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【発明の名称】 刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置並びにこれを用いた刈刃管理システム
【発明者】 【氏名】山本 光二

【氏名】大久保 玄禎

【要約】 【課題】運転席にいる作業者の手元で刈刃洗浄装置の作動を操作でき、洗浄水の停止操作の後、すぐに吐出管からの洗浄水の吐出が停止でき、また摘採作業等の茶刈作業を中断することなく、作業する茶畝の移動時等を利用して刈刃の洗浄が行える刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置並びにこれを用いた刈刃管理システムを提供する。

【解決手段】茶刈機ユニット3と、刈刃30の洗浄を行う刈刃洗浄装置10とを走行機体2に搭載してなる装置において、前記刈刃洗浄装置10は、洗浄水Wを貯留する洗浄水タンク11と、洗浄水Wを前記刈刃に対し吐出する吐出管12と、この吐出管12へ洗浄水Wを供給する供給管13とを具えており、前記供給管13と吐出管12との連結個所付近に対し、開閉弁14が設けられる。そして刈刃30の洗浄は例えば茶畝Tの始端または終端にて走行機体2を転回させる際に行われることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶園内を走行する走行機体と、これに搭載される茶刈機ユニットと、この茶刈機ユニットの刈刃に対し洗浄液を吐出して刈刃の洗浄を行う刈刃洗浄装置とを具えて成る装置において、前記刈刃洗浄装置は、洗浄液を貯留するタンクと、洗浄液を前記刈刃に対し吐出する吐出管と、この吐出管へタンク内の洗浄液を供給する供給管とを具えており、前記供給管と吐出管との連結個所付近に対し、開閉弁が設けられることを特徴とする刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置。
【請求項2】 前記茶刈装置は作業者が搭乗し、運転しながら茶刈作業を行う乗用式茶刈装置であり、運転席の近傍に前記開閉弁の開閉を行う操作部が設けられることを特徴とする請求項1記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置。
【請求項3】 前記開閉弁には電磁弁が用いられるものであり、前記刈刃洗浄装置による洗浄が開始された後、タイマーにより刈刃洗浄装置による洗浄が自動停止されることを特徴とする請求項1または2記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置。
【請求項4】 前記走行機体に対し茶畝上を走行していないことを検出することのできる検出センサを設け、この検出センサによる検出信号を基に電磁弁を用いた前記開閉弁を開放し、前記茶畝の始端または終端にて走行機体を転回させる際に刈刃の洗浄を行うことを特徴とする請求項2または3記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置。
【請求項5】 前記検出センサは走行機体に設けられた茶畝側部を検出する検出板を具えた自動操舵用の茶畝センサであり、この茶畝センサの茶畝上を走行していないことを検出した検出信号に基づき前記刈刃洗浄装置による洗浄を開始することを特徴とする請求項4記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置。
【請求項6】 前記刈刃洗浄装置による刈刃の洗浄の開始と連動して、茶葉を収容体へ移送するための風送装置による移送風が自動停止されることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置。
【請求項7】 前記刈刃洗浄装置の吐出管の吐出口は、前記風送装置の送風管における隣合う送風口の間に位置設定されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置。
【請求項8】 茶園内を走行する走行機体と、これに搭載される茶刈機ユニットと、この茶刈機ユニットの刈刃に対し洗浄液を吐出して刈刃の洗浄を行う刈刃洗浄装置とを具え、このうち刈刃洗浄装置は、洗浄液を貯留するタンクと、洗浄液を前記刈刃に対し吐出する吐出管と、この吐出管へタンク内の洗浄液を供給する供給管とを有しており、且つ前記供給管と吐出管との連結個所付近に対し、開閉弁が設けられた刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置を用いて茶園における茶葉摘採作業を行うにあたり、前記刈刃の洗浄は、茶葉の摘採を行っていない非実作業時に行われることを特徴とする刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置を用いた刈刃管理システム。
