| 【発明の名称】 |
電気回路基板とその接続方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松本 和宏
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| 【要約】 |
【課題】小型で信頼性の高い回路接続を実現する電気回路基板とその接続方法を提供すること。
【解決手段】硬質回路基板10およびフレキシブル回路基板20を含む複数の回路基板で構成され所定の回路パターン11,21を有する電気回路基板1において、回路基板10,20の回路パターンを電気的に接続する為の端子を含むボンディングパット部をそれぞれに設け、硬質回路基板10上のボンディングパット部とフレキシブル回路基板20上のボンディングパット部とをボンディングワイヤ30で接続し、それらボンディングパット部とボンディングワイヤ30とを所定のポッティング材で封止固着することで回路基板10,20が確実に相互接続されるような電気回路基板1の接続構造を実施して例えば接続不良などの低減を図り回路接続の信頼性向上を実現する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フレキシブル回路基板を含む複数の回路基板で構成された電気回路基板において、各々基板間を接続する為のボンディングパット部を有する第1の回路基板及びフレキシブル回路基板と、前記第1の回路基板上のボンディングパット部と前記フレキシブル回路基板上のボンディングパット部とに両端を接続されたボンディングワイヤと、前記ボンディングパット部と前記ボンディングワイヤとを封止するポッティング材と、を具備することを特徴とする電気回路基板。 【請求項2】 前記フレキシブル回路基板の前記ボンディングパット部の裏面に補強材を備えたことを特徴とする、請求項1記載の電気回路基板。 【請求項3】 前記フレキシブル回路基板の前記ボンディングパット部の裏面に可とう性を有する補強材を備えたことを特徴とする、請求項1記載の電気回路基板。 【請求項4】 前記フレキシブル回路基板の前記ボンディングパット部の裏面と前記第1の回路基板の表面とを接着し固着して成ることを特徴とする、請求項1記載の電気回路基板。 【請求項5】 前記第1の回路基板の表面と前記補強材を備えたフレキシブル回路基板とが前記補強板の両面を介して固着されていることを特徴とする、請求項2記載の電気回路基板。 【請求項6】 前記第1の回路基板の表面と前記補強材を備えたフレキシブル回路基板とが前記補強板の両面を介して固着されていることを特徴とする、請求項3記載の電気回路基板。 【請求項7】 前記第1の回路基板の表面に前記フレキシブル回路基板の位置決め用マーカを備えたことを特徴とする、請求項1〜6記載の電気回路基板。 【請求項8】 フレキシブル回路基板を含む複数の回路基板で構成された電気回路基板において、第1の回路基板並びにフレキシブル回路基板に具備した基板間を接続する為の第1のボンディングパット部と第2のボンディングパット部とをボンディングワイヤでボンディングする第1の工程と、前記ボンディングされた前記ボンディングパット部と前記ボンディングワイヤとをポッティング材で封止する第2の工程と、を有する電気回路基板の接続方法。 【請求項9】 前記フレキシブル回路基板は、前記ボンディングパット部の裏面に補強材を有することを特徴とする、請求項8記載の電気回路基板の接続方法。 【請求項10】 前記フレキシブル回路基板の前記ボンディングパット部の裏面に可とう性を有する補強材を備えたことを特徴とする、請求項8記載の電気回路基板の接続方法。 【請求項11】 前記フレキシブル回路基板の前記ボンディングパット部の裏面と前記第1の基板の表面とを接着し固着する工程を有することを特徴とする、請求項8記載の電気回路基板の接続方法。 【請求項12】 前記第1の回路基板と前記フレキシブル回路基板と、前記補強材とをその各々の重畳部分面にて接着し固着する工程を更に有することを特徴とする、請求項9記載の電気回路基板の接続方法。 【請求項13】 前記第1の回路基板と前記フレキシブル回路基板と、前記補強材とをその各々の重畳部分面にて接着し固着する工程を更に有することを特徴とする、請求項10記載の電気回路基板の接続方法。 