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【発明の名称】 野菜移植機
【発明者】 【氏名】宗好 紀彦
【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内

【氏名】吉田 美徳
【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内

【要約】 【課題】従来の苗移植装置の苗供給台は円板状であったために、苗の挿入から移植爪への受継までの距離が短く、2条とする開閉機構が複雑となり、一つ飛ばす時に苗を開閉蓋に挟んでしまうことがあった。

【解決手段】機体フレーム上に設けた苗供給部より苗を移植爪内に投入して、該移植爪を畝上へ移動して移植する野菜移植機において、連結板43によりチェーン状に連結した苗搬送ポット40連の各下面を、連結板に枢支した蓋体45で蓋するとともに、苗搬送ポット40連の各蓋体45の下面に搬送方向に対して左右交互にローラを回転自在に支持し、機体フレーム2上に設けた搬送台39上を転動可能に配置し、該搬送台39の受継部50に開口部39a・39bを設けて前記蓋体45を開閉可能に構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体フレーム上に設けた苗供給部より苗を移植爪内に投入して、該移植爪を畝上へ移動して移植する野菜移植機において、連結板43によりチェーン状に連結した苗搬送ポット40連の各下面を、連結板に枢支した蓋体45で蓋するとともに、苗搬送ポット40連の各蓋体45の下面に搬送方向に対して左右交互にローラを回転自在に支持し、機体フレーム2上に設けた搬送台39上を転動可能に配置し、該搬送台39の受継部50に開口部39a・39bを設けて前記蓋体45を開閉可能に構成したことを特徴とする野菜移植機。
【請求項2】 前記開口部にスロープを設けたことを特徴とする請求項1記載の野菜移植機。
【請求項3】 前記開口部39a・39bの間隔を条幅とし、該開口部39a・39bを互いに搬送方向中心線に対して左右逆側に広げて開口したことを特徴とする請求項1記載の野菜移植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苗供給部より苗を移植爪内に投入して、該移植爪を畝上へ移動して、移植爪を開けて畝上へ苗を落下させ、覆土輪で覆土して移植する野菜移植機に関し、特に、玉葱の苗を供給するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、野菜移植機の、移植爪内に投入して、該移植爪を回動させて、圃場に移植する野菜移植機の技術は公知となっている。例えば、特開平2001−258319号の技術である。該野菜移植機は、円板状の供給台の周囲に所定間隔をあけて苗搬送ポットを配置して、回転させて移植爪上方へ搬送るように、側方より苗を供給し、前方へ回動して移植爪の上方より落下するようにし、該移植爪は前方よりクランクにより駆動する構成としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術では1条ずつ移植する構成であったので、高速化に対応することが難しく、2条とすると苗搬送ポットから移植爪への受継部の構造が複雑となり、苗搬送ポット下部の蓋の開閉機構も複雑となっていた。そこで本発明は、苗搬送ポットの搬送距離を長くして野菜苗を供給冷やすくし、移植爪を両側から支持して安定して作動できるようにしようとする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。請求項1においては、機体フレーム上に設けた苗供給部より苗を移植爪内に投入して、該移植爪を畝上へ移動して移植する野菜移植機において、連結板43によりチェーン状に連結した苗搬送ポット40連の各下面を、連結板に枢支した蓋体45で蓋するとともに、苗搬送ポット40連の各蓋体45の下面に搬送方向に対して左右交互にローラを回転自在に支持し、機体フレーム2上に設けた搬送台39上を転動可能に配置し、該搬送台39の受継部50に開口部39a・39bを設けて前記蓋体45を開閉可能に構成したものである。
【0005】また、請求項2においては、前記開口部にスロープを設けたものである。
