| 【発明の名称】 |
作業機における表示装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中川 渉 【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
【氏名】水倉 泰治 【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
【氏名】小山 智弘 【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】コンバインやトラクタ等の農作業機、クレーン車等の特殊作業用車両または乗用車等の各種作業機に設けた液晶表示装置において、発生した異常状態の情報をオペレータが迅速かつ容易に確認できるようにする。
【解決手段】CANコントローラユニットC5は、コンバイン各部の異常状態が発生した場合には、液晶パネル60bの画面に、異常状態の内容を示す記号情報153及び文字情報154と、コンバイン全体の略図155及び異常発生位置を指し示す矢印156とを表示するように制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 作業機の各種モードの情報を表示するための表示手段と、前記複数のモードのうち実行中のモードの情報を前記表示手段の画面に表示するように制御するための制御手段とを備えた表示装置において、前記制御手段は、前記作業機各部に異常状態が発生した場合には、前記表示手段の画面に、警報表示モードにおける異常状態の情報として、前記異常状態の内容を示す記号情報及び文字情報のうちいずれか一方または両方からなる表意情報と、前記作業機における異常発生位置についての図形情報とを表示するように制御することを特徴とする作業機における表示装置。 【請求項2】 前記図形情報は、前記作業機全体の略図と、この略図中で異常発生位置を指示する標識とからなっており、前記制御手段は、前記作業機各部に異常状態が複数発生した場合には、前記表示手段の画面に、前記略図と異常発生位置に係る標識の全てとを表示するとともに、前記各異常状態に対応した表意情報を適宜時間毎に順次切替え表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載した作業機における表示装置。 【請求項3】 前記制御手段は、前記表示手段の画面における日本語での文字情報の表示を、他言語での文字情報に切替え表示できるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載した作業機における表示装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインやトラクタ等の農作業機、クレーン車等の特殊作業用車両または乗用車等の各種作業機に設けた表示装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、コンバイン等の農作業機は、制御目標となる制御量の信号を制御手段に伝えるためのセンサや設定器、例えば農作業機のエンジンの出力(負荷)を制御する電子式ガバナの燃料噴射量検知センサ(燃料噴射用プランジャの位置調節のためのラック位置の検出センサ)、走行機体に対する走行部の左右一対の走行クローラの相対的高さを検出するための車高センサや、前記信号に応じて制御対象の作動量を検出するためのセンサ、例えば農作業機の走行速度を検出するための車速センサ等の入力系外部機器と、各種アクチュエータ、例えば前記燃料噴射ポンプのラック位置を調節するための電磁ソレノイド等のラックアクチュエータ、前記走行クローラの相対的高さを調節するための油圧シリンダ等の出力系外部機器とを備えており、通常、これら各入出力系外部機器はマイクロコンピュータ等の制御手段で制御されている。 【0003】そして、最近では、この種の農作業機の操作部近傍に、液晶ディスプレイや表示計器等の表示装置が設けられており、これらの表示装置に農作業機各部の状態情報を表示することにより、作動状況(例えばエンジンの回転数や負荷、車速、穀粒タンク内の穀粒の積載量等)をオペレータが視覚的に認識できるようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来から、液晶ディスプレイの画面面積には限りがあるため、農作業機各部に異常状態が発生した場合には、当該異常状態の情報(以下、異常情報という)として、この異常状態の内容等を示す記号情報及び文字情報のうちいずれか一方若しくは両方を、前記液晶ディスプレイの画面に表示するようにしていた。 【0005】このため、前記従来の構成では、オペレータが農作業機の構造をある程度理解していないと、前記液晶ディスプレイの画面に表示された異常情報を見ただけでは、農作業機の故障部位がどこにあるのか分かりにくいという問題があった。 【0006】また、農作業機各部に異常状態が複数発生した場合には、これら各異常情報のうち最先に検出した異常情報、または予め異常状態による危険性(例えば作業機に与える損害の大きさ、修理の困難性や、オペレータ等の人に対する怪我等の可能性)に応じて設定された優先順位が最も高い異常情報を、前記液晶ディスプレイの画面に一つだけ表示し、この最初の異常情報に係る異常状態が解消されると、前記液晶ディスプレイの画面に、前記最初の異常情報に代えて残りの異常情報の一つを表示(切替え表示)するようにしていたから、前記従来の構成では、発生した異常情報の全てをオペレータが迅速に把握できないという問題もあった。 【0007】その上、前記複数の異常状態が全て解消されたか否かを確認するには、前記画面に表示された異常状態を解消する度に、前記画面に別の新たな異常情報が表示されていないかどうかを視認しなければならないので、前記従来の構成では、作業性が悪くて面倒であるという問題もあった。 【0008】本発明は、以上の問題点を解消すべくなされたものであり、発生した異常状態の情報をオペレータが迅速かつ容易に確認できる表示装置を提供することを技術的課題とするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、作業機の各種モードの情報を表示するための表示手段と、前記複数のモードのうち実行中のモードの情報を前記表示手段の画面に表示するように制御するための制御手段とを備えた表示装置において、前記制御手段は、前記作業機各部に異常状態が発生した場合には、前記表示手段の画面に、警報表示モードにおける異常状態の情報として、前記異常状態の内容を示す記号情報及び文字情報のうちいずれか一方または両方からなる表意情報と、前記作業機における異常発生位置についての図形情報とを表示するように制御するというものである。 