| 【発明の名称】 |
移植機の苗トレイ送り装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】福本 仁志 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】野坂 健吉 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
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| 【要約】 |
【課題】補給する苗トレイの送りを正確かつ確実に行ない、苗トレイからの苗の取り出しを正確かつ確実に行うことができるようにする。
【解決手段】多数のポット部Pを縦横多数列に配設してなる苗トレイTを苗載せ台36に載置し、苗トレイTの横1列のポット部Pから苗Sを取り出した後に、縦送りチェーン50に設けた係合部51をポット部P間に挿入係合して苗トレイTを縦1列縦送りし、前記苗載せ台36に苗取り出し中の苗トレイTに続いて後続の苗トレイTを載置する。前記苗載せ台36に、縦送りチェーン50の係合部51がポット部P間に挿入されるときに、苗トレイTの係合部51挿入位置より前側を上方に屈曲して係合部51挿入位置前後のポット部P間隔を広げるポット部間拡開手段70と、先行側の苗トレイTの後端縁を後行側の苗トレイTの前端縁の上側に重合する重合機構71とを設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 多数のポット部を縦横多数列に配設してなる苗トレイを苗載せ台に載置し、苗トレイの横1列のポット部から苗を取り出した後に、縦送りチェーンに設けた係合部をポット部間に挿入係合して苗トレイを縦1列縦送りし、前記苗載せ台に苗取り出し中の苗トレイに続いて後続の苗トレイを載置する移植機の苗トレイ送り装置において、前記苗載せ台に、縦送りチェーンの係合部が後行側の苗トレイのポット部間に挿入されるときに、苗トレイの係合部挿入位置より前側を上方に屈曲して係合部挿入位置前後のポット部間隔を広げるポット部間拡開手段と、先行側の苗トレイの後端縁を後行側の苗トレイの前端縁の上側に重合する重合機構とを設けていることを特徴とする移植機の苗トレイ送り装置。 【請求項2】 多数のポット部を縦横多数列に配設してなる苗トレイを苗載せ台に載置し、苗トレイの横1列のポット部から苗を取り出した後に、縦送りチェーンに設けた係合部をポット部間に挿入係合して苗トレイを縦1列縦送りし、前記苗載せ台に苗取り出し中の苗トレイに続いて後続の苗トレイを載置する移植機の苗トレイ送り装置において、前記苗載せ台に、縦送りチェーンの係合部が後行側の苗トレイのポット部間に挿入されるときに、苗トレイの係合部挿入位置より前側を上方に屈曲して係合部挿入位置前後のポット部間隔を広げるポット部間拡開手段を設けていることを特徴とする移植機の苗トレイ送り装置。 【請求項3】 多数のポット部を縦横多数列に配設してなる苗トレイを苗載せ台に載置し、苗トレイの横1列のポット部から苗を取り出した後に、縦送りチェーンに設けた係合部をポット部間に挿入係合して苗トレイを縦1列縦送りし、前記苗載せ台に苗取り出し中の苗トレイに続いて後続の苗トレイを載置する移植機の苗トレイ送り装置において、前記苗載せ台に、縦送りチェーンの係合部が後行側の苗トレイのポット部間に挿入されるときに、先行側の苗トレイの後端縁を後行側の苗トレイの前端縁の上側に重合する重合機構を設けていることを特徴とする移植機の苗トレイ送り装置。 【請求項4】 前記重合機構は、先行側の苗トレイの後端縁を後行側の苗トレイの前端縁より上方へ持ち上げる持ち上げ手段、及び/又は、後行側の苗トレイの前端縁を先行側の苗トレイの後端縁をより下方へ押し下げる押し下げ手段を有することを特徴とする請求項1又は3に記載の移植機の苗トレイ送り装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行しながら苗を自動的に植え付ける移植機の苗トレイ送り装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の従来技術として、特開2002−17117号公報に開示されたものがある。