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【発明の名称】 高木用果実、山菜採取具
【発明者】 【氏名】伊藤 宏美

【要約】 【課題】高木等の手が届かないところの果実、山菜を多方向から挟持することができると共に、必要に応じて枝先又はジクを切断するカッターを装備することができる高木用果実、山菜採取具を提供する。

【解決手段】柄部2は、内部に作動索5を通すことが出来る中空円筒状の長尺筒体からなり、基端に把手部3を固定し、先端を略15°に折曲形成した折曲部1を設け、さらに挟持部4を備える。把手部3は、固定把手6と、揺動レバー8とからなり、該揺動レバー7の基部には揺動可能に軸支されたストッパー9が設けられ、一方前記固定把手6には前記ストッパー9が係合する多段の係止段部10が形成される。挟持部4は、固定レバーと、可動レバーとからなり、前記固定レバーと可動レバーの先端には、椀状の左挟持体16及び右挟持体17を固定ネジによりそれぞれ取付け取外し自在に固定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長尺の柄部と、該柄部の基端に固定された把手部と、前記柄部の先端に取り付けられた挟持部とからなる高木用果実、山菜採取具において、前記柄部は内部にワイヤー等の作動索を通すことが出来る中空円筒状の長尺筒体からなり、先端を略15°に折曲形成した折曲部を設け、該折曲部の先端に挟持部を固定し、前記把手部は前記柄部の基端に固定された固定把手と、該固定把手の回転軸を介して揺動自在に軸支された揺動レバーとからなり、該揺動レバーの基部には揺動可能に軸支されたストッパーが設けられ、一方前記固定レバーには前記ストッパーが係合する多段の係止段部を形成し、前記挟持部は前記折曲部先端に固定された固定レバーと、該固定レバーの支点を介して揺動される可動レバーとからなり、前記固定レバーと可動レバーの先端には、開口を相向き合うようにした椀状の左挟持体及び右挟持体をそれぞれ着脱自在に固定し、前記揺動レバーの作動に連動して可動レバーを揺動させることを特徴とする高木用果実、山菜採取具。
【請求項2】 前記左挟持体及び右挟持体の椀状頂部には、コ字状のカッター柄差し込み口を開口上向きにそれぞれ固定すると共に、重ね合わされた状態で開閉される下切断刃及び上切断刃を設け、該下切断刃及び上切断刃の中央外側に直角に垂下したカッター柄を一体に形成したカッターを別体に設け、該カッターのカッター柄を前記カッター柄差し込み口に差し込むことを特徴とする請求項1記載の高木用果実、山菜採取具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高木等の手の届かないところにある果実、山菜を採取することができる高木用果実、山菜採取具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、果実、例えばりんごを収穫する際には、高木等の手の届かないところにあるりんごを採取する場合、脚立等の踏み台に乗り、りんごを採っていたし、それでも届かないところはそのまま残して置かなければならなかった。このことを解決するために、特公昭38−11907号公報の如く、果実挟持体の挟持片が拡開した状態で主桿の基端把持部を握り、採取機を持ち上げてその挟持体を採取しようとする桃、林檎等の果実のところへ移行させ、挟持体内へ果実を入れて軟質材の下部を果実の裏面に接触させ、而して片手でレバーを把持すると上下の挟持片はすぼまりそれらの内面の軟質材が果実に接触して挟持し、レバーを握持した状態に保持して下部主桿の把持部を回動すると挟持体は主桿を中心として若干偏心回動して果実は根元部からもぎ取れる果実採取機があった。