| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】梶岡 律子 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
【氏名】上田 康文 【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】従来のコンバインでは、刈取部は刈高さ制御により昇降制御されるとともに、リフト制御により上昇されていたが、リフト制御と刈高さ制御とが交互に繰り返して行われる、ハンチング現象が発生することがあった。
【解決手段】昇降可能に構成される刈取部8の昇降位置検出器245と、該刈取部8の対地高さを検出するそりセンサ246と、該昇降位置検出器245の検出値に基づいて刈取部8を刈高さ設定ダイヤル249にて設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及びそりセンサ246の動作に基づいて刈取部8を上昇させるリフト制御を行う制御手段であるコントローラ250とを備えるコンバインの刈取部8であって、コントローラ250によるリフト制御の開始から一定期間は、刈高さ制御の実行が停止される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインであって、制御手段によるリフト制御の開始から設定期間は、刈高さ制御の実行が停止されることを特徴とするコンバイン。 【請求項2】 昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインであって、設定期間内に、リフト制御の実行が所定回数以上行われると、刈高さ制御の実行が停止されることを特徴とするコンバイン。 【請求項3】 昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインであって、制御手段によるリフト制御がされると、設定走行距離を走行する間は下降駆動を停止することを特徴とするコンバイン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、昇降可能に構成された刈取部の下端が接地した際に、刈取部先端の分草板が土中に突っ込まないように上昇させるようにしたコンバインにおいて、突っ込み防止のための上昇制御と設定高さとするための下降制御の両制御によるハンチングを防止する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】一般的に、汎用コンバインにおいては、横送りオーガを収納したオーガケースの前下部に刈刃を、前上部に掻き込みリールを配置するとともに、該オーガケースの左右両側から前方へ分草板を突出して刈取部が構成されている。刈取部は昇降可能に構成されており、その昇降位置が、刈取部の回動支点に設けられたポテンショメータ等の昇降位置検出手段にて検出されている。一方、刈取作業を行う際の刈取部の昇降位置、即ち刈高さは、刈高さ設定ダイヤルにて設定可能であり、予め設定された刈高さと、昇降位置検出手段により検出された昇降位置とを比較して、設定された昇降位置まで刈取部を自動的に昇降させる刈高さ制御が、制御手段により行われる。また、オーガケースの下面には、そり形状に形成される、刈取部の対地高さ検出手段が複数設けられている。この対地高さ検出手段により検出される刈取部の対地高さが一定高さ以下になると(例えばオーガケースが接地すると)、刈取部が自動的に上昇するリフト制御が、制御手段により行われる。そして、このリフト制御は、刈高さ制御よりも優先して行われるように設定されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前述のように、刈取部は刈高さ制御により昇降制御されるとともに、リフト制御により上昇されるが、刈高さ制御に優先してリフト制御が行われるように構成されているため、刈取作業を行っている畝が固かったり凹凸があったりすると、リフト制御により上昇された刈取部が刈高さ制御により下降され、下降して対地高さが低くなった刈取部が再度リフト制御により上昇される、といったように、リフト制御と刈高さ制御とが交互に繰り返して行われる、ハンチング現象が発生することがあった。このハンチング現象が発生すると、刈り取り穀稈を押し付けたり引き抜くことで傷めたり、刈取部が急激に昇降駆動されるので、刈取部自体をいためたり、騒音を発したりしていたのである。 【0004】また、前記刈高さ制御やリフト制御は、自脱型コンバインにおいても行われており、該リフト制御は、左右端部における、分草杆の先端に取り付けられる分草板の下端に設けられた対地高さ検出手段が接地した際に、該分草板が分草杆と共に上方回動して、該分草杆の基端部に設けられるスイッチをオンすることで、開始されるように構成されていた。例えば、図10に示すように、刈取部326の下部フレーム318の前端部には、分草杆320が枢支軸341を中心に回動自在に支持されている。分草杆320の前端部には分草板319が取り付けられている。