| 【発明の名称】 |
絶縁層及び接続孔の形成方法、配線構造の形成方法、並びにこれらの方法の実施に使用する型材及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】小川 剛
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| 【要約】 |
【課題】コア基板上に絶縁層及びヴィアを形成する際に、形成された絶縁層の表面が平滑となり、薄膜素子等を信頼性及び歩留り良く、高い自由度を以って形成でき、更には微小なヴィア形成が可能な絶縁層及びヴィア形成方法、配線構造の形成方法、並びにこれらの方法の実施に使用する型材及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】基板1上の電極2を含む面に液状の絶縁層材料3を塗布し、この上から突起22が形成された型材21の突起22側を押込み、この突起22を電極2に接当させて絶縁層3を硬化した後に、型材21を剥離する。これにより突起22の部分の絶縁層3にヴィア23を形成することができる。従って、型材21の突起22を除く面を平滑に形成し、突起22を所望の形状及びサイズの形成しておくことにより、表面が平滑な絶縁層3及び所望のヴィア23が形成され、この方法を用いて薄膜素子等を形成すれば信頼性及び歩留りの良い製品を作製することが可能になる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基体上に絶縁層とこの絶縁層内の接続孔とを形成するに際し、突起付きの型材を作製する工程と、前記基体と前記型材との間に絶縁材料を介在させる工程と、前記基体上に前記突起側を向けて前記型材を接当させる工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離する工程とを有する絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項2】 前記絶縁層及び接続孔を形成するに際し、前記基体上の電極を含む面に前記絶縁材料を被着する工程と、前記の被着された絶縁材料に対し前記突起側を向けて、前記基体との対向面が前記突起を除いて平坦な前記型材を押込む工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離して、前記突起に相当する部分の前記絶縁材料に前記接続孔を形成する工程とを有する、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項3】 前記絶縁層及び接続孔を形成するに際し、前記基体の電極上に前記突起側を向けて、前記基体との対向面が前記突起を除いて平坦な前記型材を配置する工程と、前記電極を含む面と前記型材との間に前記絶縁材料を充填する工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離して、前記突起に相当する部分の前記絶縁材料に前記接続孔を形成する工程とを有する、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項4】 前記絶縁材料が光硬化型材料である、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項5】 前記絶縁材料が熱硬化型材料である、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項6】 前記絶縁材料が、ポリイミド系材料である、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項7】 前記絶縁材料が、エポキシ系やアクリル系などの光または熱硬化型樹脂である、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項8】 前記絶縁材料が、液晶ポリマーである、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項9】 前記絶縁材料が、ベンゾーシクロブテンからなる、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項10】 前記型材が、石英やガラスなどの透明光学材料からなる、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項11】 前記型材が、樹脂材料からなる、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項12】 前記基体として再配置配線用のコア基板を使用する、請求項1に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項13】 前記コア基板が、アルミナ、ガラスセラミック、アルミニウムナイトライド、ムライトなどからなるセラミック多層基板である、請求項12に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項14】 