この従来技術の苗トレイ送り装置においては、多数のポット部を縦横多数列に配設してなる苗トレイを苗載せ台に滑り降り可能に載置し、苗トレイの横1列のポット部から苗を取り出した後に、縦送りチェーンに設けた係合部をポット部間に挿入係合して苗トレイを縦1列縦送りし、前記苗載せ台に苗取り出し中の苗トレイに続いて後続の苗トレイを載置するようになっている。 【0003】前記縦送りチェーンは前後スプロケット間で直線的に張られているのではなく、中途部に2つのチェーンガイドを設けて、ポット部間に係合部を挿入係合するときに、ポット部の移動軌跡に対して係合部の移動を大きな角度で交差するようにして、係合部とポット部の係合の確実化を図っている。前記苗トレイは前後に突出した縁部の長さが、ポット部の上端間距離に略等しくなっていて、苗載せ台に苗取り出し中の苗トレイに続いて後続の苗トレイを載置したとき、先行側の苗トレイの後端縁と後行側の苗トレイの前端縁とを上下に重合させることによって、前後苗トレイのポット部間隔が適正になって、苗トレイの縦送りが連続可能になる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、2つのチェーンガイドで縦送りチェーンを屈曲させて、係合部とポット部の係合の確実化を図っているが、苗トレイは平坦形状であり、ポット部間隔が狭いので、ポット部間への係合部の挿入が困難になることがあり、より確実な係合が望まれている。また、後行苗トレイを補給するときに、先行側の苗トレイの後端縁と後行側の苗トレイの前端縁とを上下に重合させるように後行苗トレイを供給するが、前後の端縁が突き合わせになって、先行側の苗トレイの後端ポット部から後行側の苗トレイの前端ポット部までの距離が、他の位置でのポット部間隔の略2倍になることがあり、苗トレイの縦送りが正常に行われなくなることがある。 【0005】本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした移植機の苗トレイ送り装置を提供することを目的とする。本発明は、係合部挿入位置前後のポット部間隔を広げるポット部間拡開手段、及び/又は、前後苗トレイの対向端縁を重合する重合機構を設けて、補給する苗トレイの送りを正確かつ確実に行ない、苗の取り出しを正確かつ確実に行うことができるようにした移植機の苗トレイ送り装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明における課題解決のための具体的手段は次の通りである。第1に、多数のポット部Pを縦横多数列に配設してなる苗トレイTを苗載せ台36に載置し、苗トレイTの横1列のポット部Pから苗Sを取り出した後に、縦送りチェーン50に設けた係合部51をポット部P間に挿入係合して苗トレイTを縦1列縦送りし、前記苗載せ台36に苗取り出し中の苗トレイTに続いて後続の苗トレイTを載置する移植機の苗トレイT送り装置において、前記苗載せ台36に、縦送りチェーン50の係合部51が後行側の苗トレイTのポット部P間に挿入されるときに、苗トレイTの係合部51挿入位置より前側を上方に屈曲して係合部51挿入位置前後のポット部P間隔を広げるポット部間拡開手段70と、先行側の苗トレイTの後端縁を後行側の苗トレイTの前端縁の上側に重合する重合機構71とを設けていることである。 【0007】これによって、ポット部間拡開手段70で苗載せ台36に供給された苗トレイTを正確なタイミングで縦送りチェーン50と確実に係合させることができ、重合機構71で後行の苗トレイTの前端縁を先行の苗トレイTの後端縁に確実に重合させて、前後苗トレイTのポット部P間隔を正常に維持させることができ、苗Sの取り出しが正確かつ確実に行うことが可能になる。第2に、多数のポット部Pを縦横多数列に配設してなる苗トレイTを苗載せ台36に載置し、苗トレイTの横1列のポット部Pから苗Sを取り出した後に、縦送りチェーン50に設けた係合部51をポット部P間に挿入係合して苗トレイTを縦1列縦送りし、前記苗載せ台36に苗取り出し中の苗トレイTに続いて後続の苗トレイTを載置する移植機の苗トレイT送り装置において、前記苗載せ台36に、縦送りチェーン50の係合部51が後行側の苗トレイTのポット部P間に挿入されるときに、苗トレイTの係合部51挿入位置より前側を上方に屈曲して係合部51挿入位置前後のポット部P間隔を広げるポット部間拡開手段70を設けていることである。 