| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】林 晃良 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】従来のコンバインでは、操向センサにより未刈り穀桿を検出して自動的に進路を修正する自動操向制御や、刈高さセンサにより地面との距離を検出して自動的に目標刈高さに調整する自動刈高さ制御が行われているが、操向センサの検出部が分草板の先端よりもかなり後方にあり、未刈り穀桿の検出が遅れて分草板等が隣接する条に突入する、という問題や、左右に小刻みに旋回して条合わせを行う自動操向制御中に、自動刈高さ制御により刈取部が下降すると、分草板等が圃場に突っ込む、という問題があった。
【解決手段】操向センサ100・101・105・106の検出部102・103・107・108を刈取部8の分草板92乃至98の先端近傍に設け、さらには、自動操向制御装置による自動操向制御142中には、自動刈高さ制御127による刈取部8の下降動作を禁止した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 操向センサにより未刈り穀桿を検出して自動的に条合わせを行う自動操向制御装置と、刈高さセンサにより刈取部の刈高さを検出して目標刈高さに制御する自動刈高さ制御装置とを備えたコンバインにおいて、前記操向センサの検出部を刈取部の分草板の先端近傍に設けたことを特徴とするコンバイン。 【請求項2】 操向センサにより未刈り穀桿を検出して自動的に条合わせを行う自動操向制御装置と、刈高さセンサにより刈取部の刈高さを検出して目標刈高さに制御する自動刈高さ制御装置とを備えたコンバインにおいて、前記自動操向制御装置による自動操向制御中には、自動刈高さ制御による刈取部の下降動作を禁止したことを特徴とするコンバイン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、刈取作業中の刈取部の自動位置制御に関し、特に、操向センサにより、自動的に条合わせを行う自動操向制御中の制御精度の向上、及び、刈高さセンサにより、刈取高さを目標刈高さに制御する自動刈高さ制御中の走行安定性の確保を図る技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、コンバインの刈取フレームに操向センサを配置して、該操向センサーにより、未刈り穀桿を検出し、自動的に進路を修正する自動操向制御が知られている。また、作業者が希望の刈高さ(以下、目標刈高さ)を設定すると、刈取部に取り付けた刈高さセンサが、刈取部と地面との距離を検出し、圃場の状態が変化しても目標刈高さに自動的に調整する自動刈高さ制御が知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記自動操向制御においては、前記操向センサの検出部は、未刈り穀桿を分草する分草板の取り付け基部、あるいは該分草板の支持フレームの先部に配設した操向センサから側方に突設されて、分草板の先端近傍よりも後方に配置されているため、未刈り穀桿の検出が遅れ、条合わせが間に合わずに分草板が株に突入し、穀桿の株を割ることがある、という問題があった。また、自動刈高さ制御においては、刈高さセンサの検出した刈取部の高さ(以下、検出刈高さ)が目標刈高さよりも高いと、刈取部が下降動作するようにしているが、左右に小刻みに旋回して条合わせを行う自動操向制御中に下降動作すると、圃場表面の凹凸の変化に刈高さ制御が追従できず、刈取部先端の分草板等が圃場に突っ込み、土や塵等を穀桿と一緒に取り込んで脱穀効率が低下したり、土等が刈刃や搬送装置に噛み込んだりする、という問題があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。すなわち、請求項1においては、操向センサにより未刈り穀桿を検出して自動的に条合わせを行う自動操向制御装置と、刈高さセンサにより刈取部の刈高さを検出して目標刈高さに制御する自動刈高さ制御装置とを備えたコンバインにおいて、前記操向センサの検出部を刈取部の分草板の先端近傍に設けたものである。請求項2においては、操向センサにより未刈り穀桿を検出して自動的に条合わせを行う自動操向制御装置と、刈高さセンサにより刈取部の刈高さを検出して目標刈高さに制御する自動刈高さ制御装置とを備えたコンバインにおいて、前記自動操向制御装置による自動操向制御中には、自動刈高さ制御による刈取部の下降動作を禁止したものである。