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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】竹村 文男
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内

【氏名】市原 等
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内

【氏名】福井 一
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内

【氏名】川谷 清司
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内

【要約】 【課題】縦搬送装置(26)の支持構造の簡略化並びに穀稈の搬送姿勢の乱れ防止または詰り防止などを図る。

【解決手段】昇降自在に装設させる刈取部(7)を機体左右方向にスライドさせるコンバインにおいて、刈取部(7)の昇降によって縦搬送装置(26)を上下移動させる共に、刈取部(7)の左右スライドに追従して縦搬送装置(26)を横移動させることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 昇降自在に装設させる刈取部(7)を機体左右方向にスライドさせるコンバインにおいて、刈取部(7)の昇降によって縦搬送装置(26)を上下移動させる共に、刈取部(7)の左右スライドに追従して縦搬送装置(26)を横移動させることを特徴とするコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライド式刈取部の下部搬送装置から脱穀部のフィードチェンに穀稈を受継搬送するコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、刈取部を左右スライド移動させる技術がある。(特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】実開平5−37030【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、刈取部の左右スライド部と縦搬送装置とを連結させるものではないから、縦搬送装置の送り始端側の穀稈受継が不安定となり易く、縦搬送装置の支持構造の簡略化並びに穀稈の搬送姿勢の乱れ防止または詰り防止などを容易に図り得ない等の問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、昇降自在に装設させる刈取部を機体左右方向にスライドさせるコンバインにおいて、刈取部の昇降によって縦搬送装置を上下移動させる共に、刈取部の左右スライドに追従して縦搬送装置を横移動させるもので、刈取部を左右スライドさせても縦搬送装置の送り始端側及び送り終端側を適正な穀稈受継位置に支持させ、例えば刈取部の左右スライド部と縦搬送装置とを連結させることにより、縦搬送装置の送り始端側の穀稈受継を安定させ、縦搬送装置の支持構造の簡略化並びに穀稈の搬送姿勢の乱れ防止または詰り防止などを容易に図り得るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は縦搬送装置の追従機構部の側面図、図2はコンバインの全体側面図、図3は同平面図であり、図中(1)は左右走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)上に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)を内装している脱穀部、(7)は穀稈縦搬送装置を備える刈取部、(8)は排藁処理部、(9)は運転席(10)及び運転操作部(11)を備える運転台、(12)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(13)を介し溜める穀粒タンク、(14)は前記穀粒タンク(12)内の穀粒を機外に取出す排出オーガ、(15)はコンバインの各部を駆動するエンジンであり、連続的に刈取り・脱穀作業を行うように構成している。