【0008】これによって、ポット部間拡開手段70で苗載せ台36に供給された苗トレイTを正確なタイミングで縦送りチェーン50と確実に係合させることができ、苗Sの取り出しが正確かつ確実に行うことが可能になる。第3に、多数のポット部Pを縦横多数列に配設してなる苗トレイTを苗載せ台36に載置し、苗トレイTの横1列のポット部Pから苗Sを取り出した後に、縦送りチェーン50に設けた係合部51をポット部P間に挿入係合して苗トレイTを縦1列縦送りし、前記苗載せ台36に苗取り出し中の苗トレイTに続いて後続の苗トレイTを載置する移植機の苗トレイT送り装置において、前記苗載せ台36に、縦送りチェーン50の係合部51が後行側の苗トレイTのポット部P間に挿入されるときに、先行側の苗トレイTの後端縁を後行側の苗トレイTの前端縁の上側に重合する重合機構71を設けていることである。 【0009】これによって、重合機構71で後行の苗トレイTの前端縁を先行の苗トレイTの後端縁に確実に重合させて、前後苗トレイTのポット部P間隔を正常に維持させることができ、苗Sの取り出しが正確かつ確実に行うことが可能になる。第4に、前記重合機構71は、先行側の苗トレイTの後端縁を後行側の苗トレイTの前端縁より上方へ持ち上げる持ち上げ手段72、及び/又は、後行側の苗トレイTの前端縁を先行側の苗トレイTの後端縁をより下方へ押し下げる押し下げ手段73を有することである。 【0010】これによって、先行側の苗トレイTの後端縁を後行側の苗トレイTの前端縁より上方へ持ち上げる、後行側の苗トレイTの前端縁を先行側の苗トレイTの後端縁をより下方へ押し下げる、の内の少なくとも一方によって前後苗トレイTが上下にずれるので、確実な重合が可能になる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図5において、移植機1は、走行体2の後方に移植部3および操縦ハンドル4を有する歩行型であって、畝Rを跨いでその長手方向に走行しながら、野菜等の苗を畝Rに所定間隔をおいて自動的に植え付けるものである。走行体2は、ミッションケース6の前部に前方突出状に架台7を取付固定し、この架台7上にエンジン8等を搭載すると共に、左右両側に前輪9および後輪10を備えて主構成されている。 【0012】前記エンジン8の動力はミッションケース6内の動力伝達機構及び変速機構を介してミッションケース6から左右両側方に突出する車輪伝動軸に伝達されると共に、ミッションケース6の後面から後方に突出する第1PTO軸12と、車輪伝動軸よりも後方に設けられてミッションケース6から左右側方に突出する第2PTO軸13とから取り出せるようになっている。また、左右の車輪伝動軸の外端側にはその軸心回りに上下揺動自在な伝動ケース14が設けられ、この伝動ケース14の下部に後輪10が支持され、車輪伝動軸から伝動ケース14内のチェーン伝動機構を介して後輪10に動力が伝達されて、この後輪10が回転駆動されるよう構成されている。 【0013】移植部3は、走行体2の後方に装着された移植フレーム15に支持されており、苗を畝Rに植付ける植付体16と、苗を植付体16に供給する苗供給装置17と、覆土・鎮圧ローラ18と、畝Rを覆うマルチフィルムに、熱の作用により(又は切目を入れることにより)苗植付用の孔を形成する穿孔手段19とを備えている。移植フレーム15は前部がミッションケース6に取付固定された主フレーム20と、この主フレーム20の後端側に前端側が固定された前記操縦ハンドル4と、前部が左右の第2PTO軸13に左右軸廻りに回動自在に支持された可動フレーム21とから主構成されている。 【0014】可動フレーム21の後部には覆土・鎮圧ローラ18が取付けられ、この覆土・鎮圧ローラ18によって可動フレーム21の後部が畝R上面の高さ変化(凹凸)に追従するように支持されると共に、覆土・鎮圧ローラ18と可動フレーム21との上下方向の間隔は調節可能とされている。植付体16は、可動フレーム21に揺動リンク機構を介して上下揺動自在に支持されている。この揺動リンク機構は第2PTO軸13からの動力によって駆動されて、植付体16が上下方向に長い楕円軌跡を描くように移動し、その軌跡の上端側で苗が供給され、軌跡の下端側で植付体16が畝Rに突入するようになっている。 