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【発明の名称】 乗用型水田作業機
【発明者】 【氏名】吉田 和正
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】小池 康三
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】小林 鑑明
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】三本 松夫
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】中尾 康也
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】運転座席の支持構造として、他の部材の強度メンバーとして構築された部材を利用して、支持強度として維持しながら部品の兼用化を図る。

【解決手段】左右補助ステップ部分8aと運転座席取付部17とを形成したステップフレームBにおける運転座席取付部17より後方側に左右の補助ステップ部分8aに対する補強フレーム24を設けるとともに、運転座席7を着座姿勢に支持する運転座席支持部材25を、補強フレーム24に取付けている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右補助ステップ部分と運転座席取付部とを形成したステップフレームにおける前記運転座席取付部より後方側に前記左右の補助ステップ部分に対する補強フレームを設けるとともに、前記運転座席を着座姿勢に支持する座席支持部材を、前記補強フレームに取付けている乗用型水田作業機。
【請求項2】 左右補助ステップ部分と運転座席取付部とを形成したステップフレームにおける前記運転座席取付部に開口部を形成し、前記開口部内にバッテリーを収納しそのバッテリーを機体フレームに載置するとともに、前記ステップフレームにおける前記開口部近傍にバッテリー固定金具を並設し、このバッテリー固定金具に前記バッテリーを弾性的に押圧固定する舌片を形成してある乗用型水田作業機。
【請求項3】 左右補助ステップ部分を一体に連結構成してステップフレームを形成するとともに前記左右補助ステップ部分の間に運転座席を配置し、前記左右補助ステップ部分を、予備苗補給時の足置きスペースとする為に各種操作具を設けない構成にしてある乗用型水田作業機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転座席を備えた乗用型水田作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】左右の後輪フェンダーの間に運転座席取付部を一体的にフレーム形成するとともに、運転座席を取り付けるについて、運転座席取付部の前端部にブラケットを設けるとともに、ブラケットの後方側に運転座席を着座状態で支持するゴム製の運転座席支持部材をその運転座席取付部に取り付け構成していた。また、運転座席取付部の両側方に形成されている後輪フェンダー部には、各種操作レバーが配置してあった(例えば、特開2000- 312512号公報)。更に、バッテリーを固定するに、受台上にバッテリーを載置するとともに、バッテリーの上面角部にアングル状の固定板を配置構成し、この固定板と受台との間に斜交いに固定ボルトを架け渡して、バッテリーを固定する構成を採っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】運転座席支持部材が板状のフレームで構成されている運転座席取付部の外面に直接取付けてあるために、先に提示した公報(特開2000−312512号)における図中番号53で示される専用の支持部材を必要とすることになり、部品点数が多くなる欠点があった。
【0004】運転座席の側方の後輪フェンダー部分に各種操作レバーが配置されているので、着座状態で視界に入りにくく乗降時の邪魔になり易い面があった。バッテリーの着脱のためには、上下斜交いに装着されている固定ボルトの着脱操作を必要とするが、受台との着脱時に奥側まで手を伸ばす等の操作を必要とし、取扱性の改善を必要としていた。
【0005】本発明の目的は、上記欠点を解消する為に、運転座席の取付構造に改善を加え、作業性のよい乗用型水田作業機を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】[構成]請求項1にかかる発明の特徴構成は、左右補助ステップ部分と運転座席取付部とを形成したステップフレームにおける前記運転座席取付部より後方側に前記左右の補助ステップ部分に対する補強フレームを設けるとともに、前記運転座席を着座姿勢に支持する座席支持部材を、前記補強フレームに取付けている点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0007】[ 作用]運転座席取付部と左右補助ステップ部分とをステップフレームとして形成するとともに、このステップフレームに補助ステップ部分を設けているので、補助ステップ部分をステップとしての機能させるために強度の向上を図るべく、ステップフレーム対して補強フレームを施してある。この補強フレームに着目して、この補強フレームに運転座席支持部材を取り付けることにした。
