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【発明の名称】 施肥装置付き乗用型田植機
【発明者】 【氏名】園田 義昭
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】松村 哲也
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】網代 成良
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】谷 敬次
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】複数条の植付け苗それぞれに肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を自走車体の後部に設けてある乗用型田植機において、施肥箇所に肥料を肥料搬送風によって供給できながら、車体全長が短くでき、車体の左右重量バランスをよくでき、複数の肥料繰出し装置に対して極力均等に肥料搬送風を供給できるようにし、さらに送風機の積み込みが行いやすいようにする。

【解決手段】肥料繰出し装置40に肥料搬送風を供給する送風機61を運転座席4の下方に設けてある。送風機61のブロワ62の回転軸芯62cが車体横向きあり、ブロワ62が左右一対の板金製車体フレーム75どうしのに間に位置している。送風機61の電動モータ63が一方の板金製車体フレーム75の貫通長孔75aを挿通している。貫通長孔75aは、送風機61の積み込み時にも電動モータ63を挿入できる長孔にしてある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機であって、前記肥料供給装置部における肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給するブロワと、このブロワを駆動する電動モータとを備えている送風機を、ブロワの回転軸芯が車体横向きになり、かつ、ブロワが左右一対の板金製車体フレームどうしの間に位置し、さらに、ブロワの吸気口又は電動モータが前記板金製車体フレームを貫通している状態で運転座席の下方に設け、前記左右一対の板金製車体フレームの一方に、前記送風機を積み込む際にブロワの吸気口又は電動モータを入り込ませるための貫通長孔を設けてある施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項2】 自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機であって、前記肥料供給装置部の車体横方向に並ぶ複数の肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給する送風機を、自走車体の運転座席の下方に設け、複数の肥料繰出し装置に対して肥料搬送風を分配供給する送風ダクトの車体横方向に沿っている分配ダクト部における中央部分と、この中央部分から車体下方向きに延出している導入ダクト部とを単一部品に一体成形してあるとともに、前記導入ダクト部の導入口と、前記送風機の吹出し口とを、車体フレームの後部の上方を覆っている車体カバーの下方で接続してある施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項3】 自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機であって、前記肥料供給装置部の肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給する送風機と、自走車体のエンジン排気マフラーを覆う筒形のマフラーカバーと、このマフラーカバーを前記送風機の吸気口に連通させてマフラーカバーから送風機に吸気させる吸気ダクトとを備え、前記マフラーカバーに、このマフラーカバーの前記吸気ダクトに連通している側とは反対側の端を開放する開口、及び、マフラーカバーの周壁に位置しているとともに前記開口に連通している切欠きを備えてある施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項4】 自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機であって、前記肥料供給装置部の肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給する送風機と、自走車体の前部に位置するエンジン排気マフラーを覆うマフラーカバーと、このマフラーカバーを前記送風機の吸気口に連通させてマフラーカバーから送風機に吸気させる吸気ダクトとを備え、自走車体の左右一対の操向操作自在な前車輪の輪距を、前記苗植付装置による植付け苗の車体横方向での間隔の整数倍より大にしてある施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項5】 前記マフラーカバーと前記吸気ダクトとをゴム筒を介して接続してある請求項3又は4記載の施肥装置付き乗用型田植機。
【請求項6】 自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機であって、前記肥料供給装置部の肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給する送風機と、この送風機の吸気口から自走車体の前部に延出して原動部に開口している吸気ダクトとを備えてあるとともに、自走車体の車体横向きの車体フレームに、前記吸気ダクトが挿通している貫通孔を設けてある施肥装置付き乗用型田植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記田植機は、肥料供給装置部の肥料繰出し装置などの重量や、肥料供給装置部に貯留される肥料の重量が苗植付装置に掛からないように、しかも、肥料供給装置部から苗植付装置の施肥箇所まで肥料を供給する肥料供給路が極力短くなるように施肥装置の肥料供給装置部を自走車体の後部に設けたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の施肥装置付き田植機において、従来、たとえば特開2002−95312号公報に示されるように、肥料供給装置部の肥料繰出し装置に送風機によって肥料搬送風が供給され、肥料繰出し装置から苗植付装置の施肥箇所まで肥料を供給する経路が長いとか屈曲していても、肥料繰出し装置からの肥料を施肥箇所まで搬送風によって確実に送れるようになったものがあった。
