| 【発明の名称】 |
走行作業機のコントロールバルブ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】木村 明正 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】昇降シリンダに設置される、コントロールバルブのスプールの伸縮作動を円滑に行うと共に、コントロールバルブ装置を長くすることなく小型化することができるコントロールバルブ装置を提供する。
【解決手段】走行機体1cに装着する作業機12等を昇降可能に支持する油圧シリンダ11と、バルブケース3に設置して油圧シリンダ11に作動油を切り換え可能に送給するコントロールバルブ20と、該コントロールバルブ20のメインスプール21を伸縮作動せしめるように連結した作動杆50と、該作動杆50に連結しメインスプール21を戻し方向に付勢するスプリング56を備えるものにおいて、前記作動杆50の左右両側に、スプール戻し用のスプリング56を略平行状に沿わせて併設する走行作業機のコントロールバルブ装置にしている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体(1c)に装着する作業機(12)等を昇降可能に支持する油圧シリンダ(11)と、バルブケース(3)に設置して油圧シリンダ(11)に作動油を切り換え可能に送給するコントロールバルブ(20)と、該コントロールバルブ(20)のメインスプール(21)を伸縮作動せしめるように連結した作動杆(50)と、該作動杆(50)に連結しメインスプール(21)を戻し方向に付勢するスプリング(56)を備えるものにおいて、前記作動杆(50)の左右両側に、スプール戻し用のスプリング(56)を略平行状に沿わせて併設することを特徴とする走行作業機のコントロールバルブ装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等走行作業機のコントロールバルブ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、走行機体の後部に装着する耕耘作業機を、油圧シリンダに連結したリフトアームの回動によって昇降させるトラクタは、特開平10─28407号公報で示されるようなコントロールバルブ装置を備え、昇降操作レバー等を操作することにより前後移動する作動杆を介し、コントロールバルブの切換制御用のスプールを伸縮作動させて、油圧シリンダを作動するものが既に知られている。上記公報で示されるコントロールバルブ装置は、コントロールバルブのスプールに連結した作動杆を延長させ、その後端を支持部材のガイド孔にスライド可能に嵌挿支持した状態で、この作動杆の一側に一本のスプール戻し方向に付勢するスプリングを設けたものと、作動杆の後端に後方から2本のスプリングを連結し、作動杆を介してスプールを戻し方向に付勢するものが記載されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記公報で示されるような構成のコントロールバルブ装置で、作動杆の一側に沿って1本のスプリングを設けてスプールを戻し方向に付勢するものは、スプリングがスプールの一側から偏ったモーメントをスプールに加えながら伸縮作動させるので、スプールにかじりを生じ易いものであると共に、作動杆の前後移動がスムースでないと言う欠点がある。また、作動杆の後端を後方に設けた2本のスプリングで連結してスプールを戻し方向に付勢するものは、作動杆の支持構造及びスプリングの張設構造が長くなると共に、作動杆に連結したスプリングの他端を上記支持部材と別な取付部材に係止するので、構成が複雑でコスト高になる上にコントロールバルブ装置が大型化する等の課題がある。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明による走行作業機のコントロールバルブ装置は、第1に、走行機体1cに装着する作業機12等を昇降可能に支持する油圧シリンダ11と、バルブケース3に設置して油圧シリンダ11に作動油を切り換え可能に送給するコントロールバルブ20と、該コントロールバルブ20のメインスプール21を伸縮作動せしめるように連結した作動杆50と、該作動杆50に連結しメインスプール21を戻し方向に付勢するスプリング56を備えるものにおいて、前記作動杆50の左右両側に、スプール戻し用のスプリング56を略平行状に沿わせて併設することを特徴としている。