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【発明の名称】 電子部品実装システムおよび電子部品実装方法
【発明者】 【氏名】井上 雅文

【氏名】塚本 満早

【氏名】藤岡 正人

【要約】 【課題】動作異常を事前に察知して不良による無駄を排除することができる電子部品実装システムおよび電子部品実装方法を提供することを目的とする。

【解決手段】複数の電子部品実装用装置M1〜M7を連結して構成され基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する電子部品実装システムにおいて、電子部品実装過程における印刷工程、半田位置検出工程、搭載工程、部品位置検出工程、半田接合工程の各工程実行時に、印刷検査装置で得られた半田位置データおよび搭載状態検査装置で得られた部品位置データに基づいて、印刷装置、部品搭載装置、半田接合手段の動作状態の異常の有無を判定しその旨報知することにより、実装システムを構成する各実装用装置の状態を常に把握し、動作異常を事前に察知して不良による無駄を排除することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数の電子部品実装用装置を連結して構成され基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する電子部品実装システムであって、前記基板に形成された電子部品接合用の電極に半田を印刷する印刷装置と、印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を半田位置データとして出力する半田位置検出機能を有する第1の検査装置と、搭載ヘッドによって電子部品の供給部から電子部品をピックアップし前記半田が印刷された基板に搭載する電子部品搭載装置と、搭載された電子部品の位置を検出し位置検出結果を部品位置データとして出力する部品位置検出機能を有する第2の検査装置と、半田を加熱溶融させることにより搭載された電子部品を基板に半田接合する半田接合手段と、前記半田接合後の電子部品を認識することにより実装状態を検査して実装検査結果を出力する第3の検査装置と、前記半田位置データ、部品位置データ、実装検査結果に基づいて、前記印刷装置、電子部品搭載装置、半田接合手段の動作状態の異常の有無を判定しその旨報知する異常判定手段を備えたことを特徴とする電子部品実装システム。
【請求項2】複数の電子部品実装用装置を連結して構成された電子部品実装システムによって基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する電子部品実装方法であって、印刷装置により前記基板に形成された電子部品接合用の電極に半田を印刷する印刷工程と、第1の検査装置によって印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を半田位置データとして出力する半田位置検出工程と、電子部品搭載装置の搭載ヘッドによって電子部品の供給部から電子部品をピックアップし前記半田が印刷された基板に搭載する搭載工程と、第2の検査装置によって搭載された電子部品の位置を検出し位置検出結果を部品位置データとして出力する部品位置検出工程と、半田接合手段によって搭載された電子部品を基板に半田接合する半田接合工程と、第3の検査装置によって半田接合後の電子部品を認識することにより実装状態を検査して実装検査結果を出力する第3の検査工程とを含み、前記各工程実行時において、前記半田位置データ、部品位置データ、実装検査結果に基づいて、前記印刷装置、実装装置、半田接合手段の動作状態の異常の有無を判定しその旨報知することを特徴とする電子部品実装方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を基板に実装する電子部品実装システムおよび電子部品実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年電子部品の小型化や実装密度の高度化に伴って、基板の電極に電子部品を実装する際の位置精度も高度化している。例えば、近年普及が著しい携帯電話などの小型機器では、0.6mm×0.3mm程度の微小サイズの電子部品が0.1mm程度の狭ピッチで多数実装される。