| 【発明の名称】 |
刈り取り装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高岡 照海 【住所又は居所】愛媛県温泉郡川内町大字則之内甲2225番地1 遠赤青汁株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】植物の倒伏量が少なくなり、刈り取り量及び収穫量の増加を図ることができ、植物の刈り取り作業が迅速且つ容易に行える刈り取り装置を提供する。
【解決手段】、乗用タイプの刈り取り装置3に乗車したままで、走行台車4の操舵部15に設けたハンドル15cを作業者の手で操舵し、刈り取り装置3を所望する方向及び速度で走行移動させながら前後車輪8…を4輪操舵して、前後の車輪8…間に生じる内輪差を小さくする。前後の車輪8…が略同一部分を走行移動し、前後の車輪8により略同一部分の稲1が踏み倒されるため、例えばキャタピラで走行したり、前後車輪8…を2輪操舵するよりも、稲1の倒伏量が少なくなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】走行車台の前部側に、植物を刈り込むための刈り込み手段が設けられた刈り取り装置であって、上記走行台車の前後下面に、該走行台車に搭載された駆動手段により駆動される左右一対の車輪を設けると共に、上記走行台車に、上記刈り取り装置を操舵するための操舵手段を設けて乗用タイプに構成した刈り取り装置。 【請求項2】上記前後車輪を、該車輪の操舵方向及び走行速度に応じて4輪操舵可能に設けた請求項1記載の刈り取り装置。 【請求項3】上記刈り込み手段を可動フレームの先端側に設けると共に、該可動フレームを上記走行台車に垂設された枢支部を支点として上下動可能に設けた請求項1記載の刈り取り装置。 【請求項4】上記駆動手段の駆動力を、上記全車輪に対して動力伝達可能に設けた請求項1記載の刈り取り装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、上にのびた植物を刈り取るための刈り取り装置に関し、より詳しくは、例えば稲や麦(大麦)、バーブ類のような植物を刈り取るのに適した刈り取り装置に関する。 【0002】 【従来の技術】上述例の稲を刈り取る装置としては、例えば左右のキャタピラを任意速度で回転及び停止させて走行するキャタピラ式の稲刈り機と、前部又は後部の車輪を回転させて走行する2輪操舵式の稲刈り機とがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のキャタピラ式の稲刈り機は、キャタピラの幅が広いため、方向転換するときに、多数の稲がキャタピラにより踏み倒され、押し潰されてしまうため、稲を刈り取ることができなくなる。また、2輪操舵の稲刈り機は、図3のイに示すように、前後の車輪8…間に生じる内輪差Aが大きく、前後の車輪8…が異なる部分を走行移動するため、多数の稲1が前後の車輪8…により踏み倒されてしまい、刈り取り量及び収穫量が少なくなる。また、田圃の中を作業者が歩行しながら、稲刈り機を操舵するので、作業者の足で稲を踏み倒したり、作業者の足がぬかるみに取られて転倒することがあり、作業性が悪いという問題点を有している。 【0004】この発明は上記問題に鑑み、乗用タイプの刈り取り装置に乗車したままで操舵手段を操舵し、該走行台車の前後車輪を4輪操舵することにより、植物の倒伏量が少なくなり、刈り取り量及び収穫量の増加を図ることができ、植物の刈り取り作業が迅速且つ容易に行える刈り取り装置の提供を目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明は、走行車台の前部側に、植物を刈り込むための刈り込み手段が設けられた刈り取り装置であって、上記走行台車の前後下面に、該走行台車に搭載された駆動手段により駆動される左右一対の車輪を設けると共に、上記走行台車に、上記刈り取り装置を操舵するための操舵手段を設けて乗用タイプに構成した刈り取り装置であることを特徴とする。 【0006】上述の植物は、例えば稲や麦(大麦)、バーブ類のようなイネ科植物等で構成することができる。且つ、刈り込み手段により刈り取られる部分は、そのイネ科植物の若葉や新芽等で構成することができる。また、刈り込み手段は、例えば固定刃と可動刃とを相対移動する刈り込み機や回転刃を回転する刈り込み機等で構成することができる。また、車輪は、例えば合成ゴム製のタイヤ、プラスチック製の車輪、複数の羽根又は突起を有する車輪等で構成することができる。また、駆動手段は、例えばエンジン(発動機)やモータ(電動機)等で構成することができる。また、操舵手段は、例えばハンドルやレバー等で構成することができる。 【0007】つまり、乗用タイプの刈り取り装置に乗車したままで走行台車の操舵手段を操舵し、刈り取り装置を所望する方向及び速度で走行移動させながら、植物を刈り込み手段で所定量刈り取る。同時に、走行台車の前後車輪を4輪操舵して、前後の車輪間に生じる内輪差を小さくする。前後の車輪が略同一部分を走行移動して、前後の車輪により略同一部分の植物のみが踏み倒されるので、例えばキャタピラで走行したり、前後車輪を2輪操舵するよりも、植物の倒伏量が少なくなる。 【0008】実施の形態として、上記前後車輪を、該車輪の操舵方向及び走行速度に応じて4輪操舵可能に設けることができる。また、上記刈り込み手段を可動フレームの先端側に設けると共に、該可動フレームを上記走行台車に垂設された枢支部を支点として上下動可能に設けることができる。また、上記駆動手段の駆動力を、上記全車輪に対して動力伝達可能(例えば4輪駆動)に設けることができる。 【0009】 【作用及び効果】この発明によれば、左右一対の車輪を走行台車の前後下面に取付けて、乗用タイプの刈り取り装置に乗車したままで操舵手段を操舵するので、走行台車と走行面との上下間隔が広くなり、田圃に水が溜まっていたり、ぬかるんでいても、植物の刈り取り作業が何等支障なく行え、背の低い植物や盛り土(うね)に接触することなく、跨ぐようにして走行することができる。且つ、植物が作業者の足で踏み倒されたり、ぬかるみに足を取られることがなく、田圃の中を歩行しながら刈り取り装置を操舵するよりも、作業が大変楽であり、雨期や乾期等の全天候時において、刈り取り作業が迅速且つ容易に行える。 【0010】且つ、走行台車の前後車輪を4輪操舵して、前後の車輪間に生じる内輪差を小さくするので、前後の車輪により略同一部分の植物のみが踏み倒され、例えばキャタピラで走行したり、前後車輪を2輪操舵するよりも、植物の倒伏量が少なくなり、刈り取り量及び収穫量の増加を図ることができる。 【0011】 【実施例】この発明の実施形態を以下図面に基づいて詳述する。図1は、植物の一例として稲1の若葉2を収穫するのに適した刈り取り装置3(以下、装置という)の側面図で、図2はその平面図で、図3はその概略背面図である。この装置3は、走行車台4の先端側に、稲1の若葉2を刈り取るための刈り込み機5を設け、その刈り込み機5により刈り取られた若葉2を、走行車台4後部に搭載された収穫袋6に収容する。 【0012】上述の走行車台4は、平面から見て略矩形を有する本体部材4aの前部上面にエンジン7(発動機)を搭載し、そのエンジン7の駆動力により、本体部材4aの前後下面に設けた左右一対の車輪8(例えばタイヤ)を4輪駆動又は2輪駆動して、所望する方向及び速度で前進走行又は後進走行する。且つ、稲1の株間よりも幅が狭く且つ大径サイズの車輪8…を、走行台車4の前後下面に垂設した軸受部8aで軸受して、走行台車4の下面と田圃の走行面との上下間隔(クリアランス)を広くしている。つまり、走行台車4の地上高さを、実施例において略70cmに設定しているので、その地上高さよりも低い稲1や盛り土(うね)が走行台車4に接触せず、稲1の倒伏が回避される。また、地上高さを、略70cm以下又は略70cm以上に変更してもよい。 【0013】且つ、前後車輪8の車軸間隔を、例えば略120cm〜略150cmの範囲に含まれる間隔(実施例では略135cm)に設定しているので、前後車輪8の車軸間隔が短く、刈り取り装置3の旋回半径が小さい。また、走行台車4の全長に応じて、略120cm以下又は略150cm以上に変更してもよい。加えて、上述のエンジン7及び後述するエンジン30の代わりに、例えばモータのような電動機を用いてもよく、この場合、発電機やバッテリー等を搭載する必要がある。 【0014】且つ、本体部材4aの中央部上面に設けた操舵部15に、作業者が着座するための運転席15aを設置し、運転席15a前部の操作部15bに、車輪8…を操舵するためのハンドル15cを設けて乗用タイプに構成すると共に、そのハンドル15cの回動操作により前後車輪8…を操舵する。 【0015】且つ、車輪8…は、操舵方向及び走行速度に応じて4輪操舵(4WS)又は2輪操舵(2WS)される。つまり、図5のロに示すように、低速走行時に逆相操舵(前輪の操舵方向と逆向き)して、前後の車輪8…の旋回半径を小さくする。一方、中高速時に同相操舵(前輪の操舵方向と同じ向き)して、走行時の操舵安定性を向上させる。なお、操舵部15には、例えばアクセルやブレーキ、クラッチ等の走行に必要な装置と、高さ変更機構18の操作と、4輪操舵又は2輪操舵に切替えるためのレバーやスイッチと、各種メーター類とを配列している。