【請求項9】 前記非実作業時は、茶畝の始端または終端にて走行機体を転回させる際であることを特徴とする請求項8記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置を用いた刈刃管理システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走行機体に茶刈機ユニットを搭載して茶刈を行う装置に関するものであり、特に前記茶刈機ユニットの刈刃の洗浄を行う刈刃洗浄装置並びにこのような装置を用いた刈刃管理システムに係るものである。
【0002】
【発明の背景】茶刈装置により茶葉の摘採や剪枝等の茶刈作業を行うと、刈刃に茶渋や火山灰(鹿児島地方)が付着して、刈刃の切れ味が低下するものであり、従って刈刃に付着した茶渋や火山灰等を洗い流すことが行われている。そしてこの洗浄作業を楽に行う発明としては、可搬式の茶刈機に対し刈刃洗浄装置を具える特開昭51−129750号や特公昭51−12534号が存在する。
【0003】一方近年の茶刈装置としては、作業者が搭乗して運転しながら茶刈りを行う乗用式茶刈装置や無人運転されるレール自動走行式茶刈装置が多く普及している。このような走行機体を有した乗用式茶刈装置やレール自動走行式茶刈装置には、現実のところ前述したような刈刃洗浄装置が具えられていない。従って作業者が洗浄水と適宜の洗浄用具を用意し、茶刈作業を中断して刈刃を洗浄する必要があった。
【0004】ところでこのような乗用式茶刈装置やレール自動走行式茶刈装置に対し、前述したような可搬式茶刈機に適用される刈刃洗浄装置をそのまま適用することは、できない。すなわち前述したような刈刃洗浄装置は手動コックを開閉して洗浄水を刈刃に吐出するものであるため、レール自動走行式茶刈装置は無人であるためもちろんそのままでは適用できず、また乗用式茶刈装置においても、走行機体の運転操作と、茶刈機ユニットの運転操作があるため、更に同時に手動式のコックを開いたり閉じたりすることは難しく、できるとしても煩わしい作業となる。また従来の刈刃洗浄装置は手動コックが、洗浄水タンクの近くに設けられていたため、手動コックを閉じた後、すぐには洗浄水の吐出が停止できず、乗用式茶刈装置やレール自動走行式茶刈装置のような大型の装置になればそのような問題点が顕著にあらわれることとなる。
【0005】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景からなされたものであって、乗用式茶刈装置やレール自動走行式茶刈装置に適しており、例えば運転席にいる作業者の手元で刈刃洗浄装置の作動を操作でき、洗浄水の停止操作の後、すぐに吐出管からの洗浄水の吐出が停止し、また摘採作業等の茶刈作業を中断することなく、作業する茶畝の移動時等を利用して刈刃の洗浄が行え、長く刈刃の切れ味を持続することのできる新規な刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置並びにこれを用いた刈刃管理システムの開発を試みたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置は、茶園内を走行する走行機体と、これに搭載される茶刈機ユニットと、この茶刈機ユニットの刈刃に対し洗浄液を吐出して刈刃の洗浄を行う刈刃洗浄装置とを具えて成る装置において、前記刈刃洗浄装置は、洗浄液を貯留するタンクと、洗浄液を前記刈刃に対し吐出する吐出管と、この吐出管へタンク内の洗浄液を供給する供給管とを具えており、前記供給管と吐出管との連結個所付近に対し、開閉弁が設けられることを特徴として成るものである。この発明によれば、供給管と吐出管との連結個所付近に対し開閉弁が設けられるため、開閉弁を閉とする操作を行った後、すぐに吐出管からの洗浄液の吐出が停止される。従って例えば洗浄液の吐出が停止されない間に摘採が開始され、摘採茶葉に洗浄液が混入してしまうことなどが防止しやすくなる。
【0007】また請求項2記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置は、前記要件に加え、前記茶刈装置は作業者が搭乗し、運転しながら茶刈作業を行う乗用式茶刈装置であり、運転席の近傍に前記開閉弁の開閉を行う操作スイッチが設けられることを特徴として成るものである。この発明によれば、走行機体と茶刈機ユニットとの運転操作とともに、刈刃洗浄装置の操作スイッチが手元にあるため、この操作を無理なく行うことができる。