【0004】この場合、送風機の搭載具合とか、送風機から肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給する経路の構成具合によっては、車体や搬送風供給の面で不具合が発生しやすくなる。すなわち、送風機が車体横一側方に位置すると、送風機の重量が車体の横側に掛かって車体の左右重量バランスが悪化しやすくなる。また、肥料供給装置部の横一端側から肥料繰出し装置に対して肥料搬送風を供給すると、送風機に対して最も近くに位置する肥料繰出し装置に搬送風を供給するための供給路と、送風機から最も離れて位置する肥料繰出し装置に搬送風を供給するための供給路との長さの差が著しく大になり、複数の肥料繰出し装置に対して肥料搬送風が著しく不均等な状態で供給されやすくなる。
【0005】また、この種の施肥装置においては、肥料が湿気るとか、肥料繰出し装置から施肥箇所に肥料を搬送する肥料供給路の内部が湿気たりすると、肥料が流れにくくなって肥料詰まりが発生しやすくなる。
【0006】本発明の目的は、車体や搬送風供給の面での不具合発生を回避したり抑制することを可能にしながら、さらには、肥料搬送が構造簡単に有利に行なわれるようにしながら肥料を施肥箇所まで搬送風によって供給できるとか、湿気による肥料詰まりを発生しにくくしながら肥料を施肥箇所まで搬送風によって供給できる施肥装置付き乗用型田植機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0008】〔構成〕自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機において、前記肥料供給装置部における肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給するブロワと、このブロワを駆動する電動モータとを備えている送風機を、ブロワの回転軸芯が車体横向きになり、かつ、ブロワが左右一対の板金製車体フレームどうしの間に位置し、さらに、ブロワの吸気口又は電動モータが前記板金製車体フレームを貫通している状態で運転座席の下方に設け、前記左右一対の板金製車体フレームの一方に、前記送風機を積み込む際にブロワの吸気口又は電動モータを入り込ませるための貫通長孔を設けてある。
【0009】〔作用〕送風機を運転座席の下方に設けてあり、ブロワの回転軸芯が車体横向きになっており、ブロワが左右一対の板金製車体フレームどうしの間に位置しており、ブロワの吸気口又は電動モータが板金製車体フレームを貫通しているものだから、送風機を設置するためのスペースを特別に設ける必要がないとか、特別に設ける必要があっても送風機が運転座席に対して前後方向に重なる分だけ小さいスペースで済んで、車体の前後長さが長くなるとか大幅に長くなることを抑制しながら、かつ、送風機の下部が左右の車体フレームどうしの間に極力低く入り込んで、送風機の全体が極力低レベルに位置するようにしながら、さらに、送風機の吹出し口が車体の左右中心やそれに近い部位に位置して、送風機から最も離れて位置する肥料繰出し装置に対して搬送風を供給する経路と、最も近くに位置する肥料繰出し装置に対して搬送風を供給する経路との長さの差が極力短くなるようにしながら肥料繰出し装置に対して肥料搬送風を供給できる。
【0010】送風機の組付けを行う際、ブロワ回転軸芯が車体に対して傾斜した姿勢にしながら、かつ、吸気口又は電動モータが板金製車体フレームの貫通長孔に入り込んだ状態にしながら送風機を板金製車体フレームどうしの間に入り込ませ、所定の積み込み位置になると、ブロワ回転軸芯が車体横向きになった所定の組付け姿勢にして固定するという組付け方法を採用して組付けることができるものである。
【0011】〔効果〕したがって、送風機に対して遠くに位置する肥料繰出し装置のための搬送風供給路と、近くに位置する肥料繰出し装置のための搬送風供給路との差が極力少なくなっていずれの肥料繰出し装置に対しても肥料搬送風が極力等しい風量や強さで供給されるようにし、いずれの施肥箇所にも肥料を適度な搬送風によって確実に供給して施肥むらの少ない精度のよい施肥作業が行える。
【0012】その割には、車体長さを短く済ませるとともに車体の重量バランスを良好なものにして田植機全体を走行や操縦しやすいものにできる。
【0013】さらに、送風機を点検したり修理するなどの作業を行うに当たり、貫通長孔を利用すれば、ブロワと電動モータとが分離した状態にする分解手間を掛けなくとも所定の組付け位置から取出すとかこの組付け位置に積み込むことができて楽にかつ能率よく作業できる。
【0014】請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0015】〔構成〕自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機において、前記肥料供給装置部の車体横方向に並ぶ複数の肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給する送風機を、自走車体の運転座席の下方に設け、複数の肥料繰出し装置に対して肥料搬送風を分配供給する送風ダクトの車体横方向に沿っている分配ダクト部における中央部分と、この中央部分から車体下方向きに延出している導入ダクト部とを単一部品に一体成形してあるとともに、前記導入ダクト部の導入口と、前記送風機の吹出し口とを、車体フレームの後部の上方を覆っている車体カバーの下方で接続してある。
【0016】〔作用〕送風機を運転座席の下方に設けてあるものだから、送風機を設置するためのスペースを特別に設ける必要がないとか、特別に設ける必要があっても送風機が運転座席に対して前後方向に重なる分だけ小さいスペースで済んで、車体の前後長さが長くなるとか大幅に長くなることを抑制しながら、肥料繰出し装置に対して肥料搬送風を供給できる。
【0017】分配ダクト部における中央部分と、前記導入ダクト部とを単一部品に一体成形してあるとともに、導入ダクト部の導入口と、送風機の吹出し口とを車体カバーの下方で接続してあるものだから、送風機の吹出し口と、送風ダクトの導入口とが接続している部位の上方が車体カバーによってカバーされ、雨水とか洗車水が掛かっても送風機に侵入しくいようにしながら送風機と分配ダクトとを接続できる。
【0018】〔効果〕したがって、肥料繰出し装置に肥料搬送風が供給され、施肥箇所に肥料が搬送風によって確実に供給されて施肥むらの少ない精度のよい施肥作業が行えるものでありながら、車体長さを短く済ませて田植機全体を走行や操縦しやすいものにできる。さらに、送風機に浸水が発生しにくくて故障しにくいものになる。