【0006】また、請求項3においては、前記開口部39a・39bの間隔を条幅とし、該開口部39a・39bを互いに搬送方向中心線に対して左右逆側に広げて開口したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図、図3は機体フレームとミッションケース部分の側面図、図4は機体フレーム部分の平面図、図5は苗供給部の平面図、図6は受継部の後面断面図、図7は同じく平面図、図8は移植部の後面図、図9は同じく側面図、図10は同じく平面図、図11は移植爪の側面断面図、図12は鎮圧輪支持部の側面図、図13は鎮圧輪部分の後面図である。
【0008】本発明の一実施例に係る玉葱用の歩行型の野菜移植機について全体構成から説明する。図1、図2において、野菜移植機1は、機体フレーム2の前部上にエンジン3を載置し、前後中央部上に走行ミッションケース4と植付けミッションケース5を配置し、機体フレーム2後部上から後方にハンドル部材となるハンドルフレーム6を水平方向に連設して、該ハンドルフレーム6の中途部上に苗供給部7を配置し、ハンドルフレーム6後部を運転操作部9としている。
【0009】前記機体フレーム2の前部には前輪支持軸10を横架し、該前輪支持軸10の両側に前輪支持フレーム11・11の一端を取り付け、該前輪支持フレーム11・11の他端に前輪12・12を支持している。
【0010】また、機体フレーム2の中途部より回動支持軸13・14を横架し、走行ミッションケース4より後輪駆動軸15を水平方向側方に突出し、該後輪駆動軸15の両側に駆動ケース16・16を連設して、該駆動ケース16・16の後部に後輪17・17を支持している。そして、前輪支持フレーム11と駆動ケース16はリンク機構を介して連結されるとともに、機体フレーム2下部に設けた油圧シリンダ19とリンク機構を介して駆動ケース16が連結され、該油圧シリンダ19を伸縮させることにより前輪支持フレーム11と駆動ケース16が前輪支持軸10及び後輪駆動軸15を中心に回動されて、機体を昇降可能としている。
【0011】そして、植付けミッションケース5の後部であって後述する後フレーム2b・2bの間の苗供給部7の下方に移植部20が配置され、後フレーム2b・2bで保護できるとともに、該移植部20は移植爪51を昇降して、上端位置で苗供給部7より苗26を受け取り、下端位置で移植爪51を開いて畝25上に苗を落下させて、その後方に配置した覆土輪22により苗の根部に土を寄せて覆土して移植する構成としている。
【0012】次に各部の構成を説明する。まず、走行部及び植付け部を支えるシャーシから説明する。図3、図4に示すように、シャーシは機体フレーム2と、該機体フレーム2に連設する走行ミッションケース4と植付けミッションケース5と、該走行ミッションケース4と植付けミッションケース5とを連結する連結部材となる連結プレート30と、前記植付けミッションケース5と機体フレーム2を連結するハンドルフレーム6から構成され、それぞれを連結固定することにより補強部材を必要とせず補強し合い剛性を高める構成としている。
【0013】前記機体フレーム2は側面視略逆「へ」字状に構成して、該機体フレーム2を前フレーム2aと後フレーム2bから構成して略前後中央部で連結し、該前フレーム2aはプレート状に構成してその前部上にエンジン3を載置固定し、後部上にステー2cを介して走行ミッションケース4を載置固定している。前記後フレーム2bは横フレーム2dから左右両側より後方へパイプを延設した平面視Π状に構成して、該前部の左右水平方向の横フレーム2dに前フレーム2a後端を固設している。左側の後フレーム2bの前後中途部上より中柱2eを立設している。また、前フレーム2a後部に前記回動支点軸13を支持して側方に突出し、横フレーム2d延長上に回動支点軸14を支持し、走行ミッションケース4下部に後輪駆動軸15をそれぞれ左右水平方向に平行に支持している。
【0014】そして、前フレーム2aの前後方向の左右中心線を走行部(機体)の中心線として、左右一側(本実施例では進行方向左側)に偏位して回動支持軸13・14と後輪駆動軸15が側方に延設されて、野菜移植機1が畝25を跨いで走行するときに、走行部が左右一側に偏位して走行し、後述するように往路と復路で左右一側2列ずつ(往路で1条目と二条目を、復路で3条目と4条目を)移植できるようにしている。なお、左右の前輪12・12と後輪17・17は畝25の形状や幅等に合わせて左右位置(車幅)を調整できるようにしている。