また、4輪操舵又は2輪操舵は公知技術であるので、その詳細な説明を省略する。加えて、車輪8…を、前輪操舵自在及び後輪操舵自在に設けてもよい。 【0016】一方、本体部材4aの下面側に、左右の車輪8の間隔又は幅を変更するための間隔変更機構10を設けている。この間隔変更機構10は、本体部材4a下面に軸架した車軸11の軸端部と、車輪8の軸受部8aとを動力伝達可能に連結すると共に、軸方向又は幅方向に対して移動自在に係合している。さらに、前後車輪8の軸受部8aを連結部材12で一体的に連結すると共に、その連結部材12に固定した軸受部12aを、本体部材4aの下面側幅方向に軸架したネジ軸13に対して移動自在に係合している。つまり、ネジ軸13を、その端部に連結したハンドル14の回動操作(又はモータの駆動力)により正逆回転して、連結部材12で連結された前後の車輪8…をネジ軸13に沿って幅方向に相対移動させ、左右の車輪8の間隔又は幅を、稲1の株間を走行可能な間隔又は幅に可変調節する。 【0017】前述の刈り込み機5は、本体部材4aに対して上下揺動自在に枢支された平面から見て略門型を有する可動フレーム17の先端側上部に取付けられ、その本体部材4aと可動フレーム17との間には、刈り込み機5の刈り込み刃19による刈り込み高さを、例えば上段、中段、下段等に変更するための高さ変更機構18を設けている。 【0018】上述の高さ変更機構18は、平面から見て略門型を有する可動フレーム17を、前部側の左右車輪8及び左右軸受部8aよりも内側(又は外側)に取り付け、可動フレーム17の両端部を、本体部材4aの略中央両側部に垂設した枢支部4bに対して上下回動自在に連結し、所定長さを有する棒状のネジ軸20を、本体部材4aの前端側中央部に固定した軸受部21で前後回動自在に直軸受し、そのネジ軸20の下端部を、可動フレーム17の前端側中央部に取付けた軸受部22に対して前後回動自在に軸受している。つまり、ネジ軸20を、その上端に連結したモータ23の駆動力(又はハンドルの回動操作)により正逆回転して、枢支部4bを中心として、ネジ軸20下端に連結した可動フレーム17を上下揺動すると共に、刈り込み機5の刈り込み刃19による刈り込み高さを、稲1上部の若葉2を所定量刈り取るのに適した高さに上下調節する。なお、刈り込み刃19による下限刈り込み高さを、例えば地上高さ略10cmに設定することができるが、略10cm以下又は略10cm以上に変更可能に設けてもよい。 【0019】また、上述の高さ変更機構18及び前述の間隔変更機構10を、例えばラック及びピニオンや流体圧シリンダ、ソレノイド、チェーン機構、カム機構等で構成してもよい。 【0020】前述の刈り込み刃19は、周知のバリカン式の構成であって、図6にも示すように、先端側に多数の凹凸を有する略鋸刃状の固定刃25及び可動刃26で構成され、固定刃25及び可動刃26を、可動フレーム17前端部に固定した支持板27の前端側に取り付け、可動刃26を、周知の駆動機構により固定刃25上面に沿って長さ方向に往復移動する。なお、上述の刈り込み刃19及びその駆動機構についての説明は、周知のため省略する。 【0021】且つ、可動フレーム17の前端側上部に、刈り込み刃19により刈り取られた若葉2を後述する供給ダクト31内に向けて送り込むための送風機28を搭載している。 【0022】上述の送風機28は、刈り込み刃19により刈り取られる稲1を、供給ダクト31内に向けて送り込まれる向き及び姿勢を規制すると共に、その刈り取った若葉2を、可動フレーム17に取付けられた吸引ダクト31内に向けて送り込むためのもので、送風機28の吹出口29を、刈り込み刃19の刃全長に渡って複数並設している。この吹出口29の位置は、刈り込み刃19よりも前方で、刈り込み刃19の高さよりも上方である。なお、上述の刈り込み刃19及び送風機28は、可動フレーム17の前端側に搭載したエンジン30(発動機)により駆動される。 【0023】且つ、刈り込み機5後方の可動フレーム17の前端側上部に、刈り込み刃19により刈り取られた若葉2を後述する収穫袋6に供給するための供給ダクト31を、送風機28の吹出口29…から吹出される空気(大気)の送風方向と対向して配設している。 【0024】上述の供給ダクト31は、送風機28の吹出口29…と対向して開口した前端側吸入口31aを、刈り込み刃19により刈り取られた略全ての若葉2が、送風機28の吹出口29…から吹出される空気により送り込み許容される大きさ及び形状に形成し、後端側排出口31bを、切替え装置31fを介して、走行車台4の本体部材4a後部に搭載された収穫袋6に接続している。 