| 【発明の名称】 |
耕耘作業機のダッシング防止構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】鎌田 直樹 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】耕耘爪の回転に伴うダッシングを防止しながら進行方向抵抗によって浅耕耘を回避し所定の深耕耘をすることができると共に、抵抗杆の抵抗に伴う耕耘ケース部の沈下を防止して所定深さの耕耘作業を円滑に行うことができる耕耘作業機のダッシング防止構造を提供する。
【解決手段】走行機体1aにロータリー式の耕耘部3を設けた耕耘作業機において、前記耕耘部3のロータリー部3aを回転可能に支持する耕耘ケース部2cの下端に、前傾斜面で地中を進行せしめる沈下防止面52を形成した取付ブラケット50を設け、該沈下防止面52の後方下部に、略鉛直姿勢で地中に突入し進行せしめる抵抗杆6を着脱可能に取付固定する耕耘作業機のダッシング防止構造にしている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体(1a)にロータリー式の耕耘部(3)を設けた耕耘作業機において、前記耕耘部(3)のロータリー部(3a)を回転可能に支持する耕耘ケース部(2c)の下端に、前傾斜面で地中を進行せしめる沈下防止面(52)を形成した取付ブラケット(50)を設け、該沈下防止面(52)の後方下部に、略鉛直姿勢で地中に突入し進行せしめる抵抗杆(6)を着脱可能に取付固定する耕耘作業機のダッシング防止構造。 【請求項2】 抵抗杆(6)の下部に補助抵抗部材(7)を着脱可能に設ける請求項1記載の耕耘作業機のダッシング防止構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、耕耘作業機のダッシング防止構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、左右の車輪を有する走行機体の後部に、センターロータリー式の耕耘部を備えた歩行型の耕耘作業機は、機体を走行させながら耕耘爪を回転させて行う耕耘作業時に、耕耘爪の負荷変動に伴い耕耘爪回転力により機体が急発進(ダッシング)をすることがあり、これの防止のために、車輪巾の中央部に位置する耕耘ケース部の下部に、耕耘時に地中に突入して進行方向抵抗を付与せしめる抵抗杆を突設した、ダッシング防止構造を備えた構成にしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来のような構成のダッシング防止構造は、抵抗杆と該抵抗杆を耕耘ケース部に取付固定する取付ブラケットとを一体的な構造にしているので、抵抗杆が損耗或いは変形した際には、該抵抗杆と取付ブラケットを共に交換しなければならず、部品コストが高くつく欠点があると共に、抵抗杆の着脱に際し、耕耘ケース部と取付ブラケットを連結する複数の取付ネジを緊緩する作業が、煩雑で時間を要する等の問題がある。また粘土質や砂土質或いは乾田状態や湿田状態等の硬軟が異なる圃場に対し、取付ブラケットと一体的な抵抗杆は進行方向抵抗の調節をすることができないので、各圃場毎の硬軟に対応せしめた適切な進行方向抵抗を付与することが困難で、圃場毎に所定深さの耕耘が行われなかったり、ダッシング防止が充分に発揮し難い等の課題がある。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明による耕耘作業機のダッシング防止構造は、走行機体1aにロータリー式の耕耘部3を設けた耕耘作業機において、前記耕耘部3のロータリー部3aを回転可能に支持する耕耘ケース部2cの下端に、前傾斜面で地中を進行せしめる沈下防止面52を形成した取付ブラケット50を設け、該沈下防止面52の後方下部に、略鉛直姿勢で地中に突入し進行せしめる抵抗杆6を着脱可能に取付固定することを特徴としている。 【0005】第2に、抵抗杆6の下部に補助抵抗部材7を着脱可能に設けることを特徴としている。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図面において符号1は、走行機体1aの後部にロータリー式の耕耘部3を備えた耕耘作業機であり、走行機体1aは後述する側面視ヘの字形状のトランスミッションケース2と、該トランスミッションケース2の前部に取付固定した、エンジン1bを載置するエンジンフレーム20とからなり、このトランスミッションケース2はその最上部に変速ガイド部4を介し走行変速レバー40と耕耘変速レバー41とを後方に向け延設していると共に、トランスミッションケース2の後部中途部側に二股状のハンドル42の基部を取付固定し、ハンドル42の左右後部にはサイドクラッチレバー43を設け、また左側には主クラッチレバー45を備えた構成にしている。 