【0015】また、植付体16は、上部が上下開口状の筒体によって構成されると共に、下部に前後に開閉自在なオープナを備えており、オープナは植付体16の軌跡の下端側にて畝Rに突入したときに連動具によって前後に開き、畝Rに移植孔を形成すると共に、この移植孔に植付体16内部に保持した苗を落下させ、その後、覆土・鎮圧ローラ18によって移植孔の左右から土寄せすると共に土を鎮圧することで苗の植付けが完了するようになっている。苗供給装置17は、主フレーム20の上方後部側に配置されていて多数のソイルブロック苗Sを縦横に収容した苗トレイTを後傾状に載置して支持すると共に縦横に間欠送りする苗トレイ送り装置22と、この苗トレイ送り装置22の前方側に配置されていて苗トレイTから苗Sを1つずつ取出して植付体16へと搬送供給する苗分送装置23とから主構成されている。 【0016】苗トレイTは、プラスチック製で、薄肉に形成されて可撓性を有し、縦横に所定ピッチで碁盤目状に配列された多数のポット部Pを備え、ポット部P上端の開口縁部が上壁Taによって相互に平面状に連結されて構成されている。そして、ポット部P内に床土を充填し、そこへ播種し育苗することでソイルブロック苗Sが育成されている。この移植機1では、複数種の苗トレイT、例えば、128トレイ(横8X縦16)、200トレイ(横10X縦20)、288トレイ(横12X縦24)等が使用可能である。 【0017】また、苗トレイTのポット部Pは底部に向かうにしたがって先細まり状に形成されていて、底部にいくにしたがって隣り合うポット部P間の隙間が漸次大となるように構成され、ポット部Pの底壁には水抜き等のための孔が形成されている。苗分送装置23は、苗取出爪24と、この苗取出爪24を駆動させる爪動作機構25を有する。苗取出爪24は、帯板、断面L字形状の板材、先端が尖った丸棒材等で構成され、左右1対設けられると共に、先端側に移行するにしたがって相互に近接するように並設されている。 【0018】また、左右の苗取出爪24は、この苗取出爪24を進退自在に案内するガイドロッドの先端に固定された爪ガイドの挿通孔に挿通されており、左右苗取出爪24をポット部Pの開口端側に対向させて進出させることにより、ソイルブロック苗Sの茎葉の下側からポット部P内の床土を突き刺し、ポット部Pから出るときにソイルブロック苗Sを取り出すようになっている。また、突き刺した苗Sの床土は爪ガイドが苗取出爪24の先端側に相対的に移動することにより、この爪ガイドによって苗Sが相対的に押し出され、放出可能とされている。 【0019】爪動作機構25は、苗取出爪24を苗トレイTと植付体16との間で苗取出爪24を姿勢変更しながら往復動作させるものである。この爪動作機構25は、主フレーム20上に固定の板材からなる支持体29に取付固定されたギヤケース30に取付支持され、このギヤケース30の入力軸は、第1PTO軸12にユニバーサルジョイント34を介して連動連結されていて、エンジン8からの動力が伝達され、このギヤケース30から出力される動力によって、爪動作機構25及び苗トレイ送り装置22が駆動されるようになっている。 【0020】苗取出爪24は、苗トレイTの前方側から苗トレイTに向かって進出してポット部P内の床土を突き刺し、その後、苗トレイTに対して退避する方向(苗トレイTから離反する方向)に移動することで、床土(苗)がポット部Pから取り出される。その後、苗取出爪24は、略下向き姿勢に変更して取り出した苗Sを下向き姿勢にすると共に、苗Sを植付体16の上方側に位置させるように移動する。そして、その運動軌跡の上部に位置する植付体16に、苗取出爪24に保持されている苗を苗取出爪24から押し出し離脱させ、植付体16に上方から落下投入する。その後、苗取出爪24は、元の位置にもどって前記動作を繰り返す。 【0021】図1〜6において、苗トレイ送り装置22は、苗トレイTを載置する苗載せ台36を備えており、この苗載せ台36は、左右方向に配置されてハンドル4に固定された上下1対のガイドレール37に左右方向移動自在に支持されている。また、苗トレイTは縦長に形成されていて、ポット部Pの横配列方向が左右方向と一致するように苗載せ台36上に載置され、苗載せ台36は苗トレイTの底部を横1列のポット部Pに亘って支持する載置板(載置部材)38を有する。この載置板38の上面が載置面38aであり、苗トレイTが載置支持され、摺動するようになっている。 【0022】この載置板38は、苗トレイTを1枚又は2枚載置できる長さに形成されており、左右方向に対向配置された1対の側板39間に、前方に向かうにしたがって下方に移行する傾斜状(後傾状)に配置されていて、載置板38の左右端部が左右側板39の対向面(左右方向内面)に固定されている。