【0019】請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0020】〔構成〕自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機において、前記肥料供給装置部の肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給する送風機と、自走車体のエンジン排気マフラーを覆う筒形のマフラーカバーと、このマフラーカバーを前記送風機の吸気口に連通させてマフラーカバーから送風機に吸気させる吸気ダクトとを備え、前記マフラーカバーに、このマフラーカバーの前記吸気ダクトに連通している側とは反対側の端を開放する開口、及び、マフラーカバーの周壁に位置しているとともに前記開口に連通している切欠きを備えてある。
【0021】〔作用〕送風機が吸気ダクトを介してマフラーカバーから吸気して肥料搬送風を発生させ、この肥料搬送風を肥料繰出し装置に供給するものであるから、マフラーカバーによる覆いのためにエンジン排気マフラーによって効果的に加熱された肥料搬送風を肥料繰出し装置に供給させ、施肥箇所に対して肥料を温風によって供給できる。これにより、肥料繰出し装置から施肥箇所に肥料供給する供給路とか肥料が湿気ている場合でも、温風によって乾燥させながら供給することが可能になる。
【0022】〔効果〕したがって、肥料供給路や肥料が湿気ていない場合には、施肥箇所に肥料が搬送風によって確実に供給されて施肥むらの少ない精度のよい施肥作業が行えるのみならず、肥料供給路や肥料が湿気ている場合であっても、温風によって乾燥させながら供給されて湿気による詰まりが発生しにくく、施肥むらや施肥もれの少ない精度のよい施肥作業が行える。
【0023】しかも、エンジン排気マフラーを加熱手段に利用して構造面や経済面で有利に得られる。
【0024】請求項4による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0025】〔構成〕自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機において、前記肥料供給装置部の肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給する送風機と、自走車体の前部に位置するエンジン排気マフラーを覆うマフラーカバーと、このマフラーカバーを前記送風機の吸気口に連通させてマフラーカバーから送風機に吸気させる吸気ダクトとを備え、自走車体の左右一対の操向操作自在な前車輪の輪距を、前記苗植付装置による植付け苗の車体横方向での間隔の整数倍より大にしてある。
【0026】〔作用〕送風機が吸気ダクトを介してマフラーカバーから吸気して肥料搬送風を発生させ、この肥料搬送風を肥料繰出し装置に供給するものであるから、マフラーカバーによる覆いのためにエンジン排気マフラーによって効果的に加熱された肥料搬送風を肥料繰出し装置に供給させ、施肥箇所に対して肥料を温風によって供給できる。これにより、肥料繰出し装置から施肥箇所に肥料供給する供給路とか肥料が湿気ている場合でも、温風によって乾燥させながら供給できる。
【0027】この場合、マフラーカバーとか吸気ダクトが前輪の内側に位置し、前輪が操向操作されて揺動していくに伴ってマフラーカバーとか吸気ダクトに接近すると、マフラーカバーとか吸気ダクトに泥などが付着しやすくなることから、前輪の切れ角を大きくできない事態が発生しやすくなる。ところが、前車輪の輪距を植付け苗の車体横方向での間隔の整数倍より大にしてあるものだから、マフラーカバーとか吸気ダクトが前輪の内側に位置しても、前輪が操向操作されて揺動したときの前輪とマフラカバーとか吸気ダクトとの間隔を大に確保して、前輪の切れ角を大きく確保しながらマフラーカバー及び吸気ダクトを装備できる。
【0028】〔効果〕したがって、肥料供給路や肥料が湿気ていない場合には、施肥箇所に肥料が搬送風によって確実に供給されて施肥むらの少ない精度のよい施肥作業が行えるのみならず、肥料供給路や肥料が湿気ている場合であっても、温風によって乾燥させながら供給されて湿気による詰まりが発生しにくく、施肥むらや施肥もれの少ない精度のよい施肥作業が行える。
【0029】しかも、その割には、エンジン排気マフラーを加熱手段に利用して構造面や経済面で有利に得られ、かつ、前車輪の切れ角を大きくして小回り旋回できる。
【0030】請求項5による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0031】〔構成〕請求項3又は4による発明の構成において、前記マフラーカバーと前記吸気ダクトとをゴム筒を介して接続してある。
【0032】〔作用〕マフラーカバーがエンジン排気マフラーと共に振動する事態が発生しやすくなるが、この場合、マフラーカバーの振動がゴム筒によって吸収されて吸気ダクトに伝達しにくくなる。
【0033】〔効果〕したがって、排気マフラーやマフラーカバーの振動が吸気ダクトに伝達しにくくて吸気ダクトや送風機に損傷が故障が発生しにくくなる。
【0034】請求項6による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0035】〔構成〕自走車体の後部に、機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構が付いている苗植付装置を昇降操作自在に連結し、前記複数の苗植付機構による苗植え箇所の付近に各別に肥料供給する施肥装置の肥料供給装置部を、自走車体の後部に設けてある施肥装置付き乗用型田植機において、前記肥料供給装置部の肥料繰出し装置に肥料搬送風を供給する送風機と、この送風機の吸気口から自走車体の前部に延出して原動部に開口している吸気ダクトとを備えてあるとともに、自走車体の車体横向きの車体フレームに、前記吸気ダクトが挿通している貫通孔を設けてある。
【0036】〔作用〕送風機が吸気ダクトを介して原動部から吸気して肥料搬送風を発生させ、この肥料搬送風を肥料繰出し装置に供給するものであるから、エンジン排気マフラーなどでエンジン排熱のために温度上昇した肥料搬送風を肥料繰出し装置に供給させ、施肥箇所に対して肥料を温風によって供給できる。これにより、肥料繰出し装置から施肥箇所に肥料供給する供給路とか肥料が湿気ている場合でも、肥料搬送風によって乾燥させながら供給できる。
【0037】車体横向きの車体フレームに、吸気ダクトが挿通している貫通孔を設けてあるものだから、吸気ダクトの最低地上高を極力高くしながら、かつ、最高地上高さを極力低くしながらが吸気ダクトを装備できる。