【0007】図1,図4を参照しトランスミッションケース2の構成について説明すると、このトランスミッションケース2は、割り形で略対称形状の左ケース2Lと右ケース2Rとを互いに接合してなり、ケース内上部側にエンジン1bからベルト伝動機構によって入力駆動される、入力プーリ軸1c及び図示しない変速伝動機構等を備えた入力ケース部2aと、該入力ケース部2a側から下方に垂下状に形成され、車輪10を備えた車軸11を軸支する車輪ケース部2bと、入力ケース部2aから後方傾斜状に延設して、複数の耕耘爪30を植設した左右のロータリー軸31をメタル部21を介して軸支する耕耘ケース部2cとを、側面視でへの字状に一体的に構成している。 【0008】また、上記ロータリー軸31は、その中央部に設けたスプロケット32に、前記入力ケース部2a側の変速伝動機構側から設けた耕耘部伝動チェン33を巻掛けて回転変速可能に伝動するようにし、耕耘ケース部2cの左右にロータリー部3aを構成している。そして耕耘部3は、ロータリー部3aの上方を覆う耕耘部カバー35を、前記耕耘ケース部2cの中途部に取付固定していると共に、該耕耘部カバー35は両側にサイドカバー36,36を設け、また中央部の後方には耕耘深さ調節用の尾輪37を設け、且つ耕耘ケース部2cの下部には本発明に係わるダッシング防止構造5を設けることにより、ロータリー部3aによる適正深さの耕耘を良好に行いながら、耕耘時のダッシングを防止し耕耘作業を円滑に行うことができるようにしている。 【0009】即ち、図5,図6で示すダッシング防止構造5は、前記耕耘ケース部2cの下部前面側に嵌挿して取着されるように断面視コ字上記に形成した取付ブラケット50と、該取付ブラケット50の後端下部に着脱可能に略鉛直姿勢で取付固定される丸棒状の抵抗杆6とで構成している。そして、上記取付ブラケット50は、コ字状断面の前側面を平坦傾斜状の沈下防止面52にしていると共に、該沈下防止面52の後部で両側の取付片53間に取付ネジ60を有するホルダ筒55を一体的に形成し、取付片53には前後の複数カ所を耕耘ケース部2cの下部前面に安定よく取付るための取付孔56を穿設している。 【0010】また、取付ブラケット50は、耕耘ケース部2cに取着した状態において、抵抗杆6を前記ロータリー軸31の略直下に垂設するようにし、且つ図5の実線及び点線で示すように、取付ネジ60の緊緩により、抵抗杆6の上下方向の突出長さを調節することができるようにし、これにより耕耘ケース部2c直下における未耕耘地盤に突入させる量を加減することができるようにしていると共に、抵抗杆6の交換等も簡単に行うことができるようにしている。 【0011】また、このとき取付ブラケット50は、耕耘ケース部2cの下部前面を広巾状に覆う沈下防止面52を、図5で示すように、耕耘ケース部2cの後退傾斜面に対し沈下防止角θを有するように前傾斜状に設けており、耕耘時においてロータリー部3aの耕耘爪30が地中を深く掘り起こすことに伴い、耕耘ケース部2cは車軸11を支点に下方に大きく沈下しようとするが、このような沈下作用を前記耕耘部カバー35が広巾な前傾斜面によって進行方向抵抗を付与しながら沈下防止を良好に行うことができる。つまり耕耘ケース部2cよりも急角度の沈下防止角θを有する沈下防止面52は、進行方向抵抗も併せて付与しながら耕耘ケース部2cの過大な沈下も効率よく抑制することができるようにしている。 【0012】また、耕耘ケース部2cと沈下防止角θを有する沈下防止面52は、図3で示すように、沈下防止面52に付着した付着土を、耕耘ケース部2cのより前位において、両側の耕耘爪30の回転に伴いその急傾斜角に沿わせて速やかに早期に掻き落とすことができるので、上記のような沈下防止面52を有しない緩傾斜の耕耘ケース部2cのように、付着土による抵抗を大きくすることがない等の特徴がある。 【0013】以上のように構成したダッシング防止構造5を備えた耕耘作業機1は、耕耘部3のロータリー部3aを回転可能に支持する耕耘ケース部2cの下端に、前傾斜面で地中を進行せしめる沈下防止面52を形成した取付ブラケット50を設け、該沈下防止面52の後方下部に、略鉛直姿勢で地中に突入し進行せしめる抵抗杆6を着脱可能に取付固定するようにしたことにより、車輪10及び耕耘爪30を矢印(正転)方向にせしめて行う耕耘作業時に、耕耘爪30の回転軌跡から所定長さだけ突出せしめた抵抗杆6は、未耕耘地盤に鉛直方向に突入した状態で機体に一定の進行方向抵抗を付与するので、耕耘爪30の回転に伴うダッシングを防止することができ、また進行方向抵抗によって浅耕耘を回避し所定の深耕耘をすることができる。 