【請求項14】 前記第1の回路基板の表面に前記フレキシブル回路基板の位置決め用マーカを印刷する工程を更に有することを特徴とする、請求項8〜13記載の電気回路基板の接続方法。 【請求項15】 フレキシブル回路基板を含む複数の回路基板で構成された電気回路基板において、第1の回路基板とフレキシブル回路基板とをその重畳部分面にて接着し固着する第1の工程と、前記固着された第1の回路基板並びにフレキシブル回路基板に具備した基板間を電気的に接続する為の第1のボンディングパット部と第2のボンディングパット部とをボンディングワイヤでボンディングする第2の工程と、前記ボンディングされた前記第1と第2のボンディングパット部と前記ボンディングワイヤとをポッティング材で封止する第3の工程と、を有する電気回路基板の接続方法。 【請求項16】 フレキシブル回路基板を含む複数の回路基板で構成された電気回路基板において、第1の回路基板とフレキシブル回路基板と補強材とをその各々の重畳部分面にて接着し固着する第1の工程と、前記固着された第1の回路基板並びに第2の回路基板に具備した基板間を電気的に接続する為の第1のボンディングパット部と第2のボンディングパット部とをボンディングワイヤでボンディングする第2の工程と、前記ボンディングされた前記第1と第2のボンディングパット部と前記ボンディングワイヤとをポッティング材で封止する第3の工程と、を有する電気回路基板の接続方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば硬質回路基板とフレキシブル回路基板から成る電気回路基板に係わり、その電気回路基板を作る際の電気的及び物理的な接続方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、硬質基板とフレキシブル基板の電気的及び物理的な接続方法に関する技術としては、例えばACFと呼ばれる金を用いた熱溶着による接続方法やコネクタによる接続方法が知られている。例えば特開平8-102586号公報は、上層基板と下層基板間を金線などの金属細線を用いてワイヤーボンディングで接続する「混成集積回路装置」について教示しており、上層基板は例えばフレキシブル基板でもよいとの開示も有る。この従来技術は、上下複数基板の温度係数の違いに起因する反りや剥離を防ぐものであるが、このようなボンディングワイヤの塑性により上層基板を吊る手法では、外力に対して弱く、そのボンディングワイヤの断線のおそれがある。 【0003】通常、ACFを用いた接続方法は従来から次のような不具合が指摘されている。 【0004】1.パターン幅が0.3mm程度必要で、それ以上の小型化は無理である。 2.接続強度が弱く、曲げ強度や、寿命等の信頼性が低い。 3.接続部の腐食のおそれもある。 4.配線パターンが裏向きになるため、検査工程での目視チェックがし難い。 【0005】回路基板の実装や設計上の自由度を得るための接続方法もまた提案され、例えば特開平7-78953号公報は、フレキシブル基板と基台に載置された固体撮像素子のパッドとを直接的にボンディングワイヤで接続して、その撮像素子ごと所定のポッティング材で封止実装する技術である。ただし、このような技術は、半導体チップが複数実装されているようなチップに比べて遥かに大きくて重い硬質基板とフレキシブル基板との確実な接続手法とは云えないものであった。 【0006】この他、特開平6-106757号公報や特開平5-193172号公報にはサーマルヘッドの小型化や形成の容易性のための提案がなされ、後者公報は、ヘッドの小型化のため、凸凹形成された絶縁基板表面に沿って発熱抵抗体と配線パターン(フレキシブル基板)と、ヘッド駆動用集積回路を実装した回路基板とをボンディングワイヤで直接接続し、基板間の接続強度は絶縁基板に固着することで達成しているが、フレキシブル基板が開放されている状態での基板間の接続における外力に対する耐久性は考慮されていない。また同様に、上記前者公報もこの点に関する配慮が欠けていた。