| 【発明の名称】 |
草刈装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松木 悟志 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】西原 忠男 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】モアデッキ内で刈った草や芝の排草性に優れ、十分な昇降量を確保することができるモーアを提供することを目的とする。
【解決手段】モアデッキ28内に回転自在に設けられた一対の刈刃31を互いに逆向きに回転させて草を刈り取り、この草をモアデッキ28中央の草排出通路33から後方へ放出するように構成した草刈装置において、2本の刈刃駆動軸15を駆動するベルト66のテンションローラ68を草排出通路33の始端部近傍に設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】モアデッキ28内に回転自在に設けられた2枚の刈刃31を互いに逆向きに回転させて草を刈り取り、この刈り取った草をモアデッキ28中央の草排出通路33から後方へ放出するように構成した草刈装置において、刈刃31を支持する刈刃駆動軸15にプーリ54を固着すると共に、これらプーリ54間には駆動ベルト66を巻き回し、この駆動ベルト66を張設するテンションローラ68を草排出通路33の始端部近傍に設けたことを特徴とする草刈装置。 【請求項2】1個のテンションローラ68が草排出通路33の直前に設けられていることを特徴とする請求項1記載の草刈装置。 【請求項3】2個のテンションローラ68が草排出通路33の始端部の左右に振り分け状に設けられていることを特徴とする請求項1記載の草刈装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、草や芝を刈り取る草刈装置に関する。 【0002】 【従来の技術】モアデッキの中に3枚の刈刃を回転自在に設け、このモアデッキを機体の腹下部に昇降自在に取り付けて芝や雑草を刈り取るものが知られている。一般的にこうした芝刈装置は、モアデッキ右側に形成した草排出口から刈り取った草や芝を吐き出すか、排出口に接続した筒状のシュータを介して車体後部に装着したコレクタに回収するのが普通である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来装置のうち、前者のように刈り取った草や芝をモアデッキの草排出口から吐き出す形態にあっては刈り取った草や芝等が地面に散在しているために刈跡の見栄えが悪く、しかもこれらが風で飛ばされると周囲の作業者や民家に降り掛かったりして環境汚染につながる欠点があり、また、後者のように機体横側部のシュータを介してコレクタに回収する形態にあってはシュータが大きく横に突出していることから狭い場所での作業が困難で旋回操作に支障を来たし、特に樹木周辺の雑草を刈り取るのに小回り作業ができないといった欠点があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は、前記した問題点に鑑みて提案するものであり、旋回性に優れ、草刈作業も円滑に行なえると共に、刈刃駆動軸によって刈り取った草や芝のモアデッキ内での流れが円滑で排草性に優れた草刈装置を得ることを目的とし、このため次のような技術的手段を講じた。 【0005】即ち、請求項1の発明は、モアデッキ28内に回転自在に設けられた2枚の刈刃31を互いに逆向きに回転させて草を刈り取り、この刈り取った草をモアデッキ28中央の草排出通路33から後方へ放出するように構成した草刈装置において、刈刃31を支持する刈刃駆動軸15にプーリ54を固着すると共に、これらプーリ54間には駆動ベルト66を巻き回し、この駆動ベルト66を張設するテンションローラ68を草排出通路33の始端部近傍に設けたことを特徴とする草刈装置の構成とした。 【0006】また、請求項2では、1個のテンションローラ68が草排出通路33の直前に設けられていることを特徴とする請求項1記載の草刈装置の構成とした。また、請求項3では、2個のテンションローラ68が草排出通路33の始端部の左右に振り分け状に設けられていることを特徴とする請求項1記載の草刈装置の構成とした。 