| 【発明の名称】 |
サーバーラック |
| 【発明者】 |
【氏名】知久 清
|
| 【要約】 |
【課題】既設のサーバーラックからサーバーを取り外さない状態で、隣接するラックユニット相互間に対する隔壁部材の着脱作業を容易に行うことが可能なサーバーラックを提供する。
【解決手段】連結状態で並設した複数のラックユニット1A,1Bによって構成され、隣接する各ラックユニット間に隔壁部材を任意に設置可能とし、ラックの骨組みを形成するラック本体2の支柱4,5を隣接する各ラックユニット間の前後に設け、支柱5には隔壁部材を構成する分割された仕切り板18を水平方向に差し込む挿入口19を設けると共に、差し込まれた仕切り板18を垂直方向に移動させる案内手段24,25を設け、順次差し込まれた各仕切り板18によって垂直状態で連接された隔壁部材が形成される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 連結状態で並設した複数のラックユニットによって構成され、隣接する各ラックユニット間に隔壁部材を任意に設置可能とし、ラックの骨組みを形成するラック本体の支柱を隣接する各ラックユニット間の前後に設け、この支柱には隔壁部材を構成する分割された仕切り板を水平方向に差し込む挿入口を設けると共に、差し込まれた仕切り板を垂直方向に移動させる案内手段を設け、順次差し込まれた各仕切り板によって垂直状態で連接された隔壁部材が形成されることを特徴としたサーバーラック。 【請求項2】 前記支柱は、リップ溝形鋼の主材とその開口側に取り付けた補助プレートとで構成され、この補助プレートに凹溝状の案内溝を形成して前記案内手段とした請求項1に記載のサーバーラック。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワークシステム処理を実行するディスク装置などによるサーバーを内蔵させるサーバーラックに係り、特に各ラックユニットが連続する隣接状態で並設されると共に、当該各ラックユニットに既にサーバーが収納されている場合に、隣接する各ラックユニット相互間にセキュリティー確保を目的とした隔壁部材を容易に追加設置することが可能な構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のサーバーは使用者である企業などが自社に設置して日常の管理を行い、故障した際の修理や定期的な保守点検を行う際には外部の専門家に依頼する個別の分散管理方式が多く採られていた。 【0003】この分散管理方式では、例えば日常は自主管理状態であって故障の予知が困難であること、また特にメンテナンス会社が遠方にあったり、技術者が不足している場合には、故障した際に迅速な対処ができないので、長時間に亘って業務の遅延や停止を余儀なくされ、大きな経済的な損失を招く恐れもある。 【0004】このような背景もあって、最近では企業などのユーザーに対してサーバをレンタルし、メンテナンスや管理を一括して行う集中管理方式を採用したサーバーサービス事業も多く見られるようになり、多数のサーバーラックを冷暖房の完備した室内に設置し、各サーバーラック内にレンタルしたサーバーをそれぞれ収納させて一括管理が行われている。 【0005】この集中管理方式によると、管理を委託する企業などのユーザー側では常に安全が確保された状態でサーバーを利用することができ、また委託を受けたサービス事業者側では技術者を一個所に集中して配備し、比較的少ない人数で効率よくメンテナンスや管理を行うことが可能になる。 【0006】しかし、集中管理方式では各ユーザーのサーバーが混在した状態で管理されているので、特に利害が異なるユーザーのサーバーが混在している場合には、ディスク装置内に格納した自己のデータが他人に漏洩したり破壊又は改竄されることを危惧するユーザーもあり、管理するサービス事業者側ではコンピュータシステムの安全性・信頼性を確保するセキュリティー対策を行う必要がある。 【0007】このセキュリティー対策には、インターネットを通して間接的に侵入するハッカーなどに対して、パスワードの設定や暗号化或いはワクチンの投与などOSの改善によって防止し、サーバーが設置された現場で直接的にデータが引き出されたり破壊又は改竄が行われることに対して、サーバーラックに開閉扉を設けて施錠しているが、特に後者におけるセキュリティー対策では不十分であった。 【0008】すなわち、この種のサーバーラックは、限られた設置スペースを有効利用するために独立した箱形ではなく、隣接する各ラックユニットを連接させた構造とし、また放熱を良くしたり結線作業を容易にし且つコスト低減のために、隣接する各サーバー間の隔壁部材は省略されているので、隣接するサーバーが同じユーザーの場合は問題がないが、他人の場合には側面側が無防備である。 