| 【発明の名称】 |
移動農機 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡元 傑 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】松木 悟志 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】榎本 和加雄 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】清川 智男 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】簡単に芝刈り高さを調整でき、また調整後の芝刈り高さの確認作業も容易に行えるモーアの吊り高さ調整手段を設けた芝刈り用モーアを提供すること。
【解決手段】前輪1と後輪7を支持する車体2の下方であって前輪1より前方に吊り下げたモーア15と該モーア15を車体2に吊り下げるリンク機構16によりモーア15の吊り高さを調節する。吊高さ調節用シャフト31に設置する複数個のカラー44の積層数を変えることでモーア15の吊り高さ位置を調整できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前輪1と後輪7を支持する車体2と、該車体2の下方であって前輪1より前方に吊り下げたモーア15と、該モーア15を車体2に吊り下げるリンク機構16と、該リンク機構16には、ゲージホイル18と、該ゲージホイル18を支持するアーム17と、該アーム17の先端に設けたボス45と、該ボス45に取付けるモーア15の吊り高さ調節用シャフト31と、該ボス45を挟んでシャフト31の上下に着脱することによりモーア15の吊り高さ位置を調整する積み重ね可能な複数個のカラー44を備えたことを特徴とする移動農機。 【請求項2】 前輪1と後輪7を支持する車体2と該車体2の下方に設けたモーア47と該モーア47を車体2に吊り下げるリンク機構48と該リンク機構48によるモーア47の吊り高さ位置を調整するシリンダ71と該シリンダ71によるモーア47の吊り高さ位置が下限値以下にならないようにする吊り高さ下限位置規制部材74とを備えたことを特徴とする移動農機。 【請求項3】 前輪1と後輪7を支持する車体2と該車体2の下方に設けたモーア15、47と該モーア15、47を車体2に吊り下げるリンク機構16、48と、該リンク機構16、48を駆動させてモーア15、47の吊り高さ位置調整を行うアクチュエータ29、71を制御する電動装置82、84を備えた移動車両において、モーア刈り刃の駆動検知センサ80とモーア15、47の所定上昇位置検知センサ81を設け、前記両センサ80、81が共に作動すると、アクチュエータ29、71の上昇作動を前記電動装置82、84を介して停止する制御手段を備えたことを特徴とする移動農機。 【請求項4】 前輪1と後輪7を支持する車体2と該車体2の下方に設けたモーア15、47と該モーア15、47を車体2に吊り下げるリンク機構16、48と、該リンク機構16、48を駆動させてモーア15、47の吊り高さ位置調整を行うアクチュエータ29、71を制御する電動装置82、84を備えた移動車両において、リンク機構16、48の中の一構成部材であるリフトリンクの傾斜角度検出センサ85を設け、該傾斜角度検出センサ85によりモーア15、47が、その上限位置と下限位置との間の吊り高さ位置にあるようにアクチュエータ29、71の昇降作動を前記電動装置82、84を介して作動制御を行う制御装置93を備えたことを特徴とする移動農機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、芝刈り用のミッドモーアやフロントモーアを搭載したトラクタに関する移動農機であり、特にモーアの吊り高さ調整構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、図11に示すようにトラクタの前輪1と後輪7は主フレームである車体2に支持され、該車体2上にはエンジン3及びミッションケース6等が搭載されている。 【0003】エンジン3の回転動力はミッションケース6内の変速装置と前後切換装置等に伝達され前輪1と後輪7の駆動が行われる。