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】確実な接続のためにコネクタ方式を採用したとしても、コネクタ自体が大きく小型化を困難にすると共に、その部材コストがかかり、接続部の腐食のおそれは依然として免れない。このように、上述の何れの従来技術においても、硬質基板とフレキシブル基板との接続技術に、例えば、フレキシブル基板の柔軟性を生かしながら硬質基板との接続部の曲げ、ねじれに対する機械的強度を高める為の工夫が乏しい。つまりこれら従来例には、可とう性を有する補強材をフレキシブル回路基板の裏面に裏打ち材として接着するなどに関する開示も無い。また、硬質基板から突出する補強材の大きさよりも狭いスペースヘの実装等の必要があるとき、機械的強度を確保しながらフレキシブル基板を屈曲させることまでは考慮されていない。また、基板間をポッティング材そのもので固定するという発想も見当たらない。 【0008】本発明はこのような現状に鑑みて成されたものであり、本発明の目的とするところは、小型で信頼性の高い回路接続を実現する電気回路基板とその接続方法を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を達成するため、本発明では次のような手段を講じている。即ち第1の発明によれば、フレキシブル回路基板を含む複数の回路基板で構成された電気回路基板において、各々基板間を接続する為のボンディングパット(端子)部を有する第1の回路基板及びフレキシブル回路基板と、この第1の回路基板上のボンディングパット部と上記フレキシブル回路基板上のボンディングパット部とに両端を接続されたボンディングワイヤと、上記ボンディングパット部と上記ボンディングワイヤとを封止するポッティング材と、を備えたような電気回路基板とその接続方法を提案する。 【0010】第2の発明によれば、フレキシブル回路基板を含む複数の回路基板で構成された電気回路基板において、第1の回路基板並びにフレキシブル回路基板に具備した基板間を接続する為の第1のボンディングパット部と第2のボンディングパット部とをボンディングワイヤでボンディングする第1の工程と、ボンディングされた上記ボンディングパット部と上記ボンディングワイヤとをポッティング材で封止する第2の工程と、を有するような電気回路基板の接続方法を提案する。 【0011】また第3の発明によれば、フレキシブル回路基板を含む複数の回路基板で構成された電気回路基板において、第1の回路基板とフレキシブル回路基板とをその重畳部分面にて接着し固着する第1の工程と、その固着された第1の回路基板並びにフレキシブル回路基板に具備した基板間を電気的に接続する為の第1のボンディングパット部と第2のボンディングパット部とをボンディングワイヤでボンディングする第2の工程と、ボンディングされた上記第1と第2のボンディングパット部と上記ボンディングワイヤとをポッティング材で封止する第3の工程とを有するような電気回路基板の接続方法を提案する。 【0012】第4の発明によれば、フレキシブル回路基板を含む複数の回路基板で構成された電気回路基板において、第1の回路基板とフレキシブル回路基板と補強材とをその各々の重畳部分面にて接着し固着する第1の工程と、固着された第1の回路基板並びに第2の回路基板に具備した基板間を電気的に接続する為の第1のボンディングパット部と第2のボンディングパット部とをボンディングワイヤでボンディングする第2の工程と、ボンディングされた上記第1と第2のボンディングパット部と上記ボンディングワイヤとをポッティング材で封止する第3の工程とを有するような電気回路基板の接続方法を提案する。 【0013】 【発明の実施の形態】以下に、複数の実施形態を挙げて本発明について詳しく説明する。 (第1実施形態)図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態としての電気回路基板とこれを構成する複数基板の接続方法について具体的に説明する。図1は電気回路基板1と複数基板の接続方法の概要を概略的に斜視図で示し、図2(a),(b)は具体例として光学撮像部品の主要部分を側断面図で示し、そして図3は、この電気回路基板1の詳しい回路パターンを平面図で示している。 