前記コア基板が、ガラスエポキシ、ポリイミド、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレエーテル樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、テフロン(登録商標)、液晶ポリマーなどからなる有機多層基板である、請求項12に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項15】 前記コア基板が、アルミナ、ガラスセラミック、アルミニウムナイトライド、ムライトなどからなるセラミック多層基板、もしくはガラスエポキシ、ポリイミド、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレエーテル樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、液晶ポリマーなどからなる有機多層基板を基板として用い、その少なくとも一方の面には、感光性もしくは非感光性エポキシ、或いは感光性もしくは非感光性ポリイミド、或いは感光性もしくは非感光性ベンゾ−シクロブテンなどの樹脂素材と銅めっきなどにより、高密度配線が形成されているビルドアップ基板である、請求項12に記載した絶縁層及び接続孔の形成方法。 【請求項16】 基体上に絶縁層とこの絶縁層内の接続孔と、この接続孔に被着された配線層とからなる配線構造を少なくとも1層形成するに際し、突起付きの型材を作製する工程と、前記基体と前記型材との間に絶縁材料を介在させる工程と、前記基体上に前記突起側を向けて前記型材を接当させる工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離する工程とを有する配線構造の形成方法。 【請求項17】 前記絶縁層及び接続孔を形成するに際し、前記基体上の電極を含む面に前記絶縁材料を被着する工程と、前記の被着された絶縁材料に対し前記突起側を向けて、前記基体との対向面が前記突起を除いて平坦な前記型材を押込む工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離して、前記突起に相当する部分の前記絶縁材料に前記接続孔を形成する工程とを有する、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項18】 前記絶縁層及び接続孔を形成するに際し、前記基体の電極上に前記突起側を向けて、前記基体との対向面が前記突起を除いて平坦な前記型材を配置する工程と、前記電極を含む面と前記型材との間に前記絶縁材料を充填する工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離して、前記突起に相当する部分の前記絶縁材料に前記接続孔を形成する工程とを有する、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項19】 前記絶縁材料が光硬化型材料である、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項20】 前記絶縁材料が熱硬化型材料である、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項21】 前記絶縁材料が、ポリイミド系材料である、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項22】 前記絶縁材料が、エポキシ系やアクリル系などの光または熱硬化型樹脂である、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項23】 前記絶縁材料が、液晶ポリマーである、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項24】 前記絶縁材料が、ベンゾーシクロブテンからなる、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項25】 前記型材が、石英やガラスなどの透明光学材料からなる、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項26】 前記型材が、樹脂材料からなる、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項27】 前記基体として再配置配線用のコア基板を使用する、請求項16に記載した配線構造の形成方法。 【請求項28】 前記コア基板が、アルミナ、ガラスセラミック、アルミニウムナイトライド、ムライトなどからなるセラミック多層基板である、請求項27に記載した配線構造の形成方法。 【請求項29】 前記コア基板が、ガラスエポキシ、ポリイミド、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレエーテル樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、テフロン、液晶ポリマーなどからなる有機多層基板である、請求項27に記載した配線構造の形成方法。 