そして図11に示すトラクタは機体前方下方に芝刈り用のフロントーア15を配置している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記トラクタの機体前方下方に設けた芝刈り用のフロントーア15での芝刈り高さの調整は芝刈り機本体を吊り下げている左右のアーム17先端筒部17aに取り付けられたシャフト101の複数のピン孔101aに差し込む横方向のピン101b位置の差し替えで芝の刈高さの調整を行っていた。そのため先端筒部17aから上方に突出しているシャフト101の左右突出高さの差が目分量では判りにくく作業性が良くなかった。 【0005】また、複数のカラーを芝刈り機本体の吊下アームに抜き差ししながら芝刈り高さを調整する方式のものもあるが、この方式ではキャスター部のゲージホイルをハブから完全に抜かないと刈り高さの変更が行えなかった。 【0006】そこで本発明は、簡単に芝刈り高さを調整したり、また調整後の芝刈り高さの確認作業も容易に行えるモーアの吊り高さ調整手段を設けた芝刈り用モーアを提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下の構成により解決される。請求項1記載の発明は、前輪1と後輪7を支持する車体2と、該車体2の下方であって前輪1より前方に吊り下げたモーア15と、該モーア15を車体2に吊り下げるリンク機構16と、該リンク機構16には、ゲージホイル18と、該ゲージホイル18を支持するアーム17と、該アーム17の先端に設けたボス45と、該ボス45に取り付けるモーア15の吊り高さ調節用シャフト31と、ボス45を挟んでシャフト31の上下に着脱することによりモーア15の吊り高さ位置を調整する積み重ね可能な複数個のカラー44を備えた移動農機である。 【0008】請求項1記載の発明によれば、モーア15の吊り高さを高くする際には、カラー44を1個以上シャフト31から外す(図4(b))。次いで、カラー44の抜けた分だけシャフト31の吊り下げ高さを下げてゲージホイル18を低くすると、相対的に刈り刃(図示せず。)を内装したデッキ20の地上高が上がり、地面に植生した芝草を高刈りする。このとき、下方のシャフト31上に設けた二つのボス42、45間のシャフト部分にカラー44を装着しておく(図4(c)、図4(d))。 【0009】請求項2記載の発明は、前輪1と後輪7を支持する車体2と該車体2の下方に設けたモーア47と該モーア47を車体2に吊り下げるリンク機構48と該リンク機構48によるモーア47の吊り高さ位置を調整するシリンダ71と該シリンダ71によるモーア47の吊り高さ位置が下限値以下にならないようにする吊り高さ下限位置規制部材74とを備えた移動農機である。 【0010】請求項2記載の発明によれば、吊り高さ下限位置規制部材74により(ノブ79の回転により長穴付きのL字アーム76を移動させる)、シリンダ71のピストンロッド72の最大縮み位置が規制され、モーア47が下がりすぎることがなくなる。 【0011】請求項3記載の発明は、前輪1と後輪7を支持する車体2と該車体2の下方に設けたモーア15、47と該モーア15、47を車体2に吊り下げるリンク機構16、48と、該リンク機構16、48を駆動させてモーア15、47の吊り高さ位置調整を行うアクチュエータ(シリンダ29、71)を制御する電動装置82、84を備えた移動車両において、モーア刈り刃の駆動検知センサ80とモーア15、47の所定上昇位置検知センサ81とを設け、前記両センサ80、81が共に作動すると、アクチュエータ(シリンダ29、71)の上昇作動を前記電動装置82、84を介して停止する制御手段を備えた移動農機である。 【0012】請求項3記載の発明によれば、モーア15、47の刈り刃の駆動検知センサ80が駆動回転を検知し、且つ所定上昇位置検知センサ81が所定位置を検出すると、モーア15、47の上昇を停止する。これにより、刈り刃が駆動状態では所定位置以上モーア15、47を上昇させない。 【0013】また、モーア15、47の刈り刃の駆動検知センサ80が駆動回転を検知しない場合(非作業時)には、モーア15、47の上昇は規制されず、所定上昇位置を越えた上限位置まで上昇できる。 