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【発明の名称】 隔離栽培用耕耘機
【発明者】 【氏名】山本 明
【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内

【氏名】赤松 寛二
【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内

【要約】 【課題】小型軽量に構成しても耕耘に十分な出力を具備することができるようにする。

【解決手段】本発明の耕耘機1は、フレーム2と、該フレーム2に対する相対上下位置をそれぞれ調節可能に該フレーム2に取り付けられた前後の走行車輪3と、略下方へ向く回転軸4によってフレーム2に回転可能に軸支された耕耘用スクリュー6と、減速ミッション7及び駆動機構8を介して該耕耘用スクリュー6を回転駆動するエンジン9と、フレーム2に取り付けられたカバー10とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フレームと、該フレームに取り付けられた前後の走行車輪と、略下方へ向く回転軸によって前記フレームに回転可能に軸支された耕耘用スクリューと、該耕耘用スクリューを回転駆動する原動機とを備えた隔離栽培用耕耘機。
【請求項2】 前記前後の走行車輪は、前記フレームに対する相対上下位置をそれぞれ調節可能に該フレームに取り付けられた請求項1記載の隔離栽培用耕耘機。
【請求項3】 進行方向と直交方向に並ぶ複数の前記走行車輪を支持する車輪支持部を備え、該車輪支持部が前記フレームに対する相対上下位置を調節可能に該フレームに取り付けられた請求項2記載の隔離栽培用耕耘機。
【請求項4】 進行方向両側における栽培ベッドの側壁の上端よりも下端縁部が低い位置になるように進行方向両側に配設された進行方向へ延びる一対のガイド部材を備えた請求項1〜3のいずれか一項に記載の隔離栽培用耕耘機。
【請求項5】 前記ガイド部材は、栽培ベッド内の土壌に下端縁部が入り込むように配設された請求項4記載の隔離栽培用耕耘機。
【請求項6】 前記ガイド部材は、走行車輪の車軸に取り付けられた請求項4又は5記載の隔離栽培用耕耘機。
【請求項7】 栽培ベッド両側のベッド長さ方向に延びるレール状部位を走行するための進行方向と直交方向に並ぶ一対の前記走行車輪を備え、該走行車輪は、周面の反フレーム側に該反フレーム側ほどテーパ状に拡径したガイド部を有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の隔離栽培用耕耘機。
【請求項8】 前記走行車輪は、進行方向と直交方向へスライド自在に支持されるとともに、前記フレーム側へ付勢された請求項7記載の隔離栽培用耕耘機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地面から隔離された栽培ベッド内の土壌を耕耘するための耕耘機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の隔離栽培用耕耘機として、特公平5−1号公報に開示された耕耘機を例示する。この耕耘機80は、図9に示すようにフレーム81の前後にそれぞれ軸支された原動車軸82及び従動車軸83を介して走行車輪84を設置しており、原動車軸82が走行用原動機85によって駆動されるようになっている。この耕耘機80は走行車輪84を介して栽培ベッド90側板の上端縁90aに沿って移動するようになっている。また、原動車軸82及び従動車軸83の間には、両軸と平行に作動軸87が軸支されており、該作動軸87には90°の間隔を介して爪板が突設されたロータリー爪88が取り付けられている。作動軸87は耕耘用原動機89により駆動されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の耕耘機80は栽培ベッド90側板の上端縁90aに沿って走行するようになっているので専用の栽培ベッドを使用する必要がある。しかも、従来の耕耘機80は自走のための走行車輪84の駆動機構を備えており重量が重いため、(1)栽培ベッド90を強固に構成しなければならず、栽培ベッド90にコストが掛かる、(2)直列又は並列に配設された複数の栽培ベッド90間を移動させることが困難である、という問題がある。これらは、特に農作業を容易化するために栽培ベッド90を高く設置する高設栽培の場合に問題が大きく、該高設栽培には不向きとなっている。