【0014】第1実施形態では、例えば、ポッティング材で金属細線を封止固着することで、複数回路基板間を確実に固着させて、外力に対する耐久性を増大させ、ボンディングワイヤ(金属細線)の断線の危険性も低減するような構造に実施している。 【0015】この第1実施形態の電気回路基板1の構成的特徴には、次のものが挙げられる。図1に例示の如くの複数の回路基板で構成された電気回路基板1において、これは例えば所定回路パターン11が形成された第1の回路基板としての硬質回路基板10及び、所定回路パターン21が形成された第2の回路基板としてのフレキシブル回路基板20を含んでいる。また、これら複数の回路基板10,20間を各々電気的に接続する為のボンディングパット(端子)部が設けられ、硬質回路基板10(第1の回路基板)上のボンディングパット部とそのフレキシブル回路基板20(第2の回路基板)上のボンディングパット部とに両端を接続されたボンディングワイヤ30を有している。そして、それらボンディングパット部とそのボンディングワイヤ30とが例えば、樹脂等のポッティング材で封止される。 【0016】具体的に次に例示する第1実施形態の電気回路基板1は、光学撮像装置の主要部分である。図2(a)に示す鏡枠50は、図2(b)に示す硬質回路基板10上に矢印の方向に接着固定されて所定の光学撮像部品を形成し、さらにフレキシブル回路基板20の接続によって所望する処に配線可能となっている。硬質回路基板10の表面と裏面にはそれぞれ所定の電子部品が搭載されており、基板の表裏に回路パターンの一部がスルーホールを介して導かれ、所定の端子で接続が行なわれるようになっている。 【0017】フレキシブル回路基板20のボンディングパット部の裏面と硬質回路基板10の表面とが接着されて固着し、図2(b)に示す如くそのボンディングパット部がポッティング材によってボンディングワイヤ30を含め封止されている。また、硬質回路基板10上に搭載された撮像素子60もボンディングワイヤ30でその硬質回路基板10の所定端子とそれぞれ接続された状態にて、そのボンディング部分が同様なポッティング材で封止されてポッティング部35を形成している。 【0018】ここに採用される各部の材質は次のものである。ボンディングワイヤ30は、この例では金、或いはアルミニュウム等を用いる。ただし、ボンディングワイヤ30はAuワイヤ、Alワイヤに限らず、Cuワイヤなどでもよく、この構造は余分な張力がボンディングワイヤ自体に直接的にかからない構造になっているので、そのワイヤは極細線でもよい。ポッティング材は、通常の半導体素子の接続(COB:Chip On Board)実装時に使用するIC保護用のポッティング材(低粘度の液状樹脂、例えばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂など)でよい。 【0019】図3には、実際の電気回路基板1の表面に形成された回路パターンを詳しく示している。この電気回路基板1を構成する硬質回路基板10(第1の回路基板)およびフレキシブル回路基板20(第2の回路基板)には、図示のようにそれぞれ所定の回路パターンが形成され、それらパターンの一部がボンディングパット部にてボンディングワイヤ30で電気的に接続されるようになっている。 【0020】硬質回路基板10上には、点在するスルーホール5で下方に導かれる配線パターンもあるが、所定位置に配設された撮像素子60は、前述の鏡枠50に支持された撮像レンズ55にて収束された光線を受け撮像信号を生ずると、その信号の一部は複数の電子部品70を経由して変換・増幅され、極細の金線のボンディングワイヤ30を通ってフレキシブル回路基板20上の配線パターンに沿って図示しない処理装置(例えばCPU等)に導かれるように回路接続される。 【0021】この極細の金線で成るボンディングワイヤ30がボンディングパット部において、ある程度の弾性を硬化時でも維持できる樹脂で成るポッティング材により封止された状態で、それぞれの異なる回路基板10,20を電気的に相互接続し、且つその金線には外力が直接加わらないような保護強化構造になっている。 【0022】このように第1実施形態の電気回路基板1を構成配置することによって、次のような作用効果を奏する。