【0014】また、請求項4記載の発明は、前輪1と後輪7を支持する車体2と該車体2の下方に設けたモーア15、47と該モーア15、47を車体2に吊り下げるリンク機構16、48と、該リンク機構16、48を駆動させてモーア15、47の吊り高さ位置調整を行うアクチュエータ(シリンダ29、71)を制御する電動装置82、84を備えた移動車両において、リンク機構16、48の中の一構成部材であるリフトリンクの傾斜角度検出センサ85を設け、該傾斜角度検出センサ85によりモーア15、47が、その上限位置と下限位置との間の吊り高さ位置にあるようにアクチュエータ(シリンダ29、71)の昇降作動を前記電動装置82、84を介して作動制御する制御装置93を備えた移動農機である。 【0015】請求項4記載の発明によれば、モーア15、47のリフトリンクの傾斜角度を検知する傾斜角度検出センサ85の値に応じてアクチュエータ(シリンダ29、71)を介して比例的に昇降制御されるリンク機構16、48が、別の動力伝動継手の駆動有無及び傾斜角度検出センサ85の値等を制御装置93に伝える等を行って、作業時や非作業時にリフトリンクの傾斜角度に応じてモーア15、47の上昇位置を管理できる。 【0016】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、複数のカラー44を用いて容易にフロントモーア15の吊り高さを調整でき、しかもその調整用のカラー44を同じシャフト31に保持できるので、複数のカラー44の内、使用しないカラー44を別の場所に保存する必要もなく、またその場合にしばしば起こり得るカラー44の紛失のおそれがなくなる。また、ボス45の上または下部分にあるカラー44の設置個数を見るだけで、一目でモーアの左右のゲージホイル18の設定吊り高さが判るので、モーア15の吊り高さ調節が容易になる。 【0017】請求項2記載の発明によれば、縮み規制部材74により芝刈り高さの下げ位置規制ができ、作業車が移動中に振動したり、油圧回路用のオイルが外部にリークした場合でも、モーア47が地面に当たるおそれが無く、また縮み規制部材74は既存のトラクタに後付けできるので必要に応じて追加設置ができる利点がある。 【0018】また、請求項3、4記載の発明によれば、モーア15、47の刈り刃の駆動検知センサ80が駆動回転を検知し、且つ所定上昇位置検知センサ81が所定位置を検出すると、モーア15、47の上昇を停止する。これにより、刈り刃が駆動状態では所定位置以上モーア15、47を上昇させない。 【0019】また、モーア15、47の刈り刃の駆動検知センサ80が駆動回転を検知しない場合(非作業時)には、モーア15、47の上昇は規制されず、所定上昇位置を越えた上限位置まで上昇できる。 【0020】さらに、モーア15、47のリフトリンクの傾斜角度を検知する傾斜角度検出センサ85の値に応じてアクチュエータを介して比例的に昇降制御されるリンク機構16、48が、別の動力伝動継手の駆動有無及び傾斜角度検出センサ85の値等を制御装置93に伝える等を行って、作業時や非作業時にリフトリンクの傾斜角度に応じてモーア15、47の上昇位置の高低を管理できる。 【0021】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態のトラクタの概略側面図を図1に示す。トラクタの前輪1と後輪7は主フレームである車体2に支持され、該車体2上には操縦席10、ハンドル11、エンジン3、ミッションケース6等が搭載されている。エンジン3の回転動力はミッションケース6内に収納された図示しない変速装置と前後切換装置等に伝達され、前後輪の駆動を行う走行駆動系を構成している。 【0022】トラクタは前輪1の前方にフロントモーア15をリンク機構16を介して車体2に吊り下げた例の側面図を図1に、正面図を図2に示す。リンク機構16は、左右一対で車体2から前方に突出する吊持リンク16a、16aと、フロントモーア15のカバー体であるデッキ20の後部と車体2間に取付ける下部リンク16b、16b(図3)とを主要リンクとし、吊持リンク16a先端部をデッキ20の前後方向中央部の軸20aに揺動自在に取付けている。また、デッキ20の後部と吊持リンク16aの中間部は、上下方向のロッド19で長さ調節自在に連結されている。