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【発明の名称】 施肥装置付き乗用型田植機
【発明者】 【氏名】園田 義昭
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】松村 哲也
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】網代 成良
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】複数条の植付け苗それぞれに肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を自走車体の後部に設けてある乗用型田植機において、肥料タンク及び肥料繰出し装置を軽小な取り付け構造で強固に車体に取付けられるようにする。

【解決手段】車体フレーム75に立設の左右一対の繰出し支柱101によって支持されているとともに肥料繰出し装置の前面側及び後面側に連結している繰出し支持枠102を備えてある。車体フレーム76の支持部76aに立設の左右一対のタンク支柱107によって支持されているとともに肥料タンク31の前面側に支持作用しているタンク支持体108を備えてある。左右一対のタンク支柱107それぞれと、繰出し支持枠102の前枠部104とを連結している連結部材109を備えてある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置を設けてある施肥装置付き乗用型田植機であって、前記施肥装置における肥料繰出し装置の前面側及び後面側に連結している繰出し支持枠、車体フレームの後部に立設されて前記繰出し支持枠を支持している左右一対の繰出し支柱、前記施肥装置における肥料タンクの前面側に支持作用しているタンク支持体、車体フレームの後部に立設されて前記タンク支持体を支持している左右一対のタンク支柱、前記左右一対のタンク支柱それぞれと前記繰出し支持枠とを連結している連結部材のそれぞれを備えてある施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項2】 前記複数の苗植付機構の一部に対応する施肥を入り切りする少数条施肥クラッチを操作するクラッチレバーのための支持部を、前記連結部材の前端部に備えてある請求項1記載の施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項3】 自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置を設けてある施肥装置付き乗用型田植機であって、前記施肥装置における肥料タンクの底部に、肥料繰出し装置の繰出しケースの上端部に外嵌している環状部を備えてあるとともに、このタンク環状部と、前記繰出しケースの前記上端部との間にシールリングを介装してある施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項4】 自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置を設けてある施肥装置付き乗用型田植機であって、前記肥料供給装置の肥料タンクから肥料を繰出す肥料繰出し装置において、前記肥料タンクに一体成形されているシャッターカバー本体と、肥料タンクとは別部品に作製して横端が前記シャッターカバー本体からこれの横外方側に突出する状態でシャッターカバー本体に装着してある増設シャッターカバーとにより、前記肥料繰出し装置における繰出しケースの内部空間を、肥料繰出しロールに肥料供給する供給口に肥料が通過する肥料通路と、前記供給口を開閉するシャッターが入り込むシャター収容室とに区画してある施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項5】 前記シャッターカバー本体と前記増設シャッターカバーとの一方が備える連結突起と、他方が備える連結部との連結突起の弾性変形による係合によって増設シャッターカバーがシャッターカバー本体に止着されている請求項4記載の施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項6】 自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置を設けてある施肥装置付き乗用型田植機であって、前記施肥装置における肥料繰出し装置の摺動操作自在な繰出し量調節具のための操作ガイドに、前記肥料繰出し装置の残留肥料取り出し口を覆うカバー部を備えてある施肥装置付き乗用型田植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置を設けてある施肥装置付き乗用型田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記田植機において、従来、たとえば特開2001−251918号公報に示されるように、施肥装置における肥料タンク及び肥料繰出し装置が付いている肥料供給装置部の重量や、肥料タンクに貯留される肥料の重量が苗植付装置に掛からないように、肥料供給装置部が自走車体に設けられたものがあった。
【0003】また、上記田植機においては、肥料タンクの底部と、肥料繰出し装置の繰出しケースの上端側とを連結して、施肥装置における肥料供給装置部を構成されている。
【0004】また、上記田植機おいて、従来、肥料繰出し装置における繰出しロールに肥料供給するための供給口をシャッターによって開いたり、閉じたりすることにより、肥料の繰出しを入り切りしたり、肥料の繰出し量を調節するようになったものがあった。
【0005】また、上記田植機において、従来、肥料繰出し装置の内部に残った肥料を取出す取り出し口を設けられたものがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】肥料供給装置部を車体に設けたものにおいて、従来、車体に立設の支柱と、この支柱によって支持されて繰出しケースの後面側にのみ連結している固定フレームとによって繰出し装置及び肥料タンクを支持させる取付け構造が採用されており、タンクや繰出し装置が強固に支持されるようにするには、支柱や固定フレームを極めて頑丈なものにする必要があった。
【0007】従来、肥料タンクの底部と、繰出しケースの上端部とを単に直接に接触させ合って締め付けるだけで肥料タンクと繰出しケースとを連結する構成が採用されており、タンクや繰出しケースに歪みが発生して両者間に隙間が発生しやすくなっていた。