前記載置板38のトレイ縦送り方向Aの下端側にて、苗取出爪24によって苗トレイTのポット部Pから苗が取り出されるように構成されており、この苗取出爪24がポット部P内の床土を突き刺す位置が苗取出位置Bとされている。また、載置板38の後上部は側板39間から後上方に突出している。 【0023】この苗トレイ送り装置22にあっては、苗トレイTを載置板38上に載せたまま苗載せ台36を左右方向に移動させることにより、苗トレイTを左右方向に横送りさせることができるようになっていると共に、苗載せ台36には、苗トレイTを載置板38(載置面38a)に沿って下方(この方向をトレイ縦送り方向Aという)に移送する縦送り機構が備えられている。前記載置板38の載置面38a側の左右方向中央部には、ポット部P間に挿入状とされて、苗トレイTの左右方向の移動を規制しながらトレイ縦送り方向Aに苗トレイTをガイドするガイド板40が設けられている。 【0024】前記苗トレイTの横送り機構について詳細に説明すると、図6に示すように、苗載せ台36の左右両側方に配置されてハンドル4に取付支持された左右1対の軸受部材41間に、左右側板39を貫通すると共に同ピッチで切られた左右ネジを結合した特殊ネジ(ナピヤネジ)が形成された横送り軸42が左右方向の軸心軸廻り回転自在に支持され、この横送り軸42には、その軸上の特殊ネジに係合(螺合)するスライダ43が外嵌されている。このスライダ43は、苗載せ台36の載置板38の下面(背面)に係合片を介して係合しており、ギヤケース30から伝動ケース44内の巻掛け伝動機構を介して伝達される動力により、前記横送り軸42が間欠的に回転駆動されると、スライダ43が間欠的に左右方向に移動して、苗載せ台36を左右方向に往復移動する。 【0025】即ち、横送り軸42は、苗取出爪24によって苗をポット部Pから取り出す際にあっては停止しており、苗Sをポット部Pから取り出した後に所定角度回転して、ポット部Pの横配列方向の1ピッチ分だけ苗載せ台36を左右方向に移動させるように構成されている。また、苗Sはトレイ縦送り方向Aの最前列の左右方向一端側のポット部Pから横配列方向に順に取り出され、横1列のポット部Pから苗Sが取り出されると、苗トレイTは縦送り機構によりポット部Pの縦配列方向の1ピッチ分だけトレイ縦送り方向Aに移送され、その後、前記とは逆の方向に横送りされて苗Sが取り出される。この動作を繰り返すことにより、苗トレイTから苗Sがすべて取り出されるようになっている。 【0026】苗トレイTの縦送り機構は図6に示すように、左右側板39の上下に駆動軸46と従動軸47とが支持され、駆動軸46には左右1対の駆動スプロケット48が、従動軸47には左右1対の従動スプロケット49がそれぞれ固定されており、これら左右のスプロケット48、49は、載置板38上に載置される苗トレイTの左右両側に位置し、縦送りチェーン50が巻き掛けられている。前記左右両縦送りチェーン50には、チェーン長さ方向所定間隔おきに内方突出状の縦送りピン(係合部)51が取り付けられ、苗トレイTの左右両端側の縦配列方向のポット部P間の間隙に挿入状に係合可能となっており、この縦送りピン51の移動により、苗トレイTを押動してトレイ縦送り方向Aに移送する。 【0027】横送り軸42の左右両側には縦送りカム52が固定され、苗載せ台36には左右側板39間に作動軸53が回転自在に支持され、この作動軸53には、苗載せ台36が最左端又は最右端にまで移動したときに縦送りカム52に係合するカムフォロア54が左右1対備えられている。また、作動軸53はリンク55等を介して縦送り駆動軸46の一端側に設けられた縦送り作動手段56に連動連結されている。そして、苗載せ台36が左右の端部まで移動したときに、カムフォロア54が縦送りカム52によって押されて作動軸53が回動することで、リンク55を介して縦送り作動手段56が作動され、縦送り駆動軸46が、苗トレイTをポット部Pの縦配列方向の1ピッチ分だけ移送するように回動されるようになっている。 【0028】これによって、横1列のポット部Pからの苗Sの取り出しを終えた時点で、苗トレイTがポット部Pの縦配列方向の1ピッチ分、トレイ縦送り方向Aに縦送りされる。