【0004】そこで、手押し式にすることにより走行車輪84の駆動機構を省いたり、耕耘用原動機89に小型軽量のものを採用したりすることにより高設栽培にも容易に使用できるように従来の耕耘機80を小型軽量化することも考えられる。しかし小型軽量化すると、地面が固いとき、地中に株が埋まっているとき等に、ロータリー爪88が土壌中に入り込まず、機体が浮き上がるという問題がある。また、小型軽量の原動機は出力が弱いため、出力が不足したり、機体が浮き上がるときに無理に押し下げると原動機へ異常負荷が生じたりするという問題もある。
【0005】本発明の目的は、上記課題を解決し、小型軽量に構成しても耕耘に十分な出力を具備することができる隔離栽培用耕耘機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の隔離栽培用耕耘機は、フレームと、該フレームに取り付けられた前後の走行車輪と、略下方へ向く回転軸によって前記フレームに回転可能に軸支された耕耘用スクリューと、該耕耘用スクリューを回転駆動する原動機とを備えている。
【0007】このように耕耘爪として耕耘用スクリューを採用し、該スクリューを土壌中で回転することにより、土壌を下から上へ耕起・反転するとともに、固まった土壌や地中の株等を砕くようにしている。この耕耘用スクリューによれば、同じ耕耘作業について比較して、ロータリー爪よりも小さい動力で駆動できるので、小型軽量の原動機を採用することができる。
【0008】前記前後の走行車輪は、前記フレームに対する相対上下位置をそれぞれ調節可能に該フレームに取り付けられた態様を例示する。
【0009】このように構成することで、スクリューが地中に潜る深さを調節したり、スクリューが地中に潜る角度を調節したりすることができるようにしている。
【0010】進行方向と直交方向に並ぶ複数の前記走行車輪を支持する車輪支持部を備え、該車輪支持部が前記フレームに対する相対上下位置を調節可能に該フレームに取り付けられた態様を例示する。
【0011】これにより前記フレームに対する前記車輪支持部の取り付け位置を調節するだけで、進行方向と直交方向に並ぶ複数の前記走行車輪の前記フレームに対する相対上下位置を同時に調節することができるようにしている。
【0012】前記隔離栽培用耕耘機においては、進行方向両側における栽培ベッドの側壁の上端よりも下端縁部が低い位置になるように進行方向両側に配設された進行方向へ延びる一対のガイド部材を備えた態様を例示する。
【0013】このように前記栽培ベッドの側壁の上端よりも下端縁部が低い位置になるように配設された一対のガイド部材を備えることで、作業中の前記耕耘機の振動で該耕耘機の進行方向がずれても、該ガイド部材が栽培ベッドの側壁に当接することにより、(a)栽培ベッドを傷つけることを防止したり、(b)機体のブレを防止したり、(c)それ以上の進行方向のずれを防止して該耕耘機が栽培ベッドから飛び出ることを防止したりするようになっている。
【0014】前記ガイド部材としては、特に限定されないが、栽培ベッド内の土壌に下端縁部が入り込むように配設された態様を例示する。
【0015】これにより、土壌で機体を支持し、機体のブレを防止するようになっている。ガイド部材の形状としては、特に限定されないが、土壌に対する進行方向への抵抗が少なく、進行方向と直交方向への抵抗が大きくなるように形成されていることが好ましい。なお、前記ガイド部材は進行方向両側に配設されており、土壌で機体両側を確実に支持してブレを低減するようになっている。
【0016】前記ガイド部材としては、特に限定されないが、走行車輪の車軸に取り付けられた態様を例示する。
【0017】これにより、前記走行車輪の前記フレームに対する相対上下位置を調節すると、それに応じて前記ガイド部材の該フレームに対する相対上下位置も調節されるようにしている。
【0018】また、前記隔離栽培用耕耘機においては、栽培ベッド両側のベッド長さ方向に延びるレール状部位を走行するための進行方向と直交方向に並ぶ一対の前記走行車輪を備え、該走行車輪は、周面の反フレーム側に該反フレーム側ほどテーパ状に拡径したガイド部を有する態様を例示する。
【0019】なお、前記レール状部位としては、栽培ベッド両側のベッド長さ方向に延びる部位であれば特に限定されない。レール状部位は、栽培ベッドと一体に構成されていても、別体に構成されていてもよい。