【請求項30】 前記コア基板が、アルミナ、ガラスセラミック、アルミニウムナイトライド、ムライトなどからなるセラミック多層基板、もしくはガラスエポキシ、ポリイミド、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレエーテル樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、液晶ポリマーなどからなる有機多層基板を基板として用い、その少なくとも一方の面には、感光性もしくは非感光性エポキシ、或いは感光性もしくは非感光性ポリイミド、或いは感光性もしくは非感光性ベンゾ−シクロブテンなどの樹脂素材と銅めっきなどにより、高密度配線が形成されているビルドアップ基板である、請求項27に記載した配線構造の形成方法。 【請求項31】 ICやチップ部品などを表面上に接続固定してモジュール基板を作製するのに適用する、請求項27に記載した配線構造の形成方法。 【請求項32】 基体上に絶縁層とこの絶縁層内の接続孔とを形成するに際して使用する型材であって、前記基体上に向けられる突起を有し、この突起が前記絶縁層の厚み及び前記接続孔の形状及びサイズに対応して形成されている型材。 【請求項33】 前記型材が、石英やガラスなどの透明光学材料からなる、請求項32に記載した型材。 【請求項34】 前記型材が、樹脂材料からなる、請求項32に記載した型材。 【請求項35】 基板の電極上に絶縁層及び接続孔を形成する型材を製造するに際し、基体上にマスクを配置する工程と、前記マスクを用いて、非マスキング部分の前記基体をエッチングする工程とを有する型材の製造方法。 【請求項36】 前記エッチング後に前記マスクを除去する、請求項35に記載した型材の製造方法。 【請求項37】 感光性基体をフォトマスクを介して選択的に露光する工程と、前記非マスキング部分をエッチングする工程とを有する、請求項35に記載した型材の製造方法。 【請求項38】 前記基体全面をエッチングする工程を更に有する、請求項32に記載した型材。 【請求項39】 石英やガラスなどの透明光学材料からなる前記基体に対しては、フッ酸系溶液によるウエットエッチング、またはフッ素系ガスを用いたドライエッチングを行う、請求項36に記載した型材の製造方法。 【請求項40】 透明樹脂材料からなる前記基体に対しては、有機溶剤によるウエットエチングまたは酸素ガスを用いたドライエッチングを行う、請求項36に記載した型材の製造方法。 【請求項41】 前記感光性基体が感光性ガラスからなる、請求項37に記載した型材の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁層及び接続孔の形成方法、配線構造の形成方法、これに用いる型材及びその製造方法に関し、特に高密度実装を可能とするため、薄膜を用いたキャパシタ、抵抗、インダクタ等の受動素子を表面に形成したモジュール基板に有効な絶縁層及び微小なヴィア(接続孔)の形成方法、配線構造の形成方法、並びにこれらの方法に使用する型材及びその製造方法、に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、実装基板の小型化・高機能化を実現するため、基板においてはヴィアの微細化や配線ピッチの狭窄化などが検討され、さらにICパッケージの小型化や多ピン化、半導体ベアチップ実装、コンデンサや抵抗などの受動素子の小型化、表面実装化が検討され、実用化されてきている。 【0003】またその一方で、受動素子の小型化の進展により、製造及び実装時の困難性が増し、従来の手法では限界が見えつつある。その解決方法として、受動素子を直接プリント配線基板の表面又は内部に形成することが提案され、セラミック基板で厚膜抵抗体やキャパシタを表面形成したり、内蔵した例が幾つかあり、実用化されているものもある。 【0004】しかしながら、金属や絶縁体のペーストを用いた印刷などの厚膜を利用した抵抗体やキャパシタなどの受動素子は、パターン精度や厚み精度に難があり、再現性などのばらつきの問題など、信頼性に乏しいという問題がある。また、そのようなペーストを使用した場合には、塗布後に焼結させるために高温処理が必要とされ、特に、有機基板などのように耐熱性に劣る基板に形成する場合には、そのまま適用することは困難である。 【0005】その解決方法として、抵抗体やキャパシタ材料に、スパッタや蒸着といった薄膜を使用した受動素子の例が近年報告されている。抵抗体やキャパシタの誘電体の薄膜や薄膜配線は、リソグラフィを利用して高精度にパターニングすることにより、極めて高精度に受動素子を形成することが可能になる。 【0006】この薄膜を利用した抵抗体の例を図10に概略図示するが、基板としての基体1に形成された表面電極2上に絶縁層3が形成され、この上に、左右に対向して形成された配線4−5の間に抵抗体6が形成され、薄膜抵抗素子Rをなしている。