前記縦送り駆動軸46及び縦送り従動軸47は載置板38の下面側に位置しており、従動スプロケット49は載置板38の下面側に位置し、駆動スプロケット48は従動スプロケット49より径大に形成されていて、載置板38から上方に突出状とされている。 【0029】したがって、縦送りチェーン50は、従動スプロケット49からトレイ縦送り方向Aに向かうに従って、載置板38の下面側から上面側へと移行するようにスプロケット48、49間に巻き掛けられている。図2において、58、59は側板39から左右方向内方突出状に設けられた前後1対のチェーンガイドであり、駆動スプロケット48と従動スプロケット49との間で、かつ載置板38の上面側に配置されていて、縦送りチェーン50の中途部の移動を案内している。 【0030】通常、縦送りチェーン50は駆動スプロケット48と従動スプロケット49との間で直線状に張られるが、前後各チェーンガイド58、59は縦送りチェーン50の中途部2カ所を略くの字形状に折曲し、前後部を略平行に、中間部を前後部に対して大きい角度で交差させ、苗トレイTの底面に対して急な角度で縦送りピン51が侵入し、ポット部P間に挿入するようになっている。即ち、前記後チェーンガイド59は載置板38に対する縦送りチェーン50の横切り位置を設定して、縦送りピン51と苗トレイTのポット部Pとの係合開始タイミングを設定しており、前チェーンガイド58は縦送りピン51と苗トレイTのポット部Pとの係合完了位置を設定して、両者の係合がチェーンガイド59から可及的近距離で略完全な係合状態になるようにしている。 【0031】また、縦送りピン51は、従動スプロケット49の上部から載置板38の下面側を通過し、後側のチェーンガイド59を過ぎた後に、載置板38の下面側から上面側へと徐徐に移行しながらトレイ縦送り方向Aへと移動するように構成されている。前記載置板38には、縦送りピン51及び縦送りチェーン50の、載置板38下面側から上面側への通過を許容するように、切欠き部61が形成されている。また、載置板38にはポット部間拡開手段70が設けられている。このポット部間拡開手段70は載置板38の載置面38aに形成された山形状乗り上げ面38bであり、縦送りピン51が係合開始するときに、その縦送りピン51係合挿入位置より前側のポット部Pが乗り上げ面38bに乗り上げることにより後方傾倒させられ、前側のポット部Pとの間隔は狭まり、後側のポット部Pとの間隔は広がることになる。縦送りピン51はこの拡開されたポット部間に挿入されることになるので、補給する苗トレイTとの係合は正確かつ確実になる。 【0032】さらに、載置板38の載置面38aには持ち上げ手段72が形成されている。この持ち上げ手段72は前チェーンガイド58の若干前方に位置する丘形状の持ち上げ面38cであり、苗トレイTのポット部Pの底面と当接して、苗トレイTを僅かに持ち上げる。前記持ち上げ手段72は先行苗トレイTの最後部のポット部Pと当接して、苗トレイTの後端縁を持ち上げるのに作用している。左右の各側板39のトレイ載置面38a側には、それぞれ苗トレイTの上壁Taの左右の縁部の、載置板38から離反する方向の移動を規制して、苗トレイTをトレイ縦送り方向Aに案内するサイドガイド62が設けられている。図4に示すように、苗トレイTはポット部P数の違いによって高さが異なるので、前記サイドガイド62は側板39に対して苗トレイT高さ方向に位置調整自在にしておくことが好ましい。 【0033】前記サイドガイド62には押し下げ手段73が設けられている。この押し下げ手段73は前チェーンガイド58と略同一位置に位置する下向き突部62aであり、苗トレイTの左右側縁上面と当接して、苗トレイTを下向きに押動する。この押し下げ手段73は補給した後行苗トレイTの前端縁を押し下げる作用をする。即ち、縦送りピン51がポット部Pと係合開始するときに、先行苗トレイTの後端縁に対して後行苗トレイTの前端縁を押し下げ、それらの前後端縁が突き合わせになっていても上下にずらして、後行苗トレイTの自重によりその前端縁を先行苗トレイTの後端縁の下側へ入り込ませ、重合状態になるようにし、それによって、先行苗トレイTの最後端のポット部Pと後行苗トレイTの最前端のポット部Pとの間隔をその他のポット部Pの間隔と略同一になるようにする。 【0034】そして、そのときに持ち上げ手段72による先行苗トレイTの後端縁の持ち上げも行われるが、重合機構71を構成する持ち上げ手段72と押し下げ手段73とは、どちらか一方だけでも前後端縁の重合は可能である。