| 【発明の名称】 |
コンバインのキャビンロック構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】日高 茂實 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】ロック機構を操作することにより、両係合体を楽にロック解除して、後続の作業であるキャビンの傾倒作業が行えるようにすること。
【解決手段】車体フレームに枢支体を介してキャビンの前部を枢支して、同キャビンを前方へ傾動自在となしたコンバインにおいて、キャビンの下面後部に左右一対の係合体を設ける一方、車体フレームにキャビンに設けた係合体を受ける左右一対の係合受体を設けると共に、両係合受体に係合した両係合体をロック機構により一体的にロック・解除自在となしている。このようにして、ロック機構を操作することにより、両係合体を楽にロック解除して、後続の作業であるキャビンの傾倒作業、さらには、ミッション部等のメンテナンス作業を速やかに行うことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車体フレームに枢支体を介してキャビンの前部を枢支して、同キャビンを前方へ傾動自在となしたコンバインにおいて、キャビンの下面後部に左右一対の係合体を設ける一方、車体フレームにキャビンに設けた係合体を受ける左右一対の係合受体を設けると共に、両係合受体に係合した両係合体をロック機構により一体的にロック・解除自在となしたことを特徴とするコンバインのキャビンロック構造。 【請求項2】 各係合体に左右方向に軸線を向けた係合ピンを設ける一方、各係合受体に上方から上記係合ピンを係合可能な係合受溝を形成し、ロック機構には、左右方向に伸延させて左右一対の係合受体間にてその軸線廻りに回動自在に架設したフック支軸と、同フック支軸に連設して各係合受溝に係合した各係合ピンに係脱自在に係止するフックと、これらのフックをフック支軸を介して一体的に係脱操作する操作レバーとを設けたことを特徴とするコンバインのキャビンロック構造。 【請求項3】 操作レバーは、車体の外側方より操作可能としたことを特徴とする請求項2記載のコンバインのキャビンロック構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインのキャビンロック構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、コンバインの一形態として、車体フレームに枢支体を介してキャビンの前部を枢支して、同キャビンを前方へ傾動自在となすことにより、同キャビンの下方を開放して、エンジンルームやミッション部のメンテナンス等を容易に行うことができるようにしたものがある。 【0003】そして、キャビンの下面後部には、左右一対の連結・固定体を設ける一方、車体フレームには左右一対の連結・固定受体を設けて、各連結・固定受体に各連結・固定体を連結ボルト等により連結・固定するようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したコンバインでは、キャビンを前傾させてメンテナンス作業等を行う際に、左右一対の連結・固定体を連結・固定している連結ボルト等を逐一取り外す手間を要する上に、車体の内部寄り、すなわち、左側の連結・固定体を連結・固定している連結ボルト等の取り外し作業が、周囲にエンジンルームや穀粒貯留部があることから、容易に行えないという不具合がある。 【0005】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、車体フレームに枢支体を介してキャビンの前部を枢支して、同キャビンを前方へ傾動自在となしたコンバインにおいて、キャビンの下面後部に左右一対の係合体を設ける一方、車体フレームにキャビンに設けた係合体を受ける左右一対の係合受体を設けると共に、両係合受体に係合した両係合体をロック機構により一体的にロック・解除自在となしたことを特徴とするコンバインのキャビンロック構造を提供するものである。 【0006】また、本発明は、以下の構成にも特徴を有する。 【0007】(1)各係合体に左右方向に軸線を向けた係合ピンを設ける一方、各係合受体に上方から上記係合ピンを係合可能な係合受溝を形成し、ロック機構には、左右方向に伸延させて左右一対の係合受体間にてその軸線廻りに回動自在に架設したフック支軸と、同フック支軸に連設して各係合受溝に係合した各係合ピンに係脱自在に係止するフックと、これらのフックをフック支軸を介して一体的に係脱操作する操作レバーとを設けたこと。 【0008】(2)操作レバーは、車体の外側方より操作可能としたこと。 【0009】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態について説明する。 