このような電子部品の実装に際しては、きわめて高い実装位置精度が求められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のような微小サイズの電子部品の実装においては、実装品質の管理に特段の考慮が求められる。すなわち製造された実装基板は、種々の使用状態において不具合なく使用できるよう、品質が保証されなければならないため、実装後の基板に対して機能検査が行われる。そして検査の結果不良と判定されたものは補修の対象となるが、従来よりこの補修作業は主に手作業で行われ、検査によって特定された不良部品を取り外したのちに、新たに正常な部品を実装する作業が行われる。
【0004】しかしながら、上述の微小部品が高密度で実装された実装基板では、実装基板として完成した後に不良と判定されたものに対して上述の補修作業を行うことがきわめて難しい。このため、実装完成後の検査によって不良と判定されたものの大部分は、廃棄処理を余儀なくされる場合が多く、高集積度で高価な電子部品を無駄にすることとなっていた。
【0005】このような不良は、電子部品実装用装置において装置各機構部の微調整状態が経時的に変化することによって生じるほか、各機構部に用いられている部品自体が劣化して、動作異常を招いた場合にも発生する。前者は一般に各装置において設定される制御パラメータを装置状態に合わせて更新することによって実装精度を維持することが可能であるが、後者の場合には部品そのものの交換を必要とする場合が多く、部品交換のための保守作業を必要とする。
【0006】しかしながら従来はこのような機構部の部品の劣化状態を明確な指標で知ることができず、専ら熟練作業者が装置稼働状態での何らかの異常を発見することにより、部品劣化の予兆であるか否かを判定して保守点検の要否を決定していた。このため予知されることなく動作異常が生じた場合には、発見されるまでに多量の不良品を発生させる場合が多く、多大の損害と特急の保守点検作業を余儀なくされていた。
【0007】そこで本発明は、実装システムを構成する各実装用装置の状態を常に把握し、動作異常を事前に察知して不良による無駄を排除することができる電子部品実装システムおよび電子部品実装方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電子部品実装システムは、複数の電子部品実装用装置を連結して構成され基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する電子部品実装システムであって、前記基板に形成された電子部品接合用の電極に半田を印刷する印刷装置と、印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を半田位置データとして出力する半田位置検出機能を有する第1の検査装置と、搭載ヘッドによって電子部品の供給部から電子部品をピックアップし前記半田が印刷された基板に搭載する電子部品搭載装置と、搭載された電子部品の位置を検出し位置検出結果を部品位置データとして出力する部品位置検出機能を有する第2の検査装置と、半田を加熱溶融させることにより搭載された電子部品を基板に半田接合する半田接合手段と、前記半田接合後の電子部品を認識することにより実装状態を検査して実装検査結果を出力する第3の検査装置と、前記半田位置データ、部品位置データ、実装検査結果に基づいて、前記印刷装置、電子部品搭載装置、半田接合手段の動作状態の異常の有無を判定しその旨報知する異常判定手段を備えた。
【0009】請求項2記載の電子部品実装方法は、複数の電子部品実装用装置を連結して構成された電子部品実装システムによって基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する電子部品実装方法であって、印刷装置により前記基板に形成された電子部品接合用の電極に半田を印刷する印刷工程と、第1の検査装置によって印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を半田位置データとして出力する半田位置検出工程と、電子部品搭載装置の搭載ヘッドによって電子部品の供給部から電子部品をピックアップし前記半田が印刷された基板に搭載する搭載工程と、第2の検査装置によって搭載された電子部品の位置を検出し位置検出結果を部品位置データとして出力する部品位置検出工程と、半田接合手段によって搭載された電子部品を基板に半田接合する半田接合工程と、第3の検査装置によって半田接合後の電子部品を認識することにより実装状態を検査して実装検査結果を出力する第3の検査工程とを含み、前記各工程実行時において、前記半田位置データ、部品位置データ、実装検査結果に基づいて、前記印刷装置、実装装置、半田接合手段の動作状態の異常の有無を判定しその旨報知する。
