能となっている。 【0029】上述の如く構成された切断装置83は、切断ロータ21・21・・・とナイフ23・23・・・とによって、第二搬送板56に沿って搬送されてきたクロップ茎桿Rを短く切断すると共に、切断ロータ21の回転作用によって、茎桿切断片R’を切断装置83の後方に配設されたロールベール成形室85に搬出している。 【0030】なお、前記刈取・搬送装置81の搬送コンベア5より、拡散装置82の拡散オーガ54によるによるクロップ茎桿Rの搬送速度は大きく、また、拡散装置82の拡散オーガ54より、切断装置83の切断ロータ21によるクロップ茎桿Rの搬送速度は大きい。具体的には、搬送コンベア5後部の駆動軸の回転数より拡散オーガ54の回転数を大きくなるように動力を伝達して搬送速度を速くし、該拡散オーガ54の回転数よりも切断ロータ21の回転数が大きくなるように動力を伝達するようにしている。なお、動力伝動機構はベルト式やチェーン式や歯車式等よりなり、歯数等を変更して増速できる構成であれば限定するものではない。すなわち、クロップ茎桿Rの搬送経路の後方に向かうに従って搬送速度を大きくして、搬送されるクロップ茎桿Rにより形成されるクロップ茎桿Rの層の厚みが小さくなるようにしている。よって、搬送コンベア5にて圧迫状態で搬送されたクロップ茎桿Rは、拡散オーガ54にて瞬時に捌かれて左右方向に拡散し、切断ロータ21にて確実に掻き込まれナイフ23で切断される。このようにして、クロップ茎桿Rの搬送経路において停滞詰まりの低減と、拡散装置82の拡散性能の向上を図り、搬送性能を向上させている。 【0031】次に、ロールベーラ装置84について説明する。 【0032】図1に示す如く、ベールチャンバー34は、走行機体4に固定されたフロントチャンバー35と、該フロントチャンバー35の後端部であって、しかもその上端部にヒンジピン36を介して開閉可能に連結されたリヤチャンバー37とで構成される。そして、リヤチャンバー37の両側板37a・37aの内側面に、チェーン歯車38・38・・・が相対向して支持され、同様に、フロントチャンバー35の両側板35a・35aの内側面に、チェーン歯車38・38が相対向して支持されている。さらに、各チェーン歯車38・38・・・の内側には、円弧状をしたガイド板39b・39aがそれぞれ連続して設けられている。 【0033】そして、各チェーン歯車38・38・・・と各ガイド板39a・39bの外側との間には、無端チェーン41が掛装され、相対向する一対の無端チェーン41の間は、無端チェーン41と同一軌跡を周回走行する多数本の梱包バー42・42・・・で連結されている。また、円弧状の各ガイド板39a・39bを走行する多数本の梱包バー42・42・・・と、両チャンバー35・37の側板35a・35a・37a・37aによって、ロールベール成形室85が形成される。なお、前記切断装置83は、フロントチャンバー35内に配設されており、前記第二搬送板56が、該フロントチャンバー35の底部を構成している。 【0034】そして、ロールベール成形室85の周壁を構成する多数本の梱包バー42・42・・・が周回走行している状態で、クロップ茎桿Rが短く切断された茎桿切断片R’が該切断ロータ21・21・・・の回転によって連続して前記ロールベール成形室85に投入されると、該茎桿切断片R’は、多数本の梱包バー42・42・・・の周回走行によって、同方向に連れ廻りさせられながら、その体積が徐々に増大される。そして、ロールベール成形室85が茎桿切断片R’で充満されると、ロール状に梱包成形された茎桿切断片R’は、その半径方向及び軸方向の双方に沿って圧縮されて、強く締め固められたロールベールVが成形される。 【0035】また、ロールベールVの成形後においては、結束紐繰出装置43によって、結束紐束44から結束紐が繰り出され、成形後のロールベールVの回転中において、これと接触しているローラ45によって、前記ロールベールVの外周に結束紐が螺旋状となって巻き掛けられて、ロールベールVの全体が結束される。その後、図1に示されるように、回動シリンダ46のロッドが突出して、リヤチャンバー37が斜後上方に向けて回動すると共に、該回動と連動して、走行機体4の後端部の後方に向けて突出されたロールキッカー47が下方に向けて回動することにより、フロントチャンバー35の後部が開口されて、ロールベールVは、該ロールキッカー47の上面を転動して、ロールベーラ80後方に放出される。 【0036】ここで、上述の如く構成した、刈取・搬送装置81、拡散装置82、切断装置83及びロールベーラ装置84より成るロールベーラ80において、各装置81・82・83・84で搬送されるホールクロップ用作物の搬送幅について説明する。 【0037】図2及び図3に示す如く、前記刈取・搬送装置81に具備される掻込リール1、刈刃2及びオーガケース52はロールベーラ80機体全幅に亘って設けられているのに対し、前記コンベアケース51と拡散ケース50はロールベーラ80前部の左半分の部分に配設され、その右半分の部分には、運転席ユニット7が配設されている。