【0008】上記した如く、シャッターを採用した場合、開き側に操作されるシャッターが繰出しケース内に在る肥料の内部に入り込んでいくものであると、肥料による抵抗を受けやすくなり、シャター操作が行いにくくなる。
【0009】上記した如く、残量肥料の取り出し口を設けた場合、作業時に肥料が出ないように取り出し口を閉じる開閉弁、及び、この開閉弁を操作する開閉レバーを装備することになるが、開閉レバーが露出したままになっていると、誤って操作される事態が発生しやすくなる。
【0010】本発明の目的は、繰出し装置や肥料タンクを比較的軽小な取り付け構造で車体に強固に支持させたり、肥料タンクと繰出しケースとを歪みが発生しても隙間が発生しないように連結できるとか、シャッターを軽く操作できるように装備したり、残留肥料取り出し口を誤操作されにくように装備できる施肥装置付き乗用型田植機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0012】〔構成〕自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置を設けてある施肥装置付き乗用型田植機において、前記施肥装置における肥料繰出し装置の前面側及び後面側に連結している繰出し支持枠、車体フレームの後部に立設されて前記繰出し支持枠を支持している左右一対の繰出し支柱、前記施肥装置における肥料タンクの前面側に支持作用しているタンク支持体、車体フレームの後部に立設されて前記タンク支持体を支持している左右一対のタンク支柱、前記左右一対のタンク支柱それぞれと前記繰出し支持枠とを連結している連結部材のそれぞれを備えてある。
【0013】〔作用〕繰出し支持枠が肥料繰出し装置の前面側と後面側の両側に連結して肥料繰出し装置を支持し、タンク支持体が肥料タンクの前面側に支持作用して肥料タンクを支持し、タンク支柱と繰出し支持枠とが連結部材によって連結されて互いに支持し合うものだから、肥料繰出し装置の後面側のみに固定フレームが連結していた従来の取付け構造に比して繰出し支柱や繰出し支持枠などを軽小なものにしても、その割には、各支柱や繰出し支持枠、タンク支持体が繰出し装置及び肥料タンクを強固に支持するようにできる。
【0014】〔効果〕したがって、肥料タンクや繰出し装置を振動しにくいなど強固に支持させることができ、その割には、取付け構造の軽小化を図って田植機全体の軽量化を図れる。
【0015】請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0016】〔構成〕請求項1による発明の構成において、前記複数の苗植付機構の一部に対応する施肥を入り切りする少数条施肥クラッチを操作するクラッチレバーのための支持部を、前記連結部材の前端部に備えてある。
【0017】〔作用〕クラッチレバーのための支持部を前記連結部材の前端部に備えてあるものだから、クラッチレバーを運転部から操作しやすいように肥料供給装置部の前側に配置できる。
【0018】〔効果〕したがって、少数条施肥クラッチを操作して施肥条数を変更するに当たり、運転部からでもクラッチレバーを容易に操作して楽に変更できる。しかも、前記連結部材にクラッチレバーの支持部を備えさせるだけの簡単な構造で済み経済面などで有利に得られる。
【0019】請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0020】〔構成〕自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置を設けてある施肥装置付き乗用型田植機において、前記施肥装置における肥料タンクの底部に、肥料繰出し装置の繰出しケースの上端部に外嵌している環状部を備えてあるとともに、このタンク環状部と、前記繰出しケースの前記上端部との間にシールリングを介装してある。
【0021】〔作用〕肥料タンクの前記環状部と繰出しケースの前記上端部との間にシールリングを介装してあるものだから、肥料タンクと繰出しケースとをこれらに若干の歪みが発生しても両者間がシールリングによってシールされて隙間がない状態にして連結できる。
【0022】〔効果〕したがって、肥料タンクや繰出しケースに歪みが出ても両者間がシールされて隙間ができず、雨水や洗車水などが浸入することを回避できる。
【0023】請求項4による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0024】〔構成〕自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置を設けてある施肥装置付き乗用型田植機において、前記肥料供給装置の肥料タンクから肥料を繰出す肥料繰出し装置において、前記肥料タンクに一体成形されているシャッターカバー本体と、肥料タンクとは別部品に作製して横端が前記シャッターカバー本体からこれの横外方側に突出する状態でシャッターカバー本体に装着してある増設シャッターカバーとにより、前記肥料繰出し装置における繰出しケースの内部空間を、肥料繰出しロールに肥料供給する供給口に肥料が通過する肥料通路と、前記供給口を開閉するシャッターが入り込むシャター収容室とに区画してある。
【0025】〔作用〕繰出しケースの内部空間を前記肥料通路と前記シャター収容室とに区画してあるものだから、シャッターをシャッター収容室に入り込ませて肥料による抵抗を受けにくくしながら操作できる。
【0026】前記シャッターカバー本体と前記増設シャッターカバーとによってシャッター収容室を区画してあるものだから、幅広シャッターの場合には、シャッターカバー本体と増設シャッターカバーとによって幅広シャッターに適応した大きさのシャッター室を区画でき、幅狭シャッターの場合には、増設シャッターカバーを装着しないでシャッターカバー本体だけで幅狭シャッターに適応した大きさのシャッター収容室を区画できる。
【0027】〔効果〕したがって、シャッターを肥料による抵抗を受けにくい状態で操作して肥料繰出しの入り切りや肥料繰出し量の調節を軽い操作で行える。しかも、幅広シャッターに適応できるものでありながら、幅狭シャッターの場合には、増設シャッターカバーを使用しないでシャッターに適応したシャッター収容室を区画して安価に得られる。