【0010】本発明によれば、電子部品実装システムの実装過程における印刷工程、半田位置検出工程、実装工程、部品位置検出工程、半田接合工程、実装検査工程の各工程実行時において、半田位置データ、部品位置データ、実装検査結果に基づいて、前記印刷装置、実装装置、半田接合手段の動作状態の異常の有無を判定しその旨報知することにより、実装システムを構成する各装置の状態を常に把握し、動作異常を事前に察知して不良による無駄を排除することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの構成を示すブロック図、図2は本発明の一実施の形態の外観検査装置の構成を示すブロック図、図3は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の構成を示すブロック図、図4は本発明の一実施の形態の電子部品搭載装置の構成を示すブロック図、図5は本発明の一実施の形態のリフロー装置の構成を示すブロック図、図6は本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの制御系のブロック図、図7は本発明の一実施の形態の基板の外観検査の説明図、図8は本発明の一実施の形態の電子部品実装方法における位置ずれ検出結果の説明図である。
【0012】まず図1を参照して電子部品実装システムについて説明する。図1において電子部品実装システムは、基板検査装置M1、印刷装置M2、印刷検査装置M3、電子部品搭載装置M4、搭載状態検査装置M5、リフロー装置M6および実装状態検査装置M7の各装置を連結して成る電子部品実装ライン1を通信ネットワーク2によって接続し、全体を管理コンピュータ3によって制御する構成となっている。
【0013】基板検査装置M1は、基板に形成された電極の検査を行う。印刷装置M2は、基板の電極上の電子部品接合用の半田ペーストをスクリーン印刷する。印刷検査装置M3(第1の検査装置)は、印刷後の基板における印刷状態を検査する。電子部品搭載装置M4は、半田ペーストが印刷された基板に電子部品を搭載する。搭載状態検査装置M5(第2の検査装置)は、電子部品搭載後の基板上における電子部品の有無や位置ずれを検査する。リフロー装置M6(半田接合手段)は電子部品搭載後の基板を加熱して、電子部品を基板に半田接合する。実装状態検査装置M7(第3の検査装置)は、半田接合後の基板上における電子部品の実装状態を検査する。
【0014】次に各装置の構成について説明する。まず図2を参照して、基板検査装置M1、印刷検査装置M3、搭載状態検査装置M5および実装状態検査装置M7として用いられる外観検査装置について説明する。図2において、位置決めテーブル10上には基板保持部11が配置されており、基板保持部11には基板4が保持されている。基板保持部11の上方にはカメラ13が撮像方向を下向きにして配設されており、周囲に設けられた照明部12を点灯した状態で、カメラ13は基板4を撮像する。このとき、テーブル駆動部14を制御して位置決めテーブル10を駆動することにより、基板4の任意位置をカメラ13の直下に位置させて撮像することができる。
【0015】撮像によって取得した画像データは画像認識部17によって画像処理され、所定の認識結果が出力される。検査処理部16は、認識結果に基づいて検査対象項目ごとに合否判定を行うとともに、所定項目については検出値をフィードバックデータ、フィードフォワードデータとして出力する。出力されたデータは通信部18、通信ネットワーク2を介して、管理コンピュータ3や他装置に転送される。検査制御部15は、テーブル駆動部14、カメラ13、照明部12を制御することにより、検査動作を制御する。