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1において符号1は、本発明に係わるコントロールバルブ装置2を備えた走行作業機の一例として示すトラクタであり、このトラクタ1は前輪1a,後輪1bを有する走行機体1cの後部に、図示しない三点方式のリンク機構を介し、耕耘作業機等の作業機を昇降自在に装着している。また、走行機体1cの後部に設置するトランスミッションケース1dの上部には、図2で示すような構成によって、前記リンク機構を昇降動作せしめるリフトアーム10を軸支し、該リフトアーム10を油圧シリンダ11の伸縮動作によって上下回動させるように連結し、油圧シリンダ11への作動油を切り換えるコントロールバルブ20を備えたコントロールバルブ装置2を配置している。 【0006】そして、上記コントロールバルブ装置2の操作を司る昇降操作レバー(ポジションコントロールレバー)3Lと、耕深設定レバー(ポジションオートコントロールレバー)3Rは、その基部側をトランスミッションケース1dの側方に設けた開口を覆うバルブケース3に軸支していると共に、先端側を操縦席の側方に延長している。また、上記油圧シリンダ11を作動せしめる油圧回路は、図6で示すように従来のものと同様な構成によって、昇降操作レバー3Lを操作すると、リフトアーム10及びリンク機構を介して作業機をレバーの操作位置に対応せしめた高さ位置に設定するポジション制御を行うことができ、また耕深設定レバー3Rを操作すると、上記ポジション制御に合わせ、作業機がレバーの操作位置に対応した耕深になるように制御する耕深自動制御を行うことができるようにしている。 【0007】尚、この実施形態で走行機体1cに装着する作業機12は、図6で示すようにロータリ式の作業機を示し、ロータリ部12aの耕耘深さ(以下耕深と言う)は、ロータリカバー13の後方に上下揺動可能に設けたリヤカバー15をレベラとし、該リヤカバー15が耕土面に接して上下動する変化量を、従来のものと同様にワイヤー及びリンク類からなる耕深フィードバック機構(耕深感知リンク機構)16を介し、コントロールバルブ装置2にフィードバック制御可能に伝え、油圧シリンダ11による作業機12の上げ下げ位置を、耕深設定レバー3Rによって設定された耕深とするように耕深自動制御が行われる。 【0008】また、同図で示す油圧回路のコントロールバルブ20は、切換バルブ21aのスプール(メインスプールと言う)21とポペットバルブ22aの下げスプール22及びチェックバルブ20b,アンロードバルブ23等からなり、ポンプ側から圧送される作動油は入力ポート24内に送給され、またコントロールバルブ20の出力ポート20aから、降下速度調整バルブ26を介し油圧シリンダ11に送給するように接続されており、コントロールバルブ20を後述するように切り換えて、作動油を油圧シリンダ11に送給させる構造となっている。 【0009】次に、図3〜図5を参照しコントロールバルブ装置2について説明する。このコントロールバルブ装置2はバルブケース(ケース壁)3に装着され、バルブケース3は前記トランスミッションケース1dの右壁上方を前後方向に覆うケース蓋と兼用しており、このバルブケース3にバルブ取付座3a及び複数のボス部と後述する軸支座37等を一体的に形成している。そして、バルブケース3の内側でバルブ取付座3aには、前記コントロールバルブ20を、そのメインスプール21と下げスプール22とが後方に向けて略水平方向となるように取付支持している。 【0010】また、上記コントロールバルブ20の後方には、図7〜図12で後述するバルブ作動制御用のバルブ作動部5を、本実施形態の支持構造によって設置していると共に、バルブケース3の外側から昇降操作レバー3Lと耕深設定レバー3Rを、その昇降軸30と耕深軸31を上下方向に離間させ回動可能に軸支している。ここで上記バルブ作動部5の作動杆50は、後述する構成によってメインスプール21と連結されるものであり、厚肉な平帯状板を縦姿勢で支持した状態で、その中途部の左右両側に支点軸5Pを突設しており、各支点軸5Pにはそれぞれ中間部を枢支されて天秤状に回動可能な天秤杆(天秤リンク)51,52を設け、該天秤杆51,52は各上下端に、作動ピン51a,51b並びに作動ピン52a,52bを側方に向けて突設している。 【0011】そして、上記耕深設定レバー3Rの耕深軸31は、軸中途に作動片32を固着すると共に、軸端に作動片33を枢支し、両者はそれぞれ作動杆50の中途部で両側に配置した、上記天秤杆51,52の作動ピン51a,52aに接当させている。尚、上記作動片33はカム状に形成された他側を、従来構造と同様に前記リフトアーム10の動作で連繋作動される昇降フィードバック機構17の昇降フードバック軸34が有する作動ピン34aに接当させている。 