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【発明の名称】 走行型茶葉摘採機の摘採装置の高さ設定装置
【発明者】 【氏名】寺田 順一
【住所又は居所】静岡県榛原郡金谷町牛尾869−1 株式会社寺田製作所内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶畝を挟んだ2本の走行装置を門型枠でつなぎ、門型枠下方に摘採装置を取付け、茶畝に沿って走行しながら茶葉を摘採する走行型茶葉摘採機において、摘採装置を動力によって上下可能な構造とし、機体に摘採装置の地面からの高さを示す目盛と、摘採装置の上下の位置をセットするリミットスイッチを設け、摘採装置に設けたドッグでリミットスイッチを作動させることを特徴とした走行型茶葉摘採機の摘採装置の高さ設定装置【請求項2】 高さの目盛に平行して上限、下限のコマをセットするリミット作動棒を設け、摘採装置側から突き出したドックをコマに当てて、リミット作動棒を上下させ、リミット作動棒によって上端、下端のリミットスイッチを作動させることを特徴とした請求項1記載の走行型茶葉摘採機の摘採装置の高さ設定装置。
【請求項3】 リミット作動棒に多数の孔をあけ、前記コマにピンを設けてリミット作動棒の孔にピンを差し込んでリミット作動棒にコマをセットすることを特徴とした請求項2記載の走行型茶葉摘採機の摘採装置の高さ設定装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、茶畝に沿って機体を走行させながら自動的に茶葉を摘採する走行型茶葉摘採機の摘採装置を、茶樹の高さに合わせてセットする装置に関する。
【0002】
【従来の技術】摘採装置の高さを上下させる機構としては、実公平7−39392に示すように、摘採装置を取付けた昇降体を機体の柱に沿って設けたネジ杆によって支え、ネジ杆を手動ハンドル、又は動力によって廻して上下させる方法や、昇降体をチェンで支え、手動ハンドル、或いは電動モータ、油圧シリンダ、油圧モータなどの動力で昇降体を上下させる方法が用いられている。手動の場合は、目測で高さを見ながら茶樹の高さにあわせてハンドルを廻しているが、高さを読み取る為に、ネジ杆の回転数、或いはチェンの上下をスプロケットの回転数で測り、これを数字で表示している。昇降体の高さを数字でセットし、動力で上下させる場合は、ネジ杆や、チェンの上下を回転数で測った数字が、セットした数字になったかどうか比較して、その数字に合わせるように制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】昇降体の高さをネジ杆の回転数、又は上下させるチェンの移動距離を回転数で測るには、カウンター等を用いているが、実際の高さとカウンターの数字をあわせるのが困難であり、ずれていても分らない。カウンターの数字で高さを設定し、動力によって設定値まで昇降させる為には、高さを数字に変換する装置、ネジ杆等の回転数を計測する装置、設定値と計測値を比較し、上昇、下降、停止の信号を出す装置が必要になる。この為、マイコン等でこの処理を行っている。上記の方法は非常に複雑で、誤差が生じやすく、高価な機械となる。この発明は、簡単で、安価で、誤差の生じない、摘採装置を取付けた昇降体の高さを設定する装置を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為に、請求項1の発明では、「茶畝を挟んだ2本の走行装置を門型枠でつなぎ、門型枠下方に摘採装置を取付け、茶畝に沿って走行しながら茶葉を摘採する走行型茶葉摘採機において、摘採装置を動力によって上下可能な構造とし、機体に摘採装置の地面からの高さを示す目盛と、摘採装置の上下の位置をセットするリミットスイッチを設け、摘採装置に設けたドッグでリミットスイッチを作動させる」という手段を用いる。機体の門型枠の柱に地面からの高さを示す目盛を付け、摘採装置に付けた指示針でこの目盛を示せば、摘採装置が現在どの高さであるかが簡単に分り、カウンター等で間接的に示すものと違って実際とずれることがない。この目盛に合わせてリミットスイッチをセットし、摘採装置に取付けた指示針をリミットスイッチを作動させるためのドッグとして、リミットスイッチに当て、摘採装置を上下させる為の動力に信号を送れば、簡単、確実に、自動的に摘採装置を設定高さにすることが出来る。