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を基に説明する。図1は本発明に係わる制御装置を搭載したコンバインの全体側面図、図2は同じく平面図、図3は走行駆動系の動力伝達図、図4は操向変速の油圧回路図、図5は刈取部の平面模式図、図6は操向制御及び刈高さ制御のブロック図、図7は自動刈高さ制御のフローチャート、図8は自動操向制御のフローチャートである。 【0006】まず、本発明に係わるコンバインの全体構成について、図1、図2により説明する。トラックフレーム1には、走行クローラ2が装設されると共に機台3が架設されている。該機台3上には脱穀部4が搭載され、該脱穀部4には、フィードチェン5が左側に張架され、扱胴6及び処理胴7が内蔵されている。そして、脱穀部4の前方には刈取部8が配置され、刈刃9及び穀稈搬送機構10などを備えると共に、該刈取部8と前記機台3との間には、刈取フレーム12が介設され、該刈取フレーム12を油圧昇降シリンダ11により昇降させることにより、刈取部8を昇降駆動できるようにしている。 【0007】前記フィードチェン5後端には、排藁チェーン14が配設され、該排藁チェーン14終端を臨ませる排藁処理部13が形成されている。また、前記脱穀部4の右方には、穀粒タンク15が配置され、脱穀部4からの穀粒を揚穀筒16を介して搬入し、更に、該穀粒タンク15内の穀粒は、排出オーガ17を介して機外に排出される。 【0008】前記穀粒タンク15の前方には、運転室18が配置され、該運転室18には、丸形操向ハンドル19や運転席20などを備えると共に、運転室18の下方にはエンジン21を設け、該エンジン21の動力により、前記走行クローラ2、刈取部8、脱穀部4等を駆動するようにしている。 【0009】次に、コンバインの走行及び旋回駆動構成について、図3、図4により説明する。前記走行クローラ2を駆動するミッションケース22は、1対の油圧変速ポンプ23および油圧変速モータ24からなる主変速機構である走行用の油圧式無段変速機構25と、1対の油圧操向ポンプ26および油圧操向モータ27からなる操向機構である旋回用の油圧式無段変速機構28とを備え、このうちの各ポンプ23・26の入力軸29には、カウンタケース30を介して、前記エンジン21の出力軸21aが連結されており、エンジン21の動力により各ポンプ23・26を駆動するようにしている。 【0010】そして、前記油圧変速モータ24の出力軸31には、副変速機構32と差動機構33を介して、左右の前記走行クローラ22の駆動輪34・34が連動連結させている。このうちの差動機構33は、左右対称の1対の遊星ギヤ機構35・35を有し、該遊星ギヤ機構35は、1つのサンギヤ36と、該サンギヤ36の外周で噛合う3つのプラネタリギヤ37と、該プラネタリギヤ37に噛合するリングギヤ38等により形成されている。 【0011】前記プラネタリギヤ37は、前記サンギヤ軸39と同一軸心上のキャリヤ軸40に設けたキャリヤ41により、回転自在に軸支され、該キャリヤ41は、左右のサンギヤ36・36を挾んで対向配置されている。さらに、前記リングギヤ38は、プラネタリギヤ37に噛合する内歯38aを有すると共に、前記サンギヤ軸39と同一軸芯上のキャリヤ軸40に、回転自在に軸支されている。 【0012】また、走行用の油圧式無段変速機構25は、油圧変速ポンプ23の回転斜板23aの角度変更調節により、変速モータ24の正逆回転と回転数の制御を行うものであり、変速モータ24の回転出力を、出力軸31の伝達ギヤ42から、各ギヤ43・44・45及び副変速機構32を介して、前記サンギヤ軸39に固定したセンタギヤ46に伝達し、サンギヤ36を回転するように構成している。 【0013】この副変速機構32は、前記ギヤ45を固定した副変速軸47と、前記センタギヤ46に噛合するギヤ48を固定した駐車ブレーキ軸49とを備え、該駐車ブレーキ軸49と前記副変速軸47との間に、低速用ギヤ対50・48、中速用ギヤ対51・52、及び高速用ギヤ対53・54を介設し、このうちの副変速切換用ギヤ51のスライダ51aの摺動操作により、副変速の低速と中速と高速の切換可能としている。そして、低速と中速の間、及び中速と高速の間には中立ゾーンを設けている。 【0014】なお、前記駐車ブレーキ軸49には、車速検出ギヤ55と、該車速検出ギヤ55の回転数によって車速を検出する車速センサ56を設けると共に、前記出力軸31の伝達ギヤ42には、刈取PTO軸57のPTO入力ギヤ58が噛合され、刈取部8に動力を伝達するようにしている。 