【0010】すなわち、本発明に係るコンバインは、基本的構造として、車体フレームに枢支体を介してキャビンの前部を枢支して、同キャビンを前方へ傾動自在となしている。 【0011】そして、特徴的構造として、キャビンの下面後部に左右一対の係合体を設ける一方、車体フレームにキャビンに設けた係合体を受ける左右一対の係合受体を設けると共に、両係合受体に係合した両係合体をロック機構により一体的にロック・解除自在となしている。 【0012】すなわち、各係合体に左右方向に軸線を向けた係合ピンを設ける一方、各係合受体に上方から上記係合ピンを係合可能な係合受溝を形成し、ロック機構には、左右方向に伸延させて左右一対の係合受体間にてその軸線廻りに回動自在に架設したフック支軸と、同フック支軸に連設して各係合受溝に係合した各係合ピンに係脱自在に係止するフックと、これらのフックをフック支軸を介して一体的に係脱操作する操作レバーとを設けており、同操作レバーは、車体の外側方より操作可能としている。 【0013】 【実施例】以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。 【0014】図1に示すAは、本発明に係るコンバインであり、同コンバインAは、左右一対のクローラ式の走行部1,1上に車体フレーム2を載設し、同車体フレーム2の前端部に刈取部4を取り付け、車体フレーム2上の左側前部に脱穀部6を配設し、同脱穀部6の直下方位置に選別部7を配設する一方、同選別部7の後方上部であって、脱穀部6の直後方位置に排藁処理部8を配設している。11は、刈取部4に設けた穀稈搬送機構、12は刈刃、13は、脱穀部6に設けた扱胴である。 【0015】そして、コンバインAは、車体フレーム2上の右側前部に運転部9を配設し、同運転部9の直後方位置であって、脱穀部6の直上方位置に穀粒貯留部10を配設している。 【0016】また、脱穀部6に設けた扱胴13の左側方位置には、前後方向に伸延するフィードチェン14を配設し、同フィードチェン14の上方位置に狭扼杆15を対向させて配置して、同狭扼杆15とフィードチェン14とが協働して穀桿の株元部を狭持すると共に、同穀桿の穂先部を扱胴13の下側周面に沿わせて前方から後方へ向けて搬送するようにしている。 【0017】上記のような構成により、刈取部4に設けた刈刃12により圃場に植生している穀稈を刈り取り、この刈り取った穀稈を刈取部4に設けた穀稈搬送機構11により後上方へ搬送してフィードチェン14に受け渡し、同フィードチェン14と狭扼杆15とにより穀桿の株元部を狭持すると共に、穀桿の穂先部を扱胴13の下側周面に沿わせて前方から後方へ向けて搬送して、同扱胴13により脱穀し、この脱穀した穀粒を選別部7により選別して、選別した清粒を穀粒貯留部10に搬送して貯留する一方、排藁を排藁処理するようにしている。 【0018】また、運転部9は、図2に示すように、キャビン20内の床部21の前部にステアリングコラム22を立設し、同ステアリングコラム22より上方へ突出させたホイール支軸23にステアリングホイール24を取り付け、同ステアリングホイール24の後方位置に座席25を配置すると共に、同ステアリングホイール24の左側方位置にサイド操作コラム26を配置し、また、ステアリングコラム22の上部左右側方位置には左右方向に伸延するフロント表示パネル27を左右側パネル支持フレーム29,30を介して配置している。31はサイド操作コラム支持フレームである。 【0019】キャビン20は、図3に示すように、箱型に形成して、車体フレーム2の右側前部に設けたキャビン支持枠体35上に載設すると共に、図4にも示すように、起立した使用姿勢(a)と、前方へ傾動させた不使用姿勢(b)とに姿勢変更可能としている。Rはエンジンルーム、19はミッション部である。 【0020】すなわち、キャビン支持枠体35は、ミッション部19の上方位置に略水平に配置した略水平支持枠形成片36と、同略水平支持枠形成片36の直後方位置にて略垂直に立設した略垂直支持枠形成片37と、両支持枠形成片36,37間に傾斜状に介設した傾斜状支持枠形成片38とを具備している。 【0021】そして、図3〜図5に示すように、キャビン20の下面前部20aと略水平支持枠形成片36の前部との間に、左右一対の枢支体40,40を介設して、両枢支体40,40を介してキャビン20を前記した使用姿勢(a)と不使用姿勢(b)との間で回動させて、姿勢を変更することができるようにしている。 【0022】ここで、枢支体40は、図5に示すように、キャビン20に取り付けた可動側枢支片41と、略水平支持枠形成片36に取り付けた固定側枢支片42とを、防振ゴム体43を介して左右方向に軸線を向けた枢軸44により連結して構成している。 