しかし、上記公知技術は、果実のほぼ直下から果実採取機を操作しなければ確実に果実を挟持することができないものであって、枝が錯綜する個所にある果実の場合には直上に果実採取機を移行できないため、果実を採取できない場合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、高木等の手が届かないところの果実、山菜を多方向から挟持することができると共に、必要に応じて枝先又はジクを切断するカッターを装備することができる高木用果実、山菜採取具を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の高木用果実、山菜採取具は、長尺の柄部と、該柄部の基端に固定された把手部と、前記柄部の先端に取り付けられた挟持部とからなるものにおいて、前記柄部は内部にワイヤー等の作動索を通すことが出来る中空円筒状の長尺筒体からなり、先端を略15°に折曲形成した折曲部を設け、該折曲部の先端に挟持部を固定し、前記把手部は前記柄部の基端に固定された固定把手と、該固定把手の回転軸を介して揺動自在に軸支された揺動レバーとからなり、該揺動レバーの基部には揺動可能に軸支されたストッパーが設けられ、一方前記固定レバーには前記ストッパーが係合する多段の係止段部を形成し、前記挟持部は前記折曲部先端に固定された固定レバーと、該固定レバーの支点を介して揺動される可動レバーとからなり、前記固定レバーと可動レバーの先端には、開口を相向き合うようにした椀状の左挟持体及び右挟持体をそれぞれ着脱自在に固定し、前記揺動レバーの作動に連動して可動レバーを揺動させるものである。さらに、前記左挟持体及び右挟持体の椀状頂部には、コ字状のカッター柄差し込み口を開口上向きにそれぞれ固定すると共に、開閉される下切断刃及び上切断刃を設け、該下切断刃及び上切断刃の中央外側に直角に垂下したカッター柄を一体に形成したカッターを別体に設け、該カッターのカッター柄を前記カッター柄差し込み口に差し込むものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。本発明の高木用果実、山菜採取具は、図1の側面図に示すように、先端を下方に折曲して折曲部1を形成した長尺の柄部2と、該柄部2の基端に固定された把手部3と、前記折曲部1の先端に取り付けられた挟持部4とからなる。前記柄部2は、内部にスプリングバネ、ワイヤー等の作動索5を通すことが出来る中空円筒状の長尺筒体からなり、基端に把手部3を固定し、先端を略15°に折曲形成した折曲部1を設け、さらに該折曲部1の先端に果実、山菜を挟持する挟持部4を備える。なお、柄部2の折曲部1以外の直線部分を伸縮自在の構造とすることもできる。前記把手部3は、前記柄部2の基端に固定された固定把手6と、該固定把手6の回転軸7を介して揺動自在に軸支された揺動レバー8とからなり、該揺動レバー7の基部には揺動可能に軸支されたストッパー9が設けられ、一方前記固定把手6には前記ストッパー9が係合する多段の係止段部10が形成される。そして、前記固定把手6の回転軸7を介して揺動自在に軸支された揺動レバー8の作用端にはスプリングバネ、ワイヤー等の作動索5が把手部3の内部を通して連結される。また、前記柄部2と把手部3との連結個所には、柄部2に90°位置をずらして2個のネジ孔(図示せず)を設け、把手部3に前記ネジ孔(図示せず)間を連絡する案内溝11を設け、把手部3を90°回転した位置で前記ネジ孔(図示せず)に締付ネジ12を締め付けるので、使い方に応じてそれぞれの向きで把手部3を固定することができる。
【0006】前記挟持部4は、図2の平面図に示すように、前記折曲部1先端に固定された固定レバー13と、該固定レバー13の支点14を介して揺動される可動レバー15とからなり、前記固定レバー13と可動レバー15の先端には、開口を相向き合うようにした椀状の左挟持体16及び右挟持体17を取付金具18を介して固定ネジ28によりそれぞれ取付け取外し自在に固定する。そして、図3及び図4の拡大図に示すように、前記左挟持体16及び右挟持体17の内部周面及び中央には緩衝性を有するクッション19を接着し、さらに椀状頂部にはコ字状のカッター柄差し込み口20を開口上向きにそれぞれ固定する。前記可動レバー15は、前記固定レバー13の支点14を介して揺動される作用端にはリンク21が結合され、更に該リンク21に柄部2の内部を通したスプリング、ワイヤー等の作動索5が連結される。なお、着脱自在な前記左挟持体16及び右挟持体17は、椀状の表現をしたが、りんご、なし、柿などの果実やタラの芽などの山菜の外形大きさに合わせた形状、すなわち左挟持体16及び右挟持体17により果実や山菜を抱持することができる形状を包含し、りんご、なし、柿などの果実やタラの芽などの山菜の種類により前記左挟持体16及び右挟持体17を交換することができる。