【0028】請求項5による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0029】〔構成〕請求項4による発明の構成において、前記シャッターカバー本体と前記増設シャッターカバーとの一方が備える連結突起と、他方が備える連結部との連結突起の弾性変形による係合によって増設シャッターカバーがシャッターカバー本体に止着されている。
【0030】〔作用〕前記連結突起と前記連結部との連結突起の弾性変形による係合によって増設シャッターカバーがシャッターカバー本体に止着されているものだから、連結突起を弾性変形させながら連結部に係合させることにより、増設シャターカバーを止着できる。
【0031】〔効果〕したがって、シャッター収容室を形成するに当たり、連結突起を弾性変形させながら連結部に係合させるだけで操作簡単に増設シャッターカバーを組付けて迅速かつ能率よく形成できる。
【0032】請求項6による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0033】〔構成〕自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置を設けてある施肥装置付き乗用型田植機において、前記施肥装置における肥料繰出し装置の摺動操作自在な繰出し量調節具のための操作ガイドに、前記肥料繰出し装置の残留肥料取り出し口を覆うカバー部を備えてある。
【0034】〔作用〕前記操作ガイドに残留肥料取り出し口を覆うカバー部を備えてあるものだから、残留肥料取り出し口に開閉弁を操作するように取付けられる開閉レバーをカバー部によって覆うことができる。
【0035】〔効果〕したがって、開閉レバーをカバー部によって覆って誤操作されにくくでき、残留肥料取り出し口から肥料を誤って排出されるトラブルが起こされにくくなる。しかも、操作ガイドにカバー部を備えさせるだけの簡単な構造で済み、安価に得られる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1、図2に示すように、左右一対の操向操作な前車輪1と、左右一対の後車輪2とがエンジン11からの駆動力によって駆動されて自走し、かつ、前記エンジン11が設けられている原動部10の両横側に位置する予備苗収容装置3、車体後部に位置する運転座席4が設けられている搭乗型運転部のそれぞれを備えている自走車体の後部に、リンク機構6を介して苗植付装置20を連結するとともに、リンク機構6にロッド側が連結しているリフトシリンダ7によってリンク機構6を車体に対して上下に揺動操作することによって苗植付装置20を昇降操作するように構成し、前記エンジン11からの駆動力を回転軸8によって苗植付装置20に伝達するように構成し、運転座席4の後側に位置する車体横方向に長い一つの肥料タンク31が付いている施肥装置Sを備えさせて、施肥装置付き乗用型田植機を構成してある。
【0037】この田植機は、苗植付装置20を接地フロート21が田面に接地した下降作業状態にして自走車体を走行させることにより、苗植付装置20が植付け機体の横方向に並んでいる複数の苗植付機構22によって複数条の苗植え付けを行っていき、これと同時に、施肥装置Sが複数条の植付け苗それぞれの横側付近に粒状の肥料を供給していくものであり、詳しくは、次の如く構成してある。
【0038】図1、図2、図3などに示すように、苗植付装置20は、前記回転軸8から入力するフィードケース23、植付け機体の横方向に並ぶ複数個の植付けケース24などで成る植付け機体フレームと、前記各植付けケース24の後端部の両横側に駆動回動自在に付設してある前記苗植付機構22と、前記植付け機体フレームの前端側の上方に植付け機体の横方向に摺動自在に設けてあるとともに各苗植付機構22の苗植え運動に連動して左右方向の往復移送されて各苗植付機構22に苗供給する苗載せ台25と、前記植付け機体フレームの下部に植付け機体の横方向に並べて後端側の軸芯まわりで上下揺動するように付設してある前記複数個の接地フロート21とを備えて構成してある。
【0039】図1、図3、図4などに示すように、施肥装置Sは、前記肥料タンク31を備えている肥料供給装置部30と、この肥料供給装置部30の車体横方向に並んでいる複数個の肥料排出口41から各別に苗植付装置20の方に延出し、延出端側が苗載せ台25の裏面側に位置している複数本の肥料供給路50と、この複数本の肥料供給路50の延出端部に各別に接続してあるとともに前記各苗植付機構22の横側近くに一つずつ位置する配置で植付け機体の横方向に並べて前記接地フロート21に固定してある複数個の作溝施肥具70と、運転座席4の下方に位置する送風機61を備えている送風装置部60とによって構成してある。
【0040】図4、図5などに示すように、肥料供給装置部30は、蓋32が上部に揺動開閉自在に付いているとともにこの蓋32を開けなくとも外部から内部が見えるように蓋32もタンク本体も透明の樹脂材で作製してある前記肥料タンク31と、この肥料タンク31の車体横方向に並んでいる複数個の下細り底部31aのそれぞれに2個ずつ連結する状態で肥料タンク31の下部に車体横方向に並んで連結している複数個の肥料繰出し装置40とによって構成してある。
【0041】図6〜図9などに示すように、前記各肥料繰出し装置40は、肥料タンク31の前記下細り底部31aに上端側が連結しているとともに外部から内部が見えるように透明の樹脂材で作製してある繰出しケース42、この繰出しケース42の内部に位置する左右一対の繰出し室の一方に回転自在に設けてある繰出しロール43、前記繰出しケース42の下端側に前記一対の繰出し室に各別に連通させて車体横方向に並べて設けてある2個の前記肥料排出口41のうちの一方の肥料排出口41、繰出しケース42の内部に繰出しロール43に対して肥料供給するように設けてある供給口44のための2枚のシャッター45などを備えて構成してある。
【0042】すなわち、各肥料繰出し装置40は、前記各シャッター45の一端側に連結している摺動ロッドで成る繰出し量調節具46の繰出しケース42から外部に突出している端部に操作ノブを付設して設けてある操作部46aにより、前記繰出し量調節具46を図9の如き操作ガイド118のガイド溝118aに沿わせて摺動操作することによって、2枚のシャッター45の少なくとも一方を繰出しケース42の内部に位置するシャッター収容室45aに押し込み操作して前記供給口44を開けた状態にし、他方の繰出し室に位置する繰出しロール43の回転支軸に兼用してある回転支軸47が駆動されることにより、繰出しロール43によって肥料タンク31から肥料排出口41に肥料を繰出す。すなわち、繰出しロール43が回転支軸47によって水平向きの軸芯まわりで繰出し方向の回転するように駆動され、肥料タンク31の排出口31bから繰出しケース42の内部に流下して前記供給口44から繰出しロール43の上側に供給された肥料を繰出しロール43の周面にロール回転方向に並んでいる図6、図7の如き複数個の繰出し凹部43aによって繰出しロール43の下側に取り出して繰出し室の出口から肥料排出口41に流下させる。