【0020】これにより、前記一対の走行車輪のガイド部により、前記レール状部位を挾持し、耕耘機の機体を栽培ベッドに対して位置決めし、該機体のブレを抑制するようにしている。
【0021】前記走行車輪は、進行方向と直交方向へスライド自在に支持されるとともに、前記フレーム側へ付勢された態様を例示する。
【0022】これにより、例えばレール状部位に凹凸がある場合や、両レール状部位の間隔が一定していない場合でも、該凹凸や該間隔に応じて走行車輪がフレーム幅方向にスライドし、安定的な走行が行われる。すなわち、本隔離栽培用耕耘機によれば、車輪を走行させることを予定して設計された直線状に延びる一対の平行なレール状部位はもとより、そのように設計されていないレール状部位であっても走行させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明を具体化した第一実施形態の高設栽培用耕耘機1を示している。この耕耘機1は、フレーム2と、該フレーム2に対する相対上下位置をそれぞれ調節可能に該フレーム2に取り付けられた前後の走行車輪3と、略下方へ向く回転軸としての駆動軸4及び被動軸5によってフレーム2に回転可能に軸支された耕耘用スクリュー6と、減速ミッション7及び駆動機構8を介して該耕耘用スクリュー6を回転駆動する原動機としてのエンジン9と、フレーム2に取り付けられたカバー10とを備えている。
【0024】この耕耘機1が使用される栽培ベッド11は、例えば図3に示すように断面凹状に形成されてビニールハウス内に長く延びるケーシング11aと、該ケーシング11aを地上から隔離して支持する支持フレーム11bとを備えている。ケーシング11aには栽培用の土壌Sが収納され、植物が栽培される。ケーシング11a底面の幅方向略中央には、通風管11cが配設されており、該通風管11cに温風や冷風を通すことにより、土壌Sの温度を適宜調節することができるようになっている。
【0025】フレーム2は、矩形枠状に形成されたフレーム本体12と、該フレーム本体12前側から斜め下方に延設された一対の前脚部13と、該フレーム本体12後側から斜め下方に延設された一対の後脚部14とを備えている。前脚部13及び後脚部14の先端側には、それぞれ上下に延びる長穴15が形成されており、該長穴15に走行車輪3の車軸3aがそれぞれ取り付けられるようになっている。そして、長穴15の長さ方向に対する車軸3aの取付位置を調節することにより、フレーム2に対する各走行車輪3の相対上下位置を調節可能にしている。これにより、耕耘用スクリュー6が地中に潜る深さを調節したり、耕耘用スクリュー6が地中に潜る角度を調節したりすることができるようにしている。
【0026】また、フレーム本体12の前側、後側、及び左右側には、それぞれ前ハンドル17、後ハンドル18、及び一対の横ハンドル19が取り付けられている。前ハンドル17は耕耘機1の左側に立つ作業者が操作し易いように平面視で先端側が左側へ約90°折曲形成されている。前ハンドル17の先端部にはグリップ部20が設けられ、略中央部には耕耘用スクリュー6への動力伝動を入切するためのクラッチレバー21が設けられている。後ハンドル18は平面視略U字状に折曲形成されてなり、その両端部がフレーム本体12に固定されている。後ハンドル18の略中央にはエンジン9の回転数を操作するためのアクセルレバー22が設けられている。横ハンドル19は平面視略U字状に折曲形成されてなり、そのほぼ全体がグリップ部となっている。横ハンドル19の両端部は、フレーム本体12側部に設けられた前後に延びる支軸23の両端部にそれぞれボルト24で固定されている。横ハンドル19のフレーム本体12に対する取付角度は図3に示すように適宜調節可能になっており、すなわち、この横ハンドル19のグリップ部は、フレーム2に対する相対上下位置を調節可能に構成されている。
【0027】耕耘用スクリュー6は、側刃26aと底刃26bとが一体形成されてなる複数(本例では3本)のスクリュー刃26から構成されており、各スクリュー刃26の底刃26b側先端部は互いに連結されている。この耕耘用スクリュー6を土壌S中で回転することにより、土壌Sを下から上へ耕起・反転するとともに、固まった土壌Sや地中の株等を砕くようにしている。この耕耘用スクリュー6は、同じ耕耘作業について比較して、ロータリー爪よりも小さい動力で駆動できる。