この抵抗体の材料としては、ニッケル−クロム(Ni−Cr)、窒化タンタル(TaN)、タンタル(Ta)などの様々な材料が挙げられる。なお、図中の5aは、絶縁層3のヴィア7を介して上下配線を接続する部分(通常は上層配線材料)であり、また、抵抗素子Rの配線4、5は、絶縁層8のヴィア9の導電部10a、11aを介して取出され、ここに電極10、11が被着されている。 【0007】また、薄膜を利用したキャパシタの例を図11に概略図示するが、基板としての基体1の電極2上の絶縁層3の上に、上下に対向して形成された配線12−13の間に、誘電体14が形成され、キャパシタCを構成している。この誘電体の材料としては、酸化タンタル(Ta2O5、TaO)や窒化シリコン(Si3N4)、チタン酸バリウム(BaTiO)などが挙げられる。なお、図中の13a、15a、16aは導電部、15、16は電極であってキャパシタの配線12、13を取出すものである。 【0008】上記の抵抗体の材料の中では、TaN膜は、温度係数(TCR)が100PPM/℃以下と小さな値が得られることと、寿命特性などの安定性の面で優れていることとから、一般的によく使用されている。一方キャパシタ材料として、酸化タンタル薄膜は、スパッタリングにより直接成膜できるが、Ta膜やTaN薄膜を陽極酸化してその表面に酸化物を成長させることにより、容易に形成することができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のように、薄膜による受動素子を基板上の絶縁層上に形成しようとすると、このような薄膜の厚みは概して数百〜数千Åと非常に薄いため、絶縁層表面の粗さやうねり、反りといったものが問題となる。 【0010】例えば、図12(a)、(b)に示すように、基板(コア基板)1上の、パターニングされたグラウンドや電源などの表面電極2上に、絶縁層3を形成する場合、表面電極2は、例えば銅めっきや銅箔などをパターニングしたものが一般的であり、その厚みは少なくとも数μmから数十μm程度と大きい。従って、その上に、絶縁層3を塗布して形成すると、絶縁層3の厚みは概して数μ〜数十μ程度であるため、形成された絶縁層3の表面には、その下の電極2のパターンに応じた凹凸17が生じてしまう。さらに、基板1として例えば特に有機基板を用いると、反りやうねりが大きくなり問題となる。 【0011】従って、その絶縁層3の上面に数百〜数千Åといった非常に薄い薄膜による受動素子や薄膜配線など、例えば抵抗体6や配線4、5を図12(c)のように施すと、絶縁層3の表面の凹凸17により受動素子が形成され難くなり、スパッタリングやフォトリソグラフィーによる加工の信頼性や歩留まりの低下を招いてしまう。このため、その凹凸17が存在する領域(即ち、電極2の有無の部分)は薄膜を形成しない方がよく、この部分はデッドスペースともなりうる。さらには、絶縁層3の上下の導通を行うために絶縁層にヴィアホール(以下、ヴィアと称する。)7を形成する場合、例えばポリイミドなどの感光性の絶縁材料を使用し、リソグラフィを利用して絶縁層3を形成すると共にヴィア7を形成するときには、凹凸17がある領域では小さなヴィアは形成しづらく、ヴィアの歩留まりが低下する可能性がある。 【0012】すなわち、絶縁層3を形成し、ヴィア7を形成するとき、及びその後には、絶縁層3の表面が非常に滑らかで平滑であることが望ましく、また形成されるヴィア7は高密度実装のために小さい方が望ましい。 【0013】本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、絶縁層形成及びヴィア形成において、形成された絶縁層の表面が非常に平滑となり、薄膜素子等を信頼性及び歩留り良く、高い自由度を以って形成でき、さらには微小なヴィア形成が可能である絶縁層及びヴィア(接続孔)の形成方法、配線構造の形成方法、並びにこれらの方法の実施に使用する型材及びその製造方法を提供するものである。 【0014】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は基体上に絶縁層とこの絶縁層内の接続孔とを形成するに際し、突起付きの型材を作製する工程と、前記基体と前記型材との間に絶縁材料を介在させる工程と、前記基体上に前記突起側を向けて前記型材を接当させる工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離する工程とを有する絶縁層及び接続孔の形成方法(以下、本発明の絶縁層及び接続孔の形成方法と称する。)に係るものである。 【0015】本発明の絶縁層及び接続孔の形成方法によれば、型材の突起側が基体に接当され、この基体と型材との間に絶縁材料を介在させて硬化されるので、型材を剥離後には、この型材の形状に応じて突起に対応する部分が接続孔として形成され、この接続孔以外の部分には前記突起の寸法で規制した厚みの絶縁層を形成することができる。従って、微小サイズの接続孔や平滑面の絶縁層でも、突起サイズを微小に設定し、また突起を除く基体との対向面を平滑に形成することにより、これに対応した平滑面と厚みの絶縁層及び微小サイズの接続孔を形成することができ、また接続孔や素子を形成する位置が制約を受ける程度が小さくなり、その設計の自由度を高めることができる。 