【0015】そして、図2、図3に示すように、前記後フレーム2bの後部上及び中柱2e上部にハンドルフレーム6の前部が連結され、該ハンドルフレーム6の前部を植付けミッションケース5上部と連結し、前後中途部上に苗供給部7と左右の苗載台31・31を支持し、後部に昇降レバー32や主クラッチレバー33や作業レバーやアクセルレバーやサイドクラッチレバーや高さ調節レバー等の操作レバーを配置している。
【0016】前記ハンドルフレーム6は平面視「E」状に右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lから構成し、右フレーム6Rと中フレーム6Mの前部間に植付けミッションケース5を支持固定し、前後中途部間に連結プレート34を架設して、該連結プレート34の下面に前記右側の後フレーム2b後端上部が固設される。このようにして3者が互いに連結固定されて剛性をアップしている。該連結プレート34下部には苗供給部7の駆動ケースが付設される。
【0017】また、中フレーム6Mと左フレーム6Lの前後中途部間に補強パイプ6aが連結され、該左フレーム6Lの前部下面には前記中柱2e上端が連結固定される。このようにして、右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lの間で連結固定することで剛性をアップしている。また、右フレーム6Rの前後中途部より苗載台フレーム35が外側方に突設されて苗載台31を取り付け、左フレーム6Lより苗載台フレーム36を外側方に突設して苗載台31を取り付けている。
【0018】本実施例では、機体右側のハンドルフレーム6側部の後輪17後方(苗供給部7の右斜め後方)に主作業者23が位置し、機体左側のハンドルフレーム6側部の後輪17後方(苗供給部7の左斜め後方)に補助作業者24が位置し、或いは、一人作業の場合は機体右側のみ位置し、主作業者23は前記操作レバーを操作するとともに、苗載台31から苗26を取り、苗供給部7の各苗搬送ポット40に一つずつ(あるいは所定本数ずつ)苗を挿入していく。補助作業者24は主作業者23が苗搬送ポット40に挿入できなかった苗搬送ポット40に苗を挿入して補完する。
【0019】前記走行ミッションケース4と植付けミッションケース5はそれぞれ上下方向に向けて機体中央部の前後に並設され、該走行ミッションケース4と植付けミッションケース5の左右一側に連結プレート30を貼設して両ケースを連結する構成として一体的な構成物としている。そして、前述のように前フレーム2aの後部上に走行ミッションケース4を固設し、後フレーム2b上部にハンドルフレーム6を介して植付けミッションケース5の上部を固設している。こうして,側面視において、機体フレーム2が逆「へ」字状に折れ曲がり状に構成されている中央の凹部上方を、走行ミッションケース4と植付けミッションケース5と連結プレート30により連結固定することによって、側面視で三角形を構成することができて剛性を高めているのである。
【0020】次に苗供給部7について図2、図5、図6、図7より説明する。図2に示すように、前記左フレーム6Lの中途部より補助作業者24側(機体中心と反対側)へ平面視U字状の支持フレーム37が水平側方へ突設され、該支持フレーム37とハンドルフレーム6の前後中途部上に、板体を長円形(長リング形)に構成した苗搬送台39が略水平に固設されている。
【0021】そして、図2、図5に示すように、駆動スプロケット41が連結プレート34上に、従動スプロケット42が支持フレーム37上にそれぞれ回転自在に支持して配置され、該駆動スプロケット41と従動スプロケット42にチェーン状に連結した苗搬送ポット40連が巻回されている。該駆動スプロケット41へは前記植付けミッションケース5よりチェーン等の伝動機構を介して動力が伝達される。このようにして苗供給部7が構成される。