【0008】更に請求項3記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置は、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記開閉弁には電磁弁が用いられるものであり、前記刈刃洗浄装置による洗浄が開始された後、タイマーにより刈刃洗浄装置による洗浄が自動停止されることを特徴として成るものである。この発明によれば、刈刃洗浄装置による洗浄の停止動作が自動で行われるため、走行機体の運転操作等に集中できる。また停止することを忘れて洗浄水を出したままとして洗浄液のタンクを空としてしまうようなことがない。
【0009】更にまた請求項4記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置は、前記請求項2または3記載の要件に加え、前記走行機体に対し茶畝上を走行していないことを検出することのできる検出センサを設け、この検出センサによる検出信号を基に電磁弁を用いた前記開閉弁を開放し、前記茶畝の始端または終端にて走行機体を転回させる際に刈刃の洗浄を行うことを特徴として成るものである。この発明によれば、茶刈を行う茶畝を移動している際に自動的に刈刃の洗浄が行われ、茶刈作業を中断することなく刈刃の洗浄が行えて能率的である。
【0010】更にまた請求項5記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置は、前記請求項4記載の要件に加え、前記検出センサは走行機体に設けられた茶畝側部を検出する検出板を具えた自動操舵用の茶畝センサであり、この茶畝センサの茶畝上を走行していないことを検出した検出信号に基づき前記刈刃洗浄装置による洗浄を開始することを特徴として成るものである。この発明によれば、乗用式茶刈装置に通常設けられる自動操舵用の茶畝センサが刈刃洗浄装置の洗浄開始スイッチとしてそのまま利用されて、無駄がなく安価な実施が可能である。
【0011】更にまた請求項6記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置は、前記請求項1、2、3、4または5記載の要件に加え、前記刈刃洗浄装置による刈刃の洗浄の開始と連動して、茶葉を収容体へ移送するための風送装置による移送風が自動停止されることを特徴として成るものである。この発明によれば、風送装置の移送風の影響を受けずに刈刃の所定の位置に正確に洗浄液を吐出することができる。
【0012】更にまた請求項7記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置は、前記請求項1、2、3、4、5または6記載の要件に加え、前記刈刃洗浄装置の吐出管の吐出口は、前記風送装置の送風管における隣合う送風口の間に位置設定されることを特徴として成るものである。この発明によれば、風送装置の移送風の影響を受けにくく、比較的刈刃の所定の位置に正確に洗浄液を吐出することができる。また風送装置を作動中にも刈刃洗浄装置による洗浄が有効に行うことが可能となる。
【0013】更にまた請求項8記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置は、茶園内を走行する走行機体と、これに搭載される茶刈機ユニットと、この茶刈機ユニットの刈刃に対し洗浄液を吐出して刈刃の洗浄を行う刈刃洗浄装置とを具え、このうち刈刃洗浄装置は、洗浄液を貯留するタンクと、洗浄液を前記刈刃に対し吐出する吐出管と、この吐出管へタンク内の洗浄液を供給する供給管とを有しており、且つ前記供給管と吐出管との連結個所付近に対し、開閉弁が設けられた刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置を用いて茶園における茶葉摘採作業を行うにあたり、前記刈刃の洗浄は、茶葉の摘採を行っていない非実作業時に行われることを特徴として成るものである。この発明によれば、供給管と吐出管との連結個所付近に対し開閉弁が設けられるため、開閉弁を閉とする操作を行った後、すぐに吐出管からの洗浄液の吐出が停止される。従って洗浄液の吐出が停止されない間に摘採が開始され、摘採茶葉に洗浄液が混入してしまうことが防止されやすくなる。