【0016】また、本発明は、基体上に絶縁層とこの絶縁層内の接続孔と、この接続孔に被着された配線層とからなる配線構造を少なくとも1層形成するに際し、突起付きの型材を作製する工程と、前記基体と前記型材との間に絶縁材料を介在させる工程と、前記基体上に前記突起側を向けて前記型材を接当させる工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離する工程とを有する配線構造の形成方法(以下、本発明の配線構造の形成方法と称する。)に係るものである。 【0017】本発明の配線構造の形成方法によれば、上記した絶縁層及び接続孔の形成方法に基づいて絶縁層及び接続孔が形成されるので、所望の厚みと平滑な絶縁層及び所望のサイズの接続孔を形成することができる。従って、多層化した配線構造にこの方法を適用することにより、信頼性の高い製品を作製することができる。 【0018】また、本発明は、基体上に絶縁層とこの絶縁層内の接続孔とを形成するに際して使用する型材であって、前記基体上に向けられる突起を有し、この突起が前記絶縁層の厚み及び前記接続孔の形状及びサイズに対応して形成されている型材(以下、本発明の型材と称する。)に係るものである。 【0019】本発明の型材によれば、型材の突起が絶縁層の厚み及び接続孔の形状やサイズに対応して形成されるので、この型材の突起を所望の形状及び突起寸法に設定することにより、所望な絶縁層の厚みや接続孔のサイズを形成することができる。 【0020】また、本発明は、基板電極上に絶縁層及び接続孔を形成する型材を製造するに際し、基体上にマスクを配置する工程と、前記マスクを用いて、非マスキング部分の前記基体をエッチングする工程とを有する型材の製造方法(以下、本発明の型材の製造方法と称する。)に係るものである。 【0021】本発明の型材の製造方法によれば、マスキング及びエッチングによって型材を形成するので、高精度な型材が形成されるため、上記した型材を再現性良く製造することができる。 【0022】 【発明の実施の形態】上記した本発明の絶縁層及び接続孔の形成方法、配線構造、型材及び型材の製造方法においては、前記絶縁層及び接続孔を形成するに際し、前記基体上の電極を含む面に前記絶縁材料を被着する工程と、前記の被着された絶縁材料に対し前記突起側を向けて、前記基体との対向面が前記突起を除いて平坦な前記型材を押込む工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離して、前記突起に相当する部分の前記絶縁材料に前記接続孔を形成する工程とを有するのが望ましい。 【0023】また、前記絶縁層及び接続孔を形成するに際し、前記基体の電極上に前記突起側を向けて、前記基体との対向面が前記突起を除いて平坦な前記型材を配置する工程と、前記電極を含む面と前記型材との間に前記絶縁材料を充填する工程と、前記絶縁材料を硬化させる工程と、前記型材を剥離して、前記突起に相当する部分の前記絶縁材料に前記接続孔を形成する工程とを有するようにしてもよい。 【0024】この場合、前記絶縁材料が光硬化型材料又は熱硬化型材料であることが望ましい。 【0025】そして、前記絶縁材料が、ポリイミド系材料、エポキシ系やアクリル系などの光または熱硬化型樹脂、液晶ポリマー又はベンゾーシクロブテンであることが望ましい。 【0026】また、前記型材が、石英やガラスなどの透明光学材料又は樹脂材料であることが望ましい。 【0027】更に、前記基体として再配置配線用のコア基板を使用するのが望ましい。 【0028】また、前記コア基板が、アルミナ、ガラスセラミック、アルミニウムナイトライド、ムライトなどからなるセラミック多層基板又は、ガラスエポキシ、ポリイミド、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレエーテル樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、テフロン、液晶ポリマーなどからなる有機多層基板であることが望ましい。 【0029】この場合、前記コア基板が、アルミナ、ガラスセラミック、アルミニウムナイトライド、ムライトなどからなるセラミック多層基板、もしくはガラスエポキシ、ポリイミド、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレエーテル樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、液晶ポリマーなどからなる有機多層基板を基板として用い、その少なくとも一方の面には、感光性もしくは非感光性エポキシ、或いは感光性もしくは非感光性ポリイミド、或いは感光性もしくは非感光性ベンゾ−シクロブテンなどの樹脂素材と銅めっきなどにより、高密度配線が形成されているビルドアップ基板であることが望ましい。 【0030】これにより、ICやチップ部品などを表面上に接続固定してモジュール基板を作製するのに適用することができる。 