また、分草杆320の後端部には、アーム343が一体的に回動可能に固設され、下部フレーム318にはアーム343が後方か回動するとオンされるスイッチ344が設けられている。そして、分草板319が接地して上方に回動されると、前記アーム343も一体的に後方へ回動して、スイッチ344がオンされ、リフト制御が開始されるように構成されている。これにより、刈取部326の下降しすぎて、分草板319が土中へ潜ってしまうことが防止される。 【0005】このように、分草杆320の先端に取り付けられた分草板319に対して接地に伴う荷重がかかり、該分草板319と分草杆320とが回動することにより、分草杆319の基端部のスイッチ344がオンされるが、分草杆320の基端部から分草板319の先端までの長さが長いため、分草板319にかかる力が小さなものでも、分草杆320の基端部である枢支軸341の部分やその近傍には大きな力が作用することとなるため、基端部には高い強度が必要とされていた。また、リフト制御を有効に作動させるためには、上下回動可能に構成される分草板319を他の分草板よりも下方に配置しておく必要があり、通常の刈取作業が行いにくくなることがあった。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 【0007】即ち、請求項1においては、昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインの刈取部であって、制御手段によるリフト制御の開始から一定期間は、刈高さ制御の実行が停止される。 【0008】請求項2においては、昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインの刈取部であって、一定期間内に、リフト制御の実行が所定回数以上行われると、刈高さ制御の実行が停止される。 【0009】請求項3においては、昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインであって、制御手段によるリフト制御がされると、設定走行距離を走行する間は下降駆動を停止する。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明にかかる刈取部を有するコンバインを示す全体側面図、図2は刈取部下部を示す側面図、図3は刈取部の制御機構を示すブロック図、図4は刈高さ制御とリフト制御が行われた場合の刈高さ及び刈取部の対地高さの変化を示す図、図5はリフト制御が行われた場合に刈高さ制御を停止させる制御のフローを示す図、図6はコンバインの別実施例を示す全体側面図、図7は図6に示すコンバインにおける刈取部下部の構成を示す側面図、図8は同じく底面図、図9は図6に示すコンバインにおける刈取部下部の構成の第二実施例を示す側面図、図10は従来の自脱型コンバインにおける刈取部の対地高さ検出機構を示す側面図である。 【0011】本発明にかかるコンバインの全体構成について、図1、図2を用いて説明する。本コンバインにおいては、クローラー式走行装置1上に機枠フレーム13が搭載され、該機枠フレーム13上に、脱穀部18、選別装置19、及びエンジン48等を収納するエンジンルーム49が載置固定されている。前記脱穀部18上にはグレンタンク30が配置され、該グレンタンク30側部には、その内部に貯留された穀粒を排出する排出オーガ40が配置されている。 【0012】また、前記機枠フレーム13の前方には刈取部8が配置されている。該刈取部8のオーガケース2内には、横送りオーガ3が左右方向に収納されており、該横送りオーガ3を回転駆動することによって穀稈を左右略中央に集めるようにしている。前記オーガケース2の前端下部には刈刃4が横設され、該刈刃4の前上方には掻込リール5が配設されている。前記オーガケース2の両側の後部上には昇降アーム6の後部が枢支され、該昇降アーム6の前端には前記掻込リール5が回転自在に支持されており、油圧モーター等によって掻込リール5が回転駆動される。また、前記オーガケース2の両側前端には分草板7が配設されている。 【0013】前記刈取部8と脱穀部18との間には搬送装置9が配置され、該搬送装置9は、フィーダハウス10内にコンベア11を収納して構成されている。該フィーダハウス10の後端は、脱穀入口12に連通されており、該脱穀入口12には左右水平方向に回転軸心を有する円筒状のビータ34が配置され、穀稈を強制的に脱穀部18へ送るようにしている。 【0014】また、フィーダハウス10の下面と機枠フレーム13との間には駆動シリンダ50を介装して、刈取部8を昇降可能としている。さらに、前記フィーダハウス10とビータ34の上方には運転席15や操向ハンドル16等を収納したキャビン17を配置している。また、刈取部8のオーガケース2は、搬送装置9であるフィーダハウス10前部に連結されており、該フィーダハウス10のコンベア11前部から、刈取部8の横送りオーガ3や刈刃4や掻込リール5の駆動力が取り出されている。 