【0043】尚、肥料タンク31の一つの下細り底部31aに連結している2個の肥料繰出し装置40にあっては、一方の肥料繰出し装置40の繰出しケース42と、他方の肥料繰出し装置40の繰出しケース42とを単一部品に作製して構成してあり、両肥料繰出し装置40の繰出しロール43が1本の回転支軸47によって回転操作自在に支持されている。そして、肥料タンク31の車体内側に位置する一つの下細り底部31aに連結している2個の肥料繰出し装置40のうちの一方の繰出し装置40にあっては、前記供給口44を蓋体によって閉じて、使用しないようになっている。
【0044】図10〜図12に示すように、前記送風装置部60は、ブロワ62及びこのブロワ62を駆動する電動モータ63が備えられている前記送風機61と、前記各繰出し装置40の下端部の前側に連結している送風ダクト65と、前記送風機61のブロワ62の吸気口62aから車体前方側に延出して延出端側が原動部10に開口している吸気ダクト68とを備えて構成してある。
【0045】図12に示すように、前記吸気ダクト68の原動部10に位置している開口68aは、エンジン排気マフラー12に対して外嵌するように装着してある筒型のマフラーカバー13の後端側に対して、マフラーカバー13の振動が吸気ダクト68に伝達することを抑制する蛇腹形のゴム筒14を介して接続してある。
【0046】図6、図10、図13、図15などに示すように、前記送風ダクト65は、前記複数の肥料繰出し装置40それぞれの前記繰出しケース42の下端部の前面側に前記肥料排出口41に対して車体前後方向に一直線状に並んで連通するようにして設けてある風取入れ口48に対して接続している車体横向きの丸パイプ形状の分配ダクト部66と、この分配ダクト部66の車体横方向での中央部に位置する部分66aから車体下方向きで、かつ、やや前方向きに延出しているとともに前記中央部分66aとの単一部品になるようにこの中央部分66aに一体成形してある導入ダクト部67とによって構成してある。図13などに示すように、送風ダクト65の前記導入ダクト部67は、運転座席4の後方の車体左右方向での中央部に、車体フレームの後部の上方を覆っている車体カバー71を貫通している状態に配置してあり、前記導入ダクト部67の導入口67aは、前記車体カバー71の下方で前記ブロワ62の吹出し口62bに対して継ぎ手69によって接続してある。
【0047】つまり、送風装置部60は、エンジン排気マフラー12によってマフラーカバー13の内部で加熱されて温度上昇した空気を、電動モータ63によって駆動されるブロワ62によって吸気ダクト68を介して吸引して温度の高い肥料搬送風を発生させ、この肥料搬送風を吹出し口62bから送風ダクト65の導入ダクト部67を通して分配ダクト部66に送り込み、この分配ダクト部66によって複数個の肥料繰出し装置40に分配して各肥料繰出し装置40の風取入れ口48から肥料排出口41に供給する。
【0048】各肥料繰出し装置40の繰出しロール43は、図4の如く各肥料繰出し装置40の前記繰出しケース42の後面側にわたって回転自在に取付けた車体横向きの1本の六角軸で成る繰出し駆動軸81を備えている施肥駆動装置80によって駆動すように構成してあり、この施肥駆動装置80は、図4、図5、図7などに示す如く構成してある。
【0049】すなわち、施肥駆動装置80は、前記繰出し駆動軸81と、この繰出し駆動軸81と前記繰出しロール43を2個ずつ一体回転自在に支持している前記複数本の回転支軸47それぞれとの間に設けた少数施肥クラッチ90と、図17、図19の如く繰出し駆動軸81に出力側回転体82a,83aが一体回転自在に連結している第1及び第2一方向回転クラッチ82,83と、両一回転方向クラッチ82,83の入力側回転体82b,83bどうしを連動させているリンク機構84と、第1一回転方向クラッチ82の入力側回転体82bから一体回転自在に延出している操作アーム85と、この操作アーム85にアーム側連動部材96が連結している施肥量調節機構95と、この施肥量調節機構95の駆動側連動部材97に一端側が相対回転自在に連結している丸棒材で成る駆動杆86と、この駆動杆86の他端側にクランクアーム87aが相対回転自在に連結している動力取出し機構87とを備えて構成してある。
【0050】図7、図16に示すように、前記各少数条施肥クラッチ90は、前記回転支軸47の肥料繰出しケース42から外部に突出している端部に一体回転自在に設けてあるギヤ部47aに噛合っている状態で前記繰出し駆動軸81によって相対回転自在に支持されている出力ギヤ91と、繰出し駆動軸81によって摺動自在に支持されているとともに繰出し駆動軸81の六角形状のために繰出し駆動軸81と一体回転する入力側部材92と、この入力側部材92と前記出力側部材91との間に設けた噛合い形式のクラッチ本体90aと、入力側部材92を摺動付勢しているクラッチバネ93とを備えて成り、入力側部材92の操作溝に操作ピン94aによって係合している操作部94を揺動操作すると、この操作部94に伝達される人為操作力と、クラッチバネ93による操作力とのために入力側部材92が繰出し駆動軸81に対して摺動してクラッチ本体90aの入力側部材92のクラッチ爪を出力ギヤ91のクラッチ爪に対して係脱させることにより、繰出し駆動軸81の回動力を入力側部材92、クラッチ本体90a、出力側部材91を介して回転支軸47のギヤ部47aに伝達して2個の肥料繰出し装置40の繰出しロール43を纏めて駆動するように入り状態になったり、繰出し駆動軸81から回転支軸47に対する伝動を絶つことによって2個の肥料繰出し装置40繰出しロール43の駆動を一挙に停止するように切り状態になったりする。
