| 【発明の名称】 |
発芽装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 惣一 【住所又は居所】山形県天童市大字老野森404番地 株式会社山本製作所内
【氏名】後藤 律 【住所又は居所】山形県天童市大字老野森404番地 株式会社山本製作所内
【氏名】石井 勇 【住所又は居所】山形県天童市大字老野森404番地 株式会社山本製作所内
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| 【要約】 |
【課題】装置内での雑菌の繁殖を効率良く防止することができ、且つ、発芽玄米を製造する際にも発芽過程で穀物の食味を損なうことがない発芽装置を提供する。
【解決手段】導入口12から浸漬槽82内の温水を循環型殺菌装置10に取り込み、取り込まれた温水を循環させながらフィルタ16及び活性炭フィルタ18でろ過して異物を除去し、紫外線殺菌部20で殺菌して、殺菌後の温水を排出口24から浸漬槽82に還流するので、浸漬槽82内の水を交換する作業が不要となり、浸漬槽82に貯留される水全体を均一に殺菌することができる。また、浸漬槽82外で殺菌が行われるので、穀物80に紫外線が直接照射されることが無く、穀物80の食味を損なうこともない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】発芽させる穀物及び水が貯留されると共に、該水に穀物を浸漬する浸漬槽と、該浸漬槽内に貯留された水の温度を調節する水温調節手段と、前記浸漬槽の外部に配置されると共に、前記浸漬槽に貯留され且つ所定温度に調節された水を取り込んで、該水に紫外線を照射して殺菌し、殺菌された水を前記浸漬槽に還流させる循環殺菌手段と、を備えた発芽装置。 【請求項2】前記循環殺菌手段に取り込んだ水を濾過する濾過手段を更に備えた請求項1に記載の発芽装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、発芽装置に関し、特に、種籾等の穀物を温水に浸漬して発芽させる発芽装置に関する。 【0002】 【従来の技術】稲作の育苗工程では、発芽状態の揃った苗を育成するため、発芽装置内に備えられた恒温槽内に水を張り、種籾を浸漬して十分吸水させる浸種を実施した後、水温を30℃前後に上げて2〜3日間浸漬し籾を発芽させている。また、発芽玄米を製造する場合には、30℃前後の温水に約1日間浸漬し籾や玄米を鳩胸状に僅かに発芽させる催芽を実施している。 【0003】これら発芽過程では、恒温槽内で雑菌が繁殖して、発芽を阻害すると共に悪臭を放つようになる。このため、恒温槽内の温水を数時間毎に交換する、紫外線を照射して温水を殺菌する等により、雑菌の繁殖を防止している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、恒温槽内の温水を数時間毎に交換する方法では、例えば、5〜8時間毎に温水の交換を行わなければならず、浸種や、発芽・催芽の作業が煩雑となる。 【0005】紫外線を照射して温水を殺菌する従来の発芽装置では、図7に示すように、恒温装置1を備えた恒温槽2の上方に設置された紫外線ランプ等の紫外線殺菌装置3から水面4に向けて紫外線が照射されるが、水面4の近傍でしか殺菌効果を得ることができず、温水の交換が必要になる、という問題があった。また、紫外線が穀物5にも照射されるため、この発芽装置を用いて発芽玄米を製造する際には、穀物である発芽玄米の食味が悪くなる、という問題があった。食味が損なわれるのは、紫外線照射により玄米の旨み成分が破壊されるためであると考えられる。 【0006】本発明は上記問題を解決すべく成されたものであり、本発明の目的は、装置内での雑菌の繁殖を効率良く防止することができ、且つ、発芽玄米を製造する際にも発芽過程で穀物の食味を損なうことがない発芽装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の発芽装置は、発芽させる穀物及び水が貯留されると共に、該水に穀物を浸漬する浸漬槽と、該浸漬槽内に貯留された水の温度を調節する水温調節手段と、前記浸漬槽の外部に配置されると共に、前記浸漬槽に貯留され且つ所定温度に調節された水を取り込んで、該水に紫外線を照射して殺菌し、殺菌された水を前記浸漬槽に還流させる循環殺菌手段と、を備えたことを特徴としている。 