【0014】更にまた請求項9記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置は、前記請求項8記載の要件に加え、前記非実作業時は、茶畝の始端または終端にて走行機体を転回させる際であることを特徴として成るものである。この発明によれば、茶葉摘採作業における非摘採時間を有効に活用でき、摘採作業を遅らせることなく刈刃の洗浄が行え、刈刃の切れ味を摘採作業の間、持続させることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に基づいて具体的に説明する。符号1は本発明が適用される乗用式茶刈装置であり、このものは図1にその全体構成を示すものであって、大別すると茶畝Tを跨いで走行する走行機体2と、この走行機体2に搭載され、茶刈作業に直接寄与する茶刈機ユニット3と、この茶刈機ユニット3の刈刃30に対し洗浄液を吐出して刈刃30の洗浄を行う本発明の特徴たる刈刃洗浄装置10とを具えて成る。
【0016】まず走行機体2について概略を説明する。この走行機体2は、茶畝Tを跨いで走行できるようにするために走行方向から見てほぼ門形を成すフレーム20を機枠部材とし、これに種々の走行のための機器が設けられて成る。前記フレーム20は茶畝T間に立ち上がるように位置する左右の脚部フレーム20Aと、その脚部フレーム20Aの上端を水平に結ぶような上部フレーム20Bと、更に脚部フレーム20Aの一部に対し昇降自在に取り付けられる昇降フレーム20Cとを具えて成る。そして前記脚部フレーム20Aの下端には一例としてクローラを適用した走行装置22を設ける。もちろんこの走行装置22はこのようなクローラに限らず茶畝T間の畑地を過剰に押し付けないような空気タイヤ等、適宜の手段が採り得る。
【0017】更に前記上部フレーム20B上には、鉄板やエキスパンドメタル等を張設して上部デッキ21が形成される。この上部デッキ21上にはエンジン23、バッテリー、運転席24、操縦機25、更に走行機体2と茶刈機ユニット3と刈刃洗浄装置10の各機器を制御する制御装置C等を搭載するものであり、一例としてこのエンジン23により図示を省略するが油圧ポンプを駆動し、この油圧ポンプにより供給される作動油により前記走行装置22の駆動や茶刈機ユニット3における刈刃30の駆動、更には前記昇降フレーム20Cの昇降シフトのためのシリンダの駆動を行う。更に摘採した茶葉を風送するためのファン33を前記上部デッキ21上に設けるものであり、ファン33からはダクト34を介して圧力風が茶刈機ユニット3の刈刃30側に供給される。因みにこのダクト34は、一部または全部がフレキシブルダクトで構成されるものであり、これは後述するように茶刈機ユニット3の刈刃30が茶畝Tに応じて適宜の高さに設定されることから、その位置の変化に対応できるように必要上とり入れられた構成である。なおダクト34としては、このようなフレキシブルダクトを用いるほか、管状部材を密閉状態に入れ子状に嵌め合わせて伸縮自在に構成したものを用いるようにしてもよい。
【0018】また走行機体2には自動操舵装置が設けられるものであり、このものは茶畝Tの両側部位置を検出する茶畝センサ4と、左右の油圧ポンプの出力量をコントロールするアクチュエータとを具え、前記茶畝センサ4によって検出された茶畝Tの状況に応じて左右の油圧ポンプの出力量がアクチュエータによって変更され、走行方向が制御されるものである。
【0019】具体的には前記茶畝センサ4は、図3に示されるように茶畝Tの側部に対して接触する検出板40と、この検出板40の動きに応じた電気信号を出力するいわゆるポテンショメータ等を適用したセンサユニットとを具えて成る。検出板40は前記脚部フレーム20Aに対して回動軸41をほぼ鉛直状に左右一対で具え、この回動軸41に対して固定した二本の支持杆42に対して前記検出板40を具えるものである。この検出板40は一例として金属板を略半円筒形状に形成して成るものであり、適宜半円筒内側に補強材が設けられる。そしてスプリングの作用によって回動軸41に一定方向の回転力を与え、常時、検出板を内側(茶畝T側)に回動する状態とするものである。なおこの検出板の回動は、回動軸41に具えた規制杆43と、脚部フレーム20Aに具えたフック状のストッパ44とが係合状態となることにより制限されるものである。このように検出板40は、走行機体の下部に水平面内で回動自在に取り付けられ、茶畝T側部との接触の度合いに応じて回動するため、茶畝Tの曲がり具合によって左右の検出板40の回動角度が異なり、この回動角度差をセンサユニットが変動値として出力し、これを利用して茶畝Tの曲がり具合を検出するものである。