【0010】また、請求項2の発明は、請求項1に記載した作業機における表示装置において、前記図形情報は、前記作業機全体の略図と、この略図中で異常発生位置を指示する標識とからなっており、前記制御手段は、前記作業機各部に異常状態が複数発生した場合には、前記表示手段の画面に、前記略図と異常発生位置に係る標識の全てとを表示するとともに、前記各異常状態に対応した表意情報を適宜時間毎に順次切替え表示するように制御するというものである。 【0011】さらに、請求項3の発明は、請求項1または2に記載した作業機における表示装置において、前記制御手段は、前記表示手段の画面における日本語での文字情報の表示を、他言語での文字情報に切替え表示できるように制御するというものである。 【0012】 【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施形態を、作業機としてのコンバインに適用した場合の図面(図1〜図33)に基づいて説明する。 【0013】コンバインにおける走行機体1は、左右一対の走行クローラ2,2に対して後述する走行部昇降駆動手段を介して昇降可能に構成されている。図1に示すように、走行機体1の進行方向に向かって左側には脱穀装置3が搭載されている。走行機体1の前部に配置した刈取前処理装置4は、走行機体1に対して、昇降フレーム14を介して昇降回動可能に支持されており、この昇降フレーム14と走行機体1との間に装着したアクチュエータとしての刈取部用油圧シリンダ9で昇降調節可能に構成されている。 【0014】刈取前処理装置4の下部にはバリカン式の刈刃装置5が配置されており、前部には六条分の穀稈引起装置6が配置されている(図3参照)。この穀稈引起装置6と脱穀装置3におけるフィードチェーン7の前端との間には穀稈搬送装置8が配置されており、穀稈引起装置6の下部前方には、走行機体の進行方向に向かって突出する分草体10が取り付けられている。そして、走行機体1の右側前部には運転室11が配置されており、この運転室11の後方には穀粒タンク12が配置されている。 【0015】図4に示すように、運転室11の後方下部に備わるエンジン15からの動力の一部は、オーガクラッチ16を介して、穀粒タンク12内の底スクリューコンベヤ17と排出オーガ28内の縦横スクリューコンベヤ18a,18bとに伝達される一方、エンジン15からの残りの動力は、動力分岐ミッション19を介して油圧ポンプ油圧モータ式走行駆動部24、脱穀装置3の扱胴13及び処理胴20、唐箕21、一番受樋のスクリューコンベヤ22a、二番受樋のスクリューコンベヤ22bやフィードチェーン7、穀粒タンク12への揚穀スクリューコンベヤ23、搖動選別機構40、排わらカッタ27等を回転駆動させるようになっている。 【0016】刈取前処理装置4への動力は、走行速度と同期するときには、走行駆動部24からの出力軸26を介して伝達され、同期しないときには、動力分岐ミッション19からの分岐動力をワンウェイクラッチ25を介して伝達されるようになっている。 【0017】図1及び図2に示すように、穀粒タンク12内の穀粒を機外に排出するための排出オーガ28は、走行機体1の後端に配置した縦筒28aと、この縦筒28aの上端に上下回動可能に連設した横筒28bとからなり、縦筒28a内には縦スクリューコンベア18aが、横筒28b内には横スクリューコンベア18bがそれぞれ内装されている。 【0018】縦筒28aは、駆動モータ29とギア機構30とで縦軸回りに旋回可能に構成されており、横筒28bは、縦筒28aとの間に装架したオーガ用油圧シリンダ31とリンク機構32とで上下傾斜角度を変更可能に構成されている。 【0019】そして、駆動モータ29に設けたロータリエンコーダ等の旋回角センサ81により、縦筒28aの水平旋回角度、ひいては横筒28bの水平旋回位置を検出でき、オーガ用油圧シリンダ31またはリンク機構32の箇所に設けたポテンショメータ等の上下回動角センサ82により、横筒28bの上下傾斜角度、ひいては横筒28b先端の排出部の高さ位置を検出できるようになっている。 【0020】なお、排出オーガ28を使用しないときには、穀粒タンク12の上面に設けたレスト台33等に横筒28bの中途部が載置されるようになっている。このレスト台33には、横筒28bが載置されたか否かを検出する接触センサ等のレスト検出器34が取り付けられている。 【0021】左右各走行クローラ2は、トラックフレーム35の前後端に各々配置した駆動輪36及び従動輪37と、トラックフレーム35の下面中途部に複数個配置した転動輪38との外周に巻回してなり、左右各トラックフレーム35と走行機体1とは、走行部用油圧シリンダ39a(39b)と、トラックフレーム35の前後位置に設けた側面視L字状の前後レバーを同時に作動させるように連結した連結杆(図示せず)等とからなる走行部昇降駆動手段を介して連結されている。 【0022】左右の走行部用油圧シリンダ39a,39bは、互いに独立的に作動させることにより、左右各走行クローラ2を、走行機体1の左右に対して独立的に昇降させ得るようになっている。 【0023】したがって、左右両側の走行部用油圧シリンダ39a,39bのピストンロッドを同時に突出させると、走行機体1は左右両走行クローラ2,2から上方に離れて(上昇し)、走行機体1の走行クローラ2,2に対する相対的高さ(車高)は高くなる。逆に、前記ピストンロッドを同時に後退させると、走行機体1は左右両走行クローラ2,2に近付いて(下降し)、走行機体1の走行クローラ2,2に対する相対的高さ(車高)は低くなる。 【0024】そして、左側の走行部用油圧シリンダ39aにおけるピストンロッドを突出させるか、または、右側の走行部用油圧シリンダ39bにおけるピストンロッドを後退させると(もしくはこの両方の動作を同時に実行しても)、右走行クローラ2に対する走行機体1の車高は低くなり(左走行クローラ2に対する走行機体1の車高は高くなり)、走行機体1は右下がりに傾斜する。 【0025】逆に、右側の走行部用油圧シリンダ39bにおけるピストンロッドを突出させるか、または、左側の走行部用油圧シリンダ39aにおけるピストンロッドを後退させると(もしくはこの両方の動作を同時に実行しても)、左走行クローラ2に対する走行機体1の車高は低くなり(右走行クローラ2に対する走行機体1の車高は高くなり)、走行機体1は左下がりに傾斜するのである。 【0026】左右各走行部用油圧シリンダ39a,39bのピストンロッドの突出量を検出して、走行機体1の左右各走行クローラ2,2に対する相対的高さ(車高)を検出するためのロータリエンコーダ等の車高センサ41a,41bは、前記連結杆に連設した連結ロッドやリンク機構(図示せず)を介して連動するように構成されている。