【0015】これにより、前記油圧変速モータ24からの動力は、前記センタギヤ46を介して、サンギヤ軸39に伝達された後、左右の遊星ギヤ機構35・35を介して、左右キャリヤ軸40・40に伝達され、該キャリヤ軸40・40に伝達された動力は、左右二組の減速ギヤ対60・61を介して、左右の駆動輪34・34の車軸34a・34aに伝達されるのである。 【0016】また、旋回用の油圧式無段変速機構28は、油圧操向ポンプ26の回転斜板26aの角度変更調節により、油圧操向モータ27の正逆回転切換と回転数の制御を行うものである。そして、油圧操向モータ27の出力軸62の出力ギヤからは、ギヤ伝達機構63を介して、旋回入力軸64の左右の入力ギヤ65a・65bに動力が伝達され、このうちの左入力ギア65aには、右側のリングギヤ38の外歯38bが噛合されると共に、右入力ギア65bには、逆転軸66の逆転ギヤ67を介して、左側のリングギヤ38の外歯38bが噛合されており、油圧操向モータ27の正転時には、左右のリングギヤ38・38を左右同一回転数で回転させ、かつ、左リングギヤ38を正転、右リングギヤ38を逆転できるようにしている。 【0017】以上のような構成において、旋回用の油圧操向モータ27の駆動を停止し、かつ左右のリングギヤ38を静止固定させた状態で、走行用の油圧変速モータ24を駆動させると、油圧変速モータ24からの回転出力は、センタギヤ46から左右のサンギヤ36に同一回転数で伝達された後、左右の遊星ギヤ機構35中のプラネタリギヤ37→キャリヤ41→減速ギヤ60・61を介して、左右の車軸34a・34aに左右同一回転方向かつ同一回転数で伝達され、前後直進走行が可能となる。 【0018】一方、走行用の油圧変速モータ24を停止させ、かつ左右のサンギヤ36・36を静止固定させた状態で、旋回用の油圧操向モータ27を正逆回転駆動させると、左側の遊星ギヤ機構35が正回転又は逆回転し、また右側の遊星ギヤ機構35が逆回転又は正回転し、左右の走行クローラ22の一方が前進回転、他方が後進回転され、機体がその場でスピンターン旋回され、圃場や枕地での方向転換などが可能となる。 【0019】さらに、走行用の油圧変速モータ24を駆動させながら、旋回用の操向モータ27を駆動させると、左右走行クローラ22の駆動速度に差が生じて機体が左右に旋回し、旋回半径の大きい旋回によって走行方向が修正される。なお、この旋回半径は、左右走行クローラ22の速度差に応じて決定されるものである。 【0020】また、前記入力軸29上には、ポンプ23・26と連動可能に、エンジン21により駆動される油圧チャージポンプ68が設けられ、該油圧チャージポンプ68には、電磁ソレノイド69を有する油圧脱穀バルブ70を介して脱穀クラッチシリンダ71が接続され、さらに、該脱穀クラッチシリンダ71には、電磁ソレノイド72を有する油圧刈取バルブ73を介して刈取クラッチシリンダ74が接続されている。このため、油圧脱穀バルブ70を切換えて脱穀クラッチシリンダ71を「入」にして脱穀部4を駆動させた上で、油圧刈取バルブ73を操作して刈取クラッチシリンダ74を「入」にした場合に、初めて前記刈取部8が駆動可能となる。 【0021】また、前記チャージポンプ68には、走行変速レバー75の手動操作により切換可能な変速バルブ76が接続され、該変速バルブ76には変速シリンダ77が接続されている。さらに、このチャージポンプ68には、走行変速レバー75の中立操作により電磁ソレノイド78を作動させて切換可能な中立バルブ79も接続され、該中立バルブ79には、ブレーキシリンダ80が接続されている。 【0022】このような構成において、前記走行変速レバー75を操作して変速バルブ76を切換えると、変速シリンダ77が作動され、油圧変速ポンプ23の斜板23aの角度が変更され、油圧変速モータ24の出力軸31の回転数を無段階に変化させたり、逆転させる走行変速動作が可能となる。 【0023】さらに、前記斜板23aの角度調節動作により、変速バルブ76が中立復帰するフィードバック動作を行わせるようにしている。つまり、走行変速レバー75の操作量に比例して斜板23aの角度を変化させ、油圧変速モータ24の回転数を変更させると共に、前記走行変速レバー75の中立操作により電磁ソレノイド78を励磁して中立バルブ79を自動的に切換え、ブレーキシリンダ80を作動させて油圧変速モータ24の出力軸31を制動し、中立操作時には、出力軸31の前後進回転を阻止できるようにしている。 