【0020】次に茶刈機ユニット3の主要部材について説明する。なお本実施例では茶刈機ユニット3として摘採機を適用した例を示すが、その他整枝機、浅刈機等の適宜の茶刈装置を搭載して実施することも可能である。まず刈刃30は、二枚の上下一対に組み合わせた長杆状の部材に多数の歯を形成し、この上下一対の刈刃を往復摺動させることにより刈り取りを行ういわゆるバリカン式の刈刃である。もちろんここに適用する刈刃30は、このようないわゆるバリカン式のものでなくてもよく、例えばロータリー式の回転刃であっても差し支えない。なおこの刈刃30の駆動にあたっては、前述したように走行装置22に搭載されたエンジン23によって駆動される油圧を受けて油圧モータにより刈刃30を駆動することが望ましい実施の形態であるが、もちろん刈刃30の駆動は別途エンジンによっても差し支えない。
【0021】また刈刃30により刈られた茶葉を後方に載置される茶袋Sまで移送する風送装置31が設けられるものであり、この刈刃30の前方上方には多数の分岐管32aを有する送風管32を有する。そして摘採作業時には分岐管32a先端の送風口32bから前記ファン33によって生起された移送風が供給されて茶葉を後方に移送させるものである。そして前記刈刃30の後方には案内胴35が形成され、この案内胴32の後方には、茶袋Sを載置するための袋台36が設けられている。なお乗用式茶刈機には、このような摘採茶葉を茶袋Sに収容するタイプのものの他、茶袋Sに収容しないコンテナタイプのものがあり、このようなコンテナタイプの乗用式茶刈機で本発明を実施しても構わない。
【0022】また前記昇降フレーム20Cには詳細な説明は省略するが、適宜コロが設けられ、このものが脚部フレーム20Aに沿って転接するように構成され、それらが全体としてチェーン等により上方に引き上げられるような状態で昇降する。なおこの茶刈機ユニット3自体は、この昇降フレーム20Cに対し比較的簡易に取り外し自在に取り付けられている。以上の構成は、乗用式茶刈装置として公知の構成であって、その他種々の公知の構成に改変が行い得る。
【0023】次に本発明の刈刃洗浄装置10について説明する。刈刃洗浄装置10は、洗浄液の一例である洗浄水Wを貯留する洗浄水タンク11と、洗浄液を前記刈刃30に対し吐出する吐出管12と、この吐出管12へタンク内の洗浄液を供給する供給管13と、この供給管13に設けられる開閉弁14と、この開閉弁14の操作を行う操作スイッチ15とを主要部材として成る。なお洗浄水Wとしては、本実施の形態では上流水が用いられるものであるが、このような水の他、刈刃30の茶渋等の除去作用を有する適宜の洗浄液を用いることができる。
【0024】洗浄水タンク11は、前記上部デッキ21上に設置されるものであり、この洗浄水タンク11内に水中ポンプ16が設けられ、水中ポンプ16の吐出口に供給管13の一端が設けられ、供給管13の他端が前記吐出管12に接続されている。また水中ポンプ16と前記制御装置Cとが接続されている。なおこのように水中ポンプ16を用いるほか、自然落下により洗浄水Wを吐出管12に供給するよう構成することも可能である。
【0025】また前記供給管13と吐出管12とが連結される供給管13の終端付近には、電磁弁を適用した開閉弁14が設けられ、この開閉弁14により供給管13内の開閉が行われる。一方、この開閉弁14を操作するための操作スイッチ15が操縦機25に設けられるものである。この操作スイッチ15は前記制御装置Cに接続されるものであり、また一例としてこの操作スイッチ15がONとされた後、数秒等経過した後、自動的にOFFとなるOFFタイマーが制御装置Cに設けられる。もちろんOFF操作をタイマーを用いず、操作スイッチ15の手動操作にて行うように構成することも可能である。なお本実施の形態では、一例としてこの操作スイッチ15がONの状態では、風送装置31の作動を自動停止されるよう前記制御装置Cにおいてプログラムされている。これにより吐出管12から吐出される洗浄水Wが吹き飛ばされないようにするためである。
【0026】前記吐出管12は、刈刃30の上方に位置されるものであり、刈刃30とほぼ同等の長さを有し、刈刃30と同様に茶畝Tの上面に添うように山なり形状に湾曲した形状をしている。吐出管12に穿孔される吐出口12aは、例えば50mmピッチ間隔で設けられるものである。なお本実施の形態では図4に示されるように、吐出管12の吐出口12aの位置を分岐管32aの送風口32bの間に位置設定しておくものであり、特に前記操作スイッチ15がONの状態で、風送装置31の作動を自動停止されるよう構成しない他の実施の形態を採る場合には、このような吐出口12aの位置設定をしておくことが好ましい。