【0022】こうして、苗搬送台39が機体中心から偏位した車輪(前輪12・後輪17)側へ延設されることで、苗供給部7が畝25を跨ぐように配設されて、二条植えの場合、四条の植付け幅を跨ぐようになり、畝25の両側に位置する主作業者23と補助作業24の両者が苗供給部7に対面して苗載台31より苗を取って苗搬送ポット40に苗を供給できるようにしている。そして、主作業者23が位置する走行部側に駆動スプロケット41を配置して苗供給部7を駆動するようにして、植付けミッションケース5からの駆動伝達経路が短く、伝達機構をコンパクトに構成できるようにしている。また、苗搬送ポット40連を長円形とすることで前後に左右方向の直線部分(または円弧状の略直線部分)を構成することができて、左右方向の搬送距離を長くして苗を挿入するための時間を長くして苗供給を行なえる時間を長くして挿入抜けがないようにできて、移植するタイミングを従来よりも速くすることで移植効率を上げられるようにしている。なお、本実施例では苗搬送を長円形としているが、少なくとも直線部分が苗供給部7と後述する受継部50にあればよく、三角形状に構成することも四角形状または多角形状に構成することも可能である。
【0023】前記苗搬送ポット40は、図6、図7に示すように、筒体の上部を拡開した漏斗状に構成し、上方より苗を挿入し易い形状としている。苗搬送ポット40の下部外周には連結板43が直径方向に延設して水平方向に固設され、該連結板43の端部同士が隣接する苗搬送ポット40の連結板43と枢支ピン44により互いに回動自在に枢結され、苗搬送ポット40と連結板43と枢支ピン44によりチェーン状に連結して無端体を構成して、チェーン等を不要として簡単な構成としている。そして、該苗搬送ポット40の上下中途部側面に前記駆動スプロケット41と従動スプロケット42の外周面が当接するようにして、本実施例では平面視右回り回動して、補助作業者24側で反転して受継部50側へ苗を搬送するようにしている。なお、駆動スプロケット41と従動スプロケット42は上下複数枚(本実施例では二枚)配置して、苗搬送ポット40の上下中途部に当接して安定して搬送できるようにしている。但し、チェーンやベルト等の無端体に直接苗搬送ポット40を固定し、チェーンまたはベルトを回動駆動する構成とすることも可能である。
【0024】前記連結板43の一側の下部(搬送方向前部が好ましい)にはプレート状の蓋体45の一側が支点ピン46により枢支され、該蓋体45の他側の上面で前記苗搬送ポット40の下面を蓋する構成としている。つまりシャッターとしている。そして、該蓋体45の他側の下面の左右一側にはローラ47が回転自在に枢支され、苗搬送台39上を転動するようにしている。該ローラ47は苗搬送ポット40毎に取り付けられるが、搬送方向に対して左右交互にローラ47が配置されている。つまり、一つの苗供給部7において、多数連結した苗搬送ポット40・40・・・は偶数個とし、それぞれ順に番号を付したときに、奇数に位置する苗搬送ポット40と偶数に位置する苗搬送ポットでは搬送方向に対して交互に左右逆側にローラ47・47・・・を配置しているのである。言い換えれば、奇数(または偶数)のローラ47は内周側に、偶数(または奇数)のローラ47は外周側に配置するのである。
【0025】そして、前記苗搬送台39は前記ローラ47が転動するレールの役目を果たしており、該苗搬送台39の前記ローラ47が転動する経路において、受継部50、つまり、機体上方の苗搬送台39の前部側に開口部(または切欠)39a・39bを左右前後位置をズラせて並設配置して、該開口部39a・39bでローラ47を支えるものがなくなり支点ピン46を中心に蓋体45が下方に回動して、苗搬送ポット40の下方を開口し、苗を移植部20に落下させるようにしている。
【0026】即ち、左右方向に長い長円形の苗搬送台39の前部右側の苗搬送ポット40の移動軌跡部に開口部39a・39bを搬送方向に沿って開口し、該開口部39a・39bは苗搬送ポット40の底面積よりも大きくして苗を落下できるようにするとともに、搬送方向に対しては連結した苗搬送ポット40の3ピッチまたは5ピッチ離れた位置に開口しており、この間隔は条幅(条間隔)に合わせている。そして、進行方向に対して一方は左右一側を、他方は左右他側をそれぞれローラ47が落ち込むように位置を合わせて側方に大きく開口し、ローラ47が位置しない側は苗搬送ポット40の底面よも若干広げる程度で苗は落下する(蓋体45が下方へ回動できる)が、進行方向前後隣接する苗搬送ポット40に付設されているローラ47は落ち込まないようにしている。つまり、開口部39a・39bは苗搬送ポット40の搬送方向中心線に対して、互いに左右逆側に広げて開口している。そして、開口部39a・39b内における進行方向終端側のローラ47が通過する位置には、徐々に上昇して苗搬送台39のローラ47転動面につながるスロープ(傾斜面)39c・39cがそれぞれ設けられて、ローラ47が引っ掛かることなく移動に伴って徐々に蓋体45が閉じるようにしている。