【0007】前記構成による作用は次の通りである。エンジン6の回転動力を刈刃駆動軸15に固着した入力プーリ54に伝えてこれを回転させると他方の入力プーリ54はベルト66を介して反対方向に回転させられる。 【0008】このため、モアデッキ28内に入り込んだ草や芝は相互に反対方向に回転する刈刃31,31によって刈り取られ、モアデッキ28内の2つの排草路29,29を通って左右方向の中央で合流し、草排出通路33、シュータ89を順次介して走行車体2後方のコレクタ16に回収される。 【0009】このとき、2本の刈刃駆動軸15,15を駆動するベルト66のテンションローラ68は草排出通路33の前方に設けられているので、2つの排草路29,29が合流する部分を高く形成することができ、これに連設される草排出通路33をテンションローラ68に邪魔されることなく徐々に大きくすることができ、これによりモアデッキ28内で刈り取られた草や芝がモアデッキ28内に詰まったりせず、刈った草や芝は速やかにモアデッキ28外に排出される。 【0010】 【実施の形態】以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。まず、構成から説明すると、1は乗用型草刈機で走行車体2の前部と後部に夫々前輪3,3と後輪4,4を備え、ボンネット5内にはエンジン6を搭載している。 【0011】走行車体2の一部を構成する左右一対のフレーム8,8間には走行用可変油圧ポンプ9と作業用2連油圧ポンプ10とがこの順で支持されている。エンジン6の出力軸6aはカップリング12を介して走行用油圧ポンプ9に連結され、さらにその後部の作業用2連油圧ポンプ10にも動力が伝達され、直列に接続された2つの油圧ポンプ9,10を常時駆動するように構成している。そして、走行用可変油圧ポンプ9から送り出された作動油はリヤアクスル11の左右外側に取り付けられた走行用油圧モータ13,13に送られて後輪4,4を回転駆動する。 【0012】前記作業用2連油圧ポンプ10のうち、前側の油圧ポンプ10aはモーア14の刈刃駆動軸15を駆動するために設けられたもので、後側の油圧ポンプ10bはパワーステアリング装置、モーア14の昇降、コレクタ16の底板の昇降及び回動等に利用される。 【0013】次に図3、図4に基づき乗用草刈機1の腹下部に装着されるモーア14のモアデッキ28の単体構造について説明する。モアデッキ28は2本の刈刃駆動軸15,15を軸受支持して回転する刈刃31,31の周囲を覆うものであって、平面から見ると8字を横にしたような形状になっており、モアデッキ28の左半分28Lは右巻きに、右半分28Rは左巻きに渦巻きながら次第に隆起する排草路29,29が設けられ、これらの排草路29,29が左右方向の中央部29Sで合流し、そのまま後方に延設されて1つの草排出通路33が形成されるように構成している。 【0014】図4に示すようにモアデッキ28の上面で刈刃駆動軸15,15が取り付けられる部分は上方へ突出しており、ここに断面が台形状の取付部35,35が形成される。左側の取付部35には楕円状の孔36が穿設され、右側の取付部には円形の孔37が穿設されている。 【0015】右側の孔37には正転方向(この実施例では平面視反時計方向)に回転する刈刃駆動軸15を支持する軸受39(図6参照)がボルト40によりモアデッキ28に着脱自在に固定される。一方、左側の孔36には左側の刈刃駆動軸15を逆転方向(平面視時計方向)に回転させるために逆転ギヤケース42を複数個のボルト43…により取り付けるようにしている。 【0016】逆転ギヤケース42の取付構造について説明すると、図8に示すように刈刃駆動軸15は上下2つのベアリング45,46で回転自在に支持され、刈刃駆動軸15の長手方向中間部にはギヤ47が一体的に固着されている。一方、この刈刃駆動軸15の左側横側方には入力軸49がベアリング50,51で支持されている。上側のベアリング51は、入力軸49だけでなく上部外周に円形鍔部75aを有するフランジ75のボス部75cをも受けるものであって、このフランジ75を入力軸49に取り付ける場合には、入力軸49に対してこのフランジ75を上方から嵌合し入力軸49外周に設けたねじ部49aにナット79を締め付けて固定するものである。フランジ75と入力軸49との間にはキー49bが介装され、このキー49bを介してフランジ75側の回転を入力軸49側に伝える。 