走行機体1の左右の傾斜角度を検出するための振り子式(重力式)等の傾斜センサ43は、走行機体1の任意の位置、例えば運転室11内等に配置されている。 【0027】なお、図3に示すように、刈取前処理装置4と圃場面との対地高さを検出するための超音波センサ44a,44bは、発信器の発信部(ホーン部)と受信器の受信部とを圃場面に向けた状態で、刈取前処理装置4の左右両側における穀稈引起装置6の裏面側に設けたブラケット(図示せず)に配置されている。 【0028】超音波センサ44a,44bの設置高さと刈刃装置5の設置高さとが異なる場合には、超音波センサ44a,44bの検出値から所定の換算により刈取前処理装置4と圃場面との対地高さを求めることができるようになっている。 【0029】また、昇降フレーム14の基端に取り付けた昇降ポジションセンサ45は、昇降フレーム14の回動角度を検出することにより、走行機体1と刈取前処理装置4との相対的高さを求めることができるようになっている。 【0030】図5に示すように、油圧シリンダ9,31,39a,39bのための油圧回路は、油圧ポンプ46からの圧油を分流する分流弁47を介して分岐しており、この分流弁47の一方の吐出路からは、オーガ用油圧シリンダ31と左側の走行部用油圧シリンダ39aとに対する第1油圧回路48ヘ圧油を送給し、他方の吐出路からは、刈取部用油圧シリンダ9と右側の走行部用油圧シリンダ39bとに対する第2油圧回路49へ圧油を送給するように構成されている。 【0031】両油圧回路48,49には、それぞれの油圧シリンダ9,31,39a,39bに対する電磁制御弁50,51,52,53や逆止弁、リリーフ弁等が接続されている。 【0032】次に、運転室11に備わる各種操作用のレバーやスイッチ類の構成を、図6及び図7を参照して説明する。運転座席56の前方のフロントコラムカバー体57から上向きに突出するハンドル軸(図示せず)には、走行機体1を操向操作する操向丸ハンドル58が取り付けられており、運転座席56から見てフロントコラムカバー体57の右側面には、前後方向に回動可能なアクセルレバー59が設けられている。 【0033】フロントコラムカバー体57の上端部位には、液晶表示装置60が、平面視で操向丸ハンドル58における略半円形状のハンドルホイル58aの内径側に位置するように取り付けられている。 【0034】この液晶表示装置60は、フロントコラムカバー体57のみに固定されていて、操向丸ハンドル58には連結していないので、操向丸ハンドル58を回動させても、液晶表示装置60は動かないようになっている。また、液晶表示装置60の上面(画面)を操向丸ハンドル58のハンドルホイル58aよりも下方に位置させているので、操向丸ハンドル58を回動させても、液晶表示装置60には接触しないようになっている。 【0035】運転座席56の左方には、前後に長いサイドコラム61が配置されており、このサイドコラム61の前端部位には、走行機体1の車高を手動で変更調節できる車高調節レバー62と、車高制御における自動操作と手動操作とを切り替えるための車高制御切替スイッチ63と、走行機体1の左右傾斜角度を設定するための傾斜設定器64とが配置されている。 【0036】サイドコラム61上のうち車高調節レバー62等の後方部位には、車速を無段階変速させる主変速レバー65と、作業状態に応じて走行駆動部24の出力及び回転数を所定範囲に設定保持する副変速レバー66とが左右に平行状に配置されており、これら各レバー65,66は前後回動可能に構成されている。 【0037】また、サイドコラム61上のうち副変速レバー66の右寄り部位には、刈取自動昇降スイッチ131等の各種スイッチ類が配置されており、副変速レバー66の後方部位には、刈取作業のための刈取レバー67と脱穀作業のための脱穀レバー68とが前後回動可能に配置されている。 【0038】刈取レバー67は、前傾させると刈取作業を実行するための刈取スイッチ134が切り作動し、後傾させると刈取スイッチ134が入り作動するように構成されている。同様にして、脱穀レバー68も、前傾させると脱穀作業を実行するための脱穀スイッチ135が切り作動し、後傾させると入り作動するように構成されている。 【0039】主変速レバー65の握り部65aには、右側面に、刈取前処理装置4を強制的に上昇させるオートリフトスイッチ137と刈取前処理装置4を所定の刈高さまで強制的に下降させるオートセットスイッチ138とが設けられている。握り部65aの前側面のうち右側には、刈取前処理装置4の昇降動を手動操作するための刈取昇降レバー139が配置されており、左側には、穀稈の扱深さ位置を手動で変更調節できる扱深さ調節レバー140が配置されている。 【0040】図6及び図7に示すように、液晶表示装置60は、文字、記号、画像等の情報を表示できるモノクロのドットマトリクス形の表示手段としての液晶パネル60bと、これを収納するケース60aとで構成されている。 【0041】このケース60aの表面のうち液晶パネル60bの外周側には、コンバイン全体の電源を入り切り操作する電源スイッチ142の入り操作時等に点灯する作業ランプ70と、画面表示の切替え等のための左右各2つのスイッチ71,72,73,74とが設けられている。これら各スイッチ71〜74は、スイッチの一回の押下により一つのONパルス信号が出るいわゆるプッシュスイッチで、ノンロックタイプのものである。なお、液晶パネル60bは、カラー型であってもよい。 【0042】ケース60a内であって液晶パネル60bの裏面側には、コンバインの各種モードのうち実行中のモードに対応した画像情報を液晶パネル60bの画面に表示するように制御する制御手段としてのCANコントローラユニットC5(詳細は後述する)が内装されている。 【0043】次に、走行機体1の車速、姿勢及び車高、排出オーガ28の排出位置等コンバインの操作全般を制御するとともに、実行中のモード(コンバインの動作の状態)に対応した画像情報を液晶パネル60bの画面に表示するように制御するための制御装置の構成について説明する。 【0044】図8に示すマイクロコンピュータ等の電子式制御装置75は、複数(実施形態では5つ)のCANコントローラユニットC1,C2,C3,C4,C5と、これらの間を相互に接続するCAN通信バス76とで構成されている。CANコントローラユニットC1及びC5には、制御データの反射を抑制する終端抵抗としての抵抗器(図示せず)が内蔵されている。 【0045】各CANコントローラユニットC1〜C5は、各種演算処理や制御を実行するCPU77、後述する各制御プログラムを記憶させる不揮発性メモリとしてのEEPROM78、各種データ等を一時的に記憶させるRAM79、タイマ機能としてのクロック、各種入力系外部機器及び出力系外部機器に接続してデータを伝送する入出力インターフェイス(図示せず)等を備えている。 