【0023】また、図3、図4、図6及び図7に示すように、キャビン20の下面後部20bには、左右一対の係合体50,50を設ける一方、前記した略垂直支持枠形成片37の左右方向伸延片37aに、上記係合体50,50を受ける左右一対の係合受体51,51を設けると共に、両係合受体51,51に係合した両係合体50,50をロック機構52により一体的にロック・解除自在となしている。 【0024】係合体50は、図6及び図7に示すように、防振機能を有する係合体本片53と、同係合体本片53の周面を囲繞してキャビン20の下面後部に取り付けた取付片54とから形成しており、係合体本片53は、左右方向に軸線を向けた内側筒片55と、同内側筒片55の外周に配置した外側筒片56と、両筒片55,56間に介設した筒状の防振ゴム片57と、上記内側筒片55中に貫通させて左右側端部58a,58aを左右外側方へ突出状となした係合ピン58とから形成している。 【0025】係合受体51は、図6及び図7に示すように、左右一対の受体本片60,60と、両受体本片60,60の下端間に介設した連結片61とから背面視U字状に形成しており、連結片61を連結受片62,62を介して左右方向伸延片37aに連結している。63は連結ボルトである。 【0026】そして、左右一対の受体本片60,60の上端中央部には前記した係合ピン58の左右側端部58a,58aが係合可能な係合受溝64,64を形成すると共に、各受体本片60,60の上端部を外側方へ傾斜させて係合案内片60a,60aを形成している。 【0027】このようにして、係合受体51の受体本片60,60間に係合体50の係合体本片53が上方から係合すると共に、同係合体本片53に設けた係合ピン58の左右側端部58a,58aが受体本片60,60に形成した係合受溝64,64中に係合するようにしている。 【0028】ロック機構52は、図6及び図7に示すように、左右方向に伸延させて左右一対の係合受体51,51間にてその軸線廻りに回動自在に架設したフック支軸70と、同フック支軸70に連設して各係合受溝64,64,64,64に係合した各係合ピン58,58に係脱自在に係止するフック71,71,71,71と、これらのフック71,71,71,71をフック支軸70を介して一体的に係脱操作する操作レバー72とを具備しており、同操作レバー72は、フック支軸70の右側端部を下方へ伸延させて一体成形している。 【0029】そして、操作レバー72は、エンジンルームRの一部を形成する右側壁(図示せず)を開放することにより、車体の右側外側方より楽に操作することができるようにしている。 【0030】このようにして、図6に示すように、操作レバー72を、フック支軸70を中心にしてロック操作位置(イ)からロック解除操作位置(ロ)に反時計廻りに回動させることにより、フック71,71,71,71をフック支軸70を中心にして反時計廻りに回動させて、各係合ピン58,58の左右側端部58a,58a,58a,58aとの係合を解除することができるようにしている。 【0031】また、操作レバー72を、反対の操作、すなわち、フック支軸70を中心にしてロック解除操作位置(ロ)からロック操作位置(イ)に時計廻りに回動させることにより、フック71,71,71,71をフック支軸70を中心にして時計廻りに回動させて、各係合ピン58,58の左右側端部58a,58a,58a,58aに係合させることができるようにしている。 【0032】また、本実施例では、図8に示すように、キャビン20の左右幅の仮想中心線C1よりも、ホイール支軸23と座席25の左右幅の仮想中心線C2を右側方へ偏倚させて配置している。75は開閉ドア、76は開閉窓、77はフロントガラスである。 【0033】このようにして、座席25に着座してステアリングホイール24を操作しながら前方を視認するオペレータMの前方視界性を良好に確保することができるようにしている。S1はオペレータMの最左側視野限界位置、S2はオペレータMの最右側視野限界位置である。 【0034】すなわち、キャビン20は、刈取部4の右側半部側に配置されると共に、同キャビン20の左側部には左側柱80が立設されているために、ホイール支軸23と座席25の左右幅の仮想中心線C2がキャビン20の左右幅の仮想中心線C1と一致するように配置すると、オペレータMの左側の視野の中に左側柱80が入って目障りになるという不具合があるが、本実施例のように、ホイール支軸23と座席25の左右幅の仮想中心線C2をキャビン20の左右幅の仮想中心線C1よりも右側方へ偏倚させて配置することにより、かかる不具合の発生を防止して、前方視界性を良好に確保することができるため、作業能率を向上させることができる。 【0035】しかも、本実施例では、、フロントガラス77の左側半部の前方膨出幅W1を、同フロントガラス77の右側半部の前方膨出幅W2よりも略二倍の大きさとなるように大きく形成しているため、フロントガラス77の左側隅部の曲率を大きくすることができて、左側方の視界性を向上させることができる。