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【発明の名称】 ロータリー式耕耘機
【発明者】 【氏名】宇都宮 豊和
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】伊藤 建治
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】鎌田 直樹
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】山根 勉
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【要約】 【課題】耕耘爪の取付け方向を一本ずつ変更することなく、耕土面の「内盛り耕耘方式」、或いは「外盛り耕耘方式」の切り替えを、安全に、かつ、容易に行なう。

【解決手段】走行作業機2の後部にロータリー式の耕耘部3を備え、かつ、耕耘爪6をロータリー筒7の長手方向に複数列装着したロータリー5を、耕耘部3におけるロータリー軸51の左右両側に着脱可能に取り付けて成るロータリー式耕耘機である。左右のロータリー5を互いに交換し、耕土面を平坦状に耕起させる内盛り耕耘方式、又は、中央部に溝を形成すると共にその両側に山状の盛土を形成する外盛り耕耘方式で耕耘する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行作業機2の後部にロータリー式の耕耘部3を備え、かつ、耕耘爪6をロータリー筒7の長手方向に複数列装着したロータリー5を、耕耘部3におけるロータリー軸51の左右両側に着脱可能に取り付けて成るロータリー式耕耘機において、左右のロータリー5を互いに交換し、耕土面を平坦状に耕起させる内盛り耕耘方式、又は、中央部に溝を形成すると共にその両側に山状の盛土を形成する外盛り耕耘方式で耕耘することを特徴とするロータリー式耕耘機。
【請求項2】 内盛り耕耘時には、前記ロータリー5の内側に位置する耕耘爪6aの先端部が耕耘部3の外側を向き、その他の耕耘爪6の先端部が耕耘部3の内側を向いている請求項1記載のロータリー式耕耘機。
【請求項3】 外盛り耕耘時には、前記ロータリー5の外側に位置する耕耘爪6aの先端部が耕耘部3の内側を向き、その他の耕耘爪6の先端部が耕耘部3の外側を向いている請求項1記載のロータリー式耕耘機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリー式耕耘機、特に、センタードライブ方式(中央駆動方式)のロータリー式耕耘機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のセンタードライブ方式(中央駆動方式)のロータリー式耕耘機は、図7に示すように、耕耘部3の駆動軸(図示せず)の左右両側に、鋳鉄製の円筒状の爪軸7をボルト(図示せず)で取り付け、更に、前記爪軸7に放射状に取り付けられた12〜20本の爪取付け口21に耕耘爪6を短いボルトで取り付けた構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来は、耕土面を「内盛り耕耘方式」から「外盛り耕耘方式」に切り替える場合、或いは、耕土面を「外盛り耕耘方式」から「内盛り耕耘方式」に切り替える場合に、爪取付け口21のボルトを外して耕耘爪6の取付け方向を一本ずつ変更させていたので、危険を伴う上、耕耘爪6の刃のある方向、すなわち、右勝手、或いは左勝手を間違えないように、耕耘爪6を付け替えなければならぬので、作業が煩雑で、かつ、面倒であった。
【0004】本発明は、係る従来の問題を解消するものであり、耕耘爪の取付け方向を一本ずつ変更させることなく、耕土面の切り替え、すなわち、「内盛り耕耘方式」から「外盛り耕耘方式」へ、或いは、「外盛り耕耘方式」から「内盛り耕耘方式」への切り替えを、安全に、かつ、容易に行なうことができるロータリー式耕耘機を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明に係るロータリー式耕耘機は、走行作業機2の後部にロータリー式の耕耘部3を備え、かつ、耕耘爪6をロータリー筒7の長手方向に複数列装着したロータリー5を、耕耘部3におけるロータリー軸51の左右両側に着脱可能に取り付けて成るロータリー式耕耘機において、左右のロータリー5を互いに交換し、耕土面を平坦状に耕起させる内盛り耕耘方式、又は、中央部に溝を形成すると共にその両側に山状の盛土を形成する外盛り耕耘方式で耕耘することを特徴としている。