【0024】また、前記チャージポンプ68には、操向ハンドル19の手動操作により切換可能な操向バルブ81も接続され、該操向バルブ81には操向シリンダ82が接続されている。さらに、このチャージポンプ68には、操向ハンドル19の直進操作により電磁直進ソレノイド83を作動させて切換可能な直進バルブ84も接続され、該直進バルブ84には、ブレーキシリンダ85が接続されている。 【0025】このような構成において、前記操向ハンドル19を操作して操向バルブ81を切換えると、操向シリンダ82が作動され、油圧操向ポンプ26の斜板26aの角度が変更され、油圧操向モータ27の出力軸62の回転数を無段階に変化させたり、逆転させる左右操向動作が可能となり、走行方向を左右に変更して、圃場や枕地で方向転換したり進路を修正することができる。 【0026】さらに、前記斜板26aの角度調節動作により、操向バルブ81が中立復帰するフィードバック動作を行わせるようにしている。つまり、操向ハンドル19の操作量に比例して斜板26aの角度を変化させ、油圧操向モータ27の回転数を変更させると共に、前記操向ハンドル19の直進操作により直進ソレノイド83を励磁して直進バルブ84を自動的に切換え、ブレーキシリンダ85を作動させて油圧操向モータ27の出力軸62を制動し、直進操作時には、出力軸62の左右操向回転を阻止できるようにしている。 【0027】なお、前記操向バルブ81には、左右の旋回ソレノイド86・87を有する操向自動バルブ88が並列に接続されており、前記直進バルブ84の直進ソレノイド83をオフに保持し、ブレーキシリンダ85による出力軸62の制動を解除した上で、左旋回ソレノイド86又は右旋回ソレノイド87を励磁させると、自動バルブ88により操向シリンダ82が作動され、油圧操向モータ27の回転数が変更され、走行方向を左右に変更して進路を修正することができ、自動操向制御装置が形成されている。 【0028】次に、刈取部における自動操向制御、及び自動刈高さ制御の制御構成について、図5、図6により説明する。図5に示すように、刈取部8においては、穀桿を引起す多数の引起タイン89を設けた複数の引起ケース90が左右方向に列設され、該引起ケース90の前方及び引起ケース90・90間の前方には、未刈り穀稈列91・91・・・を分草する分草板92乃至98が設けられ、該分草板92乃至98は、前記各引起ケース90の下端側から前方に延設された分草アーム99a乃至99gの先端部に取り付けられている。そして、分草板の先端近傍、つまり、分草アーム99の先端よりも前方位置の分草板に操向センサが配設されている。 【0029】具体的には、最右側から2番目の分草板97の先端近傍には、リミットスイッチ型の中割り用の左右操向センサ100・101を配設し、該操向センサ100・101からは、左右の操向検知部102・103が後斜め外方に延出され、該操向検知部102・103が、分草板97の左側及び右側の各未刈り穀稈列91・91に当接するようにしている。このような構成において、操向検知部102・103が未刈り穀稈列91・91に当接すると、操向センサ100・101が「ON」となり、分草板97と両側の未刈り穀稈列91・91との間隔が検出される。 【0030】さらに、最左側から2番目の分草板93の先端近傍には、リミットスイッチ型の条刈り用の左右操向センサ105・106を配設し、該操向センサ105・106からも、前記操向センサ100・101と同様に、左右の操向検知部107・108が後斜め外方に延出され、該操向検知部107・108が、分草板93の左側及び右側の各未刈り穀稈列91・91に当接するようにしている。このような構成において、操向検知部107・108が未刈り穀稈列91・91に当接すると、操向センサ105・106が「ON」となり、分草板93と両側の未刈り穀稈列91・91との間隔が検出される。但し、中割り用の左右操向センサ100・101、または、条刈り用の左右操向センサ105・106のいずれか一方のみ配置する構成とすることもできる。 【0031】なお、最右側の分草板98を支持する分草アーム99gの後端部には、図示せぬ分草フレームを介して、リミットスイッチ型のリフトセンサ115が連動・連結されており、分草板92乃至98の先端が土中に突入する高さまで刈取部8が下降すると、接地圧によって最右側の分草板98先端が上昇し、リフトセンサ115が「ON」となるように構成している。 