【0012】また、上記昇降操作レバー3Lによって回動される昇降軸30は、その回動アーム30aの先端に作動ピン30bを突設し、該作動ピン30bを天秤杆51下端の作動ピン51bに接当させている。上記昇降軸30は、その筒軸内に前記耕深感知リンク機構16と連結する耕深フィードバック軸35を嵌挿しており、該耕深フィードバック軸35の軸端に設けた作動片35aを、天秤杆52の他端の作動ピン52bに接当させている。 【0013】また、図3〜図8で示すように、コントロールバルブ装置2のコントロールバルブ20は、伸縮作動可能に突出せしめたメインスプール21と下げスプール22に連結杆25を挿通し、該連結杆25をナット2N・・によって位置決め連結しており、下げスプール22は従来のものと同様に連結杆25に対し、下げスプール22の径より大きな取付孔によって融通可能に連結し、メインスプール21が上げ側に縮動するときは作動することなく残置させるようにしている。 【0014】このとき本実施形態では、作動杆50の基部側(前側)に作動ブラケット部53を一体的に設けており、該作動ブラケット部53の中央部にメインスプール21の径よりやや径大な取付孔53aを穿設し、該取付孔53aをメインスプール21の連結杆25から突出した端部に融通可能に嵌挿し、ナット2Nによって位置決めしている。また、作動ブラケット部53は、メインスプール21に連結杆25を締め付け固定する前側のナット2Nとの間に、1ミリ程度或いはそれ以下の小隙間Lを形成するように位置決めしており、これにより作動ブラケット部53はメインスプール21に取付孔53aのばか孔と小隙間Lからなる融通代を有して連結し、この融通代によって作動杆50が前後移動するとき、機体振動等によるスプリング56の揺れに伴う不測な負荷等を緩衝せしめ、各スプールの伸縮作動をかじり等を伴うことなく円滑に行うようにしている。 【0015】また、作動杆50の後側にはメインスプール21の伸縮作動ストローク長さの作動孔55を長孔状に穿設し、該作動孔55をバルブケース3の軸支座37側から突設した支持軸38に挿通し、作動杆50の前後端をコントロールバルブ20のメインスプール21と支持軸38によって、略水平状で前後移動可能に支持している。そして、作動杆50はその両側に支持軸38と連結させ、メインスプール21を戻し方向に引っ張り付勢するスプリング56,56を、後述するスプリング張設構造によって張設し、メインスプール21と下げポペット22を作動ブラケット部53及び連結杆25を介して後方側に常時引き作動(戻し作動)するように付勢すると共に、また天秤杆51,52を各作動ピン51a,51b,52a,52b側に常時接当させるようにしている。 【0016】つまり上記のようにコントロールバルブ20のメインスプール21と下げスプール22を前記連結杆25で連結し、メインスプール21の後端に天秤杆51,52を備えた作動杆50を設けると共に、該作動杆50にスプール戻し用のスプリング56を設けて、上記天秤杆51,52に昇降操作レバー3L及び耕深設定レバー3Rの各対応する作動片30a,32を接当せしめる構造、及びリフトアーム10の動作をフィードバックさせたりリヤカバー15の動作をフィードバックさせて、作業機12のポジションの位置決め並びに耕深制御を行わせる構成について従来同様である。 【0017】また、前記コントロールバルブ20も従来のものと同様に、昇降操作レバー3Lが中立位置に操作されているときは、図6で示すように下げスプール22のポペットバルブ22aとチェックバルブ20bで、油圧シリンダ11内の作動油の逆流を止めると共に、ポンプ側から送給される作動油を、メインスプール21の切換バルブ21aからアンロードバルブ23を介してタンク側(トランスミッションケース1d内)に流すので、油圧シリンダ11は伸縮作動せずリアトアーム10を回動停止状態に保持する。 【0018】そして、昇降操作レバー3Lを上げ操作し、メインスプール21が押し込まれる(縮作動)と、切換バルブ21aがパイロット圧によってアンロードバルブ23をアンロード状態から閉じ状態に作動せしめ、この状態でポンプ側から送給される作動油はチェックバルブ20bを開いて油圧シリンダ11内に流れ、油圧シリンダ11が伸作動してリアトアーム10を上昇回動させる。尚、このとき下げスプール22は作動されないのでポペットバルブ22aは閉じている。 