【0015】前記昇降アーム6及び昇降アームの左右反対側に配置されるリール駆動ケースと、オーガケース2の左右側面との間には、それぞれ油圧駆動式の昇降シリンダ227が介装されており、該昇降シリンダ227を伸縮させることによって、掻込リール5を適所位置に昇降させることができる。これにより、穀稈の稈長に合わせた最適位置に掻込リール5が配置されることとなり、穀稈を確実に掻き込んで刈刃4によって穀稈の株元を切断し、横送りオーガ3でオーガケース2の中央側に搬送してフィーダハウス10に穀稈を送ることが可能となる。 【0016】また、オーガケース2後面と回動アーム225の途中部との間には、前後調整駆動シリンダ224が介装されており、該前後調整駆動シリンダ224の伸縮駆動によって、オーガケース2に対して回動アーム225を前後に回動して、掻込リール5の前後位置を調整することを可能としている。 【0017】図2に示す如く、前記オーガケース2の下面には、刈取部8の対地高さ検出手段である、そりセンサ246が左右方向に複数配設されている。そりセンサ246は、下方に凸となる弓状に曲げた幅広板状のそり形状に形成されて、後下方へ向かって突出しており、前上端部を中心に上下回動可能に構成されている。刈取部8の下降により、そりセンサ246が地面に接して上方に回動されると、刈取部8が接地した旨を検出するように構成されている。また、刈取部8の回動支点である支点軸10aの部分にはポテンシオメーター等の昇降位置検出器245が設けられており、該刈取部8の回動位置、即ち刈取部8の昇降高さを検出可能としている。 【0018】そして、本コンバインにおける刈取部8では、該昇降位置検出器245の検出値に基づいて、刈取部8を昇降位置検出器245からの検出信号に基づいて、予め設定された昇降高さへ昇降する刈高さ制御、及び前記そりセンサ246の回動動作に基づいて刈取部8を所定高さまで上昇させるリフト制御が行われるように構成している。 【0019】次に、刈高さ制御及びリフト制御について説明する。コンバインには、刈高さ制御及びリフト制御等を行うコントローラ250が備えられており、該コントローラ250には、前記そりセンサ246、昇降位置検出器245、車速センサ248、刈取高さを設定する刈高さダイヤル249、刈取部8の昇降動作を手動にて操作する手動昇降スイッチ251、刈高さ制御が自動で行われるモードと、手動で刈高さの設定を行うモードとの切り換えを行う自動刈高さ制御スイッチ252、オンすると刈取部8を設定した高さへ自動的に下降させるオートセットスイッチ253、及び、オンすると刈取部8を設定した高さまで自動的に上昇させるオートリフトスイッチ254が接続されている。 【0020】ここで、自動刈高さ制御スイッチ252をオンして刈高さ制御が自動で行われるモードに設定している状態では、刈取部8が、刈高さ設定ダイヤル249にて設定した高さへ向けて昇降制御されるが、この場合、刈高さ制御よりもリフト制御の方が優先して行われるように構成されている。従って、刈取作業を行っている畝が固かったり凹凸があったりした場合には、以下のような現象が発生することがある。 【0021】すなわち、刈高さ制御により設定高さHcに刈取部が位置していても、凹凸のある圃場の作業では本機も前後または左右に傾倒するので、刈取部の高さが一定でもそりセンサは地面に接触することがあり、このとき刈取部は上昇駆動され、そりセンサが地面より離れると上昇は停止される。しかし、設定刈り高さよりも高くなっているため、設定高さまで下降される。このときまた機体が前傾すると前記同様に再度リフト制御が開始される。このように、リフト制御が行われる範囲Uと、刈高さ制御が行われる範囲Dとが、交互に繰り返される、ハンチング現象が発生することがある、【0022】従って、本発明では、昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインであって、制御手段によるリフト制御の開始から設定期間は、刈高さ制御の実行が停止され、または、設定期間内に、リフト制御の実行が所定回数以上行われると、刈高さ制御の実行が停止されるようにしている。つまり、自動刈高さ制御スイッチ252がオンされている状態で、設定時間内、または、設定距離を走行する間にリフト制御が所定回数以上実行された場合には、自動刈高さ制御の実行を停止するような制御を行う。または、リフト制御が行なわれると、設定時間経過するまで、もしくは、設定距離走行するまで下降駆動を停止するように制御して、このようなハンチング現象が発生することを防止している。 【0023】即ち、図5に示すように、自動刈高さ制御スイッチ252がオンされた状態になると(S01)、機体が所定の距離Nを走行する間にリフト制御がx回以上実行されたか否かの判定が行われる(S02)。例えば、1m走行する間にリフト制御が3回以上実行されたか否かが判定される。なお、走行距離は車速センサ248からの値と走行時間により演算される。その結果、距離Nを走行する間にリフト制御がx回以上実行されていると判定されれば、自動刈高さ制御の実行が停止され、自動的に行われるのはリフト制御のみとなる。 