ロッド19には多数の孔19aが設けられており、特定の孔19aを介してデッキ20の水平方向姿勢を変更可能としている。 【0023】デッキ20上の軸20aから前方にはメインアーム17が左右突設し、メインアーム17はデッキ20の前部に固定されている。該メインアーム17先端には筒体であるボス45が一体的に設けられ、ボス45にゲージホイル18が支持されている。フロントモーア15は下方が開口したカバー体であるデッキ20と該カバー体内には芝刈り用の回転刃23が設置されている。デッキ20の後方部にはローラ21が設置されており、前記メインアーム17に取り付けたゲージホイル18と共にこのローラ21で前後支持し、図1で示すように地面の凹凸に沿って走行できる。 【0024】図3のフロントモーア15の側面図に示すようにプロペラ状の回転刃23の回転軸24にはエンジン3の駆動力がユニバーサルジョイント25、26及び動力伝動継手28を介して伝達される。またデッキ20の前部に突出固定されるメインアーム17は、アクチュエータである油圧シリンダ29により前述したリンク機構16が昇降するのに伴いデッキ20と同姿勢で動く。シリンダ29は図示しない変速装置内の油圧回路からの送油で制御される。図3には、シリンダ29によりフロントモーア15が地面より吊り上げられた状態を示している。 【0025】図3に示すシリンダ29により地面から吊り上げ状態でフロントモーア15の芝の刈取高さの調整を行うが、フロントモーア15の芝刈り高さはメインアーム17の先端に吊り下げられたゲージホイル18の接地高さにより決められる。 【0026】図4はフロントモーア15のゲージホイル18の接地面からの吊上げ高さの調整をする構成の説明図である。ゲージホイル18の支持用のメインアーム17先端のボス45には、前記吊上げ高さ調整用のシャフト31が取付けられている。該シャフト31を図5に示しているが、シャフト31の上下方向中間部外周には縦溝31cが上下方向に設けられ、前記ボス45に対しシャフト31はロックボルト47の先端により縦溝31cの範囲で上下動自在で回転方向には規制されて取付けられる。また縦溝31cの近傍上下には細径部31eが夫々設けられている。さらに、シャフト31の下部には、径大の接続部31dと止め輪取付け用の小溝31fが設けられている。 【0027】このように、ボス45部に所定範囲上下動自由で回動不能に取付けられたシャフト31に対し、座金を介してグリース注入口42aを有するボス42が回動自由に装着され、止め輪31gで抜けないように取付けられている。該ボス42にはフォーク33が溶接等で一体的に取付けられ、さらにゲージホイル18をフォーク33下端に取り付けている。これにより、ゲージホイルキャスタ部を構成している。 【0028】図5(a)の側面図と図5(b)(図5(a)のシャフトを90°回転させた状態)の側面図と図5(c)又は図5(c’)の水平断面図に示す円柱状又は略円柱状のシャフト31には頂部の細径部31eにコッタピン36挿入用の孔31aが設けられ、該孔31aの上方には前記コッタピン36の抜け止め用のスプリングピン38が挿入できる孔31bが設けられている。これら二つの孔31a、31bの下方に前述した回動規制用の縦溝31cが設けられており、シャフト31は縦溝31cの範囲内で上下している。 【0029】シャフト31下端に取付けたゲージホイル18の高さ位置を決めるためには、メインアーム17先端に一体のボス45に対しシャフト31の上下移動を規制し固定したり、シャフト31に対するゲージホイルキャスタ部のボス42の上下移動を規制し固定する必要が生じる。ここで、シャフト31の上下を規制し固定するカラー44について述べる。 【0030】カラー44は平面視C字状としており、開口部44aの口幅がシャフト31の細径部31eよりも広く、またシャフト31の外径よりも狭くなっている。そしてカラー44の内径44bは、シャフト31の外径より大きくしている。 【0031】このため、カラー44は、シャフト31の細径部31eから挿入自在で、挿入後にシャフト31の外径部に上下方向スライドすると抜けない構成としている。図例では細径部31eの断面形状を図5(c)、図5(c’)で示すように、シャフト31の全周を細くしたり、平行な幅に切ったりしているが、カラー44の開口部44aが挿入できれば、他の形状でも良い。 