また、ロールベーラ80における運転席ユニット7の斜め左後方には、ロールベーラ装置84が配設され、運転席ユニット7の下方にはエンジン58が配設され、ロールベーラ装置84の側方の空所には、バッテリー8、燃料タンク9や工具箱11等が配置されている。 【0038】従って、運転席ユニット7、拡散ケース50及びベールチャンバー34に包囲された場所に空間57が形成され、該空間57にステップ等を設けることで、作業者が該空間57を足場として作業することのできる。該空間57では、エンジン58、拡散ケース50、ベールチャンバー34、バッテリー8、燃料タンク9等に面しており、図示しない結束紐収納ケース等も内装されている。これら及びこれらに内装された装置のメンテナンスを行うことができる。ロールベーラ80では、結束紐繰出装置43の結束紐束44の交換や、エンジンバルブの関係のメンテナンス、刈取・搬送装置81の点検等を行う頻度が高く、従って、これらの作業を一箇所において行うことができると都合がよく、メンテナンスの作業性の向上を期待できる。 【0039】上述の如く、本実施例に係るロールベーラ80では運転席ユニット7やエンジン58等を配置するために、刈取・搬送装置81の搬送コンベア5及び拡散装置82の拡散オーガ54の幅が、切断装置83及びロールベーラ装置84の幅より小さくなっている。詳しくは、図4に示す如く、切断装置83とロールベーラ装置84の作用幅W1は、刈取・搬送装置81に具備される搬送コンベア5と拡散装置82の拡散オーガ54の作用幅W2よりも広くなっている。従って、特に、拡散装置82から切断装置83までの搬送経路において、搬送されるクロップ茎桿Rを左右方向に効果的に拡散させる必要がある。 【0040】そこで、図4及び図5に示す如く、搬送コンベア5後端からロールベーラ装置84の入口まで連続する搬送板18の形状を工夫して、搬送板18上を搬送されるクロップ茎桿Rを左右方向に拡散できるようにしている。なお、前記搬送板18は、搬送コンベア5後端から拡散オーガ54下方を通りベールチャンバー34前端に亘って拡散ケース50内部に配設された第一搬送板55と、該第一搬送板55の後端から切断装置83下方に亘って配設された第二搬送板56と、前記第二搬送板の後端から連続してロールベーラ装置84の入口までに亘って配設された第三搬送板59で構成されている。 【0041】前記搬送板18は、拡散装置82の拡散オーガ54下方より、該拡散オーガ54より下方に配設された切断装置83下方に亘って、前方より後方に下る傾斜が設けられていて、第一搬送板55側の傾斜角より第二搬送板56側の傾斜角が大きくなるよう構成されている。上述の如く、搬送板18に傾斜を持たせることにより、拡散オーガ54の回転による放擲と傾斜落下により、搬送板18によって切断ロータ21まで導かれるクロップ茎桿Rは、切断ロータ21が掻き込むのに都合の良い位置に搬送されてくるので、切断ロータ21のクロップ茎桿Rの掻き込み性能が向上する。また、搬送板18に搬送方向に沿って下る傾斜を設けることで、搬送板18を底面とするクロップ茎桿Rの搬送経路の後方に向かうほど該搬送経路の断面積が広くなり、搬送の途中にクロップ茎桿Rが停滞して詰まることを防止することができる。 【0042】さらに、ベールチャンバー34の方が拡散ケース50より左右幅が大きく、拡散ケース50はベールチャンバー34の左側前部に接続されていることに起因するクロップ茎桿Rの搬送板18の左側への偏りを防止するため、拡散オーガ54の回転軸54b下方近傍位置から、拡散ケース50に内装された第一搬送板55右側を右方に徐々に幅を拡げる左右幅移行部55aを形成し、第二搬送板56に接続するところで切断装置83やロールベーラ装置84と略同一幅である第二搬送板56の幅と略等しくなるようにしている。すなわち、第一搬送板55の右辺は、拡散オーガ54の回転軸54b下方近傍位置から角度を持たせて左右幅移行部55aを形成し、該左右幅移行部55aにおいて、第一搬送板55を底面とする搬送経路の右面をガイドとして、クロップ茎桿Rが第一搬送板55の途中から右方に拡散し易いようにして、第二搬送板56に至った時点で、該第二搬送板56の左側にクロップ茎桿Rが偏ることのないようにしている。 【0043】このようにして、拡散ケース50後部に位置するクロップ茎桿Rの搬送経路を右方に拡張するための左右幅移行部55aを設け、搬送経路におけるクロップ茎桿R詰まりを防止している。そして、クロップ茎桿Rが第二搬送板56に至ったときには、クロップ茎桿R量の搬送板18上での左右の偏りがない状態として、搬送されるクロップ茎桿Rの主流が切断装置83の左右略中央部に投入されるようにして、該切断装置83にて良好に茎桿切断片R’が拡散することができるようにしている。 【0044】また、第二搬送板56と第三搬送板59とで、ベールチャンバー34のフロントチャンバー35の底部を構成しており、該第二搬送板56の前半部は斜後下方に向けて急傾斜し、送込み装置を兼用した切断装置83下方の第二搬送板56の最も低い部分で、前記第三搬送板59と接続している。