【0024】この自動刈高さ制御の実行の停止は、機体が所定の距離Yを進行する間だけ継続されるように構成されており、自動刈高さ制御の実行が停止された後に、機体が距離Yを進行したか否かの判定が行われて(S04)、距離Yを進行していれば自動刈高さ制御の停止状態が解除される(S05)。 【0025】一方、自動刈高さ制御が停止されてから機体が距離Yだけ進行するまでは、その停止状態が継続されるが、オペレータが以下の操作を行った場合には、強制的に自動刈高さ制御の停止状態が解除される。すなわち、オペレータが手動昇降スイッチ251を操作して手動で刈取部8の下降操作を行った場合(S06)、オペレータがオートセットスイッチ253をオン操作した場合(S07)、及びオペレータが手動昇降スイッチ251を所定時間操作して手動で刈取部8の上昇操作を行ったり、オートリフトスイッチ254をオン操作したりして刈取部8を上昇させるといった刈り終わり時の操作を行った場合(S08)に、強制的に自動刈高さ制御の停止状態が解除される(S05)。 【0026】また、S02において、リフト制御が一度でも実行されたと判定されると、機体が所定距離Yを走行する間だけ、自動刈高さ制御の実行が停止されるような制御を行ってもよい。 【0027】このように、自動刈高さ制御スイッチ252がオンされた状態で、リフト制御が実行されると、自動刈高さ制御の実行を停止することで、刈高さ制御とリフト制御が交互に行われるハンチングの発生を防止するとともに、リフト制御を確実に優先して実効させることができ、刈取部8の先端部の突っ込みを確実に防止することができる。尚、本実施例では、この刈取部の制御を汎用コンバインに適用した例を示したが、自脱型コンバインに適用することも可能である。 【0028】自脱型コンバインでは、刈取部の対地高さを検出する機構は、刈取部下端部の分草板の部分に構成されているが、次に、自脱型コンバインにおける、刈取部の対地高さを検出する機構について説明する。 【0029】まず、図6に示す、自動刈高さ制御及びリフト制御を実行可能な自脱型コンバインの全体構成について説明すると、該コンバインは、クローラー式走行装置129上にフレーム111を取り付け、フレーム111上の左右の一側に脱穀部127及び選別部を、他方に運転席等が設けられるキャビン110及び穀粒を貯留するグレンタンク123を載置している。刈取部126は脱穀部127の前方で、機体の最前部に配置されており、刈取部126の各穀稈搬送装置は、刈り取った穀稈を、脱穀部127側部のフィードチェーン117へ向けて搬送するものである。118は扱胴である。刈取部126の後方には、該刈取部126を回動自在に支持する回動基部112が枢支されている。 【0030】また、前記フレーム111前部と刈取フレームを構成する縦フレーム113途中部との間には刈取昇降シリンダ130が介装され、該刈取昇降シリンダ130を伸縮駆動させることで、縦フレーム113(刈取部126)を前記回動基部112を中心として昇降回動させて刈取り高さを調整するように構成している。刈取部126の前端部には、複数の分草板119が配置され、分草板119の後方には刈刃103が配置されている。 【0031】次に、図6に示すコンバインにおける刈取部126の下端部の構造について説明する。図7、図8に示すように、分草板119は、刈取フレームを構成する下部フレーム114の前端に固設される、分草杆120の前端部に取り付けられている。分草杆120は、下部フレーム114に取り付けられる垂直部120aと該垂直部120aの下端から前方へ延出する水平部120bとで構成されている。水平部120bには検出部材121が設けられている。該検出部材121は、下方に凸となる弓状に屈曲して形成された、そり形状の板状部材により構成されており、その前端上部が水平部120bに対して回動自在に取り付けられている。 【0032】また、検出部材121は弾性部材により構成されており、その底面が水平部120b及び分草板119よりも下方に突出した状態で、水平部120bに取り付けられている。尚、検出部材121は分草杆120bの内側に取り付けられており、その側方を保護板122にて覆われている。 【0033】一方、分草杆120の垂直部120aには、レバー133aを回動操作することによりオン・オフの切り換えが行われる、レバースイッチ133が取り付けられており、該レバースイッチ133のレバー133aと前記検出部材121との間にロッド131が配設されている。ロッド131はスプリング132により下方へ付勢されており、該ロッド131の下端は検出部材121に当接している。レバースイッチ133のレバー133aは下方に付勢されており、ロッド131の上端に当接している。レバースイッチ133は、このレバー133aが下方付勢された状態ではオフされている。 【0034】このように、底面が下方へ突出した状態の検出部材121が取り付けられる分草杆120及び分草板119が、刈取部126の対地高さが低くなって、地面に当接すると、該検出部材121も地面に当接して上方回動する。