【0019】また、昇降操作レバー3Lを下げ操作し、メインスプール21と下げスプール22が引き出される(伸作動)と、切換バルブ21aは作動油のパイロット圧を無くし、アンロードバルブ23をアンロード状態に切換えると共に、該アンロードバルブ23を介してポンプ側から送給される作動油をタンク側に流し、またポペットバルブ22aが開き、作業機自重で押し戻される油圧シリンダ11内の作動油は降下速度調整バルブ26を介してタンク側に排流させるので、油圧シリンダ11は縮作動しリアトアーム10を下降回動させるものである。 【0020】このコントロールバルブ20及び作動杆50の動作の一例を図10〜図12を参照し説明すると、図10はコントロールバルブ20の中位状態を示し、この状態から昇降操作レバー3Lを上げ方向に操作すると、図11で示すように回動アーム30aは矢印方向に回動し、その作動ピン30bが作動ピン51bを押動するので、天秤杆51は作動片33で固定支持状態にある作動ピン51a側を支点に、支点軸5Pが作動杆50をスプリング56に抗し前方向に移動させ、メインスプール21を縮動しコントロールバルブ20を上げ側に切り換えて、作動油を油圧シリンダ11に送給しリフトアーム10を上昇させる。 【0021】そして図12で示すように、リフトアーム10の上昇に伴い前記昇降フィードバック機構17の作動ピン34aが上方に退避回動し、作動片33が矢印方向に回動すると、天秤杆51は作動ピン51bを作動ピン30bに接当支持させたまま、作動ピン51aが作動片33に追動自由となるので、スプリング56の戻し力(付勢力)で作動杆50を後方移動させ、コントロールバルブ20のメインスプール21を中立位置に戻し、油圧シリンダ11への作動油の送給を停止しリフトアーム10の上昇を止める。 【0022】以上のように、バルブ作動部5の作動杆50を前後移動させてコントロールバルブ20を切り換えるコントロールバルブ装置2は、従来のものと同様構成であるため、ここでは昇降操作レバー3L及び耕深設定レバー3Rを様々に操作して行う、バルブ作動部5の詳細な作動説明を割愛するが、本実施形態ではバルブ作動部5の作動杆50を、図3〜図8で既述したことに加えて、次のような支持構造によって支持すると共に、スプリング56の張設構造によって前後移動させるようにしているので、コントロールバルブ装置2を大型化させることなく、トランスミッションケース1dの上部にコンパクトにまとめて設置することができ、またコントロールバルブ20の切り換え作動時に、スプールにかじり等を伴うことのない伸縮作動を円滑に行うことができるものである。 【0023】次に、本実施形態による作動杆50の支持構造及びスプリング56の張設構造について説明する。図7,図8で示すように作動杆50は、作動ブラケット部53をコントロールバルブ20のメインスプール21に連結支持させた状態で、後端(自由端)側に形成した作動孔55を、スプール戻し用のスプリング56の一端を係止させるための支持軸38にスライド可能に嵌挿支持している。このとき、上記支持軸38は、作動孔55の対向位置でバルブケース3から、作動杆50の側面に摺接する長さに一体的に突出形成した軸支座37に挿入し植立せしめるようにしている。 【0024】そして、作動杆50は平面視において、メインスプール21と大きく偏位させることなく略同軸線上で後方に向けて直線的に配置し、その後端側の作動孔55に支持軸38を嵌挿した状態で、該支持軸38を立設する軸支座37をガイド部材として利用し、その端面をガイド面37aに形成し、該ガイド面37aで作動杆50の後側面をスライド可能に位置決め案内する構成にしている。この構成において作動杆50は、作動孔55を有する後部を軸支座37のガイド面37aに直接的に摺接させてもよいが、該ガイド面37aと作動杆50間に、図9で示すようなライナ39を介装するとよく、このライナ39は、所定径の平滑面を有する円盤状の座金とし、その中心部に穿設する取付孔39aを支持軸38径よりも大きくし、両者の嵌挿状態において、少なくとも左右方向への揺動間隙(ガタ付間隙)を有するようにしている。 【0025】これにより、作動杆50が静止状態から前方又は後方側に向けて移動をするとき、その移動開始時において、ライナ39は揺動間隙分だけ作動杆50の移動方向に追動するので、作動杆50と軸支座37の初期摩擦を低減せしめることができ、例えこの部への潤滑が不十分である場合でも、作動杆50の移動を軽快に行うと共に支持軸38の軸支座37を摩損しないから、例えばアルミ鋳物材でバルブケース3に軸支座37を一体的に形成するものにおいて、該軸支座37の摩損を防止しながら、作動杆50の作動初期摩擦を低減させて前後移動を軽快に行わせる等の利点がある。 