【0032】カラー44を取り付けていない状態でシャフト31を上方に引っ張ると、シャフト31下端の小溝31fに取り付けた止め輪31gによりゲージホイルキャスタ側のボス42が、メインアーム17先端に一体的に取り付けられているボス45下面に接触する位置まで上動する。これにより、ボス45上方にはシャフト31の外径部が突出する。 【0033】ここで、シャフト31上部の細径部31eからカラー44を複数枚順次挿入(図例は5枚)し、該細径部31eの孔31aにワンタッチ着脱するコッタピン36を取り付けると、カラー44は抜き取れなくなる(図4(a)で示す状態)。即ち、この発明の要部は、シャフト31の上下に設けた細径部31eが、必要時には現われ不要時には覆われる点である。このため本発明は、コッタピン36を抜き取ることで、この部分にカラー44の一枚以上の間隙を生じさせることができる。これにより図4(b)に示すように該間隙の細径部31e部分からカラー44を抜き出せる。該カラー44を抜き出した後シャフト31を下動スライドすると、図4(c)、図4(d)に示すようにボス45の下部に細径部31eが使われ、ここにカラー44を水平方向から挿入できる。図例では、コッタピン36下部とボス45間、及び、ボス45下部とボス42間に座金46を取り付けて各部材との回動によるスラスト応力を逃している。 【0034】前記操作により、カラー44はボス45の上方または下方に自由に全枚数を移動する操作をワンタッチで行え、シャフト31廻りに塗り付けたグリースに触れずに作業できる。カラー44をボス45上方に移動するとシャフト31が上動してゲージホイルキャスタは上動し、デッキ20に対しても上動するからゲージホイル18を接地するとモーア15の回転刃23は下がり、芝草を低く(短く)刈り取ることができる。 【0035】逆にカラー44をボス45の下方に移動調節するとシャフト31は下降しデッキ20側に対しゲージホイルが下動するから、モーア15の回転刃23は上方に移動し、芝刈を高く(長く)刈り取る。 【0036】複数のカラー44を同一色にしておき、座金46とボス42、45はそれぞれ別の色で着色しておくと、シャフト31部分にあるカラー44の設置個数を見るだけで、一目でモーア15の吊り高さが予測でき、モーア15の吊り高さ調整が容易になる。このように複数のカラー44を用いて容易にフロントモーア15を吊り高さを調整でき、しかもその調整用のカラー44を同じシャフト31に保持できるので、複数のカラー44の内、使用しないカラー44を別の場所に保存することもなく、またその場合にしばしば起こり得るカラー44の紛失のおそれがなくなる。 【0037】このとき、ロッド19によるカバー体であるデッキ20の吊り高さを同時に調整して回転刃23が地面と平行になるようにする。 【0038】本発明の別の実施の形態のトラクタの側面図を図6に示す。芝刈り機を前輪1と後輪7の間の機体腹部下方に配置し、このミッドモーア47をリンク機構48を介して車体2に搭載した例の側面図を図6に、その要部平面図を図7に、図7の一部拡大図を図8(a)にそれぞれ示す。 【0039】ミッドモーア47の前方と後方は車体2にそれぞれ略平行状に設けた前後のリンク49、50から成るリンク機構48により支持される。ミッドモーア47のカバー体であるデッキ51の前方と後方には前後の車輪52、53が設けられている。デッキ51は下方が開放しており、該デッキ体51内には図示しない芝刈り用の刃(回転刃)が設置されている。該回転刃の回転軸にはエンジン3の駆動力が伝達される。 【0040】エンジン3の出力軸に設けられたプーリ55及び車体2の下方に設けられた下プーリ56と及びそれらのプーリ55、56間に張られたVベルト58、車体2の下方に設けられた下プーリ56と、該プーリ56が取付けられたセンタピボット軸60、該センタピボット軸60に順次連結したユニバーサルジョイント61、動力伝動継手62及びユニバーサルジョイント63、回転軸部65を介して回転刃が駆動される。 【0041】ミッドモーア47は一端が車体2にリンク49を介して揺動自在に支持され、他端にデッキ51に連結しているリンク50により支持され、ミッドモーア47の後側がリンク50であるリンク機構48で略平行に持ち上げれて、芝刈り高さが調整される構成である。 