トップ :: H 電気 :: H05 他に分類されない電気技術




【発明の名称】 スイッチング電源
【発明者】 【氏名】原田 聖二

【氏名】倉持 徹

【要約】 【課題】発熱部品の放熱性が向上し、かつプリント基板のスペース、ひいては全体の実装スペースを削減することができると共に、コストダウンが図れる構成のスイッチング電源を提供する。

【解決手段】スイッチング電源の底板部1aと平行に、かつ底板部1aと間隙Gを持たせてプリント基板4を配置する。間隙Gに発熱部品13を配置して該発熱部品13を前記底板部1aに熱的に結合して取付ける。また、プリント基板4の配線パターンに電気的に接続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】スイッチング電源の底板部と間隙を持たせてプリント基板を配置し、前記間隙に発熱部品を配置して該発熱部品を前記底板部に熱的に結合して取付け、かつ該発熱部品をプリント基板の配線パターンに電気的に接続したことを特徴とするスイッチング電源。
【請求項2】大面積の底板部と小面積の側板部とを有する金属製のコ字形もしくはL形フレームまたはケースを備え、前記底板部と平行に、かつ底板部と間隙を持たせてプリント基板を配置し、前記間隙に発熱部品を配置して該発熱部品を前記底板部に熱的に結合して取付け、かつ該発熱部品をプリント基板の配線パターンに電気的に接続したことを特徴とするスイッチング電源。
【請求項3】請求項1または2のスイッチング電源において、前記発熱部品は、ねじおよび雌ねじ部材により底板部に固定する構造を有し、前記雌ねじ部材は、前記プリント基板に設けた穴または切り欠きに嵌め込まれることを特徴とするスイッチング電源。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源に係わり、特に発熱部品の配置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源は、ダイオードやトランジスタ等の発熱部品を有する。このような発熱部品の熱は、従来より、図4(A)〜(C)をに示す放熱構造により放熱される。図4(A)は、アルミニウム等のケース30の側板部31に発熱部品32を固定することにより、熱をケース30に放熱するものである。33は電子部品34を搭載するプリント基板である。これに類する構造が実開平4−28493号公報に開示されている。
【0003】図4(B)は、プリント基板33の一部33aを切り欠き、該切り欠き部33aに、ケース30の底板部35に固定して導熱板36を立て、該導熱板36に発熱部品32を固定し、発熱部品32の熱が導熱板36を介して底板部35に伝達されるように構成したものである。
【0004】図4(C)は、前記導熱板36の代わりに、底板部35を切り起こしてその切り起こし片35aに前記発熱部品32を固定したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図4(A)に示すように、ケース30は、側板部31が底板部35に比較して小面積であるため、放熱性が劣る上、発熱部品32はプリント基板33上に所定の幅Wをもって投影する形で実装されるため、実装スペースの削減につながらないという問題点がある。
【0006】また、図4(B)の従来構造においては、底板部35に導熱板36を当てて固定するため、導熱板36と底板部35との間の伝熱抵抗が大きくなり、放熱性を阻害する。また、導熱板36を必要とし、部品点数と工数が増大するので、コストアップを招くという問題点がある。また、プリント基板33を切り欠いて導熱板36および発熱部品32を設けるため、小型化の障害になるという問題点がある。
【0007】図4(C)の従来構造においては、導熱板36は不要となるものの、底板部35に特殊加工を必要とする上、図4(B)の場合と同様に、実装スペースの削減につながらず、小型化の障害になるという問題点がある。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑み、発熱部品の放熱性が向上し、かつプリント基板のスペース、ひいては全体の実装スペースを削減することができると共に、コストダウンが図れる構成のスイッチング電源を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段と作用、効果】請求項1のスイッチング電源は、スイッチング電源の底板部と間隙を持たせてプリント基板を配置し、前記間隙に発熱部品を配置して該発熱部品を前記底板部に熱的に結合して取付け、かつ該発熱部品をプリント基板の配線パターンに電気的に接続したことを特徴とする。
【0010】このように、スイッチング電源の底板部に発熱部品を取付けることにより、小面積の側板部に発熱部品を設ける場合に比較し、放熱性能を向上させることができる。また、本来、プリント基板と底板部との間はプリント基板の絶縁上設けられるデッドスペースであり、この空間に発熱部品を設けることにより、デッドスペースが活用され、実装スペースが節約され、スイッチング電源の小型化が可能となる。また、放熱のための部品が不要になるので、安価に実施できる。