【0038】〔効果〕したがって、肥料供給路や肥料が湿気ていない場合には、施肥箇所に肥料が搬送風によって確実に供給されて施肥むらの少ない精度のよい施肥作業が行えるのみならず、肥料供給路や肥料が湿気ている場合であっても、温風によって乾燥させながら供給されて湿気による詰まりが発生しにくく、施肥むらや施肥もれの少ない精度のよい施肥作業が行える。
【0039】しかも、吸気ダクトの最低地上高が極力高くなり、吸気ダクトに泥や石などが付着したり当たって損傷や破損が発生しにくくなり、かつ、吸気ダクトの最高地上高さが極力低くなり、運転部デッキを乗降りしやすいように極力低くできる。
【0040】
【発明の実施の形態】図1、図2に示すように、左右一対の操向操作な前車輪1と、左右一対の後車輪2とがエンジン11からの駆動力によって駆動されて自走し、かつ、前記エンジン11が設けられている原動部10の両横側に位置する予備苗収容装置3、車体後部に位置する運転座席4が設けられている搭乗型運転部のそれぞれを備えている自走車体の後部に、リンク機構6を介して苗植付装置20を連結するとともに、リンク機構6にロッド側が連結しているリフトシリンダ7によってリンク機構6を車体に対して上下に揺動操作することによって苗植付装置20を昇降操作するように構成し、前記エンジン11からの駆動力を回転軸8によって苗植付装置20に伝達するように構成し、運転座席4の後側に位置する車体横方向に長い一つの肥料タンク31が付いている施肥装置Sを備えさせて、施肥装置付き乗用型田植機を構成してある。
【0041】この田植機は、苗植付装置20を接地フロート21が田面に接地した下降作業状態にして自走車体を走行させることにより、苗植付装置20が植付け機体の横方向に並んでいる複数の苗植付機構22によって複数条の苗植え付けを行っていき、これと同時に、施肥装置Sが複数条の植付け苗それぞれの横側付近に粒状の肥料を供給していくものであり、詳しくは、次の如く構成してある。
【0042】図1、図2、図3などに示すように、苗植付装置20は、前記回転軸8から入力するフィードケース23、植付け機体の横方向に並ぶ複数個の植付けケース24などで成る植付け機体フレームと、前記各植付けケース24の後端部の両横側に駆動回動自在に付設してある前記苗植付機構22と、前記植付け機体フレームの前端側の上方に植付け機体の横方向に摺動自在に設けてあるとともに各苗植付機構22の苗植え運動に連動して左右方向の往復移送されて各苗植付機構22に苗供給する苗載せ台25と、前記植付け機体フレームの下部に植付け機体の横方向に並べて後端側の軸芯まわりで上下揺動するように付設してある前記複数個の接地フロート21とを備えて構成してある。
【0043】図1、図3、図4などに示すように、施肥装置Sは、前記肥料タンク31を備えている肥料供給装置部30と、この肥料供給装置部30の車体横方向に並んでいる複数個の肥料排出口41から各別に苗植付装置20の方に延出し、延出端側が苗載せ台25の裏面側に位置している複数本の肥料供給路50と、この複数本の肥料供給路50の延出端部に各別に接続してあるとともに前記各苗植付機構22の横側近くに一つずつ位置する配置で植付け機体の横方向に並べて前記接地フロート21に固定してある複数個の作溝施肥具70と、運転座席4の下方に位置する送風機61を備えている送風装置部60とによって構成してある。
【0044】図4、図5などに示すように、肥料供給装置部30は、蓋32が上部に揺動開閉自在に付いているとともにこの蓋32を開けなくとも外部から内部が見えるように蓋32もタンク本体も透明の樹脂材で作製してある前記肥料タンク31と、この肥料タンク31の車体横方向に並んでいる複数個の下細り底部31aのそれぞれに2個ずつ連結する状態で肥料タンク31の下部に車体横方向に並んで連結している複数個の肥料繰出し装置40とによって構成してある。
【0045】図6〜図9などに示すように、前記各肥料繰出し装置40は、肥料タンク31の前記下細り底部31aに上端側が連結しているとともに外部から内部が見えるように透明の樹脂材で作製してある繰出しケース42、この繰出しケース42の内部に位置する左右一対の繰出し室の一方に回転自在に設けてある繰出しロール43、前記繰出しケース42の下端側に前記一対の繰出し室に各別に連通させて車体横方向に並べて設けてある2個の前記肥料排出口41のうちの一方の肥料排出口41、繰出しケース42の内部に繰出しロール43に対して肥料供給するように設けてある供給口44のための2枚のシャッター45などを備えて構成してある。
【0046】すなわち、各肥料繰出し装置40は、前記各シャッター45の一端側に連結している摺動ロッドで成る繰出し量調節具46の繰出しケース42から外部に突出している端部に操作ノブを付設して設けてある操作部46aにより、前記繰出し量調節具46を図9の如き操作ガイド118のガイド溝118aに沿わせて摺動操作することによって、2枚のシャッター45の少なくとも一方を繰出しケース42の内部に位置するシャッター収容室45aに押し込み操作して前記供給口44を開けた状態にし、他方の繰出し室に位置する繰出しロール43の回転支軸に兼用してある回転支軸47が駆動されることにより、繰出しロール43によって肥料タンク31から肥料排出口41に肥料を繰出す。すなわち、繰出しロール43が回転支軸47によって水平向きの軸芯まわりで繰出し方向の回転するように駆動され、肥料タンク31の排出口31bから繰出しケース42の内部に流下して前記供給口44から繰出しロール43の上側に供給された肥料を繰出しロール43の周面にロール回転方向に並んでいる図6、図7の如き複数個の繰出し凹部43aによって繰出しロール43の下側に取り出して繰出し室の出口から肥料排出口41に流下させる。
【0047】尚、肥料タンク31の一つの下細り底部31aに連結している2個の肥料繰出し装置40にあっては、一方の肥料繰出し装置40の繰出しケース42と、他方の肥料繰出し装置40の繰出しケース42とを単一部品に作製して構成してあり、両肥料繰出し装置40の繰出しロール43が1本の回転支軸47によって回転操作自在に支持されている。そして、肥料タンク31の車体内側に位置する一つの下細り底部31aに連結している2個の肥料繰出し装置40のうちの一方の繰出し装置40にあっては、前記供給口44を蓋体によって閉じて、使用しないようになっている。
【0048】図10〜図12に示すように、前記送風装置部60は、ブロワ62及びこのブロワ62を駆動する電動モータ63が備えられている前記送風機61と、前記各繰出し装置40の下端部の前側に連結している送風ダクト65と、前記送風機61のブロワ62の吸気口62aから車体前方側に延出して延出端側が原動部10に開口している吸気ダクト68とを備えて構成してある。