硬質回路基板の回路パターン面と、フレキシブル回路基板の回路パターン面とを向かい合わせに置いて金溶着するような従来の異方導電性接着フィルム(ACF)に比べて、本発明では、両回路基板10,20ともにパターン面を表向きに置いた状態でポッティング材を用いてボンディングワイヤ30を内包し封止固着状態で接続しており、このような外力に強いワイヤボンディング手法によって電気的、物理的に複数回路基板同士を相互接続することによって、ボンディングワイヤ用の線材も更に細くできるので、回路基板上の回路パターン幅も約0.1mlレベルにまで縮小することが可能となる。また、接続に余計なコネクタは用いていないので、コネクタ部材のもつ高さ寸法も必要がなく薄く形成できる。これによって、電気回路基板1の更なる小型化が可能となる。 【0023】また、ボンディングパット部におけるボンディングワイヤ30のポッティング(封止固着)によって接続強度が得られるため、曲げ強度、寿命等の信頼性が高くなる。さらには、金属で成る接続部位がポッティング材で完全にシールドされるので、腐食や酸化およびショート等のおそれがない。これによって、回路としての高い信頼性が得られる。よって、この第1実施形態の電気回路基板1では、回路接続の信頼性の向上が実現し、接続不良が低減される。 【0024】その他にも次のような二次的効果も得られる。例えば、コネクタの様な部材費がかからないので、この分のコストダウンが可能である。更にコスト低減効果については次のような事も云える。製造工程において、撮像素子等のIC部品のCOB実装時に同時にフレキシブル基板の接続が行なえるため、作業効率の向上、工数削減が図れ、安価にできる。 【0025】接合部が強固、且つ安定しているため、剥離や接続不良等の心配が低減され、不良率が下がりや歩留まりが良くなる点もまた、コスト低減に寄与する。 【0026】ここに例示の第1実施形態の電気回路基板1においては、図1に示す如く、硬質回路基板10(即ち第1の回路基板)の表面の所定位置に、接続対象であるフレキシブル回路基板20の位置決め用の例えば矩形を成すマーカ15を備えていることも特徴の一つとして挙げられる。そして、作業者のみならず必要に応じて自動搭載装置が認識可能な形態のマーキングが矩形内に施されて位置合わせ容易になっている。 【0027】硬質回路基板10上へのフレキシブル基板20載置位置を示すこのマーカ15を形成するためのマーキング印刷の方法としてこの例では、従来通りのシルク印刷手法を採用している。 【0028】なお、マーキング印刷の際の位置決めにおいては、例えばCADシステムによる回路基板図の自動作成時に、他の記号やパターン等と併せてこのマーカ15もレイアウトされるように実施している。また、印刷形成されたマーカ15の位置へのフレキシブル基板20の位置合わせ方法は、基本的に作業者が目視にて行ない、当該マーカ15内に収まるようにフレキシブル基板20の所定の先端を合わせることとする。 【0029】このように、このマーカ15に基づき上述の如くフレキシブル回路基板20の位置決めを行なうことが出来るので、目視作業でも、従来手法に比較して位置決め精度の向上と接続作業効率の向上が得られる。 【0030】図4には、第1実施形態の電気回路基板1における複数基板の接続方法として、基板実装工程の一連の順序をフローチャートで示している。撮像素子60等の半導体素子を搭載した硬質回路基板10とフレキシブル回路基板20との相互接続される電気回路基板1の接続方法について、COB基板の実装工程の流れを図4に沿って以下に説明する。 【0031】まず最初に、所定の回路基板10(,20)の裏面に部品接続用の半田印刷を行なう(S1)。次に、硬質回路基板10の裏面の所定位置に所定の電子部品70を搭載する(S2)。そして、ソルダリング後、周知のソルダリフロー法にて裏面をリフローする(S3)。ここで、基板の裏面に関する検査を行ない(S4)、不合格の場合はステップS18に移行して不良品回収処理を行なう(S18)。 【0032】検査合格の場合は、続いて次のような表面処理をする。例えば、所定の基板10(,20)の表面に、所望する部品接続用の半田印刷を行なう(S5)。