【0017】フランジ75に入力プーリ54を取り付ける場合には、入力プーリ54の下面に形成した凹部80にフランジ75の外周部を嵌合させ、ボルト82,82…を入力プーリ54の通孔83,83…に上方より挿入し、フランジ75に形成したねじ部75b,75b…にボルト82,82…をねじ込んで入力プーリ54とフランジ75とを一体的に固着している。 【0018】このようにフランジ75と入力プーリ54とを分割して着脱式にした理由は、逆転ギヤケース42内への潤滑オイルの供給を容易にするためである。フランジ75から入力プーリ54を取り外せば注油栓44が現れ、このため、この注油栓44の着脱操作が容易に行なえ、入力プーリ54に邪魔されることなく逆転ギヤケース42内に潤滑オイルを供給することが可能となる。 【0019】また、入力プーリ54の中心部には内周にセレーション若しくはキー溝を有する縦方向の孔55が形成されており、この孔55に刈刃駆動軸15を駆動するための油圧モータ57の軸57aが挿入されている。油圧モータ57の軸57aの回転動力はその出力軸57a、孔55のセレーション等を順次介して入力プーリ54に伝えられ、更にフランジ75を介して入力軸49に伝達される。 【0020】また、入力軸49の上下方向中間部には1枚のギヤ59が固着され、このギヤ59と刈刃駆動軸15上のギヤ47との噛合いにより、入力軸49に対してこの刈刃駆動軸15が逆向きに回転するように構成している。なお、この実施例では逆転ギヤケース42内の2枚のギヤ59,47の歯数は同数に設定している。 【0021】また、油圧モータ57を取り付けている基台60は図8の仮想線で示すように鉄板を正面から見て矩形状に折り曲げて形成したものであって、2本のボルト61,61(図5参照)を用いて油圧モータ57を基台60に取り付けるようにしている。この実施例では、基台60はモアデッキ28に直接取り付けないで、逆転ギヤケース42の上面に直接固定するように構成している。基台60を逆転ギヤケース42に直接固定する理由は、この逆転ギヤケース42の方がモアデッキ28よりも加工精度が良く、特に水平方向の加工精度が良いために、その上に取り付ける油圧モータ57の出力軸57aと逆転ギヤケース42に支持された入力軸49の芯出しが容易になり、芯合わせが容易になるためである。芯合わせを確実に行なうことによって油圧モータ57の回転時の振動、騒音の発生も抑えられ、ベアリングや各部に無理な力が作用せず、破損の恐れも少なくなる。 【0022】また、図8において、符号63は円柱状のボスで、シャーピン62を介して刈刃31と一体のプレート64に固着される。ボス63内周面のスプライン63aと、刈刃駆動軸15下部に形成したスプライン15aとを対応合致させて刈刃31と一体のボス63を下から差込んだ後、ボルト65でこれを刈刃駆動軸15に締着固定するように構成している。 【0023】そして、左側の入力軸49上部に固着した入力プーリ54と右側刈刃駆動軸15に固着した入力プーリ54、及び3個のテンションローラ(アイドルプーリ)68,68,68間には図5に示すように1本の無端ベルト66を巻き掛けている。 【0024】3個のテンションローラ68,68,68のうち、中央前部のテンションローラ68はこれを支持している軸67が長孔69,69の範囲で前後に移動調節できるように構成され、ベルトの張り調節後にボルト・ナット70,71を締め付けて固定する。後方2ヵ所のテンションローラ68,68はモアデッキ28の上面に位置調節不能な状態で軸73,73に支持され、単にガイドとして作用する。 【0025】図5から明らかなように、草排出通路33の直前に設けた2個のテンションローラ68,68は草排出通路33の始端部の左右両側に設けられ、これによりテンションローラ68,68の存在に邪魔されることなく草排出通路33の立上り部を大きく取ることができるようになっている。このため、排草性を高めることができると共に設計の自由度を上げることができるものである。 【0026】なお、この実施例における入力プーリ54,54とテンションローラ68,68,68は無端ベルト66のスリップをなくすために、外周面に引っ掛かり用の歯が設けられ、無端ベルト66の歯がこれら入力プーリ54,54とテンションローラ68,68,68の外周に形成した歯に噛み合って回転するようにしている。 