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【発明の名称】 草刈機
【発明者】 【氏名】吉川 裕一
【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】上田 敏彦
【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】大友 勇樹
【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】エンジンルーム25内の冷却効率を2つの冷却用ファン27・29で高めて、ヒートバランスを向上させエンジン性能を安定維持させて、ボンネット6のコンパクト化を可能とさせ機体の小型化を容易に図る。

【解決手段】運転席10の前後一側にフロントモア12を、他側にエンジン5を配備させた草刈機において、エンジンルーム25内のエンジン5の運転席側にラジエータ26を、反運転席側にフライホイル28を配設させると共に、ラジエータ26とフライホイル28近傍に冷却用ファン27、29・36をそれぞれ配設させ、エンジンルーム25のラジエータ側より吸込んだ空気をフライホイル28側に流通させて排出させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 運転席の前後一側にフロントモアを、他側にエンジンを配備させた草刈機において、エンジンルーム内のエンジンの運転席側にラジエータを、反運転席側にフライホイルを配設させると共に、ラジエータとフライホイル近傍に冷却用ファンをそれぞれ配設させ、エンジンルームのラジエータ側より吸込んだ空気をフライホイル側に流通させて排出させたことを特徴とする草刈機。
【請求項2】 エンジンとは反対側のフライホイル側部に冷却用ファンをフライホイルに一体的に設けたことを特徴とする請求項1記載の草刈機。
【請求項3】 フライホイルの外周部にファン羽根を設けて冷却用ファンに用いたことを特徴とする請求項1記載の草刈機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芝生或いは圃場の雑草などを刈取る乗用型の草刈機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば運転席を中心として機体の前方にモア後方にエンジンを配備させた草刈機において、エンジンルーム前部にラジエータファンなどで組込んだ空気は後部のフライホイル側に流通させてエンジンルーム内の冷却を行っているが、冷却効果を高めるにはボンネットを大きくする必要があり、刈取った草を貯留する集草タンク(キャッチャボックス)をボンネット上方に配置させる場合或いは集草タンク内の草を放出させるためのリフト及びダンプ用リンクをボンネット側方に配置させる場合などには、ボンネットが大きくなる程嵩張ったものとなって機体が大型化する不都合があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、運転席の前後一側にフロントモアを、他側にエンジンを配備させた草刈機において、エンジンルーム内のエンジンの運転席側にラジエータを、反運転席側にフライホイルを配設させると共に、ラジエータとフライホイル近傍に冷却用ファンをそれぞれ配設させ、エンジンルームのラジエータ側より吸込んだ空気をフライホイル側に流通させて排出させて、エンジンルーム内の冷却効率を2つの冷却用ファンで高めて、ヒートバランスを向上させエンジン性能を安定維持させて、ボンネットのコンパクト化を可能とさせ機体の小型化を容易に図るものである。
【0004】また、エンジンとは反対側のフライホイル側部に冷却用ファンをフライホイルに一体的に設けて、エンジンルーム内の熱風を例えばシロッコファンで良好に吸引し、ファン外周よりボンネット側方或いは下方に排風させてエンジンルーム内を効率的に冷却させ小形状のボンネットにおいてもエンジン性能を安定維持させるものである。
【0005】また、フライホイルの外周部にファン羽根を設けて冷却用ファンに用いて、フライホイル側に冷却用ファンの別途設置やこの設置のためのスペースの確保など不用とさせて、コンパクトなボンネット構造のものでエンジンルーム内の冷却効率を高めて、エンジン性能を安定維持させるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は草刈機全体の側面図、図2は同平面図、図3は同背面図を示し、図中1は乗用型草刈機であり、2は前後輪3・4を有する車台フレーム、5は前記フレーム2後部に搭載するエンジン、6は前記エンジン5を覆うボンネット、7は前記ボンネット6前側に備える操向ハンドル、8は前ステップ、9は前車体カバー、10は前記カバー9上に設ける運転席、11は前ステップ8の下方にフロントモア12を配備するローンモア装置、13は前記モア12の右側に配備する刈草搬送スロワ、14は前記ボンネット6上方にエンジン台15を介して搭載してスロワ13からの刈草を貯留する集草タンクである。
