| 【発明の名称】 |
1条植え移植機の補助車輪装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】藪内 正俊 【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内
【氏名】平岡 伸明 【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内
【氏名】久保 達志 【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】既に植え付けられた苗を踏みつけることなく植付溝内を安定して走行することができるようにする。
【解決手段】本発明の補助車輪装置2は、植付溝M1内を走行車輪3で走行しながら、植付装置8で該植付溝M1の溝底Bに苗Pを植え付ける1条植え移植機1に装着されるものである。この補助車輪装置2は、1条植え移植機1が植え付け作業中の植付溝M1の左右いずれか一方に隣接する植付溝M2の溝底中央部Baを避けて走行するように、左右に間隔をおいて車軸21に軸着された一対の車輪22を備えている。そして、一対の車輪22は、植え付け作業中の植付溝M1と隣接する植付溝M2との相対間隔に追従して、移植機1に対する相対距離が変わるように構成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植付溝内を走行車輪で走行しながら、植付装置で該植付溝の溝底に苗を植え付ける1条植え移植機の補助車輪装置であって、前記移植機が植え付け作業中の植付溝の左右いずれか一方に隣接する植付溝でその溝底中央部を避けて走行するように、左右に間隔をおいて軸着された一対の車輪を備えた1条植え移植機の補助車輪装置。 【請求項2】 前記一対の車輪は、前記植え付け作業中の植付溝と前記隣接する植付溝との相対間隔の変動に追従して、前記移植機に対する相対距離が変わるように構成された請求項1記載の1条植え移植機の補助車輪装置。 【請求項3】 前記一対の車輪は、前記移植機との相対距離を手動操作で調節する調節機構を含む取付部を介して前記移植機に支持された請求項1又は2記載の1条植え移植機の補助車輪装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、圃場に溝切りした植付溝の溝底に主に白ネギ等の苗を1条ずつ移植する1条植え移植機の補助車輪に関するものである。 【0002】 【従来の技術】圃場に溝切りした植付溝の溝底に苗を植え付ける従来の1条植え移植機としては、植付溝の両側の畦上を左右の走行車輪で跨いで走行するものがある。この態様では、走行車輪が畦上を走行するので、植付溝内に土が崩れることがあり、この崩れた土の上を植付装置が通過すると植付溝の溝底に対して安定した深さに植え付けることができなかったり、株元に偏って土寄せするという問題が発生する。 【0003】このため走行車輪が植付溝の溝底を走行するように構成し、植付溝内へ土崩れする問題を解決するようにしているものもある。しかし、植付溝の溝底は幅が狭く、走行車輪を1輪にするか、あるいは2輪でも溝底の幅までしか車輪間隔を広げることができないので、この走行車輪が植付溝の溝底を走行するタイプでは移植機の左右の安定が悪いという問題がある。このため移植機が植え付け作業中の植付溝(本書において、この植付溝を「作業溝」という。)の左右に隣接する植付溝(本書において、この植付溝を「隣接溝」という。)に機体から取付アームを延ばし、該隣接溝の溝底を走行する車輪を備えた補助車輪装置を設けているものがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、補助車輪装置を設ける場合、作業溝と隣接溝の間隔は一定ではないので、該間隔の変動に応じて補助車輪装置の車輪が隣接溝内で蛇行することになる。このため、既に苗が植え付け済みとなっている隣接溝で補助車輪装置を走行させると、蛇行する車輪が苗を踏みつけることがあるという問題がある。この問題を回避するために、移植機の両側にそれぞれ上方へ退避可能な補助車輪装置を設け、移植機の進行方向に応じて、既に苗が植え付け済みとなっている隣接溝側の補助車輪装置を上方へ退避させるとともに、苗がまだ植え付けられていない隣接溝側の補助車輪装置のみを使用するように構成しているものもある。しかし、補助車輪装置を移植機の両側に設けなければならないため、部品点数が増え、コストがかかるという問題がある。また、移植機の進行方向に応じて、両補助車輪装置の退避状態の切り替え操作をしなければならないので、面倒で作業性が悪いという問題もある。また、苗が植え付けられる溝底中央部を補助車輪装置が走行すると、該中央部が踏み固められてしまい、その後の移植機による苗の植え付けに悪影響を及ぼすことがあるという問題もある。 