【0046】CANコントローラユニットC1〜C5のEEPROM78の各々には、それぞれに対応するアプリケーション制御プログラム(ソフト)S1,S2,S3,S4,S5を予め記憶(格納)させている(図8参照)。 【0047】アプリケーション制御プログラムS1は、脱穀装置3及び刈取前処理装置4の各種アクチュエータ(例えば刈取部用油圧シリンダ9等)を作動させる制御プログラムとし、アプリケーション制御プログラムS2は、刈取部用油圧シリンダ9及び走行機体1の左右の走行部用油圧シリンダ39a,39bを作動させて、刈取前処理装置4の刈高さ制御や走行機体1の姿勢及び車高制御を実行するための制御プログラムとする。 【0048】アプリケーション制御プログラムS3は、エンジン15の出力を制御するための制御プログラムとし、アプリケーション制御プログラムS4は、排出オーガ28における駆動モータ29及びオーガ用油圧シリンダ31の作動を制御するための制御プログラムとする。 【0049】そして、アプリケーション制御プログラムS5は、各コントローラユニットC1〜C5に接続された全ての入出力系外部機器の入出力を管理・制御して、実行中のモードに対応した画像情報を液晶パネル60bの画面に表示する制御を司る制御プログラムとする。 【0050】また、各EEPROM78には、CAN通信に必要な通信制御プログラムと、入出力系外部機器間で制御データ(情報)を伝送するための入出力用制御プログラムとについても予め格納しており、アプリケーション制御プログラムに対して入出力用制御プログラムがベースとなるように階層化している。 【0051】各CANコントローラユニットC1〜C5は、目安として、入出力系外部機器のハーネスの長さがなるべく短くなるように組み合せてそれらを制御するようにしており、それぞれの配置箇所でコントローラボックス(図示せず)内に格納されている。 【0052】例えば、CANコントローラユニットC1は、運転室11における床板の下面側に設置されている(図1〜図3参照)。CANコントローラユニットC1の入力インターフェイスには、入力系外部機器として、昇降ポジションセンサ45、刈取前処理装置4において刈取穀稈を搬送しているか否かを検出する穀稈搬送センサ96、搬送中の刈取穀稈の長さを検出する穀稈長さセンサ97、扱深さセンサ98、オーガクラッチモータスイッチ99、超音波センサ44a,44b、車速センサ100、2番受樋スクリューコンベア回転センサ101、操向丸ハンドルリミットスイッチ102等がそれぞれ接続されている(図9参照)。 【0053】CANコントローラユニットC1の出力インターフェイスには、出力系外部機器として、扱深さ制御モータにおけるリレーユニット等の制御回路部103、オーガクラッチモータにおけるリレーユニット等の制御回路部104、脱穀クラッチを駆動させるための電磁ソレノイド105等がそれぞれ接続されている(図9参照)。 【0054】CANコントローラユニットC2は、刈取前処理装置4の上部でかつ運転室11に近い箇所に設置されている(図1〜図3参照)。このCANコントローラユニットC2の入力インターフェイスには、入力系外部機器として、燃料センサ106、傾斜センサ43、車高センサ41a,41b、選別装置の流穀板における籾流量センサ107、選別装置各部での籾の有無を検出する籾センサ108、排藁カッタ詰まりセンサ109、旋回角センサ81、横筒28bの先端部に設けて排出オーガ28の水平旋回等を操作する排出オーガ先端操作部110、上下回動角センサ82、オーガクラッチセンサ111、排出オーガ過負荷センサ112、搖動選別過負荷センサ113、扱胴回転センサ114、処理胴回転センサ115等がそれぞれ接続されている(図10参照)。 【0055】CANコントローラユニットC2の出力インターフェイスには、出力系外部機器として、搖動選別駆動モータ116、FCクラッチ駆動回路部117、排出オーガ28の縦筒28aを水平旋回させるための駆動モータ29、排出オーガブレーキ118、オーガ用油圧シリンダ31に対する電磁制御弁51の電磁ソレノイド51a、走行機体1の左側の走行部用油圧シリンダ39aに対する電磁制御弁52の電磁ソレノイド52a、走行機体1の右側の走行部用油圧シリンダ39bに対する電磁制御弁53の電磁ソレノイド53a、刈取部用油圧シリンダ9に対する電磁制御弁50の電磁ソレノイド50a等がそれぞれ接続されている(図10参照)。 【0056】図1〜図3に示すように、CANコントローラユニットC3は、運転室11における運転座席56の後部に設置されている。このCANコントローラユニットC3の入力インターフェイスには、入力系外部機器として、エンジン回転数センサ119、エンジンオイル量センサ120、エンジン水温センサ121、エンジン15の出力(負荷)を制御する電子ガバナ付き燃料噴射ポンプのラック位置を検出するための燃料噴射ポンプラック位置センサ122、エンジンスタータスイッチ123、排出オーガ28の水平旋回位置を予め記憶させるためのオーガセット位置ダイヤル124、運転室11に設けて排出オーガ28の水平旋回等を操作する排出オーガ操作部125、刈取クラッチモータリミットスイッチ126等がそれぞれ接続されている(図11参照)。 【0057】CANコントローラユニットC3の出力インターフェイスには、出力系外部機器として、エンジン15の回転数が所定の回転数となるように燃料噴射ポンプのラック位置を調節するための燃料噴射ポンプラックアクチュエータ127、エンジンスタータリレー128、警報ブザー129等がそれぞれ接続されている(図11参照)。 【0058】CANコントローラユニットC4は、運転室11のサイドコラム61内に設置されている(図1〜図3参照)。このCANコントローラユニットC4の入力インターフェイスには、入力系外部機器として、アクセルレバー59の操作位置を検出するアクセルレバーセンサ59a、車高調節レバー62、車高制御切替スイッチ63、傾斜設定器64、扱深さ自動制御スイッチ130、刈取自動昇降スイッチ131、刈取前処理装置4が所定の刈高さまで下降すると自動的に前記刈取前処理装置4へ動力伝達するための刈取オートクラッチスイッチ132、刈取スイッチ134、脱穀スイッチ135、選別装置における穀粒の選別状態を調節するための選別調節ダイヤル136、オートリフトスイッチ137、オートセットスイッチ138、刈取昇降レバー139、扱深さ調節レバー140、副変速レバー66、走行機体1を後退動させるための後退スイッチ141、電源スイッチ142等がそれぞれ接続されている(図12参照)。 