【0026】次に、スプリング56の張設構造について説明すると、先ず作動杆50の前側に設ける作動ブラケット部53は、平面視においてメインスプール21と連結する中央部の両側に、スプリング56の前端側を係止する係止部57を一体的に形成しており、左右の係止部57に係止したスプリング56の後端を、前記支持軸38の先端と切欠した軸支座37の中途部に露出する支持軸38に係止することにより、両スプリング56を作動杆50の両側面に前記各作動片及び天秤杆等の接触を防止しながら、略平行状姿勢で可及的に近接させるようにしていると共に、両スプリング56は略等しいバネ定数でスプリング径を小さくし張設するようにしている。 【0027】この際図3,図7で示すように、作動ブラケット部53は両側の係止部57をメインスプール21と連結する中央部側から、メインスプール21側(前側)に前張り距離Hを有して張設するようにしており、これにより小径で長く形成したスプリング56を、作動杆50の側方において後方に大きなスペースを要することなく、コンパクトに設置することができるようにしている。尚、スプリング56,56は、作動杆50を介しメインスプール21に左右等距離に設置すると、両スプリング56の戻し付勢力に伴うメインスプール21のかじり方向のモーメン(作動モーメント)を相殺することができるものである。 【0028】従って、上記のように構成したコントロールバルブ装置2は、前記コントロールバルブ20の切り換え制御用のメインスプール21を伸縮作動せしめるように連結した作動杆50の左右両側に、小径状のスプール戻し用のスプリング56を略平行状に沿わせて併設するようにしているので、前側をメインスプール21で支持し後側を支持軸38に作動孔55を嵌挿支持する作動杆50は、その両側に張設したスプリング56,56がメインスプール21に大きな作動モーメントを生ずることを抑制でき、両スプリング56によるモーメントのバランスを図り、前後作動をメインスプール21の略同軸線上で直線的に行うことができ、またコントロールバルブ20の切り換え作動時に、メインスプール21及びポペットバルブ22aの下げスプール22にかじり等を伴うことのない伸縮作動を円滑に行うことができる。 【0029】また、スプリング56を係止せしめる支持軸38は、作動杆50の後側を嵌挿支持する支持ガイドとし、また支持軸38の軸支座37を作動杆50の後側面をスライド可能に位置決め案内するガイド面37aにしてガイド部材として兼用する構成にしており、これによりスプリング56と作動杆50の支持部を別構造にして構成を複雑にすることなく共通にし、部品点数の低減を図ると共に、作動杆50を後方に長くすることなく、また該作動杆50にスプリング56を略同じ長さで併設せしめるから、作動杆50の移動方向の位置決めを安定させることができ、またスプリング張設構造も短くしコントロールバルブ装置2を大型化させることなく、簡潔で廉価な構成を以てコンパクトにまとめて、トランスミッションケース1dへの設置を行い易くすることができる等の利点もある。 【0030】 【発明の効果】本発明は以上説明したように走行作業機のコントロールバルブ装置を構成しているので、以下に記載するような効果を奏する。走行機体に装着する作業機等を昇降可能に支持する油圧シリンダと、バルブケースに設置して油圧シリンダに作動油を切り換え可能に送給するコントロールバルブと、該コントロールバルブのメインスプールを伸縮作動せしめるように連結した作動杆と、該作動杆に連結しメインスプールを戻し方向に付勢するスプリングを備えるものにおいて、前記作動杆の左右両側に、スプール戻し用のスプリングを略平行状に沿わせて併設することことにより、左右のスプリングを作動杆を介して両側に位置せしめ、モーメントを小さくすることができるので、スプールにかじり等を伴うことなくスプールの伸縮作動を円滑に行うことができる。また、スプリングは作動杆の側方に沿って設置されるので、コントロールバルブ装置を長くすることなく小型化することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
|
| 【出願日】 |
平成14年2月1日(2002.2.1) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2003−219705(P2003−219705A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月5日(2003.8.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−25272(P2002−25272) |
|