【0009】特に、レンタルされるユーザーの入れ替わりも多く、その際にはサーバーのハードウエアはそのまま使用して、ソフトウエアのみを入れ替えることになるが、隣接するサーバーが同じユーザーから他人に移行する際には、新たに隔壁部材を設置してセキュリティを確保する必要が生ずる。 【0010】隔壁部材を設置する場合、サーバーを取り外さないで作業を行うのには余剰のスペースがなく、またサーバーラックからサーバーを一旦取り外して隔壁部材を設置した後に再度サーバーラックに戻すのは、サーバーは重量物で出し入れが容易でないこと、既に接続されている結線を着脱する必要があること、などの理由で適切な方法とはいえず、しかも設置した隔壁部材が他人のサーバーラック側から容易に取り外しできる構造では、隔壁部材を設置する意味がない。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】本発明では、前記したような従来技術における課題の解決を目的として提案するものであり、その主たる目的は、既設のサーバーラックからサーバーを取り外さない状態で、隣接するラックユニット相互間に対する隔壁部材の着脱作業を容易に行うことが可能なサーバーラックを提供することである。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明によるサーバーラックは、連結状態で並設した複数のラックユニットによって構成され、隣接する各ラックユニット間に隔壁部材を任意に設置可能とし、ラックの骨組みを形成するラック本体の支柱を隣接する各ラックユニット間の前後に設け、この支柱には隔壁部材を構成する分割された仕切り板を水平方向に差し込む挿入口を設けると共に、差し込まれた仕切り板を垂直方向に移動させる案内手段を設け、順次差し込まれた各仕切り板によって垂直状態で連接された隔壁部材が形成される。 【0013】このサーバーラックによると、挿入口から各仕切り板を順次差し込むだけで、所望のラックユニット間に隔壁部材を容易に設置することができ、既にサーバーが収容されている場合でも、サーバーを取り外すことなく作業を行うことができると共に、ねじ手段を用いないので狭い内部余剰空間でも設置ができ、設置した後は容易に取り外しできないので、セキュリティーの確保に寄与する。 【0014】また前記支柱は、リップ溝形鋼の主材とその開口側に取り付けた補助プレートとで構成され、この補助プレートに凹溝状の案内溝を形成して前記案内手段とした形態を採ることができる。 【0015】この実施形態によると、案内手段である案内溝が支柱自身によって形成されるシンプルな構成であり、製作が容易で且つ安価にできると共に、補助プレートによってリップ溝形鋼の主材が補強されるので、重量物であるサーバーにも耐えられる強固な支柱を構成することができる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下に、本発明のサーバーラックを添付図面による実施形態に基づいて詳細に説明するが、図1は本発明が実施対象とするサーバーラックの正面図、図2は図1のサーバーラックの骨組みとなるラック本体の斜視図、図3は本発明を適用したサーバーラックの要部斜視図、図4は同要部の拡大断面図である。 【0017】サーバーラック1は、図1で示すように複数のラックユニット1A,1B,1C・・・を連結状態で並設した構造であって、その骨組みとなるラック本体2は図2で示すように、フレームユニット2A,2B,2C・・・を順次連結して構成されるが、所望に応じてラックユニットの数を増減させることができる。 【0018】ラック本体2は、床面の前後に所定間隔で平行状にアンカープレート3を設置し、アンカープレート3上にはそれぞれ支柱4,5を立設させると共に、各支柱4,5で4方が囲まれた空間には上部に上框6を中間部に棚板7を下部に下框8をそれぞれ取り付け、一体のフレーム構造を形成する。 【0019】すなわち、支柱4a,4ab,5a,5ab内には上框6Aと棚板7A及び下框8Aを収容し、支柱4ab,4bc,5ab,5bc内には上框6Bと棚板7B及び下框8Bを収容し、直接ねじ止めするか適宜の連結具9を介して連結させることにより、複数のフレームユニット2A,2B,2C・・・が接合したラック本体2が構成され、同様の部材を使用して隣接状態で順次増設できる。 