【0005】また、作業溝と隣接溝の間隔が変動すると、補助車輪装置の車輪が隣接溝の溝壁を崩すことがあり、これにより隣接溝内に崩れた土の上を植付装置が通過すると、前述した植付溝の両側の畦上を左右の走行車輪で走行するタイプの移植機と同様に、植え付け深さが乱れたり、土寄せが偏ったりするという問題が生ずる。 【0006】本発明の目的は、上記課題を解決し、既に植え付けられた苗を踏みつけることなく植付溝内を安定して走行することができる1条植え移植機の補助車輪装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の1条植え移植機の補助車輪装置は、植付溝内を走行車輪で走行しながら、植付装置で該植付溝の溝底に苗を植え付ける1条植え移植機の補助車輪装置であって、前記移植機が植え付け作業中の植付溝の左右いずれか一方に隣接する植付溝でその溝底中央部を避けて走行するように、左右に間隔をおいて軸着された一対の車輪を備えている。 【0008】この構成により、溝底中央部に既に苗が植え付けられている隣接溝を補助車輪装置が走行しても、その車輪が苗を踏みつけることがないようにしている。 【0009】前記一対の車輪は、前記植え付け作業中の植付溝と前記隣接する植付溝との相対間隔の変動に追従して、前記移植機に対する相対距離が変わるように構成された態様を例示する。 【0010】この構成により、作業溝と隣接溝の間隔が変動しても、車輪が隣接溝の溝壁を崩さないようにしている。 【0011】前記一対の車輪は、前記移植機との相対距離を手動操作で調節する調節機構を含む取付部を介して前記移植機に支持された態様を例示する。 【0012】前記取付部としては、特に限定されないが、次の態様を例示する。 (1)前記移植機から前記隣接する植付溝の略上方まで延びる取付アームを含み、該取付アームは、先端側が前記一対の車輪を支持し、基端側がアーム長さ方向へスライド可能に前記移植機に支持され、前記調節機構は、該移植機に対して該取付アームを該アーム長さ方向へスライド移動させることにより前記相対距離を調節するように構成された態様。前記調節機構としては、特に限定されないが、前記取付アームに配設されたラックと、該ラックに噛合するように前記移植機に回転自在に支持されたピニオンと、該ピニオンを回転させるための手動操作部とを含んだ態様を例示する。前記手動操作部としては、特に限定されないが、前記ピニオンの軸に連結された回転ハンドルや、前記ピニオンを回転駆動する駆動機構の操作スイッチ等を例示する。 (2)前記移植機から前記隣接する植付溝の略上方まで延びる取付アームを含み、該取付アームは、先端側が前記一対の車輪をアーム長さ方向へスライド可能に支持し、基端側が前記移植機に支持され、前記調節機構は、該取付アームに対して該一対の車輪を該アーム長さ方向へスライド移動させることにより前記相対距離を調節するように構成された態様。 【0013】この構成により、作業溝と隣接溝の相対間隔に応じて前記移植機と前記一対の車輪との相対距離を手動操作で調節することができる。また、前記移植機が植付作業をしていないときに、前記一対の車輪と前記移植機との相対距離を手動操作で小さくなるように調節することにより、前記移植機の移動のために必要となるスペースを小さくすることができる。 【0014】 【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明の第一実施形態の1条植え移植機1の補助車輪装置2を示している。この補助車輪装置2が装着される本例の1条植え移植機1は、白ネギのポット苗Pを植付溝Mの溝底Bに移植するものであり、植付溝Mの溝底Bを走行する一対の走行車輪3に走行自在に支持された機体4と、該機体4の上部に設けられ、ポット苗箱の載置自在な苗載台5と、ポット苗箱からポット苗Pを横一列ずつ取り出されたポット苗Pを一本ずつ搬送する苗搬送装置6と、溝底Bに細溝Sを形成する溝掘器7と、苗搬送装置6により搬送されてきたポット苗Pを受け取って溝掘器7の後方で細溝Sに植え付ける植付装置8と、該植付装置8の後方で細溝Sを埋め戻すための左右一対の土寄輪9と、走行車輪3、苗搬送装置6、及び植付装置8を駆動する原動機としてのエンジン10とを備えている。 【0015】本発明の補助車輪装置2は、作業溝M1を走行する機体4に基端側が支持され、隣接溝M2内へ延びる取付アーム20と、該取付アーム20の先端側に支持された車輪支持部としての車軸21に左右に間隔をおいて回転自在に軸着され、隣接溝M2の溝底Bを走行する一対の車輪22とを備えている。 【0016】取付アーム20は、作業溝M1と隣接溝M2との間隔に応じて、機体4から側方へ延びる長さを調節可能に機体に取り付けられた角筒状の横アーム部24を備えている。