【0011】請求項2のスイッチング電源は、大面積の底板部と小面積の側板部とを有する金属製のコ字形もしくはL形フレームまたはケースを備え、前記底板部と平行に、かつ底板部と間隙を持たせてプリント基板を配置し、前記間隙に発熱部品を配置して該発熱部品を前記底板部に熱的に結合して取付け、かつ該発熱部品をプリント基板の配線パターンに電気的に接続したことを特徴とする。
【0012】このように、大面積のフレームやケースの底板部に発熱部品を取付けることにより、小面積の側板部に発熱部品を設ける場合に比較し、放熱性能を向上させることができる。その他、請求項1と同様の効果を上げることができる。
【0013】請求項3のスイッチング電源は、請求項1または2のスイッチング電源において、前記発熱部品は、ねじおよび雌ねじ部材により底板部に固定する構造を有し、前記雌ねじ部材は、前記プリント基板に設けた穴または切り欠きに嵌め込まれることを特徴とするこのように、プリント基板に雌ねじ部材を嵌め込む穴または切り欠きを設ければ、雌ねじ部材が発熱部品上に突出する場合、プリント基板と底板部との間を拡大することなく、発熱部品の取付けが可能となり、スイッチング電源の厚みの増大を防止することができる。また、組立時に雌ねじ部材をプリント基板の穴または切り欠きに保持することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1、図2(A)は本発明によるスイッチング電源の一実施の形態を示す分解斜視図である。図1、図2(A)において、1はL形フレーム、2はカバーであり、これらはアルミニウム等の金属でなり、ねじ3によって互いに結合されることにより、全体として箱形をなすケースを構成する。4はプリント基板であり、該プリント基板4は、L形フレーム1の底板部1a上に固着したスペーサをかねたねじ筒5に螺合するねじ6により、図3(A)に示すように、底板部1aと平行に、かつ所定の間隙Gが形成されるように固定される。
【0015】前記プリント基板4上には、スイッチング電源を構成するラインフィルタ7、ダイオード8、コンデンサ10、トランス11、チョークコイル12等が搭載される。9はトランジスタであり、該トランジスタ9は発熱部品としてL形フレーム1の側板部1bに取付けられ、L形フレーム1を利用して放熱される。
【0016】13は前記L形フレーム1の底板部1aに取付けられる発熱部品の一例として示したダイオードである。該ダイオード13もスイッチング電源回路の一部を構成する。
【0017】図2(B)、図3(A)は該ダイオード13の取付け構造を示す。該ダイオード13は、その絶縁構造の相違により、例えばシリコーンラバーのような熱伝導性の良い絶縁板14を介して搭載されるか、あるいは該絶縁板14を介することなく直接当接させ、底板部1aに設けた孔とダイオード13の孔とにねじ15を挿通し、該ねじ15をナットやねじ孔を複数個有する雌ねじ部材16に螺合して締め付けることにより、底板部1aに固定する。これによりダイオード13は底板部1aに熱的に結合される。
【0018】17はダイオード13のリード端子であり、該リード端子17はプリント基板4の配線パターンの一部であるランドに半田付けして電気的に接続する。
【0019】このように、底板部1aにダイオード13あるいはトランジスタ等の発熱部品を取付ければ、底板部1aは側板部1b、2aに比較して面積が広く、放熱が良好に行われるから、側板部1bに発熱部品を設ける場合に比較し、放熱性能を向上させることができる。また、本来、プリント基板4と底板部1aとの間は、プリント基板4の絶縁上設けられるデッドスペースであり、この空間にダイオード13等の発熱部品を設けることにより、デッドスペースが活用され、実装スペースが節約され、スイッチング電源の小型化が可能となる。また、放熱のための部品が不要になるので、安価に実施できる。
【0020】図3(B)は本発明の他の実施の形態であり、前記雌ねじ部材16を、前記プリント基板4に設けた穴4aに嵌め込む構造としたものである。
【0021】このように、プリント基板4に雌ねじ部材16を嵌め込む穴4aを設ければ、雌ねじ部材16が発熱部品上に突出する場合、プリント基板と底板部1aとの間の間隙Gを拡大することなく、発熱部品の取付けが可能となり、スイッチング電源の厚みの増大を防止することができる。また、組立時に雌ねじ部材16をプリント基板4の穴4aに保持することができる。なお、穴4aの代わりに切り欠きを設けてその切り欠きに雌ねじ部材16を嵌め込んでもよい。
【0022】本発明のスイッチング電源は、フレームとしてL形フレームの代わりにコ字形フレームを用いることができ、また少なくとも片面が開口した箱状をなすケースを用いて構成する場合もある。また、本発明は、フレーム1の側板部1bの無い平板状をなすか、あるいはその平板に多少の加工を加えたスイッチング電源の底板部にプリント基板4を固定し、両者間に間隙を形成する構造のものにも本発明を適用することができる。
【出願人】 【識別番号】000003067
【氏名又は名称】ティーディーケイ株式会社
【出願日】 平成12年10月24日(2000.10.24)
【代理人】 【識別番号】100081569
【弁理士】
【氏名又は名称】若田 勝一
【公開番号】 特開2002−134967(P2002−134967A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−324761(P2000−324761)