【0031】また、型材は前記エッチング後に前記マスクを除去して作製するのが望ましい。 【0032】この場合、感光性基体をフォトマスクを介して選択的に露光する工程と、前記非マスキング部分をエッチングする工程を行い基体全面をエッチングする工程を更に行うのが望ましい。 【0033】更に、石英やガラスなどの透明光学材料からなる前記基体に対しては、フッ酸系溶液によるウエットエッチング、またはフッ素系ガスを用いたドライエッチングを行うのが望ましい。 【0034】また、透明樹脂材料からなる前記基体に対しては、有機溶剤によるウエットエチングまたは酸素ガスを用いたドライエッチングを行うのが望ましい。 【0035】そして、前記感光性基体が感光性ガラスからなることが望ましい。 【0036】以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。 【0037】まず、実施の形態の絶縁層及び接続孔の具体的な形成プロセスを図1及び図2に示す。 【0038】本実施の形態に用いる基体としての基板は、例えば、有機多層基板やセラミック等からなる再配置配線用のコア基板(以下、単に基板と称する。)であり、図1(a)に示すように、基板1上に電極2がパターニングされ、形成されている。 【0039】次いで、図1(b)に示すように、基板1上の電極2を含む全面に液状の絶縁層3を塗布する。この塗布方法は、何でもよく、例えばスピンコートやロールコート、カーテンコートなどで全面に塗布してもよい。塗布された絶縁層3は図示の如く電極2のパターンに応じて凹部18が形成されていてもよく、また基板1の中央部に山盛り状(図示省略)に塗布してもよく、その後の型材を接当する際に絶縁層3が基板1全体に広がればよい。 【0040】次いで、図1(c)及び図2(d)に示すように、型材21を基板全体に接当する。この型材21の一方の面には絶縁層にヴィアを形成するための突起22が施されている。そして、接当する際には、気泡などが入らないようにすることが必要があり、また突起22が基板1の電極2の表面に密着するようにすることが必要である。 【0041】次いで、図2(d)に示すように型材21を接当後に、この接当状態で絶縁層3を硬化させる。 【0042】この際、絶縁層材料として、熱硬化性のものを使用する場合には、基板全体を加熱して絶縁層3を硬化させる。また、絶縁層材料として、例えば紫外線硬化型樹脂などの光硬化性材料を使用する場合には、型材21の上面から硬化させるための光を照射して絶縁層3を硬化させる。従って、光硬化型の材料の場合には、型材21の材料は照射する光を透過する材料を用い、例えば石英やガラスといった透明材料が好ましい。 【0043】次いで、図2(e)に示すように、絶縁層3を硬化させた後に、型材21を基板1から剥離する。そしてこの剥離工程では、絶縁層3から型材21を簡単に剥離できることが望ましく、剥離を容易にするために、例えば型材21の表面にフッ素コーティング又はシリコーン樹脂を薄くコーティングさせて剥離性を向上させてもよい。 【0044】上記のような工程により、図2(f)に示すように、絶縁層3を形成すると同時にヴィア23を形成することができる。このとき、電極2上の絶縁層3の厚みは、型材21の突起22の高さによって決定され、厳密に絶縁層3の厚みを制御可能となる。また、型材21の突起22を微小な外径で形成できれば、形成されるヴィア23は微小な内径に形成可能である。そして、型材21の表面が平坦で荒さが少ないものであれば、形成された絶縁層3の表面は非常に平坦、かつ滑らかな表面に形成可能となる。また、このヴィア23は電極2上であれば任意の位置でよく、ヴィアを形成する位置の制約を受ける度合が少なくなる(後述の他の実施の形態も同様)。 【0045】また、このようにして形成されたヴィア23の底面には、薄い残渣が残ることがあり、しかも、この残渣は例えばドライエッチング又はアッシングなどの手法により、絶縁層全面をエッチングすることにより除去することができる。 【0046】そして、図2(g)に示すように、上記のように形成した絶縁層3の上に、更なる電極24をパターニングして、絶縁層3の上下の配線をヴィア23を通じて行うことができる。この電極24は例えばめっき膜又はスパッタ膜により行うことができる。 【0047】しかし、本実施の形態の絶縁層及び接続孔は図3のプロセスによっても形成することができる。 【0048】即ち、図3(a)に示すように、まず、基板1の電極2上に直接型材21の突起22を接当する。これにより基板1と型材21との間に間隙17が形成される。 【0049】次に、図3(b)に示すように、この間隙17に液状の絶縁材料を充填する。充填方法としては真空吸引によって行うことができ、これを硬化後に型材21を剥離すれば、上記したプロセスの場合と同様な絶縁層3及びヴィア23を形成することができる。 【0050】上記した本実施の形態によれば、簡単な工程で絶縁層3が形成でき、微小な内径のヴィア23が絶縁層3の形成と同時に形成されると共に、絶縁層3の表面を平坦かつ滑らかに形成することが可能であって、この上面にスパッタ膜などの薄膜形成が容易になる。