苗トレイTを苗載せ台36にセットするには、苗Sを取り出し中の苗トレイTの後端が重合機構71に差し掛かる前にその状態を検出手段で検出して補給の苗トレイTを苗載せ台36にセットする。補給苗トレイTは先端縁が先行苗トレイTの後端縁と正常に重合すればそのまま縦送りされ、突き合わせ状態になっているときには、重合機構71の持ち上げ手段72及び/又は押し下げ手段73によって上下にずらされて重合する。 【0035】前後端縁の重合に前後して、後行苗トレイTがポット部間拡開手段70によって、中途部が盛り上がるように変形して、縦送りピン51の前方のポット部Pが後方傾動し、そのすぐ後ろ側のポット部Pとの隙間が拡大され、その拡開した隙間に後側のチェーンガイド59を過ぎた縦送りピン(係合部)51が係合を開始する。このポット部間拡開手段70によるポット部Pの拡開隙間は、苗トレイTの前後端縁の寸法よりも十分長いので、前後端縁が突き合わせになっていても、縦送りピン51の係合は確実に行うことができ、前後端縁の重合動作と縦送りピン51の係合動作とがとちらが先であってもよいが、前記係合動作をより正確にするためには、前記重合動作を先に行う方が好ましい。 【0036】前記縦送りピン51は前チェーンガイド58を通過するころから、苗トレイTとの係合が完全となり、完全係合後は苗トレイTの左右側端縁と平行に移動し、苗トレイTを1ピッチずつ間欠送りする。なお、最初の苗トレイTを苗載せ台36にセットするには、縦送りピン51を、切欠き部61からトレイ載置面38a側に出る手前の位置(符号Eで示す位置)に配置させておき、苗トレイTをトレイ縦送り方向A後部から、E位置の縦送りピン51のトレイ縦送り方向A前方に位置(符号Fで示す位置)する縦送りピン51に苗トレイTの最前端のポット部Pが当たるまでトレイ縦送り方向A前方に移動させる。 【0037】次いで、縦送りチェーン50をトレイ縦送り方向Aに回走させ、E位置の縦送りピン51がトレイ縦送り方向Aに移動しながら載置板38の下面側から上面側へと移行させ、トレイ縦送り方向Aで隣接するポット部P間に挿入係合させる。縦送りピン51がポット部P間に係合すると、苗トレイTのトレイ縦送り方向Aへの移送が可能となる。その後、苗トレイTをトレイ縦送り方向Aに移動させて、苗トレイTの最前端のポット部Pを、苗載せ台36の下端側に位置設定された苗取出位置Bの、ポット部の1ピッチ手前に位置させ、最前端のポット部Pの左右方向一端部のポット部Pが苗取出位置Bにくるまで、苗分送装置、苗供給装置及び植付体を空運転させる。 【0038】以上により、苗Sの植付準備が完了となり、前述した要領で苗Sを植付体2に送って畝Rに植え付ける。なお、縦送り従動軸37には、手動ハンドル64が設けられており、この手動ハンドル64を回動操作することによって、縦送りチェーン50を手動で循環回走できるように構成されている。載置板38のトレイ縦送り方向A後部の左右両側には、それぞれサイドガイド62の後端側から後方に向けて苗ガイド63が設けられている。 【0039】なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、移植機1は乗用型でもよく、苗供給装置17を左右複数対有する多条植え構造であってもよい。 【0040】 【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、補給する苗トレイの送りを正確かつ確実に行うことができ、よって苗トレイTから苗Sの取り出しが正確かつ確実に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
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| 【出願日】 |
平成14年5月9日(2002.5.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2003−325007(P2003−325007A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月18日(2003.11.18) |
| 【出願番号】 |
特願2002−134666(P2002−134666) |
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