【0059】CANコントローラユニットC4の出力インターフェイスには、出力系外部機器として、車高制御を自動操作に切り替えたときに点灯する車高制御切替スイッチランプ143、扱深さ制御を自動操作に切り替えたときに点灯する扱深さ自動制御スイッチランプ144等が接続されている(図12参照)。 【0060】ケース60a内に内装されたCANコントローラユニットC5の入力インターフェイスには、液晶パネル60bの画面上のカーソルを画面上方向に移動させるためのカーソル上移動スイッチ71、画面下方向に移動させるためのカーソル下移動スイッチ72、液晶パネル60bの画面表示を切り替える操作等をするための第1及び第2切替スイッチ73,74等がそれぞれ接続されている(図13参照)。 【0061】そして、CANコントローラユニットC5の出力インターフェイスには、表示手段としての液晶パネル60b、コンバイン全体の電源を入り切り操作する電源スイッチ142の入り操作時等に点灯する作業ランプ70等がそれぞれ接続されている(図13参照)。 【0062】次に、CANコントローラユニットC5によるモードの切替え制御について説明する。図14に示すように、コンバインのモード(動作の状態)は、初期モードM1、路上走行や各種作業をする通常モードM2、コンバイン各部の異常状態を報知する警報表示モードM3、検出エラー等の各種エラーの内容を報知するエラー表示モードM5及び自動走行制御等の設定を行うための環境設定モードM4の5つに大別される。 【0063】そして、通常モードM2には、路上走行等をする非作業モードM2aと刈取・脱穀作業をする作業モードM2bとがあり、非作業モードM2aからのみ移行できるメンテナンスモードM6も設定されている(図15参照)。 【0064】まず最初に、電源スイッチ142を入り操作すると、初期モードM1が起動して、液晶パネル60bの画面に図16に示す初期画像情報が表示される。 【0065】次いで、CANコントローラユニットC5のEEPROM78に予め設定された時間(実施形態では10秒)が経過するか、あるいは、エンジン15の回転数が予め設定された回転数(実施形態では240rpm)以上になると、自動的に通常モードM2のうち非作業モードM2aに移行して(図15参照)、液晶パネル60bの画面の表示が、前記初期画像情報からエンジン回転数や燃料の残量等の画像情報(非作業モードM2aに対応した画像データ)に遷移する(図17参照)。 【0066】この場合、液晶パネル60bの画面には、非作業モードM2aの画像情報として、走行機体1の走行速度(車速)を示す速度計85、エンジン回転数を示す略L字状の回転数グラフ86、穀粒タンク12内のもみの量を知らせるタンクモニタ87、燃料の残量を知らせる燃料計88、副変速レバー66の設定状態を知らせる副変速モニタ89、刈取前処理装置4の速度の設定状態を知らせる刈取変速モニタ90、及びエンジン15の稼動時間を積算した値等を知らせる積算値モニタ91とが表示される。 【0067】初期モードM1の実行中に、脱穀装置3への動力伝達のための脱穀クラッチが入り状態、すなわち脱穀スイッチ135が入り作動している場合は、後述する警報表示モードM3に移行して、警報ブザー129を鳴動させるとともに、液晶パネル60bの画面に、扱胴詰まりの画像情報が切替え表示される(図26(a)参照)。これは、実際に扱胴詰まりが発生した訳ではないが、前記扱胴詰まりの画像情報を代用して液晶パネル60bの画面に表示することにより、脱穀クラッチが入り状態であることをオペレータに報知して、このままで始動することを防止するようにしたものである。 【0068】それから、脱穀スイッチ135を切り作動させると、警報ブザー129は鳴動停止するとともに非作業モードM2aに移行して、液晶パネル60bの画面の表示が非作業モードM2aの画像情報に戻る(図17参照)。 【0069】図15に示すように、通常モードM2のうち非作業モードM2aの実行中に脱穀スイッチ135を入り作動させると、作業モードM2bに移行して、図17の画像情報を示す画面の表示がエンジン負荷や燃料の残量等の画像情報(作業モードM2bに対応した画像データ)に遷移する(図18参照)。作業モードM2bの画像情報は、非作業モードM2aの画像情報のうちエンジン回転数を示す回転数グラフ86の表示領域に、これに代えてエンジン負荷を示す負荷グラフ86′を表示する点が異なるだけであり、その他は非作業モードM2aの場合と同様である。 【0070】それから、脱穀スイッチ135を切り作動させると、非作業モードM2aに移行して、液晶パネル60bの画面に、非作業モードM2aの画像情報が切替え表示される。 【0071】なお、通常モードM2(非作業モードM2aまたは作業モードM2b)の実行中に、液晶表示装置60に設けたカーソル上移動スイッチ71を適宜時間(実施形態では5秒)以上押下すると、液晶パネル60bの画面における積算値モニタ91の表示が、刈取作業時間の積算値モニタ91′に切り替わる(図19参照)。この刈取作業時間とは、エンジン回転数が予め設定された回転数(実施形態では1000rpm)以下でかつ刈取クラッチが入り状態(刈取スイッチ134が入り状態)である時間を積算したものであり、実質的に刈取作業を行った時間を表している。この状態で、カーソル下移動スイッチ72を適宜時間以上押下すると、前記刈取作業時間の積算値がゼロにリセットされる。 【0072】それから、もう一度カーソル上移動スイッチ71を適宜時間(実施形態では5秒)以上押下すると、前記画面における刈取作業時間の積算値モニタ91′の表示が、エンジン稼動時間の積算値モニタ91に戻る。液晶パネル60bの画面に、通常モードM2の画像情報が電源投入後はじめて表示された場合、前記画面には、必ずエンジン稼動時間の積算値モニタ91が表示される。 【0073】非作業モードM2aの実行中に、エンジン回転数が予め設定された回転数(実施形態では1500rpm)以下でかつ車速停止状態(実施形態では車速が0.03m/s以下)の条件で、ケース60aの表面の両カーソル移動スイッチ71,72を同時に適宜時間(実施形態では1秒)以上入り作動させたのち、続けてケース60aの表面における4つのスイッチ71〜74を同時に適宜時間(実施形態では5秒)以上入り作動させると、メンテナンスモードM6に移行して、液晶パネル60bの画面には、メンテナンスモードM6の画像情報が切替え表示される(図20参照)。 【0074】このメンテナンスモードM6では、一旦電源スイッチ142を切り作動させない限り、他のモードへの移行ができないようになっている。 【0075】図14に示すように、通常モードM2(非作業モードM2aまたは作業モードM2b)の実行中に、例えばセンサや設定器等の検出エラーや各種アクチュエータの作動エラー等の各種エラーが発生した場合には、液晶パネル60bの画面における副変速モニタ89の右側部位に、「エラー」の文字標識92が点滅表示される(図21参照)。