【0051】図17、図19に示すように、前記リンク機構84は、第1一回転方向クラッチ82の前記入力側回転体82bに一端側が連結しているロッド製の連動リンク84aと、この連動リンク84aの他端側が一方のアーム部に連結しているとともに支持部材88によって揺動自在に支持されている揺動リンク84bと、この揺動リンク84bの他方のアーム部を第2一回転方向クラッチ83の入力側回転体83bに連動させているロッド製の連動リンク84cとで成り、前記操作アーム85の繰出し駆動軸81の軸芯まわりでの往復揺動による各肥料繰出し装置40の繰出しロール43の駆動を可能にしている。すなわち、操作アーム85が上昇側(図17の矢印イ側)に揺動操作されると、この操作アーム85の回動力が第1一方向回転クラッチ82によって繰出し駆動軸81に伝達される。このとき、第1一方向回転クラッチ82の入力側回転体82bの回動力のために連動リンク84aが揺動リンク84bを揺動操作し、この揺動リンク84bが連動リンク84cを介して第2一方向回転クラッチ83の入力側回転体83bを回転操作するが、この入力側回転体83bは、繰出し方向とは反対の回転方向に回転操作されて出力側回転体83aに対して空回りする。そして、操作アーム85が下降側(図17の矢印ロ側)に揺動操作されると、第1一方向回転クラッチ82の入力側回転体82bが出力側回転体82aに対して空回りする。このとき、第1一方向回転クラッチ82の入力側回転体82bの回動力のために連動リンク84aが揺動リンク84bを揺動操作し、この揺動リンク84bが連動リンク84cを介して第2一方向回転クラッチ83の入力側回転体83bを繰出し方向に回転操作し、リンク機構84が第2一方向回転クラッチ83を介して繰出し駆動軸81を駆動する。
【0052】図4などに示すように、動力取出し機構87は、エンジン11からの駆動力を図1の後輪駆動ケース72に伝達する回転軸73の途中からこの駆動力を取り出してこの駆動力によってクランクアーム87aを回動するように駆動し、この回動するクランクアーム87aによって駆動杆86を往復駆動するように構成してある。
【0053】これにより、施肥駆動装置80は、左右後輪2に動力伝達する回転軸73の駆動力によってクランクアーム87aを駆動してこのクランクアーム87aによって駆動杆86を往復駆動し、この駆動杆86の往復動力を施肥量調節機構95を介して操作アーム85に伝達してこの操作アーム85を繰出し駆動軸81の軸芯まわりで往復揺動させ、この操作アーム85によって一対の一方向回転クラッチ82,83とリンク機構84とを介して繰出し駆動軸81を回駆動し、この繰出し駆動軸81の駆動力を各肥料繰出し装置40の繰出しロール43の回転支軸47に少数条施肥クラッチ90を介して伝達することにより、各肥料繰出し装置40の繰出しロール43を所定の繰出し回転方向にのみ回転するように駆動する。
【0054】つまり、施肥装置Sは、次の如く施肥を行うようになっている。すなわち、肥料供給装置部30の各肥料繰出し装置40の繰出しロール43を、左右後輪2に動力伝達する前記回転軸73の駆動力を動力源とする施肥駆動装置80によって駆動し、この繰出しロール43によって肥料タンク31から粒状の肥料を繰出し凹部43aの容積と、開き操作してあるシャッター45の枚数とによって決まる設定量ずつで肥料排出口41に繰出し、この肥料を、送風装置部60の送風機61と送風ダクト65とによって肥料排出口41に供給された肥料搬送風によって肥料供給路50を通して作溝施肥具70に供給し、各作溝施肥具70によって苗植付機構22による植付け苗の横側近くで田面に溝を形成してこの溝の内部に肥料を落下させていくようになっている。
【0055】そして、各肥料繰出し装置40において、2枚のシャッター45を前記繰出し量調節具46によって開閉調節することによって肥料の繰出しを入り切りしたり、肥料の繰出し量を調節するようになっている。すなわち、2枚のシャッター45のいずれもを閉じ側に操作すると、供給口44が全閉状態になり、繰出しロール43に対して肥料が供給されなくなり、肥料の繰出しが切りになる。2枚のシャッター45のいずれもを開き側に操作すると、供給口44が全開状態になって繰出しロール43の一方の片側半分における繰出し凹部43aと、他方の片側半分における繰出し凹部43aとのいずれにも肥料が供給されることになり、肥料の繰出しが入りになるとともに単位時間当たりの繰出し量が多くなる。これに対し、2枚のシャッター45のいずれか一方を開き側で他方を閉じ側に操作すると、供給口44が半開き状態になり、繰出しロール45のいずれか一方の片側半分における繰出し凹部43aのみに肥料が供給されることになり、肥料の繰出しが入りになるとともに単位時間当たりの繰出し量が少なくなる。
【0056】図18に示すように、前記施肥量調節機構95は、板金部材で成る前記アーム側連動部材96と、このアーム側連動部材96の一端側を前記操作アーム85の背板部85aに締め付け連結する連結ネジ98と、横断面コの字形状の板金部材で成るとともに前記駆動杆86の端部が連結ピン97aによって連結している前記駆動側連動部材97と、この駆動側連動部材97の背板部97bを前記アーム側連動部材96の背板部96aに連結している調節ネジ99とを備えて構成してある。
【0057】アーム側連動部材96は、これの一対の横板部にわたって固設してある位置決めピン96bが、操作アーム85の縦板部に操作アーム85の長手方向に並べて設けてある複数個の位置決め凹部85bから選択した一つに入り込んだ連結位置にして前記連結ネジ98によって操作アーム85の背板部85aに締め付け連結するように構成してある。つまり、アーム側連動部材96の連結ネジ98による操作アーム85に対する締め付けを解除すると、操作アーム85の連結ネジ98のためのネジ孔85cが長孔であることにより、アーム側連動部材96を連結ネジ98と共に操作アーム85に対してスライド調節でき、このスライド調節を行って位置決めピン96bが入り込む操作アーム85の位置決め凹部85bを変更することにより、アーム側連動部材96の操作アーム85に対する連結位置が操作アーム85の長手方向に、位置決め凹部85bの並ぶピッチによって決まる位置変更ピッチで変化するようにしてある。
【0058】駆動側連動部材97に一端側が固着されている前記調節ネジ99の他端側に装着されているナットで成る調節部材99aを回動調節することにより、駆動側連動部材97の前記位置決めピン96bが挿通しているピン孔97c、前記アーム側連動部材96の前記連結ピン97aの端部が入り込んでいるピン孔96cのそれぞれが長孔であることにより、駆動側連動部材97のアーム側連動部材96に対する連結位置が、操作アーム85の長手方向に沿う方向に、調節ネジ99のネジピッチで決まる位置変更ピッチであって、かつ、アーム側連動部材96の操作アーム85に対する位置変更ピッチよりも小さな位置変更ピッチで変化するように構成してある。