【0049】図12に示すように、前記吸気ダクト68の原動部10に位置している開口68aは、エンジン排気マフラー12に対して外嵌するように装着してある筒型のマフラーカバー13の後端側に対して、マフラーカバー13の振動が吸気ダクト68に伝達することを抑制する蛇腹形のゴム筒14を介して接続してある。
【0050】図6、図10、図13、図15などに示すように、前記送風ダクト65は、前記複数の肥料繰出し装置40それぞれの前記繰出しケース42の下端部の前面側に前記肥料排出口41に対して車体前後方向に一直線状に並んで連通するようにして設けてある風取入れ口48に対して接続している車体横向きの丸パイプ形状の分配ダクト部66と、この分配ダクト部66の車体横方向での中央部に位置する部分66aから車体下方向きで、かつ、やや前方向きに延出しているとともに前記中央部分66aとの単一部品になるようにこの中央部分66aに一体成形してある導入ダクト部67とによって構成してある。図13などに示すように、送風ダクト65の前記導入ダクト部67は、運転座席4の後方の車体左右方向での中央部に、車体フレームの後部の上方を覆っている車体カバー71を貫通している状態に配置してあり、前記導入ダクト部67の導入口67aは、前記車体カバー71の下方で前記ブロワ62の吹出し口62bに対して継ぎ手69によって接続してある。
【0051】つまり、送風装置部60は、エンジン排気マフラー12によってマフラーカバー13の内部で加熱されて温度上昇した空気を、電動モータ63によって駆動されるブロワ62によって吸気ダクト68を介して吸引して温度の高い肥料搬送風を発生させ、この肥料搬送風を吹出し口62bから送風ダクト65の導入ダクト部67を通して分配ダクト部66に送り込み、この分配ダクト部66によって複数個の肥料繰出し装置40に分配して各肥料繰出し装置40の風取入れ口48から肥料排出口41に供給する。
【0052】各肥料繰出し装置40の繰出しロール43は、図4の如く各肥料繰出し装置40の前記繰出しケース42の後面側にわたって回転自在に取付けた車体横向きの1本の六角軸で成る繰出し駆動軸81を備えている施肥駆動装置80によって駆動すように構成してあり、この施肥駆動装置80は、図4、図5、図7などに示す如く構成してある。
【0053】すなわち、施肥駆動装置80は、前記繰出し駆動軸81と、この繰出し駆動軸81と前記繰出しロール43を2個ずつ一体回転自在に支持している前記複数本の回転支軸47それぞれとの間に設けた少数施肥クラッチ90と、図17、図19の如く繰出し駆動軸81に出力側回転体82a,83aが一体回転自在に連結している第1及び第2一方向回転クラッチ82,83と、両一回転方向クラッチ82,83の入力側回転体82b,83bどうしを連動させているリンク機構84と、第1一回転方向クラッチ82の入力側回転体82bから一体回転自在に延出している操作アーム85と、この操作アーム85にアーム側連動部材96が連結している施肥量調節機構95と、この施肥量調節機構95の駆動側連動部材97に一端側が相対回転自在に連結している丸棒材で成る駆動杆86と、この駆動杆86の他端側にクランクアーム87aが相対回転自在に連結している動力取出し機構87とを備えて構成してある。
【0054】図7、図16に示すように、前記各少数条施肥クラッチ90は、前記回転支軸47の肥料繰出しケース42から外部に突出している端部に一体回転自在に設けてあるギヤ部47aに噛合っている状態で前記繰出し駆動軸81によって相対回転自在に支持されている出力ギヤ91と、繰出し駆動軸81によって摺動自在に支持されているとともに繰出し駆動軸81の六角形状のために繰出し駆動軸81と一体回転する入力側部材92と、この入力側部材92と前記出力側部材91との間に設けた噛合い形式のクラッチ本体90aと、入力側部材92を摺動付勢しているクラッチバネ93とを備えて成り、入力側部材92の操作溝に操作ピン94aによって係合している操作部94を揺動操作すると、この操作部94に伝達される人為操作力と、クラッチバネ93による操作力とのために入力側部材92が繰出し駆動軸81に対して摺動してクラッチ本体90aの入力側部材92のクラッチ爪を出力ギヤ91のクラッチ爪に対して係脱させることにより、繰出し駆動軸81の回動力を入力側部材92、クラッチ本体90a、出力側部材91を介して回転支軸47のギヤ部47aに伝達して2個の肥料繰出し装置40の繰出しロール43を纏めて駆動するように入り状態になったり、繰出し駆動軸81から回転支軸47に対する伝動を絶つことによって2個の肥料繰出し装置40繰出しロール43の駆動を一挙に停止するように切り状態になったりする。
【0055】図17、図19に示すように、前記リンク機構84は、第1一回転方向クラッチ82の前記入力側回転体82bに一端側が連結しているロッド製の連動リンク84aと、この連動リンク84aの他端側が一方のアーム部に連結しているとともに支持部材88によって揺動自在に支持されている揺動リンク84bと、この揺動リンク84bの他方のアーム部を第2一回転方向クラッチ83の入力側回転体83bに連動させているロッド製の連動リンク84cとで成り、前記操作アーム85の繰出し駆動軸81の軸芯まわりでの往復揺動による各肥料繰出し装置40の繰出しロール43の駆動を可能にしている。すなわち、操作アーム85が上昇側(図17の矢印イ側)に揺動操作されると、この操作アーム85の回動力が第1一方向回転クラッチ82によって繰出し駆動軸81に伝達される。このとき、第1一方向回転クラッチ82の入力側回転体82bの回動力のために連動リンク84aが揺動リンク84bを揺動操作し、この揺動リンク84bが連動リンク84cを介して第2一方向回転クラッチ83の入力側回転体83bを回転操作するが、この入力側回転体83bは、繰出し方向とは反対の回転方向に回転操作されて出力側回転体83aに対して空回りする。そして、操作アーム85が下降側(図17の矢印ロ側)に揺動操作されると、第1一方向回転クラッチ82の入力側回転体82bが出力側回転体82aに対して空回りする。このとき、第1一方向回転クラッチ82の入力側回転体82bの回動力のために連動リンク84aが揺動リンク84bを揺動操作し、この揺動リンク84bが連動リンク84cを介して第2一方向回転クラッチ83の入力側回転体83bを繰出し方向に回転操作し、リンク機構84が第2一方向回転クラッチ83を介して繰出し駆動軸81を駆動する。
【0056】図4などに示すように、動力取出し機構87は、エンジン11からの駆動力を図1の後輪駆動ケース72に伝達する回転軸73の途中からこの駆動力を取り出してこの駆動力によってクランクアーム87aを回動するように駆動し、この回動するクランクアーム87aによって駆動杆86を往復駆動するように構成してある。