【0008】[効果]したがって、補強フレームを運転座席支持部材の取付対象に兼用することができるとともに、補強フレーム自体がステップフレームを補強される為に設けた部材であるので、強度上も運転座席支持部材を取り付けるに相応しい強度を発揮する。
【0009】[構成]請求項2にかかる発明の特徴構成は、左右補助ステップ部分と運転座席取付部とを形成したステップフレームにおける前記運転座席取付部に開口部を形成し、前記開口部内にバッテリーを収納しそのバッテリーを機体フレームに載置するとともに、前記ステップフレームにおける前記開口部近傍にバッテリー固定金具を並設し、このバッテリー固定金具に前記バッテリーを弾性的に押圧固定する舌片を形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0010】[作用効果]搭乗用のステップフレームとして形成された運転座席取付部内に開口部を形成してバッテリーを収納しているので、開口部の近傍にバッテリー固定金具を取付け、そのバッテリー固定金具にバッテリーを弾性的に押圧する舌片を設けるだけで、バッテリーの固定構造が出来上がる。したがって、従来のように、固定用の板部材と固定用のボルトといった複雑な構成を採る必要がなく、メインテナンス時に取り付け取外しについてもバッテリー固定金具を着脱するだけでよく、しかも、そのバッテリー金具が開口部の近傍に設けてあるので、開口部の奥まで手を伸ばして操作する必要がなく、取扱性が良好である。
【0011】[構成]請求項3にかかる発明の特徴構成は、左右補助ステップ部分を一体に連結構成してステップフレームを形成するとともに前記左右補助ステップ部分の間に運転座席を配置し、前記左右補助ステップ部分を、予備苗補給時の足置きスペースとする為に各種操作具を設けない構成にしてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0012】[作用効果]運転座席の左右両側部分に各種操作具を設けない構成としたので、広いスペースを確保でき、足置きスペースとしても十分なスペースを確保できるので、この部分に補助ステップ部分を形成した。したがって、足を置いた場合に操作具等が存在しないので、予備苗補給時に十分踏ん張って作業を行うことができるとともに、乗降時に操作具が邪魔になるといたことを回避できるようになった。
【0013】
【発明の実施の形態】乗用型田植機について説明する。図1及び図2に示すように、走行機体1の前部にエンジン2、ミッションケース3、それらを覆うエンジンボンネット4、エンジンボンネット4の上部に設けられている操縦ハンドル5が配置され、搭乗ステップ6を介して操縦ハンドル5の後方に運転座席7、運転座席7の左右に配置された後輪フェンダー8、後輪フェンダー8の下方でサスペンション9Aを介して上下揺動自在に後車輪ケース9Bに軸支された後車輪9を配置している。
【0014】図1及び図3に示すように、運転座席7下方にバッテリー10を配置するとともに、それらの後方に吊上げ式の昇降シリンダ11によって昇降作動する四連リンク機構12を設け、四連リンク機構12の後端にローリング作動自在に苗植付装置Aを設けてある。苗植付装置Aは、四連リンク機構12に連結された植付ケース13と植付ケース13より後方に向けて片持ち状に延出された植付伝動ケース14、及び、植付伝動ケース14の後端に設けられている回転式の一対の植付アーム15とを備え、4条分の苗載面16aを装備している苗載台16から植付け用の苗を切り出し植付けるべく、4条乗用田植機を構成している。
【0015】次に運転座席7近傍の構成について説明する。図1及び図3に示すように、搭乗ステップ6の後部を一体に立上形成して左右後輪フェンダー8を形成するとともに、左右後輪フェンダー8,8の中間部をやや前方に膨出させて運転座席7の取付部17を形成し、搭乗ステップ6と後輪フェンダー8とを一体としてステップフレームBを形成している。左右後輪フェンダー8,8の上面は平坦面8aに形成してあり、この平坦面8aには操作具を一切設けてはなく、苗補給時等に足置きとして利用すべく補助ステップ部分8aとして構成してある。
【0016】このような構成を採るために、静油圧式無段変速装置18でなる主変速装置を操作する主変速レバー19を操縦ハンドル5の左側に配置するとともに、操縦ハンドル5の右側に苗植付装置Aを昇降操作する昇降操作レバー20を配置してある。上記のように、運転座席7の左右側方に操作具類が配置されることがないので、苗補給や乗降時の邪魔にならず、誤って操作することがない。運転座席7の両側方に操作具類を配置した場合に運転者の視界に入りにくいという面があるが、それも解消される。