【0059】これにより、施肥量調節機構95は、駆動杆86の往復動力を駆動側連動部材97及びアーム側連動部材96を介して操作アーム85に伝達することにより、駆動杆97による操作アーム85の駆動を可能にしている。そして、アーム側連動部材96の操作アーム85に対する連結位置を変更することにより、操作アーム85における駆動杆86の連結位置を操作アーム85の長手方向に比較的大きな変更ピッチで変更して操作アーム85が駆動杆86によって駆動される揺動角度を大まかに変更し、各肥料繰出し装置40における単位時間当たりの肥料繰出し量の粗調節を行う。そして、駆動側連動部材97のアーム側連動部材96に対する連結位置を変更することにより、操作アーム85における駆動杆86の連結位置を操作アーム86の長手方向に比較的小さな変更ピッチで変更して操作アーム85が駆動杆86によって駆動される揺動角度を微細に変更し、各肥料繰出し装置40における単位時間当たりの肥料繰出し量の微調節を行う。
【0060】前記肥料供給装置部30の複数の肥料排出口41に各別に接続している前記複数の肥料供給路50のそれぞれは、図6の如く肥料繰出し装置40の繰出しケース42とは別部品に作製して肥料繰出し装置40の前記肥料排出口41に基端側が接続している非可撓性の樹脂製管部材51と、この管部材51の先端側に一端側が接続している可撓性のホース52と、図3の如くこのホース52の他端側に入り口が接続している空気抜き機構55の肥料供給管56と、図20の如くこの肥料供給管56の出口を前記作溝施肥具70に接続している非可撓性の樹脂製管部材53とによって構成してある。
【0061】肥料供給装置部30は、図4、図5、図11、図21などに示す取付け構造により、自走車体の左右一対の角パイプ材で成る車体前後向きの車体メインフレーム5によって支持させてある。
【0062】すなわち、前記左右一対の車体メインフレーム5の後部に各別に立設されている左右一対の板金製車体フレーム75の一方の後端側の上部に連結部材101aを介して下端側が連結していて前記車体フレーム75の後部に立設されている一方の車繰出し支柱101と、他方の板金製車体フレーム75の後端側の上部に前記連結部材101aを介して下端側が連結していて他方の車体フレーム75の後部に立設されている繰出し支柱101と、前記両繰出し支柱101の上端部どうしにわたって車体横向きの後枠部103が連結していて両繰出し支柱101によって支持されている繰出し支持枠102と、前記両板金製車体フレーム75の上端側の車体前後方向での中間部どうしにわたって連結している車体横向きの丸パイプ材で成る車体フレーム76の支持部76aに立設されている左右一対の丸パイプ材で成るタンク支柱107と、この両タンク支柱107の上端部どうしにわたって連結していて両タンク支柱107によって支持されている車体横向きの丸パイプ材で成るタンク支持体108とのそれぞれを、自走車体の運転座席4の後側に設け、前記繰出し支持枠102の前記後枠部103を、前記各繰出し装置40の繰出しケース42の後面側に連結ボルト103aによって連結し、前記繰出し支持枠102の前記後枠部103の前方側に位置している車体横向きの丸棒材で成る前枠部104を、前記各繰出し装置40の繰出しケース42の前面側に連結ボルト104aによって連結し、前記タンク支持体108を、肥料タンク31の前記各下細り底部31aの前面側に支持作用するように当接させてある。
【0063】図22、図23などに示すように、前記左右一対のタンク支柱107それぞれと、前記繰出し枠体102の前枠部104とにわたって連結部材109を取付け、タンク支柱107と繰出し枠体102とが連結部材109によって連結されて互いに支持し合うように構成してある。
【0064】図21に示すように、前記繰出し支持枠102は、車体前後方向に並んでいるとともに互いに平行になっている前記後枠部103と前記前枠部104のそれぞれと、この前枠部104と後枠部103の両端部どうしを連結している帯板金で成る左右一対の外側連結枠部105と、この外側連結枠部105よりやや車体内方側で、かつ、前記連結部材109の近くで前枠部104と後枠部103とを連結している左右一対の内側連結枠部106とのそれぞれによって構成してある。
【0065】前記送風機61は、図4、図13〜図15に示す取付け構造により、自走車体の前記一対の車体メインフレーム5によって支持させてある。
【0066】すなわち、前記左右一対の板金製車体フレーム75のそれぞれに貫通孔75aを設け、送風機61のブロワ62の回転軸芯62cが車体横向きになり、かつ、ブロワ62の吹出し口62bが車体上方向きでやや後ろ向きになって肥料繰出し装置40の方に向かう状態になり、さらに、ブロワ62が前記左右一対の板金製車体フレーム75どうしの間に位置し、さらに、送風機61の電動モータ63が前記一方の板金製車体フレーム75の前記貫通孔75aを、前記吸気ダクト68が前記他方の板金製車体フレーム75の前記貫通孔75aをそれぞれ挿通する取付け姿勢にして運転座席4の下方に配置し、吸気ダクト68が位置している方の前記車体メインフレーム5に固定されている支持体77にブロワケースの下端側を連結ボルトによって締め付け連結し、電動モータ63が貫通している方の前記板金製車体フレーム75の前記貫通孔75aの下端側のまわりに付設してあるゴム製の緩衝材75bを介して板金製車体フレーム75によって電動モータ63を受け止め支持させてある。
【0067】図15に示すように、前記送風ダクト65における前記分配ダクト部66の最も車体横外側に位置する2個の肥料繰出し装置40それぞれの前記風取入れ口48に接続している部分と、この2個の肥料繰出し装置40に隣接している車体内側の2個の肥料繰出し装置40それぞれの前記風取入れ口48に接続している部分との間に、分配ダクト部66とは別部品に作製した図25の如き絞り形成部材113を内装して絞り部114を設けてあるとともに、この絞り部114は、分配ダクト部66の前記中央部分66aで分配ダクト部66の両端側に分岐して流入した来た肥料搬送風に流動抵抗を与え、肥料搬送風が分配ダクト部66の風上側に接続している車体内側の肥料繰出し装置40と、これよりも風下側に接続している車体外側の肥料繰出し装置40とに極力均等に分散して流入するようにしている。
【0068】肥料タンク31と肥料繰出し装置40との連結は、図6、図7などに示す連結構造に基づいて行ってある。すなわち、肥料タンク31の前記下細り底部31aの下端部に上下方向視で矩形の環状部31cを設け、この環状部31cの内側のストッパー31eに繰出しケース42の上端部42aの上端が当接するまで前記環状部31cが前記上端部42aに対して外嵌する状態にしてこの環状部31cと前記上端部42aとを連結ボルト33によって締め付け連結してある。肥料タンク31の前記環状部31cと、繰出しケース42の前記上端部42aとの間に、ゴム製のシールリング116を介装してある。