検出部材121が上方回動すると、該検出部材121に当接するロッド131がスプリング132の付勢力に抗して上方へ移動し、該ロッド131の上端に当接するレバースイッチ133のレバー133aを上方回動する。レバー133aが上方回動すると、レバースイッチ133がオンされて、前述のそりセンサ246がオンされた場合と同様に、リフト制御が開始されて、刈取部126が上昇するように構成している。 【0035】このように、昇降可能に構成される刈取部126の下端に配置される分草杆120及び分草板119と、刈取部126の対地高さ検出手段と、該対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段と、オンするとリフト制御が開始されるレバースイッチ133とを備えるコンバインの刈取部であって、前記対地高さ検出手段は、ソリ形状の検出部材121にて構成され、底面が分草板119及び分草杆120よりも下方に突出した状態で、その前後一端が刈取部126の下端部に回動自在に取り付けられており、該検出部材121が、分草板119及び分草杆120の接地に伴い上方に回動動作すると、前記レバースイッチ133がオンされ、リフト制御が開始するように構成することで、分草杆120が回動するように構成した場合に比べて、下部フレーム114に取り付けられる分草杆120や分草板119等の分草装置を強固にすることができる(即ちリフト制御を行わない仕様のコンバインの分草装置と同等の強度とすることができる)。また、検出部材121の回動動作はロッド131の直線的な動きに変換されるので構造を簡単にすることができ、レバースイッチ133のレバー133aを軽く作動させることもできる。さらに、刈取部126の接地を検出する検出部材121は小型・軽量に構成することができ、接地に対して敏感に反応することができ、的確な検出を行うことが可能である。 【0036】また、検出部材121は弾性部材にて構成しているので、接地により上方回動してレバースイッチ133をオンする際に、衝撃を吸収することができ、刈取部126の対地高さを検出する機構の耐摩耗性や耐久性を向上することができる。そして、検出部材131は、分草杆120の内側に設けられ、側面を保護板122にて覆われているので、機体外の障害物や異物から保護することができ、作動の信頼性を向上することができる。 【0037】また、刈取部126の対地高さを検出する機構は、次のように構成することもできる。図9に示す刈取部526においては、刈取フレーム(図示せず)に固設される分草杆520の先端部に分草板519が取り付けられており、該分草板519は回動支点520aを中心として回動自在とされている。分草板519の下端部には、下方に凸となる弓状に屈曲したそり形状の感圧部材521が形成されている。 【0038】分草杆520の後端部には、該分草杆520に固設されるロッドホルダ535により、ロッド531の後部が前後摺動自在に支持されており、該ロッド531の前端部は分草板519に取り付けられている。ロッド531の途中部には、スイッチ板531aが一体的に前後摺動可能に取り付けられており、該スイッチ板531aとロッドホルダ535との間に第一スプリング532aが介装されている。また、ロッドホルダ535とロッド531後端部に取り付けられる係止ナット536との間には第二スプリング532bが介装されている。 【0039】そして、ロッド531が、図9に示す中立の位置から前方へ摺動すると、第二スプリング532bが縮小して該ロッド531を後方へ付勢し、ロッド531が後方へ摺動すると、第一スプリング532aが縮小して該ロッド531を前方へ付勢するように構成されている。また、スイッチ板531aの上部は分草杆520に取り付けられるスイッチ537内に挿入されており、該スイッチ板531aが前後に摺動するとスイッチ537がオン・オフ操作されるように構成されている。 【0040】そして、刈取部526が下降して分草板519が接地すると、その接地による圧力を感圧部材521が受けて、該分草板519が図9に示す状態から上方回動する。分草板519が上方回動するとロッド531が後方へ摺動し、一体的に後方摺動するスイッチ板531aにより、スイッチ537がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、リフト制御が開始されるように構成している。また、刈取部526が下降した際に、分草板519が土中に潜り込んでしまった場合は、感圧部材521が上方から圧力を受けて、該分草板519が下方回動する。分草板519が下方回動するとロッド531が前方へ摺動し、一体的に前方摺動するスイッチ板531aにより、スイッチ537がオフ状態からオン状態へ切り換えられ、リフト制御が開始されるように構成している。尚、ロッド531の前部には、スイッチ板531aから分草板519までの寸法を調節するアジャスタが設けられており、分草板519の上下回動量とスイッチ537がオン・オフされるタイミングとを調整することが可能となっている。 