このエラー標識92の点滅により、オペレータは、何らかのエラーが発生したことを、通常モードM2の画像情報を示した画面上で迅速に視認することができる。 【0076】この状態で、第1切替スイッチ73を適宜時間(実施形態では5秒)以上押下すると、エラー表示モードM5に移行して、液晶パネル60bの画面の表示がこのとき発生したエラーの内容を示す画像情報に遷移する(図22(a)〜(d)参照)。これにより、オペレータは、エラーの詳細について自らが望むときに確認できるので、作業効率が向上するし、運転操作時の安全性も高まる。 【0077】それから、もう一度第1切替スイッチ73を一回押下するか、または、前記エラーが解消されると、エラー表示モードM5から通常モードM2に戻って、液晶パネル60bの画面に、通常モードM2の画像情報が切替え表示される。 【0078】通常モードM2の実行中に第2切替スイッチ74を一回押下した場合は、環境設定モードM4に移行して、液晶パネル60bの画面の表示が、通常モードM2の画像情報から環境設定モードM4の画像情報に遷移する(図23参照)。もう一度、第2切替スイッチ74を押下すると、通常モードM2に移行して、液晶パネル60bの画面の表示が、環境設定モードM4の画像情報から通常モードM2の画像情報に戻る。本実施形態では、環境設定モードM4を実行する頻度が少ないので、第1切替スイッチ73とは別に第2切替スイッチ74を設けて、不用意に環境設定モードM4を作動させることがないようになっている。 【0079】次に、図14のモード間遷移図と図24〜図32の画面図とを参照して、液晶パネル60bの画面に、警報表示モードM3の各種異常情報を切替え表示する制御の態様について説明する。 【0080】図14に示すように、通常モードM2において、コンバイン各部において許容される制御範囲から外れた異常データが発生した場合には、液晶パネル60bの画面の表示が、通常モードM2の画像情報から前記異常データに係る異常状態の画像情報(図24〜図27及び図29〜図32参照)、すなわち警報表示モードM3の画像情報に遷移する。 【0081】なお、各種異常データが発生した場合には、液晶表示装置60のケース60aに設けた作業ランプ70(図7参照)が点灯するようになっている。 【0082】本実施形態における異常情報は、異常状態の内容や異常発生位置等の詳細を示す詳細情報151(図24(a)参照)と、この異常状態に対する処置情報152(図24(b)参照)とからなり、これら両情報が各々単独で液晶パネル60bの画面に表示されるようになっている。前記画面における両情報151,152の切替え表示は、第2切替スイッチ73の押下により実行される。 【0083】図24(a)に代表例として示すように、詳細情報151は、異常発生機器等を意味する分かり易い図柄やシンボルマーク等の記号情報153と、異常発生機器等の名称等を示す文字情報154と、図形情報としてのコンバイン全体の略図155とからなり、記号及び文字情報153,154が図24(a)の画面左側に、コンバインの略図155が図24(a)の画面右側に表示される。前記記号及び文字情報153,154は、本実施形態における表意情報に相当する。 【0084】なお、詳細情報151としては、少なくとも図形情報と、記号及び文字情報153,154のうちいずれか一方とがあればよい。 【0085】また、記号及び文字情報153,154から延びる矢印156は、略図155中で異常発生位置(異常発生機器等が搭載された部位)に該当する領域を指示するようになっている。ここで、図24(a)の画面では、穀稈引起装置6の穀稈詰まりの詳細情報が表示されているから、矢印156は穀稈引起装置6が配設されている刈取前処理装置4の領域を指し示している。この矢印156も本実施形態における図形情報の一つに相当する。 【0086】このように制御すると、コンバインの構造について余り詳しくないオペレータであっても、発生した異常状態の内容や異常発生位置を視覚的に容易に把握できる。これにより、オペレータは、例えば整備マニュアル等を見直したりする手間が省けて、異常発生位置の修理等を迅速かつ的確に実行できるのである。 【0087】警報表示モードM3で報知されるコンバイン各部の異常状態は、危険性が高いためエンジン15を強制停止させる緊急状態と、扱胴詰まりに代表される作業系の異常状態と、エンジン油圧異常に代表されるエンジン系の異常状態との三つに大別されている。以下に、それぞれの異常状態における切替え表示制御の詳細な態様について説明する。 【0088】例えば緊急状態に関する異常データ(以下、緊急データという)が発生した場合には、液晶パネル60bの画面の表示が、通常モードM2の画像情報から前記緊急状態の画像情報(以下、緊急情報という。図24及び図25参照)に遷移するとともに、エンジン15が強制的に停止する。 【0089】コンバインの緊急状態としては、前述した穀稈引起装置6の穀稈詰まり、穀稈搬送装置8の穀稈詰まり、排わらカッタ27の排わら詰まり、及び結束装置(図示せず)の結束ひも消尽等という4つの態様がある。ここで、図25(a)は穀稈搬送装置8、(b)は排わらカッタ27、(c)は結束装置の緊急情報を示す画面である。 【0090】検出された緊急データが穀稈引起装置6または穀稈搬送装置8に関するものであるときには、刈取スイッチ134の入り切り状態に応じて警報ブザー129を鳴動または鳴動停止させる一方、排わらカッタ27または図示しない結束装置に関する緊急データであるときには、脱穀スイッチ135の入り切り状態に応じて警報ブザー129を鳴動または鳴動停止させるようになっている。 【0091】また、緊急データが検出された場合には、当該緊急データに係る緊急情報のみを液晶パネル60bの画面に表示し、他の異常データが併せて検出されていたとしても、当該他の異常データに関する異常情報には切り替わらないようになっている。この場合は、一旦電源スイッチ142を切り作動させない限り、他のモードへ移行することもできない。 【0092】このように制御すると、例えばコンバインが破損・故障する危険性が高いときや、刈取等の作業に重大な支障となるような緊急状態が発生した場合には、オペレータは、この緊急情報を他の異常情報に優先して把握できるので、刈取・脱穀作業等を安全に実行できるのである。 【0093】なお、複数の緊急データが検出された場合には、後に検出された緊急データに関する緊急情報は、先の緊急状態が解消されたのちに、先の緊急情報から切り替わって、液晶パネル60bの画面に表示されるようになっている。 【0094】次に、作業系異常データが発生した場合について説明する。