【0027】本発明は以上述べたような具体的な構成を有するものであり、次に茶葉摘採時における刈刃30の洗浄態様並びに本発明に係る刈刃管理システムについて説明する。図5に示されるように乗用式茶刈機における茶葉摘採作業は、通常一つの茶畝Tの摘採が終了したら、枕地において乗用式茶刈機を転回し、隣りの茶畝Tの摘採を行いながら戻り走行し、再度枕地に到達したら転回して隣りの茶畝Tに移って摘採作業を行っていく作業を繰り返す。そして本発明に係る刈刃管理システムにおいては、このような摘採作業を行っている最中に刈刃30の洗浄を行い、刈刃30の切れ味を持続するものであり、本実施の形態では、摘採茶葉に洗浄水Wが混入しないように、前記枕地における乗用式茶刈機の転回時に刈刃30の洗浄を行うものである。なおこの他、圃場の移動中などのその他の摘採を行っていない非実作業時に刈刃30の洗浄を行うようにしてもよい。因みに走行機体に剪枝機ユニットを搭載して剪枝作業を行う場合には、剪枝作業中に刈刃の洗浄を行うようにしても構わない。
【0028】具体的には、茶畝Tの始端側あるいは終端側に乗用式茶刈機が到達し、刈刃30が茶畝Tから離れた後に、作業者が刈刃洗浄装置10の操作スイッチ15をONとする。操作スイッチ15がONとされると、風送装置31からの送風が停止され、水中ポンプ16が駆動されるとともに、開閉弁14が開かれ、洗浄水Wが吐出管12から刈刃30先端付近に吐出される。そして刈刃30に付着した茶渋や火山灰等が、洗浄水Wが掛けられながら刈刃30の上刃と下刃が往復摺動しているため、よく洗浄され、付着した茶渋や火山灰等が除去されて刈刃30の切れ味が持続する。なお特に洗浄水Wの吐出管12からの吐出の際に、風送装置31からの送風が停止されるため、刈刃30先端付近の所定の位置に洗浄水Wが当てられる。また操作スイッチ15のONと同時にタイマが作動し、設定時間の例えば3〜5秒後に自動的に水中ポンプ16の駆動が停止され、開閉弁14が閉鎖されるとともに、風送装置31からの送風が再度開始される。因みにこの風送装置31からの送風により刈刃30先端に付着した洗浄水Wが吹き飛ばされて刈刃30はすぐに乾燥される。
【0029】以上のように、摘採作業を中断して刈刃30の洗浄を行うわけではないため、作業効率がよく、また乗用式茶刈機が転回中であるため、刈刃30の油や火山灰等が摘採茶葉に混入せず、好ましい。また開閉弁14が吐出管12の直近の位置にあるため、開閉弁14が閉とされた後、すぐに洗浄水Wの吐出が停止され、洗浄水Wが停止されない間に摘採が開始され、摘採茶葉に洗浄水Wが混入してしまうことが防止される。
【0030】
【他の実施の形態】本発明の基本的な実施の形態は以上のようであるが、その他種々の改変が行い得る。例えば前記基本的な実施の形態では、刈刃洗浄装置10の洗浄水Wの吐出を手動で行ったが、例えば茶畝T上を走行していないことを検出し、これにより刈刃洗浄装置10の洗浄水Wの吐出を自動にて行わせるようにしてもよい。具体的には茶畝Tを所定の時間検出していた状態から、茶畝センサ4の茶畝Tを検出していない状態、すなわち検出板40が内側に最大角度回動した状態が、例えば2秒続いた場合に、茶畝Tが終端または始端であると判断し、自動的に刈刃洗浄装置10の洗浄水Wの吐出を行うようにしてもよい。なおこの場合にももちろんタイマーにより数秒後に洗浄水Wの吐出を停止させるようにする。またこのように既存の茶畝センサ4をそのまま用いる他、左右両側の検出板40が最大内側角度に回転していることを検出するリミットスイッチを設け、茶畝Tの不存在を検出するようにしてもよいし、また更にこのような接触式のセンサを用いる他、超音波センサや赤外線センサ等の非接触センサを用いて茶畝Tの非存在を検出するようにしてもよい。
【0031】またレール自動走行式茶刈装置に対し、刈刃洗浄装置10を具備するようにしてもよく、この場合の洗浄タイミングとしては、茶畝T始端側の畝間移動台車へレール自動走行式茶刈装置が戻った際に、レール自動走行式茶刈装置に通常設けられている走行レール始端のストッパに当接して作動する自動停止スイッチがONとなった際に、この検出信号を利用して洗浄液を数秒間、吐出するように構成することができる。これにより茶畝T間を移動している間に無駄なく刈刃30の洗浄を行うことが可能である。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置によれば、供給管13と吐出管12との連結個所付近に対し開閉弁14が設けられるため、開閉弁14を閉とする操作を行った後、すぐに吐出管12からの洗浄液の吐出が停止される。従って例えば洗浄液の吐出が停止されない間に摘採が開始され、摘採茶葉に洗浄液が混入してしまうことなどが防止しやすくなる。