硬質回路基板10の表面の所定位置に所定の電子部品70を搭載する(S6)。そして、ソルダリング後、周知のソルダリフロー法にて表面をリフローする(S7)。同様に表面の検査を行ない(S8)、不合格の場合はステップS18に移行して不良品回収処理を行なう(S18)。 【0033】ステップS9においては、硬質回路基板10の表面の所定位置に撮像素子60を搭載する(S9)。また、硬質回路基板10の表面のマーカ位置にフレキシブル基板20を搭載する(S10)。このようにして硬質回路基板10の表面にフレキシブル回路基板20が組み付けられた状態の電気回路基板1において、次に、第1の回路基板としての硬質回路基板10並びに第2の回路基板としてのフレキシブル回路基板20にそれぞれ備えた回路基板間を接続する為に設けられた第1のボンディングパット部と第2のボンディングパット部とを、例えば金線などのボンディングワイヤ30でボンディングする(S11:第1の工程)。 【0034】これに続いて、そのボンディングされたボンディングパット部とボンディングワイヤ30とを、例えばエポキシ樹脂などのポッティング材35で封止する(S12:第2の工程)。 【0035】封止固着されたことを確認後、撮像レンズ55を一体に支持する鏡枠50を、撮像素子60の中心がレンズの光軸に一致する所定位置に搭載する(S13)。 【0036】この鏡枠50が硬質回路基板10上に確実に接着され、ここに用いた接着材の硬化を確認し(S14)、そして、基板抜きを行なった後(S15)、鏡枠50を一体に有するこの電気回路基板1の全体検査を行なう(S17)。もしここで不合格の場合はステップS18にて不良品回収処理を行なう(S18)。合格の場合は完成品として取り扱う。 【0037】このような順序に従い、ポッティング材で金属細線を封止固着することで、両回路基板間をも同時に確実に固着でき、外力に対する耐久性を増し、細いボンディングワイヤの断線の危険性も低減することができる。 【0038】(変形例)なお、この第1実施形態は図5及び図6に示すように変形実施が可能である。図5には、硬質回路基板10とフレキシブル回路基板20を平面上で直交(即ち折れ曲がり:2次元)接続させて得られる電気回路基板2の場合の接続構造を例示している。すなわち、硬質回路基板10上の回路パターン11と、フレキシブル回路基板20上の回路パターン21とが約90°(略直角)を成す位置に載置した状態で、金線などのボンディングワイヤ30でボンディングし、続いて、そのボンディング処理されたボンディングパット部とボンディングワイヤ30とを、エポキシ樹脂などのポッティング材(35)で封止固着する。それにより複数基板から成る図5の電気回路基板2のような2次元接続が得られ、折曲した実装空間においても良好に適用できる。よって、第1実施形態と同等またはそれ以上の効果も期待できる。 【0039】さらに次のように変形実施してもよく、上述した形態と同等な効果が期待できる。例えば図6には、硬質回路基板10とフレキシブル回路基板20を鉛直方向で直交(即ち垂直:3次元)接続させて得られる電気回路基板3の場合の接続構造を例示している。すなわち、硬質回路基板10上の回路パターン11と、フレキシブル回路基板20上の回路パターン21とが略鉛直(垂直)を成す位置に立て置いた状態で、金線などのボンディングワイヤ30でボンディングし、続いて、そのボンディング処理されたボンディングパット部とボンディングワイヤ30とをエポキシ樹脂などのポッティング材(35)で封止固着する。これにより、複数基板から成る図6の電気回路基板3のようなの3次元接続が得られ、立体的な実装空間において良好に適用できる。 【0040】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施形態について図7〜図10を参照して説明する。図7は第2実施形態の電気回路基板1と補強された接続方法を側断面図で示し、図8はその電気回路基板1の接続構造を平面図で示している。 【0041】第2実施形態の電気回路基板1では、図7に示す如く、柔らかいフレキシブル回路基板20のボンディングパット部の裏面に裏打ちとしての補強材40を介在させて備え、上下のボンディングパット部の間に存在して積層構造を形成していることが一特徴である。