【0007】図4乃至図8に示す如く、刈取部(7)は、分草板(16)を介し取入れられる未刈穀稈を起立させる引起タイン(17)を有する穀稈引起装置である3条用引起ケース(18)と、この引起された穀稈の稈元側を掻込む穀稈横搬送装置であるスターホイル(19)及び掻込ベルト(20)と、この掻込時稈元側を切断する刈刃(21)と、切断後の右側1条分の穀稈の稈元側及び穂先側を左斜め後方に搬送する穀稈右下部搬送装置である右稈元搬送チェン(22)及び上下一対の右上部搬送装置である右穂先搬送タイン(23)と、切断後の左側2条分の穀稈の稈元側及び穂先側を右斜め後方の右稈元搬送チェン(22)の送り終端位置近傍に合流させる穀稈左下部搬送装置である左稈元搬送チェン(24)及び左上部搬送装置である上下一対の右穂先搬送タイン(25)とを有すると共に、右稈元搬送チェン(22)の送り終端に合流する3条分の穀稈の稈元側及び穂先側を前記フィードチェン(5)の送り始端に受継搬送させる穀稈縦搬送装置である縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)を備え、刈取られた3条分の穀稈を刈取部(7)の左右稈元搬送チェン(24)(22)及び左右穂先搬送タイン(25)(23)と縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)とで形成されるY字形穀稈搬送経路を介してフィードチェン(5)に搬送させて脱穀処理させるように構成している。
【0008】脱穀部(4)の前側から、機台(3)の前端に固設する走行ミッション(28)と左走行クローラ(2)の間を通して、前方斜め下方に延出させる刈取連結パイプ(29)を備える。
【0009】刈取連結パイプ(29)の上端(走行機体側)には入力ギヤケース(30)が固設され、入力ギヤケース(30)の下部左右側面から刈取部(7)の上下回動支点パイプ(31)(32)が同一軸芯上で機体左右方向に突出固定されている。左右の上下回動支点パイプ(31)(32)を機台(3)前端に立設固定する左右受台(33)(34)に回動自在に軸受けさせ、刈取連結パイプ(29)と機台(3)間に刈取昇降用油圧シリンダ(35)を架設している。
【0010】刈取連結パイプ(29)の下端にはベベルギヤケース(36)が固設され、ベベルギヤケース(36)の刈取連結パイプ(29)への取付面と対向する面には軸受パイプ(37)が機体左右方向に一体形成されている。
【0011】刈刃(21)及び右側のスターホイル(19)及び掻込ベルト(20)及び左稈元搬送チェン(24)及び左穂先搬送タイン(25)及び引起ケース(18)へ動力伝達する左伝動ケース(38)を左端に連結し、且つ、右側のスターホイル(19)及び掻込ベルト(20)と右稈元搬送チェン(22)及び右穂先搬送タイン(23)へ動力伝達する右伝動ケース(39)を右端に連結するスライドパイプ(40)を備える。
【0012】スライドパイプ(40)を軸受パイプ(37)を介して刈取連結パイプ(29)下端で機体左右方向に摺動自在に、且つ、回転自在に軸受けさせ、軸受パイプ(37)と右伝動ケース(39)間に刈取スライド用油圧シリンダ(41)を架設している。
【0013】機体前後方向に平行に延出させる4本の刈取フレーム(42)を備え、各刈取フレーム(42)の後端が横連結パイプ(43)で一体連結され、横連結パイプ(43)の左右端部を連結フレーム(44)を介して左右伝動ケース(38)(39)の外側端部に一体連結し、刈取昇降用油圧シリンダ(35)の伸縮動作により上下回動支点パイプ(31)(32)を支点に刈取部(7)を昇降させ、また刈取スライド用油圧シリンダ(41)の伸縮動作により機体左右方向に刈取部(7)をスライドさせるように構成している。
【0014】刈取フレーム(42)前端側に一体連結した支持パイプ(45)に各引起ケース(18)下部を支持させている。左伝動ケース(38)に立設固定する引起伝動パイプ(46)上端から機体右側に横伝動パイプ(47)を一体延出させると共に、横伝動パイプ(47)右端側を最も右側の刈取フレーム(42)に連結パイプ(図示省略)を介して支持させ、各引起ケース(18)の上部を横伝動パイプ(47)に設けるチェンケース(48)に支持させている。
【0015】一端を入力ギヤケース(30)に固設させ、且つ、他端を刈取連結パイプ(29)中間部に固設させる刈取上部連結パイプ(49)を備え、運転操作部(11)の左側縁に沿って機体前後方向に架設する刈取サイドパネル(50)中間部を刈取上部連結パイプ(49)上面側に固設すると共に、下端を刈取上部連結パイプ(49)の前面側に軸支させ、且つ、上端を刈取サイドパネル(50)の中間部に軸支させる垂直な刈取上部後支軸(51)を設け、また横伝動パイプ(47)中間部にブラケット(52)を介して垂直な刈取上部前支軸(53)を設ける。前後支軸(53)(51)間に張架する回動フレーム(54)を備え、回動フレーム(54)の後端に固設する垂直な後軸受パイプ(55)を後支軸(51)外側に回動自在に嵌合支持させると共に、回動フレーム(54)の前端に固設する垂直な前軸受パイプ(56)を前支軸(53)外側に回動自在に嵌合支持させ、刈取部(7)を刈取上部連結パイプ(49)及び回動フレーム(54)によって保持させ、スライドパイプ(40)を支点に刈取部(7)が回動するのを、刈取上部連結パイプ(49)及び回動フレーム(54)により規制し、刈取部(7)のスライドに追従して回動フレーム(54)を水平方向に回動させるように構成している。