また、絶縁層3の厚みを型材21の突起22の高さにより、非常に厳密にコントロールすることが可能となる。また、これによりヴィアを形成する位置の制約を受ける度合が少なくなり、その設計の自由度が高くなる。 【0051】次に、実施の形態の型材21の具体的な形成プロセスを図4及び図5に示す。 【0052】まず、図4(a)に示す型材21の材料としては、例えば石英を用い、次いで図4(b)に示すように、この材料上に突起22を形成するためのマスク26をパターニングして形成する。 【0053】次いで、図4(c)及び図4(d)に示すように、そのマスク26を用いて、型材21の表面をエッチングする。 【0054】この際、型材21の材料として石英を用いる場合には、例えばマスク26としてAu/Tiの薄膜をパターニングにより形成し、エッチング方法としては、例えばCF4ガスなどのフッ素系ガスを用いたRIE(Reactive Ion Etching)などのドライエッチング又は、フッ酸もしくは緩衝フッ酸などのフッ酸系溶液を利用したウエットエッチングにより行うことができる。 【0055】また、型材21の材料としてプラスチック又は樹脂材料を使用すれば、マスク26としては、例えばアルミニウムを用い、エッチング方法としては、酸素ガスによるRIEにより行うことができる。 【0056】次いで、図4(e)に示すようにマスク26を除去することにより、型材21上に型材と一体の突起22を形成することができる。また、この突起は型材21と一体でなく、別体として形成してこれを接着することもできる(後述する型材の場合も同様)。 【0057】また、このとき所望であれば、更に型材21の全面をエッチングすることにより、図5(f)に示すように、突起22のエッジを滑らかにすることができる。 【0058】このように型材21の突起22のエッジを滑らかにするのは次の理由のためである。即ち図6(a)に示すように、型材21を剥離後に、突起22により形成されるヴィア23の形状は、突起22が角張っている場合には、当然のことながら角張ったヴィア23となる。また、図6(b)のように突起22Aが丸まっている場合には、ヴィア23Aは丸まった形状となる。 【0059】しかし、ヴィアを形成後に図2(g)のように、更に絶縁層3の上面の電極配線24を形成する場合は、ヴィア23が角張っていると、ヴィア23の底面の電極2と絶縁層3との縁が角張り、その部分での上部電極24と電極2との導通不良が起り易くなる。また、図6(b)のようにヴィア23Aの底面が丸まっている場合には、導通不良が起こりにくい。 【0060】特に、上部電極24としてスパッタ膜などの薄膜電極を形成する場合には、その効果が顕著に現れる。このことから、図4の工程におけるエッチングは、異方性エッチングよりも等方性エッチングのほうが望ましい。以上のようにして石英を用いた型材21を作製することができる。 【0061】次に、型材の材料として感光性ガラスを使用する例を図7に示す。 【0062】図7(a)に示す型材21Aに用いる材料は感光性ガラスである。次いで、図7(b)に示すように、この材料上にクロームにより遮光膜30が形成されたフォトマスク27を使用して、紫外線露光を選択的に行い、型材21Aに照射する。これにより、図7(c)に示すように、非露光部28以外の部分29が感光する。 【0063】次いで、図7(c)に示すように、感光した部分29を結晶化して酸に溶けやすくするため、例えば500℃の熱処理を行なう。 【0064】次いで、図7(d)に示すように型材21Aの全面を紫外線で再露光する。これにより、感光した部分29の結晶化の度合が高まり、更に酸に溶け易くなる。 【0065】次いで、図7(e)に示すように、型材21Aの結晶化した部分29を酸によりウエットエッチングする。 【0066】この場合のウエットエッチャントとしては、例えば希フッ酸などを使用する。このエッチングにおいては、結晶化部分29と非結晶化部分28との選択比に優れていることから方向性(異方性)のエッチングが好ましく、微細な突起28Aを形成することができる。このようにして感光性ガラスを用いて石英の場合と同様に型材21Aを作製することができる。 【0067】本実施の形態によれば、石英又は感光性ガラスを用いて型材21、21Aを作製し、この型材21、21Aを用いて既述した絶縁層3を形成すれば、絶縁層3と同時にヴィア23を形成することができ、しかも、この型材21、21Aの突起22、28Aを除く基板1との対光面を平滑にしておき、突起22、28Aを所望のサイズに形成すれば、平滑な絶縁層3及び所望のヴィア23を形成することができる。 【0068】上記のような絶縁層及びヴィアの形成工程を用いて、図8に示すような多層配線基板を形成できる。コア基板1として、例えばFR−4相当の有機多層基板やセラミックなどの多層配線基板を使用し(図中の31は各層の絶縁層、33は配線層を示す)、その基板上に、キャパシタC及び抵抗体Rなどの薄膜受動素子を公知の方法により形成し(図10、図11参照)、さらにそれを絶縁層8及びヴィアホール7、9、Cuめっきなどによる導電層10、11、15及び16などによって多層化した多層配線基板を形成可能である。 