【0008】本発明の発芽装置は、発芽させる穀物(例えば、種籾や玄米)及び水が貯留されると共に、この水に穀物を浸漬する浸漬槽を備えており、この浸漬槽内に貯留された水の温度は水温調節手段により調節されている。また、浸漬槽に貯留され且つ所定温度に調節された水は、浸漬槽の外部に配置された循環殺菌手段に取り込まれ、紫外線が照射されて殺菌され、殺菌された水が浸漬槽に還流される。 【0009】このように、本発明の発芽装置では、循環殺菌手段に取り込まれた水は、紫外線照射により殺菌され、殺菌された水が浸漬槽に還流されるので、浸漬槽中の水を交換する作業が不要となる。また、浸漬槽の底面側から水を取り込んで水面側から供給することにより、浸漬槽に貯留された水全体を均一に殺菌することができる。更に、浸漬槽の外部に配置された循環殺菌手段で殺菌が行われるので、紫外線が穀物に直接照射されず、穀物の食味を損なうこともない。 【0010】上記の発芽装置において、前記循環殺菌手段に取り込んだ水を濾過する濾過手段を更に設けることが好ましい。濾過手段により取り込んだ水から異物を除去することができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。 【0012】図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る発芽装置は、発芽させる穀物80を槽内に貯留された温水に浸漬する浸漬槽82と、浸漬槽82内の水温を調節する水温調節装置84と、浸漬槽82内に貯留された温水を取り込んで紫外線を照射し、紫外線が照射された温水を浸漬槽82に還流させる循環型殺菌装置10と、を備えている。 【0013】浸漬槽82は上方に開口しており、この開口部を被蓋する図示しない蓋を備えている。この蓋は開閉自在に設けられ、例えば、穀物80を浸漬槽82内に投入するときや、穀物80を浸漬槽82から取り出すときに、蓋が開閉される。 【0014】水温調節装置84は、浸漬槽82内の水温を測定する温度センサと浸漬槽82内に貯留された水を加熱するヒータとを内装した筒体86と、温度センサの測定温度に基づいてヒータを制御するコントローラ88と、を備えている。ヒータは筒体86の先端部に設けられ、温度センサは筒体86の長手方向中央部に設けられている。なお、筒体86は、温度センサ及びヒータが浸漬槽82内の温水と接触するように設置されている。 【0015】循環型殺菌装置10は、図1〜図3に示すように、浸漬槽82から装置内に温水を取り込む導入口12、殺菌された水を浸漬槽82に還流させる排出口24、紫外線照射量を表示する表示モニタ26、および最低紫外線照射量の設定を行ったり、測定のON/OFFを切替えるスイッチ28等を備えている。 【0016】導入口12の先端部は、浸漬槽82の底面に近くに配置され、排出口24の先端部は、水面上方に配置される。このように、底面近くの温水を取り出して水面側に還流させることにより、槽内での温水の循環効率が高くなる。また、浸漬槽82内部には、底面と平行に透水性で且つ穀物80を通過させないネット等で構成された隔壁100が設けられている。この隔壁100により、穀物80が導入口12の先端部に吸い込まれるのが防止される。 【0017】また、循環型殺菌装置10内部には、温水を循環させるための循環ポンプ14、循環ポンプ14から送り出された温水をろ過するろ過装置40、ろ過装置40でろ過された温水を殺菌する紫外線殺菌部20、温水を排出口24まで導く排出ポンプ22、紫外線センサ38に接続された制御部39、警報ブザー25が設けられている。ろ過装置40は、フィルタ16と、フィルタ16でろ過された温水を更にろ過する活性炭フィルタ18とで構成されている。2段階に分けて濾過することにより固形物から雑菌等の悪臭成分まで幅広く除去することができる。 