この場合には、液晶パネル60bの画面に、通常モードM2の画像情報に代えて、前記作業系異常データに係る異常状態の画像情報(図26(a)〜(e)参照)が切替え表示される。この状態で警報ブザー129は、脱穀スイッチ135の入り切り状態に応じて鳴動または鳴動停止するようになっている。 【0095】作業系の異常状態としては、コンバインの例で示すと脱穀関係であって、扱胴13の詰まり、処理胴20の詰まり、二番受樋のスクリューコンベヤ22bの詰まり、搖動選別機構40の詰まり、及び穀粒タンク12内のもみ満量という5つの態様がある。ここで、図26(a)は扱胴13、(b)は処理胴20、(c)は二番受樋のスクリューコンベア22b、(d)は搖動選別機構40、(e)は穀粒タンク12内のもみ満量の異常情報を示す画面である。 【0096】作業系の異常状態だけが発生していた場合には、前記異常状態が解消することにより、警報表示モードM3から通常モードM2に復帰して、液晶パネル60bの画面に、通常モードM2の画像情報が切替え表示される。なお、液晶表示装置60の作業ランプ70(図7参照)はこのとき消灯する。 【0097】なお、複数の作業系異常データが検出された場合にも、前述した緊急データの場合と同様に、後に検出された作業系異常データに関する異常情報は、先の作業系の異常状態が解消されたのちに、先の作業系の異常情報から切り替わって、液晶パネル60bの画面に表示されるようになっている。 【0098】次に、エンジン系の異常データが発生した場合について説明する。この場合には、液晶パネル60bの画面に、通常モードM2の画像情報に代えて、前記エンジン系異常データに係る異常状態の画像情報(図27(a)〜(d)参照)が切替え表示されるとともに、警報ブザー129が鳴動する。 【0099】エンジン系の異常状態としては、エンジン油圧異常、エンジン冷却水温異常、充電回路関係の異常(チャージ異常)、及びエアクリーナ異常(詰まり)という4つの態様がある。ここで、図27(a)はエンジン油圧、(b)はエンジン冷却水温、(c)は充電回路関係、(d)はエアクリーナの異常情報を示す画面である。 【0100】エンジン系の異常状態だけが発生している場合には、第1切替スイッチ73を押下することにより、警報表示モードM3と通常モードM2との間において、液晶パネル60bの画面に各種情報を切替え表示できるようになっている。 【0101】すなわち、エンジン系の異常状態だけが発生している場合には、第1切替スイッチ73を一回押下すると、通常モードM2に移行して、液晶パネル60bの画面の表示がエンジン系の異常情報から通常モードM2の画像情報に遷移する。 【0102】この場合は、第1切替スイッチ73の押下に伴って警報ブザー129が鳴動停止し、通常モードM2の画像情報を示した画面における副変速モニタ89の右側部位に、「警報」の文字標識93が点滅表示される(図28参照)。この警報標識93の点滅により、通常モードM2の画像情報を示した画面上でも、オペレータはエンジン系の異常状態が発生していることを視認でき、オペレータの注意を喚起できる。 【0103】もう一度、第1切替スイッチ73を押下すると、警報表示モードM3に移行して、液晶パネル60bの画面に、エンジン系の異常情報が切替え表示されるとともに、再び警報ブザー129が鳴動するのである。 【0104】エンジン系の異常状態が解消すると、警報表示モードM3から通常モードM2に復帰して、警報ブザー129の鳴動を停止させるとともに、液晶パネル60bの画面に通常モードM2の画像情報が切替え表示される。なお、液晶表示装置60の作業ランプ70(図7参照)がこのとき消灯することはいうまでもない。 【0105】次に、図29〜図32の画面図を参照して、作業系及びエンジン系の異常データが複数発生した場合の切替え表示制御の態様を説明する。 【0106】本実施形態では、作業系及びエンジン系の異常データが複数発生した場合、略図155中で異常発生位置(異常発生器機等が搭載された部位)に該当する領域に、指示標識157,158,159が点滅表示されるようになっている(図29の各斜線部参照)。 【0107】すなわち、エンジン油圧異常、エンジン冷却水温異常、チャージ異常及びエアクリーナ異常の場合は、運転室11に該当する領域に、指示標識157が点滅表示される一方、扱胴13の詰まり、処理胴20の詰まり、二番受樋のスクリューコンベヤ22bの詰まり及び搖動選別機構40の詰まりの場合は、走行機体1の進行方向左側の部位に該当する領域158が点滅表示される。そして、穀粒タンク12内のもみ満量の場合は、運転室11の後方部位に該当する領域159が点滅表示される。これら各指示標識157〜159は、本実施形態における図形情報としての標識に相当するものである。 【0108】作業系の異常状態とエンジン系の異常状態とが発生した場合、例えば扱胴詰まりとエンジン油圧異常とエンジン冷却水温異常が発生した場合には、まず、液晶パネル60bの画面に、扱胴詰まり情報である詳細情報(図30(a)参照)が表示される。 【0109】この場合は、画面右側の略図155中で、走行機体1の進行方向左側の部位に該当する領域と、運転室11に該当する領域とに、それぞれ指示標識158,157が点滅表示され、画面左側の記号及び文字情報から延びる矢印156が扱胴13の搭載部位に対応した領域(指示標識158)を指し示す。 【0110】次いで、適宜時間(実施形態では5秒)が経過すると、液晶パネル60bの画面に、エンジン油圧異常情報である詳細情報(図30(b)参照)が切替え表示される。この段階では、指示標識157,158が継続して点滅表示される一方、画面左側の記号及び文字情報から延びる矢印156は運転室11に該当する領域(指示標識157)を指し示す。 【0111】それから、再び適宜時間(実施形態では5秒)が経過すると、液晶パネル60bの画面の表示が、エンジン冷却水温異常情報である詳細情報(図30(c)参照)に遷移する。この段階においても、指示標識157,158が継続して点滅表示され、画面左側の記号及び文字情報から延びる矢印156も、運転室11に該当する領域(指示標識157)を指し示す。 【0112】次いで、再び適宜時間(実施形態では5秒)が経過すると、液晶パネル60bの画面の表示が、扱胴詰まり情報である詳細情報(図30(a)参照)に戻るのである。なお、作業系の異常状態が確認された場合には、第1切替えスイッチ73を押下しても、液晶パネル60bの画面表示は通常モードM2の画像情報に切り替わらないようになっている。 【0113】このように制御すると、コンバインの構造について余り詳しくないオペレータであっても、異常発生位置の全てを視覚的に一度に把握できるので、オペレータの注意を喚起できる。