なお、図5の(a)平面図に示すように、タラの芽などの山菜の外形大きさに合わせた形状として、椀状の左挟持体16及び右挟持体17により挟みつけるようにし、さらに把持を確実にするため、(b)P矢視側面図に示すように、先端同士が噛み合うように凹凸状に形成する。さらに、本発明の高木用果実、山菜採取具は、図6に示すように、重ね合わされた状態で開閉される下切断刃22及び上切断刃23を設け、該下切断刃22の後端外側には案内ネジ24を立設すると共に、上切断刃23の横断方向には前記案内ネジ24が嵌合するガイド溝25を設け、前記案内ネジ24をガイド溝25に嵌合させて下切断刃22及び上切断刃23を重ね合わせ、さらに下切断刃22及び上切断刃23の中央外側に下方に直角に垂下したカッター柄26を一体に形成したカッター27を別体に設ける。そして、図7に示すように、前記下切断刃22のカッター柄26を前記左挟持体16及び上切断刃23のカッター柄26を右挟持体17のカッター柄差し込み口20に差し込み、図6に示すカッター柄26の多段の固定溝29に固定ネジ28を締め付けることによりカッター27を高さ調節自在、且つ着脱自在に装備することができる。
【0007】次に、本発明の高木用果実、山菜採取具の使用方法について、図面に基づいて述べると、果実又は山菜もぎ取り作業前、揺動レバー7がフリーの状態では、図3に示すように、高木用果実、山菜採取具の挟持部4の左挟持体16及び右挟持体17は拡開状態に保たれている。この状態で、果実の場合には、枝先又はジクを切断する必要があるので、図7に示すように、左挟持体16及び右挟持体17のカッター柄差し込み口20に下切断刃22及び上切断刃23を開いた状態でカッター柄26を差し込み、図6に示すカッター柄26の固定溝29で高さ調整し、カッター27を装備する。つぎに、一方の手で柄部2を握り、他方の手で把手部3を掴み、高木等の手の届かないところにある果実又は山菜に一方の腕及び柄部2を延ばして果実又は山菜を側方から包み込むようにする。そして、他方の指で揺動レバー7を引いて作動索5、リンク21、可動レバー15を介して右挟持体17を閉じて果実又は山菜をクッション19で保護しながら左挟持体16及び右挟持体17で抱持する。この時、作業者は、果実又は山菜を斜め上方に見上げており、果実又は山菜に一方の腕及び柄部2を延ばした時に、図1に示すような折曲部1の折曲部1の凸部が上となるようにし、斜めに延ばされた柄部2から挟持部4へとほぼ水平状態に保たれるので、果実又は山菜を真横から抱持することができる。果実又は山菜を抱持したらストッパー9を係止段部10に係合させて揺動レバー7、すなわち右挟持体17が戻らないようにロックし、両手で柄部2を斜め上方に持ち上げたり、又は下ろしたりことにより果実又は山菜をもぎ取ることができる。なお、カッター27を装備している場合には、図7に示すように、左挟持体16及び右挟持体17で果実を抱持したときに同時にカッター27が閉じて枝先又はジクを切断するので、斜め上方に持ち上げる動作は必要でない。このようにして、高木等の手の届かないところにある果実を側方からもぎ取ることができるので、枝等が邪魔になって直下から果実が抱持できない場合でも、他方向、例えば後方からでも果実をもぎ取ることができる。
【0008】
【効果】このように、本発明の高木用果実、山菜採取具は、高木等の手が届かないところの果実を多方向から挟持することができると共に、必要に応じて枝先又はジクを切断するカッターを装備することができるので、簡単に果実を採取することができる。
【出願人】 【識別番号】501475930
【氏名又は名称】伊藤 宏美
【出願日】 平成13年12月10日(2001.12.10)
【代理人】 【識別番号】100110537
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 繁 (外1名)
【公開番号】 特開2003−169525(P2003−169525A)
【公開日】 平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願番号】 特願2001−375689(P2001−375689)