【0028】図4に示すように駆動機構8は、横長の駆動ケース30を備えており、該駆動ケース30はフレーム本体12の枠内に配設されている。駆動ケース30の長手方向一端側には上下に延びる駆動軸4が、他端側には上下に延びる被動軸5が、駆動軸4及び被動軸5の間には上下に延びる中間軸33が、それぞれ立て軸受け34a〜34cを介して回転自在に軸支されている。駆動軸4の上端側は、駆動ケース30の上壁を貫通し減速ミッション7に連結されている。駆動軸4及び被動軸5の下端側は、それぞれ駆動ケース30の下壁を貫通しており、該各下端側にはそれぞれ耕耘用スクリュー6がボルト35で交換可能に取り付けられている。駆動軸4の長さ方向略中央部と、中間軸33の長さ方向略中央部には、それぞれスプロケット36,37が取り付けられており、両スプロケット36,37に巻き掛けられたチェーン38によって、駆動軸4の回転が中間軸33に伝動されるようになっている。さらに、中間軸33の上端側と、被動軸5の上端側には互いに噛合するギヤー39,40がそれぞれ取り付けられており、ここで中間軸33(駆動軸4)の回転方向を反転せて被動軸5に伝動するようになっている。つまり、駆動軸4及び被動軸5に取り付けられた両耕耘用スクリュー6は、平面視で図2に破線の矢印で示すように互いに前方の土壌Sを内側に巻き込むようにして耕耘するようになっている。両耕耘用スクリュー6をこのように回転させることにより、土壌Sを中央に寄せ、土壌Sの栽培ベッド11外への飛び散りを極力低減するようにしている。
【0029】次に、この耕耘機1の一連の動作例について説明する。本例では、栽培ベッド11の両側に立つ二人の作業者が耕耘機1を動作させる場合を述べる。まず、エンジン9を始動する。すると、減速ミッション7を介して駆動軸4が回転するとともに、スプロケット36,37及びチェーン38を介して中間軸33が回転し、さらにギヤー39,40を介して被動軸5が逆方向に回転する。これにより駆動軸4及び被動軸5に取り付けられた耕耘用スクリュー6が互いに逆方向に回転する。栽培ベッド11の両側に立つ二人の作業者は、それぞれ耕耘機1の横ハンドル19を持って、耕耘機1を下方に押さえながら前方に押し進めて行く。このとき、耕耘用スクリュー6の底刃26bはドリルのように下方に向かって土壌Sや株に穴開けするように作用し、また側刃26aは土壌Sや株を粉砕・撹拌するように作用する。この両作用により土壌Sが耕耘される。
【0030】なお、一人の作業者で耕耘機1を動作させる場合は、進行方向に向いて栽培ベッド11の左側に立ち、耕耘機1の前ハンドル17及び後ハンドル18を持って、耕耘機1を動作させる。このとき横ハンドル19は取り外しておく方が扱いやすい。
【0031】以上のように構成された本発明の高設栽培用耕耘機1によれば、耕耘爪として耕耘用スクリュー6を採用しているので、同じ耕耘作業について比較して、ロータリー爪よりも小さい動力で駆動できる。従って、耕耘機1に小型軽量の原動機を採用することができ、もって耕耘機1を小型軽量化することができる。
【0032】また、前後の走行車輪3を、フレーム2に対する相対上下位置をそれぞれ調節可能にフレーム2に取り付けるようにしているので、耕耘用スクリュー6が地中に潜る深さを調節したり、該スクリュー6が地中に潜る角度を調節したりすることができる。このため栽培ベッド11の構成や、土壌Sの状態に応じて最適な状態で耕耘するように地面に対するスクリュー6の状態を調節することができる。
【0033】また、フレーム2の左右に横ハンドル19を備えているので、栽培ベッド11の両側に作業者が立ち、横ハンドル19のグリップ部を持って、耕耘機1を走行させることができる。しかも、フレーム2に対するグリップ部の相対上下位置を調節可能にしているので、栽培ベッド11の高さや、作業者の身長等に合わせて適宜調節することができる。
【0034】次に、本発明の第二実施形態の耕耘機について説明すると、該耕耘機は原動機の動力をスクリューに伝動する駆動機構を可変速に構成した点においてのみ第一実施形態と相違している。従って、第一実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより重複説明を省く。