【0069】さらには、図9に示すように、その多層配線基板上に、IC35やチップ部品36を搭載し、モジュール基板として使用することもできる。なお図示省略したが、このモジュール基板は、コア基板側でプリント配線基板上に接続、固定することができる。 【0070】なお、上記のコア基板1の絶縁層31は、アルミナ、ガラスセラミックアルミナイトライド、ムライトなど、もしくはガラスエポキシ、ポリイミド、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレエーテル樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、液晶ポリマーなどであってよい。また、コア基板上の絶縁層3、8及び32は、感光性もしくは非感光性エポキシ、或いは感光性もしくは非感光性ポリイミド、或いは感光性もしくは非感光性ベンゾ−シクロブテン、液晶ポリマーなどであってよい。 【0071】これらのうち、絶縁層3、8及び32はいずれも、上記した図1、図2に示した工程により形成することが望ましいことは明らかである。また、絶縁層として、液晶ポリマー、例えば、芳香族系液晶ポリエステルを使用すると、これは、高周波ノイズに強く、また大きな強さと弾性率、高い荷重たわみ温度、連続使用温度、耐熱性や、低い吸水率も示すので、層間絶縁膜に好適といえる。 【0072】上記した各実施の形態によれば、型材21の突起22のサイズを所望の形状及び寸法に形成し、更に突起を除く部分を平滑に形成することにより、この突起22に規制された厚みの絶縁層3及びヴィア23を形成することができる。特に表面に薄膜配線や薄膜による受動素子を作製する基板の絶縁層を、表面が非常に滑らかでかつ平滑に形成することができると共に、微小なヴィアを形成することができる。従って、従来の絶縁層の表面の粗さやうねり、反り等に伴う問題を解消することができる。 【0073】上記した実施の形態は、本発明の技術的思想に基づいて変形することができる。 【0074】例えば、絶縁層へのヴィア形成は、型材に突起を設けないでフラット面に形成し、絶縁層として光硬化性材料を使用し、この絶縁層とは反対側の面において、ヴィアを形成すべき位置を遮光膜でマスクし、型材を透過させて紫外線照射等による露光を行い、絶縁層を硬化して型材を剥離後に、非露光部をウエットエッチングしてヴィアを形成することもできる。 【0075】また、上記と同様に突起のない型材、及び絶縁層として光硬化性材料を使用し、この型材側から露光照射して、露光をパルス制御もよい。これにより露光部と非露光部が形成されるため、これに対して上記と同様にウエットエッチングによりヴィアを形成することができる。 【0076】また、実施の形態における絶縁層及びヴィアの形成プロセスや、型材の形成プロセス及び突起の形成方法等は実施の形態に限らず、適宜に実施することもできる。また、絶縁材料を型材側に塗布し、これを基板へ圧着することもできる。 【0077】 【発明の作用効果】上述した如く、本発明の絶縁層及び接続孔、並びに配線構造の形成方法は、型材の突起側が基体に接当され、この基体と型材との間に絶縁材料を介在させて硬化されるので、型材を剥離後には、この型材の形状に応じて突起に対応する部分が接続孔として形成され、この接続孔以外の部分には前記突起の寸法で規制した厚みの絶縁層を形成することができる。従って、微小サイズの接続孔や平滑面の絶縁層でも、突起サイズを微小に設定し、また突起を除く基体との対向面を平滑に形成することにより、これに対応した平滑面と厚みの絶縁層及び微小サイズの接続孔を形成することができ、また接続孔や素子を形成する位置が制約を受ける程度が小さくなり、その設計の自由度を高めることができる。 【0078】また、本発明の型材及びその製造方法は、型材の突起が絶縁層の厚み及び接続孔の形状やサイズに対応して形成されるので、この型材に対応した厚さの絶縁層及び接続孔の形成が可能であり、この型材をマスキング及びエッチングによって形成するので、高精度に形成することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年7月19日(2000.7.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076059 【弁理士】 【氏名又は名称】逢坂 宏
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| 【公開番号】 |
特開2002−33562(P2002−33562A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月31日(2002.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2000−218197(P2000−218197) |
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