【0032】また、前記引起しケース90の後方には、引起された穀稈の株元側を掻込む複数のスターホイル106と掻込みベルト107が配置され、このうちの左中右の掻込みベルト107の上側には、リミットスイッチ型の左中右の穀稈検知センサ104a・104b・104cが配設されている。そして、該穀稈検知センサ104a・104b・104cにより、前記刈刃9によって株元を切断する直前まで掻込みベルト107に掻込まれた未刈り穀稈91の中間部が感知され、左中右の穀稈の有無によって刈取作業中であるか否かを検出できるようにしている。なお、この穀稈検知センサ104a・104b・104cは、前記穀稈搬送装置10内の縦搬送部等に配設してもよい。 【0033】また、図6に示すように、刈取部8の制御系には、マイクロコンピュータで形成する操向コントローラ118と刈高さコントローラ119が設けられ、両コントローラ118・119間は、相互に信号を伝達して自動操向制御と自動刈高さ制御とを連係した制御を可能としている。 【0034】このうちの操向コントローラ118には、前記中割り用の左右操向センサ100・101と、条刈り用の左右操向センサ105・106と、操向モードスイッチ117とが接続され、該操向モードスイッチ117により、操向センサ100・101から入力される中割り作業モードと、操向センサ105・106から入力される条刈り作業モードと、自動操向制御を停止するオフモードとを、択一的に選択可能としている。さらに、操向コントローラ118には、前記直進ソレノイド83と、左右の旋回ソレノイド86・87を接続し、前記中割り作業モード、又は条刈り作業モードにより、左右の旋回ソレノイド86・87を自動的に励磁させて自動操向制御を行うようにして、自動操向制御装置が構成されている。 【0035】前記刈高さコントローラ119には、手動操作によって刈取部8を昇降させる手動昇降スイッチ120と、刈取作業高さの刈取部8を旋回高さに上昇させる動作と旋回高さの刈取部8を刈取作業高さまで下降させる動作を自動的に行わせる旋回リフトスイッチ121と、刈取部8の対本機高さを検出するポテンショメータ型の対本機センサ122と、自動刈高さ制御の基準値を設定する刈高さ設定器123と、刈取部8の対地高さを検出する超音波センサ型の刈高さセンサ124と、刈取作業中であるか否かを検出する前記穀稈検知センサ104a・104b・104cと、前記昇降シリンダ11を作動させて刈取部8の昇降制御を行う電磁昇降バルブ125と、前記リフトセンサ115と、ブザー126とが接続されている。これにより、刈取作業時には、前記刈高さセンサ124による検出刈高さに基づいて昇降シリンダ11を自動制御し、刈刃9による穀稈刈高さを略一定に保ち、自動刈高さ制御を行うようにして、自動刈高さ制御装置が構成されている。 【0036】なお、この自動刈高さ制御装置においては、前記リフトスイッチ121を「ON」操作することにより、刈取部8の対本機高さを対本機センサ122が検出し、目標刈高さにある刈取部8を圃場や枕地で旋回高さまで上昇させたり、又は圃場や枕地で旋回高さにある刈取部8を、目標刈高さまで下降させる自動制御も可能としている。また、対本機センサ122によりリフト位置を検出してリフトセン115を省くこともできる。 【0037】次に、自動刈高さ制御127の制御手順について、図7により説明する。穀稈検出センサ104a・104b・104cにより穀稈を検知したという「ON」入力があれば(ステップ105:YES)、刈取作業中と判断し、自動刈高さ制御127に入り、「ON」入力がなければ(ステップ105:NO)、自動刈高さ制御127に入らず、通常の手動で刈高さを調整する。そして、対本機センサ122により刈取部8の支持高さが入力され(ステップ128)、該支持高さが刈高さ自動制御範囲内にあれば(ステップ129:YES)、刈高さセンサ124により検出刈高さが入力されると共に(ステップ130)、刈高さ設定器123により目標刈高さが入力される(ステップ131)。 【0038】そして、検出刈高さが目標刈高さよりも低い場合には(ステップ132:NOかつステップ133:YES)、刈取部8を上げる上昇動作が前記昇降シリンダ11により行われる。一方、検出刈高さが目標刈高さよりも高い場合には、自動操向制御が作動中が否かによって制御内容を変えるようにしている。 【0039】つまり、前記操向モードスイッチ117によりオフモードを選択して自動操向制御を停止している間は(ステップ134:NO)、刈取部8を下げる下降動作を前記昇降シリンダ11により行う(ステップ135)。