【0035】図5は、この耕耘機50の駆動機構51を示す断面図であり、第一実施形態における図4と同様の位置で切断した状態を示している。この駆動機構51は、駆動ケース52の長手方向一端側には上下に延びる第一被動軸53が、他端側には上下に延びる第二被動軸54が、第一被動軸53の側方には上下に延びる駆動軸55が、第二被動軸54の側方には上下に延びる中間軸56がそれぞれ立て軸受け57a〜57dを介して回転自在に軸支されている。駆動軸55の上端側は、駆動ケース52の上壁を貫通し減速ミッション7に連結されている。駆動軸55の長さ方向中間部の二箇所には互いに間隔を置いて歯数の異なる一対の駆動ギヤー58,59(上側の駆動ギヤー58の方が歯数が多い。)が設けられている。また、第一被動軸53の上端側には、上下スライド可能かつ相対回転不可能にボス部60が外挿されており、該ボス部60の長さ方向の二箇所には、両駆動ギヤー58,59より短い間隔をおいて歯数の異なる一対の被動ギヤー61,62(下側の被動ギヤー62の方が歯数が多い。)が設けられている。そして、ボス部60の上下位置切り替え部63を操作することにより、ボス部60を下側にスライドさせると、駆動軸55の下側の駆動ギヤー59と第一被動軸53の下側の被動ギヤー62とのみが互いに噛合し(低速側であり、図5に示す状態)、ボス部60を上側にスライドさせると、駆動軸55の上側の駆動ギヤー58と第一被動軸53の上側の被動ギヤー61とのみが互いに噛合する(高速側)ようになっている。第一被動軸53の立て軸受け57aの上側と、中間軸56の立て軸受け57dの上側には、それぞれスプロケット65,66が取り付けられており、両スプロケット65,66に巻き掛けられたチェーン67によって、第一被動軸53の回転が中間軸56に伝動されるようになっている。さらに、中間軸56の上端側と、第二被動軸54の上端側には互いに噛合するギヤー68,69がそれぞれ取り付けられており、ここで中間軸56(第一被動軸53)の回転方向を反転させて第二被動軸54に伝動するようになっている。このように、駆動機構51は、低速又は高速のいずれかに切り替えることができるように構成されている。
【0036】第一実施形態の効果に加え、本実施形態によれば、エンジン9の動力を変速して耕耘用スクリュー6に伝動することができるので、土壌Sの状態に応じて該スクリュー6の回転速度を適宜変更することができる。例えば、植物の収穫後のように、土壌S内に植物の株が埋まっているときは、該株を切断しながら耕耘する必要があるため、耕耘用スクリュー6を高トルクで回転させるように、駆動機構51を低速側に切り替える。また、例えば、一旦低速側で耕耘した後や、株が含まれていない土壌Sを耕耘するようなときは、駆動機構51を高速側に切り替えることにより、耕耘作業の速度を向上させることができる。
【0037】次に、図6及び図7に示す本発明の第三実施形態の耕耘機について説明すると、この耕耘機100は主に以下の点においてのみ第二実施形態と相違している。従って、第二実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより重複説明を省く。
【0038】(1)フレーム2に対して相対上下位置調節可能に車輪支持部70を取付部材71で取り付け、該車輪支持部70にフレーム2幅方向(進行方向と直交方向)に並ぶ複数の走行車輪3,3の各車軸3a,3aを取り付けている。この構成により、フレーム2に対する車輪支持部70の取り付け位置を調節するだけで、フレーム2幅方向に並ぶ複数の走行車輪3,3のフレーム2に対する相対上下位置を同時に調節することができる。
【0039】(2)進行方向両側に配設された進行方向へ延びる一対のガイド部材101を設けている。このガイド部材101は、略垂下された板状体からなっており、その前縁部101a及び後縁部101bがケーシング11aを傷つけないようにフレーム2側に曲げ加工されており、進行方向両側におけるケーシング11aの側壁の上端よりもガイド部材101の下端縁部101cが低い位置となり、かつ、下端縁部101cが走行車輪3の下端よりも下側となるように配設されている。このようにガイド部材101は、ケーシング11aの側壁の上端よりも下端縁部101cが低い位置になるように配設されているので、作業中の耕耘機100の振動で該耕耘機100の進行方向がずれても、進行方向へ延びる該ガイド部材101の主に外側面がケーシング11aの側壁内側面に当接することにより、(a)ケーシング11aを傷つけることを防止したり、(b)機体のブレを防止したり、(c)それ以上の進行方向のずれを防止して該耕耘機100がケーシング11aから飛び出ることを防止したりするようになっている。