【0025】且つ、供給ダクト31のダクト31cを、左右車輪8及び左右軸受部8aの間に形成された空間部に沿って配管すると共に、可動フレーム17側に配管されたダクト31cと、本体部材4a後部に配管されたダクト31dとを、フレキシブルダクト31eを介して接続している。 【0026】また、上述の供給ダクト31を、前後車輪8の車軸間隔が略135cm以上に設定された走行台車4に配管する場合、図4に示すように、供給ダクト31のダクト31cを2本又は2本以上に分岐して、可動フレーム17の両端部又は下面部に沿って配管してもよい。又は、ダクト31cを、左右車輪8及び左右軸受部8aの間に形成された空間部に沿って配管してもよい。 【0027】一方、刈り取られた若葉2を収穫袋6内に向けて供給するのに必要な吸引力を発生させるための吸引ブロワー32(例えばリングブロワー)を介して、上述のダクト31dを切替え装置31fに接続すると共に、その切替え装置31fの排出部31g,31gに、後述する収穫袋6の紐状体34側の開口部を接続する。つまり、一方の排出口31gに接続された収穫袋6に若葉2が所定量収容されたとき、切替え装置31fを切替え操作して、他方の排出口31gに接続された収穫袋6に対して若葉2を収容する動作を開始する。また、1本の供給ダクト31を可動フレーム17に沿って配管してもよい。且つ、収穫袋6の紐状体34側が係止される止め具33…を、排出口31gの周縁部に取付けている。 【0028】上述の収穫袋6は、図7に示すように、側面から見て略筒状で、一端側には、ゴム紐等からなる紐状体34を通して形成しており、他端側口部には、収束紐35を取付けている。この収束紐35は、例えば収穫袋6の外側面に形成した紐通し部36に通せばよく、収束紐35の両端部に、紐上での位置を適宜決められるスライド係止部材37を取付けておけば、収穫袋6の開閉が容易である。図7中7aは押しボタンで、内蔵したバネの付勢力に抗して押さえれば、収束紐35上を移動でき、収穫袋6の口を閉じた状態に保持できる。 【0029】且つ、収穫袋6外面の一部又は全部に、刈り取った若葉2の通過が阻止され、空気のみの通気が許容される排気部38を、例えば目の細かい網地やネット等で形成している。また、収穫袋6全体を、例えば若葉2の通過が阻止され、空気のみの通気が許容される布地、不織布、ネット等で構成することもできる。なお、収穫袋6の代わりに、例えば箱や籠等に収容してもよい。 【0030】図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、刈り取り装置3で刈り取る稲1の若葉2とその時期、および装置3の作用状態について説明する。 【0031】つまり、稲1は苗を田圃に移植した後、茎を増やし葉を伸ばす分げつ期、穂を作る穂形成期、穀物粒を形成する登熟期と順を追って生育する。このような一生の中で、稲1の若葉2は、図8、図9に示したように複数回、例えば図示したように3回刈り取りを行い、最後に米を実らせる。 【0032】具体的には、発芽から育てた稲1の苗1aを田圃に移植すると(a)、根付いて生長を続け、分げつ期が始まる(b)。水管理を適宜行うとともに、有機物等からなる防草材を散布するとよい。 【0033】稲1は、分げつ期に入って茎を増やし葉を伸ばして、さかんに分げつ期を続けると、最高分げつ期を迎え、穂の形成に向かう方向に転換しようとする。出穂前であるこの最高分げつ期の前頃に、稲1の上部にある若葉2を刈り取って収穫する(c)。稲1の高さは60〜80cmくらいになるので、下から約30cm程度の位置まで切断を行えば若葉2の収穫ができる。この収穫に際しては、一度に下から約30cm程度の位置で切断するのではなく、図6に示したように、装置3の高さ変更機構18を利用して、例えば3回位に分けて、若葉2を上部から刈り取るとよい。 【0034】すなわち装置3には、まず収穫袋6を搭載すると共に、間隔変更機構10を操作して、左右車輪8,8の間隔を、走行する場所又は稲1…の株間を走行するのに適した間隔に可変調節する。収穫袋6は、紐状体34を装入した側の端を係止部材33に係止して装着すればよい。また、高さ変更機構18を駆動して若葉2の上部10数cmくらいが刈り取れるように高さを調節する。 【0035】次に、走行車台4の車輪8…をエンジン7の駆動力により回転しながら4輪操舵(4WS)し、操舵部15に乗車する作業者の手でハンドル15cを操舵して、刈り取り装置3を所望する方向及び速度で走行移動させる。