【0057】これにより、施肥駆動装置80は、左右後輪2に動力伝達する回転軸73の駆動力によってクランクアーム87aを駆動してこのクランクアーム87aによって駆動杆86を往復駆動し、この駆動杆86の往復動力を施肥量調節機構95を介して操作アーム85に伝達してこの操作アーム85を繰出し駆動軸81の軸芯まわりで往復揺動させ、この操作アーム85によって一対の一方向回転クラッチ82,83とリンク機構84とを介して繰出し駆動軸81を回駆動し、この繰出し駆動軸81の駆動力を各肥料繰出し装置40の繰出しロール43の回転支軸47に少数条施肥クラッチ90を介して伝達することにより、各肥料繰出し装置40の繰出しロール43を所定の繰出し回転方向にのみ回転するように駆動する。
【0058】つまり、施肥装置Sは、次の如く施肥を行うようになっている。すなわち、肥料供給装置部30の各肥料繰出し装置40の繰出しロール43を、左右後輪2に動力伝達する前記回転軸73の駆動力を動力源とする施肥駆動装置80によって駆動し、この繰出しロール43によって肥料タンク31から粒状の肥料を繰出し凹部43aの容積と、開き操作してあるシャッター45の枚数とによって決まる設定量ずつで肥料排出口41に繰出し、この肥料を、送風装置部60の送風機61と送風ダクト65とによって肥料排出口41に供給された肥料搬送風によって肥料供給路50を通して作溝施肥具70に供給し、各作溝施肥具70によって苗植付機構22による植付け苗の横側近くで田面に溝を形成してこの溝の内部に肥料を落下させていくようになっている。
【0059】そして、各肥料繰出し装置40において、2枚のシャッター45を前記繰出し量調節具46によって開閉調節することによって肥料の繰出しを入り切りしたり、肥料の繰出し量を調節するようになっている。すなわち、2枚のシャッター45のいずれもを閉じ側に操作すると、供給口44が全閉状態になり、繰出しロール43に対して肥料が供給されなくなり、肥料の繰出しが切りになる。2枚のシャッター45のいずれもを開き側に操作すると、供給口44が全開状態になって繰出しロール43の一方の片側半分における繰出し凹部43aと、他方の片側半分における繰出し凹部43aとのいずれにも肥料が供給されることになり、肥料の繰出しが入りになるとともに単位時間当たりの繰出し量が多くなる。これに対し、2枚のシャッター45のいずれか一方を開き側で他方を閉じ側に操作すると、供給口44が半開き状態になり、繰出しロール45のいずれか一方の片側半分における繰出し凹部43aのみに肥料が供給されることになり、肥料の繰出しが入りになるとともに単位時間当たりの繰出し量が少なくなる。
【0060】図18に示すように、前記施肥量調節機構95は、板金部材で成る前記アーム側連動部材96と、このアーム側連動部材96の一端側を前記操作アーム85の背板部85aに締め付け連結する連結ネジ98と、横断面コの字形状の板金部材で成るとともに前記駆動杆86の端部が連結ピン97aによって連結している前記駆動側連動部材97と、この駆動側連動部材97の背板部97bを前記アーム側連動部材96の背板部96aに連結している調節ネジ99とを備えて構成してある。
【0061】アーム側連動部材96は、これの一対の横板部にわたって固設してある位置決めピン96bが、操作アーム85の縦板部に操作アーム85の長手方向に並べて設けてある複数個の位置決め凹部85bから選択した一つに入り込んだ連結位置にして前記連結ネジ98によって操作アーム85の背板部85aに締め付け連結するように構成してある。つまり、アーム側連動部材96の連結ネジ98による操作アーム85に対する締め付けを解除すると、操作アーム85の連結ネジ98のためのネジ孔85cが長孔であることにより、アーム側連動部材96を連結ネジ98と共に操作アーム85に対してスライド調節でき、このスライド調節を行って位置決めピン96bが入り込む操作アーム85の位置決め凹部85bを変更することにより、アーム側連動部材96の操作アーム85に対する連結位置が操作アーム85の長手方向に、位置決め凹部85bの並ぶピッチによって決まる位置変更ピッチで変化するようにしてある。
【0062】駆動側連動部材97に一端側が固着されている前記調節ネジ99の他端側に装着されているナットで成る調節部材99aを回動調節することにより、駆動側連動部材97の前記位置決めピン96bが挿通しているピン孔97c、前記アーム側連動部材96の前記連結ピン97aの端部が入り込んでいるピン孔96cのそれぞれが長孔であることにより、駆動側連動部材97のアーム側連動部材96に対する連結位置が、操作アーム85の長手方向に沿う方向に、調節ネジ99のネジピッチで決まる位置変更ピッチであって、かつ、アーム側連動部材96の操作アーム85に対する位置変更ピッチよりも小さな位置変更ピッチで変化するように構成してある。
【0063】これにより、施肥量調節機構95は、駆動杆86の往復動力を駆動側連動部材97及びアーム側連動部材96を介して操作アーム85に伝達することにより、駆動杆97による操作アーム85の駆動を可能にしている。そして、アーム側連動部材96の操作アーム85に対する連結位置を変更することにより、操作アーム85における駆動杆86の連結位置を操作アーム85の長手方向に比較的大きな変更ピッチで変更して操作アーム85が駆動杆86によって駆動される揺動角度を大まかに変更し、各肥料繰出し装置40における単位時間当たりの肥料繰出し量の粗調節を行う。そして、駆動側連動部材97のアーム側連動部材96に対する連結位置を変更することにより、操作アーム85における駆動杆86の連結位置を操作アーム86の長手方向に比較的小さな変更ピッチで変更して操作アーム85が駆動杆86によって駆動される揺動角度を微細に変更し、各肥料繰出し装置40における単位時間当たりの肥料繰出し量の微調節を行う。
【0064】前記肥料供給装置部30の複数の肥料排出口41に各別に接続している前記複数の肥料供給路50のそれぞれは、図6の如く肥料繰出し装置40の繰出しケース42とは別部品に作製して肥料繰出し装置40の前記肥料排出口41に継ぎ手51aによって基端側が接続している非可撓性の樹脂製管部材51と、この管部材51の先端側に継ぎ手51aによって一端側が接続している可撓性のホース52と、図3の如くこのホース52の他端側に肥料供給管56の入口が接続している空気抜き機構55と、図20の如くこの空気抜き機構55の前記肥料供給管56の出口を前記作溝施肥具70に接続している非可撓性の樹脂製管部材53とによって構成してある。