【0027】このように、苗供給部7は長円状に苗搬送ポット40・40・・・が配置されて、機体後方の主作業者23と補助作業者24が位置する前を順に通過して、その通過時に苗26を苗搬送ポット40内に挿入し、その前方の移植部20が位置する上方へ回転移動させる。この移植部20上方位置において、3ピッチ離れたローラ47・47が同時に開口部39a・39b内に落ち込み、蓋体45・45を下方に回動して開き、苗を落下させて移植部20の移植爪51・51内に投入するようにしている。この落下させる部分を受継部50とする。つまり、受継部50は駆動スプロケット41が位置する苗供給部7の駆動側に位置し、機体側に位置することによって移植部20と近づけることができて受継が良好となる。そして、ローラ47・47はスロープ39c・39cに当接して徐々に上昇して蓋体45・45を閉じるのである。従って、一つの移植爪51に対して苗搬送ポット40から一つおきに供給される。つまり、奇数となる苗搬送ポット40は左右の開口部の左側(または右側)、偶数となる苗搬送ポット40は右側(または左側)の開口部で下方の蓋体45が開かれ、奇数と偶数で左右の条(1条と2条または3条と4条)の移植爪51・51に落下することになる。よって、同時2条の植付けが可能となり、左右条の間隔も一定に保てるのである。
【0028】次に、移植部20について図8乃至図10より説明する。前記後フレーム2b・2bの間の機体中央部における植付けミッションケース5の後方に移植部20が配設され、該移植部20は、左右一側に配置され駆動部となるロータリケース52と、左右中央部に位置して受継部50から畝25へ搬送する左右の移植爪51・51と、左右他側方に配置してガイド部となる昇降ガイド53と、これらを連結するアームやリンク等から構成されている。ロータリケース52と昇降ガイド53は左右機体フレーム2に固定され、この間に移植爪51・51が配設され、該移植爪51・51は前記受継部50の下方で側面視楕円状の軌跡で昇降するように構成されている。
【0029】前記ロータリケース52は一端が機体フレーム2より左右水平方向に突設した支点軸54に回転自在に支持され、該ロータリケース52の外側側面の支点軸54外周部に伝動体となるスプロケット55が固設され、チェーン等の伝動手段を介して前記植付けミッションケース5と連動連結され、該移植部20と前記苗供給部7が同期して駆動するように構成されている。尚、スプロケット55の代わりに歯車等により伝動する構成とすることもでき限定するものではない。
【0030】前記ロータリケース52内には三つの歯車が直列的に配置してそれぞれ噛合され、ロータリケース52他側より出力軸56を前記スプロケット55と反対側に突出している。該出力軸56上にアーム57の一端が固設されている。こうして、ロータリケース52が一回転すると同時にアーム57が逆方向に一回転するように前記歯車が設定されている。前記アーム57の他端に連結軸59の一端が固設され、該連結軸59上に条幅に合わせて移植爪支持体60・60の一側(前側)が軸受を介して回転自在に支持されている。該移植爪支持体60・60の前後中途部間には連結補助軸62が連結されて、剛性をアップしている。該移植爪支持体60は左右のプレートより構成して、左右のプレート間の連結軸59上に開閉カム61を固設している。
【0031】前記移植爪支持体60の他側(後側)には漏斗状のカップ60aを形成して、受継部50より苗が入り易くし、該カップ60a下部に開閉可能に移植爪51を配置している。移植爪51の開閉機構は、前記カップ60aの前部と後部に同距離はなれた位置に爪支点軸63・63を左右水平方向に設け、該爪支点軸63に移植爪51の上部の前後一端を枢支している。そして、移植爪51は前後略対称に構成したくちばし状の爪部51a・51aを合わせた状態で苗を収納支持し、開いた状態で苗を落下させるようにしており、合わせる側の爪部51a上部のカップ60aの左右両側に枢支軸64・64を設けて前後の爪部51a・51aを連結している。そして、該枢支軸64・64とカップ60a上部との間にバネ69・69を介装して、枢支軸64・64を持ち上げるようにして、移植爪51を閉じるように付勢している。