【0016】次に図3を参照して印刷装置M2の構成について説明する。図3において、位置決めテーブル20上には基板保持部21が配設されている。基板保持部21は基板4をクランパ21aによって両側から挟み込んで保持する。基板保持部21の上方には、マスクプレート22が配設されており、マスクプレート22には基板4の印刷部位に対応したパターン孔(図示せず)が設けられている。テーブル駆動部24によって位置決めテーブル20を駆動することにより、基板4はマスクプレート22に対して水平方向および垂直方向に相対移動する。
【0017】マスクプレート22の上方にはスキージ部23が配置されている。スキージ部23は、スキージ23cをマスクプレート22に対して昇降させるとともにマスクプレート22に対して所定押圧力(印圧)で押し付ける昇降押圧機構23b、スキージ23cを水平移動させるスキージ移動機構23aより成る。昇降押圧機構23b、スキージ移動機構23aは、スキージ駆動部25により駆動される。基板4をマスクプレート22の下面に当接させた状態で、半田ペースト5が供給されたマスクプレート22の表面に沿ってスキージ23cを所定速度で水平移動させることにより、半田ペースト5は図示しないパターン孔を介して基板4の上面に印刷される。
【0018】この印刷動作は、テーブル駆動部24、スキージ駆動部25を印刷制御部27によって制御することによって行われる。この制御に際しては、印刷データ記憶部26に記憶された印刷データに基づいて、スキージ23cの動作や基板4とマスクプレート22との位置合わせが制御される。表示部29は印刷装置の稼動状態を示す各種の指標データや、印刷動作状態の異常を示す異常報知を表示する。通信部28は通信ネットワーク2を介して管理コンピュータ3や電子部品実装ライン1を構成する他装置との間でのデータ授受を行う。
【0019】次に図4を参照して電子部品搭載装置の構成について説明する。図4において位置決めテーブル30上には基板保持部31が配設されており、基板保持部31は印刷検査装置M3から搬送された基板4を保持する。基板保持部31の上方には、ヘッド駆動機構33によって移動する搭載ヘッド32が配設されている。搭載ヘッド32は電子部品を吸着するノズル32aを備えており、搭載ヘッド32は図示しない供給部から電子部品をノズル32aによって吸着保持して取り出す。そして搭載ヘッド32を基板4上に移動させて、基板4に対して下降させることにより、ノズル32aに保持した電子部品を基板4に搭載する。
【0020】ヘッド駆動機構33、位置決めテーブル30はそれぞれ搭載ヘッド駆動部35、テーブル駆動部34によって駆動される。前記搭載動作において、搭載データ記憶部36に記憶された搭載データ、すなわち基板4上での電子部品の実装座標に基づいて、搭載制御部37によってテーブル駆動部34、搭載ヘッド駆動部35を制御することにより、搭載ヘッド32による基板4への電子部品搭載位置を制御することができる。表示部39は電子部品搭載装置M4の各種の稼動状態を表す指標データや搭載動作状態の異常を示す異常報知を表示する。通信部38は通信ネットワーク2を介して管理コンピュータ3や電子部品実装ライン1を構成する他装置との間でデータ授受を行う。
【0021】次に図5を参照してリフロー装置の構成について説明する。図5において、基台40上に設けられた加熱室42内には、基板4を搬送する搬送路41が水平に配設されている。加熱室42内は複数の加熱ゾーンに仕切られており、各加熱ゾーンは、それぞれ温調機能を有する加熱手段43を備えている。加熱手段43を駆動して各加熱ゾーンを所定の温度条件に加熱した状態で、半田ペースト上に電子部品が搭載された基板4を上流側から順次加熱ゾーンを通過させることにより、半田ペースト中の半田成分が加熱溶融する。これにより電子部品は基板4に半田接合される。
【0022】このリフロー過程において、加熱データ記憶部46に記憶された加熱データ、すなわちリフロー過程における温度プロファイルを実現するための制御パラメータである温度指令値に基づいて加熱制御部47によって各加熱手段43を制御することにより、所望の温度プロファイルが設定される。表示部49はリフロー装置M6の稼動状態を表す指標データや、所定の温度条件からの偏差が許容範囲を超え加熱動作状態が異常であることを示す異常報知を表示する。通信部48は通信ネットワーク2を介して管理コンピュータ3や電子部品実装ライン1を構成する他装置との間でデータ授受を行う。