これに加えて、発生した異常情報の内容についても、切替え表示に伴って順次把握した結果、全ての異常情報を的確に確認できる。したがって、これら各異常の発生を見落としたりするおそれがなくなるのである。 【0114】その上、オペレータが例えばスイッチ等の切替え操作をしなくても、液晶パネル60bの画面の表示は自動的に切り替わるので、オペレータは、他のことに手を煩わされることなく、コンバインの運転操作等をしながら、発生した異常情報を簡単に確認できるのである。 【0115】その後、例えば扱胴詰まりを解消すると、液晶パネル60bの画面表示は、エンジン油圧異常情報→エンジン冷却水温異常情報→エンジン油圧異常情報という順に適宜時間毎に切り替わる(図31(a)(b)参照)。この場合、エンジン系の異常状態だけが二つ継続しているから、画面右側の略図155中で指示標識158の点滅表示は解除され、運転室11に該当する領域にのみ指示標識157が点滅表示される。 【0116】次いで、例えばエンジン冷却水温異常を解消すると、液晶パネル60bの画面には、エンジン油圧異常情報のみが表示され(図32参照)、指示標識157の点滅表示は解除される。 【0117】すなわち、液晶パネル60bの画面には、異常状態が解消されたものから表示されなくなって、残りの異常情報が適宜時間ごとに順次切替え表示され、発生した異常状態が全て解消されるまで、これを繰り返すから、オペレータは異常状態の解消状況をも容易に把握できるのである。 【0118】なお、液晶パネル60bの画面における表示の切替え態様は、前述のものに限らず、例えば液晶表示装置60に設けた4つのスイッチ71〜74のいずれか一つを押下する毎に、前記各異常状態の情報を、前記画面に切替え表示するようにしてもよい。 【0119】図33(a)(b)は、液晶パネル60bの画面における文字情報の表示の別例であり、(a)の画面は、エンジン油圧異常情報中の「(エンジン)油圧」という日本語を「EngineOil」という英語に変換したもの、(b)の画面は、エンジン冷却水温異常情報中の「(エンジン冷却)水温」という日本語を「Coolant」という英語に変換したものである。 【0120】液晶パネル60bの画面における日本語での文字情報の表示を、英語での文字情報に変換するには、例えば、CANコントローラユニットC5のEEPROM78に文字情報変換プログラムを予め記憶させておき、CANコントローラユニットC5に接続した表示変換スイッチを切替え操作することにより実行するようにすればよい。 【0121】このように制御すると、例えば日本で生産したコンバインを海外へ輸出販売したり、コンバインの生産を海外で行って現地で販売したりする場合に、液晶パネル60bの画面表示を販売地等で使用される言語に簡単に変換できる。したがって、制御プログラムの仕様等を大幅に変更する必要がないので、製造コストの抑制に寄与できるのである。 【0122】なお、変換可能な文字情報としては英語に限らず、朝鮮語や中国語等の様々な言語を採用できることはいうまでもない。また、日本語から複数の他言語に変換できるようにしてもよいのである。 【0123】本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、各種農作業機、クレーン車等の特殊作業用車両または乗用車等の各種作業機に対して、広く適用できることはいうまでもない。 【0124】また、本発明における通信バス(回線)はCAN(Controller Area Network)プロトコルのみならず、LAN(Local Area Network) プロトコルを用いてもよい。制御手段としてのコントローラは複数であってもよいし、単一のものであってもよい。 【0125】さらに、本発明における表示装置は、液晶パネル60bを用いた液晶表示装置60に限らず、CRTディスプレイやELディスプレイ等であってもよい。 【0126】 【発明の効果】請求項1のように構成すると、作業機各部に異常状態が発生した場合には、表示手段の画面に、警報表示モードにおける異常状態の情報として、前記異常状態の内容を示す記号情報及び文字情報のうちいずれか一方または両方からなる表意情報と、前記作業機における異常発生位置についての図形情報とを表示できるから、前記作業機の構造について余り詳しくないオペレータであっても、発生した異常状態の内容や異常発生位置を視覚的に容易に把握できる。したがって、異常発生位置の修理等を迅速かつ的確に実行できるという効果を奏する。 【0127】また、請求項2のように構成すると、作業機各部に異常状態が複数発生した場合には、表示手段の画面に、図形情報としての略図及び異常発生位置に係る標識の全てを表示するとともに、前記各異常状態に対応した表意情報を適宜時間毎に順次切替え表示することができるから、オペレータは、異常発生位置の全てを標識により視覚的に一度に把握できるとともに、発生した異常情報の内容についても、切替え表示に伴って順次把握でき、結果的に全ての異常情報を的確に確認できる。すなわち請求項1の作用効果を確実に達成できるという効果を奏する。 【0128】その上、オペレータは、異常発生位置の全てを標識により視覚的に一度に把握できるから、前記各異常状態の発生を見落としたりするおそれがなくなるという効果も奏する。 【0129】さらに、請求項3のように構成すると、表示手段の画面における日本語での文字情報の表示を、他言語での文字情報に切り替えることができるから、例えば日本で生産したコンバインを海外へ輸出販売したり、コンバインの生産を海外で行って現地で販売したりする場合に、前記表示手段の画面表示を販売地等で使用される言語に簡単に変換できる。したがって、制御プログラムの仕様等を大幅に変更する必要がないので、製造コストの抑制に寄与できるという効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
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| 【出願日】 |
平成13年12月14日(2001.12.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079131 【弁理士】 【氏名又は名称】石井 暁夫 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−180127(P2003−180127A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−382047(P2001−382047) |
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