【0027】この実施例では、左右の入力プーリ54,54の外周に設けた歯の数は同数であり、左と右の刈刃31,31は互いに逆向きに回転するように構成しており、左側の刈刃31は平面視で時計左右に回転し、右側の刈刃31は平面視で反時計方向に回転する。このときに刈刃31,31は互いに位相がずれることはなく、常に90度の位相差を保って回転するように構成している。 【0028】図9において符号86はディスチャージカバーであって、このディスチャージカバー86は、断面が逆U字状をなし、その前端部はヒンジ87によりモアデッキ28上面に回動自在に枢着される。そして、モアデッキ28中央の草排出通路33を形成する左右一対の縦壁部33a,33aとディスチャージカバー86とによって断面矩形状の草排出通路33が形成される。 【0029】更にこのディスチャージカバー86は、左右一対のスプリング88,88により常時上向きに付勢されており、その後端は角筒状のシュータ89の内面上部に常時当接するように構成している。シュータ89はモアデッキ28の草排出通路33の後端とコレクタ16とを接続するために介装されるものであって、このシュータ89は左右の後輪4,4間(図2のX)を通るように構成されている。 【0030】図11はテンションローラ68が1個の場合の平面図である。テンションローラ68,68を2個用いたものに比較してテンションローラ68が1個であるから部品点数が減少し、製造コストが安価になり、更にベルト66の長さも短くなるためにコストの低減化につながる。 【0031】この図11においては、油圧モータ57の位置をモアデッキ28の左側から中央前部に移動させて、この油圧モータ57の取付位置を前後方向に移動調節自在に設けている。油圧モータ57の出力軸57aに取り付けたプーリ92と逆転ギヤケース42の入力軸49に取り付けた入力プーリ54と右側刈刃駆動軸15に取り付けた入力プーリ54とテンションローラ68には図11に示すように平面視ハ字状にベルト66が巻き掛けられ、油圧モータ57が駆動されてプーリ92が回転すると左側の刈刃駆動軸15は逆転ギヤケース42内の伝動機構を介して逆向きに回転し、右側の刈刃駆動軸15は油圧モータ57の出力軸57の回転方向と同じ方向に回転するようにしている。この場合も左側の刈刃31は平面視において時計方向、右側の刈刃31は反時計方向に回転する。 【0032】次に図13乃至図17に基づいてモアデッキ28上面に取り付けた取手150の取付構造について説明する。この取手150はモアデッキ28を走行車体2の腹下部から取り出したり、再び機体に装着したりするときに用いるものであり、モアデッキ28上面の左右両側部に固着されている。取手150は逆U字状に折曲形成されており、モアデッキ28の上面左右両側に設けられている。 【0033】従来は、このような取手がないためにモアデッキ28下部の隙間に手を突っ込んでモアデッキ28を引き出したり車体2下部に押し込んだりしていたが、このような方法は刈刃31が回転しているときには非常に危険であった。しかしながら、このような取手150をモアデッキ28の上面に設けるとそのような危険を回避できる。 【0034】なお、図13、図14のように取手150,150がモアデッキ28の左右両側にあってその長手方向が前後方向に沿うように設けると、車体の横からこの取手150,150を握りやすく、モアデッキ28の出し入れが容易になるものである。 【0035】図15、図16はこの取手150,150に別の機能を持たせたものである。即ち、取手150,150をパイプで形成すると共に、中央部に水道ホースが差し込める別のパイプ151,151を固着して設け、このパイプ151,151にホースを差し込んで圧力水を流せばモアデッキ28下面と連通した取手150,150下部から勢いよく水が放出されてモアデッキ28内にこびりついていた泥や草の塊を洗い流すようにしたものである。 【0036】図17はこの洗浄可能な取手150,150の取付けの向きを90度変更したものである。パイプ151,151は後向きに開口している。この場合は刈刃31,31に対する圧力水の掛かる部分が多いので泥や草を洗い流す効果が大きくなる。特に刈刃31,31を回転させながら水を流せばその洗浄効果はさらに大きくなる特徴を有する。 