【0018】紫外線殺菌部20は、図4〜図6に示すように、上部側ケース30Aと下部側ケース30Bとから構成された開閉可能なケース30を備え、このケース30内部に一対の反射板32、温水の流水路となる流水管34、紫外線ランプ37、紫外線照射量を測定する紫外線センサ38が収納されている。 【0019】ケース30は、上部側ケース30Aと下部側ケース30Bとで八角柱形状に形成され、一側面に蝶番が設けられ(図示せず)この蝶番を中心として上部側ケース30Aが下部側ケース30Bに対して開閉可能となっている。上部側ケース30Aと下部側ケース30Bの内側面は反射面となっており、この反射面により紫外線ランプ37から照射された紫外線が反射される。 【0020】ケース30内の両端部近傍にはケース30の側面よりやや小形の八角形状の反射板32が配設され、紫外線ランプ37から照射された紫外線を反射する。 【0021】ケース30内に収納された流水管34は、紫外線が透過可能な透明材料からなる円筒状の光透過部35A、35B、35C、35Dと、U字状の接続管36A、36B、36Cとから構成されている。光透過部35A、35B、35C、35Dはケース30の長手方向に平行に延在し、かつ図5に示すように円周上に等間隔となるように配置され、光透過部35A、35B、35C、35Dの両端部の各々は反射板32の孔32Aを貫通して、反射板32に支持されている。光透過部35A、35B、35C、35Dの反射板32からの貫通部はU字状の接続管36A、36B、36Cにより接続されている。また、光透過部35A、35Bとを接続する接続管36A、及び光透過部35C、35D接続する接続管36Cは図5の縦方向に配置され、光透過部35B、35Cを接続する接続管36Bは、図5の横方向に配置されている。これにより、光透過部35A、35B、35C、35Dと、接続管36A、36B、36Cとで一つの流水路を形成し、温水の流入・流出がケース30の一端側で行われる。 【0022】反射板32の中央部には紫外線ランプ37が設けられている。紫外線ランプ37は、その両端部が反射板32の孔に貫通して反射板32に支持されるとともに、流水管34と平行に配設されている。紫外線ランプは、4本の光透過部35A、35B、35C、35Dの中間部に位置しており、光透過部35A、35B、35C、35D内を流通する温水に紫外線を照射する。 【0023】また、反射板32の紫外線ランプ37の近傍には、紫外線ランプから照射される紫外線の照射量を測定する紫外線センサ38が配設されている。紫外線センサ38には制御部39が接続され、制御部39には、警報手段としての警報ブザー25及び表示手段としての表示モニタ26が接続されている。 【0024】次に、上記の発芽装置の動作を説明する。 【0025】発芽させる穀物80は、図示しない蓋を開閉して浸漬槽82内に投入され、浸漬槽82内に貯留された温水に浸漬されている。筒体86内の温度センサにより浸漬槽82内の水温が測定されると、測定データがコントローラ88に入力され、測定温度が所望の温度より低くなるとヒータがONにされて加熱が開始され、測定温度が所望の温度より高くなるとヒータがOFFにされる。これにより、浸漬槽82内の水温は所望の温度に維持される。 【0026】循環型殺菌装置10は、浸漬槽82の底面に近くに配置された導入口12の先端部から浸漬槽82内の温水を取り込む。取り込まれた温水は、循環ポンプ14により循環型殺菌装置10内を循環する。より具体的には、導入口12より取り込まれた温水は、循環ポンプ14へ送り込まれ、フィルタ16へ向けて流出される。フィルタ16に送り込まれた温水は、フィルタ16でろ過され、活性炭フィルタ18へ向けて流出され、活性炭フィルタ18によりろ過される。フィルタ16及び活性炭フィルタ18でろ過された温水は、紫外線殺菌部20へ送り込まれる。 【0027】紫外線殺菌部20では、温水は以下のように循環される。図4に示すように、矢印X方向から送り込まれた温水は、まず光透過部35A内を図4の左方向に流れ、接続管36A内を流れ、続いて光透過部35A内を図4の右方向に流れる。さらに、温水は、接続管36Bを流れて光透過部35C内を図4の右方向に流れた後、接続管36C内を流れ、最後に光透過部35D内を図4の右方向に流れて図4の矢印Y方向に流出する。 