また、ガイド部材101は、走行車輪3の下端よりも下側となるように配設されることにより、その下端縁部101cが耕耘作業中に土壌Sに入り込むようになっており、このとき土壌Sに入り込み易くするために、側面視で下端側の前後の角が斜めに省かれている。このようにガイド部材101は、土壌Sに対する進行方向への抵抗が少なく、進行方向と直交方向への抵抗が大きくなるように形成されており、このガイド部材101により、土壌Sで機体を支持し、機体のブレを防止するようになっている。このガイド部材101は、その前後にそれぞれ設けられた上下に延びる長孔101dを介してネジ102(本例では頭部の突出高さが低いトラスネジ)で走行車輪3の車軸3aの先端部に取り付けられており、車軸3aに対する相対上下取付位置が調節可能になっている。このようにガイド部材101は、走行車輪3の車軸3aに取り付けられているので、走行車輪3のフレーム2に対する相対上下位置を調節すると、それに応じてガイド部材101のフレーム2に対する相対上下位置も調節されるようになっている。
【0040】このように本実施形態によれば、第二実施形態の効果に加え、前記各効果を得ることができる。
【0041】次に、図10〜図12に示す本発明の第四実施形態の耕耘機について説明すると、この耕耘機110は、栽培ベッド130両側のベッド長さ方向に延びるレール状部位としてのパイプレール131を走行するように構成されている点において主に第一実施形態と相違している。また、フレーム2幅方向(進行方向と直交方向)に並ぶ複数の走行車輪114について、それらのフレーム2に対する相対上下位置を同時に調節できるように構成している点において、第一実施形態と相違し、第三実施形態とは共通している。従って、第一及び第三実施形態と同様の部分については同一符号を付することにより重複説明を省く。
【0042】本例で使用される栽培ベッド130は、図11に示すように左右に間隔をおいてベッド長さ方向に延びる一対のパイプレール131と、該両パイプレール131を地面に対して支持するパイプ枠132と、両パイプレール131に幅方向両縁部が支持された不織布製シート133とを備えている。本例のパイプレール131は、ジョイント部材134により連結された複数のパイプ135からなっている。また、パイプレール131は、取付部材136を介してパイプ枠132に連結されている。シート133は断面略U字状に弛んだ状態で支持されており、その内側に栽培用の土壌Sが収納され、植物が栽培されるようになっている。なお、この栽培ベッド130は、一例であって特に限定されず、栽培ベッド両側にベッド長さ方向に延びるレール状部位を有するものであればよい。
【0043】本例の耕耘機110は、フレーム2の前端部及び後端部に、それぞれフレーム2に対して相対上下位置調節可能に車輪支持部70が取付部材71で取り付けられており、各車輪支持部70には、フレーム2幅方向外方に延びる左右一対の車軸112が支持されている。各車軸112には、円筒状のスペーサ113、走行車輪114、圧縮バネ115、円板状のバネ押え116の順に車軸長さ方向にスライド自在に嵌挿されている。そして、車軸112先端部に螺着されたボルト117により、車軸112からバネ押え116が抜け止めされるとともに、バネ押え116により圧縮バネ115が圧縮状態にされ、走行車輪114がフレーム2側に付勢されている。この左右の走行車輪114の間隔は例えば、スペーサ113の長さを変更したり、図12に示すように車軸112に走行車輪114、圧縮バネ115、バネ押え116、スペーサ113の順に嵌挿したりすることにより調節することができる。
【0044】走行車輪114は、同心上に位置する内筒部121及び外筒部122と、該両筒部を連結する連結部123とからなる車輪本体120を有しており、その外筒部122の反フレーム側には、該反フレーム側ほどテーパ状に拡径したガイド部125が一体形成されている。そして、図11及び図12に示すように走行車輪114は、車輪本体120が栽培ベッド130のパイプレール131上に載置された状態で転動するようになっている。
【0045】このように本実施形態によれば、第一及び第三実施形態と同様の効果に加え、左右の走行車輪114は、車輪本体120の外筒部122の反フレーム側に、該反フレーム側ほどテーパ状に拡径したガイド部125を有しているので、該両ガイド部125により両パイプレール131を挾持し、耕耘機110を栽培ベッド130に対して位置決めすることができる。このため、耕耘機110のブレを抑制することができる。