【0005】請求項2の発明では、「高さの目盛に平行して上限、下限のコマをセットするリミット作動棒を設け、摘採装置側から突き出したドックをコマに当てて、リミット作動棒を上下させ、リミット作動棒によって上端、下端のリミットスイッチを作動させる」という手段を用いる。高さ設定のリミットスイッチを単に目盛に沿って機体の柱にセットすると、設定高さを変えたい場合、リミットスイッチ自体の位置を高さに合わせて上下させねばならない。又、摘採装置側にリミットスイッチを設けると、リミットスイッチの位置が摘採装置と共に上下するので、リミットスイッチの配線を固定することができない。この発明のように、リミット作動用の棒を設け、これに高さ設定用のコマを設け、棒の動きでリミットスイッチを作動させれば、リミットスイッチとその配線を機体に固定することが出来る。リミット作動棒を高さ目盛と平行にセットしておけば、コマの位置を目盛の高さに合わせてセットすることが出来る。
【0006】請求項3の発明では、「リミット作動棒に多数の孔をあけ、前記コマにピンを設けてリミット作動棒の孔にピンを差し込んでリミット作動棒にコマをセットする」。という手段を用いる。高さをセットするコマはリミット作動棒のどの位置にでもセットできなければならない。実用上、高さの設定は5ミリとびぐらいでも良い。したがって、リミット作動棒に小さな孔をあけ、これにコマ側のピンを差し込むようにすれば、確実にコマをセットすることが出来、ずれることもない。
【0007】
【発明の実施の形態】実施例に基づいて説明する。図1はこの発明の乗用型茶葉摘採機の側面図、図2は平面図である。図3は正面図である。1、2は無端輸送帯による走行装置である。左右の走行装置は門型枠3でつないである。前部の支柱11、13には、支柱に沿って上下する昇降体5、7を設ける。後部の支柱12、14には、支柱に沿って上下する昇降体6、8を設ける。昇降体5、7には摘採装置9を取付ける。昇降体6、8には茶袋保持枠10を取り付ける。摘採装置9と茶袋保持枠10は、お互いに接続して一体となっている。
【0008】前部の支柱11の前半分を包み込むような形で昇降体5が設けてあり、支柱11に沿って上下する。又、後部の支柱12の後半分を包み込むような形で昇降体6が設けてあり、支柱12に沿って上下する。前部の支柱11の上部には、スプロケット19、下部には20が設けてあり、チェン25が張り渡してある。チェン25の端は、昇降体5とつないである。昇降体5は摘採装置9を支えている。後部支柱12の上部にはスプロケット24、下部にはスプロケット23が設けてあり、チェン27が張設してあり、昇降体6とつないである。昇降体6は、茶袋保持枠10を支えている。
【0009】前部の左右の支柱の上部には、それぞれ昇降チェンとつながった左右のスプロケット19、28が設けてあり、回転軸41でつながっている。回転軸41にはウォームホイルとウォームギヤを組合わせたギヤボックス42が設けてあり、上方のハンドル43とつなげてある。ハンドル43は運転席38から作業者37の手が届く位置に設ける。ハンドル43と反対側の下方にはモータ44を設ける。各支柱の下側のスプロケットは2ヶ重なってついている。左前柱下側のスプロケット20の外側にはスプロケット21が、左後柱下側のスプロケット23の外側にはスプロケット22が設けてあり、チェン26でつながっている。右前柱下側のスプロケット29の外側にはスプロケット30が、右後柱下側のスプロケット32の外側にはスプロケット31が設けてあり、チェン35(右下)でつながっている。
【0010】図4は、図1の左前柱附近の詳細図であり、この発明の摘採装置の高さ設定装置を取付けた場合を示す。図5は図4を正面から見た図である。46はリミット作動棒であり、左前柱11に沿って取り付ける。左前柱11には目盛50が記してある。リミット作動棒46はその上下をサポート47、48で上下方向に遊動自在に支えられている。リミット作動棒46の下端は、バネ49で支えられている。上端側にはリミット作動用の作動板51、52が取付けてあり、これに対応した位置でリミットスイッチ15、16が取付けてある。又、リミット作動棒46には上側のコマ17、下側のコマ18をセットできるようにしてある。昇降体5には、指示針45が取付けてあり、昇降体5と共に上下する。指示針45は柱11に記してある目盛50と符合して摘採装置9の高さを示すようになっている。指示針45は上下したとき、コマ17、又は18と接触するようにしてある。