【0069】前記シャッター収容室45aは、図6、図30〜図32に示す如く形成してある。すなわち、肥料タンク31の前記下細り底部31aの内側に、肥料タンク31を成型する際に同時に成型することによって肥料タンク31との一体部品に成形した樹脂製のシャッターカバー本体120を設け、このシャッターカバー本体120とは別部品に作製してシャッターカバー本体120の表面側に装着してある樹脂製の増設シャッターカバー121と、前記シャッターカバー本体120とにより、繰出しケース42の内部空間を、肥料タンク31から前記供給口44に肥料が通る肥料通路Rと、前記シャッター収容室45aとに区画することによって形成してある。
【0070】増設シャッターカバー121は、これの両横端121aが前記シャッターカバー本体120からこれの横外側に突出してシャッターカバー本体120の横幅不足を補う大きさのものに形成し、図31、図32に示す連結構造によって前記シャッターカバー本体120に装着してある。
【0071】すなわち、増設シャッターカバー121の裏面側に、増設シャッターカバー121を成型する際に同時に成型した一対の樹脂製の連結突起123を備えさせ、この一対の連結突起123を、前記シャッターカバー本体120に備えてある一対の連結部124の貫通孔124aに各別に入り込ませるとともに、各連結突起123が弾性変形して備えている係合力によって、各連結突起123をこれの先端部123aが前記連結部124の裏面側に引っ掛かった係合状態にし、この係合によって増設シャッターカバー121をシャターカバー本体120に止着させてある。
【0072】図6、図8などに示すように、前記各繰出しケース42において、繰出しケース42の下部の前側に、2個の肥料繰出し装置40,40に共通の一つの残留肥料取り出し口49を設け、繰出しケース42とは別部品に作製して前記残留肥料繰出し口49に基端側を接続してある非可撓性樹脂で成る管部材127と、この管部材127の先端側に一端側が接続している可撓性のホース128とによって、残留肥料の排出管路129を構成してある。
【0073】すなわち、前記残留肥料取り出し口49の内部に揺動開閉自在に位置する弁体130の支軸131の端部に付いている図28の如き開閉レバー132によって前記支軸131を介して前記弁体130を開き側に揺動操作して残留肥料取り出し口49を開くことにより、2個の肥料繰出し装置40の繰出しケース内に残った肥料を残留肥料取り出し口49から排出管路129に流下させて前記ホース128の先端側に止着具によって形成してある取り出し口128aから取出せるようにしてある。この肥料取り出しを行わない場合、前記ホース128の取り出し口128aを車体部分に固定されているホースホルダーに兼用のホースキャップ133に装着しておくことにより、ホース128を取り出し口地128aが閉じた状態にして格納できるようにしてある。
【0074】図20に示すように、前記操作ガイド118の両横側に、前記開閉レバー132が隠れるように前記残留肥料取り出し口49を覆う板状のカバー部119を備えてある。残留肥料の取り出しを行う場合、図29に示すように、操作ガイド118を前記繰出し支持枠102の前記前枠部104に係合している取付け部118bで前枠部104に対して回転させて上昇揺動させることにより、カバー部119が残留肥料取り出し口49に対して上昇して開閉レバー132の操作が可能になるようにしてある。
【0075】複数個の苗植付機構22のうちの最も植付け機体左端に位置するものとこれに隣接しているものとの2個の苗植付機構22に対する伝動を入り切りすることによって左側2条の苗植付けを可能にしたり停止させる少数条植えクラッチ135と、複数個の苗植付機構22のうちの最も植付け機体右端に位置するものとこれに隣接しているものとの2個の苗植付機構22に対する伝動を入り切りすることによって右側2条の苗植付けを可能にしたり停止させる少数条植えクラッチ135と、複数個の苗植付機構22のうちの前記左側2個の苗植付機構22と前記右側2個の苗植付機構22以外の中央に位置する2個の苗植付機構22に対する伝動を入り切りすることによって中央2条の苗植付けを可能にしたり停止させる少数条植えクラッチ135とのそれぞれを前記植付けケース24の内部に設けてある。
【0076】前記苗載せ台25の左端の苗載置部、及び、これに隣接する苗載置部に載置された苗の縦送りをするように設けられている苗縦送りベルト26(図2)に対する伝動を入り切りすることによって前記左側2個の苗植付機構22に対する苗供給を可能にしたり停止するための縦送りクラッチ136と、前記苗載せ台25の右端の苗載置部とこれに隣接する苗載置部とにこれに載置された苗の縦送りをするように設けられている苗縦送りベルト26に対する伝動を入り切りすることによって前記右側2個の苗植付機構22に対する苗供給を可能にしたり停止するための縦送りクラッチ136、前記苗載せ台25の前記左側2箇所の苗載置部と前記右側2箇所の苗載置部以外の中央2箇所に位置する苗載置部にこれに載置された苗の縦送りをするように設けられている苗縦送りベルト26に対する伝動を入り切りすることによって前記中央2個の苗植付機構22に対する苗供給を可能にしたり停止するための縦送りクラッチ136とのそれぞれを苗載せ台25の裏側に設けてある。
【0077】前記左側2個の苗植付機構22に対する伝動の入り切りを行う前記少数条植えクラッチ135と、この少数条植えクラッチ135が制御対象とする前記左側2個の苗植付機構22に対する苗供給の入り切りを行う前記縦送りクラッチ136と、前記複数の少数条施肥クラッチ90のうち、前記少数条植えクラッチ135が制御対象とする前記左側2個の苗植付機構22に対応する施肥を入り切りする一つの少数条施肥クラッチ90、すなわち、左側2個の苗植付機構22による植付け苗に肥料供給する2個の肥料繰出し装置40に対する伝動を入り切りする一つの少数条施肥クラッチ90とは、前記肥料供給装置部30と運転座席4との間に配置してある一つのクラッチレバー140を備えるクラッチ操作装置によって操作するように構成してあり、このクラッチ操作装置は、図27などに示す如く構成してある。