【0042】該リンク50の揺動は該リンク50との中心部に端部が回動自在に支持される長穴付きのアーム67、該アーム67の長穴67aに端部が係合したアーム68a、該アーム68aの下端部が車体2の下方の支持部材69に設けた支軸66に固着しており、該支軸66を中心に回動する。 【0043】該アーム68aの支軸66にはアーム68bがさらに固着しており、該アーム68bの他端部はミッドアーム昇降用のシリンダ71の伸縮するピストンロッド72の先端部に連結軸73を介して回動自在に連結されている。 【0044】図8の矢印に示すように、シリンダ71のピストンロッド72を伸ばすことでリンク50が持ち上げられ、回転刃による芝刈り高さが高くなり、シリンダ71を縮めることで芝刈り高さが低くなる。 【0045】上記構成のミッドモーア47を備えたトラクタの芝刈作業中には、ミッドモーア47の重量は前後の車輪52、53を介して地表面で受けているため、地面が軟らかいと作業部の自重によりミッドモーア47が下がり芝地を傷めたり、地面に回転刃が触れて、破損するおそれがある。又、後ろの車輪53の段階的な上下は取付ピン抜き差し位置変更で対地上高の調節は行えるが、無段階での上下はできなかった。 【0046】そこで本実施の形態では、シリンダ71のピストンロッド72の縮み規制部材74を設けた。前記ピストンロッド72の縮み規制部材74はシリンダ71の側面に沿ってシリンダ71の基部に一端部が固定され、他端部がシリンダ71のピストンロッド72の先端頂部に対向する位置に折曲部75aが向いたゲージ付きL字アーム75と一端部がピストンロッド72の先端頂部に連結軸73を介して係合し、他端部が前記ゲージ付きL字アーム75と同様にピストンロッド72の先端頂部に対向する位置に折曲部76aが向いた長穴付きL字アーム76を並列配置している。 【0047】長穴付きL字アーム76を矢印A方向から見た図を図8(b)に示すが、長穴付きL字アーム76の長穴76bを貫通してシリンダ71のピストンロッド72の先端頂部とゲージ付きL字アーム75を回動自在に連結軸73(長孔76bに対応した図示しない長穴あり)で連結しておく。またゲージ付きL字アーム75と長穴付きL字アーム76のピストンロッド72の先端頂部に対向する位置にある折曲部75a、76aを貫通させたネジ体であるロッド78の端部にノブ79を設け、ロッド78はゲージ付きL字アーム75の折曲部75aと遊転状で軸方向移動不能に、また折曲部76aとは螺合取り付けしている。 【0048】従ってノブ79を回転させて長穴付きのL字アーム76を移動させると、ピストンロッド72の最大縮み位置が規制される。ノブ79の回転量は長穴付きのL字アーム76に設けた目印とゲージ付きL字アーム75に設けた目盛りにより設定でき、芝の刈取高さの調整が容易になる。 【0049】地面が軟らかいとトラクタの芝刈作業中に自重によりミッドモーア47が下がり芝地を傷めたり、地面に回転刃が触れて破損するおそれがあったが、上記構成により、ピストンロッド72の縮み規制部材74による芝刈り高さの下げ位置規制ができるようになった。上記シリンダ71のピストンロッド72の縮み規制部材74は既存のトラクタに後付けできるので必要に応じて追加設置ができる利点がある。 【0050】また、図1に示すフロントモーア15又は図6に示すミッドモーア47を装着したトラクタにおいて、リンク機構16又は48の中にユニバーサルジョイント25、26(図3)又は61、63を用いているが、ユニバーサルジョイント25、26又は61、63は非回転時は問題ないが、駆動回転時の最大作動折れ角θ(図6)が決まっており、それ以上の折れ角θで作業すると異常振動が発生したり、ユニバーサルジョイント25、26又は61、63が破損するおそれがある。 【0051】そこで、例えば図6に示すトラクタでユニバーサルジョイント61の作動折れ角θが一定値を越えると回転刃の回転軸部65が接触する車体2の下面部位にリミットスイッチから成る所定上昇位置検知センサ81(図9)を配置しておき、ユニバーサルジョイント61の折れ角θの大きさを電気的に検出できるようにしておく。