【0007】前記モア装置11は機体前方に突出させる左右ヒッチリンク15にモア支持フレーム16、前後の左右ゲージ輪17・18を介してモアカバー19を上下高さ調節自在に支持させ、該カバー19内に3つのディスク型モア12を横方向に配置させ、カバー19内で刈取った草をカバー19右側に集めてスロワー13によって後方の集草タンク14に送り込むように構成している。
【0008】前記集草タンク14は運転席10の後部に配設する門形ガードフレーム20のホルダー21に固定ピン22をタンクステー13を取外し自在に取付けると共に、ガードフレーム20の基端をブラケット24を介し車台フレーム2に固定させて、ボンネット6上方の空きスペースにタンク14を配備させるもので、ボンネット6上方にタンク台を配設してタンク台上にタンク14を搭載する構成や、リフト及びダンプ用リンクを介して車台フレーム2にタンク14を支持させてリンクのリフト及びダンプ作用でタンク14内の草の放出を行う構成でも良い。
【0009】図4乃至図6に示す如く、前記ボンネット9内のエンジンルーム25略中央にエンジン5を配置させ、エンジン5前側となる運転席10側にラジエータ26を配置させ、エンジン5とラジエータ26間にラジエータファンであるラジアル式冷却ファン27を配置させると共に、ラジエータ26とは反対側のエンジン5後側にフライホイル28を、またフライホイル28の後側にシロッコファン29を配置させ、これらフライホイル28とシロッコファン29の上方域にこのファン29の吸引用ダクト30を形成させ、エンジン5の前後出力軸5aによってファン27・29を回転させるときエンジンルーム25内の熱風をダクト30を介しファン29の後側より吸引し、シロッコファン29側方及び下方に排出させる熱風をボンネット9側方に開設するスリット31及びボンネット6の下部開口部よりボンネット9外側に排出させるように構成している。
【0010】なお、エンジン5を防振構造とする場合、ダクト30を蛇腹付など弾性構造とさせてエンジン5の動きに追従させる構成としても良い。
【0011】上記からも明らかなように、運転席10の前後一側にフロントモア12を、他側にエンジン5を配備させた草刈機において、エンジンルーム25内のエンジン5の運転席側にラジエータ26を、反運転席側にフライホイル28を配設させると共に、ラジエータ26とフライホイル28近傍に冷却用ファン27、29をそれぞれ配設させ、エンジンルーム25のラジエータ側より吸込んだ空気をフライホイル28側に流通させて排出させたことによって、エンジンルーム25内の冷却効率を2つの冷却用ファン27・29で高めて、ヒートバランスを向上させエンジン性能を安定維持させて、ボンネット6のコンパクト化を可能とさせ機体の小型化を容易に図ることができる。
【0012】また、エンジン5とは反対側のフライホイル28側部に冷却用ファン29をフライホイル28に一体的に設けたことによって、エンジンルーム25内の熱風をエンジンルーム25内にコンパクトに組込むシロッコファンなど冷却ファン29で良好に吸引し、ファン29外周よりボンネット6側方或いは下方に排風させてエンジンルーム25内を効率的に冷却させ小形状のボンネット6においてもエンジン性能を安定維持させることができる。
【0013】図6に示す如く、前記ボンネット6は上方に集草タンク14の配置状態時にも後方に取外し可能に設けたもので、車台フレーム2の後端上面に固設するL形ピン32にボンネット6後部下面のフック33を係合させると共に、前車体カバー9の左右側面後部とボンネット6の左右側面前部とをパッチン錠34を介して着脱自在に固定させて、パッチン錠34の解除時にはボンネット6を後方にスライドさせて容易な取外しを可能とさせて、整備・メンテナンスやエンジン5のトラブルなどの対応を良好とさせるように構成している。なお上述実施例ではパッチン錠34を設けたが、前車体カバー9などに対しボンネット6をオーバラップさせて後方へのズレ防止を設けるだけの構成でも良い。
