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【発明の名称】 通信機器等のケーブル固定構造
【発明者】 【氏名】福原 正実

【氏名】植田 義明

【要約】 【課題】安定した引張り強度が得られると共に、ケーブル径の変化や本数の増加に容易に対応可能な通信機器等のケーブル固定構造を提案する。

【解決手段】筐体の一部に形成されたケーブル導入口9の近傍に形成した挿通穴19に結束部材14を通し、且つ挿通穴19内に突出形成したケーブル取付け片部11と共にケーブル1を共締めして固定する場合、ケーブル取付け片部11の周部における筐体の一般面より高い変位部を形成するケーブル案内部10を有し、ケーブル1をケーブル取付け片部11と共に結束部材14で締め付けた際に変位部によりケーブル1が屈曲するように固定した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 筐体の一部に形成されたケーブル導入口の近傍に形成した挿通穴に結束部材を通し、且つ前記挿通穴内に突出形成したケーブル取付け片部と共にケーブルを共締めして固定する通信機器等のケーブル固定構造であって、前記ケーブル取付け片部の周部における前記筐体の一般面より高い変位部を形成するケーブル案内部を有し、前記ケーブルを前記ケーブル取付け片部と共に結束部材で締め付けた際に前記変位部により前記ケーブルが屈曲するように構成したことを特徴とする通信機器等のケーブル固定構造。
【請求項2】 前記ケーブル取付け片部は、前記筐体の一部に形成された前記ケーブル導入口に複数個が並列に配設されたことを特徴とする請求項1に記載の通信機器等のケーブル固定構造。
【請求項3】 前記ケーブル取付け片部の先端近傍に、略T字状に突出形成された一対の突出部を有し、前記突出部により前記結束部材が抜け止めされることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信機器等のケーブル固定構造。
【請求項4】 前記挿通穴の周部に配置したケーブル案内部材は、前記変位部にケーブルを前記ケーブル取付け片部に、前記結束部材で共締めした際に、ケーブルに食い込む食い込み部を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一に記載の通信機器等のケーブル固定構造。
【請求項5】 前記食い込み部は、前記変位部に形成された角部であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の通信機器等のケーブル固定構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信機器等の複数種類、且つ複数本のケーブルを導入する装置において簡易、かつ確実にケーブルを通信機器本体に固定することができるケーブル固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、通信機器等のケーブル固定構造として例えば、結束部材と固定部とを共締めして摩擦力で保持する構造が知られている。
【0003】図7において、従来の通信機器等のケーブル固定構造は、板金部2に複数の取付け孔3を形成し、その取付け孔3に結束部材4を挿通することによりケーブル1を固定部5と共締めすることで、締め付け摩擦力で固定している。
【0004】また、その他の通信機器等のケーブル固定構造としては、特開平06−6049号に開示された様に、長手方向の面によって分割された対称形の一対の半体からなるケーブルホルダアセンブリに複数のケーブルを挟んだ後、ネジ止めすることによってキャビネットに固定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の図7に示す結束部材4を使用した通信機器等のケーブル固定構造においては結束部材4を締め付けた際の摩擦力によってケーブル1を保持しているため、結束部材4の締め付けを強固にしないとケーブル1の引張りや圧縮によって容易にケーブル1が抜けてしまうと云う課題があった。また、結束部材4を固定部5に固定する際、固定部5の両側の取付け孔3に結束部材4を通す必要があり、表面の固定面に対して一側方向のみの作業では、結束部材4を通すことが難しく作業性が悪かった。更に、特開平06−6049号に示す通信機器等のケーブル固定構造では、ケーブルを確実に固定することが出来るが、構成部品が複雑になり構造上の制限が大きいと云う課題があった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑み、通信機器の固定面に対して片側面方向のみから作業ができると共に、耐引き抜き強度、耐押し込み強度を向上できる通信機器等のケーブル固定構造を提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、筐体の一部に形成されたケーブル導入口の近傍に形成した挿通穴に結束部材を通し、且つ挿通穴内に突出形成したケーブル取付け片部と共にケーブルを共締めして固定する通信機器等のケーブル固定構造であって、ケーブル取付け片部の周部における筐体の一般面より高い変位部を形成するケーブル案内部を有し、ケーブルをケーブル取付け片部と共に結束部材で締め付けた際に変位部によりケーブルが屈曲するように構成したものである。
【0008】本発明によればケーブル案内部材の表面とケーブル取付け片部の表面との間に変位部を設けたために締め付けの際にケーブルがケーブル取付け片部の方向に屈曲し、強固に保持することができる。
【0009】また、本発明はケーブル取付け片部は、筐体の一部に形成されたケーブル導入口の幅方向に複数個が並列に配設している。
【0010】このような構成により、多数のケーブルを簡易に且つ強固に保持固定できると共に、部品点数を増やすことなく、容易に機械加工によって製造することができる。
【0011】また、ケーブル取付け片部の先端近傍に、略T字状に突出形成された一対の突出部を有し、突出部により結束部材が抜け止めしたものである。
【0012】このような構成により、結束部材をケーブル取付け片部に挿通した場合、ケーブルに外力が加わっても、ケーブル取付け片部から結束部材が抜け難い。
【0013】挿通穴の周部に配置したケーブル案内部材は、変位部にケーブルをケーブル取付け片部に、結束部材で共締めした際に、ケーブルに食い込む食い込み部を有しているものである。
【0014】本発明によれば、食い込み部がケーブルに食い込み、ケーブルが確実に固定される。