横アーム部24の先端側には、上下に延びる略角筒状の支持筒24aが固定されており、該支持筒24aには上下に延びる角筒状の縦アーム部25が挿入されている。そして、縦アーム部25が横アーム部24から下方へ延びる長さ、即ち機体4に対する車輪22の高さを上下に調節可能にボルト26で取り付けられている。縦アーム部25の下端側には、左右に延びる略水平な台座25aが固定され、該台座25aの後方には車軸21を左右に向けて車輪22が配設されている。そして、図3に示すように台座25aと車軸21との間は、同一長さに形成された左右一対のリンク27からなる平行リンクで結合されている。つまり、同図(b)に示すように、一対の車輪22は取付アーム20に対して相対的に左右に揺動するようになっており、作業溝M1と隣接溝M2との相対間隔に追従して、移植機1に対する相対距離が変わるように構成されている。しかも、この揺動時に、平行リンクの作用により、車軸21の向きが変わらないので、移植機1側の走行に対する影響が少ない。 【0017】一対の車輪22は、図2に示すようにその両側の幅が植付溝Mの溝底Bの幅に略一致するように配設されており、植付溝Mの両溝壁Wにガイドされつつ、ポット苗Pが植え付けられる溝底中央部Baを避けて走行するようにしている。車輪22の大きさとしては、特に限定されないが、ポット苗Pを倒さずにその上方を車軸21が通過するように、本例の構成では、植え付けられたポット苗Pの高さよりも車輪22の半径が十分大きくなるようにすることが好ましい。 【0018】以上のように構成された本発明の1条植え移植機1の補助車輪装置2によれば、隣接溝M2の溝底中央部Baを避けて走行するように、左右に間隔をおいて軸着された一対の車輪22を備えているので、既にポット苗Pが植付溝Mの溝底中央部Baに植え付けられている場合でも、ポット苗Pを跨いで走行することができ、ポット苗Pを踏みつけることがない。このように溝底中央部Baを踏み固めることがないので、ポット苗Pがまだ植え付けられていない植付溝Mを走行する場合でも、その後の移植機1によるポット苗Pの植え付けに悪影響を及ぼすことがない。 【0019】また、一対の車輪22は、作業溝M1と隣接溝M2との相対間隔に追従して、移植機1に対する相対距離が変わるように構成されているので、作業溝M1と隣接溝M2の間隔が変動しても、その変動に追従することができ、車輪22が隣接溝M2の溝壁Wを崩すことがない。 【0020】次に、図4は、本発明の第二実施形態の1条植え移植機1の補助車輪装置30を示している。この補助車輪装置30は、取付アーム20の先端側における車軸21の支持構造を次のように変更した点においてのみ第一実施形態と相違している。従って、第一実施形態と同様の部分については、同一符号を付すことにより重複説明を省く(以下に示す他の実施形態についても同様。)。 【0021】本実施形態では、図4に示すように取付アーム20の縦アーム部25先端側には、左右に延びる円筒状の支持筒31が固定されており、該支持筒31の筒内には、車軸21が左右にスライド可能に支持されている。つまり、同図(b)に示すように、取付アーム20に対して相対的に左右にスライドするようになっており、作業溝M1と隣接溝M2との相対間隔に追従して、移植機1に対する相対距離が変わるように構成されている。しかも、このスライド時には車軸21の向きが変わらないので、移植機1側の走行に対する影響が少ない。 【0022】本実施形態の1条植え移植機1の補助車輪装置30によっても第一実施形態のものと同様の効果を得ることができる。 【0023】次に、図5は、本発明の第三実施形態の1条植え移植機1の補助車輪装置40を示している。この補助車輪装置40は、車輪41及び車軸42を次のように構成した点においてのみ第一実施形態と相違している。 【0024】補助車輪装置40は、植え付けられたポット苗Pの高さよりも半径が十分大きくない一対の車輪41を備えている。両車輪41は、取付アーム20の先端側に支持された車輪支持部としての車軸42に左右に間隔をおいて回転自在に軸着されている。車軸42は、ポット苗Pの高さよりも、長さ方向の略中央部下側のスペースの高さが十分大きくなるように、該略中央部が正面視で逆U字状に湾曲形成されることにより、該略中央部下側に凹部が形成されている。 【0025】本実施形態の1条植え移植機1の補助車輪装置40によっても第一実施形態のものと同様の効果を得ることができる。 【0026】次に、図6〜図8は、本発明の第四実施形態の1条植え移植機1の補助車輪装置50を示している。この補助車輪装置50は、移植機1との相対距離を手動操作で調節する調節機構52を含む取付部51を介して一対の車輪41が移植機1に支持されている点と、車軸42に代えて正面視で逆U字状に形成されたフレーム61の両端部に各車輪41がそれぞれ回転自在に支持されている点とにおいて主に第三実施形態と相違している。 