【0078】すなわち、図22などに示すように、クラッチレバー140は、前記肥料供給装置部30の取付け構造に備えてある前記左側の連結部材109の前記タンク支柱107から前方に突出している前端部に備えてある支持部109aの支軸109bによって車体横向きの軸芯140aまわりで揺動するように支持させてある。クラッチレバー140の基端部にインナーケーブル141aの一端側が連結している操作ケーブル141の他端側の2本の分岐ケーブル部の一方におけるインナーケーブル141bを少数条植えクラッチ135の揺動アーム式の操作部135aに、他方の分岐ケーブル部におけるインナーケーブル141bを縦送りクラッチ136の揺動アーム式の操作部136aにそれぞれ連結し、前記操作ケーブル141のアウターケーブル141cのクラッチレバー側の端部を固定してあるとともに繰出し支持枠102の前記後枠部103によって揺動自在に支持されている揺動リンク142を、連動ロッド143によって少数条施肥クラッチ90の前記操作部94に連結することにより、クラッチレバー140を各クラッチ90,135,136の操作部94,135a136aに連動させてある。
【0079】つまり、クラッチレバー140を前記軸芯140aまわりで上下に揺動操作し、図24に実線で示すように、クラッチレバー140がこれの全体にわたって肥料タンク31の車体前後方向での大きさが最も大きい上端部での前面31dで成る肥料供給装置部30の最前端部より車体後方側に引退し、かつ、肥料供給装置部30の最大前後幅としての肥料タンク31の前後幅の内側に入り込む下降取付け状態になった入り操作位置ONに操作すると、各分岐ケーブル部におけるインナーケーブル141bが緩め操作されて操作部135a、136aを少数条植えクラッチ135、縦送りクラッチ136が備えている入り復元力によって入り側に揺動操作し、アウターケーブル141cが緩め操作されて操作部94を少数条施肥クラッチ90の前記クラッチバネ93による入り復元力によって入り側に揺動操作し、少数条植えクラッチ135、縦送りクラッチ136、少数条施肥クラッチ90のそれぞれが入り状態になる。すなわち、左側2条の苗植付けと施肥とが可能になる。
【0080】これに対し、図5に実線で示すように、クラッチレバー140を、クラッチレバー140の先端側が肥料供給装置部30の前記最前端部31dより前方側に突出する上昇取付け状態となった切り操作位置OFFに操作すると、各分岐ケーブル部におけるインナーケーブル141bが引っ張り操作されて操作部135a,136aを切り位置に揺動操作し、アウターケーブル141cのレバー側端部が押し操作されて揺動リンク142及び連動ロッド143を介して操作部94を切り位置に揺動操作し、少数条植えクラッチ135、縦送りクラッチ136、少数条施肥クラッチ90のそれぞれが切り状態になる。すなわち、左側2条の苗植付けと施肥とが停止する。
【0081】右側2条の苗植付け及び施肥を可能にしたり停止する前記少数条植えクラッチ135、縦送りクラッチ136及び少数条施肥クラッチ90は、肥料供給装置部30の取付け構造に備えてある前記右側の連結部材109のタンク支柱107より車体前方側に突出している前端部に備えてある支持部109aの支軸109bによって上下揺動自在に支持されているクラッチレバー140により、各クラッチ135,136,90が共に切り状態になったり、共に入り状態になるように切り換え操作するように構成してある。中央2条の苗植付け及び施肥を可能にしたり停止する前記少数条植えクラッチ135、縦送りクラッチ136及び少数条施肥クラッチ90は、肥料供給装置部30の取付け構造に備えてある前記左側の連結部材109の前記支持部109aによって上下揺動自在に支持されているクラッチレバー140により、各クラッチ135,136,90が共に切り状態になったり、共に入り状態になるように切り換え操作するように構成してある。これらクラッチレバー140の各クラッチを切り状態に切り換える操作位置OFF、及び、各クラッチを入り状態に切り換え操作する操作位置ONも、左側2条の苗植付けと施肥の入り切りのための前記クラッチレバー140の操作位置OFF,ONと同様に設定してある。また、各クラッチレバー140も、左側2条の苗植付けと施肥の入り切りのための前記クラッチレバー140と同様に、クラッチ側に一対の分岐ケーブル部を備えている操作ケーブル141を介して少数条植えクラッチ135と縦送りクラッチ136とに連動させてある。ただし、中央2条及び右側2条の苗植付けと施肥の入り切りを行うクラッチレバー140については、操作ケーブルのアウターケーブル141のレバー側端部を少数条施肥クラッチ90の操作部94に直接に固定して、少数条施肥クラッチ90に連動させてある。また、中央2条の施肥の入り切りを行う一対の少数条施肥クラッチ90は、これらの操作部94どうしを連動ロッド143によって連結することによってクラッチレバー140に連動させてある。
【0082】尚、図5に示す如く各クラッチレバー140に操作ロッド145を介して連結している揺動リンク146は、苗植付装置20が上昇非作業状態に持上げ操作された際、クラッチレバー140が切り操作位置OFFになっておればこのクラッチレバー140を自動的に入り操作位置ONに切り換え操作して少数条植えクラッチ135、縦送りクラッチ136、少数条施肥クラッチ90のそれぞれを自動的に入り側に切り換えるものである。すなわち、苗植付装置20が上昇操作された際、クラッチレバー140が切り位置OFFになっていると、揺動リンク146が前記リンク機構6の上昇駆動力によって揺動操作され、操作ロッド145を介してクラッチレバー140を入り操作位置ONに切り換え操作する。
【0083】〔別実施形態〕前記増設シャッターカバー121をシャッターカバー本体120に止着するのに、上記した実施形態の如く、連結突起123を増設シャッターカバー121の方に設ける構成を採用する他、連結突起123をシャッターカバー本体120の方に設け、連結部124を増設シャッターカバー121の方に設ける構成を採用して実施してもよい。
【0084】本発明は、6条植え型の他、5条、8条、10条植え型などの田植機にも適用できる。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成14年4月30日(2002.4.30)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2003−310014(P2003−310014A)
【公開日】 平成15年11月5日(2003.11.5)
【出願番号】 特願2002−129285(P2002−129285)