【0015】本発明によれば、食い込み部は、変位部に形成された角部である。
【0016】このような構成により、固定したケーブルを引張る外力が加わった場合、変位部の角部がケーブルに食い込みケーブルをより強固に保持固定できる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、図面を用いて本発明における実施の形態について説明する。
【0018】図1は、本発明のケーブル固定構造を通信機器に使用した場合を示す斜視図である。通信機器の筐体カバー15は、ビス16によって筐体ケース17に固定される。本実施例では、筐体ケース17の一部の板金部によってケーブル固定構造が構成されている。
【0019】本発明のケーブル固定構造は、筐体カバー15と筐体ケース17によって形成されるケーブル導入口9の近傍に形成した挿通穴19に結束部材14を通し、且つ挿通穴19内に突出形成したケーブル取付け片部11と共にケーブル1を共締めして固定するものである。
【0020】また、ケーブル取付け片部11の周部における筐体の一般面11aより高い変位部を形成するケーブル案内部材10とから構成され、ケーブル1をケーブル取付け片部11と共に結束部材14で締め付けた際に変位部によりケーブル1が屈曲するように固定する。
【0021】筐体ケース17の背面18には、T字状のケーブル取付け片部11が直線状に複数個が並列して並べられて配置されている。また、複数のケーブル取付け片部11の周囲を囲うように挿通穴19が形成されたケーブル案内部材10が配設されている。ケーブル案内部材10は、ケーブル取付け片部11の上表面10aに対して変位部を形成する為の部材である。さらに、ケーブル案内部材10は、筐体ケース17の一部に長方形穴21を機械加工により、穿設したものを曲げ加工して構成してもよい。
【0022】図2は、本発明の通信機器等のケーブル固定構造にケーブルを取付ける場合を示す要部拡大斜視図ある。ここで、ケーブル1を複数本並列に固定する場合には、長方形穴21の長手方向と直角方向にケーブルを平行に並べ、個々のケーブル取付け片部11に結束部材14を挿通してケーブル1をそれぞれ固定する。
【0023】このように構成した場合、ケーブルの太さや種類に関係なく強固に固定することができる。
【0024】図3は、本発明のケーブル固定構造の要部を示す斜視図である。本実施例では、ケーブル取付け片部11は、筐体の一部に形成されたケーブル導入口9の幅方向に複数個が並列に配設されている。また、本実施例では、筐体ケース17と別体にケーブル固定構造を構成してもよい。ケーブル取付け片部11の先端は、略T字状に突起11bが突出形成されており、結束部材14が抜け止めされる。
【0025】図4は、本発明のケーブル固定構造の要部を示す断面図である。ケーブル取付け片部11の周部における一般面11aより高い変位部を形成するケーブル案内部材10を備ている。
【0026】挿通穴13の周部に配置したケーブル案内部材10は、変位部12にケーブル1をケーブル取付け片部11に、結束部材14で共締めした際に、ケーブルに食い込む食い込み部である角部12aを有している。
【0027】図5、図6は本発明における一実施の形態を示すもので図5は本発明における実施の形態を拡大して示すもので、ケーブルを固定した状態を示すケーブル固定構造の断面図、図6は、ケーブルを取付ける途中を示すケーブル固定構造の拡大した斜視図である。
【0028】図5、図6における実施の形態においてケーブル案内部材10の上表面10aとケーブル取付け片部11の一般面11aとの間に変位部12が形成されている。このケーブル取付け片部10は、ケーブル取付け片部11を折り曲げることにより同一部材から構成することができる。ここで、ケーブル取付け片部11は、通信機器等の筐体の一部を加工して構成される。更に、ケーブル取付け片部11に結び付けられたケーブル1を通信機器の内部に導く後部案内部30の表面30aとケーブル取付け片部11の一般面11aとの間に変位部12が形成されている。
【0029】また、ケーブル取付け片部11の周囲に配置された結束部材14を通す挿通穴13は、略門形に形成されている。更に、ケーブル取付け片部11の先端近傍には、略T字状の突起11bが左右に形成されている。
【0030】以上のように構成された通信機器等のケーブル固定構造にケーブルを固定する手順について説明する。先ず、図2に示すようにケーブル1を通した結束部材14のループ部14aを挿通穴13からケーブル取付け片部11に通す。この時、結束部材14をU字状に曲げたまま門形の挿通穴13から、ケーブル取付け片部11に通すことができるので、通信機器の上面側からケーブル1の取付け作業が可能である。
【0031】ケーブル取付け片部11に挿通した結束部材14をケーブル1と共に共締めし、更に強く締めると、図5に示す様にケーブル1がケーブル案内部材の上表面10aから下に折れ曲がりケーブル取付け片部の一般面11aに密着する。この際、変位部12の角部12aがケーブル1の表面に食い込む。したがって、ケーブル1を引張っても、この食い込みによって、ケーブルを強固に保持することができる。これは、従来のケーブルとクランプ面の摩擦力によってのみ保持する構造と異なる。
【0032】また、ケーブル1が押された場合、ケーブル1は後方に移動しようとするが、ケーブル案内部材10の変位部12の角部12bがケーブル1の表面に食い込み、強固に保持される。また、ケーブル取付け片部11の先端近傍には、略T字状の突起11bが左右に形成されているので、ケーブルを押す力が作用しても結束部材14が左右の突起11bに引っ掛りケーブル取付け片部11から抜けることがない。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、ケーブル取付け片部をケーブルと共に結束部材で共締めすると、ケーブルが周囲に形成された変位によって締め付け方向に屈曲し、ケーブルが引き抜き方向或るいは、圧縮方向の外力を受けてもケーブル取付け片部に強固に保持することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成12年10月17日(2000.10.17)
【代理人】 【識別番号】100083954
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 輝夫
【公開番号】 特開2002−124784(P2002−124784A)
【公開日】 平成14年4月26日(2002.4.26)
【出願番号】 特願2000−316121(P2000−316121)