【0065】肥料供給装置部30は、図4、図5、図21などに示す取付け構造により、自走車体の左右一対の角パイプ材で成る車体前後向きの車体メインフレーム5によって支持させてある。
【0066】すなわち、前記左右一対の車体メインフレーム5の後部に各別に立設されている左右一対の板金製車体フレーム75の一方の後端側の上部に連結部材101aを介して下端側が連結していて前記車体フレーム75の後部に立設されている一方の車繰出し支柱101と、他方の板金製車体フレーム75の後端側の上部に前記連結部材101aを介して下端側が連結していて他方の車体フレーム75の後部に立設されている繰出し支柱101と、前記両繰出し支柱101の上端部どうしにわたって車体横向きの後枠部103が連結していて両繰出し支柱101によって支持されている繰出し支持枠102と、前記両板金製車体フレーム75の上端側の車体前後方向での中間部どうしにわたって連結している車体横向きの丸パイプ材で成る車体フレーム76の支持部76aに立設されている左右一対の丸パイプ材で成るタンク支柱107と、この両タンク支柱107の上端部どうしにわたって連結していて両タンク支柱107によって支持されている車体横向きの丸パイプ材で成るタンク支持体108とのそれぞれを、自走車体の運転座席4の後側に設け、前記繰出し支持枠102の前記後枠部103を、前記各繰出し装置40の繰出しケース42の後面側に連結ボルト103aによって連結し、前記繰出し支持枠102の前記後枠部103の前方側に位置している車体横向きの丸棒材で成る前枠部104を、前記各繰出し装置40の繰出しケース42の前面側に連結ボルト104aによって連結し、前記タンク支持体108を、肥料タンク31の前記各下細り底部31aの前面側に支持作用するように当接させてある。
【0067】図22、図23などに示すように、前記左右一対のタンク支柱107それぞれと、前記繰出し枠体102の前枠部104とにわたって連結部材109を取付け、タンク支柱107と繰出し枠体102とが連結部材109によって連結されて互いに支持し合うように構成してある。
【0068】図21に示すように、前記繰出し支持枠102は、車体前後方向に並んでいるとともに互いに平行になっている前記後枠部103と前記前枠部104のそれぞれと、この前枠部104と後枠部103の両端部どうしを連結している帯板金で成る左右一対の外側連結枠部105と、この外側連結枠部105よりやや車体内方側で、かつ、前記連結部材109の近くで前枠部104と後枠部103とを連結している左右一対の内側連結枠部106とのそれぞれによって構成してある。
【0069】前記送風機61は、図4、図13、図14、図15に示す取付け構造により、自走車体の前記一対の車体メインフレーム5によって支持させてある。
【0070】すなわち、前記左右一対の板金製車体フレーム75のそれぞれに貫通孔75aを設け、送風機61のブロワ62の回転軸芯62cが車体横向きになり、かつ、ブロワ62の吹出し口62bが車体上方向きでやや後ろ向きになって肥料繰出し装置40の方に向かう状態になり、さらに、ブロワ62が前記左右一対の板金製車体フレーム75どうしの間に位置し、さらに、送風機61の電動モータ63が前記一方の板金製車体フレーム75の前記貫通孔75aを、前記吸気ダクト68が前記他方の板金製車体フレーム75の前記貫通孔75aをそれぞれ挿通する取付け姿勢にして運転座席4の下方に配置し、吸気ダクト68が位置している方の前記車体メインフレーム5に固定されている支持体77にブロワケースの下端側を連結ボルトによって締め付け連結し、電動モータ63が貫通している方の前記板金製車体フレーム75の前記貫通孔75aの下端側のまわりに付設してあるゴム製の緩衝材75bを介して板金製車体フレーム75によって電動モータ63を受け止め支持させてある。
【0071】送風機61の電動モータ63が貫通している方の板金製車体フレーム75の前記貫通孔75aを、車体上下方向に長い貫通長孔にしてある。すなわち、送風機61の組付けを行う際、ブロワ回転軸芯62cが車体に対して傾斜した姿勢にしながら、かつ、電動モータ63が板金製車体フレーム75の貫通長孔75aに入り込んだ状態にしながら送風機61を板金製車体フレーム75どうしの間に上方から入り込ませていくことにより、送風機61をブロワ62と電動モータ63が分離した分解状態にしなくとも、所定の組付け位置に積み込むことができるようにしてある。
【0072】吸気ダクト68が貫通している方の板金製車体フレーム75は、電動モータ63が貫通する方の板金製車体フレーム75を作製する板金素材と同一の板金素材によって作製することから、吸気ダクト68が貫通している方の板金製車体フレーム75の前記貫通孔75aも、他方の板金製車体フレーム75の貫通長孔75aと同一の形状及び大きさの貫通長孔になっている。
【0073】図2に示すように、前車輪1の輪距FTを、後車輪2の輪距と同一で、かつ、苗植付装置20による複数の植付け苗条の隣接し合う一対の植付け苗条における植付け苗の車体横方向での間隔Wの整数倍より大の値の輪距にしてある。前車輪1が操向操作されて横向きに揺動しても、その切れ角の割には前車輪1と、これの内側に位置する前記吸気ダクト68との間隔を大に確保できるようにしてある。
【0074】図1、図10に示すように、前記吸気ダクト68は、前記左右一対の車体メインフレーム5の一方の車体横外側に位置する部位から車体前方向きに延出され、前記丸パイプ製の車体フレーム76から前方に延出しているステップ支持フレーム76bを支持するように構成してある板金製の車体フレーム78に設けてある図25の如き車体前後向きの貫通孔78aを挿通し、さらに、前記車体フレーム78より車体前方側で前記左右一対の車体メインフレーム5にわたって連結されている車体横向きの板金製の車体フレーム79のうち、一方の車体メインフレーム5から車体横外側に突出して前記ステップ支持フレーム76bを支持するように構成してある部分に設けてある図26の如き車体前後向きの貫通孔79aを挿通する状態にして前記一方の車体メインフレーム5の横外側に配置してある。
【0075】図27に示すように、前記マフラーカバー13は、エンジン排気マフラー12の周壁部に備えられているカバー支持部12aに取付けネジによって取付けてある。すなわち、エンジン排気マフラー12に図28の如き接触防止カバー15を装着するように備えられているカバー支持部12aを利用して取り付けてある。