【0016】図1及び図5、図6に示す如く、縦搬送装置の上下回動支軸である横支軸(57)を左側面から突出固定し、且つ、横支軸(57)に直角な縦搬送装置の左右回動支点である縦支軸(58)を下面から一体延出する縦搬送出力ケース(59)を備える。
【0017】刈取連結パイプ(29)上端の入力ギヤケース(30)の左側面下部にベベルギヤケース(60)を一体形成し、ベベルギヤケース(60)の左側面に刈取部(7)の左上下回動支点パイプ(31)を固設すると共に、縦搬送出力ケース(59)の縦支軸(58)を回転自在に嵌合させる軸受部(61)をベベルギヤケース(60)の上面に刈取部(7)の上下回動支点パイプ(31)(32)の半径方向に一体形成し、縦搬送出力ケース(59)により入力ギヤケース(30)の左側で左上下回動支点パイプ(31)と平行に横支軸(57)を支持させ、また縦搬送出力ケース(59)の縦支軸(58)により縦支軸(58)回りに横支軸(57)を回動自在に支持させている。
【0018】縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)の送り終端側を駆動スプロケット(62)(63)及びスプロケット軸(64)を介して支持させる縦搬送駆動ケース(65)を設け、縦搬送駆動ケース(65)を縦搬送出力ケース(59)の横支軸(57)に回動自在に支持させ、刈取部(7)の昇降時にこれと一体的に縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)を刈取部(7)の上下回動支点パイプ(31)(32)を支点に昇降させる共に、縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)を、追従機構(A)を介して刈取部(7)の左右スライドに追従して縦支軸(58)を支点に左右回動可能に、また扱深さ調節機構(B)を介して横支軸(57)を支点に単独で上下回動可能に構成している。
【0019】図1及び図9、図10に示す如く、追従機構(A)は、縦搬送出力ケース(57)の前面側から縦搬送チェン(26)の非作用側の刈取連結パイプ(29)の左側方にフレーム(66)を延出し、フレーム(66)の前端に一体固設した支持板(67)前端に従動側支点軸(68)を設け、右稈元搬送チェン(22)の送り終端側のガイドローラ(69)の下軸受板(70)の右側部に主動側支点軸(71)を設け、縦搬送チェン(26)の送り始端側で非作用側の従動側支点軸(68)と右稈元搬送チェン(22)の送り終端側で非作用側下面の主動側支点軸(71)を連結アーム(72)により接続し、刈取部(7)の左右スライドに追従して縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)を縦支軸(58)を支点に左右回動させ、スライド式刈取部(7)の左右稈元搬送チェン(24)(22)の送り終端部と縦搬送チェン(26)の送り始端部との相対位置を常に一定に確保するように構成している。
【0020】連結アーム(72)は、後端に一体固設したボス(73)を従動側支点軸(68)に回動自在に嵌合し、前端に一体形成したねじ部(74)を主動側支点軸(71)下端にこの軸芯を中心に回転するリング部(75)に挿入しボルト(76)で軸方向の移動を規制し、各支点軸(68)(71)間に回動自在に張設し、連結アーム(72)の角度変化で、直線移動に対する回動追従で発生する主動側支点軸(71)に対する従動側支点軸(72)の前後距離変化を吸収するように構成している。
【0021】上記から明らかなように、穀稈を引起す引起装置(18)と、下部搬送装置(22)(24)と、縦搬送装置(26)を備え、刈取部(7)の搬送装置(22)(24)(26)を介してフィードチェン(5)に穀稈を搬送させて脱穀処理させると共に、脱穀部(4)の前側から前方に延出させる刈取連結パイプ(29)を備え、刈取部(7)を回動支点(31)(32)を介して受台(33)(34)に設け、刈取連結パイプ(29)に刈取昇降シリンダ(35)を連結させ、スライドパイプ(40)を軸受パイプ(37)を介して刈取連結パイプ(29)に機体左右方向に摺動自在に設け、スライドパイプ(40)に刈取スライドシリンダ(41)を連結させ、刈取昇降シリンダ(35)動作により回動支点(31)(32)を支点に刈取部(7)を昇降させ、また刈取スライドシリンダ(41)動作により機体左右方向に刈取部(7)をスライドさせるコンバインにおいて、引起装置(18)の上部を横伝動パイプ(47)に支持させ、横伝動パイプ(47)を刈取上部連結フレーム(54)によって回動支点(31)(32)側に保持させ、刈取部(7)のスライドに追従して横伝動パイプ(47)側を横移動させ、また縦搬送装置(26)の左右回動縦軸(58)を回動支点(31)(32)側に設け、刈取部(7)の昇降時に縦搬送装置(26)を上下移動させると共に、縦搬送装置(26)を、追従機構(A)を介して刈取部(7)の左右スライドに追従して縦軸(58)を支点に回動可能に構成し、縦搬送装置(26)に連結アーム(72)を接続させて刈取部(7)の左右スライドに追従して縦搬送装置(26)を縦軸(58)を支点に横移動させ、スライド式刈取部(7)の下部搬送装置(22)(24)と縦搬送装置(26)の相対位置を確保する。そして、刈取部(7)を左右スライドさせても縦搬送装置(26)の送り始端側及び送り終端側を適正な穀稈受継位置に支持させ、例えば刈取部(7)の左右スライド部と縦搬送装置(26)とを連結させ、縦搬送装置(26)の送り始端側の穀稈受継を安定させ、縦搬送装置(26)の支持構造の簡略化並びに穀稈の搬送姿勢の乱れ防止または詰り防止などを図る。
【0022】扱深さ調節機構(B)は、追従機構(A)のフレーム(66)上面に一体固設する基台(77)上に構成するもので、縦搬送駆動ケース(65)にU字パイプ(78)の一端を一体固設し、U字パイプ(78)の他端に縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)を支持させると共に、基台(77)の前端側上面にモータブラケット(79)を介して扱深さ調節モータ(80)を固設し、モータ(80)の回転軸であるねじ軸(81)の先端を基台(77)の後端側上面に固設する軸受ブラケット(82)に回転自在に軸支し、ねじ軸(62)を前記横支軸(57)に対して平面視で略直角方向に張設し、ねじ軸(62)に螺着するナット体(83)に一端を回動自在に連結させる押引アーム(84)を設け、押引アーム(84)の他端をU字パイプ(78)に回動自在に連結させ、ねじ軸(81)の回転によってこの軸(81)上でナット体(83)を前後移動させることにより、押引アーム(84)及びU字パイプ(78)を介して縦搬送駆動ケース(65)を縦搬送出力ケース(59)の横支軸(57)を支点に回動させて、縦搬送チェン(22)及び上部搬送タイン(23)の送り始端側を左右稈元搬送チェン(24)(22)及び左右稈元搬送タイン(25)(23)の送り終端側に対して昇降させ、脱穀部(4)の扱室内に供給する穂先長さを略一定に保つ扱深さ調節を行うように構成している。
【0023】前記扱深さ調節モータ(80)はリミットスイッチ(85)(86)で設定する範囲内で、長短稈センサ(87)(88)の出力に基づいて作動制御される。
【0024】前記扱深さ調節機構(B)は追従機構(A)と一体に移動するから、刈取部(7)の左右スライドに対する縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)の追従動作(左右回動)が扱深さ調節後の縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)の上下位置を変化させることがなく、刈取部(7)をどの位置にスライドさせても縦搬送チェン(26)及び縦搬送タイン(27)を一定の上下位置で保持し得る。
【0025】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、昇降自在に装設させる刈取部(7)を機体左右方向にスライドさせるコンバインにおいて、刈取部(7)の昇降によって縦搬送装置(26)を上下移動させる共に、刈取部(7)の左右スライドに追従して縦搬送装置(26)を横移動させるもので、刈取部(7)を左右スライドさせても縦搬送装置(26)の送り始端側及び送り終端側を適正な穀稈受継位置に支持させ、例えば刈取部(7)の左右スライド部と縦搬送装置(26)とを連結させ、縦搬送装置(26)の送り始端側の穀稈受継を安定させ、縦搬送装置(26)の支持構造の簡略化並びに穀稈の搬送姿勢の乱れ防止または詰り防止などを容易に図ることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
【出願日】 平成6年5月12日(1994.5.12)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2003−250325(P2003−250325A)
【公開日】 平成15年9月9日(2003.9.9)
【出願番号】 特願2003−91076(P2003−91076)