【0032】また、前記開閉カム61側に位置する爪部51aの爪支点軸63上には当接アーム65の一端が枢支され、該当接アーム65の他端にローラ66を設けて前記開閉カム61の外周に当接するように構成している。該当接アーム65と爪部51a上部との間には爪開閉量調節機構67が設けられており、該爪開閉量調節機構67は両者間にボルト68を螺装して、該ボルト68を回動することにより両者の間隔を調節して、爪部51aの回動量を調節できるようにしている。
【0033】つまり、前記バネ69により爪部51aは閉じるように付勢され、支点軸63に対して反対側に位置する当接アーム65の先端は開閉カム61に当接されて回動が規制されている。即ち、開閉カム61の外周形状によって爪部51aが回動して移植爪51が開閉されることになるのである。このように構成することによって、常に移植爪51は閉じ方向に付勢され、開閉カム61により強制的に開くように制御されるため、開き位置でロックするような構成では、十分な開きが得られないとロックできずに苗を落とすことができない場合があったが、本実施例のように構成することで確実に開いて苗を落下させることができるのである。
【0034】そして、前記ロータリケース52と左右反対側に位置する移植爪支持体60の前部が上方に延出されて延出部60bが形成され、該延出部60bより支持軸70が昇降ガイド53側の側方に突出され、該支持軸70の端部にローラ71を設けて上下方向に配置した昇降ガイド53に嵌入して、移植爪51の昇降をガイドするようにしている。
【0035】このような構成において、移植爪51が上昇端に位置して爪部51a・51aは閉じて、受継部50において、苗供給部7より苗が投入されると、植付けミッションケース5からの動力によりロータリケース52が回動され、アーム57も同時に回動されて、左右の一対の移植爪51・51は同時に、昇降ガイド53に沿って下降し、植付け爪51は略楕円軌跡を描いて下降する。そして、下端位置まで下降すると、開閉カム61の回動により、該開閉カム61に当接した当接アーム65が回動されて(開閉カム61の小径部に当接する)、爪支点軸63・63を中心に爪部51aが回動されて、移植爪51・51が開かれ、畝25上の下端位置で苗が落下放出されるのである。更に回動すると、移植爪51・51が上昇されて、上昇位置で開閉カム61の回転により左右一対の移植爪51・51が同時に閉じられるのである。
【0036】次に覆土輪22の支持構成について図12、図13より説明する。前記左右の後フレーム2b・2bの前後中途部下面から下方にステー72・72が突設され、該ステー72・72に鎮圧輪フレーム73の前端が支点軸80により枢支されて枢支部としている。該枢支部近傍に後述するロック部89が設けられている。該鎮圧輪フレーム73は平面視U字状に構成し、後端部より後方にハンドル74を突出し、左右中央部より上方に支持ステー75を突設し、下方に取付フレーム76を垂設している。
【0037】前記取付ステー76下端に前後方向に枢支軸90を突設し、該枢支軸90上に鎮圧輪支持フレーム91の下部を枢支している。該鎮圧輪支持フレーム91は後面視において、横「E」型に構成して、中央のフレーム下部に前記枢支軸90を枢支し、左右両側のフレームと中央のフレームの下部の間に鎮圧輪22・22・22・22を左右一対ずつ回転自在に配置している。この一対の鎮圧輪22・22は前記移植爪51・51の進行方向の線を跨ぐ構成としている。こうして、左右中央下部に枢支軸90を配置して左右の鎮圧輪22・22・・・を左右傾倒自在に支持して、畝25上面の傾斜に追随して鎮圧精度を高め、移植後の苗26の根部の両側を押さえる構成としている。
【0038】前記支持ステー75の上部に左右方向に枢支軸77を設け、該枢支軸77に延設部材となるガイド杆78の一側が摺動自在に挿入され、該枢支軸77の両側のガイド杆78上には付勢部材となるバネ79a・79bが外嵌されている。該ガイド杆78の他端は前記ハンドルフレーム6(中フレーム6M)の後部に支点軸81により回転自在に支持されている。このように構成することによって、前記鎮圧輪22は前記バネ79bの付勢力により下方へ押圧するように付勢されている。そして、作業終了時や回行するときに、ハンドル74を持って鎮圧輪22を上昇させると、枢支軸77が支点軸80・81を結ぶ線上よりも上方に位置すると死点越えとなって、鎮圧輪22を上昇した位置に維持することができるのである。