【0028】温水は、この紫外線殺菌部20内を流通している間に殺菌される。すなわち図5に示すように、紫外線ランプ37が点灯して所定量の紫外線が光透過部35A、35B、35C、35Dに向けて照射される。更に、紫外線ランプ37から照射された紫外線は、上側ケース30A、下側ケース30B及び反射板32に反射され、紫外線が紫外線ランプ37から直接照射されない部位にも照射される。これにより、光透過部35A、35B、35C、35D内を流れる温水が殺菌される。そして、紫外線殺菌部20から流出した殺菌後の温水は、排出ポンプ22により排出口24へ送り出され、水面上方に配置された排出口24の先端部から浸漬槽82に還流される。 【0029】スイッチ28をONに切換えると制御部39が作動し、紫外線センサ38により測定された紫外線の照射量(現照射量)を表示モニタ26に表示すると共に、現照射量と基準値とを比較し、現照射量が基準値よりも小さい場合には警報ブザーにON信号を送信し、警報ブザーを作動させる。この警報ブザーの作動により、紫外線ランプ37の劣化が外部に報知され、殺菌が不十分となるのが防止される。 【0030】以上説明した通り、本実施の形態の発芽装置では、導入口12から浸漬槽82内の温水を循環型殺菌装置10に取り込み、取り込まれた温水を循環させながらフィルタ16及び活性炭フィルタ18でろ過して異物を除去し、紫外線殺菌部20で殺菌して、殺菌後の温水を排出口24から浸漬槽82に還流するので、浸漬槽82内の水を交換する作業が不要となる。また、浸漬槽82の底面近傍の澱んだ温水を取り出して、殺菌後の水を水面側から加えるので、槽内での水の循環効率が高くなり、浸漬槽82に貯留される水全体を均一に殺菌することができる。 【0031】また、浸漬槽82外部で殺菌が行われるので、穀物に紫外線が直接照射されることが無く、穀物の食味を損なうこともない。従って、発芽玄米の製造に好適である。 【0032】また、紫外線を照射して殺菌を行うと共に、活性炭フィルタ18で悪臭成分を除去するので、発芽させた穀物に悪臭が付くのを防止することができる。 【0033】更に、紫外線ランプ37による紫外線の照射量を測定する紫外線センサ38を設けて紫外線の現照射量を測定し、表示モニタ26に表示することで、紫外線ランプ37による紫外線の照射量の減少を紫外線ランプ37の照射量を表示する表示モニタ26で目視することができ、紫外線照射量をユーザが確認することにより紫外線ランプ37の劣化を知ることができる。また、制御部が現照射量と基準値とを比較して、現照射量が設定した紫外線照射量(基準値)以下となっている場合に、警報ブザー等で警告することにより、紫外線ランプ37の劣化をユーザに知らせることができる。従って、紫外線ランプ37の劣化により殺菌が不十分になるのを防止することができる。 【0034】 【発明の効果】本発明の発芽装置は、装置内での雑菌の繁殖を効率良く防止することができ、且つ、発芽玄米を製造する際にも発芽過程で穀物の食味を損なうことがない、という効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000144898 【氏名又は名称】株式会社山本製作所 【住所又は居所】山形県天童市大字老野森404番地
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| 【出願日】 |
平成14年4月26日(2002.4.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−310005(P2003−310005A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月5日(2003.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−125912(P2002−125912) |
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