そして、最右側の分草板98が接地して上昇し、前記リフトセンサ115が「ON」になると(ステップ136:YES)、刈高さセンサ124による自動刈高さ制御を一時中断して昇降シリンダ11を一定時間だけ上昇駆動させる(ステップ137)。一定時間経過した後に(ステップ138:YES)、リフトセンサ115が「ON」維持されている時(ステップ139:YES)、自動刈高さ制御の不感帯で昇降シリンダ11が停止している時、又は自動刈高さ制御の上昇動作が行われた時(ステップ164)には、ブザー126で警報し(ステップ140)、昇降シリンダ11を上昇動作させて一定高さだけ刈取部8を上昇させる(ステップ141)。その後は、リフトセンサ115のオフ復帰により、刈高センサ124の検出結果に基づく自動刈高さ制御が再開されるのである。 【0040】一方、前記操向モードスイッチ117により中割り作業モードか条刈り作業モードを選択して自動操向制御を動作させている間は(ステップ134:YES)、刈取部8を下げる下降動作を禁止し、刈高さの昇降動作を行わないようにしている。これにより、たとえ条合わせのために左右に小刻みに旋回動作していても、刈取部8が圃場表面から十分な刈高さに保持されているため、分草板92乃至98先端が土中に突込むことがないのである。なお、この自動刈高さ制御127への移行は、前記刈高さコントローラ119に接続された図示せぬ自動刈高さ制御入切スイッチを、「入」操作することにより行うこともでき、圃場の条件が厳しい場合などには、この自動刈高さ制御入切スイッチを「切」操作して、手動で刈高さを制御することができる。 【0041】すなわち、操向センサ100・101・105・106により未刈り穀桿91を検出して自動的に条合わせを行う自動操向制御装置と、刈高さセンサ124により刈取部8の刈高さを検出して目標刈高さに制御する自動刈高さ制御装置とを備えたコンバインにおいて、前記自動操向制御装置による自動操向制御142中には、自動刈高さ制御127による刈取部8の下降動作を禁止したので、刈取部8の高さを十分確保することができ、動操向制御により左右旋回中であっても、圃場表面の凹凸に分草板92乃至98等が突っ込むことがなく、土や塵等の脱穀部への混入による脱穀効率の低下や、刈刃、搬送装置等への噛み込みを防止することができるのである。 【0042】なお、回向時には前述の如く、穀稈検出センサ104a・104b・104cにより自動刈高さ制御127に入るか否かを判断可能な構成としたので、回向中には、自動刈高さ制御127に入らないため、刈取部8が勝手に下降することがなく、回向後に刈取作業を開始する場合には、自動的に自動刈高さ制御127に復帰することができ、極めて良好な回向操作性が得られるのである。 【0043】次に、自動操向制御の制御手順について、図5、図8により説明する。図8に示すように、対本機センサ122により刈取部8の支持高さが入力され、該支持高さが自動刈高さ制御範囲内にある場合にのみ(ステップ143:YES)、自動操向制御を行うようにしており、刈取部8の上昇によって操向センサ100・101・105・106の検出動作が不安定となって自動操向制御が誤作動することがなくなり、未刈り穀稈列の株元での走行方向検出を行うことができ、操向動作を安定化し自動制御の信頼性向上を図ることができる。 【0044】そして、操向モードスイッチ117を切換えて中割り作業を行う場合には(ステップ144:YES)、中割り用の左右操向センサ100・101から、検出信号が操向コントローラ118に入力される(ステップ145)。 【0045】該検出信号において、左操向センサ100が「OFF」で右操向センサ101が「ON」の時は(ステップ146:YES)、前記直進ソレノイド83を「OFF」に保ち、左旋回ソレノイド86を「ON」作動させ、左旋回動作を行わせる(ステップ150)。左操向センサ100と右操向センサ101の両方が「OFF」の時は(ステップ147:YES)、直進ソレノイド83を「ON」作動させ、直進動作を行わせる(ステップ151)。さらに、左操向センサ100が「ON」で右操向センサ101が「OFF」の時は(ステップ148:YES)、直進ソレノイド83を「OFF」に保ち、右旋回ソレノイド87を「ON」作動させ、右旋回動作を行わせ(ステップ152)。左右操向センサ100・101がともに「ON」の時は、直進ソレノイド83を「ON」作動させ、直進動作を行わせるのである(ステップ153)。これにより、分草板92乃至98を、隣接する未刈り穀桿91の略中央位置に操向制御するようにしている。 