【0020】このラック本体1には、各フレームユニット2A,2B,2C・・・の上框6上面に天井板10(10A,10B)を、背面側には裏板11(11A,11B)をそれぞれ被着し、前面側には戸当たりとなる方形枠状の扉枠12(12A,12B)を支柱4に取り付けると共に、扉枠12に取り付けた適宜なヒンジ部材(図示を省略)を介して扉13(13A,13B)を取り付ける。 【0021】扉13は、サーバーラック1の内部構造やサーバーの高さ寸法或いはレンタルしているユーザーが同一人か他人かなど、サーバーの収納状態に応じて各種の形態を採ることが可能であり、例えば図示のように上下を2区分又は4区分することもできるが、4区分する場合には棚板7を3枚ずつ取り付け、各扉13にはそれぞれ取っ手14と鍵15が設けられている。 【0022】また、サーバーラック1の両側には側板16,17が被着されるが、新たなラックユニットを増設する際には、増設側端部の側板17を取り外して増設したラックユニットの他方側面に付け替えるようにし、複数のラックユニット1A,1B,1C・・・を順次増設することが可能な構造であり、各構成部材は必要強度が確保される範囲内で、放熱用の通気口を設けることが望ましい。 【0023】次に、隣接する各ラックユニット間(例えばラックユニット1A,1B間)に隔壁部材を設置する構成について説明すると、隔壁部材は分割された複数の仕切り板18によって構成されるが、ラック本体1側には仕切り板18が1枚ずつ挿入することができる挿入口19を設け、挿入した各仕切り板18は各ラックユニット間へ垂直状態で連接された隔壁部材となる。 【0024】挿入口19は、ラック本体1の前面側又は背面側から仕切り板18を挿入できるように、各ラックユニット間に立設した支柱4又は支柱5に対して、仕切り板18の厚みと縦幅に適合させて縦長方形状に穿設されるが、図示の実施形態では仕切り板18を背面側から挿入するように、支柱5の中間高さ位置に対して穿設されている。 【0025】支柱4,5は、断面形状がリップ溝形をした鋼材で形成された主材と、この主材の開口側に取り付けられた補助プレートで構成され、すなわち支柱4は主材20に補助プレート21を支柱5は主材22に補助プレート23を取付け、主材22と補助プレート23には挿入口19,19を穿設すると共に、仕切り板18を垂直方向に移動させる案内手段として、補助プレート21,23には対向する凹溝状の案内溝24,25を設ける。 【0026】仕切り板18は、挿入口19から1枚ずつ順次水平方向に差し込まれ、支柱4,5の案内溝24,25間に収容されると共に、案内溝24,25に沿って垂直方向の移動が可能となるので、挿入口19より下側の仕切り板18を下降状態で順次装着させた後に、挿入口19より上側の仕切り板18を上昇状態で順次装着させると、垂直状態で連接された各仕切り板18によって各ラックユニット間には隔壁部材が形成される。 【0027】挿入された仕切り板18は、隣接する各棚板7,7間の間隙を通過することができ、装着後の各仕切り板18は裏板11を被着した際に挿入口19を閉塞させることで引き出し不能な状態となり、またガイド溝24,25に嵌合される各仕切り板18の両端側に、仕切り板18の摺動状態を調整する調整部材26を装着させる形態を採ることも可能である。 【0028】例えば、案内溝24,25に対する仕切り板18の嵌合が緩すぎて、挿入した仕切り板18が急激に自由落下したり、装着後にたつきを生じたりする場合には、調整部材26としてゴム材などによる摩擦性部材を装着させ、逆に嵌合が固すぎて容易に摺動しない場合には、調整部材26としてフッ素樹脂材などによる摺動性部材を装着させることができる。 【0029】なお、図示の実施形態では支柱5に挿入口19を設けているが、支柱4に挿入口19を設けた形態を採ることも可能であり、また支柱自身に凹溝状の案内溝を形成して仕切り板18を垂直方向に移動させる案内手段としたが、別部材による案内手段を支柱4,5に取り付けた形態を採ることも可能である。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000140007 【氏名又は名称】株式会社稲葉製作所
|
| 【出願日】 |
平成12年10月11日(2000.10.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089266 【弁理士】 【氏名又は名称】大島 陽一
|
| 【公開番号】 |
特開2002−118383(P2002−118383A) |
| 【公開日】 |
平成14年4月19日(2002.4.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−310296(P2000−310296) |
|