且つ、刈り込み機5及び送風機28をエンジン30により駆動するとともに、つまり、図5のロに示すように、前後の車輪8…間に生じる内輪差Bが小さく、前後の車輪8…が略同一部分を走行するため、前部車輪8により踏み倒された稲1の略上を後部車輪8が走行して、稲1の倒伏量を少なくする。 【0036】且つ、走行車台4の前進及び走行にともなって、図6に示したように、送風機28の吹出口29から吹出される空気により吹かれた若葉2は、供給ダクト31内に向けて送り込まれる向き及び姿勢に規制され、この状態のまま刈り込み刃19により切断される。切断された若葉2は、吹出口29から吹出される空気により吸引ダクト31内に送り込まれると共に、吸引ブロワー32の吸引力により収穫袋6内に収容され、その若葉2を移送した空気は排気部38から排気される。 【0037】上述の刈り取り作業を田圃全体に行った後、高さ変更機構18を操作して、図6に仮想線で示したように、若葉2のさらに、上部10数cmくらいが刈り取れるように高さを調節する。この状態で刈り取りを行ってから、さらに刈り込み刃19の高さを下げて、下から約30cm程度の所定の位置まで刈る最後の刈り取りを行う。 【0038】このようにして若葉2を刈り取られた稲1は、その下部側を栽培床1bとして(d)、切断面部からすぐに若葉2を出し始め、1〜2週間で先に刈り取りを行ったくらいまでに生長する(e)。この出穂前の段階で、再び先と同じ位置で、若葉2の切断を行い、新たに伸びた若葉2を収穫する(f)。 【0039】再度若葉2を刈り取られた稲1は、上述と同様に、その下部側を栽培床1bとして、切断面部からすぐに若葉2を伸ばすので(g)、出穂前の段階で、再度若葉2の切断を行い、新たに伸びた若葉2を収穫する(h)。 【0040】そして最後、再び若葉2が伸びた後(i)は、通常通りの生育をさせる。すなわち、穂を作り始め、花粉ができ、穂が出始めるとともに開花、受粉をして、続いて登熟期に移行するので(j)、若葉を刈り取らずに、この生育に合わせて、所定期間の深水の後、間断灌漑を行い落水をする。この後はできた米の収穫を行う。若葉2を刈り取ることにより稲1自体は自己保存能力を発揮して強くなり、病気に対する耐性もでき、風によっても容易には倒伏されない丈夫な稲となる。このような稲からできる米は、質のよい米である。 【0041】以上のように、車輪8…を、走行台車4の前後下面に垂設した軸受部8aで軸受しているので、走行台車4の下面と田圃の走行面との上下間隔が広くなり、田圃に水が溜まっていたり、ぬかるんでいても、稲1の刈り取り作業が何等支障なく行え、背の低い稲1や盛り土(うね)に接触することなく、跨ぐようにして走行することができる。且つ、乗用タイプの刈り取り装置3に乗車したまま、走行台車4の操舵部15に設けたハンドル15cを作業者の手で操舵するので、作業者の足で稲1が踏み倒されたり、作業者の足がぬかるみに取られることがなく、田圃の中を歩行しながら刈り取り装置3を操舵するよりも、作業が大変楽であり、雨期や乾期等の全天候時において、刈り取り作業が迅速且つ容易に行える。 【0042】且つ、走行台車4の前後車輪8…を4輪操舵して、前後の車輪8…間に生じる内輪差Bを小さくすると共に、前後車輪8の車軸間隔を短くして、旋回半径を小さくしているので、前後の車輪8…により略同一部分の稲1のみが踏み倒され、例えばキャタピラで走行したり、前後車輪8…を2輪操舵するよりも、稲1の倒伏量が少なくなり、刈り取り量及び収穫量の増加を図ることができる。 【0043】且つ、前後の車輪8…を4輪駆動するので、例えばぬかるみや凹凸等がある田圃を楽々と走行することができ、走破力が向上する。なお、走行台車4の車高を上下方向に対して高さ調節自在に設けてもよい。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】593008494 【氏名又は名称】遠赤青汁株式会社 【住所又は居所】愛媛県温泉郡川内町大字則之内甲2225番地1
|
| 【出願日】 |
平成14年4月30日(2002.4.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067747 【弁理士】 【氏名又は名称】永田 良昭 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−310024(P2003−310024A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月5日(2003.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−128223(P2002−128223) |
|