【0046】また、走行車輪114は、進行方向と直交方向へスライド自在に支持されるとともに、フレーム2側へ付勢されているので、例えばパイプレール131のジョイント部材134や取付部材136がある部位等のようにパイプレール131に凹凸がある場合や、両パイプレール131の間隔が一定していない場合でも該凹凸や該間隔に応じて走行車輪114がフレーム2幅方向にスライドするようになっている。このため、耕耘機110はレール状部位に凹凸があっても安定的に走行することができる。すなわち、本耕耘機110によれば、車輪を走行させることを予定して設計された直線状に延びる一対の平行なレール状部位はもとより、そのように設計されていないレール状部位であっても走行させることができる。
【0047】なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)第一又は第二実施形態において、走行車輪3のフレーム2への取付構造を適宜変更すること。例えば、前脚部13及び後脚部14の先端側に、長穴15に代えて、それぞれ上下に複数の穴を列設し、いずれかの穴に選択的に走行車輪3の車軸3aを取り付けるようにする態様が挙げられる。この態様によれば、走行車輪3の車軸3aを取り付ける穴を変更することにより、フレーム2に対する各走行車輪3の相対上下位置を調節することができる。
【0048】(2)第一又は第二実施形態において、フレーム2に対する走行車輪3の相対上下位置を調節する構造を適宜変更すること。例えば、走行車輪3の車軸3aについては車輪支持部材(図示略)の一箇所に固定しておき、該車輪支持部材のフレーム2に対する取付角度や取付位置を調節可能に構成することが挙げられる。
【0049】(3)第一又は第二実施形態において、フレーム幅方向(進行方向と直交方向)に並ぶ複数の走行車輪について、それらのフレームに対する相対上下位置を同時に調節できるように構成すること。例えば、図8に示すようにフレーム2に対して相対上下位置調節可能に車輪支持部70を取付部材71で取り付け、該車輪支持部70にフレーム2幅方向に並ぶ複数の走行車輪3,3の各車軸3a,3aを取り付ける態様が挙げられる。こうすると、フレーム2に対する車輪支持部70の取り付け位置を調節するだけで、フレーム2幅方向に並ぶ複数の走行車輪3,3のフレーム2に対する相対上下位置を同時に調節することができる。
【0050】(4)左右の走行車輪3相互の間隔を調節可能に構成すること。
(5)耕耘用スクリュー6の数を適宜変更すること。
(6)各スクリュー刃26の底刃26b側先端が自由端となっている耕耘用スクリュー等、他の構成の耕耘用スクリューを採用すること。
(7)エンジンに代えて、原動機として電動モータを採用すること。
(8)両ガイド部材101の内側面が栽培ベッド11の側壁外側面に当接するように両ガイド部材101を配設すること。
【0051】
【発明の効果】請求項1の本発明に係る隔離栽培用耕耘機によれば、小型軽量に構成しても耕耘に十分な出力を具備することができるという優れた効果を奏する。
【0052】上記効果に加え、請求項2及び3の発明によれば、栽培ベッドの構成や、土壌の状態に応じて最適な状態で耕耘するように調節することができる。
【0053】上記効果に加え、請求項4〜6の発明によれば、栽培ベッドを傷つけることを防止したり、耕耘機の機体のブレを防止したり、耕耘機が栽培ベッドから飛び出ることを防止したりすることができる。
【0054】上記効果に加え、請求項7及び8の発明によれば、栽培ベッド両側のベッド長さ方向に延びるレール状部位に沿って安定的に走行することができる。
【出願人】 【識別番号】000100469
【氏名又は名称】みのる産業株式会社
【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地
【出願日】 平成14年7月5日(2002.7.5)
【代理人】 【識別番号】100108958
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 英一
【公開番号】 特開2003−164201(P2003−164201A)
【公開日】 平成15年6月10日(2003.6.10)
【出願番号】 特願2002−197580(P2002−197580)