従って、拡散装置82の拡散オーガ54により左右方向に拡散されるよう方向付けられたクロップ茎桿Rは、搬送板18上を左右方向に拡散しながら通過し、切断装置83に至ったときには左右方向に略均等に拡散された状態となるようにしている。 【0045】そして、第二搬送板59の後端に接続された第三搬送板59は、切断装置83の切断ロータ21下方からロールベーラ装置84入口まで連続して上方に向けて傾斜して、切断装置83によって切断された茎桿切断片R’がロールベーラ装置84に送り込まれるようにしている。上述の如く、適度に拡散した状態でクロップ茎桿Rが切断された茎桿切断片R’がロールベーラ装置84まで搬送され、該ロールベーラ装置84において短円柱状のロールベールVに梱包成形されるので、左右幅に亘って均質なロールベールVを形成することができ、ロールベールVの梱包品質が高められて、これを一定期間保存して醗酵させた後のサイレージとしての品質の不揃いがなくなる。 【0046】 【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。 【0047】即ち、請求項1に示す如く、ホールクロップ作物を刈り取り、後方に搬送する刈取・搬送装置と、搬送物を左右方向に拡散させる拡散装置と、搬送物を切る切断装置と、搬送物をロールベールに成形するロールベーラ装置とを前部から後部に向けて順に配設したロールベーラにおいて、刈取・搬送装置の後端に略連続して拡散装置を配設したので、搬送物であるクロップ茎桿が左右に拡散されて均一な径のベールが得られる。 【0048】請求項2に示す如く、請求項1に記載のロールベーラにおいて、前記刈取・搬送装置の後端からロールベール装置前端に亘って後方へ下る傾斜を有する搬送板を設け、該搬送板より上方に拡散装置を配設したので、下り傾斜と拡散装置により搬送物(クロップ茎桿)の流れが良くなり、比較的早い段階から左右方向に拡散されながら搬送板によって切断装置まで搬送されるので、停滞詰まりが削減され搬送物が良好に左右方向に拡散される。 【0049】請求項3に示す如く、請求項1又は請求項2に記載のロールベーラにおいて、前記拡散装置を拡散羽根を具備する回転体としたので、オーガによって搬送物(クロップ茎桿)が左右方向に良好に拡散される。 【0050】請求項4に示す如く、請求項1又は請求項3に記載のロールベーラにおいて、前記拡散装置の後部にロールベーラ装置へ搬出して切断する切断装置を設け、拡散装置よりも切断装置の搬送速度を速くしたので、該左右幅移行部によって搬送物(クロップ茎桿)がガイドされながら左右方向に無理なく拡散され、左右幅に亘って均質なロールベールを形成することができる。 【0051】請求項5に示す如く、ホールクロップ作物を刈り取り、後方に搬送する刈取・搬送装置と、搬送物を左右方向に拡散させる拡散装置と、搬送物を切る切断装置と、搬送物をロールベールに成形するロールベーラ装置とを前部から後部に向けて順に配設したロールベーラにおいて、搬送装置を左右一側に、運転席を左右他側に配置し、搬送装置後部に設けた前記拡散装置の運転席側下方から、切断装置の前端部に徐々に幅を拡げる左右幅移行部を形成したので、拡散装置により左右方向に拡散されるよう方向付けられて、搬送板上を左右方向に拡散しながら通過し、切断装置に至ったときには左右方向に略均等に拡散されて、左右幅に亘って均質なロールベールを形成することができる。 【0052】請求項6に示す如く、ホールクロップ作物を刈り取り、後方に搬送する刈取・搬送装置と、搬送物を左右方向に拡散させる拡散装置と、搬送物を切り刻む切断装置と、搬送物をロールベールに成形するロールベーラ装置とを前部から後部に向けて順に配設したロールベーラにおいて、搬送物をロールベーラ装置へ搬出する機構を切断装置に設け、刈取・搬送装置よりも拡散装置の搬送速度を大きくし、拡散装置よりも切断装置の搬送速度を大きくしたので、搬送経路の後方に向かうに従って搬送速度が大きくなって搬送物(クロップ茎桿)の厚みが小さくなるので、搬送中の詰まりを防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
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| 【出願日】 |
平成13年12月6日(2001.12.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2003−169535(P2003−169535A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月17日(2003.6.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−372663(P2001−372663) |
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