【0011】図6、7に請求項3の発明の実施例を示す。図6はリミット作動棒26へ下側のコマ18を組合わせた状態を示す断面図、図7は側面から見た図である。コマ18はリミット作動棒48を包み込むような形となっている。リミット作動棒46には、約2〜3mmの小孔56が約5ミリピッチで多数あけてある。コマ18側にはピン53が貫通しており、ピン53の先端を小孔56に差し込む。54はピン53を小孔56に差し込んだり、抜いたりする為のつまみである。ピン53は孔から抜けないように、バネ55で押えている。ピン18には耳57が出ており、指示針45が下がったとき、当るようになっている。上側のコマ17も同様の構造となっている。
【0012】次にこの発明の実施例の使用方法について説明する。走行型茶葉摘採機は、まず摘採装置9を茶樹の高さに合わせ、機体を茶畝に沿って前進させながら、摘採作業を行なう。茶畝の端まで行ったら、摘採装置9を茶樹に当らない高さまで上昇させ、枕地へ出て旋回し、隣の茶畝に移動するか、枕地がない場合は、同じ茶畝をバックし、出発点まで戻ったら隣の茶畝へ移動し、再び摘採装置9を茶樹の高さに戻して、摘採作業を行なう。摘採装置9はチェンでつながった昇降体5、6、7、8で支えられており、モータ44を動かすことにより上下する。摘採装置9の高さは昇降体5に取付けられた指示針45によって、支柱11に取付けてある目盛50によって分るようになっている。コマ17、18はリミット作動棒46に摺動自在にはめ込まれてある。つまみ54を持って、ピン53を引張ると、ピン53は小孔56より引き抜かれ、コマ17、18は上下に摺動可能となる。
【0013】摘採装置9を茶樹の高さにあわせたら、下側のコマ18を指示針45に当る位置に合わせ、ピン53を離すとバネ55によりピン53は小孔56に挿入され、コマ18がリミット作動棒46に固定される。上側のコマ17は同様にピン53を抜き、下側のコマ18より約10cm上にセットする。下側のコマ17で摘採時の茶樹の高さが決まるので、正確に茶樹に合わせる必要があるが、上側のコマ17は摘採装置9が茶樹に当らない位置であればどこでもよい。上記のようにセットしたら機体を前進させ、摘採作業を始める。茶畝の端まで前進して摘採が終わったら、摘採装置9の上昇スイッチを入れると、モータ44が廻り、摘採装置9は上昇し、指示針45が上側のコマ17に当ると、リミット作動棒46が上へ押し上げられ、作動板51が上端のリミットスイッチ15に当り、モータ44を停止させる。機体が隣の茶畝に移ったら、下降スイッチを入れ、モータ44を廻して摘採装置9を下降させる。指示針45が下側のコマ18に当ると、リミット作動棒46が下方へ押し下げられ、作動板52が下端のリミットスイッチ16に当り、モータ44を停止させる。バネ49はリミット作動棒46の重さで作動板52がリミットスイッチ16に当らないように支えている。このようにして、コマ17、18をセットすることにより、摘採装置9を任意の高さに設定することが出来る。
【0014】
【発明の効果】摘採作業においては、摘採装置の高さを茶樹に合わせることが非常に大切である。この発明により、摘採装置の高さの位置合わせが正確で容易に可能なものとなり、高価な装置、機器が不要となり、走行型茶葉摘採機のコストを下げることが出来ると共に、作業者の負担を軽減することが可能となった。
【出願人】 【識別番号】000145116
【氏名又は名称】株式会社寺田製作所
【住所又は居所】静岡県榛原郡金谷町牛尾869−1
【出願日】 平成13年11月22日(2001.11.22)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−158910(P2003−158910A)
【公開日】 平成15年6月3日(2003.6.3)
【出願番号】 特願2001−358323(P2001−358323)