【0006】そして、内盛り耕耘時には、前記ロータリー5の内側に位置する耕耘爪6aの先端部が耕耘部3の外側を向き、その他の耕耘爪6の先端部が耕耘部3の内側を向いている。
【0007】一方、外盛り耕耘時には、前記ロータリー5の外側に位置する耕耘爪6aの先端部が耕耘部3の内側を向き、その他の耕耘爪6の先端部が耕耘部3の外側を向いている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0009】図1において、1は、耕耘作業機の一つであるロータリー式耕耘機であり、走行作業機2の後部にロータリー式の耕耘部3を備えている。走行作業機2は、機体フレーム2aの前部上方側に搭載したエンジン1aからトランスミッションケース4を介して左右の車輪4a及びロータリー式耕耘部3のロータリー(耕耘装置)5を駆動するように形成されている。
【0010】上記走行作業機2は、トランスミッションケース4の後部から耕耘部3の後部上方に向けて延出したハンドル4bによって操舵する。また、トランスミッションケース4の上部からハンドル4bの方向に延設した操作レバー4cを操作することによって車輪4a及びロータリー5の正逆回転及び変速を行なうようにしている。
【0011】図1中、符号10は、前照灯であり、エンジン1aの前方に設けられている。この前照灯10は、図2に示すように、機体フレーム2aに設けた取付片2bに、ゴム又はスポンジ製のワッシャ、或いはシールワッシャ等からなる緩衝用の取付座11を介して取り付けられている。
【0012】図3(a)に示すように、ロータリー式の耕耘部3は、トランスミッションケース4から後方に向けて一連に形成されている耕耘部ケース50の下部に駆動軸(以下、ロータリー軸と称する)51を回転可能に軸支している。そして、耕耘部ケース50の左右両側に突出しているロータリー軸51にロータリー5を着脱可能に装着させている。このロータリー5は、爪軸(以下、ロータリー筒と称する)7と、ロータリー筒7の長手方向(軸方向)に所定の間隔で設置した耕耘爪6で構成されている。
【0013】上記ロータリー5と上記ロータリー軸51とは、ロータリー5のロータリー筒7に設けた取付孔70を、ロータリー軸51の端部近傍に設けた取付孔53に一致させた後、両孔53,70に取付ピン72を差し込むことによって連結されている。
【0014】このロータリー筒7は、取付孔70のほかに、取付孔71を備えている。この取付孔71の中心aからロータリー筒7の外端部b迄の距離Lは、取付孔70の中心a′からロータリー筒7の内端部c迄の距離L′と同距離となっている。符号74は、取付ピン72の脱落を防止するための針金状の治具である。
【0015】更に、上記ロータリー筒7の外周面には、爪取付ブラケット13が、ロータリー筒7の長手方向に複数列(図3(a)の場合、3列)固着されており、各爪取付ブラケット13にそれぞれ耕耘爪6がボルト・ナット15によって取り付けられている。
【0016】この場合、耕耘爪6は、その先端部が耕耘部3の内側、すなわち、耕耘部ケース50の方を向くように取り付けられるが、内側の爪取付ブラケット13に取り付けられた耕耘爪6のうち、ロータリー筒7の下側に取り付けられた耕耘爪6aは、その先端部が耕耘部3の外側に向けられている。
【0017】更に、上記ロータリー5は、その上部を耕耘爪6の回転軌跡A(図1参照)に沿って湾曲せしめたロータリーカバー8で覆うとともに、その側部をサイドカバー80で覆っている。また、上記ロータリーカバー8の後端に、リヤカバー81を上下揺動可能に設けている。更に、耕耘部ケース50の背後には、耕耘深さDを調節する耕深調節杆9が上記ロータリーカバー8に対して上下調節可能に取り付けられている。図3(b)中、符号Kは、耕土面を示している。
【0018】しかして、図3(a)の如く耕耘爪6及び6aを配列させた後、図1に示すように、ロータリー耕耘機1を矢印X方向に前進させるとともに、ロータリー5を矢印Y方向に正転させると、「内盛り耕耘方式」となり、耕地Eは、図5(a)に示すように、耕耘幅W内で平坦な耕土面Kとなる。