そして前記所定上昇位置検知センサ81の作動によりリレーにて芝刈時の作業機の動きを制御してユニバーサルジョイント61の折れ角θが異常にならないようにする。このときシリンダ71の作動制御を行う油圧回路のソレノイドを前記リレーに接続して行う。 【0052】図9にモーアアップストップ回路の一例を示す。1コイル1スイッチからなるスイッチ(1つはNO(S2)、1つはNC(S1))を並列配置しておく。PTO(芝刈り機作動用)の駆動検知センサ80であるスイッチがオンで、且つモーアリフトの所定上昇位置検知センサ81であるスイッチがオンならば、リレーR2に電流が流れる。リレーR2に電流が流れるとスイッチS2は接点を閉じ、リフトスイッチ83の位置に拘わらず、油圧回路を切替えるソレノイド(下)82に電流を流し、モーア47を下げ方向に切替える。モーア47が下がれば、モーアリフトの所定上昇位置検知センサ81がオフとなる。すなわち刈取作業時に動力伝動継手62の駆動回転に支障の無い位置にモーアが下がり、ユニバーサルジョイント61の折れ角θが小さいままとなる。その際に、リフトスイッチ83を上げ位置に押すと、分流が発生するので防止のためにリレーR1とスイッチS1を配置しておき、リレーR2とスイッチS2が作動している間はリフトソレノイド(上)84をキャンセルする。 【0053】また、例えば、モーア47の吊り高さを無段階検出するポテンショメータであるセンサをリフトリンク機構48の揺動基部(例えば図6のリンク49の車体2への設置部)に設け、その信号からモーア47の吊り高さ位置を自動的に検出し、あらかじめ設定しているモーア47の吊り高さの上限位置又は下限位置の範囲内において、PTOの駆動検知センサ80のオン・オフに応じ自動的に昇降高さ位置を制御する構成を採用しても良い。図10にモーアの吊り高さ制御回路の一例を示す。 【0054】モーア47の吊り高さを検知するセンサ85で、制御装置93にて上限位置、下限位置を設定するものにおいて、モーア47の上限位置にて信号を発信すると、上げ用ソレノイド86に電流を流し、モーア47の下限位置にて信号を発信すると、下げ用ソレノイド87に電流を流す。前記ソレノイド86、87に各々対応したスイッチS1’(NC)、S2’(N.C)を図10に示すように結線しておき、モーア47が上限位置又は下限位置にくると上げリフトソレノイドS1’又は下げソレノイドS2’を遮断し、モーア47の上下動作を停止する。モーア47の吊り高さを検知するセンサ85が現在モーア47が上下限位置以内にあることを検知すると、自己位置を検出し、上限位置又は下限位置のいずれか設定した位置にモーア47の吊り高さを変更させるよう制御装置93が発信し、各々ソレノイド86、87を作動させる。なお設定に応じた上昇時にモーア47の吊り高さが上限を超えるとソレノイド88が作動して上昇位置まで戻す。下限未満であるとソレノイド89が作動して下限位置まで上げる作動をすることで動力伝動継手62の駆動時の安全を保つ。 【0055】また、前記図9、図10のリフトソレノイド82、84を用いるリフトシリンダ回路にトラクタの走行中の障害物などへの衝突を検知する衝撃センサ(図示せず)を組み込み、衝撃センサが作動した時に、リフトソレノイド82、84が作動しないような回路を組み込むことで、リフトソレノイド82、84が過感知動作することがなくなる。また高価な前記モーアの吊り高さを検知するセンサ85に代えて安価なリミットスイッチで代用しても良い。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成13年12月20日(2001.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096541 【弁理士】 【氏名又は名称】松永 孝義
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| 【公開番号】 |
特開2003−180116(P2003−180116A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−387697(P2001−387697) |
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