【0017】図3及び図4に示すように、運転座席取付部17は前面を前向きに円弧状に膨出するとともに、上面17Aを平坦面に形成し、この上面17Aに開口部17aを形成して、開口部17aの内部にバッテリー10を収納して設けてある。
【0018】図3〜図7に示すように、前記した上面17Aで開口部17aより前方のスペース部分に、チャンネル状の補強部材17Bを設け、その補強部材17Bに左右に立上部21A、21Aを有する運転座席7を取付ける為の板状ブラケット21をボルト止固定する。左右立上部21A、21Aに対して揺動軸21aを架設し、揺動軸21aに対してその揺動軸21aの軸芯回りで揺動自在に運転座席取付金具22を取付けている。図8に示すように、運転座席取付金具22は、板状ブラケット21に揺動自在に取付けられた可動ブラケット22Aと、可動ブラケット22Aの長手方向に移動固定自在に取付けられる運転座席固定部材22Bとで構成してあり、固定ピン22aによって可動ブラケット22Aと運転座席固定部材22Bとの連結位置を変更して、運転座席7の前後位置調節が行えるようになっている。運転座席7はその運転座席固定部材22Bに取付けてある。
【0019】図3及び図6に示すように、搭乗ステップ6から後輪フェンダー8の下方に前後向き姿勢の機体フレームとしての主フレーム23を左右に配置するとともに、主フレーム23の後端部を立上形成し、その立上形成した左右主フレーム23,23の上端同士をパイプ製の補強フレーム24で連結固定してある。補強フレーム24は、開口部17aの後方から左右に延出された左右向き部24Aと、左右向き部24Aを補助ステップ部分8aの下方にまで延ばし、さらに、補助ステップ部分8aの下方において後方に向けて曲げ形成した前後部24Bとで形成してある。補強フレーム24は、運転座席取付部17から左右の補助ステップ部分8aに亘ってステップフレームBを補強する機能を担っている。
【0020】図5及び図6に示すように、補強フレーム24の左右向き部24Aにおける中間部二個所に前向きに突出する支持ブラケット24a、24aを固定するとともに、支持ブラケット24a、24aを開口部17a内に臨ませて、ゴム製の運転座席支持部材25を取付け、開口部17aより上方に突出させている。この運転座席支持部材25は、揺動自在な運転座席7が着座姿勢に切換った状態で、運転座席7の後端部を受け止める機能を有する。このように、運転座席支持部材25を補強フレーム24から延出した支持ブラケット24a、24aに取付ける構成によって、ステップフレームBの補強の為に設けられている補強フレーム24を有効に活用することができ、専用の支持部材を設ける必要がなく、部品点数の削減が可能である。
【0021】開口部17aの内部空間内には、図4に示すように、バッテリー10が収納してあり、主フレーム23より前向きに設置された受台26にそのバッテリー10を載置してある。運転座席取付部17の上面17Aで、運転座席7の取付用板状ブラケット21に近接して板状のバッテリー固定金具27を取付けるとともに、このバッテリー固定金具27の先端部をバッテリー10の上方に至るまで延出し、延出端においてバッテリー固定金具27の一部を切り起こして一対の舌片27A、27Aを形成し、この舌片27A、27Aをバッテリー10の上面に弾性的に押圧するように作用させて、バッテリー10を固定するように構成してある。そして、バッテリー固定具27の前面と両側面とに、夫々、下向きの折り返し部が形成してある。それら折り返し部は、バッテリー10の両側面に接当して位置規制する左右移動止め部27Bと、バッテリー10の前面に接当して位置規制する前移動止め部27Cとに形成されている。
【0022】以上のように、開口部17aの内部にバッテリー10を収納し、運転座席7を揺動開閉可能に構成してあるので、着座状態では運転座席7によってバッテリー10が隠された状態にあり、運転座席7を前方に揺動させて開口部17aを開放すると、バッテリー10を臨むことができ、かつ、運転座席7用の板状ブラケット21やバッテリー固定金具27の取外しを容易に行うことができ、メインテナンス作業の容易化が可能になる。また、運転座席7の取付用板状ブラケット21とバッテリー固定金具27とが別部品で形成されているので、運転座席7を揺動開閉してもバッテリー10の固定状態は変わらない。
【0023】[発明の実施の別形態]本発明は乗用型田植機ばかりではなく、苗植付装置41に代えて直播装置を連結した乗用型直播機や、苗植付装置に代えて薬剤散布装置を連結した乗用型水田管理機にも適用できる。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成14年2月13日(2002.2.13)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2003−235312(P2003−235312A)
【公開日】 平成15年8月26日(2003.8.26)
【出願番号】 特願2002−35353(P2002−35353)