【0037】図18、図19は油圧モータ57の位置をモアデッキ28の前部中央に移すと共に逆転ギヤケース42を廃止して廉価な構成とし、左右の刈刃31,31が互いに逆向きに回転するようにベルト66を巻き掛けたものである。モアデッキ28の昇降量を大きくするために油圧モータ57はモアデッキ28中央前部の低い位置に取り付け、刈刃31,31を駆動するプーリ54,54に巻き回したベルト66の位置も低くするようにしている。このように構成することによって走行車体2の腹下部においてモアデッキ28の昇降量を大きく取ることができる。 【0038】なお、図18、図19においては、モアデッキ28前部中央の油圧モータ57に近い部分と右側刈刃駆動用の入力プーリ54に近い部分には草排出通路33を避けてテンション(アイドル)ローラ68,68,68を設けている。この場合は逆転ギヤケース42が不要となってベルト66と3個のテンション(アイドル)ローラ68,68,68だけで刈刃31,31の逆転機構が得られるから構成が簡潔であり安価に製造できる。 【0039】図20、図21はテンション(アイドル)ローラ68も用いずに逆転ギヤケース42と2個の入力プーリ54,54と1個の油圧モータ57及びモータ57に取り付けられたプーリ92だけでモーア14の伝動機構を構成したものである。油圧モータ57によってモータ出力軸上のプーリ92が回転駆動されるとベルト66を介して逆転ギヤケース42側の入力プーリ54及び右側の入力プーリ54が回され、2枚の刈刃駆動軸15,15が互いに逆方向に回転駆動される。この例の場合、テンションローラがない分だけ安価なものとなる。 【0040】図22、図23は更に廉価にするための構成を示したものであり、左側の入力プーリ54に油圧モータ57を直装すると共に、左右の入力プーリ54,54間にベルト66を巻き回したものである。この場合もテンション(アイドル)ローラを設ける必要がなく、ベルト66も短くなり安価に製造できる。左側の油圧モータ57が回されると逆転ギヤケース42を介して左側の刈刃駆動軸15は時計方向に回転し、右側の刈刃駆動軸15は反時計方向に回転する。 【0041】次に乗用型草刈機1の他の構成について説明すると、図1、図2において、符号90は左側フェンダー93の近傍に設けられたPTOコントロールバルブ、91はこのPTOコントロールバルブ90を入切するPTO操作レバーである。PTO操作レバー90を前側に倒すと油圧モータ57が駆動され、刈刃31,31が回転を始める。後輪4,4を覆うフェンダー93,93のうち、右側フェンダー93の近傍にはコレクタ16全体を昇降回動させる昇降用バルブ94とコレクタ16の底板17を昇降させる底板昇降バルブ95が設けられ、夫々のバルブ94,95には操作レバー96,97が設けられている。 【0042】また、モアデッキ28と走行車体のフレーム8,8との間には、前後2本のリンク部材からなるリンク機構100が介在されており、座席横の油圧操作スイッチ(図示省略)を作業機上昇側に操作すると油圧シリンダ102内に作動油が供給されてモアデッキ28が吊上げられ、下降側に操作すると油圧シリンダ102内の油が排出されてモアデッキ28が下降するようにしている。なお、このスイッチに代えて油圧操作レバーでモアデッキ28を昇降させるようにしても良い。 【0043】次に図1乃至図12に示す実施例の作用について説明する。走行ペダルを踏み込んで走行用可変油圧ポンプ9の斜板の傾倒角度を変えると走行用油圧モータ13に送られる油の量が調節され走行車体2は走行速度を増す。 【0044】この状態でPTO操作レバー91をクラッチ入りの位置にすると、作業用2連油圧ポンプ10からの油がモアデッキ28に取り付けられた油圧モータ57に送られ、逆転ギヤケース42に軸支されている入力軸49が駆動される。入力軸49にはギヤ59が固着され、このギヤ59は刈刃駆動軸15のギヤ47と常時噛み合っているために、刈刃駆動軸15は入力軸49とは逆向きに回転することになる。入力軸49上には入力プーリ54が固着され、この入力プーリ54と右側の入力プーリ54、及び3個のアイドルプーリ68,68,68間には外周に引っ掛かり用の歯を有する無端ベルト66が巻き回しされているので、右側の入力プーリ54も左側と同じ方向にスリップすることなく回転することになる。