【0023】次に図6を参照して電子部品実装システムの制御系の構成について説明する。ここでは、電子部品実装過程における品質管理を目的としたデータ授受機能を説明する。図6において、全体制御部50は管理コンピュータ3によって実行される制御処理範囲のうちの品質管理機能を担うものであり、通信ネットワーク2を介して電子部品実装ライン1を構成する各装置から転送されるデータを受信し、予め定められた判定アルゴリズムに基づいて、各装置における動作状態の異常を判定し、その旨を各装置に異常報知データとして通信ネットワーク2を介して出力する。したがって全体制御部50は、異常判定手段となっている。
【0024】図2に示す外観検査装置を用いた基板検査装置M1、印刷検査装置M3、搭載状態検査装置M5および実装状態検査装置M7にそれぞれ備えられた基板検査処理部16A、印刷検査処理部16B、搭載状態検査処理部16Cおよび実装状態検査処理部16Dは、それぞれ通信部18A,18B,18Cおよび18Dを介して通信ネットワーク2に接続されている。また印刷装置M2、電子部品搭載装置M4およびリフロー装置M6に備えられた各部(図3,4,5参照)は、それぞれ通信部28,38,48を介して通信ネットワーク2と接続されている。
【0025】これにより、いずれかの検査工程において抽出されたデータに基づいて、上流側装置において発生した動作状態の異常をインライン状態で検出しその旨報知し、必要な対処を速やかに行うことが可能な構成となっている。
【0026】この電子部品実装システムは上記の様に構成されており、以下電子部品実装方法および実装過程において行われる動作状態の異常の検出処理について説明する。まず図示しない基板供給部から供給される基板4は、基板検査装置M1(図2参照)に搬入される。ここで基板4をカメラ13によって撮像して画像認識することにより、図7(a)に示すように基板4に形成された電極6が各電極部位(1)〜(n)ごとに認識される。これにより、各電極部位における1対の電極6の重心位置を示す位置データ(電極位置データ)が、基板4の認識マーク4aを基準とした座標値xL(i),yL(i)として求められ、基板検査処理部16Aに送られる。
【0027】基板検査処理部16Aは各電極部位ごとに求められた複数の座標値に基づいて検査処理を行う。すなわち座標値を統計処理することにより、当該基板が使用可能か否かの合否判断を行うとともに、基板ごとに電極の位置ずれ傾向を判断する。そして図8(a)に示すように、実際の電極位置の設計データ上の正規位置に対する位置ずれ量が、許容範囲を超えて大きくばらついている場合には、供給された基板4の不良と判定し、その旨報知する。
【0028】次に、基板4は印刷装置M2に搬入されて基板保持部21に保持され、基板4に対して半田ペースト5が印刷される。そして半田ペースト5の印刷後の基板4は印刷検査装置M3に搬入される。ここでは、同様の外観検査装置によって、図7(b)に示すように各電極部位(1)〜(n)ごとに、1対の電極6上に印刷された半田ペースト5の重心位置を示す位置データ(半田位置データ)が、認識マーク4aを基準とした座標値xS(i),yS(i)として画像認識によって求められる。そして認識結果は印刷検査処理部16Bによって同様に検査処理され、印刷結果の合否判断および印刷位置の位置ずれ傾向が判断される。そして、図8(b)に示すように位置ずれ量が許容範囲を超えた大きなばらつき範囲でばらついているような場合には、印刷装置における動作状態の異常と判定され、その旨報知される。
【0029】さらに、各電極6上に印刷された半田ペースト5の撮像データに基づいて、各電極部位ごとに半田部分(図7(b)に示す電極6上の黒色部分)の面積を演算することにより、各電極部位ごとの半田印刷量が検出される。そして検出された半田印刷量が許容範囲を超えてばらついている場合には、印刷条件の設定が不良であると判定され、その旨表示される。
【0030】印刷条件には、スキージ23cをマスクプレート22上で移動させるスキージ速度やスキージ23cをマスクプレート22に押し付ける印圧値、さらにはスキージング後に基板4をマスクプレート22の下面から引き離す版離れ速度などがあり、これらの印刷動作制御上の数値データが、制御パラメータとして設定される。
【0031】次に、半田印刷後の基板4は、電子部品搭載装置M4に搬入され、ここで半田ペースト5が印刷された電極6上に電子部品7の搭載が行われる。電子部品7が搭載された基板4は搭載状態検査装置M5に搬送され、ここで電子部品7の搭載状態を検査するための外観検査が行われる。すなわち図7(c)に示すように、各電極部位(1)〜(n)ごとに搭載された電子部品7の重心位置を示す位置データ(部品位置データ)を、認識マーク4aを基準とした座標値xP(i),yP(i)として求める。