【0027】この取付部51は、移植機1から隣接溝M2の略上方まで延びる取付アーム53を含んでいる。この取付アーム53は、先端側が一対の車輪41を支持し、基端側がアーム長さ方向へスライド可能にスライド支持部54を介して移植機1の機体4に支持されている。調節機構52は、取付アーム53に配設されたラック55と、該ラック55に噛合するように移植機1に回転自在に支持されたピニオン56と、該ピニオン56を回転させるための手動操作部57とを含んでいる。手動操作部57は、移植機1の機体4に支持部材62を介して回転自在に支持されるとともにピニオン56の軸56aに自在継手58を介して連結されたハンドル軸59と、該ハンドル軸59に取り付けられた回転ハンドル60とを備えている。このように本調節機構52は、移植機1に対して取付アーム53をアーム長さ方向へスライド移動させることにより一対の車輪41と移植機1との相対距離を調節するように構成されている。 【0028】本実施形態の1条植え移植機1の補助車輪装置50によれば、第三実施形態のものと同様の効果に加え、作業溝M1と隣接溝M2の相対間隔に応じて移植機1と一対の車輪41との相対距離を手動操作で調節することができる。 【0029】また、移植機1が植付作業をしていないときに、一対の車輪41と移植機1との相対距離を手動操作で小さくなるように調節することにより、移植機1の移動のために必要となるスペースを小さくすることができる。例えば、図8は植付溝Mの端部において、移植機1がUターンする様子を示している。このように、前記相対距離を小さく(図7及び図8における二点鎖線の状態)調節することにより、移植機1のUターンに必要なスペースを小さくしている。即ち、補助車輪装置50によれば、小さなスペース内でも移植機1が移動できる。 【0030】なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)補助車輪装置の車輪22をエンジン10で駆動すること。 (2)車軸21(又は車軸42)に代えて、他の態様の車輪支持部を適宜採用すること。例えば、第一実施形態において、板状、ボックス状等に形成されたベース部を備えるとともに、該ベース部の両側に車輪22が軸着されるように構成された態様が挙げられる。また、例えば、第三実施形態において、該ベース部の両側に下方に延びる一対の車輪支持脚を設け、該各車輪支持脚の下端側に車輪41が軸着されるように構成された態様が挙げられる。 【0031】(3)第四実施形態において、手動操作部57は、ピニオン56を回転駆動する駆動機構(例えば原動機により駆動されるもの)の操作スイッチ(例えばピニオン56の停止、正方向への回転、逆方向への回転を指示するためのもの)であるように構成すること。 (4)第四実施形態において、移植機1から隣接溝M2の略上方まで延びる取付アームを含み、該取付アームは、先端側が一対の車輪41をアーム長さ方向へスライド可能に支持し、基端側が移植機1に支持され、調節機構は、該取付アームに対して該一対の車輪41を該アーム長さ方向へスライド移動させることにより移植機1及び一対の車輪41の相対距離を調節するように構成すること。 【0032】 【発明の効果】本発明の1条植え移植機の補助車輪装置によれば、既に植え付けられた苗を踏みつけることなく植付溝内を安定して走行することができるという優れた効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000100469 【氏名又は名称】みのる産業株式会社 【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地
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| 【出願日】 |
平成14年2月15日(2002.2.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100108958 【弁理士】 【氏名又は名称】須田 英一
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| 【公開番号】 |
特開2003−219711(P2003−219711A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月5日(2003.8.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−38972(P2002−38972) |
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