【0014】また、前述実施例にあってはエンジン5の後側にシロッコファン29を配設する構成を示したが、図7に示す如くフライホイル28の円周外側に後方に送風するファン羽根35を取付けて、フライホイル28の外周部でラジアル式冷却用ファン36を形成する構成としても良く、該構成の場合シロッコファン29などの別途設置やファン29を設置するためのスペースを不用とさせ、極めて構造簡単な手段でエンジンルーム25内の冷却効率を高めてエンジン性能を安定維持させることができる。
【0015】図8にも示す如く、前記運転席10は電熱線など加熱部材37を埋設させ、加熱部材37に接続する電気コード38のカプラなど接続端子39をバッテリなど電源に接続させることによって加熱させ、キャビンを有しない機種の冬場作業などにおいて快適な作業を行うように構成している。
【0016】図9、図10に示す如く、前輪3を駆動するミッションケースの油圧変速機40の変速操作アーム41にロッド連結機構42を介し足踏式前進及び後進ペダル43・44を連結させ、機体の前進及び後進走行を行うもので、前後進ペダル43・44をハンドルコラム45右側のステップ8上にV形状に配置させ、ペダル43・44を足踏み操作する足Aの踵部を固定させる窪み46をステップ8面に形成させ、踵部を支点に足Aを左右に踏み変えて前進或いは後進ペダル43・44を踏込み操作して機体の前進或いは後進走行を行うように構成している。また図10に示す如く、前後進ペダル43・44は側面視ヘの字状に形成した前端をペダル軸47に揺動自在に支持させ、ペダル43・44を最大踏み込んだとき、ペダル43・44の後端折曲部43a・44aを窪み46内に突入させ、ペダル43・44の裏面をステップ8の上面に密着させて足がそれ以上に伸びた状態となるのを防止して、ペダル43・44の適正な足踏み操作を可能とさせるように構成している。
【0017】図11、図12は前記操作アーム41に連結させる前後進ペダル48を単一のV形状のものに形成し、中央のペダル軸49に左右揺動自在にペダル48を取付け、ステップ8の窪み46を支点に足Aを左右に踏み変えてペダル48の左側或いは右側を踏込み操作したとき、油圧変速機40を前後進に切換えるように構成している。また、前記ペダル48両端位置下方のステップ8上面に抜き穴50を開設していて、ペダル48の両端を足Aで最大踏み込んだときには、ペダル48両端を抜き穴50に突入させ足Aとステップ8上面とを密着状態とさせて安定した前後進操作を可能とさせるように構成している。
【0018】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、運転席10の前後一側にフロントモア12を、他側にエンジン5を配備させた草刈機において、エンジンルーム25内のエンジン5の運転席側にラジエータ26を、反運転席側にフライホイル28を配設させると共に、ラジエータ26とフライホイル28近傍に冷却用ファン27、29・36をそれぞれ配設させ、エンジンルーム25のラジエータ側より吸込んだ空気をフライホイル28側に流通させて排出させたものであるから、エンジンルーム25内の冷却効率を2つの冷却用ファン27及び29・36で高めて、ヒートバランスを向上させエンジン性能を安定維持させて、ボンネット6のコンパクト化を可能とさせ機体の小型化を容易に図ることができるものである。
【0019】また、エンジン5とは反対側のフライホイル28側部に冷却用ファン29をフライホイル28に一体的に設けたものであるから、エンジンルーム25内の熱風をエンジンルーム25内にコンパクトに組込むシロッコファンなど冷却ファン29で良好に吸引し、ファン29外周よりボンネット6側方或いは下方に排風させてエンジンルーム25内を効率的に冷却させ小形状のボンネット6においてもエンジン性能を安定維持させることができるものである。
【0020】また、フライホイル28の外周部にファン羽根35を設けて冷却用ファン36に用いたものであるから、フライホイル28側に冷却用ファンの別途設置やこの設置のためのスペースの確保など不用とさせて、コンパクトなボンネット6構造のものでエンジンルーム25内の冷却効率を高めて、エンジン性能を安定維持させることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成14年4月16日(2002.4.16)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2003−304722(P2003−304722A)
【公開日】 平成15年10月28日(2003.10.28)
【出願番号】 特願2002−113039(P2002−113039)