即ち、図5において、無端ベルト66は矢印方向に回動することになり、左右の刈刃駆動軸15,15は互いに逆向きに回転する。 【0045】この場合において、ベルト66が弛んでいるときには前側中央のテンション(アイドル)ローラ68を前側に移動させてベルト66を張る。このように、互いに逆向きに回転する刈刃31,31によって刈り取った草や芝は排草路29,29を通って中央部の草排出通路33に至り、更にシュータ89を通ってコレクタ16内に回収される。 【0046】作業中に刈り高さを変更するような場合、油圧シリンダ102に作動油を供給、あるいは排出してモアデッキ28全体を昇降させるが、モアデッキ28が上下に移動したときにディスチャージカバー86の後端は常にシュータ89の天井部に当接する方向に付勢されている。従って、低刈りの場合はディスチャージカバー86の後端は大きく開いて放出口を広げ、反対に高刈りの場合は、シュータ89の天井部に押されて放出口を狭める方向に回動する。 【0047】いずれの場合もモアデッキ28の上下移動に連動してディスチャージカバー86の後端が上下方向に回動することになり、刈り取った草のコレクタ16側への放擲を邪魔されることがなく、草や芝は円滑にコレクタ16内に収容されるものである。 【0048】特にこの実施例で説明したディスチャージカバー86はその前端がモアデッキ28上面に枢着され、その後端は何ら拘束されることなく自由な状態でシュータ89に連設されるものであるから、モーア14を腹下部から取り外す際に従来のようにディスチャージカバー86とシュータ89とを接続しているピンやボルト等の固定具をいちいち外す必要がなく脱着が容易になって便利である。 【0049】刈り取った草や芝でコレクタ16が満杯状態になったら一度作業を中断し、底板17上昇レバー97を操作してバルブ95を作動させ、底板17を中程まで上昇させて草を圧縮させる。この状態で草を収容する空間を底板17の下方に確保し、再び草刈作業を継続する。 【0050】そして、コレクタ16内が刈草で満杯になればコレクタ回動用の油圧シリンダ105を縮小させてコレクタ16を上昇方向に回動させ、中に詰まっている刈草を地面上に放出させ、再度油圧シリンダ105を伸長させてコレクタ16を元の集草姿勢に復帰させるのである。 【0051】 【発明の効果】請求項1の発明は、モアデッキ28内に回転自在に設けられた2枚の刈刃31を互いに逆向きに回転させて草を刈り取り、この刈り取った草をモアデッキ28中央の草排出通路33から後方へ放出するように構成した草刈装置において、刈刃31を支持する刈刃駆動軸15にプーリ54を固着すると共に、これらプーリ54間には駆動ベルト66を巻き回し、この駆動ベルト66を張設するテンションローラ68を草排出通路33の始端部近傍に設けたものであるから、このテンションローラ68の存在が草刈り取った草の排出に対して支障を与えることがなく草排出通路33も大きく取れて草の後方への排草性が著しく向上する。また、モアデッキ28の上方に設けるベルト伝動機構をモアデッキ28上面に接近させて設けることができるから、モーア14の昇降量も十分取れ、非作業時の移動も容易になる。 【0052】また、請求項2の発明は、1個のテンションローラ68が草排出通路33の直前に設けられていることを特徴とする請求項1記載の草刈装置としたので、構成が簡潔で部品点数も少なく、これにより安価な草刈装置を提供することができる。 【0053】また、請求項3の発明は、2個のテンションローラ68が草排出通路33の始端部の左右に振り分け状に設けられていることを特徴とする請求項1記載の草刈装置としたので、排出通路33を大きくすることができて草の排草性を上げることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成14年4月5日(2002.4.5) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−289709(P2003−289709A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月14日(2003.10.14) |
| 【出願番号】 |
特願2002−103803(P2002−103803) |
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