【0019】ところで、耕耘方式を「内盛り耕耘方式」から「外盛り耕耘方式」に変更する場合には、図4(a)に示すように、左右のロータリー5を相互に交換する。その場合、ロータリー筒7の外端部bが耕耘部3の内側、すなわち、耕耘部ケース50側に面するとともに、耕耘爪6aが対角線(図示せず)上に位置するようにセットする。その際、取付ピン72は、ロータリー筒7の取付孔71及びロータリー軸51の取付孔53に挿入する。図4(b)中、符号K′は、耕土面を示している。
【0020】しかして、図1に示すように、ロータリー耕耘機1を矢印X方向に前進させるとともに、ロータリー5を矢印Y方向に正転させると、外向きの耕耘爪6が耕地Eを耕耘しながら耕起土を内側から外側に向けて、順次、移動せしめ、図6(a)に示すように、耕耘巾W内において、耕土面K′は、中央部が凹入した溝31を形成するとともに、両側に盛土33を山状に形成する。その際、ロータリカバー8のサイドカバー80を上方に退避させるか、或いは、取り外すと、耕起土の外盛り量を一層大きくすることができる。
【0021】再度、左右のロータリー5を、図4(a)の配置状態から図3(a)の配置状態に変更すると、「外盛り耕耘方式」から「内盛り耕耘方式」に変更することができる。
【0022】従って、本発明のロータリー耕運機によれば、左右のロータリー5を相互に交換するだけで、「内盛り耕耘方式」から「外盛り耕耘方式」に、或いは、「外盛り耕耘方式」から「内盛り耕耘方式」に簡単に変更することができる。
【0023】ところで、耕耘部3の後方に培土器(図示せず)を装着した培土作業を同時に行なう場合に「外盛り耕耘方式」を採用すると、上記のように、上記ロータリ5によって、予め、耕土面Kの中央に凹溝31が形成され、かつ、その両側に盛土33が形成されているので、耕起土を左右に振り分けながら畝溝35(図6(b)参照)を形成する培土抵抗が「内盛り耕耘方式」にて畝溝35′(図5(b)参照)を形成する場合に比べて格段に低減する。
【0024】従って、ロータリー耕耘機1の動力負荷が低減し、燃費を改善しながら培土作業を能率よく、かつ、円滑に行なうことができる。
【0025】以上の説明では、ロータリー5として、耕作爪6の形状及び配列が図3(a)のものについて説明したが、「内盛り耕耘方式」、或いは、「外盛り耕耘方式」で耕耘できるものであれば、図3(a)における耕作爪の形状及び配列に限定されるものではない。
【0026】
【発明の効果】上記のように、本発明は、走行作業機2の後部にロータリー式の耕耘部3を備え、かつ、耕耘爪6をロータリー筒7の長手方向に複数列装着したロータリー5を、耕耘部3におけるロータリー軸51の左右両側に着脱可能に取り付けて成るロータリー式耕耘機において、左右のロータリー5を互いに交換し、耕土面を平坦状に耕起させる内盛り耕耘方式、又は、中央部に溝を形成すると共にその両側に山状の盛土を形成する外盛り耕耘方式で耕耘するように構成されている。
【0027】従って、左右のロータリー5を相互に交換する簡単な作業で「内盛り耕耘方式」から「外盛り耕耘方式」に、或いは、「外盛り耕耘方式」から「内盛り耕耘方式」に簡単に変更することができる。
【0028】また、本発明によれば、耕耘部3の後方に培土器を装着した培土作業を同時に行なう場合に「外盛り耕耘方式」を採用すると、上記のように、上記ロータリ部5によって、予め、耕土面Kの中央に凹溝31が形成され、かつ、その両側に盛土33が形成されているので、耕起土を左右に振り分けながら畝溝35を形成する培土抵抗が「内盛り耕耘方式」のものに比べて格段に低減する。
【0029】従って、ロータリー耕耘機1の動力負荷が低減し、燃費を改善しながら培土作業を能率よく、かつ、円滑に行なうことができる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
【出願日】 平成13年12月28日(2001.12.28)
【代理人】 【識別番号】100066865
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信一 (外2名)
【公開番号】 特開2003−189703(P2003−189703A)
【公開日】 平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願番号】 特願2001−400169(P2001−400169)