【0046】また、操向モードスイッチ117を切換えて条刈り作業を行う場合には(ステップ154:YES)、条刈り用の左右操向センサ105・106から、検出信号が操向コントローラ118に入力される(ステップ155)。 【0047】該検出信号において、左操向センサ105が「OFF」で右操向センサ106が「ON」の時は(ステップ156:YES)、前記直進ソレノイド83を「OFF」に保ち、左旋回ソレノイド86を「ON」作動させ、左旋回動作を行わせる(ステップ160)。左操向センサ105と右操向センサ106の両方が「OFF」の時は(ステップ157:YES)、直進ソレノイド83をオン作動させ、直進動作を行わせる(ステップ161)。さらに、左操向センサ105が「ON」で右操向センサ106が「OFF」の時は(ステップ158:YES)、直進ソレノイド83を「OFF」に保ち、右旋回ソレノイド87を「ON」作動させ、右旋回動作を行わせる(ステップ162)。左右操向センサ105・106がともに「ON」の時は、直進ソレノイド83を「ON」作動させ、直進動作を行わせるのである(ステップ163)。 【0048】また、図5に示すように、以上のような自動操向制御143においては、いずれの操向センサ100・101・105・106、及び操向検知部102・103・107・108とも、刈取部8先端の分草板93・97の先端近傍に配設されており、操向検知部102・103・107・108は、極めて早期に前方の未刈り穀稈列91に当接することができ、前記検出信号が操向コントローラ118に早く伝達され、前記旋回動作(ステップ150乃至153、及び160乃至163)を迅速に行うことができる。 【0049】すなわち、操向センサ100・101・105・106により未刈り穀桿91を検出して自動的に条合わせを行う自動操向制御装置と、刈高さセンサ124により刈取部8の刈高さを検出して目標刈高さに制御する自動刈高さ制御装置とを備えたコンバインにおいて、前記操向センサ100・101・105・106の検出部である操向検知部102・103・107・108を刈取部8の分草板の先端近傍に設けたので、未刈り穀桿91を早期に検出することができ、自動操向制御時にも、余裕を持って左右旋回することができるため、分草板等が隣接する条に突入して未刈り穀桿の株を割るといったトラブルを確実に回避することができるのである。 【0050】 【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏する。すなわち、請求項1のように、操向センサにより未刈り穀桿を検出して自動的に条合わせを行う自動操向制御装置と、刈高さセンサにより刈取部の刈高さを検出して目標刈高さに制御する自動刈高さ制御装置とを備えたコンバインにおいて、前記操向センサの検出部を刈取部の分草板の先端近傍に設けたので、未刈り穀桿を早期に検出することができ、自動操向制御時にも、余裕を持って左右旋回することができるため、分草板等が隣接する条に突入して未刈り穀桿の株を割るといったトラブルを確実に回避することができるのである。 【0051】請求項2のように、操向センサにより未刈り穀桿を検出して自動的に条合わせを行う自動操向制御装置と、刈高さセンサにより刈取部の刈高さを検出して目標刈高さに制御する自動刈高さ制御装置とを備えたコンバインにおいて、前記自動操向制御装置による自動操向制御中には、自動刈高さ制御による刈取部の下降動作を禁止したので、刈取部8の高さを十分確保することができ、動操向制御により左右旋回中であっても、圃場表面の凹凸に分草板92乃至98等が突っ込むことがなく、土や塵等の脱穀部への混入による脱穀効率の低下や、刈刃、搬送装置等への噛み込みを防止することができるのである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
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| 【出願日】 |
平成13年12月19日(2001.12.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2003−180130(P2003−180130A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−385501(P2001−385501) |
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