【0014】またこのとき、取付ブラケット50は広巾な沈下防止角θを有する沈下防止面52によって、既述の進行方向抵抗を付与すると共に、深耕耘に伴う耕耘ケース部2cの沈下を防止して所定深さの耕耘作業を円滑に行うことができる。また取付ブラケット50に対し抵抗杆6を上下調節可能に設けたダッシング防止構造5は、例えば軟質土壌の圃場においては、抵抗杆6の突出量を長くすると進行方向抵抗を大きくすることができ、他方硬質土壌の圃場では、抵抗杆6の突出量を短くすると進行方向抵抗を小さくすることができるので、圃場毎の硬軟等の条件に適応した進行方向抵抗を以て、所定深さの耕耘作業を能率よく適切に行うことができる等の利点がある。そして、長期の耕耘作業において抵抗杆6が摩損したり変形した場合には、従来のもののように取付ブラケット50を取り外すことなく、取付ネジ60を緩め抵抗杆6のみを外して、新たな抵抗杆6を取付固定することができるので、抵抗杆6の交換作業を低コストで簡単に行うことができる。 【0015】また、上記ダッシング防止構造5は、抵抗杆6の下部に図7で示すような補助抵抗部材7を着脱可能に設けることにより、簡単な手段によって進行方向抵抗を自由に調節することができる。即ち、同図に示すように補助抵抗部材7は、厚肉広巾板状片を平面視で船型形状で先鋭に形成しており、その中央部に取付ネジ61を挿通して、該取付ネジ61を抵抗杆6の下端に形成したネジ孔62に締着することにより、同図及び図6の点線で示すように取着するようにしている。 【0016】従って、抵抗杆6の下部に補助抵抗部材7を着脱可能に設けるダッシング防止構造5によれば、補助抵抗部材7が未耕耘地盤の所定深さ内において、抵抗杆6の下端両側に広巾状に張り出すので、未耕耘地盤に浅く突入させた状態でも、張出部が進行方向抵抗を抵抗杆6による進行方向抵抗に加えて増大するから、地中下の硬い土石等に支障されることなく円滑な耕耘作業を行うことができ、また耕耘ケース部2c直下の耕耘爪30が存在しない不耕起部分(残耕地)の土を掘り起こすこともでき、残耕の発生を解消することができる等の特徴がある。 【0017】尚、補助抵抗部材7は図示例の形状に限ることなく、先端側を上下方向に曲げたり(図8)、後端側を上下方向に曲げたり(図9)すると、所望の進行方向抵抗を自由に得ることができるものである。また、補助抵抗部材7の抵抗杆6に対する着脱手段は、上記のものに限ることなく任意手段によってもよいものである。 【0018】 【発明の効果】本発明は以上説明したように構成された耕耘作業機のダッシング防止構造にしているので、以下に記載するような効果を奏する。走行機体にロータリー式の耕耘部を設けた耕耘作業機において、前記耕耘部のロータリー部を回転可能に支持する耕耘ケース部の下端に、前傾斜面で地中を進行せしめる沈下防止面を形成した取付ブラケットを設け、該沈下防止面の後方下部に、略鉛直姿勢で地中に突入し進行せしめる抵抗杆を着脱可能に取付固定することにより、耕耘作業時に抵抗杆は、未耕耘地盤に鉛直方向に突入した状態で機体に一定の進行方向抵抗を付与するので、耕耘爪の回転に伴うダッシングを防止することができると共に、進行方向抵抗によって浅耕耘を回避し所定の深耕耘をすることができる。またこのとき、取付ブラケットは沈下防止面によって進行方向抵抗を付与すると共に、抵抗杆の抵抗に伴う耕耘ケース部の沈下を防止して所定深さの耕耘作業を円滑に行うことができる。 【0019】抵抗杆の下部に補助抵抗部材を着脱可能に設けることにより、抵抗杆の進行方向抵抗と共に、補助抵抗部材が未耕耘地盤の所定深さ内において進行方向抵抗を増大するからダッシングを防止を確実にすることができると共に、抵抗杆の下部に異なる補助抵抗部材を設けて、圃場毎の硬軟等の条件に適応した進行方向抵抗の調節を簡単に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
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| 【出願日】 |
平成14年1月30日(2002.1.30) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−219701(P2003−219701A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月5日(2003.8.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−21804(P2002−21804) |
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