その結果、この点からも、前方視界性を良好に確保することができるため、作業能率を向上させることができる。 【0036】運転部9は、図2、図9〜図11に示すように、床部21の前中央部にステアリングコラム22を立設し、同ステアリングコラム22の上部よりホイール支軸23を上方へ向けて突出させて、同ホイール支軸23にステアリングホイール24を取り付け、同ステアリングホイール24の後方位置に座席25を配置している。Mはオペレータである。 【0037】しかも、ステアリングコラム22の上部には左右一対のパネル支持フレーム29,30を介して左右方向に伸延するフロント表示パネル27を取り付け、同フロント表示パネル27の左右側部にそれぞれスイッチパネル87,87を設けている。 【0038】さらには、座席25の左側方位置にはサイド操作コラム26を配置しており、サイド操作コラム26内にサイドパネル支持フレーム89を設け、同サイドパネル支持フレーム89によりサイド操作コラム88の上面に設けたサイドパネル90を支持し、同サイドパネル90の前端部を、前記したフロント表示パネル27の左側端部に接続している。 【0039】また、サイド操作コラム26には、主変速レバー91と副変速レバー92と作業レバー93を設けて、これらのレバー91,92,93の上端把持部をサイドパネル90に設けた各レバーガイド溝94,95,96より上方へ突出させている。97はフットレスト、98は流し込みペダル、99はパーキングペダル、100はロックレバーである。 【0040】 【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得られる。 【0041】(1)請求項1記載の本発明では、キャビンの下面後部に左右一対の係合体を設ける一方、車体フレームにキャビンに設けた係合体を受ける左右一対の係合受体を設けると共に、両係合受体に係合した両係合体をロック機構により一体的にロック・解除自在となしている。 【0042】このようにして、左右一対の係合受体にそれぞれ係合した係合体を、ロック機構により一体的にロック・解除自在となしているため、同ロック機構を操作することにより、両係合体を楽にロック解除して、後続の作業であるキャビンの傾倒作業、さらには、ミッション部等のメンテナンス作業を速やかに行うことができる。 【0043】また、これらの所要の作業を終了した後は、上記した作業とは反対の手順をたどって、最終的にロック機構を操作することにより、両係合体を楽にかつ確実にロックすることができて、キャビンの安全性を確保することができる。 【0044】(2)請求項2記載の本発明では、各係合体に左右方向に軸線を向けた係合ピンを設ける一方、各係合受体に上方から上記係合ピンを係合可能な係合受溝を形成し、ロック機構には、左右方向に伸延させて左右一対の係合受体間にてその軸線廻りに回動自在に架設したフック支軸と、同フック支軸に連設して各係合受溝に係合した各係合ピンに係脱自在に係止するフックと、これらのフックをフック支軸を介して一体的に係脱操作する操作レバーとを設けている。 【0045】このようにして、操作レバーを操作することにより、フック支軸を介してフックを係合体に設けた係合ピンに係脱自在に係止することができるため、構造簡易にして、円滑かつ確実に係合体のロック又はロック解除作業を行うことができる。 【0046】(3)請求項3記載の本発明では、操作レバーは、車体の外側方より操作可能としている。 【0047】このようにして、操作レバーを車体の外側方より操作することができるため、同操作レバーの操作を周囲の構成部材に影響されることなく、楽に行うことができて、同操作レバーの操作性を良好に確保することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
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| 【出願日】 |
平成14年4月23日(2002.4.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080160 【弁理士】 【氏名又は名称】松尾 憲一郎
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| 【公開番号】 |
特開2003−310035(P2003−310035A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月5日(2003.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−121222(P2002−121222) |
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