【0033】また請求項2記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置によれば、刈刃洗浄装置10の操作スイッチ15が手元にあるため、走行機体2と茶刈機ユニット3との運転操作とともに、刈刃洗浄装置10の操作が無理なく行うことができる。
【0034】更に請求項3記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置によれば、刈刃洗浄装置10による洗浄の停止操作が、タイマーにより自動で行われるため、走行機体2の運転操作等に集中できる。また停止することを忘れて洗浄水Wを出したままとして洗浄液のタンクを空としてしまうようなことなどがない。
【0035】更にまた請求項4記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置によれば、走行機体2に対し茶畝T上を走行していないことを検出することのできる検出センサを設け、この検出センサによる検出信号を基に電磁弁を用いた開閉弁14を開放し、茶畝Tの始端または終端にて走行機体2を転回させる際に刈刃30の洗浄を行うようにしたため、茶畝Tを移動している際に自動的に刈刃30の洗浄が行われ、茶刈作業を中断することなく刈刃30の洗浄が行えて能率的である。
【0036】更にまた請求項5記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置によれば、乗用式茶刈装置1に通常設けられる自動操舵用の茶畝センサ4が、刈刃洗浄装置10の洗浄開始スイッチとしてそのまま利用されて、無駄がなく安価な実施が可能である。
【0037】更にまた請求項6記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置によれば、刈刃洗浄装置10による刈刃30の洗浄の開始と連動して、茶葉を収容体へ移送するための風送装置31による移送風が自動停止されるため、風送装置31の移送風の影響を受けずに刈刃30の所定の位置に正確に洗浄液を吐出することができる。
【0038】更にまた請求項7記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置によれば、刈刃洗浄装置10の吐出管12の吐出口12aは、風送装置31の送風管32における隣合う送風口32bの間に位置設定されるため、吐出される洗浄液が、風送装置31の移送風の影響を受けにくく、比較的刈刃30の所定の位置に正確に洗浄液を吐出することができる。また風送装置31を作動中にも刈刃洗浄装置10による洗浄が有効に行うことが可能となる。
【0039】更にまた請求項8記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置を用いた刈刃管理システムによれば、供給管13と吐出管12との連結個所付近に対し開閉弁14が設けられるため、開閉弁14を閉とする操作を行った後、すぐに吐出管12からの洗浄液の吐出が停止される。従って例えば洗浄液の吐出が停止されない間に摘採が開始され、摘採茶葉に洗浄液が混入してしまうことが防止されやすくなる。
【0040】更にまた請求項9記載の刈刃洗浄装置を具えた茶刈装置を用いた刈刃管理システムによれば、刈刃30の洗浄を行うのは、茶畝Tの始端または終端にて走行機体2を転回させる際であるため、茶葉摘採作業における非摘採時間を有効に活用でき、摘採作業を遅らせることなく刈刃30の洗浄が行え、刈刃30の切れ味を摘採作業の間、持続させることが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000104375
【氏名又は名称】カワサキ機工株式会社
【出願日】 平成13年12月28日(2001.12.28)
【代理人】 【識別番号】100086438
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 喬彦
【公開番号】 特開2003−189723(P2003−189723A)
【公開日】 平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願番号】 特願2001−398744(P2001−398744)