【0041】このように、昇降可能に構成される刈取部526の下端に配置される分草杆520及び分草板519と、刈取部526の対地高さ検出手段と、該対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段と、オンするとリフト制御が開始されるスイッチ537とを備えるコンバインの刈取部であって、分草板519は分草杆520の先端部に上下回動自在に取り付けられ、対地高さ検出手段は、分草板519の下端部に形成されるそり形状の感圧部材521であり、該感圧部材521の感圧に伴い分草板519が上下回動すると、該分草板519の上下回動動作を、ロッド531の前後摺動動作に変換し、スイッチ537をオンしてリフト制御を開始するように構成することで、分草杆120が回動するように構成した場合に比べて、回動支点から分草板先端までの距離を小さくすることができる。これにより、回動支点にかかる、分草板521に対する荷重を小さくすることができ、分草杆120や分草板119等の分草装置の信頼性を向上することができる。また、分草板519の回動動作を直接ロッド531の直線的な動きに変換してスイッチ537の操作をするので、構造を簡単にしつつ確実なオン・オフ操作を行うことができるとともに、スイッチ537を軽く作動させることができる。 【0042】また、分草板519が接地して上方回動したときのみならず、土中へ潜って該分草板519が下方回動した場合にも、スイッチ537がオンしてリフト制御が作動するように構成しているので、分草板519が上方回動したときのみにリフト制御が作動するように構成した場合に比べて、リフト制御の効果をより多く得ることができる。さらに、分草板519の回動動作が伝達されることにより作動してリフト制御を開始させる、ロッド531、スイッチ537、及び第一・第二スプリング532a・532b等が一体的に構成されているため、刈取部126の対地高さを検出する構造を簡単な構成とすることができる。また、分草板519が土中に潜り込んで下方回動した際に縮小される第二スプリング532bの付勢力を、分草板519が接地して上方回動した際に縮小される第一スプリング532aの付勢力よりも大きく構成しているので、一般的に大きな荷重がかかる下方回動時にも安定して作動することができる。 【0043】 【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。 【0044】即ち、請求項1に示す如く、昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインであって、制御手段によるリフト制御の開始から一定期間は、刈高さ制御の実行が停止されるので、刈高さ制御とリフト制御が交互に行われるハンチングの発生を防止するとともに、リフト制御を確実に優先して実効させることができ、刈取部の先端部の突っ込みを確実に防止することができる。 【0045】請求項2に示す如く、昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインであって、一定期間内に、リフト制御の実行が所定回数以上行われると、刈高さ制御の実行が停止されるので、刈高さ制御とリフト制御が交互に行われるハンチングの発生を防止するとともに、リフト制御を確実に優先して実効させることができ、刈取部の先端部の突っ込みを確実に防止することができる。この場合、ハンチングが発生し易い状況でのみ刈高さ制御の実行が停止されるので、ハンチングの発生を防止しつつ、刈高さ制御をも有効に実行することが可能となる。 【0046】請求項3に示す如く、昇降可能に構成される刈取部の昇降位置検出手段と、該刈取部の対地高さ検出手段と、該昇降位置検出手段の検出値に基づいて刈取部を設定された刈取高さへ昇降する刈高さ制御、及び対地高さ検出手段の動作に基づいて刈取部を上昇させるリフト制御を行う制御手段とを備えるコンバインであって、制御手段によるリフト制御がされると、設定走行距離を走行する間は下降駆動を停止するので、刈高さ制御とリフト制御が交互に行われるハンチングの発生を防止するとともに、リフト制御を確実に優先して実効させることができ、刈取部の先端部の突っ込みを確実に防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
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| 【出願日】 |
平成14年4月22日(2002.4.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2003−310023(P2003−310023A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月5日(2003.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−118835(P2002−118835) |
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