そしてこの補強材40の付加によって、フレキシブル回路基板20と硬質回路基板10との接続強度、即ち曲げ強度やねじれ強度の向上が得られるように構成している。 【0042】ここで用いる補強材40は、例えば絶縁性をもったプラスチック板や樹脂板などの適度な可とう性を有するものであり、このような付加部材によって、特にフレキシブル回路基板20のボンディングパット部の裏面を物理的に強化している。 【0043】よって、通常使用に耐えられる程度の適宜な弾力性をもつ補強部材が望ましい。 【0044】このように、硬質回路基板10の表面と補強材40を備えたフレキシブル回路基板20とが補強材40の両面を介して固着されることによって、補強材40がもつ弾力性で変形にも対応し、曲げ強度やねじれ強度が更に向上すると共に、フレキシブル回路基板20の曲げ曲率をより小さくできるので、実装作業のし易さの実現と、電気回路基板1自体の小型化にも貢献できる。尚、ここに使用する補強材40の大きさは、折り曲げによる配線パターンの切断が生じない程度に充分な長さを有するほうが望ましい。 【0045】また、フレキシブル回路基板20と硬質回路基板10との接続強度の更なる向上のため、次のような手法も実施され得る。前述の第1実施形態でも行なわれた例えば、フレキシブル回路基板20のボンディングパット部の裏面と硬質回路基板10の表面とを接着して固着させる際に、一箇所のみならず、図8に示す如くフレキシブル回路基板20の例えばボンディングパット部を有する先端面とこれに隣接する両側端面の計三箇所という複数箇所にわたって各端部を硬質回路基板10からフレキシブル基板20にかけてポッティング材で封止固着したポッティング部35を設けてもよい。これにより、異なる複数方向からの外力に対してもこれら回路基板10,20相互の物理的接続関係が維持でき、更に強化され剥離し難くなる。 【0046】なお、この第2実施形態の電気回路基板における接続方法は、前述した第1実施形態の基板実装工程の順序を示すフローチャート(図4参照)に類似したCOB基板の実装工程の流れではあるが、この第2実施形態の構造的特徴である処の「フレキシブル回路基板20がボンディングパット部の裏面に補強材40を有した構造」を実現するための処理ステップが加わる。すなわち、フレキシブル回路基板20のボンディングパット部の裏面に可とう性を有する補強材40を接着する処理ステップ(S95)を、図示はしないが図4中の例えばステップS9とステップS10の間に設けることを一特徴とする。 【0047】同様に、上記接着する処理ステップ(S95)を更に詳しく設定してもよい。例えば、フレキシブル回路基板20のボンディングパット部の裏面と硬質回路基板10の表面とを接着し固着する工程(S95a)を有する。あるいは、硬質回路基板10とフレキシブル回路基板20と、補強材40とをその各々の重畳部分面にて接着し固着する工程(S95b)を更に有する。更にまた、基板面上にマーカを付加印刷する場合には、例えば回路基板のパターン設計時に、配線パターンと併せて位置決め用マーカ16をレイアウトし、上述の実装工程に先立って、基板製作時に配線パターンと同じ金属パターンで形成してもよい。よって、上述の順序に従い作業者は、印刷された位置決め用マーカ16に基づく手作業にて、補強材40を介在させた特徴的なこの構造を実現できる。 【0048】このように、第2実施形態の電気回路基板1においては、フレキシブル回路基板20を含む複数の回路基板で構成された例えば硬質回路基板10とフレキシブル回路基板20とを予め印刷された位置決め用のマーカ16を用いて位置合わせた後、これら回路基板10,20の重畳部分面にて複数箇所に分けて接着し固着するか、或いはその重畳部分にて所望により補強材40をフレキシブル回路基板20に裏打ちして接着・固着する工程を有する接続方法にて行なうことで、フレキシブル回路基板20の位置決め精度の向上と共に、接続作業効率の向上が得られるという作用効果を奏することができる。 【0049】(変形例)複数回路基板の接続方法における位置決めについての変形例を説明する。