【0039】次に、鎮圧輪22を上昇させた位置にロックするためのロック部89の構成について説明する。前記枢支部近傍にはロック部89が設けられている。該ロック部89は前記鎮圧輪フレーム73の回動基部側に枢支軸93によりロックアーム94の一端を枢支し、該ロックアーム94の他側には長手方向と上方(支点軸80に対して半径方向)に延びるL字状の長孔94aが形成され、一方、機体フレーム2(後フレーム2b)の前記ステー72よりも上方位置に係止ピン95を突出して、該係止ピン95を前記長孔94aに挿入している。
【0040】更に、前記ロックアーム94の他端(上端)にワイヤー96とバネ97の一端が連結され、該バネ97の他端は前方の後フレーム2bに連結されてロックアーム94を前方へ回動するように付勢し、ワイヤー96の他端は前記昇降レバー32の回動基部設けたアーム99と連結している。該昇降レバー32には更に図示しないワイヤー等を介してエンジン3近傍に設けた油圧操作レバーと連結され、該昇降レバー32の操作により前記油圧シリンダ19を作動させて機体を昇降可能としている。
【0041】このような構成において、前記ハンドル74を持ち上げて鎮圧輪22を上昇させると、ロックアーム94も持ち上げられて、係止ピン95が長孔94aに沿って下降し、鎮圧輪22が上昇位置で前述の如く死点越えによって上昇位置で維持される位置に至ると、係止ピン95が長孔94aの垂直部94bに入り、ロックアーム94はバネ97の引っ張り力により下方へ回動付勢され、係止ピン95が長孔94aの垂直部94bに維持され、鎮圧輪22が自重等により下方へ回動しようとしても、垂直部94bに係止ピン95が係合されて回動できず、鎮圧輪22は上昇位置にロックされることになる。そして、作業開始時や回行後の作業再開時に、昇降レバー32を機体が下降するように、前方へ回動操作すると、ワイヤー96が引っ張られてロックアーム94を後方へ回動し、この回動によって長孔94aの内面が係止ピン95を下方に押して鎮圧輪フレーム73を下方へ押し、死点越え部分を通過させて鎮圧輪22を下げるのである。つまり、昇降レバー32の下降操作に連動して鎮圧輪22を下降することができるのである。このようにして昇降レバー32の下降操作で鎮圧輪22も同時に下降させて操作性を向上しているのである。なお、本実施例においては、2条植えとしているが、移植爪及びその駆動機構を更に一対左右方向に付加して4条植えとすることも可能である。また、本実施例では走行部が進行方向右側に偏心しているが、左側に偏心した構成とすることも可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏するのである。即ち、請求項1に示す如く、機体フレーム上に設けた苗供給部より苗を移植爪内に投入して、該移植爪を畝上へ移動して移植する野菜移植機において、連結板43によりチェーン状に連結した苗搬送ポット40連の各下面を、連結板に枢支した蓋体45で蓋するとともに、苗搬送ポット40連の各蓋体45の下面に搬送方向に対して左右交互にローラを回転自在に支持し、機体フレーム2上に設けた搬送台39上を転動可能に配置し、該搬送台39の受継部50に開口部39a・39bを設けて前記蓋体45を開閉可能に構成したので、開口部に苗搬送ポットが位置すると、蓋体が下方に回動して、下方を開口し、苗を移植部に落下させることができる。
【0043】請求項2に示す如く、前記開口部にスロープを設けたので、ローラが引っ掛かることなく蓋体を徐々に閉じることができる。
【0044】請求項3に示す如く、前記開口部39a・39bの間隔を条幅とし、該開口部39a・39bを互いに搬送方向中心線に対して左右逆側に広げて開口したので、苗搬送ポット連の受継部に位置した奇数と偶数の苗搬送ポットの蓋体が同時に2条開かれて、植付けができるようになり、左右の条間隔も一定に保てる。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
【出願日】 平成13年12月4日(2001.12.4)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開2003−169511(P2003−169511A)
【公開日】 平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願番号】 特願2002−98143(P2002−98143)