【0032】そして認識結果は搭載状態検査処理部16Cによって検査処理され、搭載状態の合否判断および搭載位置の位置ずれ傾向が判断される。すなわち、電極6上に電子部品7が搭載されていない場合や、搭載されていても正常な姿勢でなく立ち姿勢となっている場合、あるいは図8(c)に示すように位置ずれ量が許容値を超えており、また位置ずれのばらつき範囲が許容範囲を超えている場合などには、搭載動作状態の異常と判定されてその旨表示される。
【0033】上記位置データおよび搭載動作状態の異常データは、電子部品7が収容されていた部品供給部の各パーツフィーダごとに、また電子部品7を保持するノズルごとに統計処理される。さらには、電子部品搭載装置M4として、ロータリ式の搭載装置のように複数の移載ヘッドを有し、個々の移載ヘッドに備えられた複数のノズルが回転可能で、電子部品7を異なる実装角度で実装する場合には、個々のノズルについて実装角度ごとに統計処理される。
【0034】これにより、制御パラメータの修正や部品交換などの対処時には、対処を必要とする対象を容易に特定することができる。すなわち、特定のパーツフィーダから取り出された電子部品7について許容範囲を超えた位置ずれや搭載動作異常が多発するような場合には、当該パーツフィーダにおける何らかの異常が発生していると判定される。また、特定のノズルについてのみ特定傾向の位置ずれや動作異常が認められる場合には、当該ノズルの摩耗や駆動機構の構成部品の消耗などの発生を推定することができる。
【0035】この後、電子部品7が搭載された基板4はリフロー装置M6に搬入され、ここで所定の温度プロファイルに従って基板4を加熱することにより、半田ペースト5中の半田成分が溶融し、電子部品7は電極6に半田接合される。リフロー後の基板4は、実装状態検査装置M7に搬入され、ここで最終的な電子部品7の実装状態が検査される。すなわち外観検査によって電子部品7の有無や姿勢・位置の異常の有無が検査される。この検査結果により、リフロー装置M6における加熱動作状態の異常が検出される。
【0036】上記説明したように、本実施の形態に示す電子部品実装方法は、電子部品接合用の電極に半田を印刷する印刷工程と、印刷された半田の位置を検出し半田位置データとして出力する半田位置検出工程と、半田が印刷された電極に電子部品を搭載する搭載工程と、搭載された電子部品の位置を検出し位置検出結果を部品位置データとして出力する部品位置検出工程と、搭載された電子部品を基板に半田接合する半田接合工程とを含み、前記各工程実行時において、半田位置データ、部品位置データ、実装検査結果に基づいて、前記印刷装置、部品搭載装置、半田接合手段の各動作状態の異常の有無を判定しその旨報知するようにしたものである。
【0037】これにより、電子部品実装システムを構成する各実装用装置の状態を常に把握し、動作状態の異常を事前に察知することができる。したがって、異常発生時には、直ちに部品交換などの保守作業を行うことができ、異常を放置したまま実装用装置が稼働することによる不良品の大量発生を防止して、無駄を排除することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、電子部品実装システムの実装過程における印刷工程、半田位置検出工程、搭載工程、部品位置検出工程、半田接合工程、実装検査工程の各工程実行時において、半田位置データ、部品位置データ、実装検査結果に基づいて、印刷装置、部品搭載装置、半田接合手段の動作状態の異常の有無を判定しその旨報知するようにしたので、実装システムを構成する各実装用装置の状態を常に把握し、動作異常を事前に察知して不良による無駄を排除することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成12年10月25日(2000.10.25)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2002−134998(P2002−134998A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−325321(P2000−325321)