【0076】図11、図12などに示すように、前記マフラーカバー13は、前記吸気ダクト68が連通している側とは反対側の端を開放する開口13aを備える筒形に形成し、このマフラーカバー13の周壁13bに、前記開口13aに連結している切欠き13cを備えてある。すなわち、エンジン排気マフラー12が、図31、図32に示す如くエンジン11からの排気管16がマフラー12に対して上方から延出して来てマフラー12の後端側に接続している形式のものと、図11、図12などに示す如くマフラー12の排気管17がマフラー12の後端側から下向きに延出している形式のものとのいずれであっても使用できるようにしてある。つまり、図29、図31、図32に示すように、エンジン11からの排気管16がマフラー12に対して上方から連結しているエンジン排気マフラー12の場合、切欠き13cが内側で横向きになり、エンジン11からの排気管16が切欠き13cを通る取付け姿勢にしてマフラー12に装着する。図10、図11、図27に示すように、マフラー12の排気管17がマフラー12の後端側から延出しているエンジン排気マフラー12の場合、切欠き13cが外側で下向きになり、マフラー12の排気管17の出口が切欠き13cに臨むようにしてマフラー12に装着するようにしてある。
【0077】図6、図9に示すように、前記各繰出し装置40の前記繰出しケース42において、前記シャッター室45aに対して出し入れ操作される前記シャッター45に対して案内作用するように設けてある丸パイプ材で成るガイド部材111の繰出しケース42の内部に位置する部分の複数箇所に温風噴出孔111aを設けてある。図7、図13、図24などに示すように、各繰出しケース42の前記ガイド部材111の繰出しケース42から外部に突出している端部に位置している温風取入れ口を、導入パイプ112により、前記送風ダクト65の前記導入ダクト部67に設けた温風取り出し口67bに接続してある。
【0078】すなわち、ブロワ62から供給される搬送温風の一部を送風ダクト65の温風取り出し口67bから取出して導入パイプ112によってガイド部材111に供給し、このガイド部材111の各温風噴出孔111aから繰出しケース42の内部に送り込むことにより、繰出しケース42の内部とか肥料の乾燥を図ったり、繰出しケース42の内部で肥料がブリッジ現象で詰まることの回避を図るようにしてある。
【0079】図15に示すように、前記送風ダクト65における前記分配ダクト部66の最も車体横外側に位置する2個の肥料繰出し装置40それぞれの前記風取入れ口48に接続している部分と、この2個の肥料繰出し装置40に隣接している車体内側の2個の肥料繰出し装置40それぞれの前記風取入れ口48に接続している部分との間に、分配ダクト部66とは別部品に作製した図3の如き絞り形成部材113を内装して絞り部114を設けてあるとともに、この絞り部114は、分配ダクト部66の前記中央部分66aで分配ダクト部66の両端側に分岐して流入した来た肥料搬送風に流動抵抗を与え、肥料搬送風が分配ダクト部66の風上側に接続している車体内側の肥料繰出し装置40と、これよりも風下側に接続している車体外側の肥料繰出し装置40とに極力均等に分散して流入するようにしている。
【0080】図33に示すように、前記接地フロート21の前記作溝施肥具70の付近に覆土具177を取付けてある。この覆土具177は、作溝施肥具70が肥料を供給した後の溝を埋めていくものであり、図34に示す如く構成してある。すなわち、接地フロート21の支持部に前端側が取付けネジによって止着されている水平板部177aと、この水平板部177aを作製している板体の端部を折曲げ線177bで折り曲げ加工することにより、水平板部177aの植付け機体横方向での一端部から斜め下向きに延出している状態に作製してある傾斜板部177cとを備えて構成してある。これにより覆土具177は、作溝施肥具70が通過した後の泥土を傾斜板部177cと水平板部177aとによって肥料供給後の溝に押し寄せるとともに落とし込むことにより、肥料が泥土内に入りこむように溝を埋めていく。
【0081】〔別実施形態〕
【0082】図35は、別の実施形態を備えた送風ダクト65の分配ダクト部66を示し、この分配ダクト部66にあっては、分配ダクト部66の最も車体横外側に位置する2個の肥料繰出し装置40の風取入れ口48に接続している部分と、車体内側の2個の肥料繰出し装置40の風取入れ口48に接続している部分との間に位置する部分を形成しているパイプ部材に、前記絞り部114を一体成形してある。
【0083】図36は、さらに別の実施形態を備えた施肥装置40を示し、この施肥装置40にあっては、車体内側に位置する2個の肥料繰出しケース42どうしの間隔L1が、最も車体横外側に位置する肥料繰出しケース42とこれに隣接する車体内側の肥料繰出しケース42との間隔L2より大になるようにして複数個の肥料繰出し装置40を車体横方向に並べて配置してある。つまり、肥料供給装置部30の全体での横幅が極力狭くなるようにしながら、送風ダクト65のうち、ブロワ62からの搬送風を車体両横側に分岐させる前記中央部分66aを配置しやすいようにしてある。
【0084】図37は、さらに別の実施形態を備えた田植機の施肥装置Sを示し、この施肥装置Sにあっては、10条植えの苗植付装置20に対応するものであり、上記実施形態の各肥料繰出し装置40の如く、2個の肥料排出口41を備える一つの肥料繰出しケース42によって2個の肥料繰出し装置40を構成し、この2個の肥料繰出し装置40の6組みを車体横方向に並べて配置し、最も車体内側に位置する2組みの肥料繰出し装置それぞれの一方の肥料繰出し装置40を使用しないように構成して、10条の植付け苗それぞれに施肥するように構成してある。
【0085】図38は、さらに別の実施形態を備えている送風ダクト65が付いている施肥装置Sを示し、この施肥装置Sにあっては、ブロワ62の吹出し口62bから複数本の送風ダクト65を各別に延出させ、1本の送風ダクト65が2個の肥料繰出し装置40の前記風取入れ口48に接続することにより、一つのブロワ62からの肥料搬送風を複数個の肥料繰出し装置40に分配して供給するようにしてある。
【0086】上記実施形態では、送風機61の電動モータ63が板金製車体フレーム75を貫通している状態で送風機61を組付けてあるが、送風機61の吸気口62aが長く突出している場合など、吸気口62aの方が板金製車体フレーム75を貫通する状態で送風機61を組付けて実施してもよい。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成14年4月30日(2002.4.30)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2003−310008(P2003−310008A)
【公開日】 平成15年11月5日(2003.11.5)
【出願番号】 特願2002−129287(P2002−129287)