図9はその接続方法における位置決めの一例を示し、図10はその位置決めのもう1つの例を示している。硬質回路基板10の表面には、フレキシブル回路基板20の位置決め用のマーカ16を周知のシルク印刷手法にて印刷して備えている。このマーカ16は図9に例示の如く一組のL型形状を成す位置決め用のマーカであり、当該硬質回路基板10に接続しようとするフレキシブル回路基板20の先端角部を位置的に手作業で整列合致させ、正しく位置合わせが行なえるように構成されたものである。 【0050】また図10に例示の如くの直線状の基準線22を硬質回路基板10の表面に幅方向に印刷してもよく、フレキシブル回路基板20の先端部の位置合わせに利用できる。よって、これら所定形状を成すマーカ16や基準線22を基にすれば、目視での位置合わせ作業も正しく且つ容易になり、作業効率も向上できる。 【0051】なお本発明は、硬質回路基板とフレキシブル回路基板との接続に限らず、フレキシブル回路基板同士の接続または、硬質回路基板同士の接続においても同様に適用して変形実施することができる。このほかにも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施も可能である。 【0052】以上、実施形態に基づき説明したが、本明細書中には次の発明が含まれる。 (1) 硬質回路基板およびフレキシブル回路基板を含む複数の回路基板で構成され所定の回路パターンを有する電気回路基板において、上記硬質回路基板と上記フレキシブル回路とを電気的に接続する為の端子を含むボンディングパット部がそれぞれに設けられ、上記硬質回路基板上の第1のボンディングパット部と上記フレキシブル回路基板上の第2のボンディングパット部とが極細のボンディングワイヤで電気的に接続され、上記第1及び第2のボンディングパット部と上記ボンディングワイヤとが所定の弾性をもつポッティング材で封止固着され上記回路基板同士が物理的に接続して成ることを特徴とする電気回路基板を提供できる。 【0053】(2) 上記第1のボンディングパット部と第2のボンディングパット部とが重畳した積層部位に、所定の弾性素材から成る薄板材を介在または裏打ちされて成ることを特徴とする(1)に記載の電気回路基板を提供できる。 【0054】(3) フレキシブル回路基板を少なくとも1つ含む複数回路基板で構成された電気回路基板の接続方法において、第1の回路基板と第2の回路基板とを、予め印刷しておいた位置決め用のマーカを用いて位置合わせを行なった後、上記第1、第2の回路基板の重畳部分面にて接着・固着するか、所定の補強材を介在または裏打ちして上記各回路基板の重畳部分面にて接着し固着するかの何れかを行なう第1の工程と、一体的に固着された上記第1、第2の回路基板にそれぞれ備えた電気的接続用の第1、第2のボンディングパット部を所定のボンディングワイヤでボンディング処理する第2の工程と、上記第1、第2のボンディングパット部と上記ボンディングワイヤとを所定のポッティング材で封止処理する第3の工程と、を有する電気回路基板の接続方法を提供できる。 【0055】(4) 上記第1の回路基板はフレキシブル回路基板であり、上記第2の回路基板は硬質回路基板またはもう1つのフレキシブル回路基板であることを特徴とする(3)に記載の電気回路基板の接続方法を提供できる。 【0056】 【発明の効果】本発明によれば、小